JP3941898B2 - 活性化陰極及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオン交換膜法ハロゲン化アルカリ金属電解に使用して低い過電圧を有する活性化陰極及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食塩等のイオン交換膜法電解プロセスにおいては、そのエネルギー消費を削減することが最も大きな問題である。その電解を行う際に、その電力消費量の要因となる陰極並びに陽極の過電圧は全くの無駄なものであり、他の要因が電解槽の構造その他から避けがたいものであるのに対して、これは電極の選択で減らすことの出来る要因であり、その削減は可能なものであるとして種々検討されている。
陽極に関して言えば、いわゆるDSEなる白金族金属酸化物系の被覆を有する不溶性金属電極によって、過電圧が50mV以下まで削減することが出来ており、これ以上はほぼ望めないレベルに到達している。
【0003】
一方、陰極に関しては、従来から使われていた軟鋼やニッケル又はステンレススチールが300〜400mV程度の過電圧を有するために、これらの表面を活性化することが行われ、それに関する多くの特許が出願されている。
つまり通常の陰極は、軟鋼やステンレススチール又はニッケルがそのままで使用されるが、この表面を拡大し、又は活性な金属表面で覆うために、ラネーニッケルのような活性金属被覆を電気メッキ法で行ったり、又は大表面積を有するようにプラズマ溶射法で金属を溶射したりしている。
また、金属や活性炭の微粒子を懸濁メッキする事により、金属表面を荒らして大表面積を得ることが行われている。これらの大表面積化によって、有効表面積が元のものの数百倍に出来、水素発生電極(陰極)としての過電圧が200mV以上下げられ、実質的に150〜200mVまで下げることが可能となっており、実用化されている。
【0004】
しかしながら、これらの陰極の表面は、大表面積を与えるために、かなり荒れたものとなっており、表面の状態はヤスリ状となっていると考えて良い。これはイオン交換膜と陰極が直接触れない形式のもの、いわゆるギャップセルとかナロウギャップセルでは問題点は少ないが、イオン交換膜が直接陰極に密着し、又は接触しているいわゆるゼロギャップ型の電解槽では、樹脂製のイオン交換膜がこの陰極と接触することにより、すれて穴があいてしまうという問題点が出てくる。
【0005】
一方、陰極物質を選択することにより、陰極物質の電極触媒作用を利用して過電圧を小さくすることが行われている。この方法では電極表面積を大きくする必要がないので、滑らかな表面を有している。この方法の代表的なものには、触媒物質である酸化ルテニウムの微粒をニッケルメッキ浴に懸濁してニッケル中に酸化ルテニウムを含ませた電極が知られており、やはり100〜250mV程度の過電圧を得ている。白金や白金族金属合金の無電解メッキによる電極も知られている。また錫とニッケルの合金をメッキする方法も行われている。これらの電極ではゼロギャップ型電解セルでも電極表面が平滑であるので、イオン交換膜へのダメージはほとんど起こらない。
【0006】
しかしながら、このような電極を使った電解セルでも、安定して電解を行っているときは問題ないが、事故や停電で電解が急に停止した場合には、通常は整流器を通じて電気的に陰極陽極が接続されているために、電解生成物の逆分解による逆電流が流れる。この状態が起きると、陰極成分である金属の部分溶出が起こるなど、表面状態が変わるせいか、陰極としての活性が劣化することがある。
特に、ゼロギャップ型電解セルの場合には、部分的に溶出したニッケル分が接触しているイオン交換膜の中に析出することにより、陰極ばかりではなくイオン交換膜をも被毒してしまうことが起こる。
そこで、この逆電流を防げないまでもニッケルの溶出を実質的に防いで、ゼロギャップセルの場合にもイオン交換膜のダメージを少なくするために、ニッケル合金被覆を用いることが知られている。例えば、上述したニッケル錫合金はその代表である。これによって、ニッケルでなく錫が選択的に溶出することにより、イオン交換膜のダメージはある程度防げるが、電極の活性の面からは劣化するという問題点がある。
【0007】
また、逆電流の生起自体を防止するか、又は電極物質の腐食を防止して被毒を防止するために、水素吸蔵合金を電極中に分散したものが提案されている。これにより表面粗度が大きくなり、ゼロギャップ電解セル用としては場合により問題が出るが、電源停止の場合にはこの水素吸蔵金属が働いて電位をゼロ近傍に保持するために、電極自身は保護されるという特徴がある。
これの製法としては、例えば、水素吸蔵金属微粉を懸濁メッキすることによって製造することが行われているが、このための条件の設定が困難であるとか、活性化のための触媒物質の担持と別に水素吸蔵金属を形成しなければならないと言うわずらわしさがある。
本発明者等は、予めニッケル基材表面上に金属水素化物懸濁メッキを行い、その表面にさらに酸化ルテニウム懸濁メッキを行うことによって、極めて安定な活性化陰極を得ているが、操作が二重になると言う問題点とともに、条件の設定が比較的複雑な電着を行わなければならないと言うわずらわしさを持っている。さらに、これらの懸濁メッキ電極では、予め酸化物粉体を作成した後、それをメッキで付ける必要があり、作業が煩雑になるという問題点を合わせ持っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、叙上の問題点を解決するためになされたものであって、安定で高性能、さらに電流切断に強い、陰極並びにその製造方法を得ることを目的とするものであり、さらに多量生産に適した陰極の製造方法を得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の手段により前記の課題を解決した。
(1)イオン交換法ハロゲン化アルカリ金属電解に使用する陰極において、金属基材の表面に、熱分解法により形成した酸化ルテニウム、ニッケル金属及びニッケル金属と希土類金属の合金からなる被覆を有することを特徴とする活性化陰極。
(2)金属基材表面に、有機ルテニウム塩と希土類金属錯塩とニッケル錯塩とを有機溶媒に溶解した塗布液を塗布し、空気中で熱分解して酸化ルテニウム、ニッケル金属及びニッケル金属−希土類金属合金からなる被覆を形成することを特徴とするイオン交換法ハロゲン化アルカリ金属食塩電解用の活性化陰極の製造方法。
(3)有機ルテニウム塩がアルコキシルテニウムであることを特徴とする前記(2)記載の活性化陰極の製造方法。
【0010】
(4)希土類金属がミッシュメタルであることを特徴とする前記(2)記載の活性化陰極の製造方法。
(5)希土類金属錯塩とニッケル錯塩がアンモニウム錯塩であることを特徴とする前記(2)記載の活性化陰極の製造方法。
これによりゼロギャップ型電解セルに使って常に高性能を発揮する簡単な条件でしかも多量生産に向いた熱分解法による活性化陰極が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明は、電極活性物質として酸化ルテニウムをニッケル金属並びに水素吸蔵金属と共存させた陰極であり、これは単純な熱分解法で製造することができる点に特徴がある。
つまり、ルテニウム塩は、酸素源があれば不活性または弱還元雰囲気においても、加熱することにより容易に官能基の酸素との置換、又は酸化が起こり、酸化物となる。しかしながら、そのような雰囲気では酸化物になりにくいニッケルは、むしろ還元されて金属になりやすい。また希土類金属錯体と、ニッケル錯体とを混合すると、互いに置換しあって水素吸蔵能のあるニッケル金属−希土類金属合金の前駆体となる。これらを加熱することにより、ニッケル金属とニッケル金属−希土類金属合金と酸化ルテニウムとの混合物となることを見出して、本発明に至ったものである。
ただ、この場合に塩素イオンなどの強酸性の無機酸が含まれると、酸化物になりやすくなること、また金属上にこれらの被覆を形成するときに金属基材が腐食してしまい、強固な被覆が出来にくい等の問題があって、加熱の段階で剥離を起こしたり酸化物になってしまうので注意が必要である。
【0012】
ルテニウム原料としては、被覆中に占めるルテニウムの量比が小さい場合は塩化ルテニウムでも良いが、出来ればテトラブチルルテネートのような有機ルテニウム化合物を用いることが望ましい。この場合の4つのブチル基のようなアルキル基は、加熱時燃焼することによって形成される被覆層近傍が還元性となり、ニッケルなどに対して金属の還元に有効に働く。
希土類金属としては、ランタンなどの単体でも良いが、高価であるので、いわゆるミッシュメタルでよく、これの錯塩を使用する。錯基としては特に指定はされないが、アンモニウム基、シアノ基などがよいが、他の金属が含まれないよう、陽イオンとしてはアンモニウム基であることが望ましい。これらを有機溶媒に溶解して塗布液を作る。
有機溶媒としては、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、アリルアルコールなどのアルコール類や、エチレングリコールなど加熱分解されるときにそれ自身の分解時に酸素を吸収することによって還元剤となる物であることが望ましい。
【0013】
被覆の組成に関しては、以下のように考えることができる。即ち、ルテニウムは電極物質としてその量比によって電極過電圧が変わってくるが、ニッケルに比較して多すぎると、基材との付着性が悪くなるし、少なすぎると過電圧が高くなる。従って、被覆金属中のルテニウムは20から80%(モル比)である事が望ましく、特に30から70%であることが望ましい。
また、希土類金属は、ミッシュメタルで3から10%でよく、これ以上では耐食性の比較的低い希土類金属の溶出が起こりやすくなり、被覆の耐久性が悪くなる。また、3%より少ないと水素吸蔵量が不足して切電時の逆電流防止の能力が不足する場合がある。
【0014】
電極の製造は、基材であるニッケルメッシュや穴あき板の表面をサンドプラストや酸洗を行って活性化すると共に、有効表面積を大きくして被覆の付着性を向上させる。この基材に前記塗布液を塗布し、乾燥後、空気中、弱還元性、又は不活性雰囲気中で焼き付ける。塗布液によるが空気中でも電極表面が還元性となるために目的の被覆が得られる。
この操作を必要な電極物質量となるまで繰り返すことにより完成する。なお加熱温度は300から400℃が望ましく、それより高いと活性が十分でなくなると共に、酸化が進みやすくなり、空気中ではニッケル酸化物などの生成が多くなり、結果として耐久性に問題が出るようになる。形成する電極物質量は特には指定されないが、ルテニウムで2から10g/m2 が望ましく、被覆の繰り返しは、2から10回程度が望ましいが特には指定されない。
このようにして、酸化ルテニウムを電極物質とし水素吸蔵金属を含む電極被覆が完成する。
【0015】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに制限されないことは言うまでもない。
実施例1
ニッケル基材として、厚さ1mmの平滑化したニッケル製のエキスパンドメッシュを用い、その表面を平均粒径50μmのアルミナサンドでブラスト掛けした。その後に温度60℃、濃度20%の塩酸中で15分間酸洗して、表面に食い込んでいるアルミナサンドを取り除くと共に活性化した。
テトラブチルルテネート((C4 9 O)4 Ru)と炭酸ニッケル、並びにミッシュメタルの炭酸塩を塩酸水溶液を加えてpH=3としたブチルアルコール溶液として溶解して、塗布液(Ru濃度はRuとして25g/リットル)を作成した。金属物質の組成はRu:Ni:M=80:15:5(モル比)とした。
【0016】
この塗布液を前記の基材表面に塗布し、60℃で乾燥後、温度450℃に調整したマッフル炉中に入れ、10分間熱分解した。この操作を10回繰り返した。これによりニッケル基材表面に約5g/m2 の酸化ルテニウムの被覆を形成することが出来た。
このものについてX線回折とXMA分析を行ったところ、被覆層は結晶性が悪く、若干回折線にブロードニングが起こっているルチル型結晶相(酸化ルテニウム)、金属ニッケル並びに特定できないがニッケルとミッシュメタルの合金と考えられる相から出来ていることがわかった。
これを陰極として食塩電解条件で電解試験を行った。
【0017】
対比用として、金属成分組成は同じで、塗布液原材料を変えて作成した電極を準備した。すなわち、ルテニウム原料として塩化ルテニウム酸(H2 RuCl6 )を使用し、溶媒としてアルコールを用いずに20%の塩酸を使用した。その他は同じとした。この様にして準備した対比用電極の表面組成は、わずかに塩素根が残り、また基材ニッケルからの溶出と思われるがニッケルの存在比が実施例に比較して5%ほど高く、構成物質の状態は、酸化ルテニウム、酸化ニッケル(NiO)、及び同定できない酸化物と思われる回折線であり、金属その存在は認められなかった。
【0018】
電解試験は、イオン交換膜としてduPont社製の商品名ナフィオン961を用い、これを隔膜とする2室法のイオン交換膜電解槽を形成するように、電解槽に該イオン交換膜を挟んで、陽極と陰極を密着するように押しつけて構成し、陽極液として200g/リットルの食塩水を入れ、また陰極液として32wt%の苛性ソーダ水溶液を入れて、温度85℃、電流密度40A/dm2 の条件で行った。
なお、陽極としては、チタンエクスパンドメッシュ表面に酸化ルテニウム、酸化イリジウム、酸化チタンからなる複合酸化物被覆を有する不溶性金属陽極を用いた。
【0019】
最初の100時間連続電解を行い、槽電圧のチェックを行った後、1時間通電/閉回路のまま10分電流遮断を行う、電流遮断試験を20回繰り返した。
この結果、100時間の電解の間における電解電圧は2者とも3.05Vであり、活性化しなかった同じ形状のニッケルを陰極とした場合に比較して約300mV低く、活性化として極めて有効であることがわかった。
但し、通電/電流遮断の結果は、本実施例のものはわずかに表面がもろくなっていたが、ほとんど変化が無く、イオン交換膜に対する着色はなかったが、対比用のものは、表面被覆層の強度が弱くなり、イオン交換膜表面に黒色の析出物がついていた。またセロファンテープにより被覆の強さを計ったところ本実施例のものはテープに付着物はなかったが、比較例のものは黒色となり、陰極表面の被覆強度が弱くなっているのが認められた。
【0020】
実施例2
実施例1と同様にして表面を活性化したニッケル基材を準備した。塗布液として塩化ルテニウム酸(H2 RuCl6 )をアミルアルコールに溶解し、還流器を付けて12時間沸騰させて、塩化ルテニウム酸中の塩素分を塩酸として揮散させ、これに炭酸ニッケルと炭酸ランタンを加えたものを使用した。塗布液中の金属分の組成は、Ru:Ni:La=70:25:5であった。なお還流により塗布液中の総塩素分は、このプロセスに使用した塩化ルテニウム酸の20〜25%に減少しており、ルテニウムアミル基と塩素根のついた状態であることが推定された。
【0021】
予めニッケル基材を空気中で400℃で加熱処理したものにこの塗布液を塗布して、乾燥後空気雰囲気で450℃で熱分解した。熱分解時間は10分であった。この操作を5回繰り返して、ルテニウムにして5g/m2 の量の被覆を形成した。X線回折で表面被覆層を観察したが、酸化ルテニウムとニッケル金属、並びにニッケルとランタンの合金と思われる弱い回折線が認められ、酸化ニッケルの生成は見られなかった。なお、XMAで表面組成を測定したところ被覆液組成とほとんど同じであり、これにわずかな塩素の存在が認められた。
この様にして準備した試料について、実施例1と同じ電解条件で電解を行った。その結果、実施例1と同様に電極表面がわずかに粉状化し、イオン交換膜表面はわずかに黒く着色したが、その他に変化は全く認められず、ルテニウムの電解試験後の残存量を蛍光X線法により測定したところ、95%以上であり問題のないことがわかった。
【0022】
実施例3
実施例2と同じようにして電極試料を作成した。ルテニウム以外の金属成分はアンモニウム錯塩として加えた。被覆液組成はRu:Ni:La=70:20:5とした。この塗布液を使って電極試料を作成した。実施例2とほぼ同じ条件としたが、熱分解温度を480℃とした。この様にして酸化ルテニウムと残り金属から成る被覆層を形成した。なお、被覆層の組成はXMAによるとRu:Ni:La=70:20:5であった。また被覆中には塩素根の存在はほとんど認められなかった。
このものについて実施例1と同じ条件で電解試験を行ったところ、電解後もほとんど変化が認められず、イオン交換膜への電極物質の付着は全く認められず、極めて安定であることがわかった。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
(1)酸化ルテニウムを電極物質としているこの活性化陰極は、陰極過電圧が低く、電解電圧を低下させることができる。
(2)イオン交換膜に接触させて使用した場合にイオン交換膜への影響が最小となった。
(3)電流遮断に対しても電極の劣化はほとんど起こらない。
(4)更にわずかであれば逆電流を流しても電極の劣化は起こらない。
(5)陰極基材としてニッケルを用いているが、電解時、電流遮断時ともニッケルの溶出は最小であり、またイオン交換膜へのニッケル分のアタックは認められず、安定した電解が継続できる。それにより特にイオン交換膜に接触させて使用する陰極として、有効である。
(6)活性の高い酸化ルテニウムと逆電流に強いニッケル金属とニッケル−希土類金属合金とが共存した陰極を、単純な熱分解法で製造することができる。

Claims (5)

  1. イオン交換法ハロゲン化アルカリ金属電解に使用する陰極において、金属基材の表面に、熱分解法により形成した酸化ルテニウム、ニッケル金属及びニッケル金属と希土類金属の合金からなる被覆を有することを特徴とする活性化陰極。
  2. 金属基材表面に、有機ルテニウム塩と希土類金属錯塩とニッケル錯塩とを有機溶媒に溶解した塗布液を塗布し、空気中で熱分解して酸化ルテニウム、ニッケル金属及びニッケル金属−希土類金属合金からなる被覆を形成することを特徴とするイオン交換法ハロゲン化アルカリ金属食塩電解用の活性化陰極の製造方法。
  3. 有機ルテニウム塩がアルコキシルテニウムであることを特徴とする請求項2記載の活性化陰極の製造方法。
  4. 希土類金属がミッシュメタルであることを特徴とする請求項2記載の活性化陰極の製造方法。
  5. 希土類金属錯塩とニッケル錯塩とがアンモニウム錯塩であることを特徴とする請求項2記載の活性化陰極の製造方法。
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