JPH0257159B2 - - Google Patents

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JPH0257159B2
JPH0257159B2 JP57131158A JP13115882A JPH0257159B2 JP H0257159 B2 JPH0257159 B2 JP H0257159B2 JP 57131158 A JP57131158 A JP 57131158A JP 13115882 A JP13115882 A JP 13115882A JP H0257159 B2 JPH0257159 B2 JP H0257159B2
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porous layer
layer
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electrode
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Susumu Taira
Takao Uchida
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Wako Sangyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は種々な分野において使用されうる不溶
性電極に関する。本発明に係る電極は、中間層又
は触媒担持層として特殊な多孔質層を有し、この
多孔質層が目的や用途に応じた各種触媒に対し優
れた密着性と担持性を有するものであつて、電気
メツキ、有機化合物の電解製造、過塩素酸塩や過
ヨウ素酸塩の製造、アルカリ金属ハロゲン化物の
電解、水電解、金属の電解採取、電気防食、水処
理等各種の用途に使用できるものである。 一般に電解の分野で不溶性電極として使用され
る電極材料は、(1)電気伝導性、(2)耐食性、(3)選択
的触媒能、(4)機械的強度、(5)製造時及び使用時に
形状や寸法に対する制約が少ないこと、(6)製造コ
ストが安いこと等の特性が要求される。このよう
な条件を満足することを目的として従来各種の電
極が開発されている。たとえば、白金メツキチタ
ン電極、白金族金属或いはその酸化物を熱分解法
によつて被覆したチタン電極、白金族金属或いは
その酸化物とバルブ金属の酸化物の混晶を熱分解
法によつて被覆したチタン電極、陽極酸化法によ
つて析出させたβ−二酸化鉛やγ−二酸化マンガ
ンの被覆を有するチタン電極等がある。しかし、
白金メツキチタン電極は、高価な白金を使用して
いるわりに、使用される浴によつてはピンホール
等から基材であるチタンの腐食が起こり、メツキ
層の剥離や浮き上りが起つて意外に寿命が短い。
熱分解法によつて白金族金属あるいはその酸化物
を被覆したチタン電極の場合には、チタン基材表
面に予め高温酸化によつて酸化チタン(ルチル)
の多孔質層を形成し、この上に白金族金属或やそ
の酸化物の被覆を設けるが、ここに形成される酸
化チタンは電気抵抗が高いこと及び酸化ルテニウ
ム以外の白金族金属やその酸化物とは固溶体を形
成する能力が低いため、チタン基材との界面の電
気抵抗が高く、また密着強度も十分でない。酸化
ルテニウムと酸化チタンの混晶を被覆したチタン
電極は、水銀法食塩電解においては著しい成果を
収め、隔膜法やイオン交換膜法にも転用された
が、ここにおいてはその低い酸素過電圧のために
生成した塩素中に数%の酸素が含まれ、酸素の発
生を抑えるためのPH調整や酸素を除去するための
精製工程が必要となる等の問題があり、ルテニウ
ム酸化物が触媒性能からみて必ずしも最適ではな
い。また、この電極は食塩電解以外の分野では十
分な成果を収めていない。食塩電解を含めて種々
の分野で用いられる電極については、その各分野
に応じて触媒性能の点で最適とされる電極触媒が
存在するのに、それらの最適とされる電極触媒が
電極として必ずしも実用化されていない一因は、
基材との密着性が悪い点である。従つて、基材上
に電極触媒を強固且つ界面の電導性が良い状態で
密着保持又は担持する一般的手法が開発されれ
ば、熱分解法による被覆の形成を他の多くの電極
触媒についても拡げることができ、用途に応じた
最適な電極が得られるはずである。 白金族金属系以外に工業的に重要な電極材料に
は水溶液から陽極酸化法によつて生成されるβ−
二酸化鉛とγ−二酸化マンガンがある。β−二酸
化鉛は白金と同程度に酸素過電圧が高く、有機化
合物の酸化や過硫酸塩、過塩素酸塩、過ヨウ素酸
塩、重クロム酸塩等の製造に優れた触媒性能を示
す。γ−二酸化マンガンは酸素過電圧が低く、酸
素発生反応の起こる硫酸又は硫酸塩水溶液の電解
の分野で用いるのに適している。γ−二酸化マン
ガン、β−二酸化鉛はともに耐食性の良いチタン
基材上に被覆された電極としての応用が考えられ
ている。しかし、マンガン塩や鉛塩の水溶液中で
陽極酸化によつてチタン上にγ−二酸化マンガン
やβ−二酸化鉛を析出しようとしても、チタンは
水溶液中で陽極として使用されると電気抵抗の大
きい不働態膜が生成するためチタンと析出皮膜と
の界面の電気抵抗が大きくなり、陽極酸化による
析出不可能となる上、析出した被膜もチタンとの
密着性が悪く、電極として実用化されるものはで
きない。また、β−二酸化鉛は、硬度は高いが内
部応力が大きく、曲げ強度や引つ張り強度が弱い
ため、基材への密着力が弱く、熱衝撃や機懐的衝
撃によつてクラツクや剥離が生じやすい。このた
め平板やラスに被覆して軽量で大面積の電極を作
成するのが難しい。チタン基体上に導電性の良い
中間層を被覆してβ−二酸化鉛やγ−二酸化マン
ガンがチタンとの界面の電気伝導性及び密着性を
改善する方法については、既に導伝性中間層とし
て、パラジウム、白金又は銀等のメツキ層を設け
る方法、白金族金属或いはそれらの酸化物又はそ
れらとバルブ金属との混合物を被覆する方法、マ
グネタイトを溶射被覆する方法(たとえば特開昭
55−89491号)が提案されているが、いずれも機
械的強度と密着性の点で不十分であり、また、β
−二酸化鉛被覆電極等が用いられる酸性浴中で
は、マグネタイトは耐食性が劣るため長時間使用
すると剥離のおそれがある。このようにβ−二酸
化鉛やγ−二酸化マンガンを被覆した電極におい
ても、被覆と基材間の密着強度や界面の電気伝導
性を高めることが重要な課題となつている。 以上のように、各種電解工業の分野において、
電極触媒性能の点から各々の用途に応じた最適な
触媒物質がありながら、またバルブ金属という優
れた電極基材があるにもかかわらず、基材と触媒
物質との密着性や界面における電気伝導性の問題
から、各分野に最適な電極が製造されていないの
が現状である。本発明は、このような問題を解決
すべくなされたものであり、電極触媒物質に対し
て良好な密着性と大きな比表面積を与える複雑な
気孔及び適度な表面粗度を有する多孔質層を中間
層又は触媒担持層としてバルブ金属上に設けるこ
と、且つこの多孔質層自体が耐食性に優れている
こと及びこの多孔質層と基体との界面の電気抵抗
が小さいことという条件を満たす電極を提供する
ことを目的とする。 即ち、本発明は、バルブ金属の基体上に、バル
ブ金属及びバルブ金属の酸化物のうちの少なくと
も1種と酸、アルカリ、水のいずれかに易溶性の
成分との混合溶射層から該易溶性の成分を溶出し
て成る多孔質層を中間層又は触媒担持層として有
し、その上に電極触媒能を有する物質が被覆又は
担持されてなる不溶性電極に関する。 本発明で使用される電極の基体は、チタン、タ
ンタル、ニオブ、ジルコニウム等のバルブ金属で
ある。 基体上に形成される多孔質層は、溶射により形
成される。溶射法としては、酸素−アセチレン方
式のようなガス燃焼式、プラズマ溶射、電気アー
ク溶射のいずれを用いてもよいが、基材との密着
性や各種溶射材料に対する汎用性からブラズマ溶
射法が最も適している。 溶射されている材料は、チタン、タンタル、ニ
オブ、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム等
のバルブ金属、及びこれらのバルブ金属の酸化物
のうちから選ばれる1種でもよいし、2種以上の
混合物でもよい。 酸、アルカリ、水のいずれかに易溶性の成分と
しては、アルミニウム、亜鉛等の犠牲金属、食塩
等のハロゲン化物、アルカリ金属又はアルカリ土
類金属のケイ酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、硫酸塩、
アルミン酸塩等である。これらを上記溶射材料の
少なくとも1種とともに、バルブ金属基体上に混
合溶射した後、この溶射層から上記易溶性の成分
を溶出して多孔質層を形成する。 バルブ金属或いは酸化チタンを溶射した多孔質
層は、酸素欠損の多い高温状態から急冷されるた
め、非化学量論的酸化物となり、長時間陽極とし
て使用しても通常のバルブ金属を異なり不働態化
しにくい。 溶射材料に基づく導電性を別としても、本発明
による多孔質層は、それ自体耐食性に優れ、バル
ブ金属基体によく密着するとともに、その表面が
複雑な凹凸を有し且つ内部に存在する気孔の大部
分が表面へ開孔しているため、比表面積が大きく
種々の電極触媒物質に対して良好な担体となつた
り、多孔質層上への被覆を協力に密着保持でき
る。 また、溶射粒子の粒度を適当に調整すれば溶射
多孔質層の表面粗度及び気孔率をある程度調節す
ることができる。プラズマ溶射法や粉末用のガス
燃焼式の溶射法の場合、使われる溶射材料の粒度
は1〜200μの範囲が好ましい。できるだけ小さ
な気孔で表面の凹凸が微細な多孔質層を設けたい
場合には10〜44μの粒度の粉末が最も良く、また
気孔が大きく表面の凹凸が大きい多孔質層を設け
たい場合には45〜105μの粒度の粉末が最も良い。
電気アークガンや、線材を用いるガス燃焼式の溶
射法の場合は、溶射時に溶射材料からなる線の送
り量を増やすと面粗度が上がり気孔も大きくな
り、線の送り量を減らすと面粗度が下がり気孔も
比較的小さくなる。溶射による多孔質層の厚み
は、用途やその上に被覆又は担持される触媒物質
によつて適宜選定するが、一般に10〜200μ程度
である。 もし、易溶性の成分を混合することなく前記の
各種溶射材料の少なくとも1種を溶射した場合に
は、多孔質層には通常3〜25%程度の気孔が存在
するが、気孔率と気孔の大きさは使用される溶射
材料の粒度を変えることによつてある程度変化さ
せることができるが、これには限度がある。これ
に対して、易溶性の成分を混合して溶射し、易溶
性の成分を溶出させれば、更に大きな気孔が形成
する。気孔の大きさは溶射される成分の溶射材料
の粒度によつて決まり、また溶射される成分の配
合比によつて気孔の量を調節することができる。
多孔質層の強度の低下を防ぐためには気孔率を50
%以下とするのが望ましい。混合溶射層から易溶
性の成分を溶出して形成する多孔質層は、溶射の
みによる多孔質層に比較して基体に対する密着度
がやや劣る場合があるので、基体上にまずバルブ
金属及びバルブ金属の酸化物のうち少なくとも1
種を溶射して10〜100μ程度の厚さの下地層を形
成し、その上に混合溶射層を形成するのが望まし
い。混合溶射層の厚みは50〜100μ程度とするの
がよい。 混合溶射層を形成した後、これから易溶性の成
分をその成分に応じた方法で溶出する。易溶性の
成分がアルミニウムのよな犠牲金属の場合にはカ
セイソーダ等のアルカリによる溶出を行い、食塩
のように水に可溶性の塩の場合には水又は温水で
溶出することができる。ケイ酸塩、ホウ酸塩、ア
ルミン酸塩等は低濃度のアルカリで溶出するのが
望ましい。酸による溶出を行う場合には、バルブ
金属の方も一部溶解するので、1〜3%の希塩酸
を使用する等して過激な条件は避けなければなら
ない。 上記のようにして形成される多孔質層を中間層
としてその上に電極触媒物質を被覆するか、或い
は多孔質層を触媒担持層として電気触媒物質を担
持させる。電気触媒物質を被覆するか担持させる
かは、触媒物質の種類やその析出形成方法、電極
の用途等に応じて選定することができる。 電極触媒物質としてβ−二酸化鉛又はγ−二酸
化マンガン等の被覆層を形成する場合は、硝酸鉛
や硫酸マンガン等の鉛塩やマンガン塩の水溶液で
陽極酸化により、多孔質層上に析出させる。β−
二酸化鉛やγ−二酸化マンガンの析出被覆層は、
多孔質中間層の粗い表面と大きな気孔に強固にく
いつき、強い密着力で保持される。多孔質層がバ
ルブ金属又は酸化チタンの溶射による場合には、
この上に直接β−二酸化鉛やγ−二酸化マンガン
を容易に析出することができる。析出速度を上げ
るためには、パラジウム、白金等を多孔質層上に
電気メツキするか、熱分解により酸化パラジウム
や白金を被覆しておくことが望ましい。 電気触媒物質として、白金族金属、その酸化
物、或いは二酸化マンガン、又はこれらとバルブ
金属の酸化物との混合物等を用いる場合には、熱
分解によりこれらを形成する塩や化合物の水溶液
やアルコール溶液等をハケ塗り、スプレー或いは
真空含浸等で所望量多孔質層に数回に亘つて繰り
返し含浸させ、適当な雰囲気中150〜600℃の温度
で加熱分解して、多孔質層に担持させることがで
きる。この場合、電極触媒物質は多孔質担持層の
気孔の中に担持されるので、バルブ金属に対し密
着力の弱い電極触媒物質でも強固に保持されるこ
とが可能である。 本発明においては、多孔質層の形成にあたり、
各種溶射材料に酸、アルカリ、水のいずれかに易
溶性の成分を混合して溶射した後、この易溶性の
成分を溶出する方法を採ることにより、大きな気
孔を気孔率の多孔質層を形成することができ、多
孔質層が、複雑な気孔と適度な表面粗度を有する
ため、各種の電極触媒に対して良好な密着性と大
きな比表面積を有するとともに、多孔質層自体が
耐食性に優れ、更にバルブ金属基体に強固に密着
し且つ基体との界面の電気抵抗が小さいという特
性を有している。このため、従来、優れた電極触
媒性能を持ちながら、バルブ金属基体上への密着
性が悪いために電極として実用化され得なかつた
材質を、電極とすることができるので、各種の用
途に応じた電極を提供することができる。また、
溶射する材質の粒度その他の溶射条件により気孔
率や気孔の大きさを変えることができ、使用する
電極触媒の種類、触媒の固着方法つまり被覆とす
るか担持とする等、電極の用途等に応じて最適な
多孔質層を形成することができる。 また特に、溶射材料としてバルブ金属又は酸化
チタンを選べば、溶射多孔質層が非化学量論的な
酸化物となるため、これを陽極として長時間用い
ても通電不能となることがなく、陽極酸化によつ
て直接多孔質層上に電極触媒層を形成することが
できる。 実施例 1 150×50m/mのチタン板8枚の各々の片面に
サンドブラスト後、表1に示す各組成の混合物を
プラズマダイン社製SG100プラズマ溶射ガンを用
いてプラズマ溶射し100μの厚さの溶射層を形成
した。各々の試料片につき表1に示す条件で溶出
処理を行い、多孔質層を形成した。
【表】
【表】 上記のようにして作成された各試料を陽極とし
て、硝酸鉛350g/の浴中、電流密度0.5〜
3A/dm2で電解し、陽極酸化により、多孔質層
上にβ−二酸化鉛を300〜500μの厚さ析出させ電
極板を作成した。 いずれの試料の多孔質層上にも、粒状突起を有
する艶のある灰黒色のβ−二酸化鉛被膜が形成さ
れ、欠けや剥離は発生していなかつた。また、作
成された電極板を30゜だけ折り曲げた結果、いず
れもβ−二酸化鉛被膜の欠けや剥離は全く生じな
かつた。No.1の電極板を陽極として、NaCl250
g/、Na2Cr2O72g/、PH6.8、温度35℃の
塩素酸ソーダ生成浴で100時間電解した結果β−
二酸化鉛の欠けや剥離は全くなく、電気抵抗の増
大も見られず、β−二酸化鉛陽極として良好に動
作した。No.2〜No.8の電極板を、クロム酸300
g/、フツ化ソーダ0.2g/のクロムメツキ
浴で、陽極として180日間使用したところ、β−
二酸化鉛の欠け、剥離はなく、電気抵抗の増大も
見られず、β−二酸化鉛陽極として良好に動作し
た。 実施例 2 200×500m/mのチタン板の片面をサンドブラ
スト後、プラズマダイン社製SG100プラズマ溶射
ガンを用いて、200〜350メツシユのタンタル粉を
50μの厚さに溶射被覆し、続いて200〜350メツシ
ユのタンタル粉60Vol%と100〜250メツシユの食
塩40Vol%からなる混合粉を100μの厚さに溶射被
覆した。これを90℃の温水に浸漬して被膜中の食
塩を溶出した後、表面に1μの厚さの白金メツキ
を施した。更にこれを陽極として陽極酸化法によ
り、表面上にβ−二酸化鉛を300〜500μの厚さ析
出させた。β−二酸化鉛の密着性は良く、欠け、
剥離、クラツクは全くなかつた。このようにして
作成された電極をヨウ化ナトリウム97g/、ア
セトン8.5g/の溶液中、電流密度2.5A/dm2
で陽極として使用したところ、100時間使用後も
電気抵抗の増大は見られず、欠け、剥離も生じ
ず、溶出量も0.01g以下であつた。 実施例 3 50×100m/mのチタン板の片面をサンドブラ
ストした後、この上に45〜105μのチタン粉をプ
ラズマ溶射法によつて溶射し、50μの厚さの溶射
層を形成後、この上に更に45〜105μのチタン粉
と75〜55μのアルミニウム粉の混合粉を100μの厚
さに溶射被覆した。被膜中のアルミニウムを溶出
するため、上記チタン板を5%NaOH水溶液中
に4時間浸漬した。この結果、表面の粗さが大き
く、気孔率の高い多孔質被膜を有するチタン板が
得られた。この多孔質被膜に次に示す組成の混合
液をハケ塗りで含浸させ、乾燥後に電気炉で空気
雰囲気中550℃で15分間加熱した。塗布−含浸−
乾燥−加熱を5回繰り返した。 混合液組成 塩化ルテニウム 0.2g ノルマルブチルアルコール 1.2c.c. 塩 酸 0.1c.c. このようにして、多孔質のチタンの溶射被膜中
の気孔及び被膜表面に酸化ルテニウムが担持され
た不溶性陽極が得られた。この陽極を、
5MNaCl、PH1、30℃の溶液中で強制撹拌しなが
ら電流密度20A/dm2で測定したところ、70mV
の低い塩素過電圧を示し、20時間の電解後も電圧
は一定に保持され、被膜の溶出も見られなかつ
た。 実施例 4 実施例3と同様にして気孔率の高い多孔質被膜
を有するチタン板を得た。これを陽極として、硫
酸マンガン100g/の溶液中90℃電流密度
0.1A/dm2で電解し、多孔質層上にγ−二酸化
マンガンを析出させ500μの厚さの被覆層を形成
した。このγ−二酸化マンガン被覆層は欠けや剥
離が全くなく、基板に対して良好な密着性を示し
た。 実験例 次のようにして、溶射による多孔質層の状態を
観察した。チタン板4枚の各々の片面にサンドブ
ラストした後、この上に、表2に示すようにして
それぞれ多孔質層を形成した。溶射はいずれも、
プラズマダイン社製SG100プラズマ溶射ガンによ
るプラズマ溶射である。
【表】
【表】 実験試料No.1、2、3、4の各々の断面写真
(倍率150倍)をそれぞれ第1図、第2図、第3
図、第4図に示す。 第1図では、チタン粉の溶射による多孔質層が
見られる。 第2図では、第1図の場合よりも気孔が大き
く、表面がより複雑な多孔質層の形成が見られ
る。 第3図では、比較的細かい気孔の多孔質層が見
られる。 第4図では、気孔の大きい粗い表面状態を有す
る多孔質層の形成が見られる。
【図面の簡単な説明】
第1〜第4図は、実験試料の金属組織等を示す
倍率150倍の断面写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 バルブ金属の基体上に、バルブ金属及びバル
    ブ金属の酸化物のうちの少なくとも1種と酸、ア
    ルカリ、水のいずれかに易溶性の成分との混合溶
    射層から該易溶性の成分を溶出して成る多孔質層
    を中間層又は触媒担持層として有し、その上に電
    極触媒能を有する物質が被覆又は担持されてなる
    不溶性電極。 2 電極触媒能を有する物質がβ−二酸化鉛又は
    γ−二酸化マンガンである特許請求の範囲第1項
    記載の不溶性電極。 3 β−二酸化鉛又はγ−二酸化マンガンが陽極
    酸化により中間層としての多孔質層上に被覆され
    てなる特許請求の範囲第2項記載の不溶性電極。
JP57131158A 1982-07-29 1982-07-29 不溶性電極 Granted JPS5923890A (ja)

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