JP2001152228A - 転炉の主原料配合方法 - Google Patents

転炉の主原料配合方法

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JP2001152228A JP32958299A JP32958299A JP2001152228A JP 2001152228 A JP2001152228 A JP 2001152228A JP 32958299 A JP32958299 A JP 32958299A JP 32958299 A JP32958299 A JP 32958299A JP 2001152228 A JP2001152228 A JP 2001152228A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転炉出鋼時の出鋼量および出鋼温度を精度よ
く計算して主原料を配合する転炉の主原料配合方法を提
供する。 【解決手段】 溶銑、スクラップ、冷銑などの主原料の
配合計算を計算機を用いて制御するにあたり、転炉装入
溶銑の成分・温度、転炉副原料投入銘柄および投入量、
転炉出鋼時の合金鉄投入銘柄および投入量、出鋼温度、
吹止[C]といった主原料配合の熱収支・鉄収支計算を
行うための前提条件となる変数を、主原料配合計算モデ
ルのみでなく、転炉装入溶銑の成分、温度予測、転炉副
原料投入量計算、転炉出鋼時の合金鉄投入量計算、出鋼
温度予測計算、吹止[C]予測計算、転炉での鉄収支計
算、熱収支計算のそれぞれを推定する計算モデルの内、
少なくとも3種類以上の別計算モデルを用いて算出した
値を用いて計算させることにより、転炉出鋼時の出鋼量
および出鋼温度を精度よく計算して主原料を配合する転
炉の主原料配合方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予備処理溶銑を上
底吹き型転炉に装入して、脱炭処理および/または脱り
ん処理を行うに際して、溶銑、スクラップ、冷銑などの
主原料の配合計算を、計算機を用いて精度よく制御する
方法の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】主原料配合計算を行う際、転炉装入溶銑
の成分、温度、転炉副原料投入銘柄および投入量、転炉
出鋼時の合金鉄投入銘柄および投入量、出鋼温度、吹止
[C]といった主原料配合の熱収支・鉄収支計算を行う
ための前提条件となる変数の内、主原料配合段階で実績
が既に確定している値については実績値を用いる。しか
し、主原料配合は実際の処理(吹錬)よりも以前に実施
する必要があるため、その間に目標とする処理後の成
分、温度を変更する必要が生じる場合がある。そこで、
従来は、鋼種ごとに事前に決定している設定値を前提条
件の設定値として用いて、主原料配合計算モデルにて主
原料配合計算を行っていた。
【0003】この計算の精度を向上させるため、鉄収支
および/または熱収支を前チャージまでの1チャージ以
上の実績データにて、種々の方法で学習させることを行
うことが試みられてきた。
【0004】また、主原料配合計算は、これまで特開平
5−33029号公報などに見られるように、“鉄収
支”によって出鋼量を確保することが主目的と考えられ
ており、副原料使用量および精錬特性に影響を与える重
要な操業要因である“熱収支”に着目して主原料配合量
を調整しているものはなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】転炉装入前の溶銑段階
で事前に脱りん処理する場合、脱りん反応は転炉で行う
1600〜1750℃と比較して、できるだけ低温で行う方が反
応効率が高くなるため、脱りん処理後の温度は溶銑の凝
固温度を考慮して1250〜1350℃の範囲で処理するのが一
般的である。この温度は、脱りん処理を行わずに転炉に
装入する時の溶銑温度である1300〜1400℃と比較して約
50℃低い。また、脱りん処理は酸化精錬であるため脱り
ん反応に伴い、脱炭および脱珪反応も同時に起こり、溶
銑中の[C]濃度は高炉出銑時の 4.3〜4.8 %より 0.3
〜1.0 %程度脱炭して転炉装入時には、 3.5〜4.5 %の
範囲に低下し、溶銑中の[Si]濃度も高炉出銑時の 0.2
〜0.6 %より0.10%程度以下まで低下していまう。溶銑
中の[P]濃度も同様に、高炉出銑時の0.07〜0.15%よ
り 0.005〜0.050 %の範囲まで低下している。これら
[C]、[Si]、[P]成分は酸化反応により発熱して
溶銑温度を上昇させる働きをするが、脱りん処理を転炉
装入前の溶銑段階で行うことにより、これらの反応熱が
転炉段階では低下してしまい、転炉装入温度の低下と合
わせて転炉段階での熱余裕が著しく低減することにな
る。このため本発明では、転炉装入温度が1250〜1350
℃、[C]:3.5〜4.5 %、[Si]:0.10 %以下、
[P]:0.005〜0.050%である脱りん処理した溶銑を対
象とした。
【0006】従って、転炉装入前の溶銑段階で事前に脱
りん処理した場合、熱的に余裕がないために、溶銑配合
計算の誤差が大きく熱余裕がない方向に振れる場合、炭
素質あるいはFeSiといった高価な昇熱材を使用する必要
が生じてくる。これらの昇熱材を使用した場合、さらに
は、炭素質を用いると、吹錬時間が延長して生産性の低
下および放熱量の増加を招き、エネルギー効率が低下し
てしまう。また、FeSiを用いた場合も、塩基度を調整す
るために、生石灰などの CaO源を増量使用する必要が生
じて発生するスラグ量が増加する結果、熱ロスの増加、
さらには、鉄歩留りおよびMn歩留りの低下をまねく。
【0007】反対に、熱余裕が大きすぎる場合、鉄鉱石
・スケールなどの冷却材を投入する量を増やせばよいわ
けであるが、溶銑予備処理を行った溶銑を用いて転炉吹
錬を行う場合、転炉炉内のスラグ量が少量であるため、
鉄鉱石・スケールなどの酸化鉄源を多量に使用すると、
炉内スラグ中の酸化鉄濃度である(%T.Fe)が過剰に上
昇してしまう。その結果、鉄歩留りおよびMn歩留りの低
下、さらには、スラグ量の増加にり転炉耐火物の溶損速
度の増大を招き、転炉炉寿命の低下に至る。
【0008】さらには、このように鉄歩留りが変化する
と、目標としていた出鋼量に対しても、増減が生じるこ
とになる。出鋼量が少ないとチャージ当たりのトン数低
下によるエネルギー効率低下となり、極端な場合は取鍋
のフリーボード(空間高さ)制約および溶鋼処理での制
約のため出鋼不能に陥る場合もある。逆に、出鋼量が多
いと起重機での吊り上げ搬送が不能となる。
【0009】しかし、上記の技術では、鋼種ごとに設定
した値を用いて主原料配合計算を実施しているため、そ
の値に起因する誤差が大きく、その結果、主原料配合計
算の精度が低くなっており、上記の課題が残されたまま
になっている。また、各前提条件値の推定計算精度が低
いため、定数を用いる方が精度が上がると判断して、こ
れまでは定数を用いていた。
【0010】特に、予備処理→転炉の生産プロセスで連
続的・効率的に生産する場合には、主原料の一つである
溶銑を予備処理中あるいは処理後であって、成分・温度
が判明する前に、主原料配合を実施する必要がかなりの
頻度で生じる。さらには、時間的に余裕がある場合で
も、処理後サンプル・測温が不能となり、分析値・測温
値が判らない場合がある。このような場合、転炉に装入
される成分・温度の予測計算精度が低いと、実際に転炉
に装入する主原料の配合バランスが計算からずれて不適
切となり、エネルギーロスおよび出鋼量が目標値から外
れることになる。
【0011】目標出鋼温度は、転炉以降の溶鋼処理およ
び連続鋳造工程の処理工程、待ち時間、鍋状況などによ
り最適値が変化するため、定数の設定値ではなく、でき
るだけ転炉吹錬開始時点を見計らって最適目標温度を精
度よく推定計算する必要がある。目標出鋼温度が変化す
ると、転炉での脱りん効率およびMn歩留りが大きく影響
を受けるため、最適な副原料投入量が変化して熱収支お
よび鉄収支が変化するが、現状の計算ではこの変化を考
慮できない。
【0012】溶銑予備処理を行った溶銑を用いて転炉吹
錬を行う場合、転炉での脱りん処理負荷が軽減されるこ
とから、転炉炉内のスラグ量を低減できる。従って、転
炉炉内でのMn歩留りの向上が図れるため、高価なMn系合
金鉄の使用量抑制の目的で、転炉にてMn鉱石を積極的に
使用するのが一般的である。しかし、従来の主原料配合
計算では、Mn鉱石の投入は考慮されず、実際に転炉に溶
銑が装入された時点になって、転炉にて熱余裕が有れば
その中でMn鉱石を使用し、熱余裕が無い場合は、炭素質
あるいはFeSiといった高価な昇熱材を使用していた。反
対に熱余裕が過剰に有る場合は、鉄鉱石やスケールなど
の冷却材を多量投入して(%T.Fe)が高くなり、Mn歩留
りを低減させることになる。
【0013】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、装入溶銑温度が1250〜1350℃、
[C]:3.5〜4.5 %、[Si]:0.10 %以下、[P]:0.0
05〜0.050%である、転炉装入前の溶銑段階で事前に脱
りん処理した熱余裕のない溶銑を、70〜350t規模の上底
吹き型転炉に装入して脱炭処理および/または脱りん処
理を行うに際して、溶銑、スクラップ、冷銑などの主原
料の配合計算を計算機を用いて制御するにあたり、主原
料配合の熱収支・鉄収支計算を行うための前提条件の変
数を、それぞれの推定計算モデルと結合させることによ
り、転炉出鋼時の出鋼量および出鋼温度を精度よく計算
して主原料を配合する転炉の主原料配合方法を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】その要旨は、装入溶銑温
度が1250〜1350℃、[C]:3.5〜4.5 %、[Si]:0.10
%以下、[P]:0.005〜0.050 %である、転炉装入前の
溶銑段階で事前に脱りん処理した熱余裕のない溶銑を、
70〜350t規模の上底吹き型転炉に装入して脱炭処理およ
び/または脱りん処理を行うに際して、溶銑、スクラッ
プ、冷銑などの主原料の配合計算を計算機を用いて制御
するにあたり、転炉装入溶銑の成分・温度、転炉副原料
投入銘柄および投入量、転炉出鋼時の合金鉄投入銘柄お
よび投入量、出鋼温度、吹止[C]といった主原料配合
の熱収支・鉄収支計算を行うための前提条件となる変数
を、主原料配合計算モデルのみでなく、転炉装入溶銑の
成分、温度予測、転炉副原料投入量計算、転炉出鋼時の
合金鉄投入量計算、出鋼温度予測計算、吹止[C]予測
計算、転炉での鉄収支計算、熱収支計算のそれぞれを推
定する計算モデルの内、少なくとも3種類以上の上記の
計算モデルを用いて算出した値を用いて計算させること
により、転炉出鋼時の出鋼量および出鋼温度を精度よく
計算して主原料を配合する転炉の主原料配合方法であ
る。
【0015】鉄収支および/または熱収支を前チャージ
までの1チャージ以上の実績データにて学習させること
により、経時変化に対応し、さらに精度よく計算する上
記の転炉の主原料配合方法である。
【0016】吹錬開始前および/または吹錬中に転炉炉
内にMn鉱石または鉄Mn鉱石を投入使用するにあたり、Mn
規格の高い鋼種を溶製する場合に転炉での熱余裕を大き
く持たせるように自動的に主原料配合量を調整するよう
に計算指示する上記の転炉の主原料配合方法である。
【0017】上底吹き型転炉にて脱りん処理した後、脱
りんスラグを排滓した後に炉内に残った、温度が1250〜
1350℃、[C]:3.5〜4.5 %、[Si]:0.10 %以下、
[P]:0.005〜0.050 %の熱余裕のない溶銑を、再び脱
炭処理および/または脱りん処理を行うに際しての、上
記の転炉の主原料配合方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、計算機を用いて制御す
ることを前提としており、図1のような計算機設備をも
とに一例を説明する。溶銑を転炉に装入する容器に必要
量の溶銑を払い出す「溶銑秤量所」、スクラップや冷銑
などを転炉に装入する容器に必要量を入れる「スクラッ
プ秤量所」、そして主原料配合量を指示する「主原料配
合指示所」や転炉などに計算機の計算結果を表示するテ
レビを設置し、本発明の結果である配合計算量を実際の
配合に適用して後述の効果を達成する。なお、製鋼工程
の操業形態により溶銑やスクラップ・冷銑の秤量所のレ
イアウトおよび構成は変わるものとし、また発明に係わ
る配合計算量に基づいて配合するにあたり、機械設備に
より自動的に配合を行う場合や、操作員が配合計算量に
基づいて機械設備を手動操作して配合を行う場合などの
例が考えられる。
【0019】続いて、配合量を計算する方法について説
明する。配合量を計算する方法は図2に示すような考え
方に基づいて計算する。吹止[C]予測計算1におい
て、まず、吹止[C]を決定し、この吹止[C]を使用
して次の出鋼温度予測計算2において出鋼温度を計算
し、さらに、前記吹止[C]と出鋼温度を使用して、転
炉副原料投入量計算3で副原料の投入量を計算し、前記
吹止[C]、前記出鋼温度、副原料投入量を使用して、
合金鉄投入量計算4で合金鉄投入量を計算し、最後に、
これらの各計算の結果の全てもしくは一部を使用して、
転炉鉄収支計算5および転炉熱収支計算6と、主原料配
合計算7との間で一回以上のデータの授受により精度よ
く主原料の配合計算をする。この時、1〜6までの各計
算の順序は対象となるチャージの状態により入れ替わる
ことがあり、1〜6までのそれぞれの計算を個別の独立
した計算とする図2の場合や、1〜6の個別の計算を主
原料配合計算の一部とする図3の場合がある。図3は大
枠で囲んだ主原料配合計算に、1〜6の個別の計算が主
原料配合計算の一部であることを示す図である。また、
図2のような場合には、1で説明される最初の計算か
ら、ここでは7で説明される最後の計算までを複数回繰
り返して計算したり一回だけで計算を終了する場合も含
む。
【0020】次に、転炉において既に吹錬した単一の、
または複数のチャージの実際の配合量や転炉出鋼時の温
度や成分などの実績データを使用して図2や図3で実行
する各計算の計算係数を、全てのあるいは一部の実績デ
ータと、それに対応する計算結果との誤差ができるだけ
小さくなるように変更して学習させることにより経時変
化に対応して精度を維持または向上させるようにする。
【0021】1〜3などの計算のいずれかで、そのチャ
ージが必要とするMnの規格を満たすのに適当なもしくは
十分な転炉投入Mn鉱石量または鉄Mn鉱石量を計算して、
その場合においても必要十分な熱余裕となるよう主原料
の配合量を計算する。この時、転炉投入Mn鉱石量または
鉄Mn鉱石量から予測される吹止[Mn]をもとに4の合金
鉄投入量計算においてMnに関係する合金鉄の投入量を精
度よく計算することで、主原料配合量の精度も向上す
る。
【0022】上記の説明では、一連の処理の中で脱炭処
理および/または脱りん処理を行う場合だが、脱りん処
理した後に、一度排滓して再び脱炭処理および/または
脱りん処理を行う場合において、図2または図3の各計
算において脱りん処理後の排滓を考慮させることで精度
の高い主原料配合量を計算することが可能となる。ま
た、排滓前後の脱りん処理について、図4に示すように
脱りん処理計算8という形で独立した計算とする場合も
含んでいる。
【0023】以上述べたように、本発明は主原料配合計
算モデルのみでなく、転炉装入溶銑の成分、温度予測、
転炉副原料投入量計算、転炉出鋼時の合金鉄投入量計
算、出鋼温度予測計算、吹止[C]予測計算、転炉での
鉄収支計算、熱収支計算のそれぞれを推定する計算モデ
ルの内、少なくとも3種類以上の別計算モデルを用いて
算出した値を用いて主原料配合を計算させているため、
転炉出鋼時の出鋼量および出鋼温度を精度よく計算でき
る。すなわち、本発明の主原料配合方法を用いることに
より、転炉出鋼温度を精度よく推定計算でき、転炉の主
原料配合が適切にできる。従って、炭素質あるいはFeSi
といった高価な昇熱材を使用することなしに、あるいは
鉄鉱石やスケールなどの冷却材を多量投入することなく
吹錬できる。
【0024】その結果、吹錬時間の延長に起因する生産
性の低下および放熱量の増加を招かず、エネルギー効率
の低下を抑制できる。また、塩基度調整のための生石灰
などCaO 源の増量使用をする必要がなくなり、熱ロスの
増加、さらには、鉄歩留りおよびMn歩留りの低下を招く
ことがなくなる。また、炉内スラグ中の酸化鉄濃度であ
る(%T.Fe)が過剰に上昇することがなくなり、鉄歩留
りおよびMn歩留りの低下、さらには、転炉耐火物の溶損
速度の増大を招かず、転炉炉寿命の低下を抑制できる。
【0025】また、鉄収支および熱収支を学習させるこ
とにより、転炉炉容積の変化などの経時変化にも対応す
ることができる。
【0026】上記の計算モデルを適用し、転炉での熱バ
ランスを最適化することにより、コストメリットの高
い、Mn成分規格の高い鋼種に積極的に熱余裕を持たせ、
炭素質あるいはFeSiといった高価な昇熱材を使用するこ
となしに、あるいは鉄鉱石やスケールなどの冷却材を多
量投入してMn歩留りを低減させることなく、Mn鉱石使用
量の拡大を図ることができる。
【0027】
【実施例】次に、実操業の例を挙げて説明する。280t混
銑車による脱珪・脱りん処理を行った溶銑を、240t上底
吹き転炉へスクラップと一緒に装入し、吹錬するプロセ
スにて、比較例として、従来の計算機モデルによる主原
料配合計算結果に基づいて主原料配合を実施した結果を
図5に、実施例として、本発明の計算結果を適用した結
果を図6に示す。これらは、転炉における熱余裕を溶銑
配合率(HMR) で示したものであり、目標とするところの
熱余裕をばらつき小さく確保できればよいことになる。
ここで、目標とする熱余裕とは、Mn規格に対応したMn鉱
石を投入するのに十分な熱余裕であり、実施例では、溶
銑配合率 1.8%とした。また、予備処理段階での脱りん
処理で粗鋼のりん規格上限以下までりんが低減されてい
ない場合は、転炉段階にて再度脱りん処理する必要があ
るため、投入した生石灰・軽焼ドロマイトなどの造滓材
を滓化させるのに必要な量のスケール・鉄鉱石などの冷
却材を投入するのに十分な熱余裕をさらに確保する必要
がある。
【0028】図5と図6を比較すると、目標とする熱余
裕に対して、本発明により、ばらつきを小さくすること
ができる(図6参照)。その結果、表1に示すように、
Mn鉱石を多量配合でき、スケール、鉄鉱石といった酸化
鉄系の冷却材およびFeSi、黒鉛といった昇熱材の使用量
を低減することができた。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明によれば、転炉出鋼量を精度よく推定計算でき、
かつ転炉出鋼温度を精度よく推定計算して転炉での主原
料配合が適切にできる。従って、炭素質あるいはFeSiと
いった高価な昇熱材を使用することなしに、あるいは、
鉄鉱石やスケールなどの冷却材を多量投入することなく
吹錬が可能である。また、鉄収支および熱収支を学習さ
せることにより転炉炉容積の変化などの経時変化に対応
できる。
【0031】さらには、コストメリットの高いMn成分規
格の高い鋼種に積極的に熱余裕を持たせ、炭素質あるい
はFeSiといった高価な昇熱材を使用することなしに、あ
るいは、鉄鉱石やスケールなどの冷却材を多量投入して
Mn歩留りを低減させることなく、Mn鉱石使用量の拡大を
図ることができる。
【0032】以上の結果、主原料配合段階で種々の条件
変化に対して各計算モデルを有機的に結合して主原料配
合量の計算を行い、これに基づいて主原料配合計を行う
ことにより、エネルギーミニマムの転炉吹錬が実施可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】転炉の主原料配合量を計算機で制御す計算機設
備例を示す図である。
【図2】本発明に係わる主原料配合量計算の手順を説明
する図である。
【図3】図2に示す1〜6の個別の計算を主原料配合量
計算の一部として使用する場合の例を示す図である。
【図4】本発明に係わる主原料配合量計算において脱り
ん処理計算を追加した主原料配合量計算の手順を説明す
る図である。
【図5】比較例である従来の計算モデルによる主原料配
合計算における熱余裕の実績値を示す図である。
【図6】実施例である本発明に係わる計算モデルによる
主原料配合計算における熱余裕の実績値を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…吹止[C]予測計算、2…出鋼温度予測計算、3…
転炉副原料投入量計算、4…合金鉄投入量計算、5…転
炉鉄収支計算、6…転炉熱収支計算、7…主原料配合計
算、8…脱りん処理計算。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22B 1/00 101 C22B 1/00 101 (72)発明者 三角 龍平 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内 Fターム(参考) 4K001 AA10 BA05 BA22 BA23 DA05 GB11 4K002 AA01 AB02 AC07 AC09 AF01 AF04 AF05 BE10 4K014 AA01 AA03 AD01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装入溶銑温度が1250〜1350℃、[C]:
    3.5〜4.5 %、[Si]:0.10 %以下、[P]:0.005〜0.0
    50 %である、転炉装入前の溶銑段階で事前に脱りん処
    理した熱余裕のない溶銑を、70〜350t規模の上底吹き型
    転炉に装入して脱炭処理および/または脱りん処理を行
    うに際して、溶銑、スクラップ、冷銑などの主原料の配
    合計算を計算機を用いて制御するにあたり、転炉装入溶
    銑の成分・温度、転炉副原料投入銘柄および投入量、転
    炉出鋼時の合金鉄投入銘柄および投入量、出鋼温度、吹
    止[C]といった主原料配合の熱収支・鉄収支計算を行
    うための前提条件となる変数を、主原料配合計算モデル
    のみでなく、転炉装入溶銑の成分、温度予測、転炉副原
    料投入量計算、転炉出鋼時の合金鉄投入量計算、出鋼温
    度予測計算、吹止[C]予測計算、転炉での鉄収支計
    算、熱収支計算のそれぞれを推定する計算モデルの内、
    少なくとも3種類以上の上記の計算モデルを用いて算出
    した値を用いて計算させることにより、転炉出鋼時の出
    鋼量および出鋼温度を精度よく計算して主原料を配合す
    ることを特徴とする転炉の主原料配合方法。
  2. 【請求項2】 鉄収支および/または熱収支を前チャー
    ジまでの1チャージ以上の実績データにて学習させるこ
    とにより、経時変化に対応し、さらに精度よく計算する
    請求項1に記載の転炉の主原料配合方法。
  3. 【請求項3】 吹錬開始前および/または吹錬中に転炉
    炉内にMn鉱石または鉄Mn鉱石を投入使用するにあたり、
    Mn規格の高い鋼種を溶製する場合に転炉での熱余裕を大
    きく持たせるように自動的に主原料配合量を調整するよ
    うに計算指示する請求項1または2に記載の転炉の主原
    料配合方法。
  4. 【請求項4】 上底吹き型転炉にて脱りん処理した後、
    脱りんスラグを排滓した後に炉内に残った、温度が1250
    〜1350℃、[C]:3.5〜4.5 %、[Si]:0.10 %以下、
    [P]:0.005〜0.050 %の熱余裕のない溶銑を、再び脱
    炭処理および/または脱りん処理を行うに際しての、請
    求項1または2または3に記載の転炉の主原料配合方
    法。
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