JP2001151946A - ゴム組成物及び自動車用燃料輸送ホース - Google Patents

ゴム組成物及び自動車用燃料輸送ホース

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JP2001151946A
JP2001151946A JP33689299A JP33689299A JP2001151946A JP 2001151946 A JP2001151946 A JP 2001151946A JP 33689299 A JP33689299 A JP 33689299A JP 33689299 A JP33689299 A JP 33689299A JP 2001151946 A JP2001151946 A JP 2001151946A
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rubber composition
weight
rubber
hose
nbr
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JP33689299A
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English (en)
Inventor
Takahiro Nishiyama
高広 西山
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NBRとアクリルゴムとのブレンド材を基材
とし、燃料不透過性,耐熱性,耐アミン性,耐サワーガ
ソリン性,低温性等が良好で、優れた導電性をも有し得
るゴム組成物と、これを用いた自動車用燃料ホースを提
供する。 【解決手段】 AN量が46〜52重量%であるNBR
と、アクリロニトリルを10〜15重量%含むアクリル
ゴムとの重量%比率70:30〜30:70のブレンド
材であって、前記アクリルゴムのアクリル酸エステル成
分がアルコキシアルキルアクリレートからなり、及び/
又は、前記ブレンド材にはポリマー100重量部に対し
て10〜25重量部の可塑剤、好ましくはSP値が8.
8以上で分子量が550以下の可塑剤が添加されている
ゴム組成物と、これを用いてなる自動車用燃料ホース。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム組成物及び自動
車用燃料輸送ホースに関し、更に詳しくは、簡易かつ安
価な構成によって、自動車用燃料輸送ホースに要求され
る燃料不透過性,低温性,耐熱性,耐サワーガソリン
性,耐アミン性,導電性等の各種特性を満足させたゴム
組成物と、これを用いた自動車用燃料輸送ホースとに関
する。
【0002】
【従来の技術】米国におけるいわゆるSHED規制と同
様の自動車からの燃料透過の規制が、国内及び欧州にお
いても西暦2000年より実施される。周知のように、
自動車からの燃料透過性に対する燃料輸送ホースの寄与
率は大変高いため、燃料輸送ホースにおいてその対策が
求められている。
【0003】従来、我が国においては、自動車の燃料配
管におけるフィード回路、リターン回路等のいわゆるリ
キッドラインに用いる燃料ホースにおいては、サワー性
を考慮して、内層に優れた燃料不透過性を示すFKM
(フッ素ゴム)を用いると言う対策が進んでいるが、ガ
ソリン給油口とガソリンタンクを結ぶフィラーネックホ
ースや、いわゆるベーパーラインを構成するブリーザー
ホース、エバポレーションホースにおいては、汎用的な
NBR(アクリロニトリルブタジェンゴム)やNBR・
PVC(NBRとPVC(ポリ塩化ビニル)のブレンド
材)が用いられている。
【0004】一方、既にSHED規制が実施されている
米国においては、フィラーネックホースやエバポレーシ
ョンホースとして、内層にFKMや、ポリアミド樹脂,
フッ素樹脂等の樹脂材を用い、外層にNBR・PVC,
ECO(エピクロルヒドリンゴム),CSM(クロロス
ルホン化ポリエチレンゴム)等を用いた仕様が実施され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、我が国
における上記フィラーネックホース,ブリーザーホー
ス,エバポレーションホースの仕様では、実施予定の上
記国内規制に適合する燃料不透過性は得られない。
【0006】又、米国におけるような、内層にFKMや
樹脂材を用いたフィラーネックホースやエバポレーショ
ンホースなら規制をクリアする燃料不透過性を期待でき
るものの、FKMやフッ素樹脂は高価であるし、その反
応性の乏しさから外層材との接着処理に加重的な技術力
と加工コストを要し、FKMを用いたホースを蛇腹形状
に加工する際には製造方法が複雑になる、等の難点があ
る。
【0007】更に、給油時や車体振動時のガソリンの流
動等に起因する静電気の帯電から、給油時の金属製給油
ガンの接触によりスパークが発生してガソリンに引火す
る、と言う可能性が従来より指摘され、フィラーネック
ホースやブリーザーホースに導電性を付与(例えば10
8Ω・cm以下の体積固有抵抗値に設定)して上記帯電
を防止することが期待されているが、FKMや樹脂材は
本質的に電気抵抗が大きいため、十分な導電性を付与す
ることは困難である。このような従来技術の問題点に対
して、本願発明者は既に、特願平11−182463号
の願書に添付した明細書や、特願平11−182476
号の願書に添付した明細書において、NBR・PVCを
基材とする有望なゴム組成物とこれを用いた自動車用燃
料輸送ホースを提案している。
【0008】しかし、更に観点を変えると、近年、フィ
ラーネックホースではガソリンタンクに対する取付け位
置を下部方向へ切替えるニーズがあり、その下部内面が
常時ガソリンと接触することが予想されるため耐サワー
ガソリン性を考慮する必要が出て来た。又、エバポレー
ションホースにおいては、その一部がエンジンルーム内
で使用されるため優れた耐熱性に対するニーズがある。
更に、ガソリンにはゴム材を劣化させ得るアミン化合物
が添加されているため、耐アミン性も必要である。この
ような点に関しては、上記NBR・PVCを基材とする
ゴム組成物は必ずしも万全とは言えない。
【0009】そこで本発明は、前記従来技術の問題点を
解消するだけでなく、更に耐サワーガソリン性,耐熱
性,耐アミン性等においても優れ、かつ低温性が確保さ
れ、材料面や加硫工程面でもコスト高要因を含まないゴ
ム組成物と、これを有効に用いた自動車用燃料輸送ホー
スとを提供することを、解決すべき課題とする。
【0010】本願発明者は、所定の燃料低透過性対策を
施したNBRとアクリルゴムとをブレンドし、かつアク
リルゴムに所定の低温性対策を施すか、及び/又は、ブ
レンド材に対して低温性対策のための一定量の可塑剤を
添加することにより上記課題を解決し得ることを見出
し、本願発明を完成した。
【0011】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、自動車用燃料輸送ホースに用いるゴム
組成物であって、AN量(結合アクリロニトリル含有
量)が46〜52重量%であるNBR(アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム)と、アルコキシアルキルアクリレ
ートを主体とし10〜15重量%のAN(アクリロニト
リル)を共重合させたアクリルゴムとの重量%ブレンド
比率が70:30〜30:70のブレンド材を基材とす
る、ゴム組成物である。
【0012】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
自動車用燃料輸送ホースに用いるゴム組成物であって、
AN量が46〜52重量%であるNBRと、10〜15
重量%のANを共重合させたアクリルゴムとの重量%ブ
レンド比率が70:30〜30:70のブレンド材を基
材とし、かつ、前記NBR及び/又はアクリルゴムに対
して、その100重量部当たり15〜30重量部の可塑
剤を添加した、ゴム組成物である。
【0013】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
自動車用燃料輸送ホースに用いるゴム組成物であって、
AN量が46〜52重量%であるNBRと、アルコキシ
アルキルアクリレートを主体とし10〜15重量%のA
Nを共重合させたアクリルゴムとの重量%ブレンド比率
が70:30〜30:70のブレンド材を基材とし、か
つ、前記NBR及び/又はアクリルゴムに対して、その
100重量部当たり15〜30重量部の可塑剤を添加し
た、ゴム組成物である。
【0014】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
前記第1発明又は第3発明に係るアルコキシアルキルア
クリレートがメトキシエチルアクリレート(MEA)で
ある、ゴム組成物である。
【0015】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
前記第2発明又は第3発明に係る可塑剤が、SP(溶解
度パラメーター)値が8.8以上であって分子量が55
0以下のものである、ゴム組成物である。
【0016】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、
前記第5発明に係る可塑剤が(1)〜(3)のいずれか
一以上に該当する、ゴム組成物である。 (1)可塑剤のSP値が9.0以上である。 (2)可塑剤の分子量が450以下である。 (3)可塑剤の添加量がNBR及び/又はアクリルゴム
100重量部に対して15〜20重量部である。
【0017】(第7発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第6発明に係るゴム組成物が(5)及び
/又は(6)に該当する、ゴム組成物である。 (5)ゴム組成物の体積固有抵抗値が、108Ω・cm
以下である。 (6)ゴム組成物の硬度(JIS K6253 のデロメータ
タイプA)が、55〜75度の範囲にある。
【0018】(第8発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第7発明のいずれかに係るゴム組成物を
用いたホースであって、次の(7)〜(9)のいずれか
に該当する、自動車用燃料輸送ホースである。 (7)上記ゴム組成物を用いた単層ホース。 (8)補強糸層を介して上記ゴム組成物を内層及び外層
に用いた複層ホース。 (9)上記ゴム組成物を内層に用いると共に、補強糸層
を介してあるいは介さずに耐候性あるいは耐オゾン性に
優れた他の所定のゴム材料を外層に用いた複層ホース。
【0019】
【発明の作用・効果】(第1発明〜第3発明の作用・効
果)従来、AN量を36〜42重量%程度の比較的高い
領域に設定したNBRは耐燃料膨潤性が良くなる、との
指摘がなされたことはある。しかし、評価用のPHAS
EIIガソリン(米国CARBにて規定された透過試験−
SHED試験用のガソリン)を用いた本願発明者の実験
によれば、かかるAN量のNBRは、明らかに燃料不透
過性が不十分である。
【0020】本願発明者は、NBR中のAN量をいわゆ
る極高領域の所定値(例えば、46重量%以上)に設定
すると、FKMに匹敵する優れた燃料不透過性が得られ
ることを究明した。
【0021】但し、AN量を極高領域に設定したNBR
においては、自動車用燃料ホースとして必要な低温性
(−30°C程度にも達する極寒地での使用時における
ホースの柔軟性)の悪化が予想される。又、自動車用燃
料ホースの構成材料に対する更に高性能レベルの要求を
考慮したとき、耐サワーガソリン性,耐熱性,耐アミン
性等においても優れていること、ホース外層材適応のた
めに耐候性もしくは耐オゾン性を備えることが望ましい
が、このような点についてはNBRは必ずしも理想的な
材料ではない。
【0022】一方、アクリルゴムは本来、耐サワーガソ
リン性,耐熱性,耐アミン性,耐候性等において優れた
ゴム材料であるが、その自動車ホース用途としては、通
常はオイルホース等の耐エンジンオイル性用途に使用さ
れており、燃料ホース用途には殆ど使用されていない。
そして本願発明者は、アクリルゴムにANを導入するこ
とにより潤滑油や燃料に対する膨潤性を低減させ得る旨
を指摘した公知文献は散見しているが、ANの導入がア
クリルゴムの燃料透過性に与える影響を指摘した公知文
献については未だ知らない。
【0023】しかし、評価用のPHASEIIガソリン
(米国CARBにて規定された透過試験−SHED試験
用のガソリン)を用いた本願発明者の研究により、以下
〜の新しい知見が得られた。
【0024】一定量のANを共重合させたアクリルゴ
ムの加硫体は、耐サワーガソリン性,耐熱性,耐アミン
性,耐候性等を保持したままで優れた燃料不透過性を示
す。そして、AN量を極高領域に設定した上記低透過性
NBRに対し上記の低透過性アクリルゴムを所定の比率
でブレンドした材料は、やはり非常に優れた燃料不透過
性を示し、かつアクリルゴムに起因する上記諸特性が阻
害されない。
【0025】反面、上記のブレンド材はガラス転移
点が高くなり、自動車用燃料ホースとして必要な低温性
(−30°C程度にも達する極寒地での使用時における
ホースの柔軟性)に関しては不十分なものとなるが、ア
クリルゴムのアクリル酸エステル成分として比較的低温
性の良好なアルコキシアルキルアクリレートを多量に導
入した場合、又はブレンド材に適正に選択された種類及
び量の可塑剤を配合した場合には、前記の諸特性を確保
しつつ十分な低温性も併せ実現できる。
【0026】ブレンド材に対して更に、可塑剤とのバ
ランスを考慮しつつ適正にカーボンブラック(CB)を
配合することにより、十分な導電性も併せ実現できる。
【0027】以上の知見を踏まえ、第1発明に係るゴム
組成物においては、AN量が46〜52重量%であるN
BRと、アルコキシアルキルアクリレートを主体とし1
0〜15重量%のANを共重合させたアクリルゴムとの
重量%ブレンド比率が70:30〜30:70のブレン
ド材を基材とするので、又、第2発明に係るゴム組成物
においては、AN量が46〜52重量%であるNBR
と、10〜15重量%のANを共重合させたアクリルゴ
ムとの重量%ブレンド比率が70:30〜30:70の
ブレンド材を基材とし、かつ、前記NBR及び/又はア
クリルゴムに対して、その100重量部当たり15〜3
0重量部の可塑剤を添加するので、いずれのゴム組成物
も、耐サワーガソリン性,耐熱性,耐アミン性,耐候性
等を維持したままで、優れた燃料不透過性と有効な低温
性とを併せ実現することができるのである。
【0028】更に第3発明に係るゴム組成物において
は、第1発明と第2発明との特徴的構成を併せ持つの
で、これらの発明の上記作用・効果を更に顕著に実現す
ることができる。
【0029】第1発明〜第3発明のゴム組成物における
上記のブレンド比率がNBR過多の側に逸脱すると、耐
オゾン性、耐候性、耐サワーガソリン性,耐熱性,耐ア
ミン性等が不足する懸念があり、又、上記のブレンド比
率がアクリルゴム過多の側に逸脱すると、材料コストが
高くなると共に、アクリルゴム主体のゴム組成物一般の
性質として、加工時に2次加硫が必要になる可能性が生
じる。
【0030】アクリルゴム中のANが10重量%未満で
ある場合にはゴム組成物の燃料不透過性が不十分であ
り、アクリルゴム中のANが15重量%を超える場合に
は有効な低温性の確保が難しくなる。アクリル酸エステ
ル成分としてアルコキシアルキルアクリレート以外の成
分を多量に用いる場合には低温性の保持に限界がある。
【0031】NBR中のAN量が46重量%未満である
と、ゴム組成物全体の燃料不透過性が不十分となる恐れ
があり、これが52重量%を超えると、ゴム組成物にお
ける有効な低温性の確保が難しくなる。
【0032】又、第2発明及び第3発明のように可塑剤
を添加する場合、ブレンド材を構成するNBR,アクリ
ルゴムの双方に対して添加することが最も好ましいが、
いずれか一方のみに添加しても良い。可塑剤の添加量が
15重量部未満であるとその添加効果が不十分となる恐
れがあり、可塑剤の添加量が30重量部を超えるとゴム
組成物の燃料不透過性への悪影響が懸念されると共に相
溶の限界を超えてブリードする恐れがある。
【0033】(第4発明の作用・効果)アクリルゴムの
アクリル酸エステル成分である上記アルコキシアルキル
アクリレートとしては、ゴム組成物の低温性、耐燃料油
性への寄与度の高さから、MEA又はEEA(とりわ
け、MEA)が好ましい。
【0034】(第5発明の作用・効果)基材に添加する
可塑剤は、SP(溶解度パラメーター)値が8.8以上
であって分子量が550以下のものであることが好まし
い。分子量が550以下の可塑剤は、低温時粘性が低
く、ゴム組成物の低温性を更に顕著に改善する。SP値
が8.8以上である可塑剤はNBRやアクリルゴムに対
して良好に相溶すると共に、ゴム組成物の燃料不透過性
を余り阻害しない。従って、ゴム組成物は優れた燃料不
透過性を確保しつつ、更に有効な低温性も併せ実現でき
る。加えて、適正にカーボンブラック(CB)を配合す
ることで、これらの特性を確保しつつ十分な導電性も併
せ実現することができる。
【0035】可塑剤のSP値が8.8未満であると、N
BRやアクリルゴムに対する相溶性の不足からブリード
してしまい、ゴム組成物の低温性向上に有効に寄与でき
なくなる恐れがある。可塑剤の分子量が550を超える
と、低温時粘性の不足から、やはりゴム組成物の低温性
向上に有効に寄与できなくなる恐れがある。
【0036】(第6発明の作用・効果)第6発明のよう
に、(1)可塑剤のSP値が9.0以上であるとき、
(2)可塑剤の分子量が450以下であるとき、(4)
可塑剤の添加量が基材100重量部に対して15〜20
重量部であるとき、上記した第5発明の作用・効果を特
に良好に実現することができる。
【0037】(第7発明の作用・効果)第7発明のよう
に、上記ゴム組成物が、適当な種類及び量のCBの配合
によって体積固有抵抗値を108Ω・cm以下とされた
とき、その良好な導電性から、前記したような静電気の
帯電に基づく給油時のスパーク発生等の不具合を有効に
防止することができる。
【0038】又、可塑剤やCBの適正な配合によって、
ゴム組成物の硬度(JIS K6253のデロメータ タイプ
A)が55〜75度の範囲とされることにより、実用に
適した硬さもしくは柔らかさを持った自動車用燃料ホー
スを構成することができる。
【0039】(第8発明の作用・効果)第1発明〜第7
発明に係るゴム組成物は、優れた燃料不透過性と低温性
のバランスを備えると共に耐サワーガソリン性,耐アミ
ン性も良く、優れた導電性をも実現可能である点で自動
車用燃料ホースの内層の構成材料に好適である。又、前
記導電性に加え、充分な耐熱性,耐候性,耐オゾン性を
示す点で自動車用燃料ホースの外層の構成材料にも好適
である。
【0040】従って第8発明のように、(7)該ゴム組
成物を用いた単層ホース、(8)補強糸層を介して該ゴ
ム組成物を内層及び外層に用いた複層ホース、(9)該
ゴム組成物を内層に用いると共に、補強糸層を介してあ
るいは介さずに耐候性あるいは耐オゾン性に優れた他の
所定のゴム材料を外層に用いた複層ホース、等を好まし
く構成することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第8発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは第1発明〜第8発明を一括して指してい
る。
【0042】〔ゴム組成物〕本発明に係る自動車用燃料
輸送ホースに用いるゴム組成物には、第1発明に係るゴ
ム組成物と、第2発明に係るゴム組成物と、第3発明に
係るゴム組成物とが含まれるので、以下にこれらのゴム
組成物の実施形態を順次説明する。
【0043】(第1発明に係るゴム組成物)第1発明に
係るゴム組成物は、AN量が46〜52重量%であるN
BRと、アルコキシアルキルアクリレートを主体とし1
0〜15重量%のANを共重合させたアクリルゴムとの
重量%ブレンド比率が70:30〜30:70のブレン
ド材を基材とするものである。アクリルゴムにおいて
は、アクリル酸エステル成分としての上記アルコキシア
ルキルアクリレートや、ANの他に、例えばエポキシ架
橋席モノマー等の適宜な架橋席モノマーを例えば1〜5
重量%程度含ませることができる。
【0044】該ゴム組成物において、NBRのAN量が
48〜52%である場合には燃料不透過性が特に優れ
る。上記NBRとアクリルゴムとのブレンド比は、4
0:60〜60:40の重量%ブレンド比率であること
が特に好ましい。上記アルコキシアルキルアクリレート
の種類は限定されないが、メトキシエチルアクリレート
(MEA)やエトキシエチルアクリレート(EEA)、
とりわけ前者が好ましい。又、アルコキシアルキルアク
リレートはアクリルゴムの共重合モノマーのうち80〜
90重量%を占めることが望ましい。
【0045】第1発明に係るゴム組成物には、適正にC
Bを配合することにより、その体積固有抵抗値を108
Ω・cm以下とし、及び/又は、ゴム組成物の硬度(JI
S K6253 のデロメータ タイプA)を55〜75度の
範囲とすることが好ましい。CBの配合量は一律には規
定できないが、例えばNBR100重量部に対して20
〜100重量部程度とすることができる。CBの種類に
は特段の限定がないが、比較的粒径が小さくストラクチ
ャーの大きなグレードの導電効果、補強効果の高いCB
が好ましく、これと併せ又はこれに代えて、アセチレン
ブラック、ケッチェンブラック等の導電カーボンを配合
することもできる。又、不透過性を悪化させないCB以
外の導電剤の配合も可能である。
【0046】第1発明に係るゴム組成物には、上記以外
にも、加硫剤,加硫促進剤,白色充填剤,老化防止剤等
の公知の各種添加剤を配合することができる。加硫剤と
しては一般的にNBRやアクリルゴムに用いられるもの
を使用できるが、例えば低硫黄の硫黄加硫系、過酸化物
加硫系、イミダゾール加硫系、アミン加硫系等や、これ
らを適宜組み合わせた系が好ましく使用できる。シリ
カ,炭酸カルシウム等の一部の白色充填剤は、燃料不透
過性,低温性,導電性等への好ましくない影響を配慮し
て、添加しないか、添加するとしても基材100重量部
に対して10重量部程度まで、とすることが好ましい。
【0047】(第2発明に係るゴム組成物)第2発明に
係るゴム組成物は、AN量が46〜52重量%であるN
BRと、10〜15重量%のANを共重合させたアクリ
ルゴムとの重量%ブレンド比率が70:30〜30:7
0のブレンド材を基材とし、かつ、前記NBR及び/又
はアクリルゴムに対して、その100重量部当たり15
〜30重量部の可塑剤を添加したものである。
【0048】NBR自体の実施形態は「第1発明に係る
ゴム組成物」の場合と同様である。アクリルゴムについ
ては、そのアクリル酸エステル成分としてアルコキシア
ルキルアクリレートを含んでも良く、かつアルコキシア
ルキルアクリレートを含むものに限定されないが、その
他の点は「第1発明に係るゴム組成物」の場合と同様で
ある。
【0049】可塑剤は、上記NBR又はアクリルゴムの
一方に対してのみ添加しても良いが、双方に対して添加
することが、より好ましい。可塑剤の添加量としては、
NBR及び/又はアクリルゴムに対して、その100重
量部当たり15〜30重量部、特に好ましくは、その1
00重量部当たり15〜20重量部添加される。可塑剤
はSP値が8.8以上であって分子量が550以下のも
のが好ましく、とりわけ、SP値が9.0以上であって
分子量が450以下のものが好ましい。
【0050】好適に用いられる可塑剤としては、例えば
旭電化工業社製の「アデカサイザーRS107(商品
名)」や、「アデカサイザーRS540(商品名)」等
のエーテル−エステル系可塑剤を挙げることができる
が、上記の条件に該当する限りにおいて、これらに限定
されない。
【0051】第2発明に係るゴム組成物においても、適
正にCBを配合することによって、その体積固有抵抗値
を108Ω・cm以下とし、及び/又は、ゴム組成物の
硬度(JIS K6253 のデロメータ タイプA)を55〜
75度の範囲とすることが好ましい。CBの種類や配合
量に関しては「第1発明に係るゴム組成物」の場合と同
様であるが、上記可塑剤とのバランスを考慮することが
好ましい。
【0052】第2発明に係るゴム組成物においても、前
記第1発明に係るゴム組成物の場合と同様に、加硫剤,
加硫促進剤,白色充填剤,老化防止剤等の公知の各種添
加剤を配合することができる。
【0053】(第3発明に係るゴム組成物)第3発明に
係るゴム組成物は、AN量が46〜52重量%であるN
BRと、アルコキシアルキルアクリレートを主体とし1
0〜15重量%のANを共重合させたアクリルゴムとの
重量%ブレンド比率が70:30〜30:70のブレン
ド材を基材とし、かつ、前記NBR及び/又はアクリル
ゴムに対して、その100重量部当たり15〜30重量
部の可塑剤を添加したものである。
【0054】NBR,アクリルゴム,可塑剤,CB及び
その他の添加剤や加硫系に関する実施形態は、「第1発
明に係るゴム組成物」の場合と同様である。
【0055】〔自動車用燃料輸送ホース〕自動車用燃料
輸送ホースは、第8発明の(7)〜(9)のように、任
意に種々の構成とすることができる。又、これらの構成
のホースに対して、更に任意のホース構成要素を付加す
ることができる。しかし、少なくともホースの最内層
は、本発明に係るゴム組成物によって構成されているこ
とが好ましい。
【0056】上記(7)〜(9)のホース構成におい
て、補強糸層を形成する場合における補強糸の種類や補
強糸層の構成形式(ブレード巻き、単層又は複層のスパ
イラル巻き、中間ゴム層の存在等)は限定されない。
又、(9)における「耐候性あるいは耐オゾン性に優れ
た他の所定のゴム材料」としては、エピクロルヒドリン
ゴム(ECO),クロロスルホン化ポリエチレンゴム
(CSM),アクリロニトリル−ブタジエンゴム/塩化
ビニルブレンドゴム(NBR・PVC),アクリロニト
リル−ブタジエンゴムとエチレン−プロピレン−ジエン
3元共重合体ゴムとのブレンドゴム(NE)を挙げるこ
とができる。
【0057】ホースの内層と外層との肉厚構成について
は、ホースの総肉厚、必要とされる燃料不透過性のレベ
ル、及びホースのその他の諸性能に対応して適宜に設定
可能であるが、より好ましくは内層がホース総肉厚の1
/2以上の肉厚とされる。
【0058】自動車用燃料輸送ホースの製造に当たって
は、通常の押出し成形法も、インジェクション成形法も
利用可能である。又、本発明に係るゴム組成物は十分な
加硫ヘタリ性を備えており、大径の燃料ホースであって
も、ノーマンドレルのいわゆる皿巻き加硫を行うことが
できる、と言う利点がある。
【0059】第8発明に係る自動車用燃料輸送ホース
は、燃料ホースとしての各種用途に限定なく使用できる
が、特にフィラーネックホース,ベーパーラインのブリ
ーザーホース又はエバポレーションホースとしての使用
に好適である。
【0060】
【実施例】(未加硫ゴム組成物の配合処方)末尾の表1
〜表3に列挙した実施例1〜5、比較例1〜10の各例
に係る評価用試験片をそれぞれ調製するために、ポリマ
ーがNBRとアクリルゴムのブレンド材である下記の基
本配合1,ポリマーがNBR又はNBR・PVCである
下記の基本配合2,及びポリマーがFKMである下記の
基本配合3に従って、かつ各表に示す所定の例では白色
充填剤を配合して、各例に係るゴム組成物のそれぞれの
配合処方を設定した。
【0061】基本配合1 ポリマー 100重量部 ステアリン酸 1重量部 老化防止剤 1重量部 カーボンブラック(CB) 変量 可塑剤 変量 加工助剤 1重量部 加硫剤 変量 加硫助剤 変量 加硫促進剤 変量 この基本配合1は、実施例1〜5、及び比較例5〜10
に該当するものであって、上記の「ポリマー」とは、各
表の該当欄に示すNBRとアクリルゴムとの重量%比率
のブレンド材である。これらのポリマーにおけるNBR
中及びアクリルゴム中のAN量は表の該当欄に示す通り
である。
【0062】基本配合2 ポリマー 100重量部 酸化亜鉛 5重量部 ステアリン酸 1重量部 老化防止剤 2重量部 カーボンブラック(CB) 変量 可塑剤 変量 硫黄 0.5重量部 チウラム系加硫促進剤剤 1.5重量部 スルフェンアミド系加硫促進剤 1.5重量部。
【0063】この基本配合2は比較例2〜4に該当する
ものであって、上記の「ポリマー」とは、比較例2にお
いてAN量が50重量%であるNBR、比較例3におい
てAN量が46重量%であるNBRに30重量%のPV
CをブレンドしたNBR・PVC、比較例4においてA
N量が35重量%であるNBRに30重量%のPVCを
ブレンドしたNBR・PVCである。
【0064】基本配合3 ポリマー 100重量部 酸化マグネシウム 3重量部 水酸化カルシウム 6重量部 カーボンブラック(CB) 15重量部。
【0065】この基本配合3は比較例1に該当するもの
であって、上記の「ポリマー」とは、フッ素含量が69
%であるポリオール加硫剤内添のフッ素ゴム(FKM)
である住友スリーエム社製「フローレルFE5731Q
(商品名)」である。
【0066】次に、各表について一括して説明するが、
可塑剤としては、実施例1〜5、比較例2,3,5〜
7,10には旭電化工業社製の「アデカサイザーRS1
07(商品名)」を、比較例4にはDOPを、比較例8
にはDOAを、比較例9には旭電化工業社製の「アデカ
サイザーRS735(商品名)」を、それぞれ表に示す
phr(基材100重量部当たりの重量部数)単位で用
いた。これらの可塑剤のSP値と分子量も併せて表に示
す。
【0067】次にCBとしては、表中のカーボングレー
ドの表記に従い、「HAF」として昭和キャボット社製
の「ショウブラックN330(商品名)」を、「FE
F」として東海カーボン社製の「シーストSO(商品
名)」を、「SRF」として東海カーボン社製の「シー
ストS(商品名)」を、それぞれ表に示すphr単位で
用いた。
【0068】更に比較例10においては、表に示すよう
に、「タルク」としてSierra Talc社製の「ミストロン
ベーパー(商品名)」を30phr充填した。
【0069】又、基本配合1〜基本配合3について一括
して説明するが、基本配合1の老化防止剤としては Uni
royal Chem社製の「ナウガード445(商品名)」を、
基本配合2の老化防止剤としては精工化学社製の「オゾ
ノン3C(商品名)」又は「ノンフレックスRD(商品
名)」を、基本配合1の加工助剤としてはEsso石油社製
の「クリストール♯70(商品名)」を、基本配合3の
酸化マグネシウムとしては協和化学社製の「協和マグ♯
150(商品名)」を、基本配合3の水酸化カルシウム
としては近江化学社製の「Cal−Z(商品名)」を、
それぞれ用いた。
【0070】更に、基本配合1に係る加硫剤種を表1〜
表3に示すが、ここにおいて「硫黄+イミダゾール」と
は硫黄加硫系とイミダゾール加硫系との併用を示し、こ
のうち硫黄加硫系は硫黄と加硫促進剤である大内新興化
学社製の「ノクセラーTT−G(商品名)」又は同社製
「ノクセラーCZ−G(商品名)」とを用い、イミダゾ
ール加硫系はイミダゾール系加硫剤である電気化学工業
社製の「CN−25(商品名)」と同加硫促進剤である
大内新興化学社製の「パルノックAB−S(商品名)」
又は花王社製の「エマール2Fニードル(商品名)」と
を使用したことを示す。又、「パーオキサイド」とは、
パーオキサイド系加硫剤である日本油脂社製の「パーヘ
キサ25B−40(商品名)」と共架橋剤である精工化
学社製の「ハイクロス−M(商品名)」を用いたことを
示している。基本配合2に係るチウラム系加硫促進剤剤
としては大内新興化学社製の「ノクセラーTT−G(商
品名)」を用い、スルフェンアミド系加硫促進剤として
は同社製の「ノクセラーCZ−G(商品名)」を用い
た。
【0071】(評価用試験片の調製)上記各例に係る未
加硫のゴム組成物を、各例に係る配合処方に従ってバン
バリーミキサー及びオープンロールによって混練りし、
これらのゴム組成物を150°C×30分のプレス加
硫、実施例3,比較例1は160°C×45分のプレス
加硫、比較例5は160°C×45分のプレス加硫十1
60°C×4時間の熱風加硫にて2mmの厚さでシート
状に成形して、各例に係るシート状の評価用試験片を調
製した。
【0072】(初期物性の評価)各例に係る評価用試験
片を用い、JIS K6251及び6253に準じて、
初期物性として引張り強さ(MPa)、伸び(%)及び
硬さ(デロメータ タイプA[デロA])を評価し
た。その結果を表1〜表3に示す。これらの初期物性に
ついては、引張り強さが10.0MPa以上、伸びが2
50%以上、硬さ(デロメータ タイプA[デ
A])が55〜75度であることが好ましい、と考えら
れる。
【0073】(ガソリン透過性の評価)各例に係る評価
用試験片を用い、いわゆる「Fuel C」ガソリンを
用いたCUP法により、透過係数(mg・mm/cm2
/day)を測定してガソリン透過性を評価した。ここ
に「CUP法」とは、所定のカップ形状の治具にガソリ
ンを収容して、カップの開口部(開口面積Pcm2)を
厚さt(mm)のシート状の評価用試験片で密閉し、治
具全体を倒立させることにより試験片の片面をガソリン
に浸漬する、と言う方法である。
【0074】具体的には、まず前処理としてカップに1
00mlのガソリンを収容した状態で、40°C×7日
間の片面浸漬を行い、一旦このガソリンを100mlの
新規なガソリン入れ替えた後、そのカップごとの全体重
量W0 (mg)を測定して置く。次に、この状態で40
°C×3日間の片面浸漬を行い、その直後のカップごと
の全体重量W1 (mg)を測定して、透過係数=t(W
0 −W1 )/3P、と言う式により、前記透過係数を算
出するものである。算出された透過係数を各表に示す
が、この透過係数としては、40以下であることが好ま
しい、と考えられる。
【0075】(低温性の評価)表1〜表3に示す各例に
係る評価用試験片について、JIS K6261に規定
する低温衝撃脆化試験によって低温脆化温度(°C)を
測定し、その結果を表1〜表3に示した。低温脆化温度
としては、−20°C以下であることが好ましい、と考
えられる。
【0076】(体積固有抵抗の評価)表1〜表3に示す
各例に係る評価用試験片について、JIS K6911
に準じ、印加電圧を1〜100Vとした試験方法によ
り、その体積固有抵抗値(Ω・cm)を評価し、その結
果を表1〜表3に示した。体積固有抵抗値としては、1
8Ω・cm以下であることが好ましい、と考えられ
る。
【0077】(耐熱性の評価)表1〜表3に示す各例に
係る評価用試験片について、120°C×168時間の
熱老化後の伸び変化率(%)を測定し、その結果を表1
〜表3に示した。伸び変化率としては、−30%以内で
あることが好ましい、と考えられる。
【0078】(耐燃料油性の評価)表1〜表3に示す各
例に係る評価用試験片について、いわゆる「Fuel
C」に40°C×48時間の条件で浸漬した後の体積変
化率(%)を測定し、その結果を表1〜表3に示した。
体積変化率としては、30%以下であることが好まし
い、と考えられる。
【0079】(耐サワーガス性の評価)表1〜表3に示
す各例に係る評価用試験片について、2.5重量%のラ
ウリルパーオキサイドを含む前記「FuelC」に40
°C×70時間の条件で2サイクル浸漬した後の試験片
について、硬化や軟化等の異常が無いかどうかを評価し
て、その結果を表1〜表3に示した。「OK」と表記し
たものは異常無し、「NG」と表記したものは異常有り
でその異常の内容を併記した。「異常無し」であること
が好ましいのは、言うまでもない。
【0080】(耐アミン性の評価)表1〜表3に示す各
例に係る評価用試験片について、0.005mol/L
のドデカメチレンジアミンを含む前記「FuelC」に
80°C×72時間の条件で浸漬した後の試験片につい
て、硬化や軟化等の異常が無いかどうかを評価して、そ
の結果を表1〜表3に示した。「OK」と表記したもの
は異常無し、「NG」と表記したものは異常有りでその
異常の内容を併記した。「異常無し」であることが好ま
しいのは、言うまでもない。
【0081】(耐オゾン性の評価)表1〜表3に示す各
例に係る評価用試験片について、「FuelC」に40
°C×48時間の条件で浸漬した後に40°C×48時
間の真空乾燥に供すると言う前処理を施した後、該試験
片を40%伸長させた状態で、40°C・50pphm
のオゾン濃度の槽内中に168時間暴露し、クラックの
発生が無いかどうかを観察して、その結果を表1〜表3
に示した。「OK」と表記したものはクラックの発生が
無かったことを示し、勿論、これが好ましい。
【0082】(その他の評価)表1〜表3に示す各例に
係る評価用試験片について、加硫後、常温にて1週間放
置した後のシート表面の状態を観察し、ブリードの有無
を調べた。ブリードの無いものは「OK」、ブリードの
有るものは「NG」として表に記載した。
【0083】又、表1〜表5に示す各例に係る評価用試
験片について、加工性に問題がないか否かをバンバリー
及びロール加工性、ホース押出し性によって総合的に判
定した。加工性に問題の無いものは「OK」、問題の有
るものは「NG」として表に記載した。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車用燃料輸送ホースに用いるゴム組
    成物であって、 AN量(結合アクリロニトリル含有量)が46〜52重
    量%であるNBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴ
    ム)と、アルコキシアルキルアクリレートを主体とし1
    0〜15重量%のAN(アクリロニトリル)を共重合さ
    せたアクリルゴムとの重量%ブレンド比率が70:30
    〜30:70のブレンド材を基材とすることを特徴とす
    るゴム組成物。
  2. 【請求項2】 自動車用燃料輸送ホースに用いるゴム組
    成物であって、 AN量が46〜52重量%であるNBRと、10〜15
    重量%のANを共重合させたアクリルゴムとの重量%ブ
    レンド比率が70:30〜30:70のブレンド材を基
    材とし、かつ、前記NBR及び/又はアクリルゴムに対
    して、その100重量部当たり15〜30重量部の可塑
    剤を添加したことを特徴とするゴム組成物。
  3. 【請求項3】 自動車用燃料輸送ホースに用いるゴム組
    成物であって、 AN量が46〜52重量%であるNBRと、アルコキシ
    アルキルアクリレートを主体とし10〜15重量%のA
    Nを共重合させたアクリルゴムとの重量%ブレンド比率
    が70:30〜30:70のブレンド材を基材とし、か
    つ、前記NBR及び/又はアクリルゴムに対して、その
    100重量部当たり15〜30重量部の可塑剤を添加し
    たことを特徴とするゴム組成物。
  4. 【請求項4】 前記アルコキシアルキルアクリレートが
    メトキシエチルアクリレート(MEA)であることを特
    徴とする請求項1又は請求項3のいずれかに記載のゴム
    組成物。
  5. 【請求項5】 前記可塑剤が、SP(溶解度パラメータ
    ー)値が8.8以上であって分子量が550以下のもの
    であることを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれ
    かに記載のゴム組成物。
  6. 【請求項6】 前記可塑剤が(1)〜(3)のいずれか
    一以上に該当することを特徴とする請求項5に記載のゴ
    ム組成物。 (1)可塑剤のSP値が9.0以上である。 (2)可塑剤の分子量が450以下である。 (3)可塑剤の添加量がNBR及び/又はアクリルゴム
    100重量部に対して15〜20重量部である。
  7. 【請求項7】 前記ゴム組成物が(5)及び/又は
    (6)に該当することを特徴とする請求項1〜請求項6
    のいずれかに記載のゴム組成物。 (5)ゴム組成物の体積固有抵抗値が、108Ω・cm
    以下である。 (6)ゴム組成物の硬度(JIS K6253のデロメータ タ
    イプA)が、55〜75度の範囲にある。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    ゴム組成物を用いたホースであって、(7)〜(9)の
    いずれかに該当することを特徴とする自動車用燃料輸送
    ホース。 (7)上記ゴム組成物を用いた単層ホース。 (8)補強糸層を介して上記ゴム組成物を内層及び外層
    に用いた複層ホース。 (9)上記ゴム組成物を内層に用いると共に、補強糸層
    を介してあるいは介さずに耐候性あるいは耐オゾン性に
    優れた他の所定のゴム材料を外層に用いた複層ホース。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005000550A2 (ja) * 2003-06-27 2005-01-06 Zeon Corp ポリマーアロイ、架橋物および燃料ホース
JP2006170343A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Mitsubishi Motors Corp 自動車用ホース
CN113861529A (zh) * 2021-11-11 2021-12-31 陕西省石油化工研究设计院 一种耐乙醇汽油复合橡胶材料及其制备方法

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