JP2001151149A - 自動車のフロントピラー - Google Patents

自動車のフロントピラー

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JP2001151149A
JP2001151149A JP34023799A JP34023799A JP2001151149A JP 2001151149 A JP2001151149 A JP 2001151149A JP 34023799 A JP34023799 A JP 34023799A JP 34023799 A JP34023799 A JP 34023799A JP 2001151149 A JP2001151149 A JP 2001151149A
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pillar
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Takashi Yoshida
傑 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロントピラー本来の剛性を維持しつつ、障
害物への衝撃を十分に緩和することのできる自動車のフ
ロントピラーを提供する。 【解決手段】 筒型断面に形成したフロントピラー20
の前半部を車体前方に向けるとともに後半部を車体後方
に向けた自動車のフロントピラー20において、このフ
ロントピラー20は、前半部に第1、第2折曲部23,
24を形成することで衝撃を吸収する衝撃吸収部20a
とし、後半部に閉断面構造の補強部材26を取付けるこ
とでフロントピラー20の剛性を確保する高剛性部20
bとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のフロントピ
ラーの改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のフロントピラーは、車体の一部
であるから剛性が大きい部材である。例えば、フロント
ピラーの前部に障害物が当った場合には、障害物への衝
撃が大きい。一方、障害物の保護を優先するあまりフロ
ントピラーの剛性を小さくしたのでは、車体全体の耐久
強度を確保することができない。
【0003】そこで、フロントピラー本来の剛性を維持
しつつ、障害物への衝撃を十分に緩和することのできる
自動車のフロントピラーが望まれる。障害物への衝撃の
緩和を配慮した自動車のフロントピラーとしては、例え
ば特開平9−39833号公報「自動車のフロントピラ
ー」が知られている。以下、この技術を同公報の図1及
び図2を参照の上説明する。
【0004】この技術のフロントピラー1(符号は公報
のものを引用した。)は、ピラーインナ6にピラーアウ
タ7を接合して筒型断面のピラー本体5を形成し、ピラ
ーアウタ7の前面部分7aに低剛性の緩衝パネル8を取
付け、この緩衝パネル8の前面に樹脂ガーニッシュ9を
取付けたものである。フロントピラー1の前部に障害物
が当った場合には、樹脂ガーニッシュ9並びに緩衝パネ
ル8が塑性変形することにより、障害物への衝撃を緩和
することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この様に、フロントピ
ラー1は、ピラー本体5に緩衝パネル8を設けただけの
ものである。このため、万一障害物がフロントピラー1
に当った場合には、緩衝パネル8の変形で衝撃力を吸収
するだけであり、障害物がピラー本体5まで到達した後
の衝撃力の吸収手段がない。従って、障害物に対して十
分な衝撃の緩和をするには改良の余地がある。すなわ
ち、フロントピラー1は、ピラー本体5にフロントピラ
ー本来の剛性を備えているものの、障害物が当ったとき
に、ピラー本体5自体で障害物への衝撃を緩和できるよ
うに配慮したものではない。
【0006】そこで本発明の目的は、フロントピラー本
来の剛性を維持しつつ、障害物への衝撃を十分に緩和す
ることのできる自動車のフロントピラーを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、筒型断面に形成したフロントピラーの前
半部を車体前方に向けるとともに後半部を車体後方に向
けた自動車のフロントピラーにおいて、このフロントピ
ラーは、前半部に折曲部を形成することで衝撃を吸収す
る衝撃吸収部とし、後半部に閉断面構造の補強部材を取
付けることでフロントピラーの剛性を確保する高剛性部
としたことを特徴とする。
【0008】フロントピラーの前半部に折曲部を形成し
て衝撃を吸収する衝撃吸収部とした。従って、万一フロ
ントピラーに障害物が当ったときに、前半部の折曲部を
折曲げることにより、フロントピラーの前半部変形させ
ることができる。このため、衝撃力を吸収して障害物へ
の衝撃を十分に緩和することができる。
【0009】一方、フロントピラーの後半部に閉断面構
造の補強部材を取付けることでフロントピラーの剛性を
確保する高剛性部とした。従って、フロントピラーに障
害物が当っても、後半部が変形することを防ぐことで車
室の形状を確保することができる。
【0010】請求項2は、筒型断面に形成したフロント
ピラーの前半部を車体前方に向けるとともに後半部を車
体後方に向けた自動車のフロントピラーにおいて、この
フロントピラーは、前半部を薄肉構造にすることで車体
前方からの衝撃を吸収する衝撃吸収部とし、後半部を厚
肉の閉断面構造にすることでフロントピラーの剛性を維
持する高剛性部としたことを特徴とする。
【0011】フロントピラーの前半部に薄肉構造にする
ことで衝撃を吸収する衝撃吸収部とした。従って、万一
フロントピラーに障害物が当ったときに、前半部の薄肉
部を折曲げることにより、フロントピラーの前半部を変
形させることができる。このため、衝撃力を吸収して障
害物への衝撃を緩和することができる。
【0012】一方、フロントピラーの後半部を厚肉の閉
断面構造にすることでフロントピラーの剛性を確保する
高剛性部とした。従って、フロントピラーに障害物が当
っても、後半部が変形することを防ぐことで車室の形状
を確保することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向
に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右
側、CLは車幅中心(車体中心)を示す。また、図面は
符号の向きに見るものとする。
【0014】先ず、第1の実施の形態の自動車のフロン
トピラーについて、図1〜図5に基づき説明する。図1
は本発明に係るフロントピラー(第1実施の形態)を備
えた自動車の斜視図であり、自動車10の車体の一部を
なす左右のフロントピラー20,20を示す。以下、左
のフロントピラー20の構成を詳細に説明する。なお、
右のフロントピラー20も左のフロントピラー20と同
一構成であり、その説明を省略する。図中、11,11
はフロントフェンダ、12はルーフ、13はフロントバ
ンパ、14はボンネット、15はフロントガラス、16
はドア、17はドアガラス、18は前輪、19,19は
ヘッドライトである。
【0015】図2は図1の2−2線断面図であり、左の
フロントピラー20の平面断面構造を示す。フロントピ
ラー20は、インナフレーム21にアウタフレーム30
を接合して筒型断面に形成し、フロントピラー20の前
半部を車体前方に向けるとともに後半部を車体後方に向
けたものであって、前半部のインナフレーム前部22に
第1、第2折曲部23,24を形成して衝撃を吸収する
衝撃吸収部20aとし、後半部のインナフレーム後部2
5を閉断面構造の補強部材26で強化してフロントピラ
ー20の剛性を確保する高剛性部20bとしたものであ
る。
【0016】インナフレーム21は、車室29に臨ませ
た部材であって、前フランジ21aをフロントガラス1
5に略平行に配置し、前フランジ21aから車体後方に
延びたインナフレーム前部22を凹ませることで第1、
第2折曲部23,24を形成し、インナフレーム前部2
2の後端から車体後方にインナフレーム後部25を延ば
し、インナフレーム後部25に補強部材26を取付け、
インナフレーム後部25の後端からドアガラス17に略
平行に後フランジ21bを延ばしたものである。インナ
フレーム21は、板材を折曲げたものや押出し成形した
金属部材(例えば、鋼材やアルミニウム合金)が好まし
い。
【0017】インナフレーム前部22に第1、第2折曲
部23,24を形成することにより、フロントピラー2
0の前半部を衝撃吸収部20aとすることができる。従
って、万一フロントピラー20に矢印の如く車両前方か
ら障害物が当った場合に、インナフレーム前部22の第
1、第2折曲部23,24を折曲げることで、インナフ
レーム前部22を変形させることができる。従って、衝
撃力を吸収して障害物への衝撃を十分に緩和することが
できる。
【0018】また、フロントピラー20のインナフレー
ム前部22の第1、第2折曲部23,24を形成するだ
けでフロントピラー20のインナフレーム前部22の変
形を促すことができる。従って、衝撃緩和用のフロント
ピラー20を比較的簡単に形成することができる。
【0019】一方、フロントピラー20のインナフレー
ム後部25を、閉断面構造の補強部材26で強化するこ
とにより、フロントピラー20の後半部を高剛性部20
bとした。補強部材26は、インナフレーム後部25の
内壁に沿って第1補強板27を取付け、第1補強板27
の前端27a及び中央27bに第2補強板28の前端2
8a及び後端28bを取付けることにより、第1補強板
27及び第2補強板28で閉断面を形成したものであ
る。この補強部材26は後部にフランジ26aを備え
る。このフランジ26aはインナフレーム21の後フラ
ンジ21bとアウタフレーム30の後フランジ33(後
述する)とで挟持される。
【0020】第1、第2の補強板27,28は、インナ
フレーム21及びアウタフレーム30より板厚を大きく
設定することが好ましい。補強部材26を閉断面とする
ことにより、インナフレーム後部25を十分に強化する
ことができる。従って、フロントピラー20に障害物が
当っても、インナフレーム後部25が変形することを防
ぐことができ、車室29の形状を確保することができ
る。
【0021】アウタフレーム30は、車室29の外側に
アウタ本体31を臨ませ、アウタ本体31の前端から前
フランジ32をフロントガラス15に略平行に延ばし、
アウタ本体31の後端から後フランジ33をドアガラス
17に略平行に延ばしたものである。アウタ本体31
は、開放側を車幅方向内側(車体中心CL側)に向け、
かつ底34を比較的深く形成した部材であって、前部3
5をガーニッシュ40を取付けるために凹ませたもので
ある。
【0022】アウタフレーム30は、前フランジ32を
インナフレーム21の前フランジ21aに接合するとと
もに、後フランジ33を補強部材26のフランジ26a
を介してインナフレーム21の後フランジ21bに接合
することにより、インナフレーム21に取付ける。この
アウタフレーム30は、板材を折曲げて形成したものや
押出し成形した金属部材(例えば、鋼材やアルミニウム
合金)が好ましい。
【0023】ガーニッシュ40は、ガラス側リップ41
をフロントガラス15に当て、ピラー側リップ42をア
ウタ本体31に当て、中央取付部43のクリップ44を
スナップフィットでアウタ本体31の前部35に取付け
たものである。ガーニッシュ40でアウタ本体31の前
部35を覆うことによりフロントピラー20周りの外観
を高めることができる。ガーニッシュ40は、塩化ビニ
ル樹脂等の樹脂成形品であり、車体前方からの衝撃で変
形が容易な部材である。
【0024】なお、この図は、車室29においてインナ
フレーム21の周囲を室内カバー46で覆ったことを示
す。室内カバー46は、車室29の外観性を高めるとと
もに、フロントピラー20に対するプロテクタとしての
機能を有する。図中、50はシーラント、51はドアサ
ッシ、52はドア用ウェザストリップである。
【0025】図3は本発明に係る自動車のフロントピラ
ー(第1実施の形態)の分解斜視図であり、インナフレ
ーム21がインナフレーム前部22を凹ませることで第
1、第2折曲部23,24を形成した長尺部材であり、
インナフレーム後部25に取付けた補強部材26(第1
補強板27及び第2補強板28)も長尺部材であること
を示す。さらにこの図は、ガーニッシュ40のクリップ
44・・・(・・・は複数個を示す)を取付けるために、アウ
タフレーム30の前部35のクリップ44・・・に合せて
複数個の取付孔36・・・を開けた状態を示す。
【0026】次に、自動車のフロントピラー20の作用
を図4〜図5に基づいて説明する。図4(a),(b)
は本発明に係る自動車のフロントピラー(第1実施の形
態)の第1作用図である。(a)において、障害物50
が車体前方から矢印の如くガーニッシュ40に当る。
(b)において、ガーニッシュ40が矢印の如く押し
潰されて、アウタ本体31の前部35の凹みに入り込
む。
【0027】図5(a),(b)は本発明に係る自動車
のフロントピラー(第1実施の形態)の第2作用図であ
る。(a)において、インナフレーム前部22の第1、
第2折曲部23,24が折曲がり、フロントピラー20
の衝撃吸収部20aが矢印の如く車室29の内側に塑
性変形する。
【0028】(b)において、インナフレーム前部22
の第1、第2折曲部23,24が大きく折曲がり、フロ
ントピラー20の衝撃吸収部20aが車室29の内側に
大きく塑性変形する。この結果、万一フロントピラー2
0のガーニッシュ40に障害物50が当っても、衝撃を
十分に吸収して障害物50にかかる衝撃を十分に緩和す
ることができる
【0029】一方、フロントピラー20を閉断面構造の
補強部材26で強化することにより、高剛性部20bと
した。この高剛性部20bは、剛性を維持しているので
変形しない状態を保つことができる。このため、車室2
9が変形することを防ぐことができる。
【0030】次に、第2実施の形態及び第3実施の形態
について説明する。なお、第1実施の形態と同一部材に
ついては同一符号を付して説明を省略する。図6は本発
明に係る自動車のフロントピラー(第2実施の形態)の
断面図であり、左のフロントピラー60の平面断面構造
を示す。フロントピラー60は、インナフレーム21に
アウタフレーム30を接合して筒型断面に形成した部材
であって、インナフレーム前部22に第1、第2折曲部
23,24を形成して衝撃を吸収する衝撃吸収部60a
とし、インナフレーム後部25を閉断面構造の補強部材
(補強パイプ)62で強化してフロントピラー60の剛
性を確保する高剛性部60bとしたものである。補強パ
イプ62は丸パイプである。
【0031】図7は図6の7矢視図である。補強パイプ
62は、平板をプレス成形することにより中央パイプ部
63を筒状に丸め、上下端を平坦のままの平坦部64,
65とし、平坦部64,65の周端をインナフレーム2
1のインナフレーム後部25に溶接することでインナフ
レーム後部25を補強するものである。
【0032】補強パイプ62の上下端を平坦部64,6
5とすることにより、補強パイプ62をインナフレーム
後部25に押し付けると、平坦部64,65はインナフ
レーム後部25に接触する。この接触はいわゆる「面」
接触となる。このため、インナフレーム後部25にかか
る応力を分散することができる。この結果、比較的板厚
の小さいインナフレーム後部25に補強パイプ62を直
接溶接してもインナフレーム後部25の溶接部に亀裂が
発生することはない。
【0033】図8は比較例を示す自動車のフロントピラ
ーの断面図であり、フロントピラーのインナフレーム後
部100に比較的板厚の大きな補強板101を溶接し、
補強板101に補強パイプ102を溶接したものであ
る。仮に、補強パイプ102をインナフレーム後部10
0に直接押し付けると、補強パイプ102はインナフレ
ーム後部100に接触するが、この接触はいわゆる
「線」接触となる。この結果、溶接部が直線的になり応
力が集中しやすく、比較的板厚の小さなインナフレーム
後部100に亀裂が発生することが考えられる。
【0034】そこで、インナフレーム後部100に比較
的板厚の大きな補強板101を溶接して、補強板101
に補強パイプ102を溶接する必要がある。このため、
補強板101を必要とするので部品点数が多くなり、ま
たインナフレーム後部100に補強板101を溶接する
手間がかかる。
【0035】これに対し、本発明のフロントピラー20
は、図7で説明したようにインナフレーム後部25に直
接溶接することができるので、部品点数を減らすことが
でき、かつ補強板を溶接する手間を省くこともできる。
【0036】図6に戻って、フロントピラー60の作用
を説明する。障害物が矢印の如く車体前方からガーニッ
シュ40に当ったとき、第1実施の形態(フロントピラ
ー20)と同様に衝撃吸収部60aを車室29の内側に
大きく塑性変形させることができる。従って、万一フロ
ントピラー60のガーニッシュ40に障害物が当って
も、衝撃を十分に吸収して障害物にかかる衝撃を十分に
緩和することができる。
【0037】一方、フロントピラー60は、インナフレ
ーム後部25に補強パイプ62を取付けることで高剛性
部20bとしたので、インナフレーム後部25を変形し
ない状態に保つことができる。このため、車室29が変
形することを防ぐことができる。
【0038】図9は本発明に係る自動車のフロントピラ
ー(第3実施の形態)の断面図であり、左のフロントピ
ラー70の平面断面構造を示す。フロントピラー70
は、筒型断面に形成したフロントピラー70の前半部を
車体前方に向けるとともに後半部を車体後方に向けたも
のであって、前半部を薄肉構造にすることで車体前方か
らの衝撃を吸収する衝撃吸収部70aとし、後半部を厚
肉の閉断面構造にすることでフロントピラーの剛性を維
持する高剛性部と70bしたものである。このフロント
ピラー70は、例えば、鋼材やアルミニウム合金の金属
材料で一体に押出し成形することが好ましい。
【0039】衝撃吸収部70aは、高剛性部70bから
薄肉内壁部71を車体前方に延ばし、内薄肉壁部71の
前端から前フランジ72をフロントガラス15と略平行
に延ばし、前フランジ72から車体外側に薄肉前壁部7
3を延ばし、薄肉前壁部73から車体後方の高剛性部7
0bまで薄肉外壁部74を延ばしたものである。
【0040】薄肉内壁部71は、凹部71aを形成する
ことで第1、第2折曲部71b,71cを形成したもの
である。フロントピラー70の前半部を薄肉構造とし、
かつ薄肉内壁部71に第1、第2折曲部71b,71c
を形成することにより、フロントピラー70の前半分を
衝撃吸収部70aとすることができる。従って、万一フ
ロントピラー70に車体前方から障害物が当ったとき
に、薄肉内壁部71の第1、第2折曲部71b,71c
を比較的容易に変形させることで、衝撃力を吸収して障
害物への衝撃を十分に緩和することができる。
【0041】高剛性部70bは、薄肉内壁部71から厚
肉内壁部76を車体後方に延ばし、厚肉内壁部76の後
端から後フランジ77をドアガラス17と略平行に延ば
し、後フランジ77から車体外側に厚肉外壁部78を延
ばし、厚肉外壁部78から厚肉内壁部76まで厚肉仕切
壁部79を延ばすことにより、閉断面構造としたもので
ある。
【0042】高剛性部70bを厚肉の閉断面構造にする
ことにより、第1、第2実施の形態のように補強部材を
インナフレームに溶接しなくても、剛性を高めることが
できる。従って、フロントピラー70の部品点数を減ら
すことができる。また、補強部材を取付ける溶接作業を
省くことができるので、フロントピラー70を時間をか
けないで製造することができる。さらに、高剛性部70
bを厚肉の閉断面構造にすることにより、フロントピラ
ー70に障害物が当っても、高剛性部70bが変形する
ことを防ぐことができ、車室29の形状を確保すること
ができる。
【0043】図10(a),(b)は本発明に係る自動
車のフロントピラー(第3実施の形態)の作用説明図で
ある。(a)において、障害物50が車体前方から矢印
の如くガーニッシュ40に当る。(b)において、ガ
ーニッシュ40を押し潰して薄肉前壁部73の凹みに押
し込む。次に、薄肉内壁部71の第1、第2折曲部71
b,71cを折曲げて、フロントピラー70の衝撃吸収
部70aを車室29の内側に大きく塑性変形させる。こ
の結果、万一フロントピラー70のガーニッシュ40に
障害物50が当っても、衝撃を十分に吸収して障害物5
0にかかる衝撃を十分に緩和することができる
【0044】一方、フロントピラー70のうちの高剛性
部70bは、剛性を維持しているので変形しない状態を
保つことができる。このため、車室29が変形すること
を防ぐことができる。
【0045】なお、前記第1、第2実施の形態では、イ
ンナフレーム前部22を凹ませて第1、第2折曲部2
3,24を形成した例を説明したが、インナフレーム前
部22を突出させて第1、第2折曲部23,24を形成
してもよい。また、ガーニッシュ40を塩化ビニル樹脂
等の合成樹脂で形成した例を説明したがこの材質に限ら
ない。すなわち、ガーニッシュ40の材質は、障害物が
当ったとき変形することで衝撃を吸収可能なものであれ
ばよい。
【0046】前記第3実施の形態では、フロントピラー
70を押出し成形で一体成形した例を説明したが、例え
ば衝撃吸収部70aと高剛性部70bとを個別に押出し
成形して各々を溶接接合して一体にする構成にしてもよ
い。薄肉内壁部71に第1、第2の折曲げ部71b,7
1cを形成した例を説明したが、薄肉内壁部71に折曲
部を形成しなくてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、フロントピラーの前半部に折曲部を
形成して衝撃を吸収する衝撃吸収部とした。この構成に
より、万一フロントピラーに障害物が当ったときに、前
半部の折曲部を折曲げることにより、フロントピラーの
前半部変形させることができる。このため、衝撃力を吸
収して障害物への衝撃を十分に緩和することができる。
【0048】一方、フロントピラーの後半部に閉断面構
造の補強部材を取付けることでフロントピラーの剛性を
確保する高剛性部とした。この構成により、フロントピ
ラーに障害物が当っても、後半部が変形することを防ぐ
ことで車室の形状を確保することができる。この結果、
フロントピラー本来の剛性を確保しつつ、障害物への衝
撃を十分に緩和することができる。
【0049】請求項2は、フロントピラーの前半部に薄
肉構造にすることで衝撃を吸収する衝撃吸収部とした。
この構成により、万一フロントピラーに障害物が当った
ときに、前半部の薄肉部を折曲げることにより、フロン
トピラーの前半部を変形させることができる。このた
め、衝撃力を吸収して障害物への衝撃を緩和することが
できる。
【0050】一方、フロントピラーの後半部を厚肉の閉
断面構造にすることでフロントピラーの剛性を確保する
高剛性部とした。この構成により、フロントピラーに障
害物が当っても、後半部が変形することを防ぐことで車
室の形状を確保することができる。この結果、フロント
ピラー本来の剛性を確保しつつ、障害物への衝撃を十分
に緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフロントピラー(第1実施の形
態)を備えた自動車の斜視図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】本発明に係る自動車のフロントピラー(第1実
施の形態)の分解斜視図
【図4】本発明に係る自動車のフロントピラー(第1実
施の形態)の第1作用図
【図5】本発明に係る自動車のフロントピラー(第1実
施の形態)の第2作用図
【図6】本発明に係る自動車のフロントピラー(第2実
施の形態)の断面図
【図7】図6の7矢視図
【図8】比較例を示す自動車のフロントピラーの断面図
【図9】本発明に係る自動車のフロントピラー(第3実
施の形態)の断面図
【図10】本発明に係る自動車のフロントピラー(第3
実施の形態)の作用説明図
【符号の説明】
10…自動車、20,60,70…フロントピラー、2
0a,60a,70a…衝撃吸収部、20b,60b,
70b…高剛性部、23…折曲部(第1折曲部)、24
…折曲部(第2折曲部)、22…インナフレーム前部、
25…インナフレーム後部、26,62…補強部材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒型断面に形成したフロントピラーの前
    半部を車体前方に向けるとともに後半部を車体後方に向
    けた自動車のフロントピラーにおいて、 このフロントピラーは、前半部に折曲部を形成すること
    で衝撃を吸収する衝撃吸収部とし、後半部に閉断面構造
    の補強部材を取付けることでフロントピラーの剛性を確
    保する高剛性部としたことを特徴とする自動車のフロン
    トピラー。
  2. 【請求項2】 筒型断面に形成したフロントピラーの前
    半部を車体前方に向けるとともに後半部を車体後方に向
    けた自動車のフロントピラーにおいて、 このフロントピラーは、前半部を薄肉構造にすることで
    車体前方からの衝撃を吸収する衝撃吸収部とし、後半部
    を厚肉の閉断面構造にすることでフロントピラーの剛性
    を維持する高剛性部としたことを特徴とする自動車のフ
    ロントピラー。
JP34023799A 1999-11-30 1999-11-30 自動車のフロントピラー Pending JP2001151149A (ja)

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EP00126226A EP1106484B1 (en) 1999-11-30 2000-11-30 Vehicle front pillar
EP08000750A EP1914152B1 (en) 1999-11-30 2000-11-30 Vehicle front pillar
US09/725,447 US6854790B2 (en) 1999-11-30 2000-11-30 Vehicle front pillar
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6817654B2 (en) 2002-01-16 2004-11-16 Nissan Motor Co., Ltd. Reinforcing structure for body frame of vehicle

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