JP2001150664A - 音響レンズ、音響レンズの製造方法、音響レンズ成型用金型、及び音響インクジェット記録ヘッド - Google Patents

音響レンズ、音響レンズの製造方法、音響レンズ成型用金型、及び音響インクジェット記録ヘッド

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JP2001150664A
JP2001150664A JP33265699A JP33265699A JP2001150664A JP 2001150664 A JP2001150664 A JP 2001150664A JP 33265699 A JP33265699 A JP 33265699A JP 33265699 A JP33265699 A JP 33265699A JP 2001150664 A JP2001150664 A JP 2001150664A
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acoustic
lens
molding
acoustic lens
ceramic
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JP33265699A
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Shuichi Yamada
秀一 山田
Hiroyuki Usami
浩之 宇佐美
Nanao Inoue
七穂 井上
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易で安価に製造することができ、音響特
性、耐インク性、耐熱性に優れたセラミックス製の高精
度な音響レンズを用い、高解像度で高品位の音響インク
ジェット方式で記録を行う。 【解決手段】 段状パターンが形成された凹型52を用
いてグリーンシートを加圧成型して、フレネルレンズと
基板とが一体成型された成型物54とし、成型物54を
焼成して得られたセラミックス焼結体を、音響インクジ
ェット記録ヘッドの音響レンズとして用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響インクジェッ
ト方式の記録装置に関し、詳しくは、音響インクジェッ
ト方式の記録装置に使用される音響レンズと、その音響
レンズの製造方法と、音響レンズの製造に用いる音響レ
ンズ成型用金型と、その音響レンズを用いた音響インク
ジェット記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー化や取り扱いが容易で印字
性能が良く、低コストで製造できることから、紙や布な
どの記録媒体にインクの微小滴を飛翔させて記録を行う
インクジェット方式のプリンタが、広く一般に普及して
いる。このようなインクジェット方式のプリンタとして
は、熱エネルギーによってインク中に気泡を発生させ、
発生した気泡の圧力によりインク滴を吐出させるサーマ
ルインクジェット方式や、ピエゾ素子を用いて物理的に
インク室に圧力変動を発生させ、インク室からインク滴
を吐出させるピエゾ方式のものが従来広く知られてい
る。
【0003】最近では、ピエゾなどの振動子を用いて、
これにより超音波を発生させ、音響レンズを用いてイン
ク液面近傍に超音波を収束させることによりインク滴を
飛翔させる、音響インクジェット方式も提案されてい
る。音響インクジェット方式のインク噴射の原理は、電
圧を印加して振動子で発生させた超音波が、音響媒体を
伝播し、音響レンズによりインクの自由表面で焦点を結
ぶように収束させられて、自由表面から液滴を飛翔させ
るものである。
【0004】従来のサーマルインクジェット方式やピエ
ゾ方式のインクジェットプリンタでは、記録ヘッドのノ
ズル詰まりが発生し易く、1つでもノズルが詰まると記
録ヘッドを交換しなければならなかった。これに対し、
音響インクジェット方式の記録ヘッドは、ノズルを持た
ない簡単な構造であるため、ノズル詰まりの問題は発生
しない。また、音響インクジェット方式では、サーマル
インクジェット方式のように熱エネルギーによりインク
滴を噴射しないため、熱によりインクが変質したり、ヒ
ータ表面のコゲーションにより熱効率が低下したり、熱
変質したインクが固着したり、といった問題がない。こ
のように、音響インクジェット方式は、これまで主流で
あったサーマルインクジェット方式やピエゾ方式の持つ
問題点を解決する記録方法であるといえる。
【0005】音響インクジェット方式では、超音波の収
束効率は音響レンズの精度に左右されるため、音響レン
ズをいかに精度良く加工するかが問題となる。レンズ精
度が低下すると、超音波の収束効率が低下し、所望の大
きさのインク滴が得られない、インク滴が飛翔しない、
あるいは所望の方向にインク滴が飛翔しないという問題
が発生する。また、レンズアレイ内での形状のばらつき
があると、均一な画質を得ることができないという問題
も発生する。
【0006】従来、音響レンズの加工は、半導体製造の
ための膜積層技術、化学エッチング技術を用い、基板上
に、音響レンズの材料としてシリコン窒化物やシリコン
酸化物あるいは金属等のエッチング可能な材料を積層
し、保護レジスト等によりマスキングをした後、化学反
応エッチングにより行われていた。また、シリコン基板
やグラス基板等のエッチング可能な基板に、直接マスキ
ングをした後、化学反応エッチングにより音響レンズを
形成する方法もある。
【0007】音響レンズは超音波を収束させるものであ
り、光学的透明性は必要とされないため、材料選択の幅
が広がるはずである。特にセラミックスレンズは、音響
特性、耐インク性、耐熱性に優れており、音響インクジ
ェット記録ヘッド用の音響レンズとして好適である。し
かしながら、化学反応エッチングが適用できる材料は限
られており、セラミックス等には適用することができな
い。また、化学反応エッチングは球面の加工には適して
おらず、音響球面レンズや音響シリンドリカルレンズの
作製は困難であった。
【0008】また、音響フレネルレンズを作製するため
に段階的にエッチングを施すには、マスキングと化学反
応エッチングとを交互に繰り返さなければならず、作製
効率が悪く、作製コストが高くなるばかりか、マスクの
アライメントずれによるレンズ精度低下も発生する。特
に、レンズの収束効率を上げるため、音響レンズの位相
分割数を多くすると、マスクの重ね合わせ枚数が増え
る。例えば、位相を4分割する音響レンズを設計しよう
とすると、3枚のマスクをプロセスに応じて順次重ね合
わせる必要がある。このため、各マスクの重ね合わせ精
度を確保するのが難しく、レンズ精度が著しく低下して
しまうという問題があった。
【0009】特開平8−254446号公報には、エキ
シマレーザビームによるマスクエッチングを用いて音響
レンズを作製する音響レンズの成形方法が開示されてい
る。この方法に依れば、セラミックス等のエッチングが
不可能な部材の表面に音響レンズを作製することができ
る。
【0010】しかしながら、エキシマレーザビームによ
るマスクエッチングでは、深さ方向の制御が比較的困難
であり、例えば、球面レンズを作製する場合には、レー
ザビームの強度を常に一定に保たなければ、精度良くレ
ンズを作製することができない、という問題があった。
また、エキシマレーザ装置の他に、レンズごとに加工に
必要なパターンを配列したマスクが必要になるという問
題もあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、音響特性、耐インク性、耐熱性に優れたセラミック
ス製の高精度な音響レンズを提供することにある。本発
明の他の目的は、上記セラミックス製の高精度な音響レ
ンズを簡易で安価に製造することができる音響レンズの
製造方法と、その製造方法に用いる音響レンズ成型用金
型を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、
上記セラミックス製の高精度な音響レンズを用い、高解
像度で高品位の記録を行うことができる音響インクジェ
ット記録ヘッドを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の音響レンズは、セラミックス原料を型によ
りレンズ形状に成型した後に焼成して得られたセラミッ
クス製の音響レンズであることを特徴とする。
【0013】また、本発明の音響レンズの製造方法は、
セラミックス原料を型によりレンズ形状に成型して成型
体とする成型工程と、該成型体を焼成してセラミックス
焼結体とする焼成工程と、を含んで構成したことを特徴
とする。
【0014】前記成型は、コスト低減を図る点から、グ
リーンシートと呼ばれる板状のセラミックス原料を金型
を用いて加圧成型することが好ましい。また、成型に用
いる、内側に音響レンズを成型するための成型用パター
ンが形成された音響レンズ成型用金型は、音響レンズの
収束効率向上のために、金型内表面が鏡面に仕上げられ
ていることがより好ましい。
【0015】セラミックス製の音響レンズは、音響特
性、耐インク性、耐熱性に優れているが、焼成後のセラ
ミックスは硬度が高く、精度良く加工するのが容易では
なく、作製工程も長かった。本発明では、セラミックス
を所望のレンズ形状に成型した後に焼成するという簡易
な製造方法で、高精度のセラミックス製の音響レンズを
安価に作製することができる。
【0016】本発明のインクジェット記録ヘッドは、セ
ラミックス原料を型によりレンズ形状に成型した後に焼
成して得られたセラミックス製の音響レンズを一方の面
に備える基板と、該基板の他方の面で、かつ音響レンズ
に対応する位置に設けられた音波発生手段と、インクを
保持すると共に、前記音響レンズの焦点位置にインク噴
射口が設けられたインク保持部と、を備えることを特徴
とする。
【0017】本発明では、高精度のセラミックス製の音
響レンズを用いるので、音響レンズによる音波の収束効
率が上がり、インク滴の大きさのばらつきや、飛翔方向
性不良が無くなり、高解像度で高品位の記録を行うこと
ができる。
【0018】前記音響レンズは、段状パターンを有する
音響フレネルレンズでもよく、球面パターンを有する音
響球面レンズ、音響シリンドリカルレンズ等でもよい。
従来のエッチングやレーザビームによる加工では、球面
を得るために複雑な制御が必要であったが、型による成
型ではより簡易な方法で球面を得ることができる。
【0019】前記基板と前記音響レンズとを、セラミッ
クス原料を用いて型により一体成型し、成型物を焼成す
ることにより、セラミックス製の基板とセラミックス製
の音響レンズとを同時に作製することもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の音響インクジェット記録ヘッドを適用した音響インク
ジェットプリンタについて説明する。図1に示すよう
に、音響インクジェットプリンタ100は、例えばパー
ソナルコンピュータ等の上位ホスト10に、図示しない
パラレルポートやネットワークを介して接続され、上位
ホスト10からの記録情報に基づいて印字を行う。音響
インクジェットプリンタ100の上面後部には、給紙口
14が設けられており、給紙口14から記録用紙16が
音響インクジェットプリンタ100内に導入される。導
入された記録用紙16は、図示しない駆動モータにより
回転駆動されるローラ18Aに挟持されて下流側に搬送
され、搬送途中でキャリッジ20に保持された記録ヘッ
ド22の下方直近を通過する。記録ヘッド22は紙幅に
合わせてキャリッジ20内を搬送方向と直交する方向に
往復移動し、下方直近を通過する記録用紙16に印字を
行う。印字後の記録用紙16は、図示しない駆動モータ
により回転駆動されるローラ18Bに挟持されて下流側
に搬送され、音響インクジェットプリンタ100の前面
下部に設けられた排紙トレイ24に排出される。
【0021】なお、図1では、記録ヘッド22が紙幅に
合わせて搬送方向と直交する方向に移動し印字を行う例
を示したが、図2に示すように、紙幅と同じ幅の記録ヘ
ッド26を固定配置して印字を行ってもよく、図3に示
すように、複数の記録ヘッド28を紙幅と同じ幅になる
ように並べ、固定配置して印字を行ってもよい。
【0022】記録ヘッド22の構造の概略を図4及び図
5に示す。音響媒体からなる基板30の裏面には、駆動
電極32を介して複数の圧電素子34が所定方向に一定
の間隔で複数列配置され、各圧電素子34には圧電素子
に電圧を印加するための対向電極36が設けられてい
る。一方、基板30の表面には、圧電素子34の各々に
対応して音響レンズ38が基板30と一体に形成され、
音響レンズ38の焦点距離だけ離間した位置には、基板
30に対向するようにインク保持板40が設けられてい
る。基板30とインク保持板40との間には、インク保
持部としてのインク溜め42が形成され、インク溜め4
2はインク44で満たされている。また、インク保持板
40には、各音響レンズ38の焦点位置に対応してイン
ク噴射口46が穿設されている。インク噴射口46に
は、インクの表面張力により自由表面(気液界面)48
が形成されている。
【0023】この記録ヘッド22の駆動電極32と対向
電極36との間にRF駆動電圧が印加されると、圧電素
子34が振動し音波が発生する。発生した音波は基板3
0を通って伝播し、音響レンズ38によって音響ビーム
としてインク44の自由表面(気液界面)48付近で焦
点を結ぶように収束させられて、インク44の自由表面
48にエネルギーが付与され、インク滴50が飛翔す
る。
【0024】本発明の音響インクジェット記録ヘッド
は、音響レンズ38として、セラミックス原料を型によ
りレンズ形状に成型した後に焼成して得られたセラミッ
クス製の音響レンズを用いているので、音響レンズの製
造方法について説明する。
【0025】上記の通り、本発明に用いるセラミックス
製音響レンズは、セラミックス原料を型によりレンズ形
状に成型して成型体とする成型工程と、該成型体を焼成
してセラミックス焼結体とする焼成工程と、により製造
することができる。
【0026】成型用の型としては、レンズ精度は型精度
により左右されるため、寸法精度が3μm以上の高精度
の型を使用することが好ましい。また、型の内表面の微
細な凹凸は音波収束効率等の音響レンズの特性に大きく
影響するため、型の内表面は鏡面加工されていることが
好ましい。型材料は、高精度の加工が可能で、加圧成型
時の圧力に耐えることができるものであれば特に制限は
なく、金型等を用いることができる。なお、金型を用い
る場合、寸法精度が0.5μm以上の型を得ることがで
きる。
【0027】セラミックス原料は、成型時に微細加工を
行えるように粒子が小さく、焼成後の密度低下が少ない
ものが好ましい。セラミックス原料としては、板状の軟
セラミックス、セラミックス粘土、ゲル状あるいはペー
スト状のセラミックス、セラミックスパウダー等、種々
の形状のものを用途に応じて使用することができる。
【0028】グリーンシートと呼ばれる板状の軟セラミ
ックスや、セラミックス粘土を用いる場合には、図6に
示すように、段状パターンが形成された凹型52を用い
てグリーンシートを加圧成型することにより、音響フレ
ネルレンズと基板とが一体成型された成型物54を得る
ことができる。凹型52は、中心に凸部を有し、この凸
部を中心に同心円上に復数の凸状のリング状部を形成し
て構成されている。凸部の表面には、同心円状に高さが
段階的に低下する段状のパターンが形成されている。リ
ング状部は、中心側が垂直に立ち上がり、頂点から外側
に向かう面には、外側に向かうに従って高さが段階的に
低下する段状のパターンが形成されている。また、図7
に示すように、凸型55を用いても、同様に音響フレネ
ルレンズと基板とが一体成型された成型物56を得るこ
とができる。
【0029】ゲル状あるいはペースト状の流動性の高い
セラミックス原料を用いる場合には、図8に示すよう
に、モールド型58にセラミックスを流し込んで成型す
ることで、音響フレネルレンズと基板上とが一体成型さ
れた成型物60を得ることができる。また、セラミック
ス原料としてセラミックスパウダーを用いる場合には、
上記の通り、凹型や凸型により加圧成型することもでき
るし、モールド型に流し込んで成型することもできる。
【0030】図6〜図8には、音響フレネルレンズを成
型する例を示したが、レンズ形状はこれに限られず、音
響球面レンズ、音響非球面レンズ、音響シリンドリカル
レンズ等、所望の形状の音響レンズを製造することがで
きる。例えば、図9に示すように、凹型62を用いて、
音響球面レンズや音響シリンドリカルレンズが基板上に
一体成型された成型物64を得ることができる。また、
図10に示すように、凸型66を用いても、同様に音響
球面レンズや音響シリンドリカルレンズが基板上に一体
成型された成型物68を得ることができる。なお、音響
シリンドリカルレンズを用いる場合、位相制御された超
音波を音響シリンドリカルレンズの長さ方向に配列され
た複数の圧電素子から放射して収束させるフェイズドア
レイ方式と併用することで、超音波を一点に収束させる
ことができる。
【0031】上記成型物を焼成することにより、セラミ
ックス焼結体を得ることができる。焼成の条件はセラミ
ックスの種類に応じて適宜選択する。なお、焼成による
収縮があるセラミックス原料の場合は、設定した焼成条
件下での収縮率を予め考慮して成型を行う。
【0032】図6〜図10には、基板と音響レンズとを
一体成型する例を示したが、図11に示すように、凹型
70を用いてグリーンシートを加圧成型し、焼成するこ
とにより、音響フレネルレンズを形成するリング状部材
72を基板74とは別に作製して基板74に貼着するこ
とにより音響フレネルレンズを構成することができる。
このようにレンズ72を基板74とは別に作製すること
により、基板材料として、レンズとは別の材料を選択す
ることができる。例えば、レンズ材料をセラミックスと
し、基板材料をガラスとすることができる。
【0033】また、図12に示すように、音響フレネル
レンズの一部のみが基板と一体成型された成型物73と
することもできる。なお、音響フレネルレンズの残りの
部分75は別途作製され、焼成後の成型物に接着され
る。この場合にも、各段の重ね合わせの回数が減るため
レンズ精度が向上する。
【0034】図6〜図12には、1個の音響レンズを成
型する場合の断面図を示したが、図13(A)に示す型
76を用いて、1枚の基板に複数の音響レンズを形成す
ることができる。また、図13(B)に示すように、型
76を多数個(図では、20個)配列した型78によ
り、多数の音響レンズを1つの型により一度に形成する
こともできる。
【0035】次に、図6に示すフレネルレンズと基板と
が一体成型された成型物54を用いて、音響インクジェ
ット記録ヘッドを製造する製造工程を、図14(A)〜
(E)に示す。
【0036】図6に示す成型物54を焼成して,図14
(A)に示す焼成物80とする。その後、図14(B)
に示すように、焼成物80の裏面に駆動電極32を形成
し、図14(C)に示すように、この駆動電極32を介
して音響フレネルレンズに対応する位置に圧電素子34
を形成し、図14(D)に示すように,各圧電素子に対
向電極36を形成する。図14(E)に示すように、音
響フレネルレンズ上にインク溜め42を設け、音響フレ
ネルレンズの焦点位置に対応してインク噴射口46が穿
設されたインク保持板40を取り付ける。インク溜め4
2にインク44を満たすと、インク噴射口46にインク
の表面張力により自由表面(気液界面)48が形成され
て、音響インクジェット記録ヘッドが完成する。
【0037】本発明の音響インクジェット記録ヘッド
は、高精度の音響レンズを用いているため音波の収束効
率がよくなり、音響レンズの小径化や、音波の省出力化
を図ることができる。音響レンズの小径化により、基板
の小型化、ひいては記録ヘッドの軽量化を図ることがで
きる。さらに、記録ヘッドの軽量化により、記録ヘッド
の高速移動が可能になり高速印刷も可能になる。また、
音響レンズの小径化により、音響レンズをより高密度で
配置することができ、高解像度印刷、高速印刷が可能に
なる。また、音波の省出力化により、音響インクジェッ
ト記録ヘッド駆動時の消費電力の削減を図ることができ
る。また、本発明の音響インクジェット記録ヘッドは、
セラミックス製の音響レンズを用いているため、音響特
性、耐インク性、耐熱性が向上し、高い信頼性を得るこ
とができる。
【発明の効果】本発明の音響レンズは、セラミックス製
の高精度な音響レンズであり、音響特性、耐インク性、
耐熱性に優れるという効果を奏する。また、本発明の音
響レンズの製造方法は、このセラミックス製の高精度な
音響レンズを、簡易で安価に製造することができるとい
う効果を奏する。また、本発明の音響インクジェット記
録ヘッドは、簡易で安価に製造することができ、音響特
性、耐インク性、耐熱性に優れたセラミックス製の高精
度な音響レンズを用い、高解像度で高品位の記録を行う
ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音響インクジェット記録ヘッドを適用
した音響インクジェットプリンタの概略構成図である。
【図2】本発明の音響インクジェット記録ヘッドを適用
することができる他の音響インクジェットプリンタの例
を示す概略構成図である。
【図3】本発明の音響インクジェット記録ヘッドを適用
することができる他の音響インクジェットプリンタの例
を示す概略構成図である。
【図4】本発明の音響インクジェット記録ヘッドの構造
を表す斜視図である。
【図5】図4の音響インクジェット記録ヘッドのAA断
面図である。
【図6】成型用型と成型物の例を示す断面図である。
【図7】成型用型と成型物の他の例を示す断面図であ
る。
【図8】成型用型と成型物の他の例を示す断面図であ
る。
【図9】成型用型と成型物の他の例を示す断面図であ
る。
【図10】成型用型と成型物の他の例を示す断面図であ
る。
【図11】成型用型と成型物の他の例を示す断面図であ
る。
【図12】成型用型と成型物の他の例を示す断面図であ
る。
【図13】(A)は複数のレンズを同時に成型する場合
に使用する成型用型の例を示す平面図であり、(B)は
(A)の型を複数配列して使用した例を示す斜視図であ
る。
【図14】(A)〜(E)は音響インクジェット記録ヘ
ッドを製造する製造工程を順に示す概略断面図である。
【符号の簡単な説明】
22 記録ヘッド 30 基板 32 駆動電極 34 圧電素子 36 対向電極 38 音響レンズ 40 インク保持板 42 インク溜め 44 インク 46 インク噴射口 48 自由表面 50 インク滴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 七穂 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF65 AF70 AF93 AG12 AG62 AP02 AP14 AQ10 BF06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス原料を型によりレンズ形状
    に成型した後に焼成して得られたセラミックス製の音響
    レンズ。
  2. 【請求項2】 セラミックス原料を型によりレンズ形状
    に成型して成型体とする成型工程と、 該成型体を焼成してセラミックス焼結体とする焼成工程
    と、 を含む音響レンズの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記成型は金型を用いた加圧成型である
    請求項2に記載の音響レンズの製造方法。
  4. 【請求項4】 内側に請求項1の音響レンズを成型する
    ための成型用パターンが形成された音響レンズ成型用金
    型。
  5. 【請求項5】 金型内表面が鏡面に仕上げられた請求項
    4に記載の音響レンズ成型用金型。
  6. 【請求項6】 セラミックス原料を型によりレンズ形状
    に成型した後に焼成して得られたセラミックス製の音響
    レンズを一方の面に備える基板と、 該基板の他方の面で、かつ音響レンズに対応する位置に
    設けられた音波発生手段と、 インクを保持すると共に、前記音響レンズの焦点位置に
    インク噴射口が設けられたインク保持部と、 を備える音響インクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記基板が、前記音響レンズと共に、セ
    ラミックス原料を型により成型した後に焼成して得られ
    たセラミックス製の基板である請求項6に記載の音響イ
    ンクジェット記録ヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008302616A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Tefuko Aomori Kk 微小金属パターンおよびその製造方法

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