JP2001150416A - 建築用板および該建築用板を用いた壁下地構造 - Google Patents

建築用板および該建築用板を用いた壁下地構造

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JP2001150416A JP33179299A JP33179299A JP2001150416A JP 2001150416 A JP2001150416 A JP 2001150416A JP 33179299 A JP33179299 A JP 33179299A JP 33179299 A JP33179299 A JP 33179299A JP 2001150416 A JP2001150416 A JP 2001150416A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透湿性能に優れた木質繊維板の性能を生かし
つつ施工が簡単な建築用板を提供し、この建築用板を用
いた壁下地構造を提供する。 【構成】 中心層2と該中心層の表裏に形成される該中
心層より比重の高い硬質層3,3とを有する木質繊維板
1を基板とする建築用板において、該基板の周縁木口部
の少なくとも一辺において、木口先端部が中心層のみに
よって構成されるように表裏の硬質層が削り取られてい
ることを特徴とする。このような建築用板を連接施工す
べき建築用板の少なくとも一方の建築用板として用い、
該建築用板の上記中心層のみによって構成される木口先
端部を他方の建築用板の木口部と当接させた状態で、下
地材4に釘5打ち固定して、壁下地構造が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は壁材、屋根材、床材
等に使用可能な木質繊維板を基板とする建築用板、およ
び該建築用板を用いた壁下地構造に関する。
【0002】
【従来の技術】木質系板材を使用した建築用板は様々な
用途を有するものの、水分の吸収および放出に伴い板材
に収縮膨張を起こし、この建築用板よりなる壁や床等に
おいて反りや曲がり等の狂いを生じさせる要因となる。
【0003】このような問題を解決するために、防湿剤
の表裏に紙を積層した防湿シート等の防湿材を木質系板
材の表面に貼着することにより、水分の浸透を防止する
ことのできる建築用板が提案された。
【0004】しかしながら、これらの防湿材は液体の水
の状態での浸透を抑制することはできるものの、気体中
に分散した水蒸気の浸透を防止することはできず、長期
間の間に徐々に水蒸気が浸透し、あるいは建築用板内の
水分が放出され、その結果として建築用板の収縮膨張お
よび腐食等の問題が生じていた。
【0005】このような背景から、たとえば部屋を構成
する壁面パネルの外側すべてに防湿気密性能を有するシ
ートを貼って室内の空気および水分が壁裏や床下に移動
することを抑制し、且つ、計画的に住宅内の空気の対流
を生じさせるようにした、いわゆる高気密・高断熱工法
が提供されるようになり、住宅内の気密化が進んできて
いる。住宅内の気密度を上げることによって暖房効率が
向上するため、暖房に要するランニングコストが軽減さ
れる。
【0006】ところが、上記工法によって高気密化され
た室内空間において換気が良好に行われないと、逆に雑
菌や害虫が繁殖しやすい環境を与えてしまうことにな
る。また、壁裏や屋根裏空間等の気密空間に構成部材の
接合部等から水分が一旦入り込んでしまうと、水分の抜
け道がないため、防湿気密シートの僅かな切れ目や部材
固定のための釘打ち部分に水分が集中して吸収されるこ
とになり、腐食(部分腐食)の原因となる。このため、
防湿気密シートに傷や穴を開けないように施工する必要
があり、多大な手間と時間を要していた。
【0007】そこで、単に水および水蒸気の移動を遮断
する防湿気密シートに代えて、水は遮断するが水蒸気
(湿気)の透過を許容する性質を有する防水・透湿シー
トを使用するようになってきている。このような防水・
透湿シートを施工現場において壁面等に張って使用する
ことにより、水分が密封空間に入り込んでも、水蒸気と
なった状態で徐々に該シートを透過して外に放出される
ため、腐食等が生じにくいものとなる。
【0008】ところで、防水・透湿シートを有する建築
用板を提供するには、木質基板の表面に防水・透湿シー
トを貼着すればよいものの、基板には優れた透湿性能が
要求される。合板はその構成上、単板間に接着剤の連続
する層が存在し、この接着剤層が水蒸気の透過を抑制す
るために、透湿性能が非常に低い。これに対し、木質繊
維板は、解繊された木質繊維同士が重なり合う接点にお
いてのみ、バインダーである接着剤により固定されてい
るにすぎず、接着剤の連続する層ないし膜が存在せず、
木質繊維同士が重なり合う接点の間には微細な空間が連
続しているため、水蒸気の通り道が確保され、良好な透
湿性能を有している。その反面、木質繊維板の性質上、
水分を吸収すると膨張するため、建築用板全体が膨張す
るという問題を有している。
【0009】このため、基板を木質繊維板とした建築用
板を使用するときは、板膨張することを考慮して、特に
壁下地を施工する際には隣り合う建築用板同士の木口部
が当接しないように、建築用板が膨張する寸法分を見込
んで一定間隔の隙間を設けて取り付け(目透かし突き合
わせ)、取り付けた後に該隙間をシーリング剤や防水気
密性能を有する目地テープ等で閉塞することが行われて
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように隣り合う建築用板同士の間に一定間隔をあけて取
り付けるためには、隙間寸法の墨出しを行い、この寸法
墨に合わせて建築用板を仮固定するという作業が要求さ
れ、施工が面倒で時間がかかるものであった。
【0011】また、建築用板は一般に所定寸法に裁断さ
れた状態で提供されるため、上記施工に用いると隙間寸
法分だけ大きなものとなってしまい、現場で建築用板を
切断する必要が生ずる等の問題もあった。
【0012】さらに、隙間を閉塞するという作業工程が
必要とされるだけでなく、このときに用いられるシーリ
ング剤や目地テープ等には防湿気密性能または防水・透
湿性能が要求されるため材料コストが高く、必然的に作
業全体のコストを上昇させるという問題があった。さら
に、隙間を確保して建築用板を取り付ける構造(目地金
具、係止金具等)が複雑化する傾向にあるため、それに
伴い取り付け作業も複雑化する傾向にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、従来
技術における上記問題点を解決し、透湿性能に優れた木
質繊維板の性能を生かしつつ施工が簡単な建築用板を提
供することを目的とする。
【0014】本発明の別の目的は、上記建築用板を用い
た壁下地構造を提供することにある。
【0015】すなわち本発明の建築用板は、中心層と該
中心層の表裏に形成される該中心層より比重の高い硬質
層とを有する木質繊維板を基板とする建築用板におい
て、該基板の周縁木口部の少なくとも一辺において、木
口先端部が中心層のみによって構成されるように表裏の
硬質層が削り取られていることを特徴とする。
【0016】基板の少なくとも片面には接着剤を介して
アルミニウム層を設けることができる。また、基板の少
なくとも片面に接着剤を介して合成樹脂フィルムを設け
ることができる。
【0017】本発明は、また、上記建築用板を連接施工
すべき建築用板の少なくとも一方の建築用板として用
い、該建築用板の上記中心層のみによって構成される木
口先端部を他方の建築用板の木口部と当接させた状態
で、下地材に釘打ち固定してなることを特徴とする壁下
地構造である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の建築用板の基板として用
いる木質繊維板1は、たとえば、松、杉、桧等の針葉樹
またはラワン、カポール、栗、ポプラ等の原木または廃
材を切削した木材チップを常法により解繊して得られる
木質繊維を乾式法によって圧締成形してえられるものと
し、中心層2と、その表裏に形成される中心層より比重
の高い硬質層3,3とからなる。(図1参照) 木質繊維板1の芯材となる中心層2はその比重を0.3
5〜0.65の範囲、好ましくは0.5〜0.6の範囲
とし、建築板同士が膨張したときにそれら建築板同士が
接合される木口部において互いの押し合う力により木口
部が変形して力を吸収する程度の硬さ(強度)を有して
いる。なお、中心層2の比重が0.35に満たないと建
築用板としての十分な強度が得られず、建築用板を移動
した際に、小さな力が加わっても容易に欠損してしま
う。反対に中心層2の比重が0.65を越えるようにな
ると建築板の膨張によって木口部に横方向の力が加わっ
たときにも変形せず、当接し合う板同志が反発し合って
板に反りが生じてしまう。また、中心層2の厚さは基板
である木質繊維板1の厚さに対して35〜85%程度の
範囲とする。
【0019】中心層2の表裏に形成される硬質層3,3
の比重は中心層2の比重よりも高く、0.8〜1.2の
範囲、好ましくは0.9〜1.1の範囲とされる。表裏
両側の硬質層3,3を合わせた厚さは、基板である木質
繊維板1の厚さに対して15〜65%程度とする。
【0020】なお、基板となる木質繊維板1において繊
維が水分を吸収する現象(吸水率)は、比重が低いと大
きくなり、比重が高いと小さくなる傾向にある。また吸
水したことによる膨張は比重が高いと大きくなる傾向に
あるが、板としてみた場合において、比重が高い層は比
重が低い層に比べ厚さが薄く、さらに吸水率が低くなる
ため、結果的に板全体の膨張としては、比重の低い層の
方が大きく膨張しているものとなる。
【0021】次いで、図2に示すように、この木質繊維
板1の周縁木口部の少なくとも一辺において、木口先端
部が中心層2のみから構成されるように表裏硬質層を削
り取る。削り取られる硬質層の幅は5〜55mmの範囲
とし、好ましくは10〜35mm程度とする。なお、削
り取られる周縁木口部は、一辺のみに限らず、二辺(平
向または直交する二辺)、三辺、四周辺と用途によって
変更できる。
【0022】木質繊維板の周縁木口部一辺に力を加える
と変形する程度の硬さ(強度)の中心層のみで木口先端
部が構成されるようにして強度の強い硬質層を削り取る
ことにより、建築用板同士の木口部を当接(突き合わせ
た)させたときに、これらが中心層のみで当接すること
となる。このため、木質繊維板が膨張したときに、変形
可能な比重とした中心層が変形して膨張を吸収すること
ができ、木質繊維板に反りを生じさせない。換言すれ
ば、木質繊維板の膨張の要因となっている比重の低い中
心層を、逆に比重が低い故に力を加えると容易に変形す
ることに着目して、その変形により膨張を吸収するよう
に構成したものである。なお、ここに変形とは、当接し
合う面が互いに圧縮されながら潰れる状態を意味してい
る。
【0023】中心層のみで構成される木口先端部は平面
状に形成することができる(図2参照)が、斜面として
もよく、合じやくり等の本実形状としてもよく、さらに
波形、球状、先端が頂点となる断面略三角形状(図4,
図6参照)としてもよい。木口先端部の形状は、たとえ
ば建築用板が平行に連接される場合は垂直平面とし(図
3参照)、直角の角部を形成する場合は共に45度の角
度をもった斜面とする等、使用する箇所に合わせて形状
を変更することができる。
【0024】なお、当接し合う建築用板の一方について
その木口先端部を中心層のみから構成されるものとし、
他方の建築用板の加工が施されていない木口部とを当接
してもよい(図5,図6参照)。この場合にも建築用板
同士は中心層2,2のみで当接することとなるため、木
質繊維板の膨張に対して中心層が変形吸収して反りを防
止するという前述の作用が達成される。
【0025】さらに当接し合う中心層の先端の形状を異
なる形状としてもよく、たとえば、一方を平面形状と
し、他方を頂点を有する断面略三角形状とすることもで
きる(図4参照)。このような実施形態によると、頂点
を有する断面形状略三角形が横方向からの力を受けたと
きに潰れやすいので、建築用板が膨張したときに該先端
が変形し(潰れ)やすく、吸収がスムーズなものとな
る。
【0026】さらに、膨張に伴う該先端の変形(潰れ)
をスムーズなものとするために、該中心層の先端に切れ
目を形成することができる。切れ目は木口部の長手方
向、短手方向、斜め方向または碁盤目状等、様々な形態
に形成する。切れ目は、建築用板を製造した際に入れて
もよいが、強度が落ちることによって運搬等の衝撃で破
損しやすくなってしまうことを考慮して、現場において
建築用板を取り付ける前に、もしくは建築用板を取り付
けて次の(隣接する)建築用板を取り付ける前に入れる
こともできる。
【0027】以上のように、高気密・高断熱工法の防湿
気密および防水・透湿構造において、本発明の上記記載
の建築用板は、基板である木質繊維板の水分による膨張
を吸収できるため、隣り合う建築用板同士間に隙間を設
けることを必要とせず、施工が容易になるばかりか、こ
れら建築用板同士を当接させることで、特に防湿気密構
造においてはその性能を十分に発揮することができる。
また、たとえ防湿気密構造内に水分が進入しても、建築
用板が水分を吸収して膨張し、しかも該膨張は建築用板
の木口部で吸収されるので、建築用板同士の反発による
反り等が生じにくいものとなる。
【0028】さらに、防水・透湿構造においても、建築
用板の基板である木質繊維板内を水分が透過する際に水
分を吸収して木質繊維板が全体的に膨張するので、防湿
気密構造と同様に木口部で膨張を吸収することにより反
りが生じにくいものとなる。
【0029】防湿性能を有する建築用板とする場合にに
は、上記建築用板の少なくとも片面に、言い換えれば、
基板となる木質繊維板の硬質層片側表面に接着層を介し
て単独でアルミニウム層を形成し、あるいは合成樹脂フ
ィルムを貼着する。また、アルミニウム層を形成した後
にその表面に合成樹脂フィルムを貼着してもよく、アル
ミニウム層を形成する前に合成樹脂フィルムまたは紙層
を積層してもよい。
【0030】アルミニウム層としてはアルミ箔を用いる
ことができる。アルミ箔と合成樹脂フィルムは接着剤ま
たは熱融着により貼着することができる。また、アルミ
ニウム層をアルミニウムの蒸着により形成する場合は、
硬質層表面に接着剤で合成樹脂フィルムを貼着した上に
アルミ蒸着する。アルミニウム蒸着層は、防湿性能を発
揮するために400〜800Åの厚さにすることが好ま
しい。
【0031】また、合成樹脂フィルムとしては、ポリエ
ステル、ポリステレン、ポリカーボネート硬質塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等を
使用することができる。合成樹脂フィルムの厚さは防湿
性能を発揮するために10〜40μmの範囲のものが好
ましい。
【0032】アルミ箔や合成樹脂フィルムを貼着する際
に用いる接着剤としては尿素樹脂係、フェノール樹脂
係、メラミン樹胎係、酢酸ビニル樹脂係、ビニールウレ
タン樹脂係の接着剤を用いることができる。また、接着
剤に防腐・防蟻性能を付与して防腐・防蟻混合接着剤と
してもよいが、アルミニウム層の化学的変化を避けるた
め、合成樹脂フィルムまたは紙層を介在させることが好
ましい。
【0033】また、紙層としてはクラフト紙、薄葉紙、
再生紙等を使用することができる。紙層は配されること
により、紙層の投錨効果および紙層に接着剤が浸透しや
すいため、アルミニウム層の接着強度を十分に確保する
ことができる。
【0034】以上のようにして、防湿性能を有する建築
用板が得られる。なお、上記のようにアルミニウム層等
を基板の硬質層の片側のみならず両面に、さらには木口
面にも合成樹脂フィルムを貼着する等により、さらに防
湿性能を高めることができる。
【0035】また、防水・透湿性能を有する建築用板と
する場合には、少なくとも建築用板の片面に、言い換え
れば、基板の木質繊維板の少なくとも片側の硬質層の表
面に防水・透湿シートを接着剤にて貼着する。防水・透
湿シートとは、液体状態の水の透過を阻止するが気体状
態の水蒸気は透過させる性質を有するシートであり、ポ
リエステル繊維を基礎繊維としたものが各種市販されて
いる。
【0036】防水・透湿シートの貼着には、一般に使用
される尿素樹脂系、フェノール樹脂系、メラミン樹脂
系、酢酸ビニル樹脂系、ビニールウレタン樹脂系等の接
着剤を用いることができる。
【0037】また、防水・透湿シートの性能を阻害しな
いために、接着剤の塗布量は基板面積に対して1〜60
%とすることが好ましい。なお、この下限値に近い塗布
面積は、防水・透湿シートが基板表面にかろうじて貼着
されている仮止め状態であって建築用板としての一体性
を確保するために最低限必要な数値である。このような
塗布面積とする場合は、施工現場でステーブル等によ
り、仮止めされている防水・透湿シートを基板に固着さ
せる。
【0038】以上のようにして防水・透湿性能を有する
建築用板が得られ、基板の硬質層の片側のみならず両面
に、さらには木口面にも防水・透湿シートを施すことに
より、その防水・透湿性能をさらに高めることができ
る。
【0039】図4は、本発明の防湿気密あるいは防水・
透湿性能を有することができる建築用板同士をそれらの
木口部を当接させて連接し、下地材4に釘打ち固定する
ことで得られる壁下地構造の一例を示す。
【0040】この壁下地構造は、上下左右に互いに連接
する建築用板同士の木口部を当接し合い、柱、間柱、
梁、桁、胴差、土台等の構造材または胴縁、貫、筋交、
受桟等の横架材よりなる下地材4に硬質層3,3表面か
ら下地材に略垂直に釘打ち固定する。なお、建築用板の
周縁木口部の削り取られた硬質層の部分には、中心層
2,2が露出されることになるが、中心層は比重が低い
ため、釘5の固定強度が小さくなることから、この中心
層露出部分には釘5を打たないようにする。
【0041】使用される釘5は、固定強度を十分に保て
るものとし、長さ50mm以上、胴径5mm以上のもの
とする。また、釘の打ち込み位置は任意に間隔を空け、
好ましくは150mm以下の間隔で釘打ちを行う。これ
により、下地材4に連接して固定された建築用板によっ
て構成される壁下地構造は構造的に強いものとなり、建
築用板の厚みを任意に厚くすること(7.5mm以上)
でさらに構造的に強いものとなる。
【0042】さらに特に防湿気密構造とする場合は、そ
の性能を高めるため、釘を打ち込んだ箇所に、穴を塞ぐ
ように接着剤、シーリング、防水テープ、パテ埋め6等
を施すと良い。
【0043】また、建築用板を当接した接合部には、下
地処理としてパテ埋めを施した後に、化粧紙7を貼着す
ることもできる。
【0044】以上においては本発明の建築用板の用途を
壁下地構造として説明したが、屋根下地構造、床下地構
造、パネル等様々な形態として使用できるものである。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、施工後に水分を吸収し
て膨張する性質を有する木質繊維板を基板とした建築用
板において、互いに当接される木口先端部を中心層のみ
で構成することによって、木質繊維板が膨張したときに
中心層の圧縮変形を介して該膨張を吸収し、建築用板に
反りが生ずることを防止することができる。このため、
建築用板同士の連接施工においてそれらの間に隙間を設
ける必要がなくなり、作業が容易となると共にコストダ
ウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 木質繊維板の概略構成を示す断面図である。
【図2】 木質繊維板の木口部において表裏硬質層の部
分を削り取って木口先端部を中心層のみで構成した本発
明の一実施形態による建築用板を示す部分断面図であ
る。
【図3】 図2の建築用板の木口先端部同士を突き合わ
せた接合状態を示す断面図である。
【図4】 建築用板の木口先端部同士を突き合わせて接
合状態の他の例を示す断面図である。
【図5】 建築用板の木口先端部同士を突き合わせて接
合状態の他の例を示す断面図である。
【図6】 建築用板の木口先端部同士を突き合わせて接
合状態の他の例を示す断面図である。
【図7】 建築用板同士を図3のように接合させて下地
材に釘打ち固定して得られる壁下地構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 木質繊維板 2 中心層 3 硬質層 4 下地材 5 釘 6 パテ 7 化粧紙
フロントページの続き Fターム(参考) 2B260 AA12 BA01 BA05 BA18 CB01 CB04 CD02 CD03 CD04 CD05 CD22 EA03 EB06 EB13 EB19 EB21 2E110 AA27 AA42 AA48 AB02 AB04 AB05 BA03 BA12 DA16 DC15 GA32W GA33X GA33Z GA42X GA42Z GB06W GB43W GB48W GB52W GB62X GB62Z 4F100 AB10D AB33 AK01D AK12 AK22G AK36G AK41 AK51G AP03A AP03B AP03C BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10B BA10C BA10D BA13 CB00 DB15 DG10 EC03 EC18 EJ30 GB07 JA13B JA13C JA20 JK12B JK12C JL01 JL04 JL05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心層と該中心層の表裏に形成される該
    中心層より比重の高い硬質層とを有する木質繊維板を基
    板とする建築用板において、該基板の周縁木口部の少な
    くとも一辺において、木口先端部が中心層のみによって
    構成されるように表裏の硬質層が削り取られていること
    を特徴とする建築用板。
  2. 【請求項2】 基板の少なくとも片面に接着剤を介して
    アルミニウム層が設けられることを特徴とする請求項1
    記載の建築用板。
  3. 【請求項3】 基板の少なくとも片面に接着剤を介して
    合成樹脂フィルムが設けられることを特徴とする請求項
    1または2記載の建築用板。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか記載の建築
    用板を連接施工すべき建築用板の少なくとも一方の建築
    用板として用い、該建築用板の上記中心層のみによって
    構成される木口先端部を他方の建築用板の木口部と当接
    させた状態で、下地材に釘打ち固定してなることを特徴
    とする壁下地構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006348467A (ja) * 2005-06-13 2006-12-28 Noda Corp 建築用下地材
JP2010077720A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Dainippon Printing Co Ltd 床材

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