JP2001150141A - プラズマキーホール溶接方法 - Google Patents

プラズマキーホール溶接方法

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JP2001150141A
JP2001150141A JP33414399A JP33414399A JP2001150141A JP 2001150141 A JP2001150141 A JP 2001150141A JP 33414399 A JP33414399 A JP 33414399A JP 33414399 A JP33414399 A JP 33414399A JP 2001150141 A JP2001150141 A JP 2001150141A
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Japan
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welding
plasma
arc
hole
plasma keyhole
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JP33414399A
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English (en)
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Fumihiko Sakuno
文彦 作野
Yoshiaki Takeda
佳章 武田
Katsura Kobayashi
桂 小林
Tatsumi Ashino
辰美 芦野
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アークスタートが確実に行え、健全な溶接部
が得られるプラズマキーホール溶接方法を提供する。 【解決手段】 板厚3mm超の被溶接材を突合せてプラズ
マキーホール溶接する方法において、プラズマキーホー
ル溶接スタート部の被溶接材板厚方向に溶接スタート用
孔を穿孔し、該溶接スタート用孔から溶接スタートを行
うことを特徴とするプラズマキーホール溶接方法。ま
た、溶接スタート用孔径を被溶接材板厚の0.2〜0.
7倍とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマキーホー
ル溶接方法に係り、特にプラズマキーホール溶接のアー
クスタートが確実に行えるプラズマキーホール溶接方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマキーホール溶接は、プラズマア
ークの熱集中性を利用した特徴的な裏波溶接法である。
その原理は図1に示すように、プラズマアーク10が溶
融金属14を押しのけて、被溶接材8(以下、母材とい
う。)の裏側にまで完全に貫通してキーホール18(鍵
穴)を作る。そして、キーホール18が進むにつれ、プ
ラズマアーク10(プラズマトーチ)と共に溶接進行方
向に移動する。溶融金属14は溶融池15側壁を伝わっ
て後方に移動し、大部分は表面側を流れて表側ビード1
6となるが、一部は裏面にまわって裏側ビード17を形
成する。
【0003】このようなプラズマキーホール溶接が可能
なI型開先での板厚は、鉄系材料では板厚6mmまで、オ
ーステナイト系ステンレス鋼では10mmまで、フェライ
ト系ステンレス鋼では8mmまで、アルミニウム系材料で
は8mmまで、チタン系材料では15mmまで採用されてい
る。そして突合せ溶接の場合は、被溶接材と同板厚のタ
ブ板のアークスタート点で主アークを発生させ、トーチ
走行遅れ時間を設けてプラズマキーホール溶接がスター
トし、母材を溶接して他端のタブ板に乗り上げて溶接を
完了する方法が採用されている。該トーチ走行遅れ時間
及び溶接条件は、被溶接材の材質及び板厚に応じて設定
される。
【0004】この方法によるアークスタートにおいて
は、板厚が厚くなるにつれ溶融金属が跳ね返る現象が発
生し、安定したアークスタートができないのが現状であ
る。その理由は、溶接電流で母材を溶融させ、その中心
部にプラズマガスが吹き付けられるために、プラズマガ
スが溶融金属を周囲にはね除けながらプラズマガスが深
く掘り進み母材を貫通させる。プラズマガスの流速によ
っては溶融金属が跳ね飛ばされるので、場合によっては
この溶融金属がノズルの孔に詰まり、アークストップに
なるためである。また、ノズル表面に付着する場合はノ
ズルの寿命が短くなり、溶接加工品質の低下、或いはコ
スト高となる。
【0005】前記対策として、トーチを傾ける方法が考
えられるが、母材とプラズマ溶接トーチのノズル間が2
〜6mmと狭いため、ほとんど効果がないのが現状であ
る。また、特にタブ板を用いることの出来ないパイプの
円周突き合わせ溶接においては、アークスタート部にア
ークエンド部が乗り上げて溶接が完了するため、溶接ス
タート部のビード形状の安定さが要求される。
【0006】
【発明が解決しようする課題】本発明は、プラズマキー
ホール溶接のアークスタートを確実に行い、溶接部の品
質を安定させ、健全なビードが得られるプラズマキーホ
ール溶接方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、板厚3
mm超の被溶接材を突合せてプラズマキーホール溶接する
方法において、プラズマキーホール溶接スタート部の被
溶接材に板厚方向に溶接スタート用孔を穿孔し、該溶接
スタート用孔から溶接スタートを行うことを特徴とする
プラズマキーホール溶接方法である。また、溶接スター
ト用孔径が被溶接材板厚の0.2〜0.7倍であるプラ
ズマキーホール溶接方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】図2に、本発明に用いるプラズマ
トーチの断面図を示す。1はプラズマトーチで電極2、
ノズル3を備え、電極2とノズル3との間からプラズマ
を作るプラズマガスを、またノズル3とシールドノズル
4との間からシールドガスを流す。5はメインアーク用
の直流電源、6はパイロットアーク用の直流電源であ
る。7は高周波電源で、カップリングトランスTを介し
てメインアーク用直流電源5と電極2に結合する。メイ
ンアーク用直流電源5は母材8と電極2間に、またパイ
ロットアーク用直流電源6はノズル3と電極2間に電圧
を加え、メインアーク用電流Im、パイロットアーク電
流Ipを供給する。
【0009】プラズマトーチ1にプラズマガスを供給
し、そして高周波電源7とパイロットアーク用の直流電
源6により電極2とノズル3との間にパイロットアーク
を発生させ、プラズマトーチ1を母材8に接近させ、メ
インアーク用直流電源5により電極2と母材8との間に
プラズマアーク10を発生させる。なお、図中Cは高周
波電流のバイパスコンデンサである。
【0010】前記プラズマトーチを用いて、各種材料で
溶接金属内部に欠陥が発生しない表1に示す従来適正溶
接条件を採用し、電極2と母材8にプラズマアーク10
を発生させ、プラズマキーホール溶接スタート部の貫通
時間を測定した結果を表2示す。また、溶融金属の跳ね
返りの状態を表3に示す。なお、溶接は図3に示すよう
に、図2のプラズマトーチを用いて溶接治具に被溶接材
をセットした。図3中11は上押さえ板で、溶接で生じ
た熱を吸収するためにCu製の押さえ板を使用する。1
2は裏当てで、同様にCu製の裏当てを使用した。
【0011】表2および表3の結果より、板厚が厚くな
る程、アークスタート部でのアーク貫通時間は長くな
り、アークスタート時間が1.0秒以上になると溶融金
属が跳ね返る現象が発生する。そこでプラズマアークが
貫通しやすくなるよう、母材8の溶接スタート部に母材
8板厚方向に溶接スタート用孔を穿孔し、溶融金属の跳
ね返りがないアークスタート方法を検討した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】図4に、母材8に溶接スタート用孔を穿孔
した形状を表す。母材8を図3に示す溶接治具で拘束
し、図4に示す母材8に溶接スタート用孔13を穿孔
し、該溶接スタート用から溶接をスタートさせ、矢印方
向へプラズマトーチを走行させる。溶接スタート用孔1
3からプラズマキーホール溶接をスタートすることによ
って、スタート時に溶融金属を吹き返すことがなく、図
5(a)に示すような良好なビード形状が形成される。
したがって溶融金属がノズル孔につまったり、ノズル表
面に付着することがなく、アークスタートが確実に行え
ると共に、ノズル寿命が長くなる。
【0016】しかし、溶接スタート用孔13が母材8板
厚の0.2倍未満であると、溶融金属が吹き上げてノズ
ル孔につまり、アークストップしたり、ノズル表面に付
着しノズル寿命が短くなる。逆に溶接スタート用孔径1
3が0.7倍を超えるとプラズマアークが抜けすぎて、
図5(b)に示すように裏側ビードがたれ下がる。なお
母材の板厚が3mm以下の場合は、溶接スタート用孔を穿
孔するまでもなく、良好なアークスタートが可能であ
る。以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。
【0017】
【実施例】表4に示す各種母材を用いて、板厚および溶
接スタート用孔径を変えて、図3に示す溶接図具を用
い、表1に示す標準条件でプラズマキーホール溶接をし
た。そしてアークスタート時の溶融金属の吹き上げ状
況、および溶接時の裏側ビードの状態を調べた。その結
果を表4に示す。
【0018】
【表4】
【0019】表4中、試験No.1〜8が本発明例、試
験No.9〜16が比較例である。本発明である試験N
o.1〜8は、板厚に対する溶接スタート用孔径が適正
であるので、スタート時に溶融金属が吹き上げることが
なく、良好なビードが形成された。したがってノズルに
溶融金属がつまったり付着することがなく、さらにノズ
ル寿命が長くなり、極めて満足な結果であった。
【0020】試験No.9およびNo.12は、板厚に
対する溶接スタート用孔が穿孔されていないので、スタ
ート時に溶融金属の吹き上げた。またNo.12はノズ
ルが溶損した。試験No.10,13および15は、板
厚に対する溶接スタート用孔径が小さいので、スタート
時に溶融金属の吹き上げた。試験No.11,14およ
び16は、板厚に対する溶接スタート用孔径が大きいの
で、プラズマアークが裏面に抜けすぎて、図5(b)の
ように裏側ビードがたれ下がった。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のプラズマ
キーホール溶接方法によれば、アークスタートが確実に
行え、健全な溶接部を得られると共に、ノズル寿命が長
くなり経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマキーホール溶接の説明図である。
【図2】本発明に用いるプラズマトーチの断面図であ
る。
【図3】本発明に用いた母材の固定治具である。
【図4】(a)は母材に溶接スタート用孔を穿孔した状
態を示す断面図、(b)は平面図である。
【図5】(a)は良好な溶接ビードの断面図、(b)は
垂れ下がりビードの断面図である。
【符号の説明】
1:プラズマトーチ 2:電極 3:ノズル 4:シールドノズル 5:メインアーク用直流電源 6:パイロットアーク用直流電源 7:高周波電源 8:母材(被溶接材) 9:ノズル穴 10:プラズマアーク 11:上押さえ 12:裏当て 13:溶接スタート用孔 14:溶融金属 15:溶融池 16:表側ビード 17:裏側ビード 18:キーホール 19:溶接金属 R :溶接スタート用孔径 t :板厚 L :溶接方向
フロントページの続き (72)発明者 小林 桂 千葉県習志野市東習志野7丁目6番1号 日鐵溶接工業株式会社機器事業部内 (72)発明者 芦野 辰美 東京都中央区築地3丁目5番4号 日鐵溶 接工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板厚3mm超の被溶接材を突合せてプラズ
    マキーホール溶接する方法において、プラズマキーホー
    ル溶接スタート部の被溶接材板厚方向に溶接スタート用
    孔を穿孔し、該溶接スタート用孔から溶接スタートを行
    うことを特徴とするプラズマキーホール溶接方法。
  2. 【請求項2】 溶接スタート用孔径が被溶接材板厚の
    0.2〜0.7倍であることを特徴とする請求項1記載
    のプラズマキーホール溶接方法。
JP33414399A 1999-11-25 1999-11-25 プラズマキーホール溶接方法 Pending JP2001150141A (ja)

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Cited By (4)

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