JP2001150049A - 軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法 - Google Patents

軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法

Info

Publication number
JP2001150049A
JP2001150049A JP34016299A JP34016299A JP2001150049A JP 2001150049 A JP2001150049 A JP 2001150049A JP 34016299 A JP34016299 A JP 34016299A JP 34016299 A JP34016299 A JP 34016299A JP 2001150049 A JP2001150049 A JP 2001150049A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lubricating liquid
axial
axial pressing
metal mold
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP34016299A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotoshi Hishida
博俊 菱田
Itsuro Hiroshige
逸朗 弘重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP34016299A priority Critical patent/JP2001150049A/ja
Publication of JP2001150049A publication Critical patent/JP2001150049A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来は成形できなかったような複雑形状をも
軸押し加工することができる軸押し加工用金型及びこれ
を用いた軸押し加工法を提供する。 【解決手段】 加工用の金型1の内表面に、潤滑液体の
供給孔5、6を設けて部位によって異なる摩擦分布を発
生させるように潤滑液体を供給する。即ち、供給孔の部
位によって潤滑液体の供給量、潤滑液体の供給タイミン
グ、潤滑液体の種類等を変えることにより、最適な摩擦
分布を発生させ、座屈や割れを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイドロフォーミ
ング、液圧バルジ加工とも呼ばれる金属管の塑性加工の
ための軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属管を素材として、素材長手方向の中
間に膨出部を持つト型、人型、Y型等の形状の部品を製
造するために、従来からハイドロフォーミング、液圧バ
ルジ加工等と呼ばれる軸押し加工法が知られている。こ
の方法は、例えば図2に示すように人型の空洞部1を持
つ金型2の内部に素材となる金属管Pをセットし、その
両端を液圧供給孔3を備えた軸押し金具4により軸押し
する方法である。金属管Pは内部に液圧が加えられた状
態で端面を軸押しされ、金型2の空洞部1の形状に沿っ
て塑性変形する。
【0003】この軸押し加工法では、加工すべき金属管
Pと金型2とが接触しているので、そこに摩擦力が発生
する。この摩擦力の発生場所やその大きさ、あるいはそ
の加工に対する作用は複雑で一般化することは困難であ
るが、例えば最も単純な中央直角枝膨出成形の軸押し加
工体系では、金属管Pと金型2との間の摩擦力が大きい
と、図3に示す通り金属管Pの端部が提灯座屈する。こ
のとき、金属管Pの個々の位置Xに作用する軸力Fは、
図3中のグラフに示す如く管端が最大であり、中央に向
かうに従い摩擦力によって減少している。この軸力分布
の場合には、金属管Pの変形量dXは同様に管端部で極
めて大きくなり、中央部ではゼロに等しい。すなわちこ
の場合には、中央直角枝膨出成形は不可能である。
【0004】また逆に金属管Pと金型2との間の摩擦力
が小さすぎると、図4に示す通り金属管Pの中央部が非
対称座屈する。このとき、金属管Pの個々の位置Xに作
用する軸力Fは、摩擦力による減衰がないため図4中の
グラフに示す如く全長にわたってほぼ均一である。この
軸力分布の場合には、金属管Pの変形量dXは中央部で
極めて大きくなるために非対称座屈を発生させる。すな
わちこの場合にも、中央直角枝膨出成形は不可能であ
る。
【0005】上記した最も単純な中央直角枝膨出成形の
場合には、摩擦力と座屈との関係をある程度まで推測す
ることができるが、複雑な形状を成形するほど摩擦力の
分布も複雑となり、金属管のどの箇所でどのような座屈
が発生するかを推測したり、その座屈とともに割れを回
避してどの程度の成形加工が可能であるかを推測するこ
とはほとんど不可能となる。
【0006】このため、従来は多くのコストをかけて試
行錯誤を繰り返しながら最終加工形状の設計や、金型設
計等を行わざるを得なかったのであるが、最近では金型
の材質を改善したり、金属管に摩擦係数が小さい皮膜を
塗布したり、軸押し量と内圧の履歴を適正化することに
より、比較的単純な形状については成形が可能な程度に
まで経験や技術ノウハウが蓄積されてきた。それでもよ
り複雑な形状になると唯1回の軸押し加工では成形しき
れず、2回以上の工程を連続して行うか、あるいは溶接
等の別の加工法を組み合わせる必要があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、従来は成形できなかったような複雑
形状をも、1回の軸押し加工で成形することができるよ
うにした軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工
法を提供するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の軸押し加工用金型は、金型の内部
にセットされた金属管の端面を、金属管の内部に液体圧
を加えながら軸押しする軸押し加工用金型であって、そ
の内表面に潤滑液体の供給孔が付与されており、該供給
孔から部位によって異なる摩擦分布を発生させるように
潤滑液体を供給することを特徴とするものである。なお
供給孔の部位によって、潤滑液体の供給量、潤滑液体の
供給タイミング、潤滑液体の種類の何れかを変えること
が好ましい。また本発明の軸押し加工法は、上記の軸押
し加工用金型を用いることを特徴とするものである。
【0009】好ましくは上記の供給孔は部位ごとに幾つ
かの組になっており、同一組の供給孔は同一の潤滑液体
供給機構で制御される潤滑液体を供給するが、異なる組
どうしでは供給機構が異なり、異なる摩擦係数の潤滑液
体を、異なるタイミングで、異なる量で供給することが
できるようになっている。これにより軸押し加工中の金
属管の肉流れを制御し、金属管に作用する軸力分布を希
望の変形に最も都合のよいように制御することが可能と
なる。
【0010】この場合、異なる潤滑液体が3種類以上あ
ることが好ましいが、供給のタイミングや供給量を制御
することにより、潤滑液体の種類がそれ以下であって
も、それなりの効果が期待できる。つまり、1種類の潤
滑液体のみを使用してもその供給のタイミングや供給量
を変化させることにより、摩擦力の分布をかなり任意に
制御することが可能である。極端な例では、潤滑液体供
給機構が唯1組しかなく、潤滑液体が唯1種類であった
としても、潤滑液体の供給孔がない金型を用いた場合に
比較して非常に変化に富む摩擦力の分布を発生させるこ
とが可能である。この結果、本発明によれば従来は座屈
や割れ等によって成形できなかった複雑形状をも、軸押
し加工することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態
を示す。図1は本発明を中央直角膨出軸押し加工に適用
した例を示す図であり、空洞部1を持つ金型2の内表面
に、潤滑液体の供給孔5、6が付与されている。この例
では供給孔5は中央直角膨出部の近傍に形成されてお
り、供給孔6は両端部の近傍に形成されている。供給孔
5、6はそれぞれ異なる潤滑液体供給機構7、8により
制御されている。
【0012】この例では、供給孔6が存在する範囲では
提灯座屈の発生を抑制するために摩擦力を下げておくこ
とが望ましい。ただし下げ過ぎると中央部の非対称座屈
が助長されるので、潤滑液体供給機構8によって下げ方
を制御する。一方、供給孔5が存在する範囲では肉流れ
を良くして割れの発生を抑制することが望ましく、摩擦
力を下げすぎても悪い影響は生じない。そこで供給孔5
には潤滑液体供給機構7から更に摩擦係数の小さい潤滑
液体を供給すればよい。
【0013】軸押し加工の体系は無限に存在するため、
個々の体系に応じて潤滑液体の供給孔の配置や潤滑液体
の供給方法は千差万別である。しかし一般的には、摩
擦係数をある程度まで下げるべき範囲、できるだけ下
げるべき範囲、下げてはいけない範囲の3つに大別で
きるので、これに応じて潤滑液体の供給孔の配置や潤滑
液体の供給方法を設計すればよい。なお、軸押し加工の
最初に潤滑材を供給するだけでは素材の変形に伴いその
分布が変動してしまうが、本発明によれば金型2の部位
に応じた摩擦力を、軸押し加工の全工程にわたり安定し
て付与することができる。
【0014】
【実施例】図1に示した軸押し加工用の金型1を用い
て、金属管Pの中央直角膨出軸押し加工を行った。素材
は表面処理を施していないステンレス系鋼管であり、そ
の直径は60.5mm、肉厚1.5mm、元全長500
mmである。また中央直角膨出部の直径は30mm、予
定膨出高さを30.0mmである。この体系に関して従
来の金型を用いた場合と本発明の金型を用いた場合との
加工性を比較した。本発明の金型では、供給孔5には潤
滑液体供給機構7からモリブデン系の潤滑性の高い潤滑
液体を供給し、供給孔6には潤滑液体供給機構8から一
般的な潤滑液体を供給した。いずれも適当量を供給し続
けた。
【0015】従来の金型を用いた場合には、軸押し量と
内圧のバランスを最適化することにより、膨出高さを1
8.0mmとするのが限界であった。これに対して本発
明の金型を用いた場合には、特に軸押し量と内圧のバラ
ンスを考慮せずに最も単純に時間と共に内圧を増加させ
ていく履歴を採用しても、膨出高さを最初から30.0
mmとすることができた。
【0016】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば
金型に適切な該供給孔と潤滑液体供給機構を設けること
により摩擦力の分布を制御し、それにより金属管に作用
する軸力の分布を制御して、良好な変形を発生させるこ
とが可能となる。従って本発明によれば、従来は成形で
きなかったような複雑形状をも単純な1回の軸押し加工
で成形することができるようになり、ローコストでの精
密加工を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図2】軸押し加工法を示す斜視図である。
【図3】摩擦力が大きい場合の成形結果想定図と、軸力
と、変形量のグラフである。
【図4】摩擦力が小さい場合の成形結果想定図と、軸力
と、変形量のグラフである。
【符号の説明】
1 空洞部 2 金型 3 液圧供給孔 4 軸押し金具 5 潤滑液体の供給孔 6 潤滑液体の供給孔 7 潤滑液体供給機構 8 潤滑液体供給機構 P 金属管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型の内部にセットされた金属管の端面
    を、金属管の内部に液体圧を加えながら軸押しする軸押
    し加工用金型であって、その内表面に潤滑液体の供給孔
    が付与されており、該供給孔から部位によって異なる摩
    擦分布を発生させるように潤滑液体を供給することを特
    徴とする軸押し加工用金型。
  2. 【請求項2】 供給孔の部位によって、潤滑液体の供給
    量、潤滑液体の供給タイミング、潤滑液体の種類の何れ
    かを変えた請求項1記載の軸押し加工用金型。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の軸押し加工用金
    型を用いることを特徴とする軸押し加工法。
JP34016299A 1999-11-30 1999-11-30 軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法 Withdrawn JP2001150049A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34016299A JP2001150049A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34016299A JP2001150049A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001150049A true JP2001150049A (ja) 2001-06-05

Family

ID=18334332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34016299A Withdrawn JP2001150049A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001150049A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002028733A (ja) * 2000-07-13 2002-01-29 Araco Corp ハイドロフォーム加工法
CN109909358A (zh) * 2019-01-28 2019-06-21 浙江大学宁波理工学院 基于半固态低熔点合金的拉动式内高压成形装置及方法
CN109909318A (zh) * 2019-01-28 2019-06-21 浙江大学宁波理工学院 基于低熔点合金的半固态流变内高压集约式成形装置及方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002028733A (ja) * 2000-07-13 2002-01-29 Araco Corp ハイドロフォーム加工法
CN109909358A (zh) * 2019-01-28 2019-06-21 浙江大学宁波理工学院 基于半固态低熔点合金的拉动式内高压成形装置及方法
CN109909318A (zh) * 2019-01-28 2019-06-21 浙江大学宁波理工学院 基于低熔点合金的半固态流变内高压集约式成形装置及方法
CN109909358B (zh) * 2019-01-28 2020-08-18 浙江大学宁波理工学院 基于半固态低熔点合金的拉动式内高压成形装置及方法
CN109909318B (zh) * 2019-01-28 2020-08-18 浙江大学宁波理工学院 基于低熔点合金的半固态流变内高压成形装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060125140A1 (en) Method and apparatus for forming a cup-shaped member
JPH11247835A (ja) 中空ステアリングシャフトとその製造方法及び中空ステアリングシャフト製造用工具
US6588293B2 (en) Hollow rack shaft
KR100634917B1 (ko) 액압 벌지 가공용 이형 소관 및 이를 이용하는 액압 벌지가공 장치, 액압 벌지 가공 방법 및 액압 벌지 가공품
JP2001150049A (ja) 軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法
KR101427026B1 (ko) 금속관재의 강소성 가공방법 및 그 장치
JP7476391B2 (ja) 中空の内部冷却バルブを製造するための方法及び装置
JP4392504B2 (ja) ハイドロフォーミング加工方法
JPS6092034A (ja) エンジンバルブ粗形材の冷温間鍛造方法
JP4592162B2 (ja) 金属管の段差部の成形方法
JP3841931B2 (ja) 正逆両絞りの混用による成形方法と成形設備
JP2006315010A (ja) 管材の液圧バルジ加工用中子およびこれを用いた中空部材の成形方法
JP5060424B2 (ja) 中空シャフトの製造方法
JPH06262282A (ja) 曲げパイプ及びその製造方法
WO2024111215A1 (ja) 中実部分を有する差厚パイプの押出成形方法及び押出成形装置
JP2004001052A (ja) 増肉ハイドロフォーム加工法
JP3900990B2 (ja) 偏肉管製造方法
JP2000312926A (ja) ハイドロフォーミング用金型
JPS61283422A (ja) パイプ曲げ方法およびその装置
JP2000246360A (ja) 軸押し金具
JPH10216893A (ja) 管材のフランジ加工装置及びその方法
JP3768652B2 (ja) エンジンバルブの冷間鍛造方法
JP2000246362A (ja) 軸押し加工法
AT520594B1 (de) Einspritzeinheit für eine Formgebungsmaschine
JP2000301252A (ja) 金属管の軸押し加工法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070206