JP2001148713A - 通話システム - Google Patents

通話システム

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JP2001148713A
JP2001148713A JP32873199A JP32873199A JP2001148713A JP 2001148713 A JP2001148713 A JP 2001148713A JP 32873199 A JP32873199 A JP 32873199A JP 32873199 A JP32873199 A JP 32873199A JP 2001148713 A JP2001148713 A JP 2001148713A
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bandwidth
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network
telephone
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JP32873199A
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Tadashi Nagano
正 永野
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Original Assignee
Matsushita Information Systems Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の通話要求が短時間に集中した状況にお
いても全ての要求に応えて通話を実現できる通話システ
ムを提供する。 【解決手段】 音声をパケットで伝送するネットワーク
1上に行われている通話数を把握し、各通話に割り当て
られる帯域幅を計算できる通話管理サーバ3を設け、通
話管理サーバ3は、新たな通話開始依頼を受けるたび
に、各通話に割り当てる帯域幅を算出して電話端末に通
知し、電話端末は割当帯域幅の大きさに応じて、音声デ
ータの伝送方法(双方向/片方向)および変換方法(圧
縮符号化/テキスト変換、圧縮符号化なら高圧縮率か定
圧縮率か)の少なくとも一方を切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデジタル化した音声
データをパケットによって送受信する通話システムに関
する。
【0002】
【従来の技術】電話を代表とする音声通話システムにつ
いては、古くからの電話回線を利用する方式の他に、デ
ジタル化した音声データを一定量毎にパケット化し、パ
ケットを送信できるネットワークを介して送受信するこ
とによって通話を実現するシステムが実用化されてい
る。
【0003】音声通話システムについては、ネットワー
クの使用可能帯域幅(単位時間当たりの通話データ転送
能力、単位:キロバイト/秒(Kbps))によって、同時
に実現できる通話数には限りがある。例えば、ネットワ
ークの使用可能帯域幅を100Kbpsとして、1通話につ
き最大20Kbpsのレートでデータ転送が行われるとする
と、当該ネットワークで確実に実現できる通話の数は5
となる。
【0004】個々の通話は、ネットワークの帯域幅のう
ち一定量を占有するので、過度に通話要求が集中した状
態で新規の通話開始を依頼したユーザ(上記の例では6
件目のユーザ)については、通話数が減って帯域の空き
ができるまで待たされたり、わずかな帯域しか使えない
状態で通話せざるをえなくなって、実用的なレベルでの
通話を実現できないことになる。具体的な現象は当該ネ
ットワークの採用している伝送方式やユーザが使用して
いる端末の処理方式(タイムアウト時のリトライ回数な
ど)によって異なるが、帯域の空きができる前にタイム
アウトして通話相手に接続ができなかったり、接続はで
きても占有できる帯域が狭いために音声データの送受信
が実用にならないくらい遅延するなどの状況が生じる。
【0005】そこで、通話要求が過度に集中しても上記
のような通話不能の状態にならないようにする技術とし
て、特開平5-327836などの技術が考案されている。この
技術は、通話中の電話端末が自身の送出バッファのデー
タ量に基づいてネットワークの負荷状況を推定し、その
推定結果に応じて音声データのデジタル圧縮率を変更す
るものである。つまり、ネットワークの負荷が重い状況
では、各端末が圧縮率を上げてデータ量を小さくし、ネ
ットワークの負荷を抑制することで、新規の通話開始依
頼に対して通話不能となったり、実行中通話の音声デー
タが遅延するなどの事態が発生するのを回避しようとす
るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の技術に
は以下に示す問題点があって、通話不能の事態を必ずし
も回避できない。先ず、上記の方法は、通話を実行中の
個々の端末が、音声データの送信を行う過程でネットワ
ークの負荷を推定し、その結果に応じてデータ圧縮率を
変更してネットワークの負荷低減を図るものであり、新
規に通話開始の要求を出した電話端末が、必ず通話を行
えることを保証するものではない。圧縮率を上げること
による負荷低減を上回って空き帯域が減ってしまうと、
やはり、新規通話要求に応じられなくなる。これは、ネ
ットワークに接続されている1つの端末がその時のネッ
トワーク空き帯域幅に応じた通信を行う機能を備えたと
しても、他の機器が行う通信によって、当該ネットワー
クの空き帯域がなくなってしまえば、音声通信に最低限
必要な帯域幅すら確保できなくなってしまうからであ
る。
【0007】しかも、こうした状況は、災害時に消防・
救急の要請や安否確認のために通話要求が殺到する場
合、すなわち通話の緊急性が高い場合に発生してしま
う。本発明は、上記の問題を考慮し、事実上、ネットワ
ークの使用可能帯域幅に比較してどれだけ大量の通話要
求があっても、通話依頼に対して必ず通話を実現できる
ような通話システムを実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の通話システムは、パケット交換方式によ
って情報を伝送するネットワークと、音声データを前記
ネットワーク経由で送受信することによって通話を行う
複数の端末と、通話管理サーバと、から成る通話システ
ムであって、前記通話サーバは、前記端末から通話の開
始依頼を受け付ける受付手段と、前記ネットワークの通
信負荷の程度を判定する判定手段と、前記受付手段が通
話開始依頼を受け付けると、前記判定手段が判定した通
信負荷の程度に基づいて、前記受付手段が開始依頼を受
け付けた通話への帯域幅を割り当てる帯域幅割当手段と
を有し、前記端末は、音声をネットワーク上での送受信
が可能な音声データに変換する変換手段と、前記音声デ
ータを送受信する送受信手段と、通話を行う際、前記変
換手段が行う変換処理の方式および前記送受信手段が音
声データを送受信する方式を、前記帯域幅に応じて決定
する決定手段とを有すること、を特徴とする。
【0009】この構成によれば、通話管理サーバはネッ
トワークの負荷が重い状態で通話開始依頼を受けると、
必要であれば実行中の通話に割り当てた帯域の大きさを
制御して、新規通話依頼のための帯域を確保する一方、
通話に対する割当帯域を小さくされた電話端末、あるい
は最初から小さな帯域しか割り当てられなかった電話端
末は、当該割当帯域でも通話が実行できるよう音声デー
タの変換方式および送受信方式の少なくとも一方を切り
換えるので、新規に通話開始を求める電話端末を含め全
ての電話端末が通話を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明に
関わる通話システムの第1の実施の形態を、図面を参照
しながら説明する。本実施の形態は、ネットワークの使
用状況に拘わらず、新規の通話開始依頼を含めて、全て
の通話の実現を保証するものである。
【0011】図1は、本実施の形態における通話システ
ムの構成を示す図である。通話システムAは、通信ネッ
トワーク1、電話端末2a、2bを含む複数の電話端
末、そして、電話端末が通信ネットワーク1を介して行
う通話を制御する通話管理サーバ3から成る。通信ネッ
トワーク1上の情報の送受信はパケットを用いて行わ
れ、パケットには、パケットの種類を示す識別情報や送
信元の識別情報(アドレス)などが格納されている。
【0012】通話システムAにおいては、通話の音声デ
ータはパケット形式でネットワーク1上を伝送され、通
話を行う電話端末によって送受信される。ネットワーク
1は通話サービス用に占有されているものとする。ネッ
トワーク1に接続して通信を行う電話端末は全て、通話
管理サーバ3へアクセスすることが可能である。また、
通話管理サーバ3からは、全ての電話端末に対してデー
タを送信することが可能である。通話管理サーバ3と電
話端末との間の通信は通話制御に関するものなので、電
話端末同士が通話の音声情報を伝送するための通信より
も優先度が高く設定されている。こうした設定は帯域制
御技術の一つであるQoS(Quality of Service)技術を
用いて制御用通信専用の帯域を予約することによって実
現される。
【0013】構成各部の説明の前に、電話端末間の通話
が実現される過程を簡単に述べておく。図2は、電話端
末2aが、通話管理サーバ3からネットワーク帯域の割
り当てを受けて通話を行う過程を、両者の間でやり取り
される通信制御用の情報(パケット)の種類とともに示
したシーケンス図である。
【0014】まず、電話端末2aがユーザの指示を受
け、通話管理サーバ3に対して通話開始依頼パケットを
送信する。通話開始依頼パケットには、電話端末2aが
通話のために要求する帯域幅の大きさを示す情報が含ま
れる。通話開始依頼パケットを受信した通話管理サーバ
3は、当該通話開始依頼に対して、通話用の帯域幅を割
り当てて通話を許可する旨の応答をする。「帯域幅の割
当」とは、通話におけるデータ転送レートの上限を定め
ることである。例えば、40Kbpsという帯域幅の割当を
受けた電話端末は、1秒当たりの転送データ量を40キ
ロバイト以下に抑えて相手との通話を行うことになる。
この応答及び割り当てられた帯域幅の大きさの情報は、
開始依頼応答パケットによって送信される。この帯域幅
割り当て処理において、通話管理サーバ3は、通話開始
依頼パケット受信時点にネットワーク1上で実行中の通
話の数などを考慮して、割当てる帯域幅の大きさを決定
する。帯域幅の割当て方法についての詳しい内容は、通
話管理サーバ3の構成説明の箇所で述べる。
【0015】通話管理サーバ3から通話用帯域幅の割り
当てを受けた電話端末2aは、割り当てられた帯域幅の
範囲内で所望の通話相手との音声データ送受信(通話)
を開始するが、その際には、通話管理サーバ3に対して
通話開始通知パケットを送信して、通話を開始した旨を
通知する。これを受けた通話管理サーバ3は、通話管理
のために保持している情報を更新する。
【0016】そして、電話端末2aは、通話相手との通
話が終了すると、通話終了通知パケットを通話管理サー
バ3に送信する。通話管理サーバ3は、これに対し、通
話管理のために保持している情報を更新するなどの後処
理を行う。次いで、図1に戻り、通話システムAの構成
各部について順次説明する。ネットワーク1は、パケッ
ト伝送用のネットワークであり、通話制御情報を伝送す
るパケットを符号化された音声情報を伝送するパケット
より優先して送信するものである。
【0017】電話端末2a、2b〜2nは、同一の構成
を備えており、以下、電話端末2a、2b〜2n全てに
共通の内容の記す場合は、電話端末2として言及する。
電話端末2は、操作部21、制御情報処理部22、送受
信部23、音声入力部24、データ変換部25、変換制
御部26、音声復元部27、音声出力部28などから成
る。
【0018】操作部21は、番号ボタンを備え、ユーザ
から通話相手の電話番号の入力を受け付ける。操作部2
1は、受け付けた電話番号を制御情報処理部22に通知
する。また、操作部21は、ユーザによる通話の開始/
終了指示を受け付け、制御情報処理部22に通知する。
送受信部23は、通信ネットワーク1を介して、通話管
理サーバ3あるいは通話相手の電話端末との間で情報
(パケット)の送受信を行う。通話相手とのデータ送受
信は、通話管理サーバ3から割り当てられた帯域幅の範
囲内で行われる。
【0019】送受信部23は、通話相手とは、圧縮音声
データを格納した通話用パケットの送受信を行う。通話
相手に対して通話用パケットを送信する場合、送受信部
23は、データ変換部25から出力されて来た圧縮音声
データと変換方式(圧縮符号化またはテキスト変換)の
情報とを通話用パケットに格納し、この通話用パケット
を、通信ネットワーク1を介して通話相手の電話端末に
送信する。
【0020】一方、通話相手の電話端末から通話用パケ
ットを受信した場合、送受信部23は、この通話用パケ
ットから相手側の圧縮音声データと変換方式の情報とを
抽出し、音声復元部27に出力する。なお、通話用パケ
ットの送受信については、片方向通信で行うことができ
る。片方向通信というのは、通話中の端末の一方のみが
送信を行う形式の通信であり、これは、電話端末間で送
信の開始、送信の終了を示すパケットを発行するもの
で、音声データを送信しようとする端末は、通話開始用
のパケットを先ず送信し、これが他端の端末で受信され
たタイミングで音声データを格納したパケットを送信す
る。帯域幅割り当ては、両方向の通信が同時にネットワ
ーク上を行き来する前提で行われるので、両方向から片
方向に切り替えた場合、同じ大きさのデータを送信する
のに必要な帯域幅は半分となる。送受信部23は、通話
用パケットに片方向用の管理理情報を設定し、片方向用
の通話アルゴリズムに従って操作することによって、片
方向通信を実現する。ここで送受信部23が実現する片
方向通信については、既存の技術によるので、詳しい説
明は省略する。
【0021】また、送受信部23は、通話管理サーバ3
との間で制御情報用のパケットの送受信を行う。制御情
報用パケットの種類は、通話管理サーバ3に送信するも
のとして、通話開始依頼パケットおよび通話終了通知パ
ケット、逆に通話管理サーバ3から受信するものとし
て、開始依頼応答パケットおよび終了通知応答パケット
がある。
【0022】通話開始依頼パケットは、通話管理サーバ
3に対して通話開始(通話用帯域の割り当て)を要求す
るためのものであり、送受信部23は、制御情報処理部
22の指示を受けて通話開始依頼パケットを生成、通話
管理サーバ3に送信する。通話開始依頼パケットには、
送信元(電話端末2)のアドレス、要求する割当帯域幅
(予め設定されている値)などが格納される。通話開始
依頼パケットに対して、通話管理サーバ3は、通話用帯
域幅を割り当てたうえで、通話開始を受け入れた旨の通
知である開始依頼応答パケットを送信してくる。開始依
頼応答パケットには割当帯域幅の情報が含まれており、
開始依頼応答パケットを受信した送受信部23は、この
割当帯域幅の情報を抽出して制御情報処理部22に送
る。
【0023】通話終了通知パケットは、通話が終了した
ことを通話管理サーバ3に通知するためのものである。
送受信部23は、制御情報処理部22から通話終了の通
知を受けると通話終了通知パケットを生成し、通話管理
サーバ3に送信する。通話終了通知パケットに対して、
通話管理サーバ3は通話終了を確認した旨の通知である
終了通知応答パケットを返送してくるので、送受信部2
3は、これを受信すると、制御情報処理部22にその旨
通知する。
【0024】音声入力部24はマイクロフォンを備え、
ユーザの音声を電気信号化して音声データに変換し、デ
ータ変換部25に送る。データ変換部25は、音声入力
部24経由から送られてくる音声データをパケット通信
用のデジタル形式の圧縮音声データに変換し、送受信部
23に出力する。データ変換部25が実行する変換方法
の種類としては、圧縮符号化、テキスト変換があり、圧
縮符号化においては圧縮率を切り替えることができる。
そのために、データ変換部25は、圧縮符号化処理を実
行する音声符号化部251と、音声データを対応するテ
キストデータに変換するテキスト変換処理を実行するテ
キスト変換部252とを内蔵している。テキスト変換部
252と同種の装置は、一部機種のパーソナルコンピュ
ータに装備される、音声データをワープロソフトに文字
データとして入力する音声入力装置として既に実用化さ
れている。データデータ変換部25は、音声データの変
換方式(音声符号化部251とテキスト変換部252と
のいずれに音声データの処理を行わせるか)を変換手段
制御部26の指示に応じて切りかえる。
【0025】音声復元部27は、送受信部23から出力
されてくる通話相手の圧縮音声データを、音声データに
復号して音声出力部28に出力する。音声復元部27に
よる復号の処理方法は2種類ある。受信した圧縮音声デ
ータが圧縮符号化データの場合は通常の復号処理であ
り、テキスト化データの場合はテキストデータから音声
データを生成する音声合成処理となる。そのために、音
声復元部27は、圧縮符号化されたデータの復号化処理
を実行する音声復号化部271と、テキストデータから
音声データを合成する音声合成部272とを内蔵し、受
信したデータの種類(圧縮符号化データ/テキストデー
タ)に応じてこれら2つを使い分ける。
【0026】音声出力部28はスピーカを備え、音声復
元部27から出力されてきた音声データを、スピーカか
ら音声として出力する。変換制御部26は、通話開始依
頼パケットに対して通話管理サーバ3から返送される開
始依頼応答パケットに含まれる割当帯域幅の情報を元
に、データ変換部25による音声データの変換処理の方
法を決定し、データ変換部25に指示する。
【0027】変換制御部26による符号化処理の方法の
決定は、前記割当帯域幅を3種類の閾値と比較すること
で行われる。第1の閾値は、標準の圧縮率で圧縮符号化
を行った圧縮音声データで通話を行うのに必要な帯域幅
である。割当帯域幅が第1の閾値以上である場合は、充
分な大きさの帯域幅が割合てられたことになるので、変
換制御部26はデータ変換部25に対し、標準の圧縮率
での圧縮符号化を行うよう指示する。割当帯域幅の大き
さが第1の閾値より小さい場合、変換制御部26は更
に、次の第2の閾値と比較する。
【0028】第2の閾値は、最大の圧縮率で圧縮符号化
を行った圧縮音声データで通話を行うのに必要な帯域幅
である。割当帯域幅の大きさが第1の閾値よりは小さ
く、第2の閾値以上である場合、圧縮率さえ上げれば圧
縮符号化を行った圧縮音声データを送受信して通話を行
えるので、変換制御部26はデータ変換部25に対し、
高い圧縮率で圧縮符号化を行うよう指示する。割当帯域
幅の大きさが第2の閾値より小さい場合、変換制御部2
6は更に、次の第3の閾値と比較する。
【0029】第3の閾値は、最大の圧縮率で圧縮符号化
を行った圧縮音声データを片方向通信で送受信して通話
を行うのに必要な帯域幅である。割当帯域幅の大きさが
第2の閾値より小さく、第3の閾値以上である場合、最
大の圧縮率で圧縮符号化を行った圧縮音声データを片方
向で送信することは可能なので、変換制御部26はデー
タ変換部25に対し、最大圧縮率で圧縮符号化を行うよ
う指示するとともに、送受信部23に対して、通話用の
パケットの送受信を片方向通信のモードで実行するよう
指示する。割当帯域幅の大きさが第3の閾値より小さい
場合は、圧縮符号化した圧縮音声データの送信は不可能
なので、変換制御部26はデータ変換部25に対し、音
声データをテキスト変換するよう指示する。テキスト変
換されたデータは、極めてデータ量が小さいので、事実
上、いかに小さい帯域幅しか割り当てられていなくて
も、送信が可能である。
【0030】ここで、上記の符号化処理方法の決定処理
に、具体的な数値をあてて説明する。電話端末2は、通
常の圧縮率で圧縮符号化した音声データによる通話の場
合、45Kbpsの帯域幅を要するが、圧縮率を上げることに
よって通話に要する帯域幅を20Kbpsにまで下げることが
できる。さらに、通話を片方向に切りかえることで、通
話に要する帯域幅を半分にすることもできるので、圧縮
率を最大にし片方向通信とした場合には、通話に要する
帯域幅は10Kbpsにまで減らすことができる。
【0031】すなわちこの例では、上記の説明で述べた
第1の閾値は45Kbps、第2の閾値は20Kbps、第3の閾値
は10Kbpsということである。そして、電話端末2は、開
始依頼応答パケットを受信して、使用可能帯域幅として
35Kbpsという値を得たとする。35Kbpsという値は、第1
の閾値である45Kbpsよりも小さく、第2の閾値である20
Kbpsよりも大きい。よって、電話端末2の採用する変換
方式は、「圧縮率を最大にした圧縮符号化を行って圧縮
音声データを生成する」ということになる。そして、電
話端末2は、通話管理サーバ3に対して「帯域幅20Kbps
で通話を開始した」という情報を含む通話開始通知パケ
ットを送信する。
【0032】制御情報処理部22は、指示待ち状態か
ら、ユーザの指示や他の構成部の処理に応じて、通話処
理の制御に関連する処理を行う。制御情報処理部22
は、待機状態から操作部21経由でユーザから通話開始
指示を受け付けると、送受信部23に指示して通話開始
依頼パケットの生成と通話管理サーバ3への送信を行わ
せる。そして、これに対して返送されてきた開始依頼応
答パケットに含まれる割当帯域幅の情報を送受信部23
から受け取り、これを変換制御部26に通知する。
【0033】その後、制御情報処理部22は、変換制御
部26が音声データの変換方式または送受信方式を決定
するのを待って、送受信部23に対し通話開始通知パケ
ットの生成と通話管理サーバ3への送信を指示する。こ
の時、制御情報処理部22は、送受信部23に指示し
て、通話開始通知パケットに電話端末2が実際に使用す
る帯域幅(上記の例では20Kbps)の情報を格納させる。
【0034】また、制御情報処理部22は、操作部21
経由でユーザから通話の終了指示を受け付けると、送受
信部23に指示して通話終了通知パケットの生成と通話
管理サーバ3への送信を行わせる。そして、これに対し
て終了通知応答パケットが返送されてきた旨の通知を送
受信部23から受けると、待機状態に戻る。また、制御
情報処理部22は、変換制御部26が通常の圧縮率で音
声データを圧縮符号化する以外の方式を選択した場合、
電話端末2上のディスプレイ(図示せず)に、選択され
た処理方式(「高圧縮率」、「片方向通信」、「テキス
ト変換」)の種別をユーザに通知するメッセージを表示
させる。 (電話端末2の動作)次いで、電話端末2の、通話開始
から終了までの動作を、図面を参照しながら説明する。
【0035】図3は、電話端末2の処理の流れを示すフ
ローチャートである。この図に示すのは、電話端末2a
から電話端末2bへ電話をかける場合の、電話端末2a
の動作である。まずユーザが操作部21を用いて相手先
を指定(電話番号の入力)するのを受けて(S301:
Yes)、制御情報処理部22は送受信部23に指示し、
通話管理サーバ3に対して通話開始依頼パケットを送出
させる(S302)。
【0036】そして、送受信部23が通話管理サーバ3
からの開始依頼応答パケットを受信するのを待って(S
303)、開始依頼応答パケットに格納された割当帯域
幅の情報を取得する(S304)。割当帯域幅の情報は
変換制御部26に送られる。変換制御部26は、構成の
説明のところで述べたように、割当帯域幅と3種類の閾
値との比較処理によって(S305、S306、S30
7)、採用すべき音声データの変換方式を決定し、デー
タ変換部25に通知する(S308〜S311)。
【0037】そして、制御情報処理部22は、送受信部
23に指示し、通話管理サーバ3に対して通話開始通知
パケットを送出させる(S312)。その後、電話端末
2aと電話端末2bとの間では、割当帯域幅の範囲内の
データ転送レートで、採用した変換方法で圧縮した音声
データのやり取り(通話)が行われる(S313)。そ
して、ユーザが操作部21を用いて通話の終了指示を行
うと、制御情報処理部22は送受信部23に指示し、通
話管理サーバ3に対して通話終了通知パケットを送出さ
せる(S314)。そして、終了通知応答パケットの受
信を待って(S315:Yes)、電話端末2aは待ち状
態に戻る。 (通話管理サーバの構成)次いで、通話管理サーバ3の
構成を、図1を参照しながら説明する。
【0038】通話管理サーバ3は、サーバ送受信部31
と割当帯域算出部32とから成る。サーバ送受信部31
は、電話端末2との間での通信制御用情報の送受信を行
う。情報の送受信はパケットによる。サーバ送受信部3
1が電話端末2から受信するパケットの種類は、通話開
始依頼パケット、通話開始通知パケット、そして通話終
了通知パケットの3種類である。サーバ送受信部31
は、電話端末2からのパケットを受信すると、パケット
の種類(「通話開始依頼」、「通話開始通知」、「通話
終了通知」)とパケットに格納されている情報(送信元
電話機器のアドレスなど)とを割当帯域算出部32に通
知する。
【0039】逆に、サーバ送受信部31から電話端末2
に送信するパケットの種類は、開始依頼応答パケット、
終了通知応答パケット、帯域変更通知パケットの3種類
である。サーバ送受信部31は、いずれのパケットにつ
いても、割当帯域算出部32からの指示に応じて生成・
送信し、パケットに格納する情報も割当帯域算出部32
から得る。上記3種類のパケットのうち、帯域変更通知
パケットについては、電話端末の説明には出てこなかっ
たものだが、その内容については、割当帯域算出部32
に関連して説明する。
【0040】割当帯域算出部32は、通話中および通話
開始を要求する端末に対して割り当てる帯域幅を管理す
る。すなわち、ネットワーク1上で実行中の通話の総数
とネットワーク1の使用可能帯域幅とを保持しておき、
新たな通話開始依頼を受け付けるたびに、実行中の通話
に割り当てる帯域幅を見直し、見直し後の割当帯域幅
(更新後割当帯域幅)を、通話中の全電話端末および新
たに通話開始依頼を送信してきた電話端末に通知する。
【0041】割当帯域算出部32は、実行中の通話の数
について、以下の手順で保持する。先ず、ネットワーク
1が立ち上がった時点でカウンタに初期値0を設定し、
それ以降、サーバ送受信部31から通話開始通知パケッ
ト受信の通知があるたびにカウンタの値を1増やし、通
話終了通知パケット受信の通知がくるたびに1つ減ら
す。
【0042】また、同時に、割当帯域算出部32は、通
話中電話端末のアドレス情報のリストを保持している。
サーバ送受信部31から通話開始通知パケット受信の通
知があるたびに、送信元電話端末のアドレス情報を、当
該リストに追加し、逆に通話終了通知パケット受信の通
知がくるたびに、当該リストから送信元電話端末のアド
レス情報を削除する。
【0043】割当帯域算出部32は、サーバ送受信部3
1から通話開始依頼パケット受信の通知を受けると、カ
ウンタに保持している通話数の値に1を加えた値で、ネ
ットワーク1の使用可能帯域幅の値を割って変更後割当
帯域幅を求める。そして、この変更後割当帯域幅を、通
話中電話端末のアドレスリスト、および通話開始依頼パ
ケット送信元の電話端末のアドレスとともに、サーバ送
受信部31に出力して、変更後割当帯域幅の情報を含め
た、開始依頼応答パケット、および帯域変更通知パケッ
トを生成、送信させる。開始依頼応答パケットは、通話
開始依頼パケット送信元の電話端末に送信され、帯域変
更通知パケットは、通話中の電話端末に送信される。
【0044】帯域変更通知パケットは、通話中の電話端
末に対して割当帯域幅の変更を通知し、変更後割当帯域
幅に応じて処理方式(データ変換方式、送受信方式)を
切りかえるように求めるものである。帯域変更通知パケ
ットを受信した電話端末の動作については、前述の電話
端末の説明では述べていないので、ここで説明する。基
本的には、開始依頼応答パケット受信時の処理と同じで
ある。
【0045】帯域変更通知パケットを受信した送受信部
23は、変換制御部26に変更後割当帯域幅を通知し、
変換制御部26は前述の3種類の閾値と変更後割当帯域
幅とを比較して、送受信方式/変換方式を決定する。変
換制御部26はデータ変換部25または送受信部23に
変更後割当帯域幅に応じた処理方式(「圧縮符号化/テ
キスト変換および圧縮率」、または、「双方向通信/片
方向通信))を指示し、データ変換部25は以降の音声
データ変換を、また送受信部23は以降の送受信処理
を、変換制御部26からの指示に応じた方式によって実
行する。
【0046】つまり、帯域変更通知パケットを受信した
電話端末では、通話の途中で変換方式や送受信方式が変
更される場合が生じる。そこで、処理方式の変更が発生
した場合、制御情報処理部22は、処理方式の変更があ
った旨をユーザに通知するメッセージをディスプレイに
表示させる。 (通話管理サーバ3の動作)次いで、通話管理サーバ3
の動作を、図面を参照しながら説明する。
【0047】図4は、通話管理サーバの動作を表わすフ
ローチャートである。通話管理サーバ3は、受信待ち状
態において、サーバ送受信部31が何らかのパケットを
受信すると(S401:Yes)、先ず、パケットの種類
をチェックする。受信したパケットが通話開始依頼パケ
ットであった場合(S402:“開始依頼”)、割当帯
域算出部32は、実行中の通話数とネットワーク1の使
用可能帯域幅の情報とから、変更後割当帯域幅を算出す
る(S403)。そして、割当帯域算出部32が、この
変更後割当帯域幅の情報をサーバ送受信部31に出力す
ると、サーバ送受信部31は、変更後割当帯域幅の情報
を格納した帯域変更通知パケットを通話中電話端末に、
開始依頼応答パケットを通話開始依頼パケット送信元の
電話端末に、それぞれ送信する(S404、S40
5)。
【0048】受信したパケットが通話開始通知パケット
であった場合(S402:“開始通知”)、割当帯域算
出部32は、通話数用のカウンタの値を1増やすととも
に、当該パケット送信元の電話端末のアドレス情報を、
通話中電話端末のアドレス情報リストに追加する(S4
06)。受信したパケットが通話終了通知パケットであ
った場合(S402:“終了通知”)、割当帯域算出部
32は、通話数用のカウンタの値を1減らすとともに、
当該パケット送信元の電話端末のアドレス情報を、通話
中電話端末のアドレス情報リストから削除する(S40
7)。
【0049】上記の通り、本実施の形態の通話システム
によれば、実行中の通話数によってネットワークの負荷
を監視する通話管理サーバが、新規の通話開始依頼を電
話端末から受信するたびに、依頼元の電話端末および通
話中の電話端末に対して、ネットワークの負荷の状態に
応じた割当帯域幅の更新を行い、電話端末は割当帯域幅
の大きさに応じて、通話が可能となるよう処理方式(音
声データの変換方式および/または送受信方式)を選択
するので、災害発生時など、緊急かつ大量の通話要求が
発生してネットワークの負荷が大きい状態でも、新規の
通話依頼を含めた全ての通話を必ず実現することができ
る。
【0050】また、本実施の形態において、ネットワー
ク1は通話サービスに占有されているものとしたが、他
のサービスと共用されていてもよい。ただし、その場合
は、帯域制御技術(QoS)によって、通話サービス専
用に一定の帯域が確保されていることが必要である。ま
た、本実施の形態では、割当帯域幅の範囲内で通話を行
うための手段として、圧縮率の変更、片方向送信/双方
向通信の切替え、テキスト変換という3種類の対策を講
じることとしているが、その組合せおよび優先順位は、
上述の内容に限定されない。圧縮率を下げる前に片方向
通信に切りかえることも考えられるし、テキスト変換と
片方向通信を組み合わせてもよい。
【0051】また、本実施の形態では、テキスト変換さ
れたデータを受信した場合、これから音声データを合成
することとしたが、テキストのままディスプレイに表示
してもよく、その場合、音声合成部272は不要とな
る。 (実施の形態2)次に本発明の第2の実施の形態を説明
する。
【0052】本実施の形態における通話システムBは、
実行中の通話のそれぞれについて割当帯域幅を把握し、
新規の通話開始依頼について必要な帯域幅が確保できな
い場合、前記割当帯域幅の情報を元に、実行中の通話の
一部を選択して、割当帯域幅を0にする(強制終了させ
る)ことで新規通話用の帯域幅を確保すること、を特徴
とする。
【0053】以下、第2の実施の形態について、図面を
参照しながら説明する。なお、前述の実施の形態1にお
ける通話システムAと共通する部分については、同じ参
照番号を付し、詳しい説明は省略する。また、名称が同
じでも処理内容に違いがある構成部については、参照番
号のみ変更している。図5は、本実施の形態における電
話システムBの全体的な構成を示す図である。ネットワ
ーク1および電話端末2a、2bを含む複数の電話端末
については、実施の形態1における電話システムAと同
一である。通話管理サーバ4のみが、本実施の形態に固
有の構成を有し、固有の処理を行う。
【0054】通話管理サーバ4は、サーバ送受信部4
1、通話状況監視部42、帯域管理部43から成る。サ
ーバ送受信部41は、電話端末2との間で通話のための
制御情報をやりとりする。情報のやりとりにはパケット
を用いる。サーバ送受信部41が、電話端末から受信す
るパケットの種類は、通話開始依頼パケット、通話開始
通知パケット、通話終了通知パケットである。サーバ送
受信部41は、通話開始通知パケットの内容は帯域管理
部43に、通話開始通知パケット、通話終了通知パケッ
トの内容については通話状態監視部42および帯域管理
部43に出力する。
【0055】また、サーバ送受信部41は、電話端末2
に対してパケットを送信するが、送信するパケットの種
類は、開始依頼応答パケット、終了通知応答パケットの
他、強制終了指示パケット、再送要求パケットがある。
サーバ送受信部41が送信するパケットは、いずれも帯
域管理部43の指示に基づいて生成・送信される。強制
終了命令パケット、再送要求パケットに格納される情報
の内容については、帯域管理部43のところで説明す
る。
【0056】通話状況管理部42は、通話状況を把握
し、通話状況を表す情報を帯域管理部43に提供する。
通話状況管理部42は、通話状況を、通話数および各通
話によって使用されている帯域幅によって把握する点を
特徴とする。図6は、通話状況管理部42が通話状況の
管理のために保持する、通話管理情報の構成と内容の一
例とを示す模式図である。
【0057】通話管理情報600は、通話数610、使
用帯域比率620、通話情報630から成り、通話情報
630は更に、端末アドレス631、帯域値632とか
ら成る。通話数610は、ネットワーク1上で実行中の
通話の総数である。使用帯域比率620は、ネットワー
ク1の使用可能帯域幅を分母とし、そのうち実行中の通
話によって占有されている帯域幅(占有帯域)を分子と
して、ネットワークの占有状態(逆に言えば「空き状
態」)を示す情報である。
【0058】通話情報630は、実行中の個々の通話に
ついて、要求元電話端末のアドレス(端末アドレス63
1)と、当該通話に占有される帯域幅(帯域値632)
とを示す情報である。通話情報630の件数は、通話数
610に格納された通話数の値と同じになる。使用帯域
比率620および帯域値632の単位はKbpsである。図
6の通話管理情報600は、ネットワーク1上で2件の
通話が実行されており、その2件の通話によって、ネッ
トワーク1の使用可能帯域70Kbpsのうち65Kbpsが占有さ
れていること、また、2件の通話の占有帯域幅(割当帯
域幅)はそれぞれ、45Kbps、20Kbpsであることを示して
いる。
【0059】通話状況管理部42は、通話管理情報60
0を、通話の開始/終了時に電話端末から送信されてく
るパケット(通話開始通知パケット、通話終了通知パケ
ット)に格納されている情報を元に更新する。電話端末
が通話を開始すると、通話状況管理部42には、サーバ
送受信部41から通話開始通知パケットの情報(通話開
始の通知、当該電話端末のアドレス、当該通話によって
占有される帯域幅)が出力されてくる。通話状況管理部
42は、当該電話端末のアドレスおよび占有帯域幅の値
を、新しい通話情報630として追加すると共に、通話
数610に1を加え、占有帯域幅の値を使用帯域比率6
20の分子部分(占有帯域幅)に加算する。
【0060】また、逆に電話端末2が通話を終了する
と、通話状況管理部42にはサーバ送受信部41から、
通話終了通知パケットの情報(通話終了の通知、当該電
話端末のアドレス)が出力されてくる。通話状況管理部
42は、通話数610の値から1を引き、また、電話端
末のアドレスをキーに通話情報630を検索して、当該
通話の占有帯域幅の値(帯域値632)を使用帯域比率
620の値の分子部分(占有帯域幅)から差し引くとと
もに、当該通話に対応する通話情報630を削除する。
【0061】帯域管理部43は、電話端末からの新規の
通話開始依頼があった場合に、通話管理情報600をも
とに、当該要求に対して割り当て可能なだけのネットワ
ーク帯域の空きがあるか判定し、空きが無い場合は、実
行中の通話のうちいずれかを強制終了させて空きを作っ
た上で、新規通話の開始を許可する。具体的には、先
ず、帯域管理部43は、新規の通話開始依頼の情報をサ
ーバ送受信部41から受け付けると、電話端末が要求し
てきた帯域幅(通話開始依頼パケットに格納されていた
値)と、通話管理情報600の使用帯域比率620から
得られる空き帯域幅(分母−分子)とを比べる。そし
て、空き帯域幅の方が小さければ、要求通りの大きさの
帯域幅が割り当てられないので、帯域管理部43は、通
話管理情報600の通話情報630の通話データをチェ
ックし、実行中の通話のうちから強制的に終了させるも
のを1つ以上選ぶ(占有帯域幅の大きいもの)。そし
て、帯域管理部43は、選択した通話を実行中の電話端
末のアドレスをサーバ送受信部に通知して、当該電話端
末に強制終了要求パケットを送信させる。強制終了要求
パケットは、通話中の電話端末に対して、割当帯域幅を
0とする通知、すなわち、通話の打ち切りを指示するも
のである。
【0062】この時、帯域管理部43は、新規通話開始
依頼元の電話端末に対しても再送要求パケット(通話開
始依頼パケットの再送信を指示するためのもの)を送信
するよう、サーバ送受信部41に指示する。これは、強
制終了処理の完了(空き帯域ができる)までにはある程
度の時間が必要だからである。帯域管理部43は、強制
終了対象の電話端末から通話終了通知パケットが送信さ
れてくると、当該通話に占有されていた帯域を開放す
る。その後、新規通話開始依頼元の電話端末からの通話
開始依頼パケットの再送信を受け付けると、当該要求元
電話端末に要求通りの帯域幅を割り当て、通話開始を認
める(サーバ送受信部41に対して、開始依頼応答パケ
ットを送信するよう指示する)。 (通話管理サーバ4の動作)次いで、通話管理サーバ4
の動作を、図面を参照しながら説明する。
【0063】図7は、本実施の形態における通話管理サ
ーバ4の動作を示したフローチャートである。実施の形
態1における通話管理サーバ3の動作(図4参照)と同
じ部分については、同じステップ番号を付し、説明は省
略する。ステップS401、S402の処理は、実施の
形態1における通話管理サーバ3の処理と同じである。
【0064】通話開始通知パケットを受信した場合(S
402:”開始通知”)は、通話管理情報600の通話
数610に1を加えるとともに、使用帯域比率620の
内容を更新する(当該通話の割当帯域幅を分子部分に加
える)(S705)。通話終了通知パケットを受信した
場合(S402:”通話終了”)は、通話数610の値
から1を引き、使用帯域比率620の分子部分から当該
通話の占有帯域幅を引く。さらに、当該通話に対応する
通話情報630を削除する(S706)。
【0065】通話開始依頼パケットを受信した場合は
(S402:”開始依頼”)、要求された帯域幅とネッ
トワーク1の空き帯域幅の大きさとを比較し、空き帯域
幅の方が小さければ(S701:Yes)、現時点で、実
行中の通話のうち、必要最小限の数の通話を強制的に終
了させる(S702)。この時、通話開始依頼元の電話
端末2に対しても、通話開始依頼の再送を求める(S7
03)。一方、空き帯域幅が要求帯域幅以上の大きさで
あれば(S701:No)、要求元の電話端末2に対し
て、要求通りの帯域幅を割り当てて、通話を認める(開
始依頼応答パケットを送信する)(S704)。
【0066】強制終了要求を受けた電話端末が、通話を
終了すると、終了した通話に割り当てられていた帯域が
開放され、空き帯域が大きくなる。そこで、再度通話開
始依頼が送信されてくれば、ステップS701における
判定はYesとなり、通話管理サーバ3は、通話を認める
開始依頼応答を要求元電話端末に送信する。なお、強制
終了要求を受けた電話端末は、通話を終了させる際に、
ユーザに対してメッセージを表示して、「ネットワーク
の状況により通話を終了する」旨を通知する。メッセー
ジはディスプレイに表示され、表示のための処理は制御
情報管理部22が行う。
【0067】上記の通り、本実施の形態の通話システム
Bによれば、通話数と通話による占有帯域幅とによって
ネットワークの負荷を監視する通話管理サーバが、新規
の通話開始依頼を電話端末から受信するたびに、ネット
ワークの空き帯域幅をチェックし、空き帯域幅が不充分
な場合には、実行中の通話の中から占有帯域幅を元に選
択した通話を強制終了させて必要な空き帯域幅を確保す
るので、ネットワークの負荷が大きい状態でも、新規の
通話依頼について必ず通話を実現することができる。
【0068】また、強制終了された電話端末について
は、再度通話の開始を要求すれば、そのときの状況に応
じて、改めて帯域幅が確保され通話が認められる。しか
も、システムBでは実行中の通話よりも新規の通話開始
依頼が優先されることになっているので、強制終了後の
通話開始(再開)依頼に対しては、必ず通話が実現され
る。
【0069】なお、本実施の形態では、広い帯域幅を占
有している通話については、強制終了させる(割当帯域
幅を0にする)としているが、割当帯域幅を小さくする
にとどめてもよい。あるいは、「割当帯域幅=0」を
「通話強制終了」ととらえるのではなく、通話の一時的
中断と考え、一時中断させられた電話端末は、所定の時
間間隔で通話再開要求を通話管理サーバに発行しつつ待
機することとしてもよい。そして、通話再開要求の回数
が所定回数を越えた場合は新規通話開始要求と同等の優
先順位を与えて、他の通話を一時中断させて通話を再開
させる、とすれは特定のユーザのみ不利益を被ることは
なくなる。 (実施の形態3)次に本発明に関する第3の実施の形態
を説明する。
【0070】本実施の形態における通話システムCは、
ネットワーク1の負荷の算出方法に特徴がある。構成お
よび、通話管理サーバによるネットワーク負荷の算出方
法以外の動作は、実施の形態1と全く同じである。以
下、第3の実施の形態について、図面を参照しながら説
明する。なお、前述の実施の形態1における通話システ
ムAと共通する部分については、同じ参照番号を付し、
説明は省略する。また、名称が同じでも処理内容に違い
がある構成部については、参照番号のみ変更している。
【0071】図8は、本実施の形態における通話システ
ムCの構成を示す図である。通話システムCは、ネット
ワーク1、複数の電話端末2、通話管理サーバ8から成
り、複数の電話端末2の構成、処理内容は実施の形態1
の通話システムAと同じである。ネットワーク1につい
ても、実施の形態1の通話システムAと同じものである
が、本実施の形態の特徴を明らかにするため、更に詳し
く、構造を説明しておく。
【0072】図9は、ネットワーク1の構造を示す模式
図である。ネットワーク1は、物理的に単一の回線で構
成されているのではなく、ノードであるルータR1、R
2、R3および電話端末2a、2b、2c、2d、2eの
間にネットワークを構成する部分回線であるリンクK
1、K2、K3、K4、K5、K6、K7、K8が、張り巡
らされて構成されている。
【0073】ルータR1は「直接接続されている電話端
末2a、2d宛てのパケットは当該電話端末へ、電話端
末2e宛てのパケットはルータR3へ、それ以外の送信
先へ宛てられたパケットはルータR2に向けて送信す
る」という動作アルゴリズムに従って動作する。ルータ
R2は「直接接続されている電話端末2b、2c宛ての
パケットは当該電話端末へ、電話端末2e宛てのパケッ
トはルータR3へ、それ以外の送信先へ宛てられたパケ
ットはルータR1に向けて送信する」という動作アルゴ
リズムに従って動作する。
【0074】ルータR3は「直接接続されている電話端
末2e宛てのパケットは電話端末2eへ、電話端末2
a、2d宛てのパケットはルータR1へ、それ以外の送
信先へ宛てられたパケットはルータR2に向けて送信す
る」という動作アルゴリズムに従って動作する。リンク
K1〜K4、K6、K7、K8とリンクK5とでは、通
話におけるデータ転送能力(使用可能帯域幅)が異なっ
ている。具体的には、リンクK1〜K4、K6、K7、
K8の帯域幅が50Kbpsであるのに対し、リンクK5の帯
域幅は70Kbpsで、他よりも大きくなっている。これは、
リンクK5が2つのルータR1、R2間を介してほとん
どのリンク(リンクK1〜K4、K6、K7)に接続さ
れている、ネットワーク1における中心的な存在(バッ
クボーン)だからである。
【0075】実施の形態1および実施の形態2におい
て、ネットワーク1の使用可能帯域幅として参照されて
いたのは、バックボーンであるリンクK5の使用可能帯
域幅である。しかし、図9を見て分かる通り、電話端末
2aと電話端末2dの間で通話する場合は、ルータR1
を介してリンクK1、K2のみ用いて通話ができ、リン
クK5は使用されない。つまり、こうした通話ではバッ
クボーン(リンクK5)に負荷はかからない。しかし、
実施の形態1、2におけるネットワーク負荷判定は、ネ
ットワーク1上の通話は全てバックボーンを利用すると
いう前提で行われているのである。
【0076】本実施の形態における通話管理サーバ8
は、こうしたネットワーク1におけるノードとリンクの
接続状態(トポロジー)、ルータのネットワーキングア
ルゴリズムをも考慮して、より精密にネットワーク1の
負荷を判定し、その結果に基づいて電話端末に対し通話
用帯域幅の割り当てを行う。通話管理サーバ8は、サー
バ送受信部31と割当帯域算出部82とを有する。
【0077】サーバ送受信部31の処理は、実施の形態
1と同じである。割当帯域算出部82は、ネットワーク
1上の通話状況を把握し、これをもとに通話要求に帯域
幅割り当てを行う点では、実施の形態1における割当帯
域算出部32と同じであるが、通話状況を把握するため
の情報の内容、割当帯域幅の計算方法が異なる。
【0078】先ず、通話状況を把握するための情報とし
て、割当帯域算出部82は、上記のネットワーク1のト
ポロジー(図9)に関する情報を保持する。トポロジー
情報には、ネットワーク1に含まれるノード(電話端
末、ルータ)の一覧、各ノードが接続されているノード
の識別情報(電話端末の場合はアドレス)と当該接続先
ノードに繋がるリンクの識別情報との組み合わせの情報
などが含まれる。
【0079】また、実行中の通話に関する情報として、
通話数および各通話中電話端末のアドレスの情報に加
え、各通話がどのノード、リンクを介して行われている
かを保持している。ただし、各通話が経由するノードお
よびリンクを直接検知することはできないので、割当帯
域算出部82は、シュミレート機能を備え、通話開始依
頼パケットに含まれる要求元電話端末のアドレス、通話
先の電話端末のアドレスに加え、あらかじめ保持してい
るルータR1、R2のパケット転送用アルゴリズム、ネ
ットワーク1のトポロジー情報を元に、当該通話の経路
(経由するリンク)を推定する。
【0080】例えば、電話端末2aから電話端末2cへ
の通話の場合、トポロジー情報から考えられる経路はK
1−K5−K4とK1−K6−K7−K4の2通りであ
る。しかし、上述した通り、ルータR1の動作アルゴリ
ズムは電話端末2eに宛てられたパケット以外、リンク
K6に送ることはないので、経路はK1−K5−K4で
あると推定できる。
【0081】次に、割当帯域算出部82による割当帯域
幅の計算方法について、フローチャートに従って説明す
る。なお、ここでフローチャートに示す帯域計算の処理
は、通話管理サーバ8全体の処理の流れ(図4参照)に
おいて、ステップS403に相当する部分である。図1
0は、割当帯域算出部82による割当帯域幅の計算処理
の流れを示すフローチャートである。
【0082】通話開始依頼をサーバ送受信部31経由で
受信した割当帯域算出部82は、要求された通話につい
ては、シュミレート機能を用いて、ネットワーク1内の
どの経路を用いて実現されるか推定し、実行中の通話に
ついては、既に同様に推定して格納している情報を内蔵
メモリから読み出して、各通話の推定経路の情報を得る
(ステップS1001)。
【0083】次に、割当帯域算出部82は、これら推定
経路の情報を用いて、各リンクごとに1つの通話に割り
当てることができる帯域幅を算出する。具体的には、各
リンクを使用している通話の合計数で、当該リンクの許
容帯域幅を割ることによって求める(S1002)。そ
して、新規の通話開始依頼に対応する推定経路で使用さ
れると予測したリンクに着目する。すなわち、当該通話
の推定経路を構成する各リンクのなかで、前記ステップ
S1002において算出した1通話当たりの割り当て可
能帯域幅がもっとも小さい(すなわち最も条件が厳し
い)ものを選択し、その割り当て可能帯域幅を、当該新
規通話要求に対する割当帯域幅とする(S1003)。
【0084】割当帯域算出部82は、こうして求めた割
当帯域幅をサーバ送受信部31に出力し、この帯域幅の
情報を含めた開始依頼応答パケットを、要求元電話端末
に送信させる。ここで、図9に示すネットワーク1を例
に、上記の割当帯域幅の計算過程を具体的に説明する。
【0085】上述の通り、リンクK1〜K4、K6、K
7の許容帯域幅は50Kbps、リンクK5の許容帯域幅は70
Kbpsである。現在、電話端末2aと電話端末2cとの間
で通話が行われている状態で、電話端末2dが電話端末
2bとの通話開始依頼を通話管理サーバ8に送信したと
する。まず、要求のあった通話の推定経路であるが、ノ
ードR1、R2は、上述したアルゴリズムにしたがって
転送を行うため、電話端末2dから電話端末2bへの通
話は、リンクK2→K5→K3という経路を通ると推定
される。また、現在行われている電話端末2aから電話
端末2cへの通話は、リンクK1→K5→K4という経
路で行われていると推定される。
【0086】次に各リンクについて、通話数をもとめ
る。リンクK1,K4は電話端末2a−電話端末2c間
の通話にのみ使用されるから通話数は1である。リンク
K2、K3は電話端末2d−電話端末2b間の通話にの
み使用されるので、やはり通話数は1である。リンクK
5は、電話端末2a−電話端末2c間、および電話端末
2d−電話端末2b間の通話の両方に使用されるから通
話数は2となる。
【0087】従って、割当帯域算出部82が各通話に割
り当てることができる帯域幅は、リンクK1〜K4が、
何れも1通話当たり50Kbps(50÷1)であり、リンク
K5のみ、1通話当たり35Kbps(70÷2)となる。よ
って、新規通話である電話端末2d−電話端末2b間の
経路を構成するリンクK2、K5、K3の中で、1通話
に割り当てられる帯域幅が最も小さいのはリンクK5の
35Kbpsとなる。この結果を得て、割当帯域算出部82
は、サーバ送受信部31に指示し、電話端末2aに対し
ては帯域変更通知パケットを、電話端末2dに対しては
開始依頼応答パケットを、それぞれに「使用可能帯域幅
の上限は35Kbpsである」という情報を格納して送信させ
る。また、当該新規通話の推定経路の情報を、以降の帯
域割り当て処理時に参照するために内蔵モメリに保存す
る。
【0088】割当帯域幅の値を得た電話端末側の動作
は、実施の形態1において説明した内容と全く同じであ
る。上記の通り、本実施の形態の通話システムCによれ
ば、ネットワークのトポロジー情報やノードのアルゴリ
ズムまで想定して通話ごとの経路を推定し、その結果に
応じてネットワークの負荷を判定するので、実際のネッ
トワークの負荷状態に応じた帯域幅の割当が可能とな
り、割当帯域幅を必要以上に小さくしてユーザに無用な
不自由を強いるといった事態を回避できる。
【0089】なお、本実施の形態においては、通話開始
依頼が送信された段階で、既に開始されている通話につ
いては、その通話が開始された時点でのネットワーク状
況に基づいて使用帯域が判定されるため、その後、新規
通話開始依頼があった時点で計算した帯域幅による通話
が絶対に実施できるというわけではない。但しこの問題
は、割当帯域幅を、計算で求めた結果の値よりさらに小
さくすることによって、回避することができる。
【0090】また、本実施の形態は、実施の形態1の通
話システムに本実施の形態の特徴である割当帯域幅算出
方法を組み合わせたものとなっているが、もちろん、実
施の形態2で示した通話システムに応用して、算出した
割当帯域幅より大きい帯域を取っている通話を強制終了
する、という形にしてもよい。なお、本発明に関しては
上記3つの実施の形態を示したが、それぞれの実施の形
態は完全に独立したものではなく、矛盾しない範囲で、
それぞれの特徴を組み合わせた形態での実施も可能であ
る。例えば、実施の形態2のように使用帯域の情報を通
話管理サーバが保持し、新規通話開始依頼に対しては、
空き帯域幅の所定部分(例えば半分)を割り当てて、実
施の形態1のように音声データの処理方式や通信方法を
切替えさせる、といった形態も考えられる。
【0091】また、インターネット内に帯域制御技術
(QoS)を用いて、本サービス用に一定の帯域を確保
すれば、インターネットを用いた音声通話として実施で
き、突発事項によって過渡的に通話数が非常に大きくな
っても常に音声通話が可能な電話システムとして非常に
有効である。また、上記3つの実施の形態における電話
端末は、通常の電話機に限定はされず、音声の入出力機
能とパケット送受信の可能な通信機能とを備えた端末装
置(パーソナルコンピュータや携帯端末など)であれば
よい。
【0092】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明の
通話システムは、パケット交換方式によって情報を伝送
するネットワークと、音声データを前記ネットワーク経
由で送受信することによって通話を行う複数の端末と、
通話管理サーバと、から成る通話システムであって、前
記通話サーバは、前記端末から通話の開始依頼を受け付
ける受付手段と、前記ネットワークの通信負荷の程度を
判定する判定手段と、前記受付手段が通話開始依頼を受
け付けると、前記判定手段が判定した通信負荷の程度に
基づいて、前記受付手段が開始依頼を受け付けた通話へ
の帯域幅を割り当てる帯域幅割当手段とを有し、前記端
末は、音声をネットワーク上での送受信が可能な音声デ
ータに変換する変換手段と、前記音声データを送受信す
る送受信手段と、通話を行う際、前記変換手段が行う変
換処理の方式および前記送受信手段が音声データを送受
信する方式を、前記帯域幅に応じて決定する決定手段と
を有すること、を特徴とする。
【0093】それによって、ネットワーク全体の負荷に
応じて通話ごとの帯域幅割当が制御され、端末も割り当
てられた帯域幅に応じてデータ送受信やデータ変換の方
法を決定するので、通話開始を要求したユーザに対して
必ず通話を実現できる。そのため、災害発生時など、緊
急かつ大量の通話要求が発生してネットワークの負荷が
大きい状態でも、通話を求める全員が通話を行うことが
できる。
【0094】また、前記帯域幅割当手段は、前記受付手
段が開始依頼を受け付けた時点で実行中の通話に割り当
てている帯域幅の変更を行うこと、としてもよい。それ
によって、通話開始依頼に応えることができ、また、帯
域幅を小さくされる通話があっても、端末は、小さくさ
れた帯域幅に応じた送信方式、データ変換方式を採れば
通話を続行できる。
【0095】また、前記判定手段は、前記ネットワーク
経由で実行される通話の数および通話に割り当てられて
いる帯域幅のうち少なくとも一方を元に前記ネットワー
クの通信負荷を判定すること、としてもよい。これによ
って、通話数および割当済み帯域幅を単独であるいは組
み合わせてネットワークの負荷を判定することができ
る。
【0096】また、前記変換手段が行う変換処理とは、
圧縮率を切り換える圧縮符号化処理であり、前記決定手
段は、前記帯域幅に応じて、前記変換手段が行う圧縮符
号化処理の圧縮率を決定すること、としてもよい。これ
によると、端末は、割当帯域幅が小さくなるにつれて、
音声データの圧縮率を上げてネットワーク負荷を低減す
るので、通話を実現できる。
【0097】また、前記送受信手段は、双方向通信方式
または片方向通信方式で送受信処理を行うものであり、
前記決定手段は、前記帯域幅に応じて、前記送受信手段
による送受信処理を双方向通信方式とするか片方向通信
方式とするかを決定すること、としてもよい。これによ
って、端末は、割当帯域幅が小さくなると、音声データ
の送受信方式を片方向通信に変えてネットワーク負荷を
低減するので、当該通話システムでは、端末が通話を実
現できる。
【0098】また、前記変換手段が行う変換処理は、圧
縮符号化処理、または、音声を対応するテキストに変換
するテキスト変換処理であり、前記決定手段は、前記帯
域幅に応じて、前記変換手段が行う変換処理を、圧縮符
号化処理とするかテキスト変換処理とするかを決定する
こと、としてもよい。これによると、端末は割当帯域幅
が小さくなると音声データの変換方法をテキスト変換に
切り換えてネットワーク負荷を低減するので、当該通話
システムでは、全ての端末について通話を実現できる。
【0099】また、前記帯域幅割当手段は、前記判定手
段が判定した通信負荷に応じて、1以上の実行中の通話
について帯域割当を取り消し、前記決定手段は、実行中
の通話について帯域幅割当が取り消された場合、前記送
受信手段による音声データ送受信処理を停止させるこ
と、としてもよい。それによって、新規の通話開始依頼
に対しては、必ず通話に必要な帯域幅が確保でき、通話
を実現できる。
【0100】また、前記ネットワークは、複数のノード
とノード間をつなぐ回線であるリンクとによって成り、
前記判定手段は、ノードおよびリンクの連結状態を示す
トポロジー情報およびノードの転送アルゴリズムを考慮
して、通話ごとに前記ネットワークにおける経路を推定
したうえで前記経路に含まれるリンク毎に負荷状態を判
定し、前記リンク毎の負荷状態を元に前記ネットワーク
の負荷状態を判定すること、としてもよい。
【0101】それによって、通話ごとにネットワーク上
の経路を考慮して正確にネットワーク負荷を把握できる
ので、負荷判定に従って行われる制御処理の精度も高く
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる通話システムの第1の実施の形
態における概要を示す模式図である。
【図2】同実施の形態における通話の要求から終了まで
の経過を、電話端末と通話管理サーバとの間で行われる
通信制御用情報のやりとりと共に示すシーケンス図であ
る。
【図3】同実施の形態における電話端末2の処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図4】同実施の形態における通話管理サーバの動作を
表わすフローチャートである。
【図5】本発明に関わる通話システムの第2の実施の形
態における概要を示す模式図である。
【図6】同実施の形態において通話状況の管理のために
保持される通話管理情報の一例を示す模式図である。
【図7】同実施の形態における通話管理サーバの動作を
示したフローチャートである。
【図8】本発明に関わる通話システムの第3の実施の形
態における概要を示す模式図である。
【図9】同実施の形態におけるネットワークの構造を示
す模式図である。
【図10】同実施の形態における割当帯域幅の計算処理
の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
A,B,C 通話システム 1 ネットワーク 2 電話端末 22 制御情報処理部 25 音声変換部 251 音声符号化部 252 テキスト変換部 26 変換制御部 27 音声復元部 271 音声復号化部 272 音声合成部 3,4,8 通話管理サーバ 31,41 サーバ送受信部 32,82 割当帯域算出部 42 通話状況監視部 43 割当帯域管理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K030 HA08 HB01 JA05 JT01 KA19 LA07 LB16 LC06 LC09 LE17 MA04 MB09 5K051 AA01 AA02 BB01 DD01 EE01 FF02 FF03 FF11 HH27 JJ13 5K067 AA11 BB01 CC08 DD34 EE02 EE16 GG01 GG11 HH05 HH21 JJ00 9A001 CC02 EE02 EE04 HH15 JJ18 JJ27

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パケット交換方式によって情報を伝送す
    るネットワークと、音声データを前記ネットワーク経由
    で送受信することによって通話を行う複数の端末と、通
    話管理サーバと、から成る通話システムであって、 前記通話サーバは、 前記端末から通話の開始依頼を受け付ける受付手段と、 前記ネットワークの通信負荷の程度を判定する判定手段
    と、 前記受付手段が通話開始依頼を受け付けると、前記判定
    手段が判定した通信負荷の程度に基づいて、前記受付手
    段が開始依頼を受け付けた通話への帯域幅を割り当てる
    帯域幅割当手段とを有し、 前記端末は、 音声をネットワーク上での送受信が可能な音声データに
    変換する変換手段と、 前記音声データを送受信する送受信手段と、 通話を行う際、前記変換手段が行う変換処理の方式およ
    び前記送受信手段が音声データを送受信する方式を、前
    記帯域幅に応じて決定する決定手段とを有すること、 を特徴とする通話システム。
  2. 【請求項2】 前記帯域幅割当手段は、前記受付手段が
    開始依頼を受け付けた時点で実行中の通話に割り当てて
    いる帯域幅の変更を行うこと、 を特徴とする請求項1に記載の通話システム。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、前記ネットワーク経由
    で実行される通話の数および通話に割り当てられている
    帯域幅のうち少なくとも一方を元に前記ネットワークの
    通信負荷を判定すること、 を特徴とする請求項1または2に記載の通話システム。
  4. 【請求項4】 前記変換手段が行う変換処理とは、圧縮
    率を切り換える圧縮符号化処理であり、 前記決定手段は、前記帯域幅に応じて、前記変換手段が
    行う圧縮符号化処理の圧縮率を決定すること、 を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の通話シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 前記送受信手段は、双方向通信方式また
    は片方向通信方式で送受信処理を行うものであり、 前記決定手段は、前記帯域幅に応じて、前記送受信手段
    による送受信処理を双方向通信方式とするか片方向通信
    方式とするかを決定すること、 を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の通話シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 前記変換手段が行う変換処理は、圧縮符
    号化処理、または、音声を対応するテキストに変換する
    テキスト変換処理であり、 前記決定手段は、前記帯域幅に応じて、前記変換手段が
    行う変換処理を、圧縮符号化処理とするかテキスト変換
    処理とするかを決定すること、 を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の通話シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 前記帯域幅割当手段は、前記判定手段が
    判定した通信負荷に応じて、1以上の実行中の通話につ
    いて帯域割当を取り消し、 前記決定手段は、実行中の通話について帯域幅割当が取
    り消された場合、前記送受信手段による音声データ送受
    信処理を停止させること、 を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の通話シ
    ステム。
  8. 【請求項8】 前記ネットワークは、複数のノードとノ
    ード間をつなぐ回線であるリンクとによって成り、 前記判定手段は、ノードおよびリンクの連結状態を示す
    トポロジー情報およびノードの転送アルゴリズムを考慮
    して、通話ごとに前記ネットワークにおける経路を推定
    したうえで前記経路に含まれるリンク毎に負荷状態を判
    定し、前記リンク毎の負荷状態を元に前記ネットワーク
    の負荷状態を判定すること、 を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の通話シ
    ステム。
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