JPH08237271A - 仮想パスの動的帯域変更制御方法 - Google Patents

仮想パスの動的帯域変更制御方法

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JPH08237271A
JPH08237271A JP4159695A JP4159695A JPH08237271A JP H08237271 A JPH08237271 A JP H08237271A JP 4159695 A JP4159695 A JP 4159695A JP 4159695 A JP4159695 A JP 4159695A JP H08237271 A JPH08237271 A JP H08237271A
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bandwidth
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event
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Hirofumi Yokoi
弘文 横井
Seiichi Nakajima
誠一 中島
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 仮想回線の仮想パスへの接続可否を矛盾なく
実施すること、接続中の仮想回線に対して要求されるサ
ービス品質基準を守ること、網の提供者が利用者に対し
て不利益を与えないことを保証すること。 【構成】 複数の交換機1〜3、該交換機間をデータ伝
送する伝送媒体21〜23、該伝送媒体を終端し仮想パ
スおよびその帯域を管理する伝送装置61〜63、該伝
送装置が管理するデータを管理している伝送系データベ
ース装置52、および制御装置51からなり、制御装置
は、動的帯域変更制御の事象が減設の場合は該事象の対
象となる仮想パス、例えば31を終端する交換機1,2
に対する該事象の通知を該仮想パスを収容している伝送
媒体を終端している伝送装置61,62に対する該事象
の通知よりも先行させ、該事象が増設の場合は伝送装置
に対する通知を交換機1,2に対する通知よりも先行さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信網において仮想パ
スの帯域を仮想パスの使用状況に応じて動的に変更する
ことによりその時々の通信サービス需要およびトラヒッ
ク量に見合う設備量を網に配分し、通信網の効率的運用
を可能とする仮想パスの動的帯域変更制御に係り、特
に、該制御の事象の決定と該事象の実施の間に遅延があ
る場合でも、通信網の提供者が利用者に対して不利益を
与えないように仮想パスの帯域を動的に変更することを
可能とする制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、電話等の通信網は公知の
技術である同期転送モード(STM:Synchronous Tr
ansfer Mode)で提供されている。STM網では、2つ
の交換機間に設定可能な回線の束であるパス毎にその帯
域は予め定められた値に固定されていて、その値を電話
等の回線の選択接続を行う交換機が認識し、その同じ値
を網内に多重伝送を行う伝送装置が認識していて、回線
を接続したままパスの帯域を変更することは不可能であ
った。しかし、上述の固定的に与えられた帯域のみを持
ち得るパスによって通信網を運用しても、通信サービス
の需要の変動やトラヒック量の予測不可能な変動への柔
軟な対応ができず、網資源の効率的運用には限界があっ
た。
【0003】これに対して、近年の電話、データ通信、
画像通信等の複数の通信サービスを総合的に扱う広帯域
ISDNにおいては非同期転送モード(ATM:Async
hronous Transfer Mode)の出現により、固定長のセ
ルを転送することで通信サービスの種類に依存しない一
元的な交換処理を実現できるようになり、パスに代わっ
て2つの交換機間で使用可能な帯域を特定する論理的な
パスである仮想パスの概念が提案され、仮想パス内に設
定された論理的な回線である仮想回線を接続したままそ
の仮想パスに帯域を動的に割り当てることが可能とな
り、種々の仮想パスの動的変更制御方法が提案されてい
る。
【0004】仮想パスを用いた伝送路網の構成について
は、例えば、佐藤、金田、鴇沢、”高速バースト多重伝
送システムの構成法”、電子情報通信学会、情報ネット
ワーク研究会資料、IN 87−84、1987等に詳
しく説明されている。また、ATM網におけるトラヒッ
ク制御については、例えば、Saito,Kawashima and S
ato, ”Traffic Control in ATM Networks”,
IEICETransactions, Vol.E74,No.4,Apri
l,1991等に詳しく説明されている。仮想パスの動的
帯域変更制御のアルゴリズムの例としては、太田、佐
藤、”高速バースト多重伝送システムにおけるバーチャ
ルパス容量可変化の検討”、電子情報通信学会、画像工
学研究会資料、IE 88−90、1988、および、
Shioda, Uose, ”Virtual Path Bandwidth Contr
ol Method for ATM Networks: Successive Modi
fication Method”,IEICE Transactions,Vol.
E74,No.12,December,1991等に示されてい
る。図1は仮想パスの動的帯域変更制御が実施されてい
る網を説明する図である。同図において、1,2,3は
交換機、11,12はATMクロスコネクト、21,2
2,23,24は伝送媒体,31,32,33は仮想パ
ス,41,42,43,44は仮想回線、51は制御装
置、52は伝送系データベース装置、61,62,63
は伝送装置である。制御装置51は、図1に示した網内
に存在する全ての交換機、伝送装置および伝送系データ
ベース装置と信号線により接続されていて、制御装置5
1が必要とする情報の収集および制御の指示を信号線を
使って実施する。伝送系データベース装置52は、図1
に示した網内に存在する伝送装置と信号線によって接続
されていて、後述する伝送装置が管理する仮想パスとそ
の帯域に関するデータを有機的に管理している。図1で
は煩雑さを避けるために上述した信号線の記載を省略し
ている。
【0005】図2は伝送系データベース装置52が管理
している伝送媒体と仮想パスに関するデータを示すもの
である。同図において、101は網に対する伝送媒体と
その帯域および伝送媒体の中でいかなる仮想パスにも設
定されていない未設定の部分の帯域を示すテーブルであ
り、201,202,203,204はそれぞれ伝送媒
体21,22,23,24のアドレスを示すレコード、
211,212,213,214はそれぞれ伝送媒体2
1,22,23,24の帯域を示すレコード、221,
222,223,224はそれぞれ伝送媒体21,2
2,23,24の中でいかなる仮想パスにも設定されて
いない未設定の部分の帯域を示すレコードである。ま
た、102は、網に対する仮想パスとその帯域およびそ
の仮想パスが設定されている伝送媒体の真偽(Tまたは
F)を示すテーブルであり、301,302,303は
それぞれ仮想パス31,32,33のアドレスを示すレ
コード、311,312,313はそれぞれ仮想パス3
1,32,33の帯域を示すレコード、321,32
2,323はそれぞれ仮想パス31,32,33が伝送
媒体21に設定されているか否かの真偽を示すレコー
ド、331,332,333はそれぞれ仮想パス31,
32,33が伝送媒体22に設定されているか否かの真
偽を示すレコード、341,342,343はそれぞれ
仮想パス31,32,33が伝送媒体23に設定されて
いるか否かの真偽を示すレコード、351,352,3
53はそれぞれ仮想パス31,32,33が伝送媒体2
4に設定されているか否かの真偽を示すレコードであ
る。
【0006】図3は制御装置51が管理する仮想パスに
関するデータを示すものである。103は網に対する仮
想パスとそれを終端する帯域捕捉権の有無に応じた交換
機とその仮想パスの帯域を管理している伝送装置を示す
テーブルであり、401,402,403はそれぞれ仮
想パス31,32,33のアドレスを示すレコード、4
11,412,413はそれぞれ仮想パス31,32,
33を終端する交換機のうち帯域捕捉権のある側の交換
機のアドレスを示すレコード、421,422,423
はそれぞれ仮想パス31,32,33を終端する交換機
のうち該捕捉権のない側の交換機のアドレスを示すレコ
ード、431,432,433はそれぞれ仮想パス3
1,32,33の帯域を管理している伝送装置を示すレ
コードである。
【0007】図4は伝送媒体が設定されている仮想パス
とその帯域に関するデータを示すものである。104は
伝送装置61が管理する伝送媒体21に設定されている
仮想パスとその帯域を示すテーブルであり、501,5
02はそれぞれ仮想パス31,32のアドレスを示すレ
コード、511,512はそれぞれ仮想パス31,32
の送信側の帯域を示すレコード、521,522はそれ
ぞれ仮想パス31,32の受信側の帯域を示すレコード
である。また、105は伝送装置62が管理する伝送媒
体22に設定されている仮想パスとその帯域を示すテー
ブルであり、601,602はそれぞれ仮想パス31,
33のアドレスを示すレコード、611,612はそれ
ぞれ仮想パス31,33の送信側の帯域を示すレコー
ド、621,622はそれぞれ仮想パス31,33の受
信側の帯域を示すレコードである。ここで、伝送媒体に
設定されている仮想パスの帯域とは、該伝送媒体に送出
可能な該仮想パスの帯域のことであり、交換機から網へ
の出側にその帯域を管理する装置がある。この装置は、
網内の伝送媒体の伝送能力を越えた通信を抑止するため
に、仮想パス毎に定められた上記の帯域以内の伝送を保
証し、該帯域を越えた通信をセルの廃棄により抑止する
ことを役目としている、本明細書ではこの装置を伝送装
置と呼んでいる。
【0008】伝送装置61,62,63は、各々が管理
するテーブルの帯域に関するレコードを変更が行われる
度に伝送系データベース装置52に対して該レコードを
通知し、該レコードを受信した伝送系データベース装置
52はテーブル101とテーブル102における関連す
るレコードを変更する。例えば、仮想パス31の帯域が
変更された場合は、伝送系データベース装置52はテー
ブル102によりレコード311に記された帯域を変更
し、レコード321,331,341,351の中から
真(T)と記されている伝送媒体21と22を検索し、
テーブル101により伝送媒体21,22の帯域が記さ
れているレコード211,212と未設定帯域が記され
ているレコード221,222を変更する。なお、伝送
装置61,62,63からそれぞれ直接つながっている
伝送媒体21,22,24に関する上記データは伝送系
データベース装置52に通知されるが、伝送媒体23に
関する上記データは直接には伝送系データベース装置5
2に通知されない。しかしながら、伝送系データベース
装置52は、テーブル102の設定されている伝送媒体
に関する真偽(TまたはF)のレコードにより、伝送装
置と直接つながっていない伝送媒体、例えば、伝送媒体
23に関する上記データを構築することができ、これに
関するデータも把握している。
【0009】図5は交換機が認識している仮想パスとそ
の帯域に関するデータを示すものである。106は交換
機1が認識している仮想パス、その帯域およびその使用
状態を示すテーブルであり、701,702はそれぞれ
仮想パス31,32のアドレスを示すレコード、71
1,712はそれぞれ仮想パス31,32の帯域を示す
レコード、721,722はそれぞれ仮想パス31,3
2に対する帯域捕捉権の有無(TまたはF)を示すレコ
ード、731,732はそれぞれ仮想パス31,32に
対して接続中の仮想回線によって使用されている帯域の
使用状況を表現するデータを示すレコード、107は交
換機2が認識している仮想パス、その帯域およびその使
用状況を示すテーブルであり、801,802はそれぞ
れ仮想パス31,33のアドレスを示すレコード、81
1,812はそれぞれ仮想パス31,33の帯域を示す
レコード、821,822はそれぞれ仮想パス31,3
3に対する帯域捕捉権の有無(TまたはF)を示すレコ
ード、831,832はそれぞれ仮想パス31,33に
対して接続中の仮想回線によって使用されている帯域の
使用状況を表現するデータを示すレコードである。
【0010】ここで、交換機が認識している仮想パスの
帯域とは、該交換機において該仮想パスに対して接続を
要求する仮想回線の受付判定用の帯域のことである。こ
の帯域は網の利用者から交換機への入り側にある装置に
より認識されている。この装置はこの帯域を用いて仮想
回線の受付判定を行う。以下、説明の簡単のために、上
記装置を交換機に付随した装置とみなし、例えば、制御
装置51から上記装置へのメッセージの通知を制御装置
51から交換機へのメッセージの通知等と表現すること
とする。なお、STM網では回線を設定する交換機が認
識しているパスの帯域と伝送装置が管理している該パス
の帯域は一致しているが、該制御を実施しているATM
網では仮想回線の受付判定用に交換機が認識している仮
想パスの帯域と伝送媒体が管理している該仮想パスの帯
域は一般には異なる値になる。
【0011】次に、図1において仮想パス31に設定さ
れている仮想回線41を例にとって、ATM網における
仮想回線の接続手順の概略と仮想パスの使用状況を説明
する。仮想回線41が仮想パス31に設定される以前に
交換機1または交換機2に網の利用者からそれぞれ交換
機2,交換機1への仮想回線の接続要求があった。この
時、両交換機間に設定されている仮想パス31に対して
仮想回線の接続を試みる。接続要求を受けた交換機1ま
たは交換機2は仮想パス31に対して既に設定されてい
る別の仮想回線による仮想パス31の使用状況を調べ
る。STM網では回線に対する帯域が固定であったのに
対して、ATM網での仮想回線に対する帯域が変動可能
であるというATM網の特性から、仮想パスに対する使
用状況は一般には複数の変数、例えば、呼種毎の接続中
の仮想回線の本数、使用帯域の平均、使用帯域の分散、
使用帯域の高次モーメント、使用帯域の分布等の関数に
より表現される。ただし、呼種とは帯域特性により仮想
回線を分類した時の、同一種類に分類される仮想回線の
集りである。上記交換機は利用者が申告した帯域特性の
仮想回線を仮想パス31に仮に設定した場合の使用状況
を特徴付け、既に設定されている仮想回線に保証してい
るサービス品質を満足するか否かによりその仮想回線の
受付判定を行う。この受付判定の方法について説明する
前に、上記使用状況を特徴付ける方法について説明す
る。
【0012】この使用状況を特徴付ける関数は次の2つ
に分類される。第1のクラスの関数Fは、前述のパスま
たは仮想パスの使用状況を表現する変数X1,X2,・
・Xnおよび与えられた帯域Bに対して要求されるサー
ビス品質の評価値を与える関数F(X1,X2,・・X
n,B)であり、例えば、STM網における呼量と回線
の整数倍に変換したパスの帯域に対して周知のErlang
B式により呼損率を与える関数や、ATM網における呼
種毎の接続仮想回線数と仮想パスの帯域に対して周知の
セル損失率上限値を与える関数があり、第2のクラスの
関数Gは、前述の使用状況を表現する変数X1,X2,
・・Xnおよび要求されるサービス品質基準QOS(Q
uality of Service)に対して必要とされる帯域を与え
る関数G(X1,X2,・・Xn,QOS)であり、例
えば、STM網における呼量と呼損率規定値に対して必
要とされる帯域を与える関数や接続中の回線に対して帯
域を与える関数、ATM網における呼種毎の呼量とセル
損失率規定値および呼損率規定値に対して帯域を与える
関数、呼種毎の接続中の仮想回線の本数に対して帯域を
与える関数等がある。
【0013】さて、説明を受付判定に戻す。受付判定の
結果は上記関数FまたはGの値により決定する。交換機
が第1のクラスの関数Fを使用している場合は、接続要
求のあった仮想回線を仮に接続したときの使用状況を表
現する変数X1,X2,・・Xnと帯域Bを関数Fに代
入して、該仮想回線の接続後に得られるであろうサービ
ス品質の評価値を算出して、その品質の規定値よりも良
い場合は該仮想回線の受付を許可し、悪い場合は該仮想
回線の受付を拒否する。交換機が第2のクラスの関数G
を使用している場合は、接続要求のあった仮想回線を仮
に接続したときの使用状況を表現する変数X1,X2,
・・Xnとサービス品質規定値QOSを関数Gに代入し
て必要とされる帯域を算出して、該帯域が現在の仮想パ
スの帯域以下の場合は該仮想回線の受付を許可し、該帯
域が現在の仮想パスの帯域を越える場合は該仮想回線の
受付を拒否する。
【0014】交換機1に交換機2への接続要求があった
場合は、図5のテーブル106のレコード721に示し
てあるように交換機1に仮想パス31の帯域捕捉権があ
る(T)ため、交換機1は上述の許可および拒否を受付
可否判定の結果として適用する。逆に、交換機2に交換
機1への接続要求があった場合は、図7のテーブル10
7のレコード821に示してあるように交換機2に仮想
パス31の帯域捕捉権がない(F)ため、交換機2は上
述の許可および拒否により仮想回線41の設定を決定す
ることができず、上述の判定結果が許可の場合は交換機
1に対して同じ帯域特性の仮想回線の受付判定を依頼し
てその判定結果を待ち、上述の判定結果が拒否の場合は
上述の交換機1における受付判定を抑止し仮想回線41
を設定せず、接続要求を損失にする。
【0015】このような状況下において交換機2が仮の
受付判定を行った後、交換機1が決定権のある受付判定
を行うまでの間、交換機2が認識している仮想パス31
の使用状況は仮想回線41を含めた値であるが、一方、
交換機1が認識している仮想パス31の使用状況は、仮
想回線41の受付判定中であることから、仮想回線41
を含めていない。従って、交換機1と2が認識している
仮想パス31の使用状況は必ずしも一致していない。通
信を終了した仮想回線41は交換機1または交換機2に
より解放される。
【0016】更に、仮想パスに仮想回線が設定され仮想
パスに対して与えられている範囲内で多様な帯域特性を
持った仮想回線が仮想パスの帯域を共用する。また、仮
想回線の帯域は変動可能であることから、仮想パスの使
用状況は仮想回線の接続と解放時点だけではなく。仮想
回線の接続中においても時々刻々と変化する。また、今
後多様な通信サービスが開始される状況に至っては仮想
パスの使用状況は激しく変化するので、網の提供者がそ
の振る舞いを前以て十分な精度で予測することは困難で
ある。
【0017】各仮想パスにおいて激しく変化しその変化
の振る舞いを予測することも困難な使用状況に対して固
定的な帯域を与えることは、限られた網資源を効率的に
運用する観点から適切ではない。しかし、その時々のト
ラヒック需要に見合う帯域を仮想パスに与えることが可
能ならば、網資源の効率的な運用が可能となる。そこ
で、仮想パスを終端している交換機は仮想回線が使用す
るための帯域が仮想パスに対して不足しているならば増
設を制御装置51に依頼し、その帯域が過剰であるなら
減設を制御装置51に依頼する。制御装置51は交換機
から求められた上記の依頼を該制御の事象として管理
し、網の利用者に不利益を与えることがないという条件
付きで、仮想回線を接続したまま仮想パスの帯域を変更
することを交換機および伝送装置の帯域管理装置に通知
する。
【0018】ここで、交換機1から交換機2に設定され
ている仮想パス31を例にとって動的帯域変更制御を説
明する。仮想パスの動的帯域変更制御を司る制御装置5
1は、該動的帯域変更制御の事象を検索し、該事象が増
設の要求であるか減設の要求であるかを判断する。該事
象が増設の場合は該事象に示された仮想パス31が設定
されている伝送媒体において、該増設の要求の帯域以上
に未設定の帯域があるか否かにより該事象の実施の可否
判定を行い、全ての伝送媒体において該実施が可の場合
は該事象の要求する帯域を捕捉し、伝送媒体の中の少な
くとも1つの伝送媒体において該事象が不可の場合は該
事象を拒否する。また、該事象が減設の場合は該事象に
示された仮想パス31を終端する交換機を選択し、仮想
パス31に該事象に示された帯域以上に余裕分が存在す
るかにより可否を判定し、可の場合は該事象に示された
帯域を解放し、不可の場合は該事象を拒否する。
【0019】図2,図3,図4,図5の例では、仮想パ
ス31に対する該事象が増設の要求である場合、伝送媒
体21の未設定帯域221が該事象に示された帯域以上
にあり、かつ伝送媒体22の未設定帯域222が該事象
に示された帯域以上あれば、制御装置51は該事象に示
された帯域を捕捉する。逆に、伝送媒体21の未設定帯
域221が該事象に示された帯域未満であれば制御装置
51は該事象を実施しない。また、仮想パス31に対す
る該事象が減設の要求である場合、帯域711と811
から該事象に示された帯域を減じてもそれぞれの使用状
況に関するデータ731と831に照らして十分なだけ
帯域に余裕があれば制御装置51は該事象に示された帯
域を解放する。ただし、使用状況の特徴付けに関しては
データ731またはデータ831等を変数とする前述の
関数FまたはGを使用する。ここで、例えば、帯域71
1から該事象に示された帯域を減じた場合にデータ73
1に照らして十分なだけ帯域に余裕がなければ、制御装
置51は該事象を実施しない。
【0020】以上の説明から分かるように、例えば、仮
想パス31の増設に関する該動的帯域変更制御の事象に
対して伝送媒体21と伝送媒体22の両方に該増設の要
求の帯域以上の未設定の帯域が存在する場合に該事象を
実施する。伝送媒体21と伝送媒体22に未設定の帯域
が前述の通りに存在する場合は問題ないが、前述の通り
に存在しない場合はこのままでは該事象を実施できな
い。この場合は前述の増設の要求を実施する前に、先
ず、伝送媒体21と伝送媒体22に収容されている仮想
パス31以外の仮想パスに対する減設を実施し、伝送媒
体21と伝送媒体22の両方に未設定の帯域を増加させ
る必要がある。伝送媒体21に収容されている仮想パス
31以外の仮想パスは仮想パス32であり、伝送媒体2
2に収容されている仮想パス31以外の仮想パスは仮想
パス33である。この場合、該仮想パス31の増設の事
象に対して仮想パス32と仮想パス33の減設の事象が
派生する。従って、一般には網内に該制御の事象が複数
存在し、それらの事象が複雑に関連している。
【0021】該動的帯域変更制御の事象が減設の場合に
は、仮想パスに対して時々刻々変化する使用状況と該仮
想パスの帯域を比較しなければならないので、2つの数
値である未設定帯域と要求帯域の比較だけで判定できる
増設の事象に比べて長い「判定時間」を必要とする。逆
に、該動的帯域変更制御の事象が増設の場合には、網内
に広範囲に散在する伝送媒体の未設定帯域のデータを収
集しなければならないので、仮想パスを終端している交
換機のみの判断で事象を進行できる減設の事象と比べて
長い「通信時間」を必要とする。従って、該動的帯域変
更制御を実施する網の提供者は、事象の決定からその実
施の手順の各段階を進めるに当たって、該動的帯域変更
制御の事象が増設と減設に対して上記判定時間および通
信時間等の処理時間を十分に見込んでおかなければなら
ない。
【0022】また、仮想パスの動的帯域変更制御を実施
している通信網において、減設あるいは増設の事象に示
されている仮想パスを終端している交換機は該事象の実
施の終了を待ちつつ、該仮想パスへ仮想回線を設定して
いかなければならない。該交換機は、前述の通り仮想パ
スの使用状況を特徴付ける関数FまたはGにより仮想回
線の受付判定を行う。しかしながら、この受付判定に関
して不可欠なデータは該仮想パスの帯域である。仮想パ
スの帯域を動的に変更する制御が実施されている通信網
では、交換機が仮想回線の受付判定用に認識している帯
域と伝送装置が管理している帯域は一般には一致しな
い。従って、該制御を実施する網の提供者は利用者に不
利益を与えないためにこれら複数の帯域を管理および運
用していかなければならない。
【0023】以下、説明を簡単にするために、該制御の
事象は網内に多くとも1つしかない場合を用いて説明す
る。上記のように1つの事象の不成功により複数の事象
が派生する状況に対しては、制御装置において何らかの
処理の優先順位制御を行うことにより、実施状態にある
事象を網内1つの状況と同一視することができる。上記
優先順位制御の例として、周知の先着順サービスがあ
る。仮想パスの動的帯域変更制御の第1の従来の方法
は、該動的帯域変更制御の実施のトリガとして、制御装
置51は、例えば、仮想パス31に仮想回線を接続およ
び解放する毎に仮想パス31の帯域を動的に変更するト
リガを用いている。具体的には、仮想回線の接続要求を
契機として仮想パス31の帯域の増設が可である場合に
増設の事象を実施して該仮想回線の設定を許可し、仮想
パス31の帯域の増設が不可である場合に増設の事象を
実施せずに該仮想回線の設定を拒否し、更に、接続中の
仮想回線の接続要求を契機として仮想パス31の帯域の
減設の事象を実施するトリガを用いている。また、この
方法は、該事象の対象である仮想パスの帯域を算出する
式として、接続および解放する仮想回線の帯域を用いて
いる。具体的には、仮想回線の帯域が1つの数値で表さ
れる場合を扱っていて、その帯域を用いて仮想パスの帯
域を増設または減設する帯域算出式を用いている。
【0024】また、別の第2の従来の方法では、該動的
帯域変更制御の実施のトリガとして、制御装置51は、
交換機1,2,3から仮想パス31,32,33の仮想
回線による使用状況に関する情報を周期的に収集するト
リガを用い、帯域算出式として制御装置51が仮想パス
31,32,33における仮想回線の閉塞率の最悪値を
可能な限り小さくする方針で帯域を算出し、これらの仮
想パスの幾つかに対して周期的に一斉に帯域を変更する
方法を用いている。このように、上述の動的帯域変更制
御は仮想回線が使用する仮想パスの帯域を通信網の使用
状況に応じて動的に変更させるため「仮想パスの動的帯
域変更制御」と呼ばれる。
【0025】なお、仮想パスに仮想回線を設定する権利
は帯域捕捉権と呼ばれ、各仮想パスに対する帯域捕捉権
は終端している2つの交換機のうちの一方のみにある。
前述の通り、仮想回線に対する接続要求を受けた交換機
に帯域捕捉権がある場合は受付判定を実施して、帯域を
割り当てることが可能で、交換機に該捕捉権がない場合
は仮想回線に対して接続要求された帯域特性および仮想
パスの使用状況に関するデータに基づいて仮の受付判定
を行い、該仮受付判定が可の場合に該捕捉権のある交換
機に再度受付判定を依頼すると共に受付判定の結果を待
ち、一方、該仮受付判定が不可の場合には該捕捉権のあ
る交換機の受付判定の結果を待たずに該仮想回線の接続
要求を損失にする。この帯域捕捉権は、該仮想パスがそ
こに接続中の仮想回線により輻輳状態にある時でも、利
用者に対して不利益を与えず、かつ交換機の負荷を軽減
するために採用された概念である。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の第1の
方法では、網の提供者は各仮想パスの帯域を仮想回線の
接続および解放毎に頻繁に変更するので、該仮想パスに
接続中の仮想回線に対する品質基準を満足するために必
要最小限の帯域を該仮想パスに与えることができ、網資
源の使用効率を高め、理想的な仮想パスの動的帯域変更
接続を実施できる。しかしながら、この方法によると該
制御の事象が発生する間隔が該事象の処理時間よりも短
くなる懸念がある。上記状況下において、一般に各仮想
パスに対する帯域が複数存在することになる。具体的に
あげると、例えば、伝送装置61が管理している仮想パ
ス31の帯域511と521、伝送装置62が管理して
いる仮想パス31の帯域611と621、仮想パス31
を終端している交換機のうち帯域捕捉権のある側の交換
機1が認識している仮想パス31の帯域711、そし
て、該捕捉権のない側の交換機2が認識している仮想パ
ス31の帯域811などである。上記のように交換機が
認識している仮想パスの帯域と伝送装置が管理している
該仮想パスの帯域を無秩序に変更する場合、網の提供者
は到着した呼に対して交換機側だけでの接続後の仮想回
線の品質基準を満足するか否かを厳に判定することが期
待できなくなり、もし厳に判定しようとすると該仮想回
線の接続処理が複雑かつ困難になる。
【0027】また、上述した従来の第2の方法では、網
の提供者は制御装置51に転送された全仮想パスの使用
状況に関するデータを詳細に分析検討し、網全体を視野
に入れた適切な帯域を仮想パスに対して与えることがで
きる。しかしながら、この方法によると網の提供者は各
交換機から周期的に仮想パスの使用状況に関するデータ
を仮想回線の接続処理とは別に頻繁に転送する必要があ
るため交換機の処理が複雑になる問題がある。また、こ
の従来の第2の方法では、前述のように網の提供者は適
切な配分ではあるが複雑な帯域算出方法を仮想パスに対
して実施することになるので該使用状況を転送する時刻
と該制御の事象を実施する時刻の間の遅延が長くなり、
網の使用状況と配分された仮想パスの帯域の間に乖離が
大きくなり、網の提供者は実際には適切な帯域を仮想パ
スに与えるとは限らない問題がある。更に、上述した従
来の2つの方法では、交換機および伝送装置それぞれに
おける仮想パスの帯域の変更に関する手順が明確になっ
ておらず、網の提供者が利用者に対して不利益を与える
ことがないことを保証できないという問題がある。
【0028】本発明は上記事象に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、仮想回線の仮想パスへの
接続可否判定を矛盾なく実施することを可能にし、接続
中の仮想回線に対して要求されるサービス品質基準を守
ることおよび網の提供者が利用者に対して不利益を与え
ないことを保証し、該制御の事象の処理時間が長くなっ
た場合においても網資源を無駄なく運用し、更に、通信
網のマルチメディア化に伴い極めて多くの帯域特性の種
類を持つトラヒックがATM網に流入しても、仮想パス
の帯域を該制御により動的に変更することができ、仮想
回線に対して要求されるサービス品質基準に関して仮想
パスの帯域を増減することで保証することができ、通信
サービスの提供形態が多様化して各サービス毎の最繁時
等のトラヒック特性が異なっても柔軟に仮想パスの帯域
を配分してトラヒックの需要に応じることができ、新し
い通信サービスの展開においてそのサービスの初期需要
が不透明で需要予測が困難であっても柔軟に仮想パスの
帯域を配分して網資源を適応的に変更することを可能に
する仮想パスの動的帯域変更制御方法を提供することに
ある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の動的帯域変更制
御方法は、上記課題を解決するために、複数の交換機
(1,2)、該交換機間をデータ伝送する伝送媒体(2
1,22)、該伝送媒体を終端し、仮想パスおよびその
帯域を管理する伝送装置(61,62)、該伝送装置が
管理する仮想パス(31)とその帯域に関するデータを
有機的に管理している伝送系データベース装置(5
2)、およびそれらを制御する制御装置(51)を有す
る通信網における仮想パスの帯域を動的に変更する動的
帯域変更制御方法において、制御装置(51)は、該動
的帯域変更制御の事象が減設の場合は該事象の対象とな
る仮想パス(31)を終端する交換機(1,2)に対す
る該事象の通知を該仮想パスを収容している伝送媒体を
終端している伝送装置(61,62)に対する該事象の
通知よりも先行し、該動的帯域変更制御の事象が増設の
場合は上述の伝送装置(61,62)に対する通知を上
述の交換機(1,2)に対する通知よりも先行すること
を特徴としている(図6参照)。また、該制御装置(5
1)は交換機(1,2)に対する先行通知に関して、帯
域捕捉権のある側の交換機(例えば1)に対する通知を
該捕捉権のない側の交換機(例えば2)に対する通知よ
りも先行すること、また、帯域捕捉権のある側の交換機
(1)は仮想パスにおいて仮想回線が使用するために十
分な帯域を算出すると共に該仮想パスの帯域として認識
し、該捕捉権のない側の交換機(2)は該帯域の算出を
抑止し該帯域の認識を行うようにすることを特徴として
いる。
【0030】さらに、前記交換機(1)は前記先行通知
の受信を契機に仮想パスにおいて仮想回線が使用するた
めに十分な帯域を算出し、該仮想パスの帯域と認識する
こと、および、帯域の算出は、該動的帯域変更制御の実
施の可否判定のための仮想パスの使用状況を特徴付ける
帯域を該仮想パスに対する仮想回線の受付判定のための
使用状況を特徴付ける帯域よりも小さくなく算出するも
のであることを特徴としている。また、制御装置(5
1)は制御の事象が増設の場合において伝送系データベ
ース装置(52)に対する該事象の通知を前記伝送装置
(61,62)に対する先行通知よりも更に先行するこ
と、前記伝送系データベース装置(52)は制御装置
(52)からの先行通知の受信を契機に伝送媒体におい
て仮想パスが使用するために十分な帯域を算出し、該帯
域を制御装置(51)に対して通知し、該制御装置(5
1)は該帯域を伝送装置(61,62)に対して通知
し、該伝送装置(61,62)は該帯域を該仮想パスの
帯域として管理することを特徴としている(図20参
照)。また、制御装置(51)は、伝送装置(61,6
2)に対する通知に関して、制御の事象の対象となる仮
想パスの帯域を管理する伝送装置に対して、該事象が減
設の場合はセル流の送信側の伝送装置に対する通知を受
信側の伝送装置に対する通知よりも先行し、該事象が増
設の場合は上記受信側に対する通知を上記送信側に対す
る通知よりも先行することを特徴としている。さらに、
制御の事象が減設か増設か未定の場合に、該制御装置
(51)は、交換機(1,2)に対する前記通知および
伝送装置(61,62)に対する前記通知に先行して仮
想パスにおいて仮想回線が使用するために十分な帯域を
算出することを交換機(例えば1)に対して指示し、交
換機(1)から受信した算出結果に応じて動的帯域変更
制御の事象が減設か増設かを判定し、それによって前述
した如き処理を行うようにしたことを特徴としている。
【0031】
【作用】上述したように、従来の仮想パスの動的帯域変
更制御方法等では、交換機は伝送装置が管理している帯
域を越える帯域を仮想パスが持つと認識して仮想パスに
対して仮想回線の接続可否判定を実施する問題やその接
続可否判定の処理が複雑になる問題、該制御の事象の内
容が決定してから実施される間の遅延が長くなる問題等
により利用者に対して利益を与えかねないのに対して、
本発明の上記構成によると、少なくとも必ず存在する帯
域を用いて交換機のみにおいて仮想回線の受付判定を実
施し、利用者に不利益を与えないことを保証し、該制御
の遅延が長くなってもサービス要求品質を保証しつつ、
効率的に仮想パスの動的帯域変更制御を実施することが
可能になる。
【0032】
【実施例】
(第1の実施例:減設の場合 その1)次に、本発明の
第1の実施例を図6乃至図13を用いて説明する。ここ
では、図1における仮想パス31に注目して説明するも
のとする。図6は、本発明の第1の実施例が適用される
交換機1,2、制御装置51、伝送装置61,62、伝
送系データベース装置52間の事象を示す事象トレース
図、図7は図6における制御装置51と伝送装置61,
62間の事象トレース図の詳細図、図8は図6の帯域捕
捉権のある側の交換機1の動作を示すフローチャート、
図9は図6の帯域捕捉権のある側の交換機1が認識して
いる仮想パスの帯域の変更手順を示した図、図10は図
6の帯域捕捉権のない側の交換機2の動作を示すフロー
チャート、図11は図6の帯域捕捉権のない側の交換機
2が認識している仮想パスの帯域の変更手順を示した
図、図12は図6の伝送装置61,62の動作を示すフ
ローチャート、図13は図6の伝送装置61,62が管
理する仮想パスの帯域の変更手順を示した図である。第
1の実施例では、制御装置51に通知された該制御の事
象を特徴付けるパラメータは仮想パスのアドレス、減設
要求であること、要求帯域B、および変更条件としてそ
の帯域以外の変更を許さないことである。
【0033】先ず、図6において制御装置51は、図3
に示されたテーブル103を検索することにより該事象
に対して変更の対象となる仮想パス31に対する帯域捕
捉権のある側の交換機1(レコード411)、該捕捉権
のない側の交換機2(レコード421)および、仮想パ
ス31を設定している伝送装置61,62(レコード4
31)を認識する(ステップS301)。次に、制御装
置51は該事象に関するパラメータを第1のメッセージ
(M401)に示して交換機1に対して通知する(ステ
ップS302)。帯域捕捉権のある交換機1は、メッセ
ージ(M401)を着信し、実施の可否を判定し実施可
であれば帯域の変更を行い制御装置51に第1の応答メ
ッセージ(M401応答)を通知する(交換機1での処
理については図8に関連して後述する)。また、制御装
置51は帯域捕捉権のない交換機2に対して第2のメッ
セージ(M402)を通知する(ステップS303)。
ここで、制御装置51は第1の応答メッセージ(M40
1応答)の着信と第2のメッセージ(M402)の通知
の順序を問わない。なぜなら、第1の実施例はB以外の
帯域への減設を許さないという変更条件が該事象を特徴
付けるパラメータにあるので、交換機1での処理終了を
待たずに交換機2に該事象のパラメータを通知しても、
利用者に不利益を与えない特性を持っているからであ
る。また、第2のメッセージ(M402)を受信した交
換機2は帯域を変更した後、第2の応答メッセージ(M
402応答)を制御装置51に通知する(交換機2での
処理については図10に関連して後述する)。
【0034】次に、制御装置51は該事象に関するパラ
メータを第3のメッセージ(M403)に示して伝送装
置に対して通知する(ステップS304)。ここで伝送
装置とは伝送装置61,62のことであるが、仮想パス
にはセルの流れる向きがあるので、図4のテーブル10
4および105に示したように、伝送装置61,62が
管理する仮想パス31の帯域には送信側と受信側の2種
類のレコードがある。従って、合計4つの帯域(レコー
ド511、521、611、621)を変更しなければ
ならない。この変更処理の順番については図7に関連し
て後述する。ここで第3のメッセージ(M403)の通
知は第1の応答メッセージ(M401応答)の着信の後
でなければならないが、第2の応答メッセージ(M40
2応答)の着信との順序は問わない。なぜなら、入り側
である交換機側で帯域の減設に成功する前に出側である
伝送装置側の帯域を減設することは、利用者の送出デー
タを網が一方的に損失にする可能性があることを意味す
る。従って、M403の通知はM401応答の着信の後
でなければならない。また、帯域捕捉権のある側の処理
終了をM401応答により確認すれば、入り側の帯域は
厳に減設されたと認識できるので、該捕捉権のない側の
処理終了をM402応答により確認する以前に第3のメ
ッセージ(M403)を通知しても利用者に不利益を与
えることがないから、M402応答の着信に先行してM
403を通知することができる。伝送装置61、62は
第3のメッセージ(M403)を受信して帯域を変更し
た後、第3の応答メッセージ(M403応答)を制御装
置51に通知し(伝送装置61,62での処理について
は図12に関連して後述する)、また、伝送装置61,
62は伝送系データベース装置52に対して、仮想パス
31の帯域がM403に示されていた帯域に変更したこ
とを通知する。なお、この通知を受けた伝送系データベ
ース装置52は、上述した従来技術による手順でデータ
を変更する。制御装置51は、第3の応答メッセージ
(M403応答)の受信を契機に、該事象の一連の処理
を終了する。
【0035】図7は、図6における制御装置51がステ
ップS304の処理を行うときの事象トレース図を示し
ている。制御装置51は第3のメッセージ(M403)
を伝送装置61,62に通知することにより伝送装置6
1と62のそれぞれの送信側帯域511と611および
受信側帯域521と621の帯域変更を依頼する。以下
に、この4つの帯域変更のメッセージの通知の順番を説
明する。制御装置51は、先ず、送信側の帯域の変更を
メッセージ(M403S)によって伝送装置61,62
に通知する(ステップS304S)。ただし、伝送装置
間の通知の順番は問わない。制御装置51は、帯域変更
した伝送装置61,62からの応答メッセージ(M40
3S応答)の着信を契機に、受信側帯域の変更をメッセ
ージ(M403R)によって伝送装置61,62に通知
する(ステップS304R)。ステップS304Sの場
合と同様に、伝送装置間の通知の順序は問わない。制御
装置51は、帯域変更した伝送装置61,62からの応
答メッセージ(M403R)の着信によりM403応答
の着信があったと認識する。
【0036】制御装置51は、メッセージの通知順序と
して、該事象が減設の場合はメッセージ(S304S)
が先で、メッセージ(S304R)が後という順番を守
らなければならない。なぜならば、送信側の帯域を先に
減設すると、受信側に余力を残した状態に移行するの
で、送信したセルを受信側が損失なしで着信することを
保証できるが、逆に、受信側の帯域を先に減設すると、
変更前の比較的大きな帯域の状態の時に送信したセルが
受信側でその能力を越えた異常なセルとして廃棄される
可能性があるからである。従って、後者の手順は網の提
供者が利用者に不利益を与えることを意味している。
【0037】図8は交換機1における処理のフローチャ
ート例を示すものである。この例では、第1のメッセー
ジ(M401)が、(仮想パス31,減設,帯域B=1
0M,帯域B以外は不可)の着信を示している場合であ
る。第1のメッセージ(M401)が着信した交換機1
は、該メッセージに示された要求帯域B、例えば、仮想
パス31の使用状況731に対して10Mの帯域でサー
ビス品質基準を満足するか否かを使用状況を特徴付ける
第1のクラスの関数Fを用いて判定する(ステップ10
01)。ただし、この関数Fは仮想回線の受付判定に使
用している関数と同一の関数である必要はない。例え
ば、仮想回線の受付判定のための使用状況を特徴付ける
帯域よりも小さくなく帯域を算出する関数Fであっても
よい。該サービス品質基準を満足する場合は該事象の実
施を可とし、満足しない場合は該事象の実施を不可とす
る。図9において、実施が可と判定された場合(ステッ
プ1001;YES)は帯域711を15Mから10Mに
変更し(ステップ1002)、実施が不可と判定された
場合(ステップ1001;NO)は帯域711を変更しな
い。その後、図8において処理が終了したことおよび実
施の可否を第1の応答メッセージ(M401応答)に示
して制御装置51に通知する(ステップ1003)。
【0038】図10は交換機2における処理例を示すも
のである。この例では、第2のメッセージ(M402)
が、(仮想パス31,帯域B)の着信を示している場合
である。第2のメッセージ(M402)が着信した交換
機2は、図11に示したように、仮想パス31の帯域8
11を要求帯域Bに変更する(ステップ1004)。交
換機1におけるM401に対する処理と同様に、要求帯
域Bと使用状況831を比較することにより該事象の実
施の可否を判定することは、交換機2に仮想パスの帯域
捕捉権がないことにより冗長である。従って、この処理
を抑止することは処理時間を短縮させる効果がある。交
換機2は帯域変更の処理を終了したことを第2の応答メ
ッセージ(M402応答)に示して制御装置51に通知
する(ステップ1005)。なお、図11におけるメッ
セージ(M402)到着直前の帯域のレコード811に
示されたBCは、この時点における仮想パス31の帯域
を示している。なお、第1の応答メッセージ(M401
応答)に示された結果が実施の不可の場合は、制御装置
51は第2のメッセージ(M402)を再度交換機2に
対して通知し、以前の帯域変更をリセットし該事象を終
了する。
【0039】図6においては説明の複雑化を防ぐために
実施可の場合のみを示している。以下、実施が可の場合
についてさらに詳細に説明する。図12は伝送装置6
1,62における処理を示すものである。この例では、
制御装置51から第3のメッセージ(M403)を着信
した伝送装置61,62は、図13に示したように、そ
れぞれ仮想パス31の帯域511と521および611
と621を帯域Bに変更する。伝送装置が変更するレコ
ードは受信した第3のメッセージ(M403)に示され
たデータに従う。伝送装置61,62は第3のメッセー
ジ(M403)に送信側の帯域変更(S)が示されてい
た場合(M403S)、それぞれの送信帯域511,6
11をBに変更し(ステップ1006)、第3のメッセ
ージ(M403)に受信側の帯域変更(R)が示されて
いた場合(M403R)、それぞれの送信帯域521,
621をBに変更し(ステップ1007)、どちらの変
更処理の後も伝送装置61,62は応答メッセージ(M
403応答)を制御装置51に通知する(ステップ10
08,1009)。すなわち、メッセージ(M403
S)に対して応答メッセージ(M403S応答)を、メ
ッセージ(M403R)に対して応答メッセージ(M4
03R応答)を制御装置51に通知する。図13に示さ
れた手順は図7に示した事象トレース図に基づくもので
ある。
【0040】この場合、既に仮想パスの受付判定用の帯
域を減設する処理は終了しているので、伝送装置におけ
る実施の可否判定は必要ない。M403に示された帯域
Bに変更することのみが有効であり、ステップ1008
または1009で伝送装置は帯域変更の処理が終了した
ことを第3の応答メッセージ(M403応答)に示して
制御装置51に通知する。次に、伝送装置61,62は
伝送系データベース装置52に対して、仮想パス31の
帯域がM403に示されていた帯域Bに変更したことを
通知する。なお、この通知を受けた伝送系データベース
装置52は、上述した従来技術の図4の説明の最後に示
した手順によりデータを変更する(図6参照)。上述し
たように、第1の実施例は、制御装置51により指定さ
れた仮想パスの帯域以外への減設の変更を許さない変更
条件により、帯域捕捉権のない側の交換機および伝送装
置へのメッセージの通知を速やかに実施することを可能
にし、該制御の実施に必要な処理時間を短縮する効果を
持つ。
【0041】(第2の実施例:減設の場合 その2)次
に、図14乃至図19を用いて第2の実施例を説明す
る。第2の実施例も第1の実施例と同様に仮想パス31
に注目して説明するものとする。図14は、本発明の第
2の実施例が適用される交換機1,2、制御装置51,
伝送装置61,62,伝送系データベース装置52の間
の事象を示す事象トレース図、図15は図14の帯域捕
捉権のある側の交換機1の動作を示す図、図16は図1
4の帯域捕捉権のある側の交換機1が認識している仮想
パスの帯域の変更手順を示した図、図17は図14にお
ける後述する第1の方針による変更後の帯域の算出式を
示すグラフ、図18は図14における後述する第2の方
針による変更後の帯域の算出式を示すグラフ、図19は
図14における後述する第3の方針による変更後の帯域
の算出式を示すグラフである。第2の実施例の該制御の
事象を特徴付けるパラメータは、仮想パスのアドレス、
減設要求であること、要求帯域B、およびこれらのパラ
メータに加えて、第1の変更方針においては、要求帯域
Bを変更の上限とする変更条件、第2の変更方針におい
ては、要求帯域Bを変更の下限とする変更条件、第3の
変更方針においては、要求帯域Bを無視する変更条件で
ある。第1の実施例との相違点は、第2の実施例の変更
条件が第1の実施例のそれよりも緩い点である。特に、
第3の方針において、要求帯域Bの通知を必要としな
い。
【0042】ここで、事象を特徴付けるパラメータの1
つである変更条件、特に、第1と第2の方針における変
更条件について説明する。別のパラメータである要求帯
域Bを端点とする区間を交換機側がどのように認識する
かで、上述した2つの方針が考えられる。第1の変更方
針は、Bを要求帯域の上限とみなす方針で、Bよりも更
に減設が可能であるならば、その実施が望まれていると
する方針である。この方針の場合は過度に少ない帯域に
まで減設を実施することを抑止するために、各仮想パス
に対して帯域の下限BL≧0を定義する。この方針の場
合の変更後の帯域として取りうる区間は〔BL,B〕で
ある。この変更方針を採用することにより、該制御の対
象である仮想パスに必要かつ十分な帯域を与え、過剰な
帯域を解放することにより、伝送媒体における未設定の
部分の帯域を増加させ、該制御の増設の事象に対する成
功の可能性を高める効果がある。なお、BL=0の場合
は該仮想パスの帯域を幾らでも0に近く変更することを
許すことを意味する。
【0043】第2の変更方針は、Bを要求帯域の下限と
みなす方針で、Bまでは減設することは不可能であって
も、幾らかでも減設することが可能であるならば、その
実施が望まれているとする方針である。この方針の場合
は効果が期待できない過度に少ない帯域幅であっても減
設の処理を実施することで交換機および伝送装置におけ
る処理の負荷の増加を抑止するために、各仮想パスに対
して帯域変更幅の下限BD≧0を定義する。この方針の
場合の変更後の帯域として取りうる区間は〔B,BC−
BD〕である。ただし、BCは制御実施前の該仮想パス
の帯域である。この変更方針を採用することにより、該
制御の対象である仮想パスに幾らかでも余分に帯域を与
え、切迫している使用状況を少しでも改善する効果があ
る。なお、BD=0の場合はいかなる小さい帯域の変更
幅であっても可能な限り事象を実施することを意味す
る。
【0044】次に、図14の事象トレース図を用いて第
2実施例を説明する。先ず、制御装置51は上述した第
1の実施例と同様のステップS301とステップS30
2を実施する。ここで、制御装置51は交換機1から第
1の応答メッセージ(M401応答)の着信を待つ。交
換機1はM401に受信を契機に仮想パス31に与える
帯域BTを算出し、帯域を変更して制御装置51に第1
の応答メッセージ(M401)を通知する(この詳細は
図15に関連して後述する)。制御装置51は受信した
第1の応答メッセージ(M401応答)に示されたメッ
セージ内容が実施の不可である場合はそれを契機に該事
象の処理を終了し、実施の可である場合は以下に述べる
処理に進む。
【0045】上述した第1の実施例では第2のメッセー
ジ(M402)の送信と第1の応答メッセージ(M40
1応答)の着信の順序を問わなかったが、第2の実施例
ではこの順序を考慮することが処理の手数を削減するた
めに不可欠である。なぜなら、第2の実施例における変
更条件が変更後の帯域を直接指定する方針をとっていな
いので、交換機1における処理の終了を待たずに交換機
2に該事象のパラメータを通知した場合、第1の応答メ
ッセージ(M401応答)の着信の後、再度変更後の帯
域を交換機2に通知する必要があるからである。これは
最初の第2のメッセージ(M402)の送信に意味がな
いことを示している。従って、第2のメッセージ(M4
02)の送信は第1の応答メッセージ(M401応答)
の着信後であるべきである。次に、制御装置51は、第
1の実施例におけるステップS304と同様の処理を行
う。なお、第1の実施例と同じ理由により、ステップS
304は第2の応答メッセージ(M402応答)の着信
を待つ必要はない。
【0046】図15において、第1のメッセージ(M4
01)が着信した交換機1は、仮想パス31に対して使
用状況731により使用状況を特徴付ける第2のクラス
の関数Gを用いて帯域BTを算出し(ステップ101
0)、図16に示すように帯域711を変更する。第1
の変更方針において、図17に示したグラフに従って帯
域711を変更する(ステップ1011)。横軸は前述
の計算結果BTであり、縦軸は変更後の帯域711であ
る。前述のようにBLは仮想パス31の帯域の下限であ
る。要求帯域Bが帯域の下限BL以上の第1の場合は、
帯域711を与える算出式を次の3つに区分する(図1
7(a))。第1の区分すなわち計算結果BTが0以上
帯域の下限BL未満の時は、一定の値BLを与える。第
2の区分すなわち計算結果BTが帯域の下限BL以上要
求帯域B以下の時は、前述の算出した帯域BTを直接与
える。第3の区分すなわち計算結果BTが要求帯域Bよ
り大きい時は、以前と同じ帯域BCを与える。一方、要
求帯域Bが0以上帯域の下限BL未満の第2の場合は、
帯域711を与える算出式を次の2つに区分する(図1
7(b))。第1の区分すなわち計算結果BTが0以上
B以下の時は、一定の値BLを与える。第2の区分すな
わち計算結果BTがBより大きい時は、以前と同じ帯域
BCを与える。
【0047】第2の変更方針において、図18に示した
グラフに従って帯域711を変更する(ステップ101
1)。軸の意味は第1の方針と同様である。前述のよう
にBDは帯域変更幅の下限である。要求帯域Bが0以上
(BC−BD)未満の第1の場合、即ち、変更予定の帯
域幅がBDより大きい場合は、帯域711を与える算出
式を次の3つに区分する(図18(a))。第1の区分
すなわち計算結果BTが0以上B未満の時は、要求帯域
Bを与える。第2の区分すなわち計算結果BTがB以上
(BC−BD)以下の時は、前述の計算結果の帯域BT
を直接与える。第3の区分すなわち計算結果BTが(B
C−BD)より大きい時は、以前と同じ帯域BCを与え
る。一方、要求帯域Bが(BC−BD)以上の第2の場
合、即ち、変更予定の帯域幅がBD以上である場合は、
帯域711を与える算出式を次の3つに区分する(図1
8(b))。第1の区分すなわち計算結果BTが0以上
(BC−BD)以下の時は、要求帯域Bを与える。第2
の区分すなわち計算結果BTが(BC−BD)より大き
い時は、以前と同じ値BCを与える。
【0048】第3の変更方針において、図19に示した
グラフに従って帯域711を変更する(ステップ101
1)。軸の意味は第1の方針と同様である。前述のよう
に、BLは仮想パス31の帯域の下限であり、BDは帯
域変更幅の下限である。制御実施前の帯域BCが(BL
+BD)以上の第1の場合は帯域711を当てる算出式
を次の3つに区分する(図19(a))。第1の区分す
なわち計算結果BTが0以上BL未満の時は、一定の値
BLを与える。第2の区分すなわち計算結果BTがBL
以上(BC−BD)以下の時は、前述の計算結果の帯域
BTを直接与える。第3の区分すなわち計算結果BTが
(BC−BD)より大きい時は、以前と同じ帯域BCを
与える。制御実施前の帯域BCが(BL+BD)未満の
第2の場合は帯域711を与える算出式を次の2つに区
分する(図19(b))。第1の区分すなわち計算結果
BTが0以上(BC−BD)以下の時は、一定の帯域B
Lを与える。第2の区分すなわち計算結果BTが(BC
−BD)より大きい時は、以前と同じ帯域BCを与え
る。
【0049】上述したいずれの変更方針を取るにしろ、
実施後の帯域を第1の応答メッセージ(M401応答)
に示して制御装置51に通知する(ステップ101
2)。第1の実施例における第1の応答メッセージ(M
401応答)には実施後の帯域を示す必要はなかった
が、第2の実施例においてはこれを必要とする。もしこ
の帯域がなければ、制御装置51から交換機2および伝
送装置61,62に通知するデータが不足することにな
る。制御装置51から第2のメッセージ(M402)が
着信した交換機2、第3のメッセージ(M403)が着
信した伝送装置61,62、および該伝送装置61,6
2から帯域変更の通知を受けた伝送系データベース装置
52は、それぞれ第1の実施例における処理と同様の処
理を行う。
【0050】上述のように第2の実施例は必ず帯域変更
を行い(以前と同じ値に設定することを含む)、実施の
可否判定を行わないことで制御装置における処理の増加
を抑止し、第1の変更方針においては、要求帯域以上で
可能な限り積極的に減設する算出式を用い、第2の変更
方針においては、要求帯域を越えてまでは減設しない
が、可能な限り積極的に減設する算出式を用い、第3の
変更方針においては、交換機1が変更後の帯域を独自に
算出することで制御装置51における処理を軽減し、帯
域算出処理の分散化および制御装置51に対する使用状
況等のデータの転送を必要としない方針を示した。これ
ら積極的な減設を行う方針は伝送媒体に未設定の帯域を
多く生成し、他の仮想パスに対する増設の事象を容易に
進行させる効果を持つ。
【0051】(第3の実施例:増設の場合)次に、図2
0乃至図27を用いて第3の実施例を説明する。ここで
は第1の実施例と同様に仮想パス31に注目して説明す
る。図20は本発明の第3の実施例が適用される交換機
1,2、制御装置51、伝送装置61,62、伝送系デ
ータベース装置52の間の事象を示す事象トレース図で
ある。図21は図20における制御装置51と伝送装置
61,62の間の事象トレース図の詳細図、図22は図
20の伝送系データベース装置の動作を示すフローチャ
ート、図23は図20の伝送系データベース装置におけ
る後述する増設可能帯域幅の算出手順を示した図、図2
4は図20における後述する第1の方針における変更の
帯域幅の算出式を示すグラフ、図25は図20における
後述する第2の方針における変更の帯域幅の算出式を示
すグラフ、図26は図20における後述する第3の方針
における変更の帯域幅の算出式を示すグラフ、図27は
伝送装置が管理する仮想パスの帯域の変更手順を示した
図である。
【0052】第3の実施例では、制御装置51に通知さ
れた事象を特徴付けるパラメータは、仮想パスのアドレ
ス、増設要求であること、要求帯域B、およびこれらの
パラメータに加えて、第1の変更方針においては、その
要求帯域B以外の変更を許さない変更条件、第2の変更
方針においては、その要求帯域Bを変更の上限とする変
更条件、第3の変更方針においては、その要求帯域Bを
変更の下限とする変更条件である。いずれの変更方針を
用いても、事象トレース図およびフローチャートは同一
である。伝送系データベース装置52が制御装置51に
通知するメッセージには増設可能帯域幅を示すことは不
可欠である。なぜなら、もしこの帯域が通知されなけれ
ば、交換機および伝送装置に通知するデータが不足する
からである。
【0053】先ず、第1の実施例と同様に、制御装置5
1は第1の実施例におけるステップS301を実施す
る。制御装置51は該事象に関するパラメータから仮想
パス31のアドレスのみを第4のメッセージ(M40
4)に示して伝送系データベース装置52に通知する
(ステップS311)。制御装置51が第4の応答メッ
セージ(M404応答)の着信を契機に、該事象に関す
る制御後の帯域を第3のメッセージ(M403)に示し
て、伝送装置に通知する(ステップS312)。ここで
伝送装置とは前述の通り伝送装置61,62であるが、
前述の通り仮想パスにセルの流れる方向があるので、S
312において合計4つのM403を伝送装置に通知し
なければならない。この通知の順番については後述す
る。なお、M403応答に示された変更可能帯域幅BR
を用いても前述の変更条件を満たしつつ仮想パス31の
帯域を要求する帯域に変更できない場合は該事象を終了
する。以下、変更可能な場合について説明する。
【0054】次に、制御装置51は第3の応答メッセー
ジ(M403応答)の着信を契機に、該事象に関するパ
ラメータを第2のメッセージ(M402)に示して、交
換機1および交換機2に通知する(ステップS31
3)。なお、増設については、仮想パスの使用状況と変
更後の帯域を比較する必要がないので、交換機1に対し
てもM402を通知することで交換機1が認識している
仮想パスの帯域を変更することができる。これにより必
要帯域の算出等の処理を削減し、速やかに処理を進行で
きる効果がある。ここで、M402の通知は、M403
応答の着信の後でなければならない。なぜなら、実際に
伝送可能な帯域を増設する前に受付判定用の帯域を増設
することは利用者に不利益を与えることを意味するから
である。
【0055】また、交換機1および交換機2に対する2
つの通知の順序を問わない。なぜなら、変更後の帯域は
交換機1に対するM402の通知の時点で既知であるか
ら交換機1からの応答メッセージの着信を待たずに交換
機2に対してM402を通知しても利用者に不利益を与
えることがないからである。制御装置は、交換機1と交
換機2から第2の応答メッセージ(M402応答)の着
信を契機に該事象が一連の処理を終了する。
【0056】図21は、制御装置51がステップS31
2の処理を行うときの詳細な事象トレース図を示してい
る。制御装置51は第4の応答メッセージ(M404応
答)の着信を契機に、伝送装置61,62にそれぞれの
送信側の帯域511と611および受信側の帯域521
と621の変更を依頼する。以下に、4つの帯域変更の
順番について説明する。制御装置51は、先ず、受信側
の帯域の変更を伝送装置61,62に通知する(ステッ
プS312R)。該制御の事象が減設である場合につい
て説明した第1の実施例では送信側の帯域の変更が先行
したが、増設の場合にはこの順序が逆転する。この理由
は後述する。第1の実施例と同様に、伝送装置間の通知
の順序は問わない。制御装置51は伝送装置61,62
からの応答メッセージ(M403R応答)の着信を契機
に、送信側帯域の変更を伝送装置61,62に通知する
(ステップS312S)。第1の実施例と同様に、伝送
装置間の通知の順序を問わない。
【0057】網の提供者は該事象が増設である場合は、
ステップS312Rが先で、ステップS312Sが後で
ある順番を守らなければならない。受信側を先に増設す
ることは、受信側に余力を生み出すだけで、送信された
セルの受信を保証することができる。しかし、逆に、送
信側の帯域を先に増設すると、受信側での受入体制が整
わないまま増設後の比較的大きな帯域でセルを送信し始
めてしまう可能性があり、受信側で異常なセルとして廃
棄する可能性を意味する。これは網の提供者が利用者に
不利益を与えることに他ならない。従って、該制御の増
設の事象に対しては、受信側の帯域変更が送信側の帯域
変更よりも先行する手順を踏む。
【0058】図20において、第4のメッセージ(M4
04)が着信した伝送系データベース装置52は、図2
2のフローチャートに示されているように、仮想パス3
1に対して増設可能な帯域の最大値(BR)を算出し
(ステップ1013)、伝送系データベース52は該算
出した増設可能な帯域の最大値(BR)を第4の応答メ
ッセージ(M404応答)に示して制御装置51に通知
する(ステップ1014)。ステップ1013の増設可
能な帯域の最大値(BR)の算出は、図23に示されて
いるように、次のようにして行われる。先ず、テーブル
102により仮想パス31が設定(T)されている伝送
媒体21および22を検索する。次に、検索結果の伝送
媒体21と22のアドレスに従ってテーブル101の未
設定帯域のレコード221と222をそれぞれ検索す
る。これら未設定帯域の最小値が仮想パス31に対する
増設可能な最大の帯域幅(BR)になる。なお、伝送系
データベース装置は第1の方針を取る場合は該事象の可
否判定結果のみを第4の応答メッセージ(M404応
答)に示せば十分であるが、第2および第3の方針を取
る場合は制御実施後の仮想パス31の帯域を第4の応答
メッセージ(M404応答)に示して制御装置51に通
知する必要がある。
【0059】ここで、増設の場合は変更後の帯域ではな
く帯域の変更幅を用いる利点を説明しておく。増設の事
象に対して、変更帯域幅はBR以下でなければならな
い。この明確な制約条件下では変更帯域幅を用いて算出
式を説明することは理解を容易にする。一方、減設の場
合は制御の対象となる仮想パス31の使用状況に応じて
帯域の変更の可否判断を行うので、使用状況と帯域幅を
関連付けて説明することは容易な理解を妨げ、変更後の
帯域で算出式を示す方が理解を容易にする。以上の理由
により、第1および第2の実施例においては変更後の帯
域を用いて説明したのに対して、この第3の実施例にお
いては変更の帯域幅を用いて説明する。
【0060】第1の変更方針において、制御装置51は
図24に示したグラフが示す変更幅に従って伝送装置6
1,62が管理する仮想パス31の帯域511と521
および611と621の変更を通知する。横軸は前述の
算出した増設可能帯域幅BRであり、縦軸は該事象に対
して実施する変更の帯域幅である。なお、通知の順番は
先述の通りである。この変更方針の場合、帯域の変更幅
を与える算出式を次の2つに区分する。第1の区分すな
わち増設可能帯域幅BRが0以上(B−BC)未満の時
は、0を与え、帯域変更を行わない。第2の区分すなわ
ち増設可能帯域幅BRが(B−BC)以上の時は、(B
−BC)を与え、仮想パス31の帯域を要求帯域Bに変
更する。
【0061】第2の変更方針において、制御装置51は
図25に示したグラフに従って、第1の方針と同様に帯
域の変更を通知する。軸の意味も第1の方針と同じであ
る。第3の実施例と同様に仮想パス31に対する帯域の
変更幅の下限をBDとする。なお、通知の順番について
も前述の通りである。要求帯域Bが(BC+BD)以上
の第1の場合は、帯域の変更幅を与える算出式を次の3
つに区分する(図25(a))。第1の区分すなわち増
設可能帯域幅BRが0以上BD未満の時は、0を与え、
帯域変更を行わない。第2の区分すなわち増設可能帯域
幅BRがBD以上(B−BC)未満の時は、BRを与
え、要求帯域Bよりも少ないが可能な限りの増設を行
う。第3の区分すなわち増設可能帯域幅BRが(BーB
C)以上の時は、(B−BC)を与え、仮想パス31の
帯域を要求帯域Bに変更する。要求帯域Bが(BC+B
D)未満の第2の場合は、帯域の変更幅を与える算出式
を次の2つに区分する(図25(b))。第1の区分す
なわち増設可能帯域幅BRが0以上BD未満の時は、0
を与え、帯域変更を行わない。第2の区分すなわち増設
可能帯域幅BRがBD以上の時は、(B−BC)を与
え、仮想パス31の帯域を要求帯域Bに変更する。
【0062】第3の変更方針において、制御装置51は
図26に示したグラフに従って、第1の方針と同様に帯
域の変更を通知する。軸の意味も第1の方針と同じであ
る。仮想パス31に設定可能な帯域の上限をBUとす
る。なお、通知の順番についても前述の通りである。要
求帯域BがBU以下の第1の場合は帯域の変更幅を与え
る算出式を次の3つに区分する(図26(a))。第1
の区分すなわち増設可能帯域幅BRが0以上(B−B
C)未満の時は、0を与え、帯域変更を行わない。第2
の区分すなわち増設可能帯域幅BRが(B−BC)以上
(BU−BC)未満の時は、BRを与え、設定可能なだ
け仮想パス31に帯域に変更する。第3の区分すなわち
増設可能帯域幅BRが(BU−BC)以上の時は、(B
UーBC)を与え、仮想パス31に設定可能な帯域の最
大値BUに変更する。要求帯域BがBUよりも大きい第
2の場合は帯域の変更幅を与える算出式を次の2つに区
分する(図26(b))。第1の区分すなわち増設可能
帯域幅BRが0以上(B−BC)未満の時は、0を与
え、帯域変更を行わない。第2の区分すなわち増設可能
帯域幅BRが(B−BC)以上の時は、(BU−BC)
を与え、仮想パス31に設定可能な帯域の最大値BUに
変更する。
【0063】第2のメッセージ(M402)が着信した
交換機1および2はそれぞれ第1の実施例において第2
のメッセージ(M402)が着信した交換機2と同じ処
理を行う。第3の実施例において、該制御の事象が増設
の場合の処理手順を説明した。減設の場合の処理手順を
説明した第1および第2の実施例との最大の相違点は、
第1に、伝送装置に対する通知と交換機に対する通知の
順番が逆であること、第2に、伝送装置が管理している
帯域の変更通知に関しての受信側に対する通知と着信側
に対する通知の順番が逆であることである。これらの相
違点を完備することにより、前述の通り該制御を実施す
る網の提供者は利用者に対して不利益を与えることを未
然に防ぐことが可能になる。
【0064】(第4の実施例:増設/減設が未定の場
合)次に、図28および図29を用いて第4の実施例を
説明する。図28は、本発明の第4の実施例が適用され
る交換機1,2、制御装置51、伝送装置61,62、
伝送系データベース装置52の動作を示す事象トレース
図である。図29は図28の帯域捕捉権のある側の交換
機1の動作を示すフローチャートである。ここでは、第
1の実施例と同様に、仮想パス31に注目して説明す
る。第4の実施例では、制御装置51に通知された事象
を特徴付けるパラメータは仮想パス31のアドレスのみ
で、他に必要なパラメータ、例えば、減設と増設の区分
等は未定とし後述する手順により決定する。先ず、図2
8において、制御装置51は第1の実施例と同様にステ
ップS301を実施し、続いて第5のメッセージ(M4
05)を帯域捕捉権のある側の交換機1に通知する(ス
テップS321)。第2の実施例と同様に、第5のメッ
セージ(M405)が着信した交換機1は、図29に示
したフローチャートに従って第2の実施例に記載した必
要な帯域を算出する式により必要帯域BTを算出する
(ステップ1015)。交換機1は算出した必要帯域B
Tを第5の応答メッセージ(M405応答)に示して制
御装置51に通知する(ステップ1016)。図28に
おいて、第5の応答メッセージ(M405応答)が着信
した制御装置51は該第5の応答メッセージ(M405
応答)に示された帯域BTによって、該事象のパラメー
タである減設と増設の区分、要求帯域Bを決定し、減設
の場合は前述した第1および第2の実施例に示した処理
を行い、増設の場合は前述した第3の実施例に示した処
理を行う。第4の実施例において、制御装置51が仮想
パス31に対する該制御の事象を増設か減設かの指定も
せずに、交換機1の判断に一任する例を説明した。これ
は該制御の処理を極力交換機側に分散させた例である。
【0065】以上4つの実施例においては、仮想パスの
帯域がセルの流れる方向に依存せず一致している場合を
用いて説明した。しかしながら、仮想パスの帯域が上述
の方向に依存して異なる場合においても、本発明が適用
できることは明らかである。この場合は、上記説明中に
用いた帯域をセルの流れる方向に応じた2値のベクトル
値帯域に置き換えて対処すればよい。本発明において
は、伝送装置61,62が管理している帯域の変更手順
をセルの流れる方向をも考慮して説明しているので、仮
想パスの帯域がベクトル値であっても容易に適用するこ
とができる。また、上記実施例においては、伝送装置6
1,62が管理している帯域をセルの送信側と着信側の
2つに分類し、該制御が実施される時に伝送装置61,
62が前述の通りの順番により変更する方法を示した。
ここで伝送装置61,62におけるこれらの2種類の帯
域の管理方法は異なる。伝送装置61,62は送信側の
帯域を仮想パスに対するセルの送出間隔の逆数の最大値
として管理していて、それよりも短い間隔でのセルの送
信を抑止する。一方、伝送装置は、セルが受信側の帯域
の逆数よりも短い間隔で着信しても常に廃棄する訳では
ない。セルを送信した時の間隔とそのセルが着信した時
の間隔は一般に異なる。これはセル遅延揺らぎと呼ばれ
る。この原因はセルがATMクロスコネクトにおいて分
離多重されるからである。伝送装置は上述の帯域を基に
セル遅延揺らぎの影響を考慮してセルを受信する。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、仮想回線の仮想パスへ
の接続可否判定を矛盾なく実施することを可能とし、接
続中の仮想回線に対して要求されるサービス品質基準を
守ることおよび網の提供者が利用者に対して不利益を与
えないことを保証し、該制御の事象の処理時間が長くな
った場合においても網資源を無駄なく運用し、更に、通
信網のマルチメディア化に伴い極めて多くの帯域特性の
種類を持つトラヒックがATM網に流用しても仮想パス
の帯域を該制御により動的に変更することができ、仮想
回線の接続要求時に要求されるサービス品質基準に関し
て仮想パスの帯域を増減することで保証することがで
き、通信サービスの提供形態が多様化して各サービス毎
の最繁時等のトラヒック特性が異なっても柔軟に仮想パ
スの帯域を配分してトラヒックの需要に応じることがで
き、新しい通信サービスの展開においてそのサービスの
初期需要が不透明で需要予測が困難であっても柔軟に仮
想パスの帯域を変更して網資源の配置を適応的に変更す
ることを可能にする仮想パスの動的帯域変更制御方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】仮想パスの動的帯域変更制御を説明するための
図である。
【図2】図1の伝送系データベース装置52が持つ伝送
媒体と仮想パスの帯域等に関するデータである。
【図3】図1の制御装置51が持つ仮想パスに対する帯
域捕捉権および仮想パスが設定されている伝送媒体に関
するデータである。
【図4】図1の伝送装置が管理している仮想パスの帯域
に関するデータである。
【図5】図1の交換機が認識している仮想パスの帯域お
よび使用状況等に関するデータである。
【図6】本発明の第1の実施例における事象トレース図
である。
【図7】図6の一部に関する詳細図である。
【図8】本発明の第1の実施例における帯域捕捉権のあ
る側の交換機の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施例における帯域捕捉権のあ
る側の交換機が認識している仮想パスの帯域の変更手順
を示したデータである。
【図10】本発明の第1の実施例における帯域捕捉権の
ない側の交換機の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施例における帯域捕捉権の
ない側の交換機が認識している仮想パスの帯域の変更手
順を示したデータである。
【図12】本発明の第1の実施例における伝送装置の動
作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第1の実施例における伝送装置が管
理している仮想パスの帯域の変更手順を示したデータで
ある。
【図14】本発明の第2の実施例における事象トレース
図である。
【図15】本発明の第2の実施例における帯域捕捉権の
ある側の交換機の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施例における帯域捕捉権の
ある側の交換機が認識している仮想パスの帯域の変更手
順を示したデータである。
【図17】本発明の第2の実施例の第1の変更方針にお
ける変更後の帯域の算出式を示すグラフである。
【図18】本発明の第2の実施例の第2の変更方針にお
ける変更後の帯域の算出式を示すグラフである。
【図19】本発明の第2の実施例の第3の変更方針にお
ける変更後の帯域の算出式を示すグラフである。
【図20】本発明の第3の実施例における事象トレース
図である。
【図21】図20の一部に関する詳細図である。
【図22】本発明の第4の実施例における伝送系データ
ベース装置の動作を示すフローチャートである。
【図23】図22の最大増設可能帯域幅の算出手順を示
す図である。
【図24】本発明の第3の実施例の第1の変更方針にお
ける変更の帯域幅の算出式を示すグラフである。
【図25】本発明の第3の実施例の第2の変更方針にお
ける変更の帯域幅の算出式を示すグラフである。
【図26】本発明の第3の実施例の第3の変更方針にお
ける変更の帯域幅の算出式を示すグラフである。
【図27】本発明の第3の実施例における伝送装置が管
理する仮想パスの帯域の変更手順を示す図である。
【図28】本発明の第4の実施例における事象トレース
図である。
【図29】本発明の第4の実施例における帯域捕捉権の
ある側の交換機の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1〜3:交換機、11〜12:ATMクロスコネクト、
21〜24:伝送媒体、31〜33:仮想パス、41〜
44:仮想回線、51:制御装置、52:伝送系データ
ベース装置、61〜63:伝送装置、101〜107:
各種テーブル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の交換機、該交換機間をデータ伝送
    する伝送媒体、該伝送媒体を終端し、仮想パスおよびそ
    の帯域を管理する伝送装置、伝送装置が管理する仮想パ
    スとその帯域に関するデータを有機的に管理している伝
    送系データベース装置、およびそれらを制御する制御装
    置を有する通信網における仮想パスの帯域を動的に変更
    する動的帯域変更制御方法において、 前記制御装置は、 該動的帯域変更制御の事象が減設の場合は該事象の対象
    となる仮想パスを終端する交換機に対する該事象の通知
    を該仮想パスを収容している伝送媒体を終端している伝
    送装置に対する該事象の通知よりも先行し、 該動的帯域変更制御の事象が増設の場合は上述の伝送装
    置に対する通知を上述の交換機に対する通知よりも先行
    することを特徴とする仮想パスの動的帯域変更制御方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の仮想パスの動的帯域変
    更制御方法において、該制御装置は交換機に対する先行
    通知に関して、帯域捕捉権のある側の交換機に対する通
    知を該捕捉権のない側の交換機に対する通知よりも先行
    することを特徴とする仮想パスの動的帯域変更制御方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の仮想パスの動的帯域変
    更制御方法において、帯域捕捉権のある側の交換機は仮
    想パスにおいて仮想回線が使用するために十分な帯域を
    算出すると共に該仮想パスの帯域として認識し、該捕捉
    権のない側の交換機は該帯域の算出を抑止し該帯域の認
    識を行うようにすることを特徴とする仮想パスの動的帯
    域変更制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の仮想パスの動的帯域変
    更制御方法において、前記交換機は前記先行通知の受信
    を契機に仮想パスにおいて仮想回線が使用するために十
    分な帯域を算出し、該仮想パスの帯域と認識することを
    特徴とする仮想パスの動的帯域変更制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の仮想パスの動的帯域変
    更制御方法において、前記交換機による帯域の算出は、
    該動的帯域変更制御の実施の可否判定のための仮想パス
    の使用状況を特徴付ける帯域を該仮想パスに対する仮想
    回線の受付判定のための使用状況を特徴付ける帯域より
    も小さくなく算出するものであることを特徴とする仮想
    パスの動的帯域変更制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の仮想パスの動的帯域変
    更制御方法において、前記制御装置は該動的帯域変更制
    御の事象が増設の場合において伝送系データベース装置
    に対する該事象の通知を前記伝送装置に対する先行通知
    よりも更に先行することを特徴とする仮想パスの動的帯
    域変更制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の仮想パスの動的帯域変
    更制御方法において、前記伝送系データベース装置は前
    記制御装置からの先行通知の受信を契機に伝送媒体にお
    いて仮想パスが使用するために十分な帯域を算出し、該
    帯域を制御装置に対して通知し、該制御装置は該帯域を
    伝送装置に対して通知し、該伝送装置は該帯域を該仮想
    パスの帯域として管理することを特徴とする仮想パスの
    動的帯域変更制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の仮想パスの動的帯域変
    更制御方法において、前記制御装置は、前記伝送装置に
    対する通知に関して、該動的帯域変更制御の事象の対象
    となる仮想パスの帯域を管理する伝送装置に対して、該
    事象が減設の場合はセル流の送信側の伝送装置に対する
    通知を受信側の伝送装置に対する通知よりも先行し、該
    事象が増設の場合は上記受信側に対する通知を上記送信
    側に対する通知よりも先行することを特徴とする仮想パ
    スの動的帯域変更制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の仮想パスの動的帯域変
    更制御方法において、該制御装置は、交換機に対する前
    記通知および伝送装置に対する前記通知に先行して仮想
    パスにおいて仮想回線が使用するために十分な帯域を算
    出することを交換機に対して指示し、交換機から受信し
    た算出結果に応じて動的帯域変更制御の事象が減設か増
    設かを判定して対応した処理を行うようにしたことを特
    徴とする仮想パスの動的帯域変更制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014225877A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 株式会社Nttドコモ ネットワークシステム及びアクセスコントローラ並びにネットワークシステムを運用する方法

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