JP4495650B2 - マルチホップ無線通信システム - Google Patents

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Description

この発明は、ノード装置間で一つ以上の他のノード装置を経由してEnd-to-Endの無線通信を行うマルチホップ無線通信システムに関する。
PHS(Personal Handyphone System)は、ISDN(Integrated Services Digital Network)を中継回線として通信を行う移動通信技術である。通常、PHSの基地局は電柱や電話ボックスに取り付けられており、電波の届く範囲は最大数100メートル程度である。無線アクセス方式としては、TDMA−TDD(Time Division Multiple Access-Time Division Duplex)方式が採用されている(例えば、非特許文献1又は2を参照。)。
TDMAは、一つの周波数を短時間ずつ交代で複数の発信者で共有する方式である。TDDは、無線通信等で同時送受信を実現する方式の一つであり、通信経路を時間軸で細かく区分し、送信と受信とを高速に切り替える方式である。
通常、1つの基地局にはISDN2回線が引き込まれ、ISDN2回線で回線交換用のBチャネルを4チャネル確保することが可能である。そのうち1チャネルは制御用に使用されるため、1つの基地局で提供できるPHS回線は3回線となる。PHSは、このような形態をとることからISDN回線に取り付けられたコードレスフォンとも呼ばれ、基本的にはISDN回線などの有線基幹ネットワークと無線端末との間を接続するサービスである。
この他、自営用の基地局CS(Cell Station)が提供され、PBXに直収された基地局を事業所内に設置することにより、自営網(事業所コードレスシステム)を構築することが可能である。ただし、使用できる端末は事業所コードレスの子機として使用するときの規格である自営標準に対応している必要がある(例えば、非特許文献3を参照。)。また、近年では、IP網に接続されるPHS基地局も登場しており、IP電話端末との通信が可能になっている(例えば、非特許文献4を参照。)。
一方、無線端末同士が直接通信を行うだけでなく、他の端末や基地局を経由することで、より広範囲の無線端末と通信を可能にするマルチホップ無線ネットワークが提案されている。この種の無線ネットワークでは、無線端末はいずれのセルに属するという概念はなくなり、複数の基地局にアクセスすることが可能となる。マルチホップ無線ネットワークの基地局と有線基幹ネットワークの接続点を設けることによって、有線基幹ネットワークへの通信経路も複数用意することが可能である(例えば、非特許文献5を参照。)。
TDMAの解説 http://e-words.jp/w/TDMA.html
TDDの解説 http://e-words.jp/w/TDD.html
ARIB RCR STD-28, "第二世代コードレス電話システム標準規格" http://www.arib.or.jp/tyosakenkyu/kikaku_tushin/tsushin_std-028.html
IP網に接続されるPHS基地局の解説 http://www.oki.com/jp/home/JIS/New/OKI-News/2004/08/z04061.htme
マルチホップ無線ネットワークの解説 http://www.ise.chuo-u.ac.jp/TISE/research_new/big/llshinida.html
通常、PHSや事業所コードレスシステムは回線交換方式を採用している。このため、通信相手端末に対し発呼する場合、先ずダイヤル発信を行って相手端末との間に通信リンクが確立されたことを確認する、いわゆるコネクション型の通信方式を採用する。コネクション型の通信方式は、端末間に通信回線が専用に割り当てられるため、伝送遅延が少ないリアルタイム通信や時間的に連続するデータを配信するマルチメディア通信に適しており、音声通信やテレビジョン電話通信等の映像通信に使用されている。しかし、その反面端末間で通信回線を1対1で独占して使用するため、データの送受信が行われていない状態でも通信回線が接続されたままとなる。このため、通信効率の点では不利である。
一方、マルチホップ無線ネットワークは、元々一時的に構築されるネットワークとして取り扱われることが多い。このため、伝送方式としては送信データをパケットに分割して伝送する。いわゆるパケット交換方式が採用される。パケット交換方式は回線交換方式と異なり、通信期間中に相手端末との間に通信回線を独占的に割り当てるものではないため、端末がパケットを送信していない期間には他の端末が使用できる等、1本の回線を複数の端末が共有して有効に利用することができる。このため、1対多のマルチキャスト通信が可能になる。しかしパケット交換方式は、パケットのヘッダに送信先アドレスが挿入され、パケットを受信したノードはこの送信先アドレスをもとに転送先となるノードへ上記パケットを転送する中継処理を行うため、伝送遅延が発生する。したがって、リアルタイム通信に不向きで、電子メール等のようにリアルタイム性が要求されない通信に多く利用される。
この発明は、上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、マルチホップ無線ネットワーク上で、リアルタイム性が要求される帯域保証型の通信と、リアルタイム性は要求されないが広帯域性が要求されるベストエフォート型の通信との両方を実現可能にしたマルチホップ通信システムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明は、送信元の無線端末と送信先の無線端末との間で、他の無線端末又は基地局からなる少なくとも1つのノード装置を経由してデータを無線転送するマルチホップ無線通信システムにあって、
送信元の無線端末に、送信先の無線端末との間で帯域保証型のマルチホップ通信を行う際に、自端末がアクセス可能なノード装置に対し帯域保証型マルチホップ通信に必要な送信データ量に対応するチャネル数を含む第1の無線チャネルの割り当て要求を送信する手段と、上記送信先の無線端末との間でベストエフォート型のマルチホップ通信を行う際に、自端末がアクセス可能なノード装置に対しベストエフォート型マルチホップ通信に必要な第2の無線チャネルの割り当てを要求する手段とを備える。
またノード装置には、上記送信元の無線端末から第1の無線チャネルの割り当て要求が送られた場合に、送信元の無線端末から送信先の無線端末に至る中継経路を形成するすべてのノード装置が上記要求されたチャネル数からなる第1の無線チャネルを確保可能か否かを調査する調査手段と、上記すべてのノード装置が上記要求されたチャネル数からなる第1の無線チャネルを確保することが可能な場合に、上記すべてのノード装置に上記要求されたチャネル数からなる第1の無線チャネルの設定を要求し、かつ上記要求されたチャネル数が複数の場合にこの複数のチャネル間の同期を確立することにより、上記中継経路に帯域保証型マルチホップ通信のための伝送路を形成する手段と、上記送信元の無線端末又は転送元のノード装置から第2の無線チャネルの割り当て要求が送られた場合に、上記送信元の無線端末又は転送元のノード装置との間に上記第2の無線チャネルを確保可能か否かを判定する手段と、上記第2の無線チャネルを確保可能な場合に、上記送信元の無線端末又は転送元のノード装置との間に当該第2の無線チャネルを設定し、当該第2の無線チャネルを介して上記送信元の無線端末又は転送元のノード装置からパケットを受信する手段と、上記パケットの受信に応じ、当該パケットの次の転送先として適当なノード装置を検索し、この検索されたノード装置に対し上記第2の無線チャネルの割り当てを要求する手段とを備えることを特徴とするものである。
したがってこの発明によれば、無線端末の要求に応じて、回線交換型のマルチホップ無線通信と、パケット交換型のマルチホップ無線通信とを選択的に実行することが可能となる。このため、一つのマルチホップ通信ネットワーク上で、リアルタイム性が要求される帯域保証型の通信と、リアルタイム性は要求されないが広帯域性が要求されるベストエフォート型の通信との両方を、通信の目的に応じて選択的に行うことができる。
またこの発明によれば、無線端末が要求するデータ量に対応するチャネル数が設定される。このため、例えば音声のみによる電話通信が要求された場合には無線チャネルを1チャネル使用して狭帯域の回線交換型通信を行うことができ、一方テレビジョン電話通信が要求された場合には複数のチャネルを同期させて同時に使用することにより広帯域の回線交換型通信を行うことが可能となる。
またこの発明は、次のような各種具体的構成を備えることも特徴とする。
第1の構成は、送信元の無線端末から、第2の無線チャネルの割り当てを要求に送信データ量に対応するチャネル数を含めて送信する。中継経路を形成するノード装置では、要求元のノード装置との間に上記要求されたチャネル数の確保が可能か否かを判定し、上記要求されたチャネル数を確保可能な場合に当該要求元のノード装置との間に要求されたチャネル数の第2の無線チャネルを設定するようにしたものである。
したがって、パケット交換型通信を行う場合に、無線端末が送信しようとするデータ量に対応するチャネル数が確保される。このため、小容量のデータ伝送を行う場合と大容量のデータ伝送を行う場合とでそれぞれ適切な伝送帯域が確保され、これにより伝送効率を高く維持できる。
第2の構成は、ノード装置において、一定の期間内に複数の無線端末からそれぞれ上記第2の無線チャネルの割り当て要求が送られた場合に、要求されたチャネル数の合計と空きチャネル数とを比較する。そして、この比較の結果、要求されたチャネル数の合計が空きチャネル数以下の場合には上記要求元の複数の無線端末にそれぞれ無線チャネルを割り当て、要求されたチャネル数の合計が空きチャネル数より多い場合には上記要求元の複数の無線端末に対し要求順に無線チャネルを割り当てるものである。
したがって、複数の無線端末がほぼ同時に要求を送信した場合でも、輻輳を生じることなく円滑にマルチホップ通信が可能となる。
第3の構成は、ノード装置に、複数の無線端末の各々に対し予め設定されたアクセス権を表す情報を記憶するメモリを設ける。そして、無線端末から第1の無線チャネルの割り当て要求が送られた場合に、上記メモリから当該要求元の無線端末に対し設定されたアクセス権を読み出して、この読み出されたアクセス権をもとに上記要求元の無線端末の要求を許可するか否かを判定し、この判定の結果要求が許可された場合に空きチャネルの調査を実行するようにしたものである。
したがって、アクセス権を持たない無線端末からの要求を効果的に排除することができる。
すなわち、この発明によれば、マルチホップ無線ネットワーク上で、リアルタイム性が要求される帯域保証型の通信と、リアルタイム性は要求されないが広帯域性が要求されるベストエフォート型の通信との両方を実現することができるマルチホップ通信システムを提供することができる。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
図1は、この発明に係わるマルチホップ通信システムの一実施形態を示す概略構成図である。サービスエリアには、複数のマルチホップ無線基地局(以後基地局と称する)BS1〜BSnが分散配置されており、このうち基地局BS1は有線基幹網NWに接続されている。有線基幹網NWは、例えばISDN(Integrated Services Digital Network)又はLAN(Local Area Network)からなる。
無線端末MS1〜MSmは、端末間で上記基地局BS1〜BSnのうち少なくとも1つを経由してデータ伝送を行う。このとき、無線端末が無線チャネルを介して直接通信を行う基地局を収容基地局と称し、また収容基地局間の中継経路上に介在する基地局を中継基地局と称する。また無線端末MS1〜MSmには、広帯域回線交換、狭帯域回線交換、大容量パケット通信及び小容量パケット通信のすべてに対応可能な端末と、これらのうち一部のみに対応する端末とが含まれている。
ところで、上記基地局BS1〜BSnは次のように構成される。図2はその機能構成を示すブロック図である。
すなわち、基地局BS1〜BSnは中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)11を備える。このCPU11には、バス12を介してプログラムメモリ13及びデータメモリ14が接続され、さらに有線通信インタフェース15及び無線通信インタフェース16がそれぞれ接続されている。
有線通信インタフェース(有線通信I/F)15は、CPU11の制御の下、上記有線幹線網NWとの間で、当該有線幹線網NWにより規定される通信プロトコルに従い通信を行う。通信プロトコルとしては、有線幹線網NWがISDNであればこのISDNに対応するプロトコルが使用され、また有線幹線網NWがLANであれば例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)が使用される。
無線通信インタフェース(無線通信I/F)16はアンテナ17を備え、CPU11の制御の下、無線端末MS1〜MSm及び他の基地局との間で無線チャネルを介して無線通信を行う。無線チャネルは、制御コマンドを伝送する制御チャネルと、情報データを伝送する情報チャネルとからなる。無線通信方式としては、例えばTDMA−TDD方式が使用される。なお、他にもTDMA−FDD方式やCDMA方式等を使用してもよい。
データメモリ14には、データ格納メモリ14aと、端末情報データベース14bが設けられている。データ格納メモリ14aは、受信したパケットを一次格納するために使用される。端末情報データベース14bは、無線端末MS1〜MSmの管理情報を記憶するもので、無線端末MS1〜MSmの識別情報(端末ID)に対応付けて、当該無線端末が備える通信モードを記憶する。通信モードには、先に述べたように広帯域回線交換、狭帯域回線交換、大容量パケット通信及び小容量パケット通信に対応する4つの通信モードがある。図3に端末情報データベース14bに記憶された管理情報の一例を示す。なお、この管理情報はすべての基地局において共通であり、システムの運営者が管理する。
プログラムメモリ13には、この発明に係わるアプリケーションプログラムとして、回線交換制御プログラム13aと、パケット交換制御プログラム13bと、端末管理制御プログラム13cが格納されている。端末管理制御プログラム13cは、上記端末情報データベース14bに対する無線端末MS1〜MSmの管理情報の新規登録や変更処理等を実行する。
回線交換制御プログラム13aは、無線端末MS1〜MSm及び他の基地局との間で制御コマンドを授受することにより回線交換に係わるデータ伝送制御を行う。制御コマンドとしては、問い合わせコマンド、空きチャネル検索コマンド、応答コマンド、同期コマンド及びチャネル開放コマンドが使用される。
問い合わせコマンドは、中継経路上のすべての中継基地局に対し、送信元の無線端末が要求する数の無線チャネルを確保することが可能か否かを問い合わせるコマンドである。空きチャネル検索コマンドは、無線端末からの通信要求又は他の基地局からの問い合わせコマンドに応じ、自局が所有する無線チャネルについて空きチャネルサーチを実行するコマンドであり、このコマンドの実行により無線端末から要求された数の空きチャネルを確保する。応答コマンドは、上記空きチャネル検索コマンドの実行結果を、問い合わせ元の無線端末又は基地局に通知するために使用するコマンドである。同期コマンドは、上記空きチャネル検索コマンドの実行の結果、複数の空きチャネルが確保された場合に、これら複数の空きチャネル間の同期を確立する処理を実行するコマンドである。チャネル開放コマンドは、無線端末又は基地局からチャネル開放要求を受け取った場合に、当該通信に使用している無線チャネルを開放する処理を実行するコマンドである。
すなわち、回線交換制御プログラム13aは、無線端末MS1〜MSmからの回線交換型通信の要求に応じ、送信元の無線端末から宛先の無線端末に至る中継経路上のすべての中継基地局に対し上記回線交換型通信を行うために必要なチャネル数の無線チャネルを確保させる処理と、複数チャネルからなる無線チャネルが確保された場合にこれらのチャネル間の同期を確立した上で、送信元の無線端末から宛先の無線端末へ送信データを転送する処理と、送信元の無線端末又は収容基地局からチャネル開放要求を受け取ったとき、該当する無線チャネルを開放する処理を実行する。
パケット交換制御プログラム13bは、無線端末及び他の基地局との間で制御コマンドを授受することによりパケット交換によるデータ中継転送制御を行う。制御コマンドとしては、空きチャネル検索コマンド、問い合わせコマンド、応答コマンド及びチャネル開放コマンドが使用される。
空きチャネル検索コマンドは、無線端末からの通信要求又は他の基地局からの問い合わせコマンドに応じ、自局が所有する伝送チャネルについて空きチャネルサーチを行うコマンドであり、このコマンドの実行により無線端末から要求された数の空きチャネルを確保する。問い合わせコマンドは、送信元の無線端末又は他の基地局からパケットを受信した場合に、中継経路の下流側の基地局に対し当該パケットを転送するために必要なチャネル数の無線チャネルを確保できるかどうかを問い合わせるコマンドである。応答コマンドは、上記問い合わせコマンドに対する回答を問い合わせ元の無線端末又は基地局に返送するためのコマンドである。チャネル開放コマンドは、送信元の無線端末又は基地局からチャネル開放要求を受け取った場合に、当該通信に使用している無線チャネルを開放する処理を実行するコマンドである。
すなわち、パケット交換制御プログラム13bは、送信元の無線端末からパケット交換型通信の要求を受けると、要求されたチャネル数の空きチャネルを確保してパケットを受信する処理と、パケットを受信すると中継経路上の下流側の中継基地局に対し問い合わせを行い、これにより空きチャネルが確保されると当該空きチャネルを介して上記パケットを転送する処理と、送信元の無線端末又は上流側の基地局からチャネル開放要求を受けたとき、該当する無線チャネルを開放する処理を実行する。
一方、無線端末MS1〜MSmは次のように構成される。図4はその機能構成を示すブロック図である。
すなわち、無線端末MS1〜MSmは、無線部22と、ベースバンド処理部23と、制御部24と、記憶部29と、ユーザインタフェース部と、図示しないバッテリ電源部とを備えている。
ユーザインタフェース部は、通話用のハンドセットを構成するスピーカ25及びマイクロホン26と、入力部27と、表示部28とを有する。その他、テレビジョン電話通信用のカメラ等を備えていてもよい。入力部27は、数字及び文字を入力可能なダイヤルキー及び複数の機能キーにより構成される。なお、手書き文字入力が可能なタッチ入力パッドを用いてもよい。表示部28は、例えば液晶表示器(LCD)により構成され、通信相手の電話番号やアドレス、端末の動作状態を表す情報、送信データ又は受信データを表示するために使用される。
無線部22はアンテナ21を備え、基地局BS1〜BSnとの間で無線信号の送受信を行う。ベースバンド処理部23は、回線交換型通信モードにおいては、上記無線部22により受信された音声データを復号してスピーカ25から出力させると共に、マイクロホン26から入力された送話音声信号を符号化して送信データを生成し、この送信データを上記無線部22から送信させる。また、パケット交換型通信モードにおいては、上記無線部22により受信されたパケットを復号して表示部28に表示すると共に、制御部24により作成された電子メール等の送信データを符号化して無線部22から送信させる。
記憶部29には、端末ID格納メモリ29aと、チャネル数表格納メモリ29bが格納されている。端末ID格納メモリ29aには、当該端末に固有に割り当てられたMACアドレスや電話番号が格納される。チャネル数表格納メモリ29bには、伝送対象のデータ量とこのデータ量を伝送するために必要なチャネル数との関係を表すテーブルデータが格納されている。
制御部24はマイクロコンピュータを備えたもので、この発明に係わる制御機能として回線交換通信制御機能24aと、パケット交換通信制御機能24bとを備えている。
回線交換通信制御機能24aは、電話通信等の回線交換型通信を行う場合に、待ち受け状態において自端末の同期確立先である収容基地局に対し、回線交換型通信を要求するコマンドを送信する。この要求には回線交換型通信を行うために必要な要求チャネル数を含める。この要求に対し、中継経路上に位置するすべての基地局において要求したチャネル数の無線チャネルが確立されると、以後回線交換型通信を開始する。また、回線交換型通信が終了すると、上記収容基地局に対しチャネル開放要求コマンドを送信して、通信処理を終了する。
パケット交換通信制御機能24bは、電子メールの送信等のパケット交換型通信を行う場合に、送信データのデータ量に適したチャネル数を上記チャネル数表格納メモリ29bから検索し、このチャネル数によるパケット交換型通信を要求するコマンドを同期確立先の収容基地局へ送信する。そして、この要求に対し収容基地局から通信が可能である旨の応答が到来すると、上記送信データをパケット化して上記収容基地局へ送信する。また、1パケットの送信を終了するごとに、収容基地局に対しチャネル開放要求コマンドを送信する。
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。
(1)無線端末間で狭帯域回線交換型通信を行う場合
ここでは、無線端末MS1が無線端末MSmとの間で音声のみによる狭帯域回線交換型通信を行う場合を例にとって説明する。図5はその動作手順を示すシーケンス図である。
ユーザの発呼操作が行われると、無線端末MS1はステップST1で要求コマンドを実行し、これによりいま自端末との同期が確立されているアクティブ基地局BS1に対し、狭帯域回線交換型通信のためのチャネル割当て要求を送信する。
この要求を受信するとアクティブ基地局BS1は、先ずステップST2において空きタイムスロット検索コマンド(空きチャネル検索コマンド)を実行し、要求元の無線端末MS1との間の通信に使用可能な空きチャネルの有無を判定する。そして、狭帯域回線交換型通信に必要な空きチャネル(例えば1チャネル)が確保されると、ステップST3により問い合わせコマンドを実行する。ここでは、ルーティングアルゴリズムに従い、送信先の無線端末MSmまでの中継経路上に位置する基地局BS2〜BSnを選択する。そして、この選択された中継基地局BS2〜BSnに対しそれぞれ、無線端末MS1から要求された空きチャネルの有無を問い合わせる。
なお、ルーティングアルゴリズムとしては、DSR、AODV、LAR等の動的なルーティングアルゴリズムを利用することができる。また、基地局BS1〜BSnの位置が固定されている場合には、この位置に応じて予め設定されたルーティングテーブルに従い選択する方式が使用される。
上記問い合わせメッセージを受信すると各中継基地局BS2〜BSnは、先ずステップST4において空きタイムスロット検索コマンド(空きチャネル検索コマンド)を実行し、これにより要求された空きチャネルの有無を判定する。そして、要求された空きチャネルを確保できると、ステップST5により応答コマンドを実行し、その旨の応答メッセージを問い合わせ元のアクティブ基地局BS1に返送する。
アクティブ基地局BS1は、中継経路上のすべての中継基地局BS2〜BSnから応答メッセージを受け取ったか否かを判定する。そして、すべての中継基地局BS2〜BSnから応答メッセージを受け取ると、各中継基地局BS2〜BSnに対し無線チャネルの設定を命令すると共に、ステップST6において要求元の無線端末MS1に対しデータ送信の許可メッセージを通知する。なお、中継経路上の中継基地局BS2〜BSnのうちの一つでも、応答メッセージを返送しない場合には、要求元の無線端末MS1には不許可メッセージ(ビジーメッセージ)を通知する。
かくして、送信元の無線端末MS1から送信先の無線端末MSmまでの間には、アクティブ基地局BS1及び中継基地局BS2〜BSnを経由して狭帯域回線交換型通信用の無線伝送路が確立される。したがって、以後無線端末MS1からステップST7において送信されたデータは、上記アクティブ基地局BS1及び中継基地局BS2〜BSnを順次経由して送信先の無線端末MSmに伝送される。
なお、通信が終了すると無線端末MS1では、ステップST8においてチャネル開放要求コマンドが実行され、これによりチャネル開放要求がアクティブ基地局BS1に通知される。アクティブ基地局BS1は、上記要求を受け取るとステップST9によりチャネル開放コマンドを実行し、これにより自局が捕捉している無線チャネルを開放すると共に、中継経路上の各中継基地局BS2〜BSnに対しそれぞれチャネル開放指示を通知する。各中継基地局BS2〜BSnはそれぞれ、上記チャネル開放指示を受け取ると、ステップST10において自局が捕捉している無線チャネルを開放する。
(2)無線端末間で広帯域回線交換型通信を行う場合
ここでは、無線端末MS1が無線端末MSmとの間でテレビジョン電話等の広帯域回線交換型通信を行う場合を例にとって説明する。図6はその動作手順を示すシーケンス図である。
ユーザの発呼操作が行われると、無線端末MS1は先ずステップST1において要求タイムスロット数設定コマンドを実行することにより、伝送データ量に対応するタイムスロット数(チャネル数)を設定する。なお、このチャネル数の設定は、チャネル数表格納メモリ29bを検索することにより行うことができる。次に無線端末MS1はステップST2において要求コマンドを実行し、これによりいま自端末MS1との同期が確立されているアクティブ基地局BS1に対し、上記設定したチャネル数を要求するためのチャネル割当て要求を送信する。
この割り当て要求を受信するとアクティブ基地局BS1は、先ずステップST3において空きタイムスロット検索コマンド(空きチャネル検索コマンド)を実行し、要求元の無線端末MS1との間の通信に使用可能な空きチャネルの有無を判定する。そして、上記要求されたチャネル数に対応する空きチャネル(複数チャネル)が確保されると、ステップST4により上記確保された複数のチャネル間の同期を確立したのち、ステップST5において問い合わせコマンドを実行する。この問い合わせコマンドの実行により、送信先の無線端末MSmまでの中継経路上に位置する基地局BS2〜BSnが選択され、この選択された中継基地局BS2〜BSnに対しそれぞれ上記要求された空きチャネルを確保可能か否かを問い合わせるメッセージが送信される。
上記問い合わせメッセージを受信すると各中継基地局BS2〜BSnは、先ずステップST6において空きタイムスロット検索コマンド(空きチャネル検索コマンド)を実行し、これにより要求された空きチャネルの有無を判定する。そして、要求された複数の空きチャネルを確保できると、ステップST7によりこの確保された複数の空きチャネル間の同期を確立したのち、ステップST8により応答コマンドを実行して、要求チャネルが確保された旨の応答メッセージを問い合わせ元のアクティブ基地局BS1に返送する。
アクティブ基地局BS1は、中継経路上のすべての中継基地局BS2〜BSnから応答メッセージを受け取ったか否かを判定する。そして、すべての中継基地局BS2〜BSnから応答メッセージを受け取ると、各中継基地局BS2〜BSnに対し無線チャネルの設定を命令すると共に、ステップST9において要求元の無線端末MS1に対しデータ送信の許可メッセージを通知する。なお、中継経路上の中継基地局BS2〜BSnのうちの一つでも、応答メッセージを受信できない場合には、要求元の無線端末MS1には不許可メッセージ(ビジーメッセージ)を通知する。
かくして、送信元の無線端末MS1から送信先の無線端末MSmまでの間には、アクティブ基地局BS1及び中継基地局BS2〜BSnを経由して、複数チャネルを束ねた広帯域の回線交換型通信用無線伝送路が確立される。したがって、以後無線端末MS1からステップST10において送信されたデータは、上記アクティブ基地局BS1及び中継基地局BS2〜BSnを順次経由して送信先の無線端末MSmに伝送される。
なお、通信が終了すると無線端末MS1では、ステップST11においてチャネル開放要求コマンドが実行され、これによりチャネル開放要求がアクティブ基地局BS1に通知される。アクティブ基地局BS1は、上記要求を受け取るとステップST12によりチャネル開放コマンドを実行し、これにより自局が捕捉している無線チャネルを開放すると共に、中継経路上の各中継基地局BS2〜BSnに対しそれぞれチャネル開放指示を通知する。各中継基地局BS2〜BSnはそれぞれ、上記チャネル開放指示を受け取ると、ステップST13により自局が捕捉している無線チャネルを開放する。
(3)無線端末間で小容量パケット交換型通信を行う場合
ここでは、無線端末MS1から無線端末MSmへ、電子メールのような小容量のデータをパケット交換型通信により伝送する場合を例にとって説明する。図7はその動作手順を示すシーケンス図である。
無線端末MS1において例えば電子メールの送信操作が行われると、無線端末MS1はステップST1で要求コマンドを実行し、これによりいま自端末との同期が確立されているアクティブ基地局BSiに対し、小容量パケット交換型通信のためのチャネル割当て要求を送信する。
この要求を受信するとアクティブ基地局BSiは、先ずステップST2において空きチャネル検索コマンドを実行し、要求元の無線端末MS1との間の小容量パケット通信に使用可能な空きチャネルの有無を判定する。そして、小容量パケット通信に必要な空きチャネル(例えば1チャネル)が確保されると、ステップST3により応答コマンドを実行し、これにより要求元の無線端末MS1に対し応答メッセージを送信する。
なお、上記無線端末MS1からの通信要求とほぼ同時に、別の無線端末MS2からも通信要求が送信されたとする。この場合、アクティブ基地局BSiは通信要求を受信した順に上記空きチャネル検索コマンドを実行し、上記各無線端末MS1,MS2からの要求に対しそれぞれ空きチャネルを確保できれば、各無線端末MS1,MS2に対しそれぞれ通信可能である旨のメッセージを返送する。これに対し、無線端末MS2からの要求に対し空きチャネルを確保できなければ、通信不可能である旨のメッセージを返送する。
すなわち、一定の期間内に複数の無線端末から無線チャネルの割り当て要求が送られた場合に、要求されたチャネル数の合計と空きチャネル数とを比較し、要求されたチャネル数の合計が空きチャネル数以下の場合には上記要求元の複数の無線端末にそれぞれ無線チャネルを割り当て、要求されたチャネル数の合計が空きチャネル数より多い場合には上記要求元の複数の無線端末に対し要求順に無線チャネルを割り当てる。
無線端末MS1は、通信可能である旨のメッセージを受信すると、ステップST4により上記電子メールをパケット化し、このパケットを上記確保された無線チャネルを使用してアクティブ基地局BSiへ送信する。アクティブ基地局BSiは、無線端末MS1からパケットを受信すると、このパケットをステップST5でデータ格納メモリ14aに保存する。
上記パケットを受信保存するとアクティブ基地局BSiは、続いてステップST6により問い合わせコマンドを次のように実行する。すなわち、ルーティングアルゴリズムに従い、送信先の無線端末MSmまでの中継経路上に位置する次の基地局BSi+1を選択する。そして、この選択された次の中継基地局BSi+1に対し、無線端末MS1から要求された空きチャネルの有無を問い合わせる。なお、ルーティングアルゴリズムとしては、先に述べたようにDSR、AODV、LAR等の動的なルーティングアルゴリズムを利用することができる。また、基地局BS1〜BSnの位置が固定されている場合には、この位置に応じて予め設定されたルーティングテーブルに従い選択する方式を用いることもできる。
上記問い合わせメッセージを受信すると中継基地局BSi+1は、先ずステップST7において空きチャネル検索コマンドを実行し、これにより上記要求された空きチャネルの有無を判定する。そして、要求された空きチャネルを確保できると、ステップST8により応答コマンドを実行して、空きチャネルを確保できた旨の応答メッセージを問い合わせ元のアクティブ基地局BSiに返送する。
アクティブ基地局BSiは、上記中継基地局BSi+1から空きチャネルを確保された旨の応答メッセージを受け取ると、ステップST9により上記データ格納メモリ14aから保存されたパケットを読み出し、このパケットを上記確保された空きチャネルを使用して上記中継基地局BSi+1へ送信する。
中継基地局BSi+1は、上記パケットを受信すると当該パケットをデータ格納メモリ14aに保存する。次に、中継経路上の次の中継基地局をルーティングアルゴリズムに従い選択し、この選択した中継基地局に対し空きチャネルの有無を問い合わせる。そして、この問い合わせに対し空きチャネルが確保された旨の応答メッセージが返送されると、当該空きチャネルを使用して上記保存されたパケットを送信する。
以後同様に、パケットが転送されるごとに次の中継基地局が選択され、この選択された中継基地局との間に空きチャネルが確保されるとパケットが転送される。そして、最終的に宛先の無線端末MSmにパケットが転送される。
なお、無線端末MS1は上記パケットの送信を終了するとステップST10によりチャネル開放要求コマンドを実行し、これによりチャネル開放要求をアクティブ基地局BSiへ送信する。アクティブ基地局BSiは、チャネル開放要求を受信するとステップST11によりチャネル開放処理を実行すると共に、チャネル開放要求を次の中継基地局BSi+1へ転送する。中継基地局BSi+1もまた、チャネル開放要求を受信するとステップST11によりチャネル開放処理を実行すると共に、チャネル開放要求を次の中継基地局へ転送する。以後同様に、中継経路上の各中継基地局は順次チャネル開放処理を実行する。
したがって、無線端末MS1が送信した電子メール等の小容量のデータは、アクティブ基地局BSi及び複数の中継基地局BSi+1,…,BSi+nを順に経由して宛先の無線端末MSmに転送されることになる。このため、無線端末MS1,MSm間でベストエフォート型のマルチホップ通信が実現される。また、複数の無線端末がほぼ同時に要求を送信した場合でも、輻輳を生じることなく円滑にマルチホップ通信を行うことができる。
(4)無線端末間で大容量パケット交換型通信を行う場合
ここでは、無線端末MS1から無線端末MSmへ、映像コンテンツやアプリケーションプログラム等の大容量のデータを、複数の空きチャネルを束ねて使用してパケット交換型通信により伝送する場合を例にとって説明する。図8はその動作手順を示すシーケンス図である。
無線端末MS1において例えば映像コンテンツの送信操作が行われると、無線端末MS1は先ずステップST1で要求タイムスロット数設定コマンドを実行することにより、伝送データ量に対応する最適なチャネル数を設定する。なお、このチャネル数の設定は、チャネル数表格納メモリ29bを検索することにより行うことができる。次に無線端末MS1はステップST2において要求コマンドを実行し、これによりいま自端末MS1との同期が確立されているアクティブ基地局BSiに対し、上記設定したチャネル数を要求するためのチャネル割当て要求を送信する。
この割り当て要求を受信するとアクティブ基地局BSiは、先ずステップST3において空きチャネル検索コマンドを実行し、要求元の無線端末MS1との間の通信に使用可能な空きチャネルの有無を判定する。そして、上記要求されたチャネル数に対応する空きチャネル(複数チャネル)が確保されると、ステップST4により応答コマンドを実行し、これにより要求元の無線端末MS1に対し送信可能である旨の応答メッセージを返送する。
無線端末MS1は、通信可能である旨のメッセージを受信すると、ステップST5により上記映像コンテンツをパケット化し、このパケットを上記確保された複数の無線チャネルを束ねて使用してアクティブ基地局BSiへ送信する。アクティブ基地局BSiは、無線端末MS1からパケットを受信すると、このパケットをステップST6でデータ格納メモリ14aに保存する。
上記パケットを受信保存するとアクティブ基地局BSiは、次にステップST7により問い合わせコマンドを次のように実行する。すなわち、ルーティングアルゴリズムに従い、送信先の無線端末MSmまでの中継経路上に位置する次の基地局BSi+1を選択する。そして、この選択された次の中継基地局BSi+1に対し、無線端末MS1から要求された空きチャネルの有無を問い合わせる。
上記問い合わせメッセージを受信すると中継基地局BSi+1は、先ずステップST8において空きチャネル検索コマンドを実行し、これにより上記要求された空きチャネルの有無を判定する。そして、要求された空きチャネルを確保できると、ステップST9により応答コマンドを実行して、空きチャネルを確保できた旨の応答メッセージを問い合わせ元のアクティブ基地局BSiに返送する。
アクティブ基地局BSiは、上記中継基地局BSi+1から空きチャネルを確保された旨の応答メッセージを受け取ると、ステップST10により上記データ格納メモリ14aから保存されたパケットを読み出し、このパケットを上記確保された複数の空きチャネルを束ねて使用して上記中継基地局BSi+1へ送信する。
中継基地局BSi+1は、上記パケットを受信すると当該パケットをデータ格納メモリ14aに保存する。続いて、中継経路上の次の中継基地局をルーティングアルゴリズムに従い選択し、この選択した中継基地局に対し空きチャネルの有無を問い合わせる。そして、この問い合わせに対し、要求された複数の空きチャネルが確保されて、その旨の応答メッセージが返送されると、当該複数の空きチャネルを束ねて使用して上記保存されたパケットを送信する。
以後同様に、パケットが転送されるごとに次の中継基地局が順次選択され、この選択された中継基地局との間に複数の空きチャネルが確保されるとパケットが転送される。そして、最終的に宛先の無線端末MSmにパケットが転送される。
なお、無線端末MS1は上記パケットの送信を終了するとステップST11によりチャネル開放要求コマンドを実行し、これによりチャネル開放要求をアクティブ基地局BSiへ送信する。アクティブ基地局BSiは、チャネル開放要求を受信するとステップST12によりチャネル開放処理を実行すると共に、チャネル開放要求を次の中継基地局BSi+1へ転送する。中継基地局BSi+1もまた、チャネル開放要求を受信するとステップST12によりチャネル開放処理を実行すると共に、チャネル開放要求を次の中継基地局へ転送する。以後同様に、中継経路上の各中継基地局は順次チャネル開放処理を実行する。
したがって、無線端末MS1が送信した映像コンテンツ等の大容量のデータは、アクティブ基地局BSi及び複数の中継基地局BSi+1,…,BSi+nを順に経由し、しかも伝送データ量に応じて複数チャネルを束ねた広帯域伝送路を介して宛先の無線端末MSmに転送されることになる。このため、無線端末MS1,MSm間でベストエフォート型の大容量マルチホップ通信が実現される。
(5)無線端末のクラスに応じた発信規制を行う場合
端末情報データベース14bには、無線端末MS1〜MSmに対し予め設定されたアクセス権を表すクラス情報が格納されている。アクセス権とは、例えば端末ユーザの役職や部署、無線端末の機能等に対応して設定されるものである。
無線端末MS1は、通信を開始する際に、アクティブ基地局BSiに対し例えば図9に示すように先ずステップST1で要求コマンドを送信し、さらにステップST2により無線端末の識別情報(無線端末ID)を送信する。これに対しアクティブ基地局BSiは、上記送られた無線端末IDをもとにステップST3で端末情報データベース14bを検索し、これにより上記要求元の無線端末MS1のアクセス権を判定する。そしてこの判定の結果、上記要求元の無線端末MS1がアクセス権を有していることが確認されると、ステップST4によりデータ通信の許可通知を要求元の無線端末MS1に返送する。これに対し上記要求元の無線端末MS1がアクセス権を有さないと判定されると、上記ステップST4によりデータ通信の不許可通知を要求元の無線端末MS1に返送する。
無線端末MS1は、上記許可通知を受信するとステップST5において、先に述べた(1)〜(4)のいずれかの処理を開始する。これに対し不許可通知を受信すると、以後の処理を停止する。なお、このとき不許可である旨を表示部28に表示するようにしてもよい。
このようにすることにより、アクセス権を持たない無線端末からの通信要求を効果的に排除することができる。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、無線端末MS1〜MSmが回線交換制御機能とパケット交換制御機能の両方を備えた場合を例にとって説明した。しかし、無線端末は回線交換制御機能とパケット交換制御機能のいずれか一方を備えるものであってもよい。
また前記実施形態では、無線端末MS1,MSm間のデータ転送を複数の基地局を経由して行う場合を例にとって説明したが、基地局だけでなく無線端末を経由してデータを転送するようにしてもよい。これは、無線端末MS1〜MSmにも基地局BS1〜BSnが備える回線交換制御機能及びパケット交換制御機能と同様の制御機能を持たせることにより実現できる。
さらに前記実施形態では、パケット交換型通信を行う場合に、1パケットごとに無線端末と基地局との間及び基地局間にセッションを確立してパケットを転送するようにしたが、予め定められたデータ量ごとに基地局との間及び基地局間にセッションを確立し、当該データを複数のパケットに分割して転送するようにしてもよい。
その他、ノード装置の種類やその構成、回線交換通信制御及びパケット交換通信制御の手順と内容、中継経路を形成するノード装置の数等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
この発明に係わるマルチホップ通信システムの一実施形態を示す概略構成図。 図1に示したシステムの基地局の機能構成を示すブロック図。 図2に示した基地局に設けられる端末情報データベースの一例を示す図。 図1に示したシステムの無線端末の機能構成を示すブロック図。 図1に示したシステムにおいて、無線端末間で1個の無線チャネルを使用して狭帯域回線交換型通信を行う場合の動作手順を示すシーケンス図。 図1に示したシステムにおいて、無線端末間で複数個の無線チャネルを同時に使用して広帯域回線交換型通信を行う場合の動作手順を示すシーケンス図。 図1に示したシステムにおいて、無線端末間で小容量のパケット交換型通信を行う場合の動作手順を示すシーケンス図。 図1に示したシステムにおいて、無線端末間で大容量のパケット交換型通信を行う場合の動作手順を示すシーケンス図。 無線端末をクラス分けし、クラスに応じた発信規制を行う場合の動作手順を示すシーケンス図。
符号の説明
BS1〜BSn…基地局、MS1〜MSm…無線端末、NW…有線基幹網、11…CPU、12…バス、13…プログラムメモリ、13a…回線交換制御プログラム、13b…パケット交換制御プログラム、13c…端末管理制御プログラム、14…データメモリ、14a…データ格納メモリ、14b…端末情報データベース、15…有線通信インタフェース、16…無線通信インタフェース、17…基地局のアンテナ、21…無線端末のアンテナ、22…無線部、23…ベースバンド処理部、24…制御部、24a…回線交換通信制御機能、24b…パケット交換通信制御機能、25…スピーカ、26…マイクロホン、2k7…入力部、28…表示部、29…記憶部、29a…端末ID格納メモリ、29b…チャネル数表格納メモリ。

Claims (4)

  1. 送信元の無線端末と送信先の無線端末との間で、他の無線端末又は基地局からなる少なくとも1つのノード装置を経由してデータを無線転送するマルチホップ無線通信システムであって、
    前記送信元の無線端末は、
    前記送信先の無線端末との間で帯域保証型のマルチホップ通信を行う際に、自端末がアクセス可能なノード装置に対し、帯域保証型マルチホップ通信に必要な送信データ量に対応するチャネル数を含む第1の無線チャネルの割り当て要求を送信する手段と、
    前記送信先の無線端末との間でベストエフォート型のマルチホップ通信を行う際に、自端末がアクセス可能なノード装置に対し、ベストエフォート型マルチホップ通信に必要な第2の無線チャネルの割り当てを要求する手段と
    を備え、
    前記ノード装置は、
    前記送信元の無線端末から前記第1の無線チャネルの割り当て要求が送られた場合に、前記送信元の無線端末から送信先の無線端末に至る中継経路を形成するすべてのノード装置が、前記要求されたチャネル数からなる第1の無線機チャネルを確保可能か否かを調査する調査手段と、
    前記すべてのノード装置が前記要求されたチャネル数からなる第1の無線機チャネルを確保することが可能な場合に、前記すべてのノード装置に前記要求されたチャネル数からなる第1の無線機チャネルの設定を要求し、かつ前記要求されたチャネル数が複数の場合にこの複数のチャネル間の同期を確立することにより、前記中継経路に帯域保証型マルチホップ通信のための伝送路を形成する手段と、
    前記送信元の無線端末又は転送元のノード装置から前記第2の無線チャネルの割り当て要求が送られた場合に、前記送信元の無線端末又は転送元のノード装置との間に前記第2の無線チャネルを確保可能か否かを判定する手段と、
    前記第2の無線チャネルを確保可能な場合に、前記送信元の無線端末又は転送元のノード装置との間に当該第2の無線チャネルを設定し、当該第2の無線チャネルを介して前記送信元の無線端末又は転送元のノード装置からパケットを受信する手段と、
    前記パケットの受信に応じ、当該パケットの次の転送先として適当なノード装置を検索し、この検索されたノード装置に対し前記第2の無線チャネルの割り当てを要求する手段と
    を備えることを特徴とするマルチホップ無線通信システム。
  2. 前記送信元の無線端末は、前記第2の無線チャネルの割り当てを要求に、送信データ量に対応するチャネル数を含めて送信し、
    前記ノード装置は、前記送信元の無線端末又はデータ転送元のノード装置との間に前記要求されたチャネル数の確保が可能か否かを判定し、前記要求されたチャネル数を確保可能な場合に、前記送信元の無線端末又は転送元のノード装置との間に前記要求されたチャネル数からなる第2の無線チャネルを設定することを特徴とする請求項1記載のマルチホップ無線通信システム。
  3. 前記ノード装置は、
    一定の期間内に複数の無線端末からそれぞれ前記第2の無線チャネルの割り当て要求が送られた場合に、要求されたチャネル数の合計と空きチャネル数とを比較する手段と、
    前記比較の結果、要求されたチャネル数の合計が空きチャネル数以下の場合には、前記要求元の複数の無線端末にそれぞれ無線チャネルを割り当て、要求されたチャネル数の合計が空きチャネル数より多い場合には、前記要求元の複数の無線端末に対し要求順に無線チャネルを割り当てる手段と
    を、さらに備えることを特徴とする請求項2記載のマルチホップ無線通信システム。
  4. 前記ノード装置は、
    前記複数の無線端末の各々に対し予め設定されたアクセス権を表す情報を記憶するメモリと、
    前記無線端末から前記第1の無線チャネルの割り当て要求が送られた場合に、当該要求元の無線端末に対し設定されたアクセス権を前記メモリから読み出し、この読み出されたアクセス権をもとに前記要求元の無線端末の要求を許可するか否かを判定する手段と、
    前記判定の結果要求が許可された場合に、前記調査手段に空きチャネルの調査を実行させる手段と
    を、さらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマルチホップ無線通信システム。
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