JP2001148490A - 化合物半導体太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

化合物半導体太陽電池及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主として銅(Cu)及びインジウム(In)によって
形成されて成るp形半導体層を具備するpn接合の化合
物半導体太陽電池において、硫化処理後で且つKCN処
理前のp形半導体層を形成するインジウム(In)と銅
(Cu)とのCu/In原子濃度比率を、従来のものよ
りも高くし得る化合物半導体太陽電池を提供する。 【解決手段】 ガラス基板10の一面側に形成された電
極膜としてのモリブデン層12上に、p形半導体層14
とn形半導体層16とが順次形成されてなる化合物半導
体太陽電池において、該p形半導体層14が、主として
銅(Cu)及びインジウム(In)によって形成された半導体層
であり、且つモリブデン層12とp形半導体層14との
間に、p形半導体層14よりも薄い白金(Pt)から成る薄
膜金属層22が形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化合物半導体太陽電
池及びその製造方法に関し、更に詳細にはpn接合の化
合物半導体太陽電池及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に示すpn接合の光吸収層を有する
化合物半導体太陽電池がある。図4において、図4
(a)は化合物半導体太陽電池の正面図であり、図4
(b)は化合物半導体太陽電池の縦断面図である。この
化合物半導体太陽電池(以下、単に太陽電池と称するこ
とがある)は、ガラス基板100上に電極膜としてモリ
ブデン層102が形成されている。このモリブデン層1
02上には、p形半導体層104とn形半導体層106
とが順次積層されて形成されており、n形半導体層10
6上に透明電極108が形成されている。更に、透明電
極108上には櫛形電極110が形成されている。この
櫛形電極110は、図4(a)に示す様に、電極が枝別
れ状(櫛形状)に形成されているものである。
【0003】かかる図4に示す太陽電池は、図5に示す
方法で製造できる。先ず、ガラス基板100の一面側
に、モリブデン層102から成る電極膜を蒸着又はスパ
ッタリングで形成した後、インジウム層103を室温下
での蒸着によって形成し、更にインジウム層103上に
銅層105を室温下での蒸着によって形成する〔図5
(a)の工程〕。このインジウム層103と銅層105
とから成る金属膜を、硫化水素雰囲気中で加熱処理する
硫化処理を施してCuInS2のp形半導体層104と
した後、p形半導体層104に生成された硫化物(Cu
xY)等の不純物を取り除きp形半導体層104の特性
を適正化して安定した特性とすべく、KCNが5〜10
重量%含有されたKCN溶液によってp形半導体層10
4の表面を洗浄するKCN処理を施す〔図5(b)の工
程〕。更に、p形半導体層104上には、化学的溶液析
出法によりn形半導体層106を形成し〔図5(c)の
工程〕、更にn形半導体層106上にスパッタリングに
よりZnO:Al又はIn23から成る透明電極108
を形成する〔図5(d)の工程〕。その後、透明電極1
08上に、アルミニウムから成る櫛形電極110を形成
した後、モリブデン層102上に電極端子を形成し、図
4に示す太陽電池を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す太陽電池に
おいては、KCN処理前のp形半導体層104を形成す
るインジウム(In)と銅(Cu)とのCu/In原子
濃度比率(以下、単にCu/In原子濃度比率と記載す
る場合は、KCN処理前のp形半導体層を形成するイン
ジウム(In)と銅(Cu)とのCu/In原子濃度比
率を示表する)を可及的に高くすることによって、p形
半導体層104内の結晶性を向上でき、その発電効率を
向上できる。しかしながら、現状においては、KCN処
理直前のp形半導体層104のCu/In原子濃度比率
は、最終的に得られる太陽電池の歩留まり率等の観点か
ら略1.6が限界である。p形半導体層104のCu/
In原子濃度比率が1.6を超えて高くすると、KCN
処理工程において、p形半導体層104が電極膜102
から剥離し易くなるからである。そこで、本発明の課題
は、主として銅(Cu)及びインジウム(In)によって形成さ
れて成るp形半導体層を具備するpn接合の化合物半導
体太陽電池において、KCN処理前のp形半導体層を形
成するインジウム(In)と銅(Cu)とのCu/In
原子濃度比率を、従来のものよりも高くし得る化合物半
導体太陽電池及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく検討した結果、基板の一面側に形成した電
極膜とp形半導体層との間に、金又は白金族から成る薄
膜金属層を形成することによって、KCN処理前のp形
半導体層のCu/In原子濃度比率を1.8以上にでき
ることを知り、本発明に到達した。すなわち、本発明
は、基板の一面側に形成された電極膜上に、p形半導体
層とn形半導体層とが順次形成されてなる化合物半導体
太陽電池において、該p形半導体層が、主として銅(Cu)
及びインジウム(In)によって形成された半導体層であ
り、且つ前記電極膜とp形半導体層との間に、前記p形
半導体層よりも薄い貴金属から成る薄膜金属層が形成さ
れていることを特徴とする化合物半導体太陽電池にあ
る。かかる本発明において、薄膜金属層の厚さを、2n
m以上、特に好適には薄膜金属層の厚さを5〜200n
mとすることによって、化合物半導体太陽電池の製造コ
ストの低減を図ることができる。更に、電極膜を、ガラ
ス基板の一面側に形成したモリブデン(Mo)から成る電極
膜とし、且つp形半導体層を、CuInS2又はCuI
nSe2から成る半導体層とすることにより、発電効率
を従来の太陽電池よりも向上できる。
【0006】また、本発明は、基板の一面側に形成され
た電極膜上にインジウム層と銅層とを積層して金属膜を
形成した後、前記金属膜に硫化処理又はセレン化処理を
施してCuInS2又はCuInSe2から成るp形半導
体層を形成し、次いで、前記p形半導体層をKCN溶液
で洗浄して、硫化銅やセレン化銅等の不純物を除去する
KCN処理を施した後、前記p形半導体層上にn型半導
体層を形成して化合物半導体太陽電池を製造する際に、
該電極膜の表面に、前記p形半導体層よりも薄い貴金属
から成る薄膜金属層を形成した後、前記薄膜金属層の表
面にインジウム層と銅層とから成る金属膜を形成するこ
とを特徴とする化合物半導体太陽電池の製造方法にあ
る。
【0007】かかる本発明において、インジウム層と銅
層とから成る金属膜を、KCN処理を施す前のp形半導
体層を形成するインジウム(In)と銅(Cu)とのC
u/In原子濃度比率が1.8以上となるように形成す
ることによって、最終的に得られる太陽電池の特性を向
上できる。尚、本発明の薄膜金属層としては、金(A
u),白金(Pt)又はパラジウム(Pd)によって形
成した薄膜金属層が好ましい。
【0008】本発明においては、KCN処理を施す前の
p形半導体層のCu/In原子濃度比率を1.8以上と
しても、KCN処理工程にいて、電極膜からのp形半導
体層の剥離を防止できる。このため、p形半導体層のC
u/In原子濃度比率を、従来の化合物半導体太陽電池
よりも高くでき、p形半導体層内の結晶性を向上できる
結果、本発明に係るpn接合の化合物半導体太陽電池の
発電効率を、従来の化合物半導体太陽電池の発電効率よ
りも向上できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る化合物半導体太陽電
池の一例を図1に示す。図1において、図1(a)は太
陽電池の正面図であり、図1(b)は太陽電池の斜視図
である。図1に示す太陽電池は、基板としてのガラス基
板10上に電極膜としてモリブデン層12が形成されて
いる。このモリブデン層12上には、CuInS2のp
形半導体層14とn形半導体層16とが順次積層されて
おり、n形半導体層16上に透明電極18が形成されて
いる。更に、透明電極18上には櫛形電極20が形成さ
れている。この櫛形電極20は、図1(a)に示す様
に、電極が枝別れ状(櫛形状)に形成されているもので
ある。かかる太陽電池において、モリブデン層12とp
形半導体層14との間には、貴金属から成る薄膜金属層
22が形成されている。この薄膜金属層22は、金(A
u),白金(Pt)又はパラジウム(Pd)によって形成するこ
とが好ましく、且つ図1(b)に示す様に、太陽電池を
構成する層及び膜のいずれよりも薄く、厚さは2nm程
度で有効である。但し、実用的には、薄膜金属層22の
厚さを5〜200nmの範囲内とすることが好ましく、
特に薄膜金属層22の厚さを5〜20nmとすることが
好ましい。また、p形半導体層14は、後述するKCN
処理を施す前のp形半導体層のCu/In原子濃度比率
を1.8以上とすることができる。モリブデン層12上
に直接p型半導体層14を形成した従来の化合物半導体
太陽電池では、KCN処理前のp形半導体層のCu/I
n原子濃度比率が1.6を超えて高くなり、その膜厚が
2μm以上となると、KCN処理工程において、モリブ
デン層12からp型半導体層が剥離する現象が発生し易
くなる。この様に、Cu/In原子濃度比率を1.8以
上とした図1に示す化合物半導体太陽電池のp形半導体
層では、その厚さを6〜8μmとすることができる。
尚、Cu/In原子濃度比率が1.6程度である従来の
化合物半導体太陽電池のp形半導体層では、その厚さは
2μm程度である。
【0010】図1に示す太陽電池は、図2に示す製造方
法で製造できる。先ず、基板としてのガラス基板10の
一面側に、電極膜としてのモリブデン層12をスパッタ
リングによって形成した後〔図2(a)の工程〕、厚さ
が5〜100nm(好ましくは5〜20nm)の貴金属
から成る薄膜金属層22をモリブデン層12上に形成す
る〔図2(b)の工程〕。この薄膜金属層22は、金
(Au),白金(Pt)又はパラジウム(Pd)の蒸着、スパッ
タリング、又は電解めっきによって形成することが好ま
しい。更に、インジウム層13を、薄膜金属層22上に
室温下での蒸着によって形成した後、銅層15を室温下
での蒸着によってインジウム層13上に形成する〔図2
(c)の工程〕。この際、インジウム層13及び銅層1
5の厚さを、KCN処理前のp形半導体層のCu/In
原子濃度比率が1.8以上となるように制御する。次い
で、形成したインジウム層13及び銅層15から成る金
属膜に、硫化水素雰囲気中で加熱処理する硫化処理を施
すことによって、CuInS2のp形半導体層14を形
成する〔図2(d)の工程〕。この硫化処理は、アルゴ
ンガス等の不活性ガス中に硫化水素(H2S)が5vol
%加えられた気体を、540℃の温度雰囲気下で約2時
間ほど流すことによって施すことができる。ここで、図
2においては、インジウム層13を形成した後に銅層1
5を形成しているが、銅層15を形成した後にインジウ
ム層13を形成してもよい。更に、図2では、インジウ
ム層13及び銅層15を蒸着によって形成しているが、
スパッタリングやめっきによって形成してもよく、蒸
着、スパッタリング、及びめっきを併用してもよい。
【0011】その後、最適なpn接合の太陽電池が得ら
れるように、p形半導体層14に生成された硫化物(C
xY)等の不純物を取り除きp形半導体層14の特性
を適正化して安定した特性とすべく、KCNが5〜10
重量%含有されたKCN溶液によってp形半導体層14
の表面を洗浄するKCN処理を施す。このKCN処理
は、KCNが5〜10重量%含有された室温(常温)程
度のKCN溶液中に、p形半導体層14の表面を1〜5
分間程度浸漬することによって行うことができる。かか
るKCN処理の工程において、薄膜金属層22上に形成
したp型半導体層では、KCN処理前のp型半導体層の
Cu/In原子濃度比率を1.8以上としても、モリブ
デン層12からのp形半導体層の剥離現象は発生しな
い。他方、モリブデン層102上に直接p形半導体層1
04が形成されている図5に示す従来の太陽電池では、
KCN処理前のp型半導体層のCu/In原子濃度比率
が1.6を超えて高くなると、モリブデン層からp形半
導体層が剥離する現象が発生する。
【0012】この様に形成したp形半導体層14上に
は、化学的溶液析出法によってn形半導体層16を形成
する〔図2(e)の工程〕。かかるn形半導体層16
は、ZnSO4(0.1mol/リットル)、チオ尿素
(0.6mol/リットル)及びNH3水溶液(3mo
l/リットル)が混合されて80℃に維持された混合液
に、p形半導体層14を形成したガラス基板10を約1
0分間程浸漬することによって形成できる。この工程は
n型半導体層14がZnSの場合であり、n型半導体層
14をCdSとする場合は、ヨウ化カドミウム(0.0
015mol/リットル)、NH3水溶液(1.0mo
l/リットル)及びヨウ化アンモニウム(0.01mo
l/リットル)を混合した液に基板を入れ、加温して約
40℃になったところで、チオ尿素(0.15mol/
リットル)を入れ、80℃で5分間浸漬することによっ
て形成できる。更に、n形半導体層16上に、Alがド
ープされたZnOから成る透明電極18を形成する〔図
2(f)の工程〕。その後、透明電極18上に、アルミ
ニウムによって櫛形電極20を形成した後、モリブデン
層12上に電極端子23を形成して図1に示す太陽電池
を得ることができる。この電極端子23は、モリブデン
層12上で電極端子23を形成する部位を予め保護用の
レジスト又はマスクにより被覆しておき、p型半導体層
14、n形半導体層16、透明電極18を形成した後、
保護用のレジスト又はマスクを除去することによって形
成できる。
【0013】図1に示す太陽電池のI−V特性を図3の
曲線Aとして示す。AM1.5(100mW/cm2)の
条件により測定した結果である。曲線AのI−V特性を
呈する太陽電池は、その受光面積(有効面積)が0.2
5cm2であって、ガラス基板10上に形成された厚さ
約1μmのモリブデン層12、厚さ5nmの白金(Pt)か
ら成る薄膜金属層22、厚さ約2.5μmで且つKCN
処理前のCu/In原子濃度比率が3.0であったCu
InS2から成るp形半導体層14、厚さ80〜120
nmのZnSによるn型半導体層16及びAlがドープ
されたZnOから成る厚さ約1μmの透明電極18によ
って構成されている。尚、n型半導体層16としてCd
S、InSを使用した場合も同様である。
【0014】他方、図5に示す従来の太陽電池のI−V
特性を、図3に曲線Bとして併記する。曲線BのI−V
特性を呈する太陽電池は、その受光面積(有効面積)が
0.25cm2であって、ガラス基板100上に形成さ
れた厚さ約1μmのモリブデン層102、厚さ約2μm
で且つKCN処理前のCu/In原子濃度比率が1.6
であったCuInS2から成るp形半導体層104、厚
さ80〜120nmのZnSによるn型半導体層106
及びAlがドープされたZnOから成る厚さ約1μmの
透明電極108によって構成されている。図3から明ら
かな様に、図1に示す太陽電池の光量100mW/cm
2下におけるI−V特性は、図5に示す従来の太陽電池
のI−V特性よりも良好であり、図3に示すI−V特性
から導かれる発電効率は11.0%である。一方、図5
に示す従来の太陽電池の発電効率は9.7%であった。
【0015】以上の説明では、インジウム層13と銅層
15とから成る金属層に、硫化水素雰囲気中で加熱処理
する硫化処理を施すことによって、CuInS2のp形
半導体層14を形成したが、インジウム層13と銅層1
5とから成る金属層に、セレン化水素雰囲気中で加熱処
理するセレン化処理を施し、CuInSe2のp形半導
体層14を形成する場合も、本発明を適用することがで
きる。また、p形半導体層14を形成するCuInS2
又はCuInSe2中に、微量のガリウム(Ga)が含
有されていてもよい。この様に、微量のガリウム(G
a)が含有されているp形半導体層14を形成するに
は、例えば図2に示す方法において、ガラス基板10の
基板面に形成したモリブデン層12上にガリウム層をガ
リウム(Ga)又は硫化ガリウム(GaS)のスパッタ
リング又は蒸着によって形成した後、インジウム層13
と銅層15とを形成するか、或いはモリブデン層12上
にインジウム層13と銅層15とを形成した後、同様に
してガリウム層を形成し、次いで、硫化水素雰囲気中で
加熱処理する硫化処理を施すことによって、微量のガリ
ウム(Ga)を含有するCuInS2から成るp形半導
体層14を形成できる。同様のp形半導体層14は、ガ
ラス基板10の基板面に形成したモリブデン層12上に
インジウム層13を形成した後、銅(Cu)−ガリウム
(Ga)合金層をスパッタリング又は蒸着によって形成
し、次いで、硫化水素雰囲気中で加熱処理する硫化処理
を施しても形成できる。或いは、ガラス基板10の基板
面に形成したモリブデン層12上に、銅(Cu)、イン
ジウム(In)、セレン(Se)、及び微量のガリウム
(Ga)を加熱しつつ同時蒸着することによって、微量
のガリウム(Ga)を含有するCuInSe2から成る
p形半導体層14を形成できる。
【発明の効果】本発明によれば、KCN処理直前のp形
半導体層のCu/In原子濃度比率を、従来のpn接合
の化合物半導体太陽電池よりも高くでき、p形半導体層
内の結晶性を向上できるため、本発明に係るpn接合の
化合物半導体太陽電池の発電効率は、従来のpn接合の
化合物半導体太陽電池の発電効率よりも向上できる。そ
の結果、pn接合の化合物半導体太陽電池の普及を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化合物半導体太陽電池の一例を説
明するための正面図及び斜視図である。
【図2】図1に示す化合物半導体太陽電池の製造方法の
一例を説明するための工程図である。
【図3】図1に示す太陽電池のI−V特性を示すグラフ
である。
【図4】従来の化合物半導体太陽電池の一例を説明する
ための正面図及び縦断面図である。
【図5】図4に示す従来の化合物半導体太陽電池の製造
方法の一例を説明するための工程図である。
【符号の説明】
10 ガラス基板 12 モリブデン層(電極膜) 13 インジウム層 14 p形半導体層 15 銅層 16 n形半導体層 18 透明電極層 20 櫛形電極 22 薄膜金属層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の一面側に形成された電極膜上に、
    p形半導体層とn形半導体層とが順次形成されてなる化
    合物半導体太陽電池において、 該p形半導体層が、主として銅(Cu)及びインジウム(In)
    によって形成された半導体層であり、 且つ前記電極膜とp形半導体層との間に、前記p形半導
    体層よりも薄い貴金属から成る薄膜金属層が形成されて
    いることを特徴とする化合物半導体太陽電池。
  2. 【請求項2】 薄膜金属層の厚さが、2nm以上である
    請求項1記載の化合物半導体太陽電池。
  3. 【請求項3】 薄膜金属層の厚さが、5〜200nmで
    ある請求項2記載の化合物半導体太陽電池。
  4. 【請求項4】 薄膜金属層が、金(Au),白金(P
    t)又はパラジウム(Pd)によって形成されている請
    求項1〜3のいずれか一項記載の化合物半導体太陽電
    池。
  5. 【請求項5】 電極膜が、ガラス基板の一面側に形成さ
    れたモリブデン(Mo)から成る電極膜であり、且つp形半
    導体層が、CuInS2又はCuInSe2から成る請求
    項1〜4のいずれか一項記載の化合物半導体太陽電池。
  6. 【請求項6】 基板の一面側に形成された電極膜上にイ
    ンジウム層と銅層とを積層して金属膜を形成した後、前
    記金属膜に硫化処理又はセレン化処理を施してCuIn
    2又はCuInSe2から成るp形半導体層を形成し、 次いで、前記p形半導体層をKCN溶液で洗浄して、硫
    化銅やセレン化銅等の不純物を除去するKCN処理を施
    した後、前記p形半導体層上にn型半導体層を形成して
    化合物半導体太陽電池を製造する際に、 該電極膜の表面に、前記p形半導体層よりも薄い貴金属
    から成る薄膜金属層を形成した後、 前記薄膜金属層の表面にインジウム層と銅層とから成る
    金属膜を形成することを特徴とする化合物半導体太陽電
    池の製造方法。
  7. 【請求項7】 薄膜金属層を、金(Au),白金(P
    t)又はパラジウム(Pd)によって形成する請求項6
    記載の化合物半導体太陽電池の製造方法。
  8. 【請求項8】 インジウム層と銅層との金属膜を、前記
    KCN処理を施す前のp形半導体層を形成するインジウ
    ム(In)と銅(Cu)とのCu/In原子濃度比率が
    1.8以上となるように形成する請求項6又は請求項7
    記載の化合物半導体太陽電池の製造方法。
JP36768799A 1999-03-29 1999-12-24 化合物半導体太陽電池及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3777281B2 (ja)

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