JP2001148308A - ソレノイド - Google Patents

ソレノイド

Info

Publication number
JP2001148308A
JP2001148308A JP33011199A JP33011199A JP2001148308A JP 2001148308 A JP2001148308 A JP 2001148308A JP 33011199 A JP33011199 A JP 33011199A JP 33011199 A JP33011199 A JP 33011199A JP 2001148308 A JP2001148308 A JP 2001148308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferromagnetic
magnetic
stator
hollow tube
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33011199A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshimitsu Takahashi
利光 高橋
Takasuke Kaneda
敬右 金田
Hisamitsu Saida
寿充 歳田
Hitomi Kada
日登海 加田
Yasuaki Kinoshita
靖朗 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP33011199A priority Critical patent/JP2001148308A/ja
Publication of JP2001148308A publication Critical patent/JP2001148308A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Electromagnets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ろう付け、溶接等による接合も冷間加工も必
要とせず中空管の所望部位にそれぞれ非磁性帯域および
強磁性帯域を形成できるソレノイドを提供する。 【解決手段】 コイルおよびヨークから成る筒状の磁力
線発生部に取り巻かれた中空管内にプランジャーおよび
固定子が並び、中空管は、該ギャップに対面する部分を
含む非磁性帯域と、該非磁性帯域の両隣にある一対の強
磁性帯域とを有し、ヨークからの磁力線が一方の強磁性
帯域を透過してプランジャー、ギャップ、固定子を経て
他方の該強磁性帯域を透過してヨークに戻る磁気回路を
構成する磁力線がプランジャーを固定子に吸引させ変位
させるソレノイドにおいて、(1)中空管は焼結体から
成り、非磁性帯域と強磁性帯域は化学組成が異なるか、
または(2)中空管は深絞り成形体から成り、非磁性帯
域と強磁性帯域は化学組成が異なり且つ一方が他方に圧
入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁等の電磁ア
クチュエータに適したソレノイドに関する。
【0002】
【従来の技術】このようなソレノイドは、図1に示す基
本構成を持つ。すなわち、ソレノイド1は、コイル2お
よびヨーク3から成る筒状の磁力線発生部4と、磁力線
発生部4に取り巻かれ、その軸方向に延びた中空管5
と、中空管5内に軸方向に沿って並んだプランジャー6
および固定子7とを備えている。プランジャー6の中心
から軸方向に延びた作動子8が、筒状の固定子7を貫通
して、電磁弁等の作動対象に連結している。作動時に、
プランジャー6は中空管5により案内されて変位する。
【0003】プランジャー6は非励磁状態では固定子7
との間にギャップ9が形成されるようにバネ(図示せ
ず)等により付勢されている。コイル2に通電するとヨ
ーク3内に磁力線(磁束)が発生して励磁状態となる。
ヨーク3は図示のように軸方向断面がC字形をしてお
り、プランジャー/固定子間のギャップ9に対応する部
分10が開口している。これにより、磁力線はヨーク3
の開口10近傍で中空管5の壁を透過してプランジャー
6内に導かれ、ギャップ9を渡って固定子7内を通り、
再び中空管5の壁を透過してヨーク3に戻る磁気回路1
1が形成される。
【0004】ここで、ソレノイド1を小型化あるいは低
電流化するために、中空管5の磁力線透過部分51を強
磁性とし、磁気抵抗を低減することが効果的である。中
空管5の磁力線透過部分51が非磁性であると磁気抵抗
が大きくなるため、プランジャー6を吸引するのに必要
な磁力線を発生させるには、コイル2の巻き数を多くす
るか、コイル3への印加電流を大きくする必要がある。
【0005】一方、プランジャー/固定子間のギャップ
9に対応する中空管部位52が強磁性であると、中空管
5自体を流れる磁力線が増大し、プランジャー6から固
定子7を通る経路への磁力線が減少し、吸引力が減少し
てしまう。したがって、中空管5への磁力線の流れをで
きるだけ防止し、プランジャー6から固定子7を通る経
路への磁力線を十分に確保するためには、プランジャー
/固定子間ギャップ9に対応する中空管部位52は非磁
性とすることが必要である。
【0006】このような複合構造として、図示した中空
管は、ギャップ9に対面する部分を含む非磁性帯域52
と、この非磁性帯域52の両隣にある一対の強磁性帯域
51とを有する。従来、このような複合構造の中空管5
を形成する方法として、非磁性帯域52を構成する非磁
性材料と強磁性帯域51を構成する強磁性材料とをろう
付け、溶接等により接合していた。しかし、所望の寸法
形状、精度を得るためには煩雑な後加工を必要とすると
いう問題があった。
【0007】これに対して、特開昭54−161061
号公報および特開平7−11397号公報には、非磁性
相から成る材料の一部に冷間加工を施して、加工誘起変
態により強磁性相を生成させることにより、一体の材料
中に非磁性帯域52と強磁性帯域51とを形成する方法
が提案されている。この方法は、上記のように異種材料
同士を接合する必要はない。しかし、所望部位のみに必
要な強磁性を付与するためには、材料の化学組成および
前処理と冷間加工率との関係を厳密に制御する必要があ
る上、必要な冷間加工率を確保するために寸法・形状の
自由度が制限されるという問題があった。
【0008】更に、非磁性材料を冷間加工して得られる
強磁性材料は、強磁性材料としては磁気特性が低いとい
う問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ろう付け、
溶接等による接合も冷間加工も必要とせず、中空管の所
望部位にそれぞれ非磁性帯域および強磁性帯域を形成で
きると共に、強磁性帯域を磁気特性の優れた材料で形成
できるソレノイドを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のソレノイドは、コイルおよびヨークから成
る筒状の磁力線発生部と、該磁力線発生部に取り巻か
れ、その軸方向に延びた中空管と、該中空管内に該軸方
向に沿って並んだプランジャーおよび固定子とを備え、
該プランジャーは非励磁状態では該固定子との間にギャ
ップが形成されるように付勢されており、該中空管は、
該ギャップに対面する部分を含む非磁性帯域と、該非磁
性帯域の両隣にある一対の強磁性帯域とを有し、励磁状
態では、該ヨークからの該磁力線が該中空管の一方の該
強磁性帯域を透過して該プランジャー内を通り、該ギャ
ップを渡って該固定子内を通り他方の該強磁性帯域を透
過して該ヨークに戻る磁気回路を構成し、該磁力線によ
り該プランジャーが該固定子に吸引されて該軸方向に変
位するソレノイドにおいて、(1)該中空管は焼結体か
ら成り、該非磁性帯域と該強磁性帯域は化学組成が異な
るか、または(2)該中空管は深絞り成形体から成り、
該非磁性帯域と該強磁性帯域は化学組成が異なり且つ一
方が他方に圧入されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本願第一発明によれば、図1にお
いて、中空管5が焼結体から成り、非磁性帯域52と強
磁性帯域51は化学組成が異なる。中空管5は一体の焼
結体として形成されており、ニアネットシェイプ成形が
可能である。したがって、後加工は必要に応じてごく軽
微な仕上げ加工のみで足りる。非磁性帯域52と強磁性
帯域51は、それぞれ異なる化学組成の粉末を配置して
成形し、焼結することにより画定することができる。
【0012】本願第二発明によれば、図1において、中
空管5は深絞り成形体から成り、非磁性帯域52と該強
磁性帯域51は化学組成が異なり且つ一方が他方に圧入
されている。中空管5は一体の深絞り成形体として形成
されており、後加工は軽微な仕上げ加工のみで足りる。
非磁性帯域52と強磁性帯域51は、圧入により容易に
画定できる。
【0013】
【実施例】〔実施例1〕図2および図3を参照して、第
一発明の焼結により中空管を作製する方法を説明する。
本実施例では、射出成形(MIM: Metal Injection Moldin
g)により焼結用の成形体を作成する。
【0014】図2(1)に示すように、射出成形用の金
型として割り型12を用いる。割り型12は、一対の半
型12Aと12Bを合わせ面121で合わせることによ
り、キャビティー123を形成する。図示しない射出成
形機により異種の焼結素材(スラリー)を所定高さの位
置に導入するために、合わせ面121に沿って3つの注
入路125、127、129が設けてある。
【0015】この金型を用い、図3(1)〜(3)に示
した手順により射出成形を行う。図3は、図2(1)の
合わせ面121における断面を示す。先ず、図3(1)
に示すように、金型12のキャビティー123内に第1
の中子13を挿入し固定する。第1中子13は直径が段
付になっていて、先端から所定長さの部分13Aが他の
部分よりやや細くなっており、第1中子13の段差部1
31より下では、金型12のキャビティー内壁との間に
所定の間隙が開く。
【0016】この状態で、一番下の注入路125を介し
て、射出成形機から純鉄、電磁鋼、フェライト系ステン
レス鋼等の強磁性体粉末とバインダー等とから成るスラ
リー状の強磁性焼結素材14を上記の間隙内に圧入し、
間隙を充填する。注入路125のキャビティー内壁にお
ける開口125Aは、中子13の段差部131より若干
下に位置している。中子13の段差部131により、強
磁性焼結素材14の充填部の上端が所定位置に確定され
る。焼結素材の圧入が完了したら、第1中子13をキャ
ビティーから取り出す。
【0017】強磁性焼結素材の射出成形体14は、金型
12のキャビティー内壁に押し付けられた状態で残る。
注入路125の開口125Aは、射出成形体14がキャ
ビティー内壁に密着していることにより閉塞されている
ので、以降の射出工程において他の材料が圧入時に開口
125Aから漏れ出ることはない。次に、図3(2)に
示すように、キャビティー123内に第2の中子15を
挿入し、固定する。第2中子は直径が段付になってい
て、先端から所定長さ(上記第1中子13よりも長い範
囲)の部分15Aが他の部分よりやや細くなっており、
第2中子15の段差部151より下、強磁性焼結素材成
形体14の上端131より上の範囲では、金型12のキ
ャビティー内壁との間に上記所定間隙と等しい所定間隙
が開く。
【0018】この状態で、下から二番目の注入路127
を介して、射出成形機から銅、アルミニウム、クロム、
オーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性体粉末とバイ
ンダー等とから成るスラリー状の非磁性焼結素材16を
上記の間隙内に圧入し、間隙を充填する。注入路127
のキャビティー内壁における開口127Aは、中子15
の段差部151より若干下に位置している。中子15の
段差部151により、非磁性焼結素材14の充填部の上
端が所定位置に確定される。焼結素材の圧入が完了した
ら、第2中子15をキャビティーから取り出す。
【0019】非磁性焼結素材の射出成形体16は、金型
12のキャビティー内壁に押し付けられた状態で残る。
注入路127の開口127Aは、射出成形体16がキャ
ビティー内壁に密着していることにより閉塞されている
ので、以降の射出工程において他の材料が圧入時に開口
127Aから漏れ出ることはない。次に、図3(3)に
示すように、キャビティー123内に第3の中子17を
挿入し、固定する。第3中子は直径が段付になってい
て、先端から所定長さ(上記第2中子15よりも更に長
い範囲)の部分17Aが他の部分よりやや細くなってお
り、第3中子17の段差部171より下、非磁性焼結素
材成形体16の上端151より上の範囲では、金型12
のキャビティー内壁との間に上記所定間隙と等しい所定
間隙が開く。
【0020】この状態で、一番上の注入路129を介し
て、射出成形機から純鉄、電磁鋼、フェライト系ステン
レス鋼等の強磁性体粉末とバインダー等とから成るスラ
リー状の強磁性焼結素材18を上記の間隙内に圧入し、
間隙を充填する。注入路129のキャビティー内壁にお
ける開口129Aは、中子17の段差部171より若干
下に位置している。中子17の段差部171により、強
磁性焼結素材18の充填部の上端が所定位置に確定され
る。焼結素材の圧入が完了したら、第3中子17をキャ
ビティーから取り出す。
【0021】非磁性焼結素材の射出成形体16は、金型
12のキャビティー内壁に押し付けられた状態で残る。
図2(1)に示した合わせ面121で型ばらしすると、
図2(2)に示したように下部および上部がそれぞれ強
磁性体14および18の射出成形体から成り、中央部が
非磁性体16の射出成形体から成る中空管形状の一体の
射出成形体19が得られる。射出成形体19には、金型
12の注入路125、127、129内に残留した材料
がバリ19Xとなって突き出ている。このバリ19Xを
除去した後、焼結することにより、焼結体から成る一体
の中空管が得られる。
【0022】〔実施例2〕図4および図5を参照して、
第一発明の焼結により中空管を作製する方法を説明す
る。図4(1)に示すように、金型21のキャビティー
内に、純鉄、電磁鋼、フェライト系ステンレス鋼等の強
磁性体の粉末22を装入する。
【0023】次に、図4(2)に示すように、金型21
のキャビティー内に第1ポンチ23を挿入する。第1ポ
ンチ23は直径が段付になっていて、先端から所定長さ
の部分23Aが他の部分よりやや細くなっており、金型
21のキャビティー内壁との間に所定の間隙が開くよう
になっている。次に、図4(3)に示すように、金型2
1を反転させて下向きでプレス装置にセットし、図示し
ない加圧手段により上記細径部分23とキャビティー内
壁との間の間隙内で強磁性体粉末22をプレス成形す
る。プレス成形完了後、金型21のキャビティーから第
1ポンチ23を引き抜く。強磁性体の粉末成形体22は
金型21のキャビティー内壁に押し付けられた状態で残
る。
【0024】次に、図4(4)に示すように、金型21
をプレス装置から取り出し、反転させて上向きにして、
金型21のキャビティー内に銅、アルミニウム、クロ
ム、オーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性体の粉末
24を装入する。次に、図5(1)に示すように、金型
21のキャビティー内に第2ポンチ25を挿入する。第
2ポンチ25は直径が段付になっていて、先端から所定
長さ(上記第1ポンチ23よりも長い範囲)の部分25
Aが他の部分よりやや細くなっており、金型21のキャ
ビティー内壁との間に前記所定間隙と等しい所定間隙が
開くようになっている。
【0025】次に、図5(2)に示すように、金型21
を反転させて下向きにすると、非磁性体粉末24は上記
細径部分25Aとキャビティー内壁との間の間隙に落ち
込み、第1ポンチの細径部分23Aの長さを超えた範囲
25Bの間隙を充填する。次に、図5(3)に示すよう
に、金型21をプレス装置にセットし、図示しない加圧
手段により上記細径部分25Aの範囲25Bとキャビテ
ィー内壁との間の間隙内で非磁性粉末24をプレス成形
する。プレス成形完了後、金型21のキャビティーから
第2ポンチ25を引き抜く。非磁性体の粉末成形体24
は金型21のキャビティー内壁に押し付けられた状態で
残る。
【0026】次に図5(4)に示すように、金型21を
プレス装置から取り出し、反転させて上向きにして、金
型21のキャビティー内に純鉄、電磁鋼、フェライト系
ステンレス鋼等の強磁性体の粉末26を装入する。以降
は、図5(1)〜(3)と同様の手順により、金型21
を反転およびプレス成形を行うことにより、下部および
上部がそれぞれ強磁性体22および26の粉末成形体か
ら成り、中央部が非磁性体24の粉末成形体から成る中
空管形状の一体の粉末成形体が得られ、これを焼結する
ことにより、焼結体から成る一体の中空管が得られる。
【0027】〔実施例3〕図6および図7を参照して、
第一発明の焼結により中空管を作成する別の方法を説明
する。図6(1)に示すように、金型31のキャビティ
ー内に、キャビティー内壁と所定の間隙を開けて中子3
2を保持し、この間隙内に純鉄、電磁鋼、フェライト系
ステンレス鋼等の強磁性体の粉末33を装入する。中子
31は支持棒32Aにより、金型31と位置合わせさ
れ、支持されている。
【0028】次に、図6(2)に示すように、下向きカ
ップ形のポンチ34により上記間隙内の強磁性体粉末3
3を、図示しない加圧手段によりプレス成形する。ポン
チ34は中心部に貫通孔があって、中子32の支持棒3
2Aがこの貫通孔を通るようになっている。プレス成形
完了後、中子32およびポンチ34を金型31のキャビ
ティーからとり出す。
【0029】次に、図6(3)に示すように、上記第1
の中子32により長い第2の中子35を金型31のキャ
ビティー内に挿入して、第2中子35の下部を上記強磁
性体粉末のプレス成形体33に密着させる。第2中子3
5の上部は金型31のキャビティー内壁との間に所定の
間隙が開いている。この間隙内に銅、アルミニウム、ク
ロム、オーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性体の粉
末36を装入する。第2中子35は支持棒35Aにより
金型31と位置合わせされ、支持されている。
【0030】次に、図6(4)に示すように、下向きカ
ップ形のポンチ34により上記間隙内の非磁性体粉末3
6を、図示しない加圧手段によりプレス成形する。ポン
チ34の中心部に貫通孔があって、第2中子35の支持
棒35Aがこの貫通孔を通るようになっている。プレス
成形完了後、第2中子35およびポンチ34を金型31
のキャビティーからとり出す。
【0031】次に、図7(1)に示すように、上記第2
中子35により更に長い第3の中子37を金型31のキ
ャビティー内に挿入して、第3中子37の下部を上記強
磁性体粉末のプレス成形体33に密着させ、中央部を上
記非磁性体粉末のプレス成形体36に密着させる。第3
中子37の上部は金型31のキャビティー内壁との間に
所定の間隙が開いている。この間隙内に純鉄、電磁鋼、
フェライト系ステンレス鋼等の強磁性体の粉末38を装
入する。第3中子37は支持棒37Aにより金型31と
位置合わせされ、支持されている。
【0032】次に、図7(2)に示すように、下向きカ
ップ形のポンチ34により上記間隙内の強磁性体粉末3
8を、図示しない加圧手段によりプレス成形する。ポン
チ34の中心部に貫通孔があって、第3中子37の支持
棒37Aがこの貫通孔を通るようになっている。プレス
成形完了後、第3中子37およびポンチ34を金型31
のキャビティーからとり出す。
【0033】以上の工程により、下部および上部が強磁
性体の粉末成形体33および38からそれぞれ成り、中
央部が非磁性体の粉末成形体36から成る中空管形状の
一体の粉末成形体が得られ、これを焼結することによ
り、焼結体から成る一体の中空管が得られる。 〔実施例4〕図8を参照して、第二発明の深絞り成形に
より中空管を作製する方法を説明する。
【0034】図8(1)に示すように、純鉄、電磁鋼、
フェライト系ステンレス鋼等の強磁性板40にプレス等
によりリング状の窪み41を形成する。次に、図8
(2)に示すように、銅、アルミニウム、クロム、オー
ステナイト系ステンレス鋼等の非磁性板からプレス等に
より形成した非磁性リング45を、上記強磁性板40の
リング状窪み41内に挿入する。窪み41の深さは非磁
性リング45の厚さより小さくしてあり、窪み41に挿
入されたリング45は強磁性板40の表面から上に若干
突き出ている。
【0035】次に、図8(3)に示すように、プレス加
工により非磁性リング45を強磁性板40の厚さ方向に
圧入する。圧入により、リング45と、強磁性板40の
窪み41近傍部分とが変形し、リング45の上面(自由
面)が強磁性板40の表面と同一平面となっている。こ
の変形は一般に塑性変形と弾性変形との組合せであり、
強磁性板40とリング45が実質的に一体化される。圧
入されたリング45の底面の下にある強磁性板40の部
分42はできるだけ薄くなるようにすることが望まし
い。
【0036】次に、非磁性リング45圧入済強磁性板4
0を、図8(4)に示すように深絞り成形して中空管5
にする。この中空管5は、図8(5)に示すように、強
磁性板40から成形された対の強磁性帯域51と、その
間に挟まれ非磁性リング45から成形された非磁性帯域
52とを有する。強磁性帯域51(40)と非磁性帯域
52(45)とは上記の圧入により一体化された状態を
維持している。
【0037】ここで、窪み41の形成(図8(1))
と、この窪み41内へのリング45の挿入(図8
(2))の工程に代えて、図8(6)に示すように、窪
みを形成せずに強磁性板40の表面にリング45を載せ
た状態で図8(3)に示すプレスによる圧入を行っても
よい。 〔実施例5〕実施例4では、強磁性板40に非磁性リン
グ45を圧入したが、下記のように非磁性板に強磁性リ
ングを圧入してもよい。
【0038】図9(1)に示すように、銅、アルミニウ
ム、クロム、オーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性
板60にプレス等により同心円状の2個のリング状窪み
61を形成する。次に、図9(2)に示すように、純
鉄、電磁鋼、フェライト系ステンレス鋼等の強磁性板か
らプレス等により形成した強磁性リング65を、上記非
磁性板60の2個のリング状窪み61内に挿入する。窪
み61の深さは強磁性リング65の厚さより小さくして
あり、窪み61に挿入されたリング62は非磁性板60
の表面から上に若干突き出ている。
【0039】次に、図9(3)に示すように、プレス加
工により強磁性リング65を非磁性板60の厚さ方向に
圧入する。圧入により、リング65と、非磁性板60の
窪み61近傍部分とが変形し、リング65の上面(自由
面)が強磁性板60の表面と同一平面となっている。こ
の変形は一般に塑性変形と弾性変形との組合せであり、
非磁性板60とリング65が実質的に一体化される。圧
入されたリング65の底面の下にある非磁性板60の部
分62はできるだけ薄くなるようにすうことが望まし
い。
【0040】次に、強磁性リング65圧入済非磁性板6
0を、図9(4)に示すように深絞り成形して中空管5
にする。この中空管5は、図9(5)に示すように、強
磁性リング65から成形された強磁性帯域51と、その
間に挟まれ非磁性板60から成形された非磁性帯域52
と、非磁性板60から成形された両端部53とを有す
る。強磁性帯域51(65)と非磁性帯域52(60)
と両端部(60)とは上記の圧入により一体化された状
態を維持している。
【0041】ここで、窪み61の形成(図9(1))
と、この窪み61内へのリング65の挿入(図9
(2))の工程に代えて、図9(6)に示すように、窪
みを形成せずに非磁性板60の表面に強磁性リング65
を載せた状態で図9(3)に示すプレスによる圧入を行
ってもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明により、ろう付け、溶接等による
接合も冷間加工も必要とせず、中空管の所望部位にそれ
ぞれ非磁性帯域および強磁性帯域を形成できるソレノイ
ドが提供される。更に、非磁性帯域と強磁性帯域を互い
に化学組成の異なる異種材料により形成することができ
るので、優れた磁気特性の中空管が得られる。本発明
は、ソレノイドの小型化・低電流化に極めて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ソレノイドの基本構造を示す断面図で
ある。
【図2】図2は、第一発明の一態様において、(1)焼
結によりソレノイドを製造するための射出成形用金型を
示す斜視図、および(2)得られる射出成形体を示す断
面図である。
【図3】図3は、図2(1)の金型を用いて射出成形に
より焼結用成形体を作製する工程を示す断面図である。
【図4】図4は、第一発明の別態様において、焼結によ
りソレノイドを製造するための粉末成形工程の前半を示
す断面図である。
【図5】図5は、図4に示した工程に続く粉末成形工程
の後半を示す断面図である。
【図6】図6は、第一発明の更に別態様において、焼結
によりソレノイドを製造するための粉末成形工程の前半
を示す断面図である。
【図7】図7は、図6に示した工程に続く粉末成形工程
の後半の一部を示す断面図である。
【図8】図8は、第二発明の一態様において、深絞り成
形によりソレノイドを製造する工程を示す断面図であ
る。
【図9】図9は、第二発明の別態様において、深絞り成
形によりソレノイドを製造する工程を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…ソレノイド 2…コイル 3…ヨーク 4…コイル2とヨーク3から成る磁力線発生部 5…中空管 51…強磁性帯域(磁力線透過部分) 52…非磁性帯域 6…プランジャー 7…固定子 8…作動子 9…プランジャー6と固定子7の間のギャップ 10…ヨーク3の開口 11…磁気回路 12…射出成形用金型(割り型) 12A,12B…金型12を構成する一対の半型 121…金型12の合わせ面 123…金型12のキャビティー 125…射出成形用素材(スラリー)の注入路(下段) 127…射出成形用素材(スラリー)の注入路(中段) 129…射出成形用素材(スラリー)の注入路(上段) 13…第1中子 131…第1中子の段差部 14…強磁性焼結素材(射出成形体) 15…第2中子 151…第2中子の段差部 16…非磁性焼結素材(射出成形体) 17…第3中子 171…第3中子の段差部 21…金型 22…強磁性体の粉末 23…第1ポンチ 24…非磁性体の粉末 25…第2ポンチ 26…強磁性体の粉末 31…金型 32…中子 33…強磁性体の粉末(のプレス成形体) 34…下向きカップ形のポンチ 35…第2の中子 36…非磁性体の粉末(のプレス成形体) 37…第3の中子 38…強磁性体の粉末(のプレス成形体) 40…強磁性板 41…リング状の窪み 45…非磁性リング 60…非磁性板 61…リング状窪み 65…強磁性リング
フロントページの続き (72)発明者 歳田 寿充 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 加田 日登海 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 木下 靖朗 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3H106 EE16 GA26 JJ02 KK17 5E048 AB01 AD03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルおよびヨークから成る筒状の磁力
    線発生部と、該磁力線発生部に取り巻かれ、その軸方向
    に延びた中空管と、該中空管内に該軸方向に沿って並ん
    だプランジャーおよび固定子とを備え、該プランジャー
    は非励磁状態では該固定子との間にギャップが形成され
    るように付勢されており、該中空管は、該ギャップに対
    面する部分を含む非磁性帯域と、該非磁性帯域の両隣に
    ある一対の強磁性帯域とを有し、励磁状態では、該ヨー
    クからの該磁力線が該中空管の一方の該強磁性帯域を透
    過して該プランジャー内を通り、該ギャップを渡って該
    固定子内を通り他方の該強磁性帯域を透過して該ヨーク
    に戻る磁気回路を構成し、該磁力線により該プランジャ
    ーが該固定子に吸引されて該軸方向に変位するソレノイ
    ドにおいて、 該中空管は焼結体から成り、該非磁性帯域と該強磁性帯
    域は化学組成が異なることを特徴とするソレノイド。
  2. 【請求項2】 コイルおよびヨークから成る筒状の磁力
    線発生部と、該磁力線発生部に取り巻かれ、その軸方向
    に延びた中空管と、該中空管内に該軸方向に沿って並ん
    だプランジャーおよび固定子とを備え、該プランジャー
    は非励磁状態では該固定子との間にギャップが形成され
    るように付勢されており、該中空管は、該ギャップに対
    面する部分を含む非磁性帯域と、該非磁性帯域の両隣に
    ある一対の強磁性帯域とを有し、励磁状態では、該ヨー
    クからの該磁力線が該中空管の一方の該強磁性帯域を透
    過して該プランジャー内を通り、該ギャップを渡って該
    固定子内を通り他方の該強磁性帯域を透過して該ヨーク
    に戻る磁気回路を構成し、該磁力線により該プランジャ
    ーが該固定子に吸引されて該軸方向に変位するソレノイ
    ドにおいて、 該中空管は深絞り成形体から成り、該非磁性帯域と該強
    磁性帯域は化学組成が異なり且つ一方が他方に圧入され
    ていることを特徴とするソレノイド。
JP33011199A 1999-11-19 1999-11-19 ソレノイド Pending JP2001148308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33011199A JP2001148308A (ja) 1999-11-19 1999-11-19 ソレノイド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33011199A JP2001148308A (ja) 1999-11-19 1999-11-19 ソレノイド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001148308A true JP2001148308A (ja) 2001-05-29

Family

ID=18228929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33011199A Pending JP2001148308A (ja) 1999-11-19 1999-11-19 ソレノイド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001148308A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007312384A (ja) * 2006-05-22 2007-11-29 Andrew Corp タングステン短絡スタブおよび製造方法
JP2013535827A (ja) * 2010-07-27 2013-09-12 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ソレノイドアクチュエータ
JP2014526017A (ja) * 2011-06-29 2014-10-02 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング マグネットアクチュエータのための構成部分並びにこの構成部分を製造するための方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007312384A (ja) * 2006-05-22 2007-11-29 Andrew Corp タングステン短絡スタブおよび製造方法
JP2013535827A (ja) * 2010-07-27 2013-09-12 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ソレノイドアクチュエータ
US9401236B2 (en) 2010-07-27 2016-07-26 Robert Bosch Gmbh Magnetic actuator
JP2014526017A (ja) * 2011-06-29 2014-10-02 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング マグネットアクチュエータのための構成部分並びにこの構成部分を製造するための方法
US9651163B2 (en) 2011-06-29 2017-05-16 Robert Bosch Gmbh Component for a magnetic actuator as well as a method for its manufacture

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4691162B2 (ja) 堅固なハウジングを製造するための方法
JP3504273B2 (ja) 弁のための磁気回路を製造する方法
US5950932A (en) Fuel injection valve
JPH09503267A (ja) 電磁作動式の弁に用いられる弁ニードルおよび該弁ニードルを製造するための方法
JP5279719B2 (ja) 固定の磁気回路素子を製造する方法
US20070261245A1 (en) Movable core with valve shaft of solenoid valve and method of manufacturing the same
JP4702945B2 (ja) 焼結可動鉄心およびその製造方法
JP2001148308A (ja) ソレノイド
JP4331757B2 (ja) 強固なケーシングの製作法
JP3975941B2 (ja) 電磁駆動装置
KR100677853B1 (ko) 브레이크 컨트롤 시스템용 솔레노이드밸브
JP2005069410A (ja) 電磁弁
JP2000170619A (ja) 電磁式燃料噴射弁のコアの製造方法
JP3851281B2 (ja) 磁性粉充填装置及び磁性粉充填方法並びにネオジ焼結磁石製造方法
JP2005311248A (ja) 磁路構成焼結部材及びその製造方法
JPH09144775A (ja) 電磁作動クラッチ用の部品を製造する方法
JP2001502400A (ja) 電磁的に操作可能な弁
US5401107A (en) Component of printing head for wire-impact type dot printer and molding method thereof
JPS6141122B2 (ja)
JP2000087117A (ja) 電磁弁における弁軸と焼結可動鉄心の接合方法
JPS60240112A (ja) 磁場中圧縮成形用金型
JP4532095B2 (ja) 磁心
JP2001090636A (ja) 燃料噴射弁
JPH07145402A (ja) 金属粉末射出成形方法及び金型
JP3079348B2 (ja) ラジアル配向磁石の製造方法