JP2001147735A - 位相位置付与回路および位相位置信号発生回路 - Google Patents

位相位置付与回路および位相位置信号発生回路

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JP2001147735A
JP2001147735A JP33198599A JP33198599A JP2001147735A JP 2001147735 A JP2001147735 A JP 2001147735A JP 33198599 A JP33198599 A JP 33198599A JP 33198599 A JP33198599 A JP 33198599A JP 2001147735 A JP2001147735 A JP 2001147735A
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彰 横溝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤動作を解消した位相位置付与回路を提供す
る。 【解決手段】 カウント発振クロックCCKを出力する
遅延ライン発振器40、発振制御信号CTの立ち上がり
からの位相位置を計数するカウンタ50、外部トリガE
X−Tの立ち上がりによりカウンタ50のカウント数を
記憶するラッチ51、遅延ライン発振器40が再び発振
を開始した場合にHレベルの第1の一致出力SAAを出
力する一致回路52と、ラッチ51からのカウント検出
信号Z−DTAを作成するORゲート53、第1の一致
出力SAAとカウント検出信号Z−DTAがHレベルで
ある場合に、第1の間欠位相一致信号PHAとして出力
する第1のANDゲート54を設ける。同様な構成の第
2の間欠位相一致信号PHBを出力する回路を設ける。
第1と第2の間欠位相一致信号PHBとが同時に与えら
れた場合に、間欠位相一致信号PHを出力するANDゲ
ート72を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相位置付与回路
に関するもので、例えば、周波数がデジタル入力信号の
周波数と同じで位相が外部トリガ信号の位相位置と一致
するデジタル信号を作り出す位相位置信号発生回路に使
用するのに好適な位相位置付与回路に係る。
【0002】
【従来の技術】従来、周波数が入力信号の周波数と同じ
で位相がトリガ信号の位相位置と一致する信号を作り出
す位相位置信号発生回路として、図1に示すものがあ
る。すなわち、図1の回路に設けられたタイミング発生
回路10が、繰り返し周波数fの外部基準クロック信号
EX−CKを受け、タイミング発生回路10は、受けた
外部基準クロックから位相の異なる2種類の発信制御信
号CT1及びCT2を作成する。これら2種類の発信制
御信号CT1、CT2の繰り返し周波数fは、もとの外
部基準クロックと同一である。また、発振制御信号CT
1及びCT2は、どちらか一方が常にHレベルとなって
いる関係にある。
【0003】2つの位相位置付与回路のうち、一方の位
相位置付与回路21は、発振制御信号CT1を受け、他
方の位相位置付与回路22は、別の発振制御信号CT2
を受ける。また、2つの位相位置付与回路は、共に外部
トリガEX−Tを受ける。位相位置付与回路21及び2
2は、外部トリガEX−Tが加えられた時の発信制御信
号CT1及びCT2の位相位置を記憶し、位相位置付与
回路21または22に加えられた発信制御信号CT1ま
たはCT2が、記憶された位相位置となるたびに少なく
とも一方が間欠位相一致信号PH1またはPH2を出力
する。
【0004】位相位置付与回路21または22は、以上
のように少なくともその出力の一方から間欠位相一致信
号が出力する。そこで、位相位置付与回路21及び22
から出力される間欠位相一致信号PH1及びPH2をO
Rゲート11により論理合成すれば、少なくとも外部ト
リガEX−Tが加わった時以外は、その間欠位相一致信
号PH1またはPH2が連続して繰り返し出力される
の。そのため、ORゲート11は、位相が外部トリガE
X−Tと同一である位相一致信号PHSを出力すること
ができる。
【0005】位相一致信号PHSは、外部トリガEX−
Tと共にORゲート12の入力に加えられる。そのた
め、ORゲート12は、周波数fが外部基準クロックE
X−CKと同一で、位相が外部トリガEX−Tの位相位
置と一致する位相位置信号PH−Tを作成し出力するこ
とができる。
【0006】図2は、図1に示す従来の位相位置発生回
路の内部を構成するタイミング発生回路10の具体例を
示すもので、図3は、その動作を示すタイミングチャー
トである。図2の例ではタイミング発生回路10は、繰
り返し周波数がfの外部基準クロックEX−CKを受
け、その信号を遅延回路81によって繰り返し周波数f
から求まる周期Taの1/4程度の時間遅延させてCK
遅延クロックCK−Dを作成している。また、ORゲー
ト82は、このCK遅延クロックCK−Dと外部基準ク
ロックEX−CKを受け、ORゲート82の出力からは
元の外部基準クロックEX−CKのHレベル位置と同様
の位置で、しかももとの外部基準クロックよりもHレベ
ルが広い発信制御信号CT1が出力される。また、NA
NDゲート83は、CK遅延クロックCK−Dと外部基
準クロックEX−CKを受け、NANDゲート83の出
力からは、もとの外部基準クロックEX−CKのLレベ
ル位置と同様の位置で、しかも元の外部基準クロックの
Lレベルの幅よりも広い時間だけHレベルとなる発信制
御信号CT2が出力される。
【0007】図4は、図1に示す従来の位相位置発生回
路の内部を構成する位相位置付与回路21及び22の実
施形態である。図4に示す位相位置付与回路は、遅延ラ
イン発振器40(DL−OSC)、カウンタ50、ラッ
チ51、一致回路52、ORゲート53、ANDゲート
54から成り、図1で示した発信制御信号CT1または
CT2は、図4で示す各々のCT入力に接続され、同様
に外部基準クロックEX−CKはそのまま同名の入力に
接続される。また、図4の間欠位相一致信号PHは、図
1においては間欠位相一致信号PH1またはPH2とな
ってORゲート11に接続される。
【0008】図5は図4に示す位相位置付与回路の動作
を説明するタイミングチャートである。以下、図4の各
部の動作を、図5を用いて説明する。図4で示す位相位
置付与回路に、最初Lレベルの発信制御信号CTが加え
られその信号がLレベルの間は、遅延ライン発振器40
は発振が停止し、遅延ライン発振器40の出力CCKは
Lレベルである。また、発振制御信号CTは、カウンタ
50のクリア端子CLにも加えられているため、カウン
タ50のカウント出力Q1、Q2及びQNは全てLレベ
ルにセットされる。
【0009】発信制御信号CTがHレベルに変化する
と、NANDゲート41a、及びインバータ41bの固
有の遅延時間経過後、遅延ライン発振器40はLレベル
からHレベルに立ち上がると共に発振を開始し、以後カ
ウンタ50でカウント可能なカウント発振クロックCC
Kを出力する。一方、発振制御信号CTがHレベル変化
すると、発振制御信号CTはカウンタ50のクリア端子
CLに加えられているため、カウンタ50はカウント動
作が可能な状態になる。
【0010】カウンタ50は、Hレベルに変化した発振
制御信号CTによりカウント可能な状態にあるので、遅
延ライン発振器40の出力であるカウント発振クロック
CCKを受けて、このカウント発振クロックCCKが、
LレベルからHレベルへ立ち上がる毎にカウント動作を
行う。図5のカウンタQ1、カウンタQ2及びカウンタ
QNは、図4で示したカウンタ50のQ1、Q2及びQ
Nの出力状態を示している。
【0011】ところで、図1の発振制御信号CT1及び
CT2は、そのどちらか一方は常にHレベルとなるよう
な位相関係及びパルス幅となっているので、どのような
時に外部トリガEX−Tが加わったとしても、その時発
振制御信号CT1またはCT2の、少なくともどちらか
一方は必ずHレベルである。図5では、外部トリガEX
−Tの到来時、すなわち、外部トリガEX−Tが立ち上
がった時に、発振制御信号CTがHレベルであった位相
位置付与回路21または22の状態を示している。
【0012】発振制御信号CTがHレベルの時に外部ト
リガEX−Tが到来すると、すなわち、発振制御信号C
TがHレベルの時に外部トリガEX−TがHレベルに立
ち上がると、図4で示すように外部トリガEX−Tは、
ラッチ51のクロック入力に加えられているためラッチ
51はこの外部トリガEX−TがHレベルに立ち上がる
時にラッチ動作を行う。
【0013】図4のラッチ51は、そのデータ入力D
1、D2及びDNが、それぞれカウンタ50のカウント
出力Q1、Q2及びQNに接続されている。そのため、
ラッチ51は、外部トリガEX−Tの立ち上がりによ
り、カウンタ50のカウント出力Q1、Q2及びQNの
各データをラッチする。ラッチ51によってラッチされ
たカウンタ50のカウント出力データは、ラッチ51の
Q1、Q2及びQNの各データ出力に保持される。ま
た、これらの保持されたデータは、ラッチ51が次のラ
ッチ動作を行うまでの間、つまり再度外部トリガEX−
Tが到来しその信号がHレベルに立ち上がるまでの間保
持される。
【0014】ところで、ラッチ51が外部トリガEX−
Tの立ち上がりによりラッチ動作が行い、ラッチ51が
そのQ1、Q2及びQNの各出力に外部トリガEX−T
の立ち上がった時のカウンタ50のQ1、Q2及びQN
の各カウント出力データを保持する場合、遅延ライン発
振器40の出力であるカウント発振クロックCCKの周
波数に対しラッチ51の動作が非常に速ければ、暫くの
間はカウンタ50の出力とラッチ51の出力とが同一と
なる。
【0015】カウンタ50の各カウント出力Q1、Q2
及びQNは、ラッチ51の他に一致回路52の一方の入
力A1、A2及びAn側の各入力にも接続され、他方ラ
ッチ51の各データ出力Q1、Q2及びQNは、一致回
路52の他方の入力B1、B2及びBn側の各入力に接
続されている。一致回路52は、一方の側の入力A1、
A2及びAnと、他の側の入力B1、B2及びBnの両
側の入力を比較し、両側のデータが一致している間Hレ
ベルとなる一致出力SAを出力する。
【0016】前記のように、ラッチ51の動作が非常に
速く、しかもこの一致回路52の動作が非常に速けれ
ば、外部トリガEX−Tの立ち上がりの際、この一致回
路52で比較する両側のデータ入力は同一となるため、
一致回路52は、外部トリガEX−Tの立ち上がりの際
一時的にHレベルとなる一致出力SAを出力することが
ある。
【0017】図4及び図5において、外部トリガ到来
後、すなわち、外部トリガEX−Tの立ち上がり後、発
振制御信号CTがHレベルからLレベルに変化すると、
今迄カウント動作を行っていたカウンタ50はクリア状
態となってカウント動作を停止し、しかもカウンタ50
のQ1、Q2及びQN出力は全てクリア動作となりLレ
ベルに設定される。同様に発振制御信号CTがHレベル
からLレベルに変化すると、今迄発振していた遅延ライ
ン発振器40の発振が停止し、その出力であるカウント
発振クロックCCKはLレベルとなる。一方、ラッチ5
1の各データ出力Q1、Q2及びQNは、発振制御信号
CTがHレベルからLレベルに変化しても、図5に示す
外部トリガEX−Tによってラッチしたときの状態から
変化しない。
【0018】図4及び図5において、発振制御信号CT
が再びLレベルからHレベルに変化すると、前記と同
様、遅延ライン発振器40が再び発振を開始し、カウン
タ50もカウント動作を開始する。カウンタ50がカウ
ント動作を開始して、その後順次カウント数を増して行
き、そのカウント数が前回外部トリガEX−Tの立ち上
がりによりラッチ51がカウンタ50のカウント出力を
ラッチしたカウント数にまで達すると、一致回路52
は、その両側の比較入力が同一となり、その時一致回路
52はHレベルの一致出力SAをANDゲート54の一
方の入力に出力する。ところで、この時、ORゲート5
3の出力であるカウント検出信号Z−DTがHレベルで
あると仮定すれば、この一致出力SAはANDゲート5
4を通過して間欠位相一致信号PHとなって出力され
る。
【0019】ところで、ラッチ51は、前回外部トリガ
EX−Tの立ち上がりによりラッチを行っているが、図
5の例によれば、ラッチ51はカウンタ50が既に何回
かカウント動作を行っていた時に、外部トリガEX−T
の立ち上がりでラッチ動作を行っている。そのため、ラ
ッチ51の出力Q1、Q2及びQNは、少なくとも1つ
はHレベルとなっている。また、ラッチ51の各出力
は、ORゲート53の各入力に接続されている。そのた
め、図5で示す場合には、ラッチ51の出力が少なくと
も1つはHレベルとなっているのでORゲート53の出
力はHレベルとなる。従って、図5の例では仮定どお
り、ORゲート53の出力はHレベルとなる。従って、
前記の仮定のとおり図5で示した場合には、一致回路5
2から出力されるHレベルの一致出力SAは、ANDゲ
ート54を通過し、間欠位相一致信号PHとなって出力
される。
【0020】ORゲート53の出力であるカウント検出
信号Z−DTは、ラッチ51の出力Q1、Q2及びQN
の全てを受けているが、このことによりカウント検出信
号Z−DTの出力がHレベルで有れば、ラッチ51の出
力全てが同時にLレベルで無いことが判定できる。つま
りカウント検出信号Z−DTは、ラッチ51でラッチを
行ったとき、すなわち、外部トリガEX−Tが到来し立
ち上がった時に、カウンタ50がカウント動作を行えた
かどうかが判定できる。
【0021】ところで、カウンタ50がカウント動作を
行うためには、発振制御信号CTがHレベルでなければ
ならない。つまりカウント検出信号Z−DTは、その外
部トリガEX−Tが立ち上がった時の発振制御信号CT
がHレベルであったかどうかを判定できることになる。
しかし、ORゲート53を使ってカウント検出信号Z−
DTを作成し、その信号によりANDゲート54を制御
し、その結果、一致回路52の一致出力SAをANDゲ
ート54で通過させるかどうか制御せずに一致回路52
の一致出力SAをそのまま間欠位相一致出力PHとして
出力させてしまうと以下のような問題が生ずる。
【0022】例えば、発振制御信号CTがLレベルであ
ると、今迄の説明から分かるように遅延ライン発振器4
0は発振動作を行わない。また、カウンタ50はそのク
リア入力がLレベルのためカウント動作を行わず、しか
もカウンタ50の全ての出力Q1、Q2及びQNはLレ
ベルとなる。このような時にラッチ51によるラッチが
行われると、すなわち、発振制御信号CTがLレベルの
時に外部トリガEX−Tの立ち上がりのタイミングでカ
ウンタ50の各出力をラッチ51でラッチすると、ラッ
チ51の全ての出力Q1,Q2及びQNは、Lレベルに
ラッチされ、次の外部トリガEX−Tが立ち上がるまで
この出力状態が保持される。
【0023】こうした状態から図4の回路の動作が開始
されると、今迄の説明でも分かるように発振制御信号C
TがLレベルの間は、カウンタ50の各出力もLレベル
となる。そのため、一致回路52は、発振制御信号CT
がLレベルとなっている間、Hレベルの一致出力SAを
出力し続ける。この一致出力SAは、ANDゲート54
が無ければそのまま通過して間欠位相一致出力PHとな
る。このような間欠位相一致出力PHは、外部トリガE
X−Tの到来した位相位置とは無関係な位相位置の信号
であるため、位相位置信号としては使用できない。以上
の説明から分かるように、図4で示すORゲート53を
用いて外部トリガEX−Tが到来した時の発振制御信号
CTがHレベルであったかどうかを判定し、判定結果を
用いて不要な信号の通過をANDゲート54により阻止
しないと、正常な間欠位相一致出力PHが出力できな
い。
【0024】何れにしてもこのようにして図1で示す位
相位置付与回路21または22の少なくとも一方の側か
ら、外部トリガEX−Tに同期した間欠位相一致信号P
H1またはPH2が出力され、結果として所望の位相位
置信号PH−Tが出力される。
【0025】以上の説明で分かるように、図1及び図4
で示す従来の位相位置付与回路では、外部基準クロック
EX−CKと同一の繰り返し周波数で、2つの異なる位
相を持った発振制御信号CT1、CT2の立ち上がりか
らの位相位置を、内蔵する遅延ライン発振器40とカウ
ンタ50を用いて計数し、同時に外部基準クロックEX
−CKとは無関係な外部トリガEX−Tを受けたとき
に、発振制御信号CT1またはCT2の少なくともどち
らか一方の立ち上がりからの位相位置を、前記の計数し
ていたカウンタのカウント数をラッチ51により記憶す
る。また、記憶したカウント数を用いて外部トリガEX
−Tを受けたときの発振制御信号CT1及びCT2がH
またはLのどちらのレベルにあったかを判定し、Lレベ
ルであったと判定された発振制御信号を受けた位相位置
付与回路は、その出力が停止され間欠位相一致出力PH
は停止する。
【0026】しかし、発振制御信号CT1またはCT2
のどちらか一方は必ずHレベルとなっているため、必ず
どちらか一方の位相位置付与回路は出力可能である。そ
のため、発振制御信号CT1またはCT2は、その立ち
上がりからの位相位置が前記外部トリガを受けたときの
位相位置に達すると、少なくともどちらか一方の位相位
置付与回路から間欠位相一致信号PH1またはPH2が
出力され、その結果、所望の位相一致信号PH−Tを得
ていた。
【0027】なお、図6では遅延ライン発振器40の詳
細な図面を示し、図7では図6の各部の動作を示してい
る。図8は、図1で示す回路の動作の全体像を示してい
る。図8でTは外部基準クロックEX−CKの周期を示
しているが、図1の実施形態で示す位相位置付与回路か
ら得られる位相位置信号PH−Tの周期も同様にTとな
る。しかも外部トリガEX−Tは、外部基準クロックE
X−CKがHレベルとなってから時間幅TxあるいはT
yで到来しているが、図1の実施形態で示す位相位置付
与回路から得られる位相位置信号PH−Tも同様の位置
で出力されている。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】図9は従来の技術を示
す図4の実施例によって位相位置付与回路を構成した場
合に、問題が生じた具体例を示したものである。図9で
外部トリガEX−Tは、発振制御信号CTがHレベルの
時に到来し、しかも外部トリガEX−Tが到来した時刻
t70は、発振制御信号CTがHレベルとなった後で発
振制御信号CTが再びLレベルとなるまでの中間程度の
安定した位置である。このような時刻t70において外
部トリガEX−Tが到来しているにもかかわらず、図4
の一致回路52は誤った位相位置で一致出力SAを出力
している。例えば、図9で外部トリガEX−Tは、時刻
t70で到来している。ところが図4の一致回路52
は、同様の位相位置である時刻t72で一致出力SAを
出力するだけでなく、誤った位相位置である時刻t71
においても一致出力SAを出力している。しかもこの時
刻t71は、所望の位相位置と比べ時間的に早い。
【0029】このような問題が起きる原因は、図4のカ
ウンタ50の各出力が各々異なった遅延時間を有するこ
とによる。具体的には、図9において外部トリガEX−
Tは時刻70で到来している。もしカウンタ50の各出
力が各々異なった遅延時間を持たなければ、時刻t70
の時点で既にカウンタ50のQ1出力はLレベルとなっ
ているため、同様にカウンタ50のQ2出力もLレベル
となっているはずである。カウンタ50のQN出力も同
様である。しかし、このカウンタ50の各出力は各々個
別の遅延時間を持ち、しかもこの遅延時間を同一に設定
することは極めて困難である。
【0030】更に詳細な説明を行うと、図4の実施例で
使用されているカウンタ50は、その出力までの所要時
間すなわち、カウンタ50がそのクロック入力CKに遅
延ライン発振器40の出力であるカウント発振クロック
CCKを受けてから、カウンタ50のQ1、Q2及びQ
N各出力が出力される迄の間には各々固有の遅延時間が
存在する。
【0031】ところで、一般に多段のカウンタを構成す
る方法として、大きく分けて2つの方法が知られてい
る。1つは非同期式カウンタと呼ばれる方法でカウンタ
を構成したもので、多段のカウンタを構成する各フリッ
プフロップにおいて、初段のフリップフロップのクロッ
ク入力だけがカウントを行う外部のクロック信号を直接
受けてその分周動作を行い、次段のフリップフロップの
クロック入力は初段のフリップフロップの出力を受ける
というもので、それ以下のフリップフロップは同様に順
次前段の出力を受ける接続を行うというものである。他
の1つはいわゆる同期式と呼ばれる方法で、多段のカウ
ンタを構成する各々のフリップフロップは、その全ての
クロック入力にカウントを行う外部のクロック信号を直
接受けて分周動作を行うというものである。
【0032】以上2つの方法を比較すると、非同期式カ
ウンタで構成された多段のカウンタによりカウントを行
う方法は、それを同期式カウンタにより行う場合に比べ
回路構成が簡単で、消費電力が少ないというメリットが
ある。しかし、非同期式カウンタで構成された多段のカ
ウンタによりカウントを行う方法は、それを同期式カウ
ンタにより行う場合に比べ、多段での構成とした場合の
カウンタ全体の遅延時間が大きくなり、しかも個々のカ
ウンタ出力間での遅延時間が各々異なるという問題があ
る。
【0033】同期式カウンタと呼ばれる方法により多段
のカウンタを構成した場合でも、個々カウンタ出力間で
の遅延時間は、厳密に見れば一般的に若干異なる。それ
は外部のクロックを受けてから個別のカウンタに至る迄
の遅延時間及び個別のカウンタ出力からその接続先に至
るまでの遅延時間の双方を全て完全に一致させることが
物理的に極めて困難であることによる。ここでいうカウ
ンタ全体の遅延時間とは、カウンタがカウントを行う外
部のクロック信号を受けてから、多段のカウンタの最終
段出力が変化するに要する時間のことである。ただし、
言うまでもないが最終段が変化するまでのカウンタが計
数動作を行っている途中の状況はこの時間には含まれな
い。
【0034】図9のtdQNは、3段で構成された非同
期式カウンタのカウンタ全体の遅延時間を示す例であ
り、図9においては、図4の実施例でのカウンタ50を
3段で構成されたものとして示している。また、図9
は、図4の実施例でのカウンタ50を前述の非同期式カ
ウンタにより構成した場合の動作を示している。この場
合、カウンタ50のQ1出力の遅延時間は、そのクロッ
ク入力CKにカウント発信クロックCCKを受けてから
tdQ1となる。同様にカウンタ50のQ2出力の遅延
時間は、カウンタ50のQ2出力からtdQ2だけ遅延
し、更に図4の実施例には記載されていないが、カウン
タ50のQ3出力の遅延時間は、カウンタ50のQ2出
力から少なくともtdQ3だけ遅延する。従って、カウ
ンタ50がそのクロック入力CKにカウント発振クロッ
クCCKを受けてからカウンタ50のQ1、Q2及びQ
N各出力が出力される迄の遅延時間は、各々異なること
が分かる。
【0035】カウンタ50を同期式カウンタで構成した
場合、カウンタ50のQ1、Q2及びQN各出力の遅延
時間は、そのクロック入力CKにカウント発信クロック
CCKを受けてから少なくともtdQ1となる。このよ
うにカウンタ50を同期式カウンタで構成すると、それ
を非同期式カウンタで構成した場合に比べカウンタ出力
全体としての遅延時間は短くなり、カウンタ50全体と
しては、その遅延時間はtdQ1程度になると考えられ
る。しかし、これらの各出力の遅延時間、すなわち、カ
ウンタ50がそのクロック入力CKにカウント発振クロ
ックCCKを受けてからカウンタ50のQ1、Q2及び
QNの各出力が出力されるまでの遅延時間は、同期式カ
ウンタによる構成であっても、各々を全て同一にするこ
とは、前述での説明のとおり物理的に見て非常に困難で
ある。
【0036】何れにしても、図4で示す従来の位相位置
付与回路においてカウンタ50は、その各々の出力に要
する遅延時間を同一とすることが極めて難しいことが分
かる。そのため、図9で示すように従来の技術である図
4の実施例によると発振制御信号CTがHレベルとなっ
ている期間に外部トリガEX−Tが到来した場合でも、
図4の位相位置付与回路は誤った位相位置で、間欠位相
一致信号PHを出力する可能性が非常に高いことが分か
る。
【0037】本発明は、前記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであって、その目的
は、発振制御信号CTがHレベルとなっている期間に外
部トリガEX−Tが到来した場合に、誤った位相位置で
間欠位相一致信号PHを出力することがない位相位置付
与回路を提供することにある。本発明の他の目的は、前
記のような位相位置付与回路を採用することにより、よ
り安定した動作を可能とした位相位置信号発生回路を提
供することを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、図10に示すように、発振制
御信号CTを入力して、カウンタにカウント発振クロッ
クCCKを出力する遅延ライン発振器40と、前記発振
制御信号CTとカウント発振クロックCCKとに基づい
て、発振制御信号CTの立ち上がりからの位相位置を計
数する第1のカウンタ50と、外部トリガEX−Tの立
ち上がりによりラッチ動作を行い前記第1のカウンタ5
0のカウント数を記憶する第1のラッチ51と、遅延ラ
イン発振器40が再び発振を開始した場合に、カウンタ
50のカウント数がラッチしたカウント数にまで達した
ことを検出して、Hレベルの第1の一致出力SAAをA
NDゲート54の一つの入力に出力する第1の一致回路
52と、第1のラッチ51からのカウント検出信号Z−
DTAを作成する第1のORゲート53と、第1の一致
回路52からの第1の一致出力SAAと、前記第1の一
致出力SAAとカウント検出信号Z−DTAを入力し、
第1のORゲート53の出力であるカウント検出信号Z
−DTAが共にHレベルである場合に、第1の一致出力
SAAを第1の間欠位相一致信号PHAとして出力する
第1のANDゲート54とを有する。
【0039】また、前記遅延ライン発振器40からのカ
ウント発振クロックCCKを遅延させた遅延カウントク
ロックNCCKを出力する第2の遅延回路と、前記発振
制御信号CTとカウント発振クロックNCCKとに基づ
いて、前記発振制御信号CTの立ち上がりからの位相位
置を計数する第2のカウンタ50と、外部トリガEX−
Tの立ち上がりによりラッチ動作を行い前記第2のカウ
ンタ50のカウント数を記憶する第2のラッチ51と、
遅延ライン発振器40が再び発振を開始した場合に、カ
ウンタ50のカウント数がラッチしたカウント数にまで
達したことを検出して、Hレベルの第2の一致出力SA
BをANDゲート54の一つの入力に出力する第2の一
致回路52と、第2のラッチ51からのカウント検出信
号Z−DTBを作成する第2のORゲート53と、第2
の一致回路52からの第2の一致出力SABと、第2の
ORゲート53の出力であるカウント検出信号Z−DT
Bを入力し、前記第2の一致出力SABとカウント検出
信号Z−DTBが共にHレベルである場合に、第2の一
致出力SABを第2の間欠位相一致信号PHBとして出
力する第2のANDゲート54とを有する。そして、前
記第1の間欠位相一致信号PHAと前記第2の間欠位相
一致信号PHBとが同時に与えられた場合に、間欠位相
一致信号PHを出力するANDゲート72とを備えてい
ることを特徴とする。
【0040】請求項2の発明は、カウント発振クロック
CCKを遅延させた遅延カウントクロックNCCKを出
力する第2の遅延回路として、カウント発振クロックC
CKの位相を180°遅延させるインバータを使用した
ことを特徴とする。
【0041】請求項3の発明は、発振制御信号CTを入
力して、カウンタにカウント発振クロックCCKを出力
する遅延ライン発振器40と、前記発振制御信号CTと
カウント発振クロックCCKとに基づいて、発振制御信
号CTの立ち上がりからの位相位置を計数する第1のカ
ウンタ50と、外部トリガEX−Tの立ち上がりにより
ラッチ動作を行い前記第1のカウンタ50のカウント数
を記憶する第1のラッチ51と、遅延ライン発振器40
が再び発振を開始した場合に、カウンタ50のカウント
数がラッチしたカウント数にまで達したことを検出し
て、Hレベルの第1の一致出力SAAをANDゲート5
4の一つの入力に出力する第1の一致回路52と、第1
のラッチ51からのカウント検出信号Z−DTAを作成
する第1のORゲート53と、第1の一致回路52から
の第1の一致出力SAAと、第1のORゲート53の出
力であるカウント検出信号Z−DTAを入力し、前記第
1の一致出力SAAとカウント検出信号Z−DTAが共
にHレベルである場合に、第1の一致出力SAAを第1
の間欠位相一致信号PHAとして出力する第1のAND
ゲート54とを備えたメイン間欠位相一致信号PHAの
出力回路を構成する。
【0042】また、前記遅延ライン発振器40からのカ
ウント発振クロックCCKを遅延させた遅延カウントク
ロックNCCKを出力する遅延回路と、前記発振制御信
号CTとカウント発振クロックNCCKとに基づいて、
前記発振制御信号CTの立ち上がりからの位相位置を計
数するカウンタ50と、外部トリガEX−Tの立ち上が
りによりラッチ動作を行い前記カウンタ50のカウント
数を記憶するラッチ51と、遅延ライン発振器40が再
び発振を開始した場合に、カウンタ50のカウント数が
ラッチしたカウント数にまで達したことを検出して、H
レベルの一致出力SABをANDゲート54の一つの入
力に出力する一致回路52と、前記ラッチ51からのカ
ウント検出信号Z−DTBを作成するORゲート53
と、前記一致回路52からの一致出力SABと、前記O
Rゲート53の出力であるカウント検出信号Z−DTB
を入力し、前記一致出力SABとカウント検出信号Z−
DTBが共にHレベルである場合に、一致出力SABを
サブの間欠位相一致信号PHBとして出力するANDゲ
ート54とを備えたサブ間欠位相一致信号PHBの出力
回路を構成する。
【0043】そして、前記サブ間欠位相一致信号PHB
の出力回路を前記メイン間欠位相一致信号PHAの出力
回路に対して並列に複数組接続し、各サブ間欠位相一致
信号PHBの出力回路に設けた遅延回路として、前記遅
延ライン発振器40からのカウント発振クロックCCK
の遅延時間を各サブ間欠位相一致信号PHBの出力回路
ごとに異ならせて出力して各遅延カウントクロックNC
CKを出力するものとし、前記メインの間欠位相一致信
号PHAと前記複数のサブの間欠位相一致信号PHBの
すべてが同時に与えられた場合に、間欠位相一致信号P
Hを出力するANDゲート72とを備えていることを特
徴とする。
【0044】請求項4の発明は、図1および図10に示
すように、繰り返し周波数fの外部基準クロック信号E
X−CKを受けて、この外部基準クロックから位相が異
なりかつ一方が常にHレベルとなっている関係にある2
系統の発信制御信号CT1及びCT2を作成するタイミ
ング発生回路10と、外部トリガEX−Tと、前記2系
統の発信制御信号CT1またはCT2を入力し、外部ト
リガEX−Tが加えられた時の発信制御信号CT1また
はCT2の位相位置を記憶し、前記発信制御信号CT1
またはCT2が記憶された位相位置となるたびに間欠位
相一致信号PH1またはPH2を出力する2系統の位相
位置付与回路と、前記位相位置付与回路21及び22か
ら出力される間欠位相一致信号PH1及びPH2を論理
合成し、位相が外部トリガEX−Tと同一である位相一
致信号PHSを出力するORゲート11と、前記位相一
致信号PHSと前記外部トリガEX−Tとを入力し、周
波数fが外部基準クロックEX−CKと同一で、位相が
外部トリガEX−Tの位相位置と一致する位相位置信号
PH−Tを作成し出力するORゲート12とを備えた位
相位置信号発生回路において、前記位相位置付与回路と
して、前記請求項1、請求項2または請求項3に記載の
構成を採用したことを特徴とする。
【0045】
【発明の実施の形態】(1)実施形態の構成…図10 上記問題を解決するための、新たな位相位置付与回路の
一実施形態を図10に示す。図11は、図10の実施例
の動作を示す図である。この実施形態は、前記問題点を
解決するためのものであって、カウンタ、ラッチ及び一
致回路からなる同様の組み合わせを別に設け、それらを
従来のものと並列に動作させることによりカウンタの遅
延時間による影響を避けるものである。なお、この実施
形態においては、位相位置付与回路部分の構成並びに作
用効果について説明するが、本願の請求項に記載した位
相位置信号発生回路は、図10で示す位相位置付与回路
を図4で示す従来の位相位置付与回路に置き換えること
により構成される。その場合、位相位置信号発生回路の
他の部分の構成は、出願人が既に提出した他の特許出願
に記載の構成を適宜組み合わせることも可能である。ま
た、本願で説明する実施形態の位相位置付与回路は、前
記位相位置信号発生回路以外の用途にも使用することは
可能である。
【0046】(2)実施形態の作用…図11 図10の実施例を従来の技術を示す図4と比較しても分
かるように、遅延ライン発振器40を除き、基本的には
図4の構成と同様のものを並列に並べ、その両方の出力
を論理合成したものである。具体的には、図4で示す遅
延ライン発振器40、カウンタ50、ラッチ51、一致
回路52、ORゲート53及びANDゲート54からな
る従来の位相位置付与回路に加え、遅延ライン発振器4
0を除いて図4で示す従来の位相位置付与回路と同様の
回路構成で、その構成要素がカウンタ56、ラッチ5
7、一致回路58、ORゲート59及びANDゲート7
1からなる別の回路を加え、この別の回路でカウンタ5
6のクリア入力CLは、図4で示す従来の位相位置付与
回路のカウンタ50のクリア入力CLと接続し、同様に
ラッチ57のクロック入力CKは、従来の位相位置付与
回路のラッチ51のクロック入力CKと接続する。
【0047】更に従来の遅延ライン発振器40にかえる
動作を行わせるため、図4の遅延ライン発振器40の出
力からカウント発振クロックCCKを受け、そのカウン
ト発振クロックCCKの位相を180度遅延させる働き
をする第2の遅延回路を設ける。この遅延回路は、前記
遅延ライン発振器40をからの出力をさらに遅延させる
ため第2の遅延回路と呼ぶもので、本実施形態ではイン
バータ70を使用するが、カウント発振クロックCCK
を遅延できるのであれば、他の部材や回路を適宜使用で
きる。本実施形態において、前記インバータ70は、そ
の出力からカウント発振クロックCCKの位相を180
度遅延させた遅延カウントクロックNCCKを出力し、
遅延カウントクロックNCCKを前記カウンタ56のク
ロック入力に加える。また、ANDゲート54から得ら
れる一方の間欠位相一致信号PHAとANDゲート71
から得られる他方の間欠位相一致信号PHBを入力し、
両方の間欠位相一致信号が同時に得られた時、その出力
に真の間欠位相一致信号PHを出力するANDゲート7
2を加えた構成としたものである。
【0048】以上の接続を行うことにより、カウンタ5
0及びカウンタ56は発振制御信号CTによりカウント
動作の開始・停止が同時に設定され、ラッチ51及びラ
ッチ57は外部トリガEX−Tの到来により同時にラッ
チ動作が行われることになる。ところで、カウンタ50
とカウンタ56のクロック入力CKに加えられているク
ロック信号を比較すると前述のようにカウンタ56に加
えられているクロック信号は、カウンタ50のクロック
入力CKに加えられているクロック信号よりも180
度、つまり半周期位相が遅れている。そのため、カウン
タ50とカウンタ56の両出力間では、カウンタ56の
出力状態がカウンタ50の出力状態と比べてカウント発
振クロックCCKの半周期分遅れた出力状態となる。ま
た、ラッチ51及びラッチ57は、外部トリガEX−T
の到来によりこれら180度の位相差を持ったカウンタ
出力を、同時にラッチする。
【0049】この時、カウンタ50及びカウンタ56双
方の全体の遅延時間(図9で説明したtdQNに相当す
る時間)が遅延ライン発振器40から出力されるカウン
ト発振クロックCCKの半周期に相当する時間未満であ
るものと仮定すると、どのような時に外部トリガEX−
Tが到来したとしても、カウンタ50またはカウンタ5
8の少なくともどちらか一方は、カウントすべきカウン
ト発振クロックCCKまたは遅延カウントクロックNC
CKの到来を待っている状態、すなわち、カウンタ50
またはカウンタ56どちらか一方の全ての出力が安定し
た出力状態となっている。
【0050】しかし、この時他のカウンタは、カウント
すべきカウント発振クロックCCKまたは遅延カウント
クロックNCCKを受けた直後で、カウンタ50または
カウンタ56出力がまだ変化の途中であり不安定な出力
状態となってことがある。図11の時刻t70は、カウ
ンタ50が、まさにこの不安定な状態において外部トリ
ガEX−Tが到来した状態を示している。
【0051】このような状態においてカウンタ50また
はカウンタ58の出力をラッチ51またはラッチ57で
ラッチすると、本来の位相位置とは異なるカウンタの出
力データをラッチしてしまうことになる。図11の時刻
t71の一致出力SAAは、まさにそのような出力デー
タによって間欠位相一致出力PHAが出力されたもので
ある。しかし、図10で示す方法によれば同様の時刻に
おいて他のカウンタの出力は安定した出力状態となって
いる。そのため、この安定したカウンタ出力をラッチし
た側の一致回路からは、外部トリガEX−Tが到来した
本来の位相位置で一致出力が出力される。
【0052】一方、この時、不安定なカウンタの出力を
ラッチした側の一致回路からも、外部トリガEX−Tが
到来した本来の位相位置で一致出力が出力される。ただ
し、カウンタの出力が不安定な時期にラッチを行ったた
め、この時得られる一致出力のパルス幅は、カウンタが
安定している状態においてラッチした結果得られる一致
出力のパルス幅に比べ狭くなる。例えば、図9におい
て、外部トリガEX−Tが到来した本来の位相位置であ
る時刻t72に出力される一致出力SAは、誤った位相
位置である時刻t71に出力される一致出力SAよりも
パルス幅が狭い。
【0053】何れにしても、これら外部トリガEX−T
が到来したときのカウンタ出力が安定であった側、及び
カウンタ出力が不安定であった側の両方の側から得られ
た間欠位相一致信号を論理合成すると、外部トリガEX
−Tが到来した時と同様の真の間欠位相一致信号が得ら
れることになる。
【0054】なお、以上の説明においては、カウンタ5
0及びカウンタ58双方の全体の遅延時間(図9で説明
したtdQNに相当する時間)が遅延ライン発振器40
から出力されるカウント発振クロックCCKの半周期に
相当する時間未満であるものと仮定した。しかし、この
仮定に反しカウンタ50及びカウンタ58双方の全体の
遅延時間が遅延ライン発振器40から出力されるカウン
ト発振クロックCCKの半周期以上となる場合には、外
部トリガEX−Tが到来した時にカウンタ50及びカウ
ンタ56の双方が、各々カウントすべきカウント発振ク
ロックCCKまたは遅延カウントクロックNCCKを受
けた直後であり、双方のカウンタ出力がまだ変化の途中
であるため不安定な出力状態となる。その結果、従来と
同様本来の位相位置とは無関係な位置で一致出力が出力
されてしまうことがある。以上のことから図10の実施
例においては、カウンタ50及びカウンタ56双方の全
体の遅延時間(図9で説明したtdQNに相当する時
間)は、遅延ライン発振器40から出力されるカウント
発振クロックCCKの半周期に相当する時間未満でなけ
ればならないことが分かる。
【0055】図11は、図10で示した実施例における
以上の動作を示している。図11では、外部トリガEX
−Tは時刻t70で到来し、その時カウンタ50の出力
状態は不安定であるが他方のカウンタ56は安定した出
力状態となっている。その結果、カウンタ50の側から
は誤った位相位置である時刻t71において一致回路5
2から一致出力SAAが出力されるが、この時カウンタ
56の側からは一致出力SABが出力されない。そのた
め、時刻t71において一方の側から出力された間欠位
相一致出力PHAは他の側から間欠位相一致信号PHB
が出力されないためANDゲート72を通過できない。
【0056】次に、時刻t72について見ると、この時
刻より少し前よりカウンタ56側の一致回路58から予
め一致出力SABが出力さている。そして、時刻t72
においtカウンタ50側の一致回路52から一致出力S
AAが出力される。その結果、時刻t72において一方
の側から間欠位相一致出力PHAが出力され、他の側か
間欠位相一致信号PHBが出力されるため、これら間欠
位相一致信号はANDゲート72通過する。そして、A
NDゲート72の出力からは所望の位相位置、時刻t7
2で間欠位相一致信号PHが出力される。
【0057】(3)他の実施形態 本発明は前記の実施形態に限定されるものではなく、第
2の間欠位相一致信号PHBを出力する回路(サブ間欠
位相一致信号PHBの出力回路)を複数組も受けて、こ
れらの回路を第1の間欠位相一致信号PHAを出力する
回路(メイン間欠位相一致信号PHAの出力回路)に並
列に接続することも可能である。その場合、各サブ間欠
位相一致信号PHBの出力回路における遅延回路として
は、前記遅延ライン発振器40からのカウント発振クロ
ックCCKの遅延時間を各サブ間欠位相一致信号PHB
の出力回路ごとに異ならせて出力して各遅延カウントク
ロックNCCKを出力するもの、例えば位相を90°毎
や45°毎に遅延させるものを使用する。また、AND
ゲート72として、前記メインの間欠位相一致信号PH
Aと前記複数のサブの間欠位相一致信号PHBのすべて
が同時に与えられた場合に、間欠位相一致信号PHを出
力するものを使用する。
【0058】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、回路全体
の消費電力の低減と動作の安定化、周波数の切替に対す
る対応並びに周波数の変動に対する動作の安定化、およ
び理想的な位相位置信号を取り出すことを可能とした位
相位置付与回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の位相位置信号発生回路の一例を示す回路
図。
【図2】図1に示す従来の位相位置信号発生回路の内部
を構成するタイミング発生回路10の具体例を示す回路
図。
【図3】図2の回路の基本的な動作を示すタイミングチ
ャート。
【図4】図1に示す従来の位相位置信号発生回路の内部
を構成する位相位置付与回路を示す回路図。
【図5】図4に示す位相位置付与回路の動作を説明する
タイミングチャート。
【図6】図4の回路における遅延ライン発振器40の詳
細な回路図。
【図7】図6の回路の各部の動作を示すタイミングチャ
ート。
【図8】図1で示す回路の動作の全体像を示すタイミン
グチャート。
【図9】図4の示す位相位置付与回路の動作を説明する
タイミングチャート。
【図10】本発明の第1実施形態における位相位置付与
回路を示す回路図。
【図11】図10に示す位相位置付与回路の動作を説明
するタイミングチャート。
【符号の説明】
EX−CK…外部基準クロック信号 EX−T…外部トリガ PHS…位相一致信号 PH−T…位相位置信号 PH…間欠位相一致信号 10…タイミング発生回路 11、12…ゲート 21、22…位相位置付与回路 40…遅延ライン発振器 41a…ゲート 41b…インバータ 50、56…カウンタ 51、57…ラッチ 52、58…一致回路 53、54、59…ゲート 55…フリップフロップ 70…インバータ 71、72…ゲート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振制御信号CTを入力して、カウンタ
    にカウント発振クロックCCKを出力する遅延ライン発
    振器40と、 前記発振制御信号CTとカウント発振クロックCCKと
    に基づいて、発振制御信号CTの立ち上がりからの位相
    位置を計数する第1のカウンタ50と、 外部トリガEX−Tの立ち上がりによりラッチ動作を行
    い前記第1のカウンタ50のカウント数を記憶する第1
    のラッチ51と、 遅延ライン発振器40が再び発振を開始した場合に、カ
    ウンタ50のカウント数がラッチしたカウント数にまで
    達したことを検出して、Hレベルの第1の一致出力SA
    AをANDゲート54の一つの入力に出力する第1の一
    致回路52と、 第1のラッチ51からのカウント検出信号Z−DTAを
    作成する第1のORゲート53と、 第1の一致回路52からの第1の一致出力SAAと、第
    1のORゲート53の出力であるカウント検出信号Z−
    DTAを入力し、前記第1の一致出力SAAとカウント
    検出信号Z−DTAが共にHレベルである場合に、第1
    の一致出力SAAを第1の間欠位相一致信号PHAとし
    て出力する第1のANDゲート54と、 前記遅延ライン発振器40からのカウント発振クロック
    CCKを遅延させた遅延カウントクロックNCCKを出
    力する第2の遅延回路と、 前記発振制御信号CTとカウント発振クロックNCCK
    とに基づいて、前記発振制御信号CTの立ち上がりから
    の位相位置を計数する第2のカウンタ50と、 外部トリガEX−Tの立ち上がりによりラッチ動作を行
    い前記第2のカウンタ50のカウント数を記憶する第2
    のラッチ51と、 遅延ライン発振器40が再び発振を開始した場合に、カ
    ウンタ50のカウント数がラッチしたカウント数にまで
    達したことを検出して、Hレベルの第2の一致出力SA
    BをANDゲート54の一つの入力に出力する第2の一
    致回路52と、 第2のラッチ51からのカウント検出信号Z−DTBを
    作成する第2のORゲート53と、 第2の一致回路52からの第2の一致出力SABと、第
    2のORゲート53の出力であるカウント検出信号Z−
    DTBを入力し、前記第2の一致出力SABとカウント
    検出信号Z−DTBが共にHレベルである場合に、第2
    の一致出力SABを第2の間欠位相一致信号PHBとし
    て出力する第2のANDゲート54と、 前記第1の間欠位相一致信号PHAと前記第2の間欠位
    相一致信号PHBとが同時に与えられた場合に、間欠位
    相一致信号PHを出力するANDゲート72とを備えて
    いることを特徴とする位相位置付与回路。
  2. 【請求項2】 カウント発振クロックCCKを遅延させ
    た遅延カウントクロックNCCKを出力する第2の遅延
    回路として、カウント発振クロックCCKの位相を18
    0°遅延させるインバータを使用したことを特徴とする
    請求項1に記載の位相位置付与回路。
  3. 【請求項3】 発振制御信号CTを入力して、カウンタ
    にカウント発振クロックCCKを出力する遅延ライン発
    振器40と、 前記発振制御信号CTとカウント発振クロックCCKと
    に基づいて、発振制御信号CTの立ち上がりからの位相
    位置を計数する第1のカウンタ50と、 外部トリガEX−Tの立ち上がりによりラッチ動作を行
    い前記第1のカウンタ50のカウント数を記憶する第1
    のラッチ51と、 遅延ライン発振器40が再び発振を開始した場合に、カ
    ウンタ50のカウント数がラッチしたカウント数にまで
    達したことを検出して、Hレベルの第1の一致出力SA
    AをANDゲート54の一つの入力に出力する第1の一
    致回路52と、 第1のラッチ51からのカウント検出信号Z−DTAを
    作成する第1のORゲート53と、 第1の一致回路52からの第1の一致出力SAAと、第
    1のORゲート53の出力であるカウント検出信号Z−
    DTAを入力し、前記第1の一致出力SAAとカウント
    検出信号Z−DTAが共にHレベルである場合に、第1
    の一致出力SAAを第1の間欠位相一致信号PHAとし
    て出力する第1のANDゲート54とを備えたメイン間
    欠位相一致信号PHAの出力回路を構成し、 前記遅延ライン発振器40からのカウント発振クロック
    CCKを遅延させた遅延カウントクロックNCCKを出
    力する遅延回路と、 前記発振制御信号CTとカウント発振クロックNCCK
    とに基づいて、前記発振制御信号CTの立ち上がりから
    の位相位置を計数するカウンタ50と、 外部トリガEX−Tの立ち上がりによりラッチ動作を行
    い前記カウンタ50のカウント数を記憶するラッチ51
    と、 遅延ライン発振器40が再び発振を開始した場合に、カ
    ウンタ50のカウント数がラッチしたカウント数にまで
    達したことを検出して、Hレベルの一致出力SABをA
    NDゲート54の一つの入力に出力する一致回路52
    と、 前記ラッチ51からのカウント検出信号Z−DTBを作
    成するORゲート53と、 前記一致回路52からの一致出力SABと、前記ORゲ
    ート53の出力であるカウント検出信号Z−DTBを入
    力し、前記一致出力SABとカウント検出信号Z−DT
    Bが共にHレベルである場合に、一致出力SABをサブ
    の間欠位相一致信号PHBとして出力するANDゲート
    54とを備えたサブ間欠位相一致信号PHBの出力回路
    を構成し、 前記サブ間欠位相一致信号PHBの出力回路を前記メイ
    ン間欠位相一致信号PHAの出力回路に対して並列に複
    数組接続し、 各サブ間欠位相一致信号PHBの出力回路に設けた遅延
    回路として、前記遅延ライン発振器40からのカウント
    発振クロックCCKの遅延時間を各サブ間欠位相一致信
    号PHBの出力回路ごとに異ならせて出力して各遅延カ
    ウントクロックNCCKを出力するものとし、 前記メインの間欠位相一致信号PHAと前記複数のサブ
    の間欠位相一致信号PHBのすべてが同時に与えられた
    場合に、間欠位相一致信号PHを出力するANDゲート
    72とを備えていることを特徴とする位相位置付与回
    路。
  4. 【請求項4】 繰り返し周波数fの外部基準クロック信
    号EX−CKを受けて、この外部基準クロックから位相
    が異なりかつ一方が常にHレベルとなっている関係にあ
    る2系統の発信制御信号CT1及びCT2を作成するタ
    イミング発生回路10と、 外部トリガEX−Tと、前記2系統の発信制御信号CT
    1またはCT2を入力し、外部トリガEX−Tが加えら
    れた時の発信制御信号CT1またはCT2の位相位置を
    記憶し、前記発信制御信号CT1またはCT2が記憶さ
    れた位相位置となるたびに間欠位相一致信号PH1また
    はPH2を出力する2系統の位相位置付与回路と、 前記位相位置付与回路21及び22から出力される間欠
    位相一致信号PH1及びPH2を論理合成し、位相が外
    部トリガEX−Tと同一である位相一致信号PHSを出
    力するORゲート11と、 前記位相一致信号PHSと前記外部トリガEX−Tとを
    入力し、周波数fが外部基準クロックEX−CKと同一
    で、位相が外部トリガEX−Tの位相位置と一致する位
    相位置信号PH−Tを作成し出力するORゲート12と
    を備えた位相位置信号発生回路において、 前記位相位置付与回路として、前記請求項1、請求項2
    または請求項3に記載の構成を採用したことを特徴とす
    る位相位置信号発生回路。
JP33198599A 1999-11-22 1999-11-22 位相位置付与回路および位相位置信号発生回路 Pending JP2001147735A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102012717A (zh) * 2010-11-16 2011-04-13 青岛海信信芯科技有限公司 一种时钟切换方法及时钟切换装置

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CN102012717A (zh) * 2010-11-16 2011-04-13 青岛海信信芯科技有限公司 一种时钟切换方法及时钟切换装置
CN102012717B (zh) * 2010-11-16 2012-10-03 青岛海信信芯科技有限公司 一种时钟切换方法及时钟切换装置

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