JP2001147393A - 走査光学系 - Google Patents

走査光学系

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JP2001147393A
JP2001147393A JP33195499A JP33195499A JP2001147393A JP 2001147393 A JP2001147393 A JP 2001147393A JP 33195499 A JP33195499 A JP 33195499A JP 33195499 A JP33195499 A JP 33195499A JP 2001147393 A JP2001147393 A JP 2001147393A
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JP33195499A
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Shuichi Takeuchi
修一 竹内
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Pentax Corp
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主走査方向の像高の変化に伴う副走査方向の
Fナンバーの変化と、マルチビーム方式を適用した場合
のディファレンシャルボウの発生量を小さく抑えるこ
と。 【解決手段】 平行光束を発するレーザー光源1、ポリ
ゴンミラー4、fθレンズ20を備えている。fθレン
ズ20は、ポリゴンミラー4側から順に、第1レンズ2
1、第2レンズ22、第3レンズ23、第4レンズ2
4、第5レンズ25から構成される。このうち、最もポ
リゴンミラー4に近い位置にある第1レンズ21のいず
れか一方の面は、主走査方向のパワーφy[mm-1]と副走
査方向のパワーφz[mm-1]とがφy>φzとなる第1のア
ナモフィック面として形成され、最も描画面に近い位置
に配置された第5レンズ25のいずれか一方の面は、φ
y<φzとなる第2のアナモフィック面として形成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザーフォト
プロッター等の描画装置に利用される走査光学系に関す
る。
【0002】
【従来の技術】走査光学系は、レーザー光を発する光
源、このレーザービームを偏向するポリゴンミラー等の
偏向器、そして、偏向されたレーザー光を描画面上に収
束させてビームスポットを形成するfθレンズ等の結像
光学系を備えている。ここで、描画面上でスポットが走
査する方向を主走査方向、これに直交する方向を副走査
方向と定義し、各光学素子の形状、パワーの方向性は、
描画面上での方向を基準に説明することとする。
【0003】fθレンズは、偏向器の回転によって等角
速度で偏向されるレーザー光により描画面上で等速移動
するビームスポットを形成するため、少なくとも主走査
方向においては、像高yと偏向角θとの関係が焦点距離
をfとして、y=fθとなるような負の歪曲収差を有し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、走査光
学系が回転対称なレンズ面のみにより構成される場合に
は、主走査方向の歪曲収差が副走査方向にも直接影響
し、副走査方向のFナンバーが像高の変化に応じて変化
する。描画面上のビームスポットの径はFナンバーに比
例するため、副走査方向のFナンバーが変化すると、副
走査方向のスポット径が主走査方向の像高に応じて変化
する。副走査方向のスポット径が変化すると、描画品質
が一定せず、高精細の描画が不可能となる。
【0005】また、回転対称なレンズ面のみにより構成
される走査光学系を、複数のレーザービームを同時に走
査させて一回の走査で複数の走査線を形成するマルチビ
ーム方式の走査光学系に適用すると、光軸を通る(副走
査方向の像高が0の)レーザー光の軌跡は主走査方向の
直線となるのに対し、光軸を通らない(副走査方向に像
高を持つ)レーザー光の軌跡は副走査方向に湾曲する。
この湾曲による走査線間の間隔の変化量は、「ディファ
レンシャルボウ」と呼ばれる。ディフレンシャルボウが
大きくなると描画精度が低下するため、ディファレンシ
ャルボウが大きい走査光学系はマルチビーム方式への適
用が困難である。
【0006】この発明は、上述した従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、主走査方向の像高の変化に
伴う副走査方向のFナンバーの変化と、マルチビーム方
式を適用した場合のディファレンシャルボウの発生量を
小さく抑えることができる走査光学系を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の形態
(請求項1に対応)にかかる走査光学系は、上記の目的を
達成させるため、光源と、光源から発して主走査方向及
び副走査方向において共にほぼ平行光として入射する光
束を動的に偏向する偏向器と、偏向器により偏向された
光束を描画面上に結像させて主走査方向に走査するスポ
ットを形成する結像光学系とを備え、結像光学系は、比
較的偏向器に近い位置に、主走査方向のパワーφy[m
m-1]と副走査方向のパワーφz[mm-1]とがφy>φzとな
る第1のアナモフィック面を含むと共に、比較的描画面
に近い位置に、φy<φzとなる第2のアナモフィック面
を含み、主走査方向の像高の変化に伴う副走査方向のF
ナンバーの変化が小さくなるよう設定されていることを
特徴とする。
【0008】上記のように、結像光学系の偏向器側に第
1のアナモフィック面、描画面側に第2のアナモフィッ
ク面を設けることにより、結像光学系へ入射した平行光
束は、第1のアナモフィック面により主走査方向におい
て、副走査方向におけるより収束度が高い、あるいは発
散度が低い光束となり、第2のアナモフィック面により
主走査、副走査の両方向においてほぼ同一の収束度とな
って描画面に向かう。これらのアナモフィック面のパワ
ーバランスを適宜設定することにより、主走査方向の像
高の変化による副走査方向のFナンバーの変化を小さく
すると共に、ディファレンシャルボウを小さく抑えるこ
とができる。
【0009】また、第1のアナモフィック面と第2のア
ナモフィック面との間隔をda[mm]、第1のアナモフィ
ック面の主走査方向のパワーをφy1[mm-1]、副走査方向
のパワーをφz1[mm-1]、全系の主走査方向の焦点距離を
f[mm]、有効走査幅をW[mm]としたとき、以下の条件
(1)、 0<da・(φy1−φz1)・W/f<1.5 …(1) を満たすことが望ましい。
【0010】第1のアナモフィック面としては、副走査
方向にのみ負のパワーを有するシリンドリカル面を用い
ることができる。この場合、第2のアナモフィック面と
しては、以下の3つのパターンが選択可能である。 (a) 副走査方向にのみ正のパワーを持つシリンドリカル
面。 (b) 主走査方向、副走査方向において共に正のパワーを
持ち、副走査方向と平行で光軸を含む平面内にある曲線
を、副走査方向と平行な軸を中心に回転させてできるト
ーリック面。 (c) 主走方向、副走査方向において共に正のパワーを持
ち、主走査方向と平行で光軸を含む平面内にある曲線
を、主走査方向と平行な軸を中心に回転させてできるト
ーリック面。
【0011】この発明の第2の形態(請求項7に対応)に
かかる走査光学系は、第1の形態と同様に光源、偏向
器、および結像光学系を含み、結像光学系の比較的偏向
器に近い位置に配置された第1のアナモフィック面と、
比較的描画面に近い位置に配置された第2のアナモフィ
ック面とを、共に光軸から離れた位置での副走査方向の
曲率半径が主走査方向の断面形状とは無関係に設定され
た回転軸を持たない非球面としたことを特徴とする。こ
の場合には、第1のアナモフィック面は、主走査方向の
パワーφyと副走査方向のパワーφzとのパワー差Δφ=
φz−φyが、光軸上では0であり、光軸から主走査方向
に離れるに従って漸減する(マイナスの値で絶対値が徐
々に大きくなる)よう設定され、第2のアナモフィック
面は、パワー差Δφが、光軸上では0であり、光軸から
主走査方向に離れるに従って漸増する(プラスの値で絶
対値が徐々に大きくなる)よう設定される。主走査方向
のパワーφy=0とし、主走査方向に沿う断面形状を直
線にすることもできる。
【0012】さらに、全系の光軸上における主走査方向
のFナンバーをFy、副走査方向のFナンバーをFzとし
たとき、以下の条件(2)、 (da・Fy・Fz)/W>500 …(2) を満たすことが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる走査光学
系の実施形態を説明する。図1は、実施形態として後述
する実施例1の走査光学系を示す主走査方向の説明図、
図2はその副走査方向の説明図である。
【0014】この走査光学系は、レーザーフォトプロッ
ターの走査ユニットに適用されるもので、レーザー光源
1、ミラー2、レーザー光源1から発する光束を動的に
偏向する偏向器としてのポリゴンミラー4、ポリゴンミ
ラー4により偏向された光束を描画面5上に結像させる
結像光学系としてのfθレンズ20を備えている。図
1、図2中、y,zはそれぞれ描画面5上での主走査方
向、副走査方向を示す。
【0015】レーザー光源1から発してミラー2により
反射された平行光束のレーザー光は、回転軸4a回りに
回転駆動されるポリゴンミラー4により主走査方向に動
的に偏向される。偏向された光束は、fθレンズ20を
介して描画面5上に達し、主走査方向yに走査するスポ
ットを形成する。
【0016】fθレンズ20は、ポリゴンミラー4側か
ら順に、第1レンズ21、第2レンズ22、第3レンズ
23、第4レンズ24、そして第5レンズ25から構成
される。このうち、最もポリゴンミラー4に近い位置に
配置された第1レンズ21のいずれか一方の面が第1の
アナモフィック面、最も描画面5に近い位置に配置され
た第5レンズ25のいずれか一方の面が第2のアナモフ
ィック面として形成されている。なお、後述の実施例3
と実施例5では、fθレンズ20が4枚のレンズから構
成される。この場合には、第2のアナモフィック面は最
も描画面5側に位置する第4レンズ24に設けられる。
【0017】第1のアナモフィック面は、以下の(A),
(B)いずれかの面形状を有する。 (A) 主走査方向のパワーφy[mm-1]と副走査方向のパワ
ーφz[mm-1]とがφy>φzとなる面。 (B) 光軸から離れた位置での副走査方向の曲率半径が主
走査方向の断面形状とは無関係に設定された回転軸を持
たない非球面(以下、「累進トーリック面」という)であ
り、主走査方向のパワーφyと副走査方向のパワーφzと
のパワー差Δφ=φz−φyが、光軸上では0であり、光
軸から主走査方向に離れるに従って漸減する面。
【0018】第1のアナモフィック面の(A)の面形状の
具体例としては、以下の形状がある。 (A1) 副走査方向にのみ負のパワーを持つシリンドリカ
ル面。
【0019】第2のアナモフィック面は、第1のアナモ
フィック面の形状が(A)であるときには以下の(a)、第1
のアナモフィック面の形状が(B)であるときには以下の
(b)の面形状を有する。 (a) 主走査方向のパワーφy[mm-1]と副走査方向のパワ
ーφz[mm-1]とがφy<φzとなる面。 (b) 累進トーリック面であり、パワー差Δφ=φz−φy
が、光軸上では0であり、光軸から主走査方向に離れる
に従って漸増する面。
【0020】第2のアナモフィック面の(a)の面形状の
具体例としては、以下の3つのパターンが選択可能であ
る。 (a1) 副走査方向にのみ正のパワーを持つシリンドリカ
ル面。 (a2) 主走査方向、副走査方向において共に正のパワー
を持ち、副走査方向と平行で光軸を含む平面内にある曲
線を、副走査方向と平行な軸を中心に回転させてできる
トーリック面(以下、「zトーリック面」という)。 (a3) 主走方向、副走査方向において共に正のパワーを
持ち、主走査方向と平行で光軸を含む平面内にある曲線
を、主走査方向と平行な軸を中心に回転させてできるト
ーリック面(以下、「yトーリック面」という)。
【0021】第1レンズ21、第5レンズ25のアナモ
フィック面でない側の面、及び第2レンズ22、第3レ
ンズ23、第4レンズ24の両面は、いずれも回転対称
面(平面又は球面)である。なお、(B),(b)の累進トーリ
ック面は、主走査方向のパワーφy=0として、副走査
方向のパワーのみが光軸からの主走査方向の距離によっ
て変化する累進シリンドリカル面とすることもできる。
【0022】シリンドリカル面はアナモフィック面の中
では最も加工が容易である。また、第1、第2のアナモ
フィック面を(A1),(a1)のようにシリンドリカル面とし
た場合には、球面のみで構成される走査光学系と比較す
ると副走査方向のFナンバーの変化やディファレンシャ
ルボウを小さく抑えることができる。
【0023】zトーリック面は、主走査方向の曲率半径
を持つ回転皿に円弧に沿ってレンズ面を配置し、副走査
方向の曲率を持つ砥石を当てることにより、比較的容易
に加工可能である。第1のアナモフィック面を(A1)シリ
ンドリカル面とし、第2のアナモフィック面を(a2)zト
ーリック面とした場合には、両者をシリンドリカル面と
した場合と比較すると、fθ誤差や像面湾曲をより小さ
く抑えることができる。
【0024】yトーリック面は、加工が比較的難しい
が、第1のアナモフィック面を(A1)シリンドリカル面と
し、第2のアナモフィック面を(a3)yトーリック面とし
た場合には、副走査方向のFナンバーの変化やディファ
レンシャルボウをシリンドリカル面やzトーリック面の
場合より更に小さくすることができる。
【0025】第1,第2のアナモフィック面を(B),(b)
のように共に累進トーリック面とした場合には、各収差
を極めて小さく抑えることができる。ただし、累進シリ
ンドリカル面とした場合には、zトーリック面と同程度
の性能となる。
【0026】実施形態の走査光学系は、第1のアナモフ
ィック面と第2のアナモフィック面との間隔をda[m
m]、第1のアナモフィック面の主走査方向のパワーをφ
y1[mm-1]、副走査方向のパワーをφz1[mm-1]、全系の主
走査方向の焦点距離をf[mm]、有効走査幅をW[mm]とし
たとき、以下の条件(1)、 0<da・(φy1−φz1)・W/f<1.5 …(1) を満たす。また、全系の光軸上における主走査方向のF
ナンバーをFy、副走査方向のFナンバーをFzとしたと
き、以下の条件(2)、 (da・Fy・Fz)/W>500 …(2) を満たす。
【0027】(1)式は、全系の仕様に対する第1のアナ
モフィック面の主走査方向と副走査方向とのパワーバラ
ンスを規定する。(1)式の下限を下回ると、主走査方向
の像高の変化に伴う副走査方向のFナンバーの変化を抑
えることができず、ビーム径の変化やディファレンシャ
ルボウが大きくなる。上限を上回ると、波面収差の悪化
が著しくなり高精細な描画が困難になる。
【0028】(2)式は、全系の仕様に対する光軸上での
主走査、副走査方向のFナンバーの比率を規定する。
(2)式の下限を下回ると、主走査方向の像高の変化に伴
う副走査方向のFナンバーの変化を抑えつつ、波面収差
を良好に補正することが困難になる。
【0029】次に、上述した実施形態にかかる走査光学
系の具体的な実施例を5例説明する。fθレンズ20の
第1,第2のアナモフィック面は、実施例1では(A1),
(a1)の組み合わせで共にシリンドリカル面、実施例2で
は(A1),(a2)の組み合わせでシリンドリカル面とzトー
リック面、実施例3及び実施例4では(A1),(a3)の組み
合わせでシリンドリカル面とyトーリック面、実施例5
では(B),(b)の組み合わせで共に累進シリンドリカル面
である。
【0030】累進シリンドリカル面における光軸からの
主走査方向の距離yにおける座標点での副走査方向の曲
率Cz(y)は、光軸上での副走査方向の曲率(1/rz)をCz
(0)、1次〜6次の非球面係数をAS1〜AS6として、以下
の式で表される。 Cz(y)=Cz(0)+AS1・y+AS2・y2+AS3・y3+AD4・
4+AS5・y5+AS6・y6
【0031】
【実施例1】図1は、実施例1の走査光学系の主走査方
向の説明図、図2はその副走査方向の説明図である。以
下の表1は、実施例1の走査光学系におけるポリゴンミ
ラー4より描画面5側の具体的な数値構成を示す。表中
の記号ryは主走査方向の曲率半径(単位:mm)、rzは副
走査方向の曲率半径(回転対称面の場合には省略、単位:
mm)、dは面間の光軸上の距離(単位:mm)、nは各レンズ
の屈折率である。
【0032】表中、第1面がポリゴンミラー4のミラー
面、第2面及び第3面がfθレンズ20の第1レンズ2
1、第4面及び第5面が第2レンズ22、第6面及び第
7面が第3レンズ23、第8面及び第9面が第4レンズ
24、そして、第10面及び第11面が第5レンズ25
を示す。
【0033】実施例1では、第2面が第1のアナモフィ
ック面であるシリンドリカル面、第3面が平面、第4面
〜第10面が球面、そして、第11面が第2のアナモフ
ィック面であるシリンドリカル面である。第2面のシリ
ンドリカル面は、主走査方向にはパワーを持たず、副走
査方向には負のパワーを有しており、φy>φzの条件を
満たしている。また、第11面のシリンドリカル面は、
主走査方向にはパワーを持たず、副走査方向には正のパ
ワーを有しており、φy<φzの条件を満たしている。
【0034】
【表1】
【0035】図3及び図4は、実施例1の走査光学系の
性能を示すグラフである。図3(A)は、fθ誤差(スポッ
ト位置の理想位置からのズレ)を示す。図3(B)は、像面
湾曲(焦点位置の近軸像面からの光軸方向のズレ)を示
し、破線が主走査方向、実線が副走査方向の像面湾曲を
示す。また、図4(A)は、有効FナンバーFy(破線で示さ
れる)、Fz(実線で示される)の変化を示し、図4(B)は、
描画面上で光軸から副走査方向に0.05mm離れた位置を走
査するビームスポットのディファレンシャルボウを示
す。いずれのグラフも、縦軸は像高、すなわち光軸と交
差する位置を基準にした主走査方向の距離を示し、単位
はmmである。また、横軸は各収差の発生量を示し、単位
は図3(A),(B)、図4(B)ではmm、図4(A)では%であ
る。
【0036】fθレンズ20の第1レンズ21に副走査
方向に負のパワーを持つシリンドリカル面を設け、第5
レンズ25に副走査方向に正のパワーを持つシリンドリ
カル面を設けることにより、図4(A)に示すように有効
Fナンバーの変化を抑えると共に、図4(B)に示すよう
に、ディファレンシャルボウをも小さく抑えることがで
きる。
【0037】
【実施例2】図5及び図6は、実施例2の走査光学系を
示し、図5が主走査方向、図6が副走査方向の説明図で
ある。実施例2の走査光学系の数値構成は表2に示され
る。実施例2では、第2面が第1のアナモフィック面と
しての負のシリンドリカル面、第3面が平面、第4面〜
第10面が球面、そして、第11面が第2のアナモフィ
ック面としてのzトーリック面である。第2面のシリン
ドリカル面は、主走査方向にはパワーを持たず、副走査
方向には負のパワーを有しており、φy>φzの条件を満
たしている。また、第11面のzトーリック面は、主走
査方向には弱い正パワーを持ち、副走査方向には比較的
強い正のパワーを有しており、φy<φzの条件を満たし
ている。実施例2の走査光学系の性能は、図7及び図8
のグラフに示されている。
【0038】
【表2】
【0039】
【実施例3】図9及び図10は、実施例3の走査光学系
を示し、図9が主走査方向、図10が副走査方向の説明
図である。実施例3の走査光学系の数値構成は表3に示
される。実施例3では、fθレンズ20が4枚のレンズ
から構成され、第2面が第1のアナモフィック面として
の負のシリンドリカル面、第3面が平面、第4面〜第8
面が球面、そして、第9面が第2のアナモフィック面と
してのyトーリック面である。第2面のシリンドリカル
面は、主走査方向にはパワーを持たず、副走査方向には
負のパワーを有しており、φy>φzの条件を満たしてい
る。また、第11面のyトーリック面は、主走査方向に
は弱い正のパワーを持ち、副走査方向には比較的強い正
のパワーを有しており、φy<φzの条件を満たしてい
る。実施例3の走査光学系の性能は、図11及び図12
のグラフに示されている。
【0040】
【表3】
【0041】
【実施例4】図13及び図14は、実施例4の走査光学
系を示し、図13が主走査方向、図14が副走査方向の
説明図である。実施例4の走査光学系の数値構成は表4
に示される。実施例4では、第2面が第1のアナモフィ
ック面としての負のシリンドリカル面、第3面が平面、
第4面〜第9面が球面、第10面が第2のアナモフィッ
ク面としてのyトーリック面、そして、第11面が平面
である。第2面のシリンドリカル面は、主走査方向には
パワーを持たず、副走査方向には負のパワーを有してお
り、φy>φzの条件を満たしている。また、第10面の
yトーリック面は、主走査方向には弱い正のパワーを持
ち、副走査方向には比較的強い正のパワーを有してお
り、φy<φzの条件を満たしている。実施例4の走査光
学系の性能は、図15及び図16のグラフに示されてい
る。
【0042】
【表4】
【0043】
【実施例5】図17及び図18は、実施例5の走査光学
系を示し、図17が主走査方向、図18が副走査方向の
説明図である。実施例5では、fθレンズ20が4枚の
レンズから構成されている。実施例5の走査光学系の数
値構成は表5に示される。実施例5では、第2面が球
面、第3面が第1のアナモフィック面としての累進シリ
ンドリカル面、第4面〜第8面が球面、そして、第9面
が第2のアナモフィック面としての累進シリンドリカル
面である。累進シリンドリカル面を定義する非球面係数
は、表6に示されている。第2面の累進シリンドリカル
面は、主走査方向のパワーφyと副走査方向のパワーφz
とのパワー差Δφ=φz−φyが、光軸上では0であり、
光軸から主走査方向に離れるに従って漸減する面であ
る。また、第9面の累進シリンドリカル面は、パワー差
Δφ=φz−φyが、光軸上では0であり、光軸から主走
査方向に離れるに従って漸増する面である。実施例5の
走査光学系の性能は、図19及び図20のグラフに示さ
れている。
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】 第2面 非球面係数 AS1 = AS2 = AS3 = AS5 = 0.000 AS4= 8.923×10-12 AS6=−2.080×10-15 第9面 非球面係数 AS1 = AS2 = AS3 = AS5 = 0.000 AS4=−1.292×10-12 AS6= 9.302×10-18
【0046】以下の表7は、前述の条件(1),(2)と各実
施例との関係を示す。実施例1〜4が条件(1)を満た
し、全ての実施例が条件(2)を満たしており、これによ
り波面収差を良好に保ちつつ、主走査方向の像高の変化
に伴う副走査方向のFナンバーの変化を抑え、ビーム径
の変化やディファレンシャルボウを小さく抑えることが
できる。
【0047】
【表7】 条件(1)da・(φy-φz)・W/f 条件(2)(da・Fy・Fz)/W 実施例1 0.266 977.3 実施例2 1.418 778.4 実施例3 0.334 579.2 実施例4 0.096 983.0 実施例5 − 1122.0
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、結像光学系の比較的偏向器側に第1のアナモフィッ
ク面を含ませると共に、比較的描画面側に第2のアナモ
フィック面を含ませることにより、主走査方向の像高の
変化による副走査方向のFナンバーの変化幅を小さくす
ると共に、ディファレンシャルボウを小さく抑えること
ができる。したがって、副走査方向のビーム径の変化が
抑えられて高精細の描画が可能になると共に、マルチビ
ーム方式の走査光学系への適用も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の走査光学系を示す主走査方向の説
明図。
【図2】 実施例1の走査光学系を示す副走査方向の説
明図。
【図3】 (A)は実施例1の走査光学系のfθ誤差、(B)
は像面湾曲を示すグラフ。
【図4】 (A)は実施例1の走査光学系の有効Fナンバ
ーの変化、(B)はディファレンシャルボウを示すグラ
フ。
【図5】 実施例2の走査光学系を示す主走査方向の説
明図。
【図6】 実施例2の走査光学系を示す副走査方向の説
明図。
【図7】 (A)は実施例2の走査光学系のfθ誤差、(B)
は像面湾曲を示すグラフ。
【図8】 (A)は実施例2の走査光学系の有効Fナンバ
ーの変化、(B)はディファレンシャルボウを示すグラ
フ。
【図9】 実施例3の走査光学系を示す主走査方向の説
明図。
【図10】 実施例3の走査光学系を示す副走査方向の
説明図。
【図11】 (A)は実施例3の走査光学系のfθ誤差、
(B)は像面湾曲を示すグラフ。
【図12】 (A)は実施例3の走査光学系の有効Fナン
バーの変化、(B)はディファレンシャルボウを示すグラ
フ。
【図13】 実施例4の走査光学系を示す主走査方向の
説明図。
【図14】 実施例4の走査光学系を示す副走査方向の
説明図。
【図15】 (A)は実施例4の走査光学系のfθ誤差、
(B)は像面湾曲を示すグラフ。
【図16】 (A)は実施例4の走査光学系の有効Fナン
バーの変化、(B)はディファレンシャルボウを示すグラ
フ。
【図17】 実施例5の走査光学系を示す主走査方向の
説明図。
【図18】 実施例5の走査光学系を示す副走査方向の
説明図。
【図19】 (A)は実施例5の走査光学系のfθ誤差、
(B)は像面湾曲を示すグラフ。
【図20】 (A)は実施例5の走査光学系の有効Fナン
バーの変化、(B)はディファレンシャルボウを示すグラ
フ。
【符号の説明】
1 レーザー光源 4 ポリゴンミラー 5 描画面 20 fθレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H045 AA01 BA02 CA04 CA34 CA55 CA68 CB15 2H087 KA19 LA22 PA03 PA04 PA05 PA17 PB03 PB04 PB05 QA03 QA05 QA07 QA17 QA18 QA21 QA22 QA25 QA32 QA33 QA34 QA41 QA45 QA46 RA05 RA07 RA08 RA11 RA13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 前記光源から発して主走査方向及び副走査方向において
    共にほぼ平行光として入射する光束を動的に偏向する偏
    向器と、 前記偏向器により偏向された光束を描画面上に結像させ
    て主走査方向に走査するスポットを形成する結像光学系
    とを備え、 前記結像光学系は、比較的前記偏向器に近い位置に、主
    走査方向のパワーφy[mm-1]と副走査方向のパワーφz[m
    m-1]とがφy>φzとなる第1のアナモフィック面を含む
    と共に、比較的前記描画面に近い位置に、φy<φzとな
    る第2のアナモフィック面を含み、主走査方向の像高の
    変化に伴う副走査方向のFナンバーの変化が小さくなる
    よう設定されていることを特徴とする走査光学系。
  2. 【請求項2】 前記第1のアナモフィック面と前記第2
    のアナモフィック面との間隔をda[mm]、前記第1のア
    ナモフィック面の主走査方向のパワーをφy1[mm-1]、副
    走査方向のパワーをφz1[mm-1]、全系の主走査方向の焦
    点距離をf[mm]、有効走査幅をW[mm]としたとき、以下
    の条件(1)、 0<da・(φy1−φz1)・W/f<1.5 …(1) を満たすことを特徴とする請求項1に記載の走査光学
    系。
  3. 【請求項3】 前記第1のアナモフィック面は、副走査
    方向にのみ負のパワーを持つシリンドリカル面であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の走査光学系。
  4. 【請求項4】 前記第2のアナモフィック面は、副走査
    方向にのみ正のパワーを持つシリンドリカル面であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の走査光
    学系。
  5. 【請求項5】 前記第2のアナモフィック面は、主走査
    方向、副走査方向において共に正のパワーを持ち、副走
    査方向と平行で光軸を含む平面内にある曲線を、副走査
    方向と平行な軸を中心に回転させてできるトーリック面
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の走査光学系。
  6. 【請求項6】 前記アナモフィック面は、主走方向、副
    走査方向において共に正のパワーを持ち、主走査方向と
    平行で光軸を含む平面内にある曲線を、主走査方向と平
    行な軸を中心に回転させてできるトーリック面であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の走査光
    学系。
  7. 【請求項7】 光源と、 前記光源から発して主走査方向及び副走査方向において
    共にほぼ平行光として入射する光束を動的に偏向する偏
    向器と、 前記偏向器により偏向された光束を描画面上に結像させ
    て主走査方向に走査するスポットを形成する結像光学系
    とを備え、 前記結像光学系は、比較的前記偏向器に近い位置に第1
    のアナモフィック面を含むと共に、比較的前記描画面に
    近い位置に第2のアナモフィック面を含み、 前記第1、第2のアナモフィック面は、光軸から離れた
    位置での副走査方向の曲率半径が主走査方向の断面形状
    とは無関係に設定された回転軸を持たない非球面であ
    り、 前記第1のアナモフィック面は、主走査方向のパワーφ
    yと副走査方向のパワーφzとのパワー差Δφ=φz−φy
    が、光軸上では0であり、光軸から主走査方向に離れる
    に従って漸減するよう設定され、 前記第2のアナモフィック面は、前記パワー差Δφが、
    光軸上では0であり、光軸から主走査方向に離れるに従
    って漸増するよう設定されていることを特徴とする走査
    光学系。
  8. 【請求項8】 前記第1,第2のアナモフィック面の主
    走査方向のパワーφy=0であることを特徴とする請求
    項7に記載の走査光学系。
  9. 【請求項9】 全系の光軸上における主走査方向のFナ
    ンバーをFy、副走査方向のFナンバーをFzとしたと
    き、以下の条件(2)、 (da・Fy・Fz)/W>500 …(2) を満たすことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記
    載の走査光学系。
JP33195499A 1999-11-22 1999-11-22 走査光学系 Pending JP2001147393A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101846791A (zh) * 2010-06-11 2010-09-29 深圳市大族激光科技股份有限公司 一种f-theta光学镜头
CN101881875A (zh) * 2010-06-22 2010-11-10 深圳市大族激光科技股份有限公司 f-theta光学镜头
JP2015536479A (ja) * 2012-10-31 2015-12-21 ハンズ レーザー テクノロジー インダストリー グループ カンパニー リミテッド 極紫外レーザマーキングFθレンズ及びレーザ加工デバイス

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CN101881875A (zh) * 2010-06-22 2010-11-10 深圳市大族激光科技股份有限公司 f-theta光学镜头
JP2015536479A (ja) * 2012-10-31 2015-12-21 ハンズ レーザー テクノロジー インダストリー グループ カンパニー リミテッド 極紫外レーザマーキングFθレンズ及びレーザ加工デバイス

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