JP2001147058A - 冷凍機器用アキュムレータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造し易く、液冷媒の気化を促進し易い冷凍
機器用アキュムレータを提供する。 【解決手段】 円筒状の密閉容器１の上部に冷媒流入口
２を備え、下部より貫入し前記密閉容器１内の上方に設
けたフィルタ体８の直下まで達する冷媒流出管３を備え
るようにしてなる冷凍機器用アキュムレータにおいて、
前記冷媒流出管３と前記密閉容器１との間に、前記冷媒
流出管３を取り囲むように内周側から外周側へと下がる
ように傾斜し複数の流通孔１１を形成した円錐状のバッ
フル９を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍機器用アキュ
ムレータに係わり、より詳細には、バッフルの構成に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来の冷凍機器用アキュムレータは、図
３にて示すように、密閉容器１の上端に冷媒流入口２を
設け、前記密閉容器１の下端より、先端が前記冷媒流入
口２の近傍まで貫入した冷媒流出管３を設け、同冷媒流
出管３の先端に近接してフィルタホルダ４とフィルタ７
とからなるフィルタ体８を設けている。２０は前記冷媒
流出管３を保持する複数の流通孔２１を形成した円板状
のバッフル、１２は油戻し孔である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、冷媒流出管が挿通する部分は冷媒流出管と隙間
が生じないようにクリアランスの小さな丸孔となるた
め、冷凍機器用アキュムレータを組み立てるとき冷媒流
出管をバッフルに挿通し難くなっており、また、バッフ
ルが単純な円板状であるため、液冷媒を気化させる効果
に乏しいという問題点があった。本発明においては、上
記の問題点に鑑み、製造し易く、液冷媒の気化を促進し
易い冷凍機器用アキュムレータを提供することを目的と
する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、円筒状の密閉容器の上部に冷媒流入口を備
え、下部より貫入し前記密閉容器内の上方に設けたフィ
ルタ体の直下まで達する冷媒流出管を備えるようにして
なる冷凍機器用アキュムレータにおいて、前記冷媒流出
管と前記密閉容器との間に、前記冷媒流出管を取り囲む
ように内周側から外周側へと下がるように傾斜し複数の
流通孔を形成した円錐状のバッフルを配設した構成とな
っている。

【０００５】また、前記バッフルの表面に凹凸を形成し
た構成となっている。

【０００６】また、前記凹凸を同心円状に形成した構成
となっている。

【０００７】また、前記複数の流通孔を、前記バッフル
の下部に形成した構成となっている。

【０００８】更に、前記バッフルの上部に複数の小孔を
形成した構成となっている。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１と図２にて示す本発明の実施
例により、本発明の実施の形態について説明する。１は
上下に長く配置した円筒状の金属製の密閉容器、２は前
記密閉容器１の上端に設けた冷媒流入口、３は前記密閉
容器１の下端より貫入した冷媒流出管、４は前記冷媒流
出管３の先端が近接し、前記冷媒流入口２より流入する
液冷媒が直接前記冷媒流出管３へ流入しないように覆う
中央が上方へドーム状に突出したドーム部５を備え、周
囲に前記液冷媒が流下する流通孔６を複数開口し、周囲
を前記密閉容器１に溶接等にて固着したフィルタホル
ダ、７は前記フィルタホルダ４にて支持された金網等か
らなるフィルタで、前記フィルタホルダ４と前記フィル
タ７とでフィルタ体８が構成されている。

【００１０】９は前記冷媒流出管３と前記密閉容器１と
の間に、前記冷媒流出管３を取り囲むように内周側から
外周側へと下がるように傾斜し、表面に同心円状の凹凸
１０を形成し、下部に複数の流通孔１１、上部に複数の
小孔１２を形成した円錐状のバッフル、１３は前記冷媒
流出管３の貫入部の下方に複数形成した油戻し孔であ
る。

【００１１】上記のような構成において、次にその作用
と効果について説明する。先ず、製造手順について説明
すると、前記密閉容器１の上方に、前記フィルタ体８を
溶接等にて固着し、前記密閉容器１の下端より前記冷媒
流出管３を貫入し、同冷媒流出管３の先端を前記円錐状
のバッフル９の中央に形成した前記冷媒流出管３の外径
に対しクリアランスのほとんどない挿通孔１４に挿通
し、前記フィルタ体８の直下まで挿入する。前記冷媒流
出管３の先端は、前記円錐状のバッフル９の上方に行く
ほど狭くなる斜面にガイドされることにより、前記挿通
孔１４に挿入し易くなるため、製造時に非常に組み立て
易くなる。

【００１２】また、前記円錐状のバッフル９の表面に前
記同心円状の凹凸１０を形成し、前記流通孔６を下方す
なわち外周側に形成していることにより、上方の前記冷
媒流入口２から流入した液冷媒は、先ず前記円錐状のバ
ッフル９の表面に衝突し、表面の同心円状の凹凸１０に
沿って流下するため、液冷媒が攪拌され液冷媒の気化を
促進させることができる。

【００１３】また、前記円錐状のバッフル９の上部に複
数の前記小孔１２を形成していることにより、液冷媒が
前記冷媒流入口２から多量に戻ってきた場合、前記円錐
状のバッフル９の下側の空間と上側の空間とが前記小孔
１２により流通して同じ圧力に保たれるように作用する
ため、液冷媒を前記円錐状のバッフル９の下側の空間に
も貯留することが可能となり、前記冷媒流出管３の先端
から液冷媒が流れ出す危険を防止することができる。更
に、戻り冷媒に脈動が生じていた場合、前記小孔１２の
徐々に圧力を流通させる作用により、前記円錐状のバッ
フル９の下側の空間に貯留した液冷媒の圧力変動を抑
え、液冷媒のフォーミングを抑えることができる。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
製造し易く、液冷媒の気化を促進し易い冷凍機器用アキ
ュムレータとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による冷凍機器用アキュムレータの一実
施例を示す側面から見た断面図である。

【図２】本発明による冷凍機器用アキュムレータの中空
環状のバッフルを示す上面図である。

【図３】従来の冷凍機器用アキュムレータを側面から見
た断面図である。

【符号の説明】

１ 密閉容器 ２ 冷媒流入口 ３ 冷媒流出管 ８ フィルタ体 ９ 円錐状のバッフル １０ 同心円状の凹凸１０ １１ 流通孔 １２ 小孔

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円筒状の密閉容器の上部に冷媒流入口を
   備え、下部より貫入し前記密閉容器内の上方に設けたフ
   ィルタ体の直下まで達する冷媒流出管を備えるようにし
   てなる冷凍機器用アキュムレータにおいて、 前記冷媒流出管と前記密閉容器との間に、前記冷媒流出
   管を取り囲むように内周側から外周側へと下がるように
   傾斜し複数の流通孔を形成した円錐状のバッフルを配設
   してなることを特徴とする冷凍機器用アキュムレータ。
2. 【請求項２】 前記バッフルの表面に凹凸を形成してな
   ることを特徴とする請求項１記載の冷凍機器用アキュム
   レータ。
3. 【請求項３】 前記凹凸を同心円状に形成してなること
   を特徴とする請求項２記載の冷凍機器用アキュムレー
   タ。
4. 【請求項４】 前記複数の流通孔を、前記バッフルの下
   部に形成してなることを特徴とする請求項１記載の冷凍
   機器用アキュムレータ。
5. 【請求項５】 前記バッフルの上部に複数の小孔を形成
   してなることを特徴とする請求項４記載の冷凍機器用ア
   キュムレータ。