JP2001144605A - 反転ホールド時間ラッチ回路、システム及び方法 - Google Patents

反転ホールド時間ラッチ回路、システム及び方法

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JP2001144605A JP2000289199A JP2000289199A JP2001144605A JP 2001144605 A JP2001144605 A JP 2001144605A JP 2000289199 A JP2000289199 A JP 2000289199A JP 2000289199 A JP2000289199 A JP 2000289199A JP 2001144605 A JP2001144605 A JP 2001144605A
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ダブリュ、ボスハート パトリック
Paul E Landman
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Abstract

(57)【要約】 【課題】後続のドミノ論理を間違って放電させる可能性
のない反転ホールド時間ラッチ回路,システム及び方法
を提供する。 【解決手段】ドミノ論理回路18は、プリチャージ位相
及び評価位相で動作することができる第1及び第2の位
相ドミノ論理回路20,22を備える。第1の位相ドミ
ノ論理回路20のプリチャージ位相及び評価位相は、第
2の位相ドミノ論理回路22のプリチャージ位相及び評
価位相に対して同調していない。第2の位相ドミノ論理
回路22のプリチャージ・ノード22PNの状態は、第1
の位相ドミノ論理回路20のプリチャージ・ノード20
PNの状態が第1の位相ドミノ論理回路20の直前の評価
位相において変化しなかった場合にのみ、第2の位相ド
ミノ論理回路22の評価位相の間に第1の位相ドミノ論
理回路20に応答して変化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドミノ論理技術に
関し、特に、ホールド時間ラッチ回路,システム及び方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの現在の回路アプリケーションで
は、動作速度を上げることがしばしば望まれている。例
えば、マイクロプロセッサ設計では、マイクロプロセッ
サの速度を制限するか速度に影響する部分の回路は、マ
イクロプロセッサ全体の速度を上げるために、常に工夫
され再設計される。速度が上がると性能も向上するの
で、より短時間でより詳細な洗練された処理能力を持つ
ようになる。
【0003】マイクロプロセッサ及び速度が重要なその
他の回路の速度を向上するために、ドミノ論理トランジ
スタ回路が現在使用されているが、それはしばしば静的
論理トランジスタ回路に比較してより高い速度を提供す
るからである。ドミノ論理回路は2つの位相で動作する
ことを特徴とする。まず、プリチャージ位相の間にプリ
チャージ・ノードが第1の電位に設定される。次に、評
価位相の間に、回路によって表される論理条件が満たさ
れれば、プリチャージされたノードが放電され、それに
よって、回路の論理出力を変える。換言すると、プリチ
ャージ位相の最後に、プリチャージされたノードは、ド
ミノ論理回路によって出力されるべき第1の論理状態を
生じさせる。その後、プリチャージされたノードが評価
位相の間に放電されると、ドミノ論理回路の出力は、第
1の論理状態とは異なる第2の論理状態を表す。また、
放電による状態変化は、1つ以上のn−チャンネル・ト
ランジスタを使用してプリチャージから放電への遷移を
ゲートする場合、静的回路の以前の動作より速度を向上
させる。即ち、静的回路は、ある時点ではn−チャンネ
ル・トランジスタのネットワークについて遷移を行い、
別の時点ではp−チャンネル・トランジスタのネットワ
ークについて反対の遷移を行う。
【0004】ドミノ論理トランジスタ回路の一例はホー
ルド時間ラッチとして知られているが、これについては
後で詳細に説明する。簡単に紹介すると、ホールド時間
ラッチは、一般に、ドミノ論理回路の特徴として上述し
た原理に従う。特に、プリチャージ位相の間に、ホール
ド時間ラッチにおける第1段がプリチャージし、それに
従って低電圧を出力し、その後、評価位相の間に、第1
段は、1つ以上の論理条件が満たされると、高電圧を出
力する。また、ホールド時間ラッチが他のドミノ回路と
異なるのは、ホールド時間ラッチがラッチをプリチャー
ジする際に遅延の利点を利用することである。即ち、ホ
ールド時間ラッチは、データ信号を後続のドミノ論理段
に出力すべく接続される。後続のドミノ段はホールド時
間ラッチに対する位相から評価する。このようにして、
第1段がその評価位相を終了すると、後続の段が、ホー
ルド時間ラッチからのデータに基づいた評価位相を実行
する。ただし、同時に、後続段はその評価位相を開始
し、第1段はそのプリチャージ位相を開始する。しかし
ながら、設計上、プリチャージ位相が開始する時点から
わずかの時間遅延があり、制御信号がホールド時間ラッ
チの第1段のプリチャージ位相を開始させるべく変化し
ても、その先行評価位相からのホールド時間ラッチ第1
段の出力は有効である。この時間は、後続段が典型的に
は第1段からの有効データに基づいてトリガ(即ち、評
価)できるホールド時間として知られている。したがっ
て、データは、複雑な付加的ラッチ回路を必要とするこ
となく、これを介してか同様の接続を介して伝播する。
【0005】したがって、ホールド時間ラッチはこの分
野でのある種のアプリケーションにおいて有益であり、
本発明者は、多くのより新しい回路技術が二重レール信
号(dual rail signal)を必要とするか、ホールド時間
ラッチに相補出力動作を持つ回路から利益を得る状況を
提供するかもしれないということを認識した。しかしな
がら、本発明者は、ホールド時間ラッチの各動作を単に
反転させるだけでは、ドミノ論理回路で使用される実行
可能な回路を製造することはできないということも認識
した。具体的には、前述のように、ホールド時間ラッチ
の第1段の出力は最初に低電圧を提供したのち、条件に
よって高電圧に上り、その後、(論理が満たされると)
低電圧に戻る。したがって、厳格に相補的な動作は、最
初に高電圧を提供したのち、条件によって低電圧を提供
し、その後、高電圧に戻る。しかしながら、本発明者
は、次のことも認識した。この動作は、様々な理由か
ら、典型的な後続ドミノ論理段とは互換性がない。その
理由の1つは、相補的な第1段が高電圧へ戻ると、後続
のドミノ論理を間違って放電させる可能性があることで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】したがって、以下に、本
発明者は、そのような非互換性(不適合性)を克服し、
それによって、以下に反転ホールド時間ラッチと呼ばれ
る束縛相補的動作ドミノ回路の可能性を提供する様々な
実施の形態を提供する。好ましい実施の形態では、プリ
チャージ位相及び評価位相において動作可能な第1の位
相ドミノ論理回路を備えるドミノ論理回路がある。第1
の位相ドミノ論理回路は、状態を変化させるように動作
するプリチャージ・ノードを備える。ドミノ論理回路
は、プリチャージ位相及び評価位相で動作可能な第2の
位相ドミノ論理回路も備え、第1の位相ドミノ論理回路
のプリチャージ位相及び評価位相は第2の位相ドミノ論
理回路のプリチャージ位相及び評価位相に対しては同調
していない。また、第2の位相ドミノ論理回路は、第1
の位相ドミノ論理回路の状態に応じて状態を変化させる
ように動作可能なプリチャージ・ノードを備える。第1
及び第2の位相ドミノ論理回路はそれぞれ、導通状態の
ときにプリチャージ位相の間プリチャージ・ノードをプ
リチャージ電圧に結合する結合装置と、プリチャージ・
ノードに接続された、導通状態のときに評価位相の間プ
リチャージ・ノードをプリチャージ電圧とは異なる電圧
に結合する放電パスとを備え、この放電パスは論理回路
を備える。第1の位相ドミノ論理回路は、第1の位相ド
ミノ論理回路のプリチャージ・ノードが第1の位相ドミ
ノ論理回路のプリチャージ位相の間に第1の状態に充電
され、第1の位相ドミノ論理回路の評価位相の間に第1
の位相ドミノ論理回路のプリチャージ・ノードが第2の
状態に条件付きで変化するように動作する。第2の位相
ドミノ論理回路は、第2の位相ドミノ論理回路のプリチ
ャージ・ノードの状態が、第2の位相ドミノ論理回路の
評価位相において、第1の位相ドミノ論理回路のプリチ
ャージの状態が第1の位相ドミノ論理回路の直前の評価
位相において変化しなかった場合にのみ、第1の位相ド
ミノ論理回路に応じて変化できるように動作することが
できる。その他の回路,システム及び方法が開示され請
求される。
【0007】
【実施の形態】後述の好ましい実施の形態の更なる紹介
として、図1aは、従来のドミノ回路システム10を示
し、これは、この分野では、時として、ホールド時間ラ
ッチと呼ばれる。システム10は、2つの異なる位相で
動作する回路を備える。垂直の破線は、これらの位相回
路を分ける。破線の左側を見ると、位相1回路12はド
ミノ論理回路段を備え、それは、プリチャージ・トラン
ジスタ12PTと、プリチャージ・ノード12PNと、出力
インバータ12INVと、論理回路12L 及び放電トラン
ジスタ12DTの両方を有する放電パスとを備える。図1
aの破線の右側では、位相2回路14がドミノ論理回路
を備え、それは、同様に、プリチャージ・トランジスタ
14PTと、プリチャージ・ノード14PNと、出力インバ
ータ14IN Vと、論理回路14L 及び放電トランジスタ
14DTの両方を有する放電パスとを備えるように接続さ
れている。また、システム10は、CLOCK信号を提
供する導線を備える。CLOCK信号は、プリチャージ
・トランジスタ12PTのゲートと放電トランジスタ12
DTのゲートにインバータ16を介して接続され、また、
プリチャージ・トランジスタ14PTのゲートと放電トラ
ンジスタ14DTのゲートに直接接続されている。位相回
路12,14の様々な接続及び相互作用のもっと詳細な
説明を以下に行う。
【0008】位相1回路12に関して、プリチャージ・
トランジスタ12PTは、図1aに示したn−チャンネル
・トランジスタよりも典型的には小さいp−チャンネル
・トランジスタである。プリチャージ・トランジスタ1
PTは、システム電圧レベル(例えば、VDD)に接続さ
れたソースと、プリチャージ・ノード12PNに接続され
たドレインとを有する。上述したように、CLOCK信
号の補数(即ち、
【外1】 )は、プリチャージ・トランジスタ12PTのゲートに接
続され、放電トランジスタ12DTのゲートにも接続され
ている。放電トランジスタ12DTは、低基準電圧(例え
ば、接地)に接続されたソースとノード12Nに接続さ
れたドレインとを有するn−チャンネル・トランジスタ
である。プリチャージ・ノード12PNとノード12N
の間には、論理回路12Lが接続されている。論理回路
12Lの論理は、任意の型の論理式を採用することがで
きる。例えば、しばしば、論理回路12Lは論理式を実
現するために様々に接続された多数のn−チャンネル・
トランジスタを備え、その式の論理関数は、特定のトラ
ンジスタ構成やそれらのトランジスタのゲートに接続さ
れた各入力信号に基づいて決定される。ここでの説明で
は、特定の論理式や入力は重要ではなく、したがって、
「入力」という用語は、静的回路,動的回路又は両方の
他の様々の回路から来る信号として示される。ただし、
ひとたび論理回路12Lによって形成される論理式が真
になると、プリチャージ・ノード12PNをノード12N
に接続する導通パスが論理回路12Lを介して形成され
る。また、CLOCK信号の補数は、放電トランジスタ
12DTのゲートに接続されている。このように、CLO
CKがロウのとき、その補数はハイであり、放電トラン
ジスタ12DTも導通状態である。論理回路12Lによっ
て実現される論理式が真のときにこの条件が生じると、
論理回路12L及び放電トランジスタ12DTを介してプ
リチャージ・ノード12PNから接地に至る放電パスが形
成され、プリチャージ・ノード12PNにおいてプリチャ
ージ電圧(即ち、VDD)が接地に放電されることにな
る。
【0009】プリチャージ・ノード12PNに戻ると、そ
れは、出力インバータ12INVの入力にも接続されてい
る。出力インバータ12INVの出力は、回路12の出力
信号(即ち、論理回路12Lの論理式の結果)を提供す
る。なお、出力インバータ12INVは、インバータ記号
の上半分で短い対角線を持つものとして示されている。
本明細書では、この記号の上部対角線は、p−チャンネ
ル・トランジスタ(明示的には示されていない)がフィ
ードバックできるようにインバータの出力からその入力
に接続されていることを示すものと取り決める。p−チ
ャンネル・フィードバック・トランジスタについてより
具体的に言うと、そのゲートは対応のインバータの出力
に接続され、フィードバック・p−チャンネル・トラン
ジスタのソースはVDDに接続され、フィードバック・p
−チャンネル・トランジスタのドレインは対応のインバ
ータの入力に接続されている。当業者であれば分かるよ
うに、プリチャージ電圧がもはや図1aの所与のプリチ
ャージ・ノードに接続されていなければ(例えば、以下
に述べる評価位相の間)、フィードバック・p−チャン
ネル・トランジスタは、プリチャージ・ノードがその対
応の放電パスによって放電されない限り、インバータの
入力でハイ信号を維持する。
【0010】位相2回路14については、その回路素子
は一般に前述の位相1回路12と同様に接続されるが、
その論理回路14Lへの入力と位相2回路14の出力は
除く。そのインバータ14INVはインバータ記号の上半
分及び下半分の両方に短い対角線を持つものとして示さ
れている。この記号の上部対角線は、前述のインバータ
12INVについての前述の説明と同様に、p−チャンネ
ル・トランジスタ(明示的には示されていない)がフィ
ードバック可能にインバータ出力からその入力に接続さ
れていることを示す。この記号の下部対角線は、n−チ
ャンネル・トランジスタ(明示的には示されていない)
がフィードバック可能にインバータの出力からその入力
に接続されていることを示すものとする。より具体的に
は、n−チャンネル・トランジスタは、そのゲートがイ
ンバータの出力に接続され、そのソースが接地に接続さ
れ、そのドレインがインバータの入力に接続される。し
たがって、当業者には明らかなように、入力信号が最初
に論理回路14Lを導通させたのちに信号が評価位相の
間にイネーブルしなければ、フィードバック・n−チャ
ンネル・トランジスタは、プリチャージ・ノードがプリ
チャージ・トランジスタ14PTをイネーブルすることに
よって再度プリチャージされるまで、インバータの入力
においてロウ信号を維持する。最後に、位相2回路14
の残りの入力及び出力については以下で説明し、他の回
路の詳細についてはここでは繰り返さない。読者は前述
の位相1回路12の説明と比較できるからである。
【0011】位相2回路14の入力では、その論理回路
14Lへの入力の少なくとも1つは位相1回路12の出
力によって提供され、この点において、出力インバータ
12 INVから論理回路14Lへの接続が示されている。論
理回路12Lと同様に、論理回路14Lも、1つ以上のn
−チャンネル・トランジスタを典型的には使用して、論
理式を実現する。ここでも、実現される特定の式は問題
とならないが、以下に述べる理由のため、次のことだけ
は述べておく。即ち、論理回路14Lの式を実行する入
力のうち少なくとも1つは、位相1回路12からの出力
である入力信号を必要とする。このように、論理回路1
Lは、有効な出力がインバータ12I NVによって論理回
路14Lに提供されたときに限り、その論理式を適切に
評価する。
【0012】位相2回路14の出力に目を向けると、次
の段(不図示)へ渡されることだけが示されている。こ
れは例として示してあるだけで、出力への接続は本導入
説明を理解する上で問題とはならない。このように、出
力は様々な異なる回路に接続することができる。例え
ば、(1)位相2回路14と同じ位相に従って動作する
回路、(2)位相1回路12と同じ位相に従って動作す
る回路、(3)位相1回路12とも位相2回路14とも
異なる位相に従って動作する回路、(4)位相制御回路
に対する静的回路である。
【0013】システム10の動作は、図1bの従来のタ
イミング・チャートを参照すると理解できる。ただし、
この図の解説を始める前に述べておくが、システム10
は、位相1回路12の出力と位相2回路14の入力との
間に別の複雑なラッチ構造を持っていないが、この付加
的構造がないにもかかわらずシステム10が動作できる
ことを図1bと関連して説明する。図1bを見ると、ま
ず信号が並び、これらを上から下へ順番に述べ、次に、
それらの信号によって示される動作について詳細に説明
する。図1bの第1列(即ち、一番上)はCLOCK信
号の状態を示すだけであり、第2列は、その補数である
【外2】 を示す。この補数信号は、プリチャージ・トランジスタ
12PT及び放電トランジスタ12DTのゲートを制御する
のに使用される。第3列及び第4列は、位相1回路12
及び位相2回路14に印加される位相制御信号をそれぞ
れ示す。図1bの第5列及び第6列は、位相1回路12
及び位相2回路14によって出力されるデータ値をそれ
ぞれ示す。
【0014】図1bの特定の信号を見ると、時刻t0ま
でシステム10は一定の状態(steady-state)で実行し
ているとする。時刻t0と時刻t1との間では、CLO
CK信号はハイである。CLOCK信号がハイである結
果、位相1回路12は動作のプリチャージ位相にある。
位相1回路12について具体的に言うと、ハイCLOC
K信号が反転して、
【外3】 信号がp−チャンネル・プリチャージ・トランジスタ1
PT及びn−チャンネル放電トランジスタ12DTのゲー
トに印加される。これらのトランジスタの導通型に応じ
て及びそれにより、プリチャージ・トランジスタ12PT
は、放電トランジスタ12DTが導通していない間は、導
通する。プリチャージ・トランジスタ12 PTの導通はプ
リチャージ・ノード12PNをVDDまで上昇させ、この信
号が出力インバータ12INVによって反転される。それ
により、位相1回路12の出力(即ち、図1bの第5
列)が時刻t0と時刻t1との間では論理ロウとなる。
また、時刻t0と時刻t1との間のハイCLOCK信号
に応答して、位相2回路14は動作の評価位相にある。
このようにして、位相2回路14は、位相1回路12と
同調せずに動作する。より具体的には、ハイCLOCK
信号がp−チャンネル・プリチャージ・トランジスタ1
PT及びn−チャンネル放電トランジスタ14DTのゲー
トに直接接続される。これらのトランジスタの導通型に
応じて及びそれにより、プリチャージ・トランジスタ1
PTは、放電トランジスタ14DTが導通している間は、
導通しない。放電トランジスタ14DTが導通することに
よって、位相2回路14はその評価位相にあり、論理回
路14Lによって実現される論理式が真であれば、プリ
チャージ・ノード14PNにおいて以前にプリチャージさ
れた電圧が、論理回路14L及び放電トランジスタ14
DTによって形成される放電パスを介して、接地へ放電す
る。この場合、プリチャージ・ノード14PNにおける電
圧は出力インバータ14INVによって反転され、それに
より、位相2回路14の出力(即ち、図1bの第6列)
が時刻t0と時刻t1との間で論理ハイまで上昇する。
【0015】時刻t1では、位相回路12及び位相回路
14の両方へのクロック信号は反対のレベルに遷移す
る。このようにして、時刻t1では、位相2回路14は
その動作の評価位相を終了し、したがって、有効データ
がインバータ14INVの出力に存在する。しかしなが
ら、時刻t1の直後に、p−チャンネル・プリチャージ
・トランジスタ14PTのゲートにおける信号がハイから
ロウに遷移する。したがって、p−チャンネル・プリチ
ャージ・トランジスタ14PTは導通し始め、プリチャー
ジ・ノード14PNにおける電圧が上昇し始める(直前の
評価位相において放電されたと仮定して)。しかしなが
ら、p−チャンネル・プリチャージ・トランジスタ14
PTの応答時間に遅延があるため、プリチャージ・ノード
14PNがロウから完全なハイ・レベルまでプリチャージ
するのにいくらかの時間がかかる。その結果、時刻t1
の後の対応の時間、図1bでthで示される時間が経過
してから、位相2回路14の出力(即ち、インバータ1
INVの出力)がプリチャージ効果によりハイからロウ
に遷移する。換言すると、位相2回路14によるデータ
出力は、その回路に接続されたクロック信号がその段を
動作の評価位相から動作のプリチャージ位相に変えるべ
く切り替わっているにもかかわらず、わずかな時間、即
ち、thで示される「ホールド時間」の間保持される
(即ち、有効であり続ける)。
【0016】上述のように位相2回路14によってデー
タがホールドされるのに加えて、時刻t1の後に、位相
1回路12はその動作の評価位相にある(例えば、その
放電トランジスタ12DTはCLOCK信号の遷移により
導通する)。このように、位相1回路12は、それが受
信する入力に基づいてその評価を行い、また、その放電
パスがそのプリチャージ・ノード12PNを放電すると、
その出力は、図1bの第5列に示されるように、時刻t
1の少し後で上昇する。
【0017】そのホールド時間に関する上述した位相2
回路14の動作と共に、ホールド時間ラッチとしての位
相1回路12の動作が、時刻t2の後に現れ、データに
関しては、それは位相2回路14に提供する。具体的に
は、時刻t2では、CLOCK信号が再び遷移する。こ
れに応答して、位相1回路12への位相制御が回路12
をプリチャージさせ、一方、位相1回路14への位相制
御は回路14に評価させる。しかしながら、位相1回路
12については、時刻t2の後に、そのp−チャンネル
・プリチャージ・トランジスタ12PTがそのプリチャー
ジ・ノード12 PNをVDDまで引っ張るのにいくらかの時
間がかかる。したがって、この時間の間に、位相1回路
12からのデータ出力が一時的に有効であることが図1
bの第5列における時刻t2の後に見られ、この場合
も、この時間はホールド時間thとして示されている。
このホールド時間の間でも、位相2回路14はその評価
位相を行うべく切り替わっている。このようにして、位
相1回路12のthが時刻t2の後で充分に長ければ、
位相2回路14はその入力に基づいてその評価を行うこ
とができる。ここで、その入力は、位相1回路12によ
って出力される一時的に有効なデータを含む。したがっ
て、ここでも、位相2回路14は評価を行い、その論理
式が真であれば、そのプリチャージ・ノード14PNは放
電され、それにより、図1bの一番下の列に示されるよ
うに、時刻t2の少し後にいくらかの時間だけ上昇出力
を生成する。したがって、位相1回路12からの出力と
位相2回路14の入力への連続接続により、先行する回
路12からのデータに基づいて位相2回路14による評
価が可能となるが、付加的ラッチを必要としない。ま
た、当業者であれば図1bの残りの部分わかるように、
このコンセプトは、データが図1aの2つの位相回路で
そのようである限り、適用することができる。また、こ
れは、システム10が異なる時刻にプリチャージするよ
うにクロックされた付加的連続的回路を備える場合や、
各位相回路がその位相回路のクロックに接続された1つ
以上のドミノ論理段を備える場合にも、適用することが
できる。なお、図1aは、見やすくするために、2つの
連続回路しか示してないが、実際には、簡略化しなけれ
ば、図1a内の1つ以上の回路は、典型的には、1つ以
上の位相回路へのラッチされた入力と組み合わせること
ができるより大きな回路の一部である。
【0018】以上の説明から、ホールド時間ラッチの動
作及びシステム10は次のように要約することができ
る。これは、後述の好ましい実施の形態と比較するのに
役立つ。具体的には、以上の説明は、プリチャージ位相
の間での位相1回路12の出力が無条件ロウ出力を表
し、また、出力は、位相1回路12の放電パスがその評
価位相の間にイネーブルされた場合にのみ、即ち、放電
トランジスタ12DTが導通しておりかつ論理回路12L
が評価位相の間に真の式を実現する場合だけ、条件付き
で上昇する。また、この点について、「イネーブル」と
いう用語は、当業界では公知であり、本明細書において
もその意味で使用される。すなわち、この用語は、トラ
ンジスタへのゲート電位が、ゲート電位が接続されてい
るトランジスタの導通パス(即ち、ソース/ドレイン)
に沿って導通させるのに充分であるということを意味す
る。同様に、本明細書では、「ディスエーブル」という
用語は、反対の意味で、トランジスタへのゲート電位が
トランジスタの導通パスに沿って導通を引き起こすのに
不充分であるということを意味する。位相2回路14の
動作を見ると、そのプリチャージ位相の間では、その出
力は無条件ロウ出力を表す。また、位相2回路14の評
価位相の間では、その出力は、放電パスがイネーブルさ
れた場合にのみ条件付きで上昇する。これは、位相1回
路12が位相1回路12の最新の評価位相の間にイネー
ブルされた場合である。何故なら、その場合にのみ、位
相1回路12から位相2回路14の論理回路14Lへイ
ネーブル信号を提供することができるからである。
【0019】以上、ホールド時間ラッチの動作について
の概要を述べたが、更に、その動作について観察するこ
とができる。これも、後述の好ましい実施の形態と対比
するのに役立つ。前述の概要が示すところでは、プリチ
ャージ・ノード14PNは、プリチャージ・ノード12PN
が位相1回路12の直前の評価位相で放電した場合にの
み、位相2回路14の評価位相で放電することができ
る。また、プリチャージ・ノード14PN又はプリチャー
ジ・ノード12PNの放電は、対応の位相回路の出力の状
態を変化させる。このように、前記説明を別の表現にす
ると、従来のホールド時間ラッチにおいて、その第2段
がその評価位相の間に状態を変化させることができるの
は、その第1段がその直前の評価位相の間に状態を変化
させた場合に限る。反対に、プリチャージ・ノード12
PNが位相1回路12の所与の評価位相で放電しなけれ
ば、プリチャージ・ノード14PNは位相2回路14の次
の連続する評価位相で放電することができない。このよ
うに、従来のホールド時間ラッチでは、その第2段は、
その第1段が直前の評価位相の間に状態を変化していな
ければ、その評価位相の間に状態を変化させることがで
きない。
【0020】図2aは、第1の発明によるホールド時間
ラッチ・システム18を模式的に示す図である。システ
ム18は、いくつかの点において前述の図1のシステム
10に似ているが、以下の説明において混乱を避けるた
めに、図2aでは異なる参照符号が使用される。ただ
し、読者の方は、前記説明を理解しているという前提
で、様々なコンセプトの詳細は以下では繰り返さない。
システム18を見ると、異なる位相で動作する回路を備
え、垂直の破線がこれらの位相回路を一般に分ける。垂
直破線の左側を見ると、位相1回路20がドミノ論理回
路段を備え、それは、プリチャージ・トランジスタ20
PTと、プリチャージ・ノード20PNと、第1の出力イン
バータ20INV1と、論理回路20L及び放電トランジス
タ20DTの両方を有する放電パスとを備える。また、以
下に述べる理由により、位相1回路20は第2の出力イ
ンバータ20INV2も備える。図2aの垂直破線の右側で
は、ドミノ論理段を備えた位相2回路22がある。位相
2回路22は、プリチャージ・トランジスタ22PTと、
プリチャージ・ノード22PNと、出力インバータ22IN
Vと、論理回路22L及び放電トランジスタ22DTを有す
る放電パスとを備えるように接続されている。また、以
下に述べる理由により、位相2回路22の放電パスは放
電防止トランジスタ22DPTも有する。「放電防止トラ
ンジスタ」という用語の使用については、後で説明す
る。制御信号が放電防止トランジスタ22DP Tのゲート
に接続されており、以下で説明するように、この制御信
号は、CLOCK信号に関して働くイネーブル関数(en
abling function)に基づいて生成される。このよう
に、本実施の形態では、制御信号がCLOCKFで表さ
れ、当業者であれば分かるように、CLOCK信号は、
そのような信号を生成すべく様々に変更することがで
き、そのいくつかについては、後述する。
【0021】システム18は、CLOCK信号を提供す
る導線を備える。位相1回路20については、CLOC
K信号はインバータ24を介して接続されており、その
補数である
【外4】 がプリチャージ・トランジスタ20PTのゲート及び放電
トランジスタ20DTのゲートに接続されるようになって
いる。位相2回路22については、CLOCK信号は、
プリチャージ・トランジスタ22PTのゲート及び放電ト
ランジスタ22DTのゲートに接続されている。
【0022】位相1回路20内の接続のより詳細な説明
は、以下の通りである。プリチャージ・トランジスタ2
PTは、好ましくは、システム電圧レベル(例えば、V
DD)の電源に接続されたソースとプリチャージ・ノード
20PNに接続されたドレインとを有するとともに
【外5】 信号がそのゲートに接続されているp−チャンネル・ト
ランジスタである。また、
【外6】 信号は放電トランジスタ20DTのゲートに接続され、こ
の放電トランジスタ20 DTは、好ましくは、ロウ基準電
圧(例えば、接地)に接続されたソースとノード20N
に接続されたドレインとを有するn−チャンネル・トラ
ンジスタである。プリチャージ・ノード20PNとノード
20Nとの間には、論理回路20Lが接続されている。論
理回路20Lの論理は任意の型の論理式でよく、その式
は、論理式を実現するトランジスタ構成に基づいて最終
的に決定される。例えば、後で詳細に述べるが、本実施
の形態では、論理回路20Lは1つ以上のn−チャンネ
ル・トランジスタを使用して形成されていると仮定す
る。これらのトランジスタへの入力は、図2aには「I
NPUTS」で示されており、そのような信号は静的回
路,動的回路及びその両方というように様々な回路から
来る可能性がある。また、論理回路20Lによって形成
される論理式が真になると、プリチャージ・ノード20
PNをノード20Nに接続する導通パスが論理回路20L
介して形成される。また、
【外7】 信号は放電トランジスタ20DTのゲートに接続されてい
る。このように、CLOCK信号がロウのとき、その補
数はハイであり、放電トランジスタ20DTも導通する。
論理回路20Lによって実現される論理式が真である間
にこの導通が生じると、プリチャージ・ノード20PN
ら接地にまで放電パスが形成され、プリチャージ・ノー
ド20PNにおけるプリチャージ電圧(即ち、VDD)を接
地に放電することができる。
【0023】位相1回路20の接続を完了するものとし
て、前述のように、プリチャージ・ノード20PNは第1
の出力インバータ20INV1に接続されている。第1の出
力インバータ20INV1は、インバータ記号の上半分に短
い対角線を持つ。本明細書では、この記号は、p−チャ
ンネル・トランジスタ(明示的には示されていない)が
フィードバックできるようにインバータの出力からその
入力に接続されている。具体的には、フィードバック・
p−チャンネル・トランジスタのゲートが対応のインバ
ータの出力に接続され、フィードバック・p−チャンネ
ル・トランジスタのソースがVDDに接続され、フィード
バック・p−チャンネル・トランジスタのドレインが対
応のインバータの入力に接続されている。なお、第1の
出力インバータ20INV1は第2の出力インバータ20
INV2の入力に接続されている。第2の出力インバータ2
INV2は位相2回路22に入力を提供し、具体的には、
出力インバータ20INV2の出力は位相2回路22の論理
回路22Lへの入力として接続され、これについては、
以下に詳細に述べる。
【0024】位相2回路22内の接続の詳細は、以下の
通りである。プリチャージ・トランジスタ22PTは、好
ましくは、システム電圧レベル(例えば、VDD)の電源
に接続されたソースとプリチャージ・ノード22PNに接
続されたドレインとCLOCK信号に直接に接続された
ゲートとを有するp−チャンネル・トランジスタであ
る。CLOCK信号は、放電トランジスタ22DTのゲー
トにも接続されている。この放電トランジスタ22
DTは、好ましくは、ロウ基準電圧(例えば、接地)に接
続されたソースとノード22N1に接続されたドレインと
を有するn−チャンネル・トランジスタである。また、
プリチャージ・ノード22PNには論理回路22 Lが接続
されており、論理回路22Lはノード22N2に接続され
ている。論理回路22Lの論理は任意の論理式でよく、
その式は論理式を実現するトランジスタ構成によって決
定され、例えば、後で詳細に述べるように、本実施の形
態では論理回路22Lは論理回路20Lにおけるのと同じ
導通型のトランジスタ(即ち、n−チャンネル・トラン
ジスタ)を使用して形成されていると仮定する。上述し
たように、論理回路22Lへのこれらの入力の1つは位
相1回路20の出力(即ち、第2の出力インバータ20
INV2)によって提供される。しかしながら、他の回路か
ら付加的入力を受けることもできる。いずれにしても、
論理回路22Lによって形成される論理式が真になる
と、プリチャージ・ノード22PNをノード22N2に接続
する導通パスが論理回路22Lを介して形成される。し
かしながら、ノード22N2が放電するためには、放電パ
ス全体がイネーブルされていなければならず、放電防止
トランジスタ22DPT及び放電トランジスタ22DTの両
方が同時に導通しなければならない。また、この点に関
しては、ノード22N2は、ノード22N1に接続されたソ
ースを有する放電防止トランジスタ22DPTのドレイン
に接続されている。これらの接続がなされると、CLO
CK信号がハイでありそれにより放電トランジスタ22
DTを導通させる位相の間では、信号CLOCKFもその
位相の間ハイである(それにより放電トランジスタ22
DPTを導通させる)ときにのみ、ノード22N1は放電す
る。この放電動作のタイミング及び他の面については、
以下に詳細に述べる。最後に、プリチャージ・ノード2
PNは出力インバータ22INVの入力に接続されてい
る。出力インバータ22INVは、その上半分及びその下
半分の両方における対角線で示され、したがって、先の
取り決めと同じであり、前述のように構成されたn−チ
ャンネル・フィードバック・トランジスタ及びp−チャ
ンネル・フィードバック・トランジスタの両方を備え
る。最後に、位相2回路22の出力は次の段(不図示)
への渡しとしてだけ示されているが、これは一例にすぎ
ない。したがって、出力への接続は本実施の形態の理解
には本質的なことではく、出力は様々な異なる動的回路
及び静的回路に接続することができ、前者は位相2回路
22に対して同調していてもしていなくてもよい。
【0025】システム18の動作は、図2b及び図2c
のタイミング・チャートを参照すると理解できる。図2
b及び図2cは、システム18の同じノードにおける電
圧を示し、したがって、これらの図中の列は、各図につ
いて以下に別々に説明し、システム18の2つの異なる
動作状態を示す。図2b及び図2cにおける列を上から
下に紹介する。第1列は、CLOCK信号を示し、その
呼び出し(recall)は位相2回路22の位相動作を制御
するように直接に接続され、第2列は、相補クロック信
【外8】 を示し、その呼び出し(recall)は位相1回路20の位
相動作を制御するように直接に接続される。第3列及び
第4列はそれぞれ、位相1回路20及び位相2回路22
の位相制御を示す。第5列及び第6列は、位相1回路2
0からの出力を示す。具体的には、第5列は、プリチャ
ージ・ノード20PNの1インバータ分だけ遅延された補
数であるインバータ20INV1の出力を示し、第6列は、
インバータ20INV2の出力の1インバータ分だけ遅延さ
れた補数であるインバータ20INV2の出力を示す。図2
b及び図2cの最後の列は、放電防止トランジスタ22
DPTのゲートを制御するのに使用される関数制御信号C
LOCKFを示す。最後に付け加えておくが、以下の説
明を簡単にするために、図2b及び図2cに示されたク
ロック関連遷移は瞬間的に生じるものとして示されてい
るが、当業者には分かるように、クロック信号において
実際には遅延遷移が生じる。また、これに関して、図2
b及び図2cの他の信号におけるそのような遷移の遅延
が示されている。それらは、残りの説明で詳述される。
【0026】図2bの信号を見ると、図2bは、位相1
回路20の放電パスがイネーブルされることによってプ
リチャージ・ノード20PNを放電させる瞬間におけるシ
ステム18の動作を示す。信号を個別に見ると、時刻t
10まではシステム18は一定の状態(steady-state)
で実行していると仮定する。時刻t10の直後の信号遷
移は、今の時点では詳述する必要はないが、時刻t12
以降に生じるのと同じ遷移が反復するものとする。この
ように、時刻t10の真中から前を見ると、位相1回路
20はその動作のプリチャージ位相にあり、一方、位相
2回路22はその動作の評価位相にあってよいようにク
ロックされている(即ち、その放電トランジスタ22DT
はイネーブルされている)。したがって、後者に関して
は、位相2回路22は、(図2bでは示されていない
が)その評価に応答してデータを出力している。
【0027】時刻t11では、CLOCK信号はハイか
らロウに遷移し、その補数
【外9】 はロウからハイに遷移する。これらの遷移により、位相
1回路18及び位相2回路20の位相が切り替わる。具
体的には、
【外10】 はハイ信号を位相1回路20の放電トランジスタ20DT
のゲートに印加し、CLOCKはロウ信号を位相2回路
22のプリチャージ・トランジスタ22PTのゲートに印
加する。位相1回路20の放電トランジスタ20DTのゲ
ートにハイ信号が印加される結果、また、例えば、論理
回路20Lによって実現される論理が真であると仮定す
ると、図2bの第5列は、時刻t11と時刻t11.1
との間の遅延ののちに、第1のインバータ20INV1の出
力が論理ハイになり始める。換言すると、ここで論理回
路20Lに関連する条件が満たされ、したがって、第1
のインバータ20INV1の出力において条件付き上昇があ
る。また、この上昇信号に応答して、かつ、時刻t1
1.1と時刻t11.2との間の遅延を伴って、図2bの
第6列は、第2インバータ20INV2が論理ロウに下がり
始めることを示す。このようにして、論理回路20L
関連する条件が満たされ、第1のインバータ20I NV1
出力には条件付き下降がある。
【0028】時刻t12では、CLOCK信号はロウか
らハイに遷移し、その補数
【外11】 信号はハイからロウに遷移する。ロウ信号が位相1回路
20のプリチャージ・トランジスタ20PTのゲートに印
加される結果、位相1回路20がプリチャージ位相に無
条件で戻り、したがって、時間t12と時間t12.1
との間の遅延ののちに、第1のインバータ20INV1の出
力が論理ロウに無条件で下降する。また、この下降信号
に応答して、かつ、時刻t12.1と時刻t12.2との
間の遅延を伴って、図2bの第6列は、第2のインバー
タ20INV2が論理ハイに無条件で上昇し始めることを示
す。当業者であれば前述のことから分かるように、第2
のインバータ20INV2の出力にとって、ホールド時間t
hが時刻t12と時刻t12.2との間に生じる。このこ
とから、2つの観察ができる。1つは、ホールド時間の
間の動作に関するものであり、もう1つは、ホールド時
間の後に続く動作に関するものである。したがって、各
観察について以下に説明する。
【0029】位相1回路20のホールド時間の間(即
ち、時刻t12と時刻t12.2との間)での位相2回
路22の動作については、図2bの第4列に示されるよ
うに、放電トランジスタ22DTの導通により、ハイCL
OCK信号はそれを評価位相に置く。したがって、この
ときには、回路20からの第2のインバータ20INV2
出力が論理回路22Lの入力となるが、論理回路22L
のこの入力はロウである。なぜならば、図2bの例で、
プリチャージ・ノード22PNが直前の評価位相において
放電されている場合を示すからである。また、論理回路
22Lは1つ以上のn−チャンネル・トランジスタを使
用しているので、第2のインバータ20IN V2の出力から
のこのロウ出力は論理回路22Lをディスエーブルし、
したがって、論理回路22Lはその出力に応答して真の
式を実現することができない。その結果、プリチャージ
・ノード22PNとノード22N2との間には導通パスが形
成されない。換言すると、論理回路22Lが第2のイン
バータ20INV2によってディスエーブルされるので、位
相2回路22の放電パスは、放電トランジスタ22DT
は放電防止トランジスタ22DPTが同時に導通している
かどうかにかかわらず、ディスエーブルされる。
【0030】位相1回路20のホールド時間の後(即
ち、時刻t12.2の後)の位相2回路22の動作につ
いては、その期間と位相2回路22の評価位相の残りの
期間との放電防止トランジスタ22DPTの動作を調べる
ことによって更なる理解が得られる。この点について
は、図2bの最後の列は放電防止トランジスタ22DPT
へのゲート制御信号(即ち、CLOCKF)を示す。時
刻t12では、CLOCKFはハイであるから、その時
点では放電防止トランジスタ22DPTは導通している。
しかしながら、時刻t12.1ではCLOCKFはロウに
降下する。その結果、放電防止トランジスタ22DPT
ディスエーブルされ、したがって、この時点では放電防
止トランジスタ22DPTは位相2回路22の放電パスを
効果的に開放即ちディスエーブルし、また、この点につ
いては、時刻t12ではCLOCK信号が上昇し、時刻
t12と時刻t12.2との間の遅延ののちに、インバ
ータ20I NV2の出力が無条件で上昇する。これは、図2
aの第6列に示されるように、位相1回路20がそのプ
リチャージ・ノード20PNをプリチャージするからであ
る。したがって、この無条件で上昇する信号は、論理回
路22Lにとっては潜在的なイネーブル信号であるが、
これと同時に、放電防止トランジスタ22DPTが放電パ
スをディスエーブルするので、放電防止トランジスタ2
DPTは、論理回路22Lがイネーブルする可能性を持っ
ているにもかかわらず、いかなる放電が生じるのも防止
する。これが「放電防止」という用語が放電防止トラン
ジスタ22 DPTについて使用される理由である。
【0031】図2cの信号に目を移すと、それは、位相
1回路20の放電パスがその評価位相の間でイネーブル
されていない(つまり、ディスエーブルされている)こ
とによって電荷がプリチャージ・ノード20PNに貯蔵さ
れている時点でのシステム18の動作を示す。読者の方
は前述の図2bの説明を知っていると仮定されるので、
以下の詳細では、図2bと図2cとの違いに重点を置
く。図2cでは、時刻t10での一定の状態(steady-s
tate)動作後の時刻まで、位相1回路20はその動作の
プリチャージ位相にあり、一方、位相2回路22はその
動作の評価位相に移ることを許されるようにクロックさ
れる。時刻t11では、CLOCK信号が遷移し、それ
により、位相1回路20がその評価位相に切り替わり、
位相2回路22がそのプリチャージ位相に切り替わる。
この例では、論理回路20Lは真の式を実現しないもの
と仮定し、それにより、図2cでは、位相1回路20の
放電パスはディスエーブルされているという前提が支持
される。したがって、時刻t11ののちに、プリチャー
ジ・ノード20PNは放電せず、したがって、インバータ
20INV1及びインバータ20INV2の出力は、図示されて
いるように、時刻t11後に変化しない。
【0032】時刻t12では、CLOCK信号が遷移
し、それにより、位相1回路20がそのプリチャージ位
相に切り替わり、位相2回路22が評価できるようにな
る。しかしながら、位相1回路20の放電パスがその評
価位相の間はディスエーブルされている本例では、プリ
チャージ・ノード20PNがその充電を維持するので、イ
ンバータ20INV1及びインバータ20INV2の出力は、図
示されるように、時刻t12後に変化しない。また、イ
ンバータINV2の出力がハイであるため、論理回路20L
にイネーブル入力を提供する(なぜなら、論理回路22
Lは1つ以上のn−チャンネル・トランジスタを使用し
て形成されているからである)。したがって、論理回路
22Lがイネーブル入力に応答して真の式を実現すると
仮定すると、時刻t12後に、プリチャージ・ノード2
PNはノード22N2に接続される。また、時刻t12後
に、放電トランジスタ22DTがハイCLOCKによって
イネーブルされ、放電防止トランジスタ22DPTがハイ
CLOCKF信号によってイネーブルされる。その結
果、位相2回路22の放電パス全体が時刻t12の直後
にイネーブルされ、それにより、そのプリチャージ・ノ
ード22PNが接地に放電する(図2cでは示されていな
い)。最後に、時刻t12.1では、放電防止トランジ
スタ22DPTがCLOCKF信号におけるロウ遷移によっ
てディスエーブルされ、それにより、位相2回路22の
放電パスがディスエーブルされるが、この時点までに、
プリチャージ・ノード22PNにおける電圧がすでに前述
のように放電しているので、位相2回路22の状態は、
この時点で間に合って、適切に変化する。換言すると、
図2cによれば、位相2回路22にとっての所与の評価
位相の間では、放電することができるのは、時刻t12
と時刻t12.1との間の時間、即ち、それがその評価
位相を開始した後でかつCLOCKFの降下遷移よりも
前でだけである。
【0033】当業者であれば上記から分かるように、シ
ステム18は、先に述べた従来のホールド時間ラッチと
対比して、以下のような特徴がある。特に、システム1
8について、 (1)システム18の第1段(即ち、位相1回路20)
はそのプリチャージ位相の間では無条件ハイを出力し、
一方、図1aの従来の非反転ラッチでは、その第1段が
そのプリチャージ動作の間に無条件ロウを出力する。 (2)システム18の第1段(即ち、位相1回路20)
の出力は、第1段の放電パスがその評価位相の間にイネ
ーブルされた場合にのみ、条件付きで降下するが、一
方、図1aの従来の非反転ラッチで、その第1段は、第
1段の放電パスがその評価位相の間にイネーブルされた
場合にのみ、条件付きで上昇する。 (3)システム18の第2段(即ち、位相2回路22)
は、第1段の出力が第1段の直前の評価位相の間に条件
付きで降下しない場合だけ、即ち、第1段の出力がハイ
に留まることにより第2段にイネーブルする場合だけ、
その評価位相の間にイネーブルされる放電パス(及び、
その出力がそれに応答して対応的に状態を変える出力)
を有する。換言すると、プリチャージ・ノード22
PNは、プリチャージ・ノード20PNが位相1回路20の
直前の評価位相で放電しない場合だけ、位相2回路22
の評価位相で放電できる。反対に、プリチャージ・ノー
ド20PNが位相1回路20の所与の評価位相の間に放電
すれば、プリチャージ・ノード14PNは位相2回路14
の次の続く評価位相で放電することができない。図1a
の従来の反転ラッチは、先行する2つの文に相補する形
で動作する。まず、従来の反転ラッチでは、その第2段
は、その第1段のプリチャージ・ノードが位相1回路2
0の直前の評価位相で放電した場合だけ、その評価位相
において放電できる。第2に、従来の反転ラッチでは、
その第1段におけるプリチャージ・ノードがその段の所
与の評価位相の間に放電しないと、第2段におけるプリ
チャージ・ノードは第2段の次の続く評価位相で放電す
ることができない。 (4)システム18の第1段の出力はその次のプリチャ
ージ位相の間に無条件で上昇するのに対して、従来の反
転ラッチでは、第1段の出力はその次のプリチャージ位
相の間に無条件で降下する。また、システム18につい
ては、ハイ・レベルへの上昇の効果は位相2回路22を
放電させない。なぜならば、上昇レベルが充分に高い値
に到達するまでに放電防止トランジスタ22DPTはすで
にディスエーブルされているので、そのような放電を防
止するからである。
【0034】以上は、システム18が反転ホールド時間
ラッチを提供することを示すわけであるが、また、シス
テム18を従来技術と対比するに当たり、システム18
の状態変化を従来技術のそれと対比する。システム18
では、前述の説明に従えば、プリチャージ・ノード20
PNが位相1回路20の所与の評価位相の間に放電すれ
ば、プリチャージ・ノード22PNは位相2回路22の次
の続く評価位相で放電することができない。このよう
に、システム18では、その第2段は、その第1段が直
前の評価位相の間に状態変化していると、その評価位相
の間に状態を変化させることができない。また、前述の
説明に従えば、プリチャージ・ノード20PNが位相1回
路20の所与の評価位相の間に放電しないと、プリチャ
ージ・ノード22PNは位相2回路22の次の続く評価位
相で放電することができる。このように、システム18
では、その第2段は、その第1段が直前の評価位相の間
に状態変化しなかった場合にだけ、その評価位相の間に
状態を変化させることができる。当業者であれば分かる
ように、これらの状態変化制限は、従来例である前述の
システム10のものと相補的である。したがって、シス
テム18は、(図1aに示されるような)従来の非反転
ラッチと組み合わせて使用して相補的信号を提供するこ
とのできる反転ホールド時間ラッチとして動作し、組み
合わされた反転及び非反転ラッチは、二重レール信号を
提供する。
【0035】CLOCKFについての機能及び必要なタ
イミングを述べたが、それは様々な方法で一般化するこ
とができる。図2dが示す一例では、CLOCKFは、
【外12】 を出力する(running off)ドミノ・ゲート25によっ
て生成される。具体的には、ドミノ・ゲート25は、シ
ステム電圧レベル(例えば、VDD)の電源に接続された
ソースとプリチャージ・ノード25PNに接続されたドレ
インとを有するp−チャンネル・プリチャージ・トラン
ジスタ25PTを備える。プリチャージ・トランジスタ2
PTのゲートは、
【外13】 を受信するように接続されるとともに、放電トランジス
タ25DTのゲートにも接続されている。また、ドミノ・
ゲート25は、論理回路25L及び放電トランジスタ2
DTを含む、プリチャージ・ノード25PNから接地まで
の放電パスを備える。放電トランジスタ25DTは、ロウ
基準電圧(例えば、接地)に接続されたソースとノード
25Nに接続されたドレインとを有するn−チャンネル
・トランジスタである。論理回路25Lは、以下に述べ
るように、オプションとして含めることができ、任意の
型の論理式を実現することができ、1つ以上のINPU
TS 25に応答する。最後に、プリチャージ・ノード25
PNはインバータ25INVの入力に接続され、インバータ
25INVの出力はCLOCKF信号を提供する。
【0036】ゲート25の動作は、図2b、特に第2列
及び最後の列に戻ることによって分かる。時刻t11前
では、
【外14】 はロウであり、それにより、プリチャージ・トランジス
タ25PTをイネーブルし、放電トランジスタ25DTをデ
ィスエーブルすることによってゲート25の放電パスを
ディスエーブルする。したがって、この期間中では、プ
リチャージ・ノード25PNは充電されたハイに留まり、
インバータ25INVの出力はロウである。
【0037】時刻t11では、
【外15】CLOCK はハイに遷移し、それにより、プリチャージ・トランジ
スタ25PTをディスエーブルし、放電トランジスタ25
DTをイネーブルする。また、この時点では、INPUT
25は、論理回路25Lを介して少なくとも1つの導通
パスをイネーブルするということを前提とする。このよ
うにして、論理回路25Lの論理及びINPUTS25
25の選択はこの前提を満足させるように選択しなければ
ならない。実際、ふつうは、ゲート25はより大きな回
路の一部であり、これらの付加的考慮は、回路全体の動
作に他の考慮を挿入し、CLOCKF信号を制御すると
いう目的に沿ってなされる。いずれにせよ、この前提が
満たされれば、時刻t11後に、ゲート25の放電パス
全体がイネーブルされ、それにより、CLOCKFは、
インバータ25INVの出力として、ハイ・レベルにまで
上昇する。また、図2dの実行は、実際には、時刻t1
1での
【外16】 の遷移とCLOCKFにおける上昇との間に遅延を生じ
させる。この遅延は、プリチャージ・トランジスタ25
PTによって生成される反転とインバータ25INVによっ
て生成される反転とから生じる。しかしながら、この遅
延は、図2bでは見やすくするために示されていない。
最後に、論理回路25Lがオプショナルであると言った
のは、次の理由による。即ち、それが除去されて、プリ
チャージ・ノード25PNがノード25Nに直接接続され
ることによって、前述のINPUTS25の必要な選択が
不要になるという別の実施の形態も可能だからである。
この代替では、当業者であれば分かるように、同じ出力
CLOCKFが前述したように提供される。
【0038】ゲート25の動作を完了するにあたって、
時刻t12で
【外17】 がロウに遷移することによって、ゲートに対する動作の
プリチャージ位相が始まる。したがって、再度、プリチ
ャージ・トランジスタ25PTがイネーブルされ、プリチ
ャージ・ノード25PNがVDDの方に引かれる。しかしな
がら、プリチャージ・トランジタ25PTの切り替えによ
って生じる遅延がインバータ25INVの切り替えによっ
て生じる遅延と一緒になって、図2bの時刻t12と時
刻t12.1との間に示されるようにゲート25の出力
を短時間の間ハイに留まらせる。この遅延はゲート25
用のホールド時間となり、それは、好ましくは、位相2
回路22が評価するのに充分な時間となるが、第2のイ
ンバータ20INV2の出力が無条件に上昇する前にCLO
CKFが下降するようにそのホールド時間が好ましくは
終了するように、設計される。この遅延が経過すると、
時刻t12.1に続くCLOCKFによって示されるよう
に、出力が下降する。最後に、本実施の形態では、CL
OCKFはCLOCK信号に応答して駆動されるものと
して示されているが、これは、本明細書において別の説
明がなされるタイミング束縛が満足されれば、必ずしも
必要なことではない。
【0039】付加的考慮として、前述の様々な場合にお
いて、好ましい実施の形態では、第2のインバータ20
INV2の出力が無条件に上昇する前に、CLOCKFは下
降する。実際には、本実施の形態との関連において、こ
の関係は絶対的に必要なものではなく、即ち、いくらか
の余裕(マージン)があり、第2のインバータ20IN V2
の出力が無条件に上昇するのと同時にCLOCKFが下
降してもかまわず、あるいは、事実、第2のインバータ
20INV2の出力が無条件に上昇した少し後にCLOCK
Fが下降してもよい場合がある。インバータ20INV2
上昇出力に対するCLOCKFのこの時間的束縛の時間
量は、位相2回路22が充分に放電される間のパルス幅
を規定する(なぜならば、その時間の間に、プリチャー
ジ・ノード22PNと接地との間のパスにおけるすべての
トランジスタがイネーブルされるからである)。しかし
ながら、このパルス幅が比較的短い場合には、結果とし
てのちょっとした放電は、他の電気的問題(例えば、電
荷分担(charge sharing)、電荷注入(charge injecti
on)、出力ノードへの容量結合など)と同様に扱うこと
ができる。この結論が分かっている当業者にとって、こ
のことは、正しい動作を保証するために信号遅延で考慮
しなければならない余裕(マージン)を設計するのに役
立つ。
【0040】システム18と図2bに示されるようなそ
のタイミングとについての最後の観察として、回路20
と回路22との間の適切な動作はCLOCK信号のパル
ス幅にも束縛を与える。具体的には、位相1回路20の
所与の評価位相について、第2のインバータ20INV2
出力がロウ・レベルに下降するとすれば、それは、位相
2回路22において評価位相がイネーブルされる前に、
即ち、CLOCKが上昇する前に、起きなければならな
い。この制限を図2bに当てはめると、時刻t11.2
で示される動作が、時刻t12で示される動作に先行し
なければならないことになる。そうでないと、第2のイ
ンバータ20INV2の出力は、CLOCKが上昇するとき
にもまだハイであり、それにより、位相2回路22は間
違って放電することになる。したがって、これも、CL
OCKロウ位相上のパルス幅束縛となる。
【0041】図3aは、別の実施の形態のホールド時間
ラッチ・システム26を示す。システム26はいくつか
の点において図2のシステム18に似ているが、後での
説明のために、図3aでは異なる参照符号が使用されて
いる。しかしながら、類似点もあるので、以下の説明に
おいては、すでに説明したものと同じものについては説
明を省略するが、読者の方は、前述の実施の形態の内容
を知っているものとする。システム26は、垂直破線の
左側に、1つの位相で動作する位相1回路28を備え、
垂直破線の右側に、異なる位相で動作する位相2回路3
0を備える。位相1回路28は、プリチャージ・トラン
ジスタ28PTとプリチャージ・ノード28PNと出力イン
バータ28INVと論理回路28L及び放電トランジスタ2
DTの両方を含む放電パスとを備えるドミノ論理回路段
を有する。位相2回路30も、プリチャージ・トランジ
スタ30PTとプリチャージ・ノード30PNと出力インバ
ータ30INVと放電防止トランジスタ30DPT,放電トラ
ンジスタ30DT及び論理回路30Lを含む放電パスとを
備えるドミノ論理回路段を有する。先に紹介した制御信
号CLOCKFは放電防止トランンジスタ30DPTのゲー
トに接続されている。また、以下に詳細に述べる理由に
より、論理回路30Lは(点線で示される)単一のトラ
ンジスタ30LTを有するものとして示されているが、実
現される論理に基づき、論理回路30Lは任意の数及び
配置の論理装置を備えることができる。また、この点に
ついて、論理回路30Lは位相1回路28以外の回路か
ら付加的入力を受信することができ、いずれにしても、
少なくとも1つの放電パスが論理回路30L内に、その
論理入力の状態に応答して、形成される。
【0042】システム26はCLOCK信号を提供する
導線も備え、CLOCK信号は、その補数
【外18】 がプリチャージ・トランジスタ28PTのゲート及び放電
トランジスタ28DTのゲートに接続されるように、3つ
の直列インバータ32INV1,32INV2,32INV3に接続
されている。また、位相2回路30については、CLO
CK信号がプリチャージ・トランジスタ30PTのゲート
及び放電トランジスタ30DTのゲートに接続されてい
る。
【0043】位相1回路28内の接続を更に詳しく説明
する。プリチャージ・トランジスタ28PTは、好ましく
は、p−チャンネル・トランジスタであり、システム電
圧レベル(例えば、VDD)の電源に接続されたソースと
プリチャージ・ノード28PNに接続されたドレインとを
有し、前述したように
【外19】 がそのゲートに接続されている。放電トランジスタ28
DTは、好ましくは、ロウ基準電圧(例えば、接地)に接
続されたソースとノード28Nに接続されたドレインと
【外20】 信号に接続されたゲートとを有するn−チャンネル・ト
ランジスタである。プリチャージ・ノード28PNとノー
ド28Nとの間には論理回路28Lが接続されており、そ
の特定の論理は任意の型の論理式を実現する。論理回路
28Lへの入力は、図3aにおいて「INPUTS」と
して示されており、そのような信号は静的,動的又は両
方の様々な回路から来ると理解される。いずれにせよ、
論理回路28Lによって形成される論理式が真となれ
ば、プリチャージ・ノード28PNをノード28Nに接続
する導通パスが論理回路28Lを介して形成される。ま
た、前述したように、
【外21】 信号は放電トランジスタ28DTのゲートに接続されてい
る。したがって、CLOCK信号がロウのとき、その補
数はハイであり、放電トランジスタ28DTも導通し、論
理回路28Lによって実現される論理式が真である間に
この条件が生じれば、プリチャージ・ノード28PNから
接地に放電パスが形成され、それにより、プリチャージ
・ノード28PNで電圧を放電する。また、この点につい
ては、プリチャージ・ノード28PNはインバータ28
INVへの入力として接続されている。インバータ28INV
は、インバータ記号の上半分に短い対角線を有し、前述
の取り決めのように、インバータの出力からその入力へ
フィードバックできるように接続されたp−チャンネル
・トランジスタを備える。
【0044】図2aの実施の形態と図3aの実施の形態
との差異として、どのようにして位相1回路28の出力
が位相2回路30への入力として接続されているかを注
意したい。特に、図3aのシステム26では、位相1回
路28からの出力がインバータの出力から取られるので
はなく、プリチャージ・ノード28PNによって提供され
る。具体的には、位相1回路28からの出力としてのプ
リチャージ・ノード28PNが、位相2回路30の論理回
路30Lへの入力として接続される。また、この点につ
いては、前述したように、論理回路30Lは少なくとも
1つのトランジスタ30LTを含む。トランジスタ30LT
は、そのゲートで位相1回路28からの出力(即ち、プ
リチャージ・ノード28PNからの電圧)を受け取るよう
に接続されている。トランジスタ30LTについて更に詳
しく説明すると、それは、好ましくは、プリチャージ・
ノード30PNと接地との間の放電パスの最下位に配置さ
れている。即ち、トランジスタ30LTは、接地に直接接
続されたソースを有する。また、トランジスタ30LT
ドレインはノード30N1に接続されている。したがっ
て、論理回路30Lは1つ以上のトランジスタを含む
が、いずれにせよ、トランジスタ30LTのソースは、好
ましくは、以下に詳細に述べる理由により接地に接続さ
れる。
【0045】位相2回路30の残りの接続を完了するも
のとして、プリチャージ・トランジスタ30PTは、好ま
しくは、システム電圧レベル(例えば、VDD)に接続さ
れたソースとプリチャージ・ノード30PNに接続された
ドレインとCLOCK信号に直接接続されたゲートとを
有するp−チャンネル・トランジスタである。CLOC
K信号は、放電トランジスタ30DTのゲートにも接続さ
れている。この放電トランジスタ30DTは、好ましく
は、ノード30N1に接続されたソースとノード30N2
接続されたドレインとを有するn−チャンネル・トラン
ジスタである。プリチャージ・ノード30PNとノード3
N1との間には、放電防止トランジスタ30DPTが接続
されている。より具体的には、また下に述べる理由によ
り、好ましい実施の形態では、放電防止トランジスタ3
DPTは、放電パスにおいて最高位に位置するトランジ
スタとして接続されている。即ち、それは、プリチャー
ジ・ノード30PNに直接接続されたドレインを有する。
以上の接続がなされると、論理回路30Lによって形成
される論理式が真になると、導通パスが論理回路30L
を介して形成される。したがって、放電防止トランジス
タ30DPT及び放電トランジスタ30DTの両方が同時に
導通すると、プリチャージ・ノード30PNにおける電圧
がパスを介して接地に放電される。したがって、CLO
CKがハイであり、それにより放電トランジスタ30DT
を導通させる位相の間に、信号CLOCK Fもその位相
の間はハイでありかつ論理回路30Lが真の式を同時に
実現する場合にのみ、プリチャージ・ノード30PNは放
電する。最後に、プリチャージ・ノード30PNは、イン
バータ30INVへの入力として接続されている。インバ
ータ30INVは、インバータ記号の上半分及び下半分の
両方に短い対角線を持ち、したがって、先に述べた取り
決め通り、p−チャンネル・トランジスタ及びn−チャ
ンネル・フィードバック・トランジスタの両方を含み、
プリチャージ電圧がプリチャージ・ノード30PNに接続
されなくなると、フィードバック・p−チャンネル・ト
ランジスタがインバータ30INVの入力でハイ信号を維
持し、プリチャージ・ノード30PNが放電すると、その
後、評価位相の間にフィードバック・n−チャンネル・
トランジスタはインバータ30INVの入力でロウ信号を
維持する。
【0046】システム26の動作は、いくつかの点にお
いて、図2bを参照しながら先に説明したタイミング・
チャートと比べることができるので、読者の方には付加
的詳細についての説明をする。しかしながら、システム
26の位相1回路28はプリチャージ・ノード28PN
その出力として使っているので、比較されるタイミング
・チャートを図3bに示す。以下は、図2bについて既
に説明したことの要約のようなものである。図3bにお
ける列を簡単に見ると、最初の4列は、図2bにおける
ものと同じである。図3bの第5列は、位相2回路30
への入力として接続されたものとしての位相1回路28
の出力を示し、その出力は、前述したように、プリチャ
ージ・ノード28PNからのものである。図3bの最後の
列は、放電防止トランジスタ30DPTを適切に制御すべ
く以下に述べるように変更が加えられたCLOCKF
号である。
【0047】システム26の動作を図3bのタイミング
・チャートに合わせて説明する。図3bは、位相1回路
28の放電パスが放電される際の動作例とその場合の結
果とを示す。時刻t20までシステム26は一定の状態
(steady-state)で動作を続けていると仮定し、時刻t
20の真中から少し前に進む時間を考える。したがっ
て、位相1回路28は、位相2回路30がその動作の評
価位相である(即ち、その放電トランジスタ30DTがイ
ネーブルされている)間は、その動作のプリチャージ位
相にある。したがって、図示されてはいないが、位相2
回路30はその評価に応答してデータを出力している。
【0048】時刻t21では、CLOCK信号は、ハイ
からロウに遷移し、位相1回路28をその評価位相に入
れる。一例として、論理回路28Lによって実現される
論理が真であると仮定し、図3bの第5列は、時刻t2
1と時刻t21.1との間の遅延ののちに、プリチャー
ジ・ノード28PNから取られる出力電圧が放電し始め、
したがって、この評価位相の間に、プリチャージ・ノー
ド28PNにおける電圧は論理ロウ・レベルに下降すると
する。余談になるが、論理回路28Lによって実現され
る論理が偽であるようにこの例を変更すると、インバー
タ28INVに接続されたp−チャンネル・フィードバッ
ク・トランジスタは、プリチャージ・ノード28PNでハ
イ電圧を維持する役をする。しかしながら、以下の説明
は、前者の場合についてであり、論理は真であり、プリ
チャージ・ノード28PNにおける電圧によって示される
ように位相1回路28の出力において条件付き降下があ
る。
【0049】時刻t22では、CLOCK信号はロウか
らハイに遷移し、その結果、位相1回路28はプリチャ
ージ位相に戻り、一方、位相2回路30は、ハイCLO
CK信号が放電トランジスタ30DTをイネーブルするの
で、その評価位相に移ることができる。また、このと
き、CLOCKF信号はまだハイにあるので、放電防止
トランジスタ30DPTもイネーブルされている。しかし
ながら、このとき、プリチャージ・ノード28PNは論理
回路30Lに入力を提供しているが、この論理回路30L
への入力はロウである。なぜなら、図3bの例は、プリ
チャージ・ノード28PNが直前の評価位相において放電
されている場合を示しているからである。また、論理回
路30Lは1つ以上のn−チャンネル・トランジスタを
使用して形成されているので、このプリチャージ・ノー
ド28PNからのロウ出力は、論理回路30Lに対してデ
ィスエーブルし、論理回路30Lは真の式を実現するこ
とができない。その結果、プリチャージ・ノード30PN
と接地との間には導通パスが形成されない。換言する
と、論理回路30Lがプリチャージ・ノード28PNにお
ける電圧によってディスエーブルされるので、位相2回
路30の放電パスは、放電トランジスタ30DT又は放電
防止トランジスタ30DPTが同時に導通するかどうかに
関係なく、ディスエーブルされる。また、この点につい
ては、前述したように、3つの直列インバータ3
INV1,30INV2,30INV3がCLOCKとプリチャー
ジ・トランジスタ28PTのゲートとの間に接続されてい
る。したがって、CLOCKは時刻t22でロウからハ
イに遷移するけれども、プリチャージ・ノード28PN
上昇できるまでには少なくともこの3つのインバータ分
の遅延があり、この遅延の間、プリチャージ・ノード2
PNにおいて間違った上昇が生じる可能性はなく、その
結果としての位相2回路30の放電もない。
【0050】時刻t22.1では、CLOCKFがロウに
下降し、それにより、放電防止トランジスタ30DPT
ディスエーブルされる。したがって、このときには、放
電防止トランジスタ30DPTは位相2回路30の放電パ
スを効果的に開放即ちディスエーブルする。また、この
点については、前述したように、時刻t22でCLOC
K信号が上昇し、時刻t22と時刻t22.1との間の
遅延に続いて、位相1回路20の出力としてのプリチャ
ージ・ノード28PNが無条件に上昇する。この無条件上
昇信号は、論理回路30Lに対する潜在的なイネーブル
信号である。しかしながら、同じ時刻に、放電防止トラ
ンジスタ30DPTが位相2回路30の放電パスをディス
エーブルするので、放電防止トランジスタ30DPTは、
たとえ論理回路30Lがイネーブルされたとしても、い
かなる放電も防止する。したがって、ここでも、第1段
の出力における無条件上昇にもかかわらず、第2段にお
いて適切な動作が保証される。
【0051】以上の説明をふまえて、次に、図3cにつ
いての説明をする。図3cは、反転ホールド時間ラッチ
・システム26の動作の一例として、位相1回路28の
放電パスがその評価位相の間にイネーブルされない場合
を示す。したがって、以下の説明は、非反転システムに
対して相補的であるシステムの動作として期待されるも
のを確認するものであり、位相1回路28の放電パスが
イネーブルされると、位相2回路30の放電パスがイネ
ーブルされることが防止されることを示す。
【0052】時刻t20によって示される一定の状態
(steady-state)から時刻t21までは、CLOCKは
ハイであり、したがって、位相1回路28をその動作の
プリチャージ位相にあり、位相2回路30はその動作の
評価位相にある。したがって、図3cの第5列に示され
るように、位相1回路28の出力(即ち、プリチャージ
・ノード28PN)はハイである。時刻t21では、CL
OCKはロウに遷移し、それにより、位相1回路28は
その評価位相に切り替わり、位相2回路30はそのプリ
チャージ位相に切り替わる。本例では、位相1回路28
の放電パスがイネーブルされないという前提であるか
ら、論理回路28Lは真の式を実現しないと仮定され
る。したがって、時刻t21の後、プリチャージ・ノー
ド28PNは放電せず、したがって、図示されているよう
にハイに留まる。また、CLOCKFは時刻t21でハ
イに遷移し、それにより、放電防止トランジスタ30
DPTをイネーブルする。
【0053】時刻t22では、CLOCKがハイに遷移
し、それにより、位相1回路28はプリチャージ位相に
切り替わり、位相2回路30は評価位相になる。しかし
ながら、位相1回路28の放電パスは先行評価位相の間
にディスエーブルされているので、プリチャージ・ノー
ド28PNはそのハイ電荷を維持しており、論理回路30
Lにイネーブル入力を提供する。したがって、論理回路
30Lがそのイネーブル入力に応答して真の式を実現す
ると仮定すると、時刻t22の後、ノード30N1は論理
回路30Lを介して接地に接続される。また、時刻t2
2の後、放電トランジスタ28DTはハイCLOCKによ
ってイネーブルされ、放電防止トランジスタ28DPT
ハイCLOCKF信号によってイネーブルされる。その
結果、位相2回路30の放電パス全体が時刻t22の直
後にイネーブルされ、それにより、そのプリチャージ・
ノード30PNはそのハイ電圧から接地に放電される。最
後に、時刻t22.1では、放電防止トランジスタ30
DPTがCLOCKF信号におけるロウ遷移によってディス
エーブルされ、位相2回路30の放電パスがディスエー
ブルされる。しかしながら、この時点までに、プリチャ
ージ・ノード30PNにおける電圧は前述したように既に
放電しているので、位相2回路30の状態はこの時点で
適切に変化している。
【0054】前述したことを踏まえて、当業者であれば
分かるように、図3aのシステム26も、図2aのシス
テム18について先に述べた同じ4つの動作特性を備え
るという意味で、やはり反転ホールド時間ラッチを提供
するが、回路の第1段から第2段への出力として異なる
ノードを使用するという点で、これらの実施の形態の間
には大きな違いがある。また、システム26について
は、プリチャージ・ノード28PNを第1段出力として使
用することによって、システム18においてインバータ
20INV1とインバータ20INV2とから生じる2つのイン
バータ分の遅延を解消する。したがって、位相1回路2
0の動作速度は位相1回路20よりも早く、これによ
り、システム26の全体の動作速度はシステム18と比
較して早くなる。
【0055】システム26について更に観察すべきこと
がある。前述したように、位相1回路28の出力は、好
ましくは、位相2回路30の放電パスの最下位に接続さ
れたトランジスタ、即ち、接地に接続されたソースを有
するトランジスタ(即ち、トランジスタ30LT)のゲー
トに行く。この型の接続が好まれるのは、異なるトラン
ジスタが位相1回路28の出力によって駆動されると、
位相1回路28がプリチャージされるときに生じる可能
性がある電荷分担(charge sharing)問題を避けるのに
役立つからである。具体的には、好ましい実施の形態で
は、位相1回路28がその評価位相にあってかつその論
理回路28Lが導通していないとき、それは、VDDにお
けるコンデンサを介して効果的に維持されるVDDのハイ
電圧を出力する。このVDD電圧はトランジスタ30LT
ゲートに接続され、一方、トランジスタ30LTのソース
は接地に接続される。このように、トランジスタ30LT
のゲートからソースへの電圧はVDDと等しく、トランジ
スタ30LTは完全にイネーブルされる。したがって、位
相2回路30がその評価位相に入り、かつ、その放電パ
ス内の他のすべてのトランジスタがイネーブルされ、ト
ランジスタ30LTが既に位相1回路28の先行評価位相
から完全にイネーブルされている場合には、位相1回路
28の出力からの電荷分担の必要はない。しかしなが
ら、プリチャージ・ノード28PNが位相2回路30の放
電パスにおいてより高位のトランジスタのゲートへの出
力として使用された場合には、位相2回路30が評価を
開始したときに、この高位トランジスタはいくらかの充
電をそのチャンネルに戻すよう要求する。なぜなら、こ
の高位トランジスタのソースは接地より高い電位で浮遊
していたからである。したがって、この要求は、位相2
回路30の放電パスにおける最下位接続トランジスタと
してトランジスタ30LTを配置することによって回避す
ることができる。
【0056】システム26についての最後の観察とし
て、次のことを思い出しておこう。CLOCKF信号
は、位相2回路30の放電パスの最高位に接続されたト
ランジスタのゲート、即ち、プリチャージ・ノード30
PNに接続されたドレインを有するトランジスタ(即ち、
トランジスタ30DPT)に接続される。具体的には、こ
のトランジスタは、位相2回路30のプリチャージ位相
の動作の間はオン状態にある(図3bにおける時刻t2
1と時刻t22との間に示されるように)。その結果、
放電防止トランジスタ30DPTのドレインはプリチャー
ジされ、電荷分担には貢献しない。
【0057】図3dは、別の実施の形態によるホールド
時間ラッチ・システム33を模式的に示す。これは、図
3aの本発明によるホールド時間ラッチ・システム26
と共通する部分が多いので、図3aにおけるのと共通の
部分はそのまま図3dで使用され、同じ参照符号が使用
される。したがって、以下の説明は、主として、システ
ム26とシステム33との差異についてである。したが
って、以下の説明は、読者の方がシステム26,33に
共通する装置,接続及び動作についての付加的詳細につ
いては知っているものとして行う。
【0058】システム26とシステム33との違いとし
て、位相1回路28のプリチャージ・ノード28PNは位
相2回路30に直接接続されない。そうではなく、イン
バータ28INVの出力は、位相2回路30に接続され、
具体的には、放電トランジスタ30DTのソースに接続さ
れている。このように、位相1回路28の出力は、プリ
チャージ・ノード28PNにおけるプリチャージ電圧の逆
である。しかしながら、位相2回路30は、図3aに示
された単一トランジスタ30LTを備えない。しかしなが
ら、以下に示されるように、システム33の違った接続
により、位相1回路28内の(即ち、インバータ28
INVの)n−チャンネル・トランジスタ28INVNは単一
トランジスタ30LTの動作降下の一部分を効果的に行う
ことができる。最後に、図3dは、図3aでは示されて
いなかったインバータ28INVの詳細を模式的に示す。
これらの詳細は、n−チャンネル・トランジスタ28
INVN及びp−チャンネル・トランジスタ28INVPの両方
を含み、それらのゲートは相互に接続されインバータ2
INVの入力とされ、それらのドレインは相互に接続さ
れインバータ28INVの出力となる。また、n−チャン
ネル・トランジスタ28I NVNのソースはVDDに接続さ
れ、p−チャンネル・トランジスタのソースは接地に接
続される。また、図3dでは、図3aにおいてインバー
タ記号内の上部対角線で示されていたp−チャンネル・
フィードバック・トランジスタ28INVFBPが示されてお
り、前述したように、そのゲートはインバータ28INV
の出力に接続され、そのソースはVDDに接続され、その
ドレインはインバータ28INVの入力に接続される。
【0059】図3b及び図3cのタイミング・チャート
を使用してシステム26の動作は既に説明したので、シ
ステム33の動作については付加的タイミング・チャー
トなしに説明する。全体として、再度、反転ホールド時
間ラッチ機能が提供される。位相1回路28と位相2回
路30とは、互いに非同調でプリチャージ位相と評価位
相とを繰り返す。しかしながら、システム33における
位相1回路28の出力の状態は、位相2回路30を駆動
するインバータ28INVの出力の使用により異なる。具
体的には、そのプリチャージ位相において、位相1回路
28はそのプリチャージ・ノード28PNをVDDに再度プ
リチャージするが、この信号は反転されて位相2回路3
0に出力される。このように、システム30の第1段の
出力は、そのプリチャージ位相に応答して無条件でロウ
である。それでも、以下に示すように、反転ラッチ機能
が提供される。なぜなら、システム33の第2段は、シ
ステム33の第1段が直前の評価位相の間に状態を変化
させなかった場合にのみ、その評価位相における状態を
変化させるからである。この機能について、以下、シス
テム33の動作を追うことによって確認する。第1に、
第1段が状態を変える場合、第2に、その第1段が状態
を変化させない場合について述べる。
【0060】第1の例として、システム33の位相1回
路28がその評価位相の間に状態を変化させる、即ち、
そのプリチャージ・ノード28PNがその放電パスをイネ
ーブルにすることによって放電すると仮定する。したが
って、プリチャージ・ノード28PNはロウ値に下降し、
このロウ値がインバータ28INVによって反転され、そ
の結果、ハイ電圧が放電トランジスタ30DTのソースに
接続される。次に、CLOCKがハイに遷移し、システ
ム33の位相2回路30が評価位相に入り、その評価位
相の開始時にCLOCKFが図3bで示されたものと同
じようにしてアサート(assert)される。したがって、
この間は、放電防止トランジスタ30DP Tはイネーブル
される。しかしながら、前述したように、インバータ2
INVの出力からのハイ電圧は放電トランジスタ30DT
のソースに接続されている。したがって、それはソース
及びドレインの両方に接続されたVDDを有する。その結
果、放電トランジスタ30DTは導通せず、したがって、
プリチャージ・ノード30PNにおけるプリチャージ電圧
は変化しない。以上から、当業者であれば分かるよう
に、位相2回路30の状態はその評価位相の間に変化で
きないのに対して、位相1回路28の状態はその直前の
評価位相の間に変化する。これは、前述した他の実施の
形態による反転ホールド時間ラッチの動作と同じであ
る。
【0061】システム33の第2の動作例として、位相
1回路28の状態がその評価位相の間に変化しない、即
ち、位相1回路28の放電パスがイネーブルされないた
めにそのプリチャージ・ノード28PNは放電しないと仮
定する。したがって、プリチャージ・ノード28PNはハ
イに留まり(また、p−チャンネル・フィードバック・
トランジスタ28INVFBPによって維持され)、そのハイ
がインバータ28INVによって反転され、ロウ電圧が放
電トランジスタ30DTのソースに接続される。次に、C
LOCKがハイに遷移し、それにより、システム33の
位相2回路30がその評価位相になり、その評価位相の
開始時にCLOCKFは図3bで示されたものと同じよ
うにしてアサートされる。したがって、この間は、放電
防止トランジスタ30DPTはイネーブルされる。また、
前述したように、インバータ28I NVの出力からのロウ
電圧は放電トランジスタ30DTのソースに接続されてい
るので、ゲート・ソース電圧が充分に高く、それをイネ
ーブルすることができる。この同じ動作は、別の見方を
することもできる。位相1回路28の状態は、その出力
インバータ・n−チャンネル・トランジスタ28INVN
イネーブルされるようなものであり、その動作は、n−
チャンネル・トランジスタ28INVNがその放電パスにお
いて効果的になることを認めることによって位相2回路
30の放電パスのイネーブルを完了する。いずれにせ
よ、この動作は、プリチャージ・ノード30PNにおける
プリチャージ電圧が変化するようなものである。したが
って、位相2回路30の状態は、位相1回路28の状態
が直前の評価位相で変化しない場合には、その評価位相
の間に変化する。したがって、繰り返すが、これは、前
述の実施の形態による他の反転ホールド時間ラッチの動
作と一貫性がある。
【0062】図3dのシステム33を図3aのシステム
26と比較してみよう。特に、図を詳細に見ると、シス
テム33はシステム26よりも1つ少ないトランジスタ
で反転ラッチ機能を提供する。また、システム26は、
第1段のプリチャージ・ノードを用いて第2段を直接駆
動することによって、システム26におけるプリチャー
ジ・ノード28PNに負荷を余分にかけないように2つの
段が相互に比較的近くに配置される方が好ましいという
配慮をする必要がある。これと違って、システム33の
第1段は、プリチャージ・ノードというよりはインバー
タ(即ち、インバータ28INV)の出力を使用して第2
段を駆動するので、出力は、よりロバストであり、第2
段から離れた位置に配置することができ、実際、いくつ
もの段を駆動するのに使用することができる。また、放
電トランジスタ30DTがノード30N1についてシステム
26でイネーブルされるときに電荷分担の問題が生じる
が、システム33ではそのような問題が起きない。なぜ
ならば、その放電トランジスタ30DTがイネーブルされ
ると、p−チャンネル・トランジスタ28INVPはV DD
そのトランジスタのソースに接続し、一方、その放電防
止トランジスタ30 DPTもVDDをそのトランジスタのド
レインに接続するからである。
【0063】図4aは、別の実施の形態によるホールド
時間ラッチ・システム34を模式的に示す。システム3
4はいくつかの点において図2aのシステム18に似て
いるが、以下の説明において図4aに関するものでは異
なる参照符号を使用する。但し、読者の方は前述の実施
の形態を知っているものとして話を進める。システム3
4は、垂直破線の左側に、1つの位相で動作する位相1
回路36を備え、垂直破線の右側に、異なる位相で動作
する位相2回路42を備える。位相1回路36は、プリ
チャージ・トランジスタ36PTとプリチャージ・ノード
36PNと第1の出力インバータ36INVと論理回路36L
及び放電トランジスタ36DTの両方を有する放電パスと
を含むドミノ論理回路段を備える。以下に述べる理由に
より、位相1回路36は、第2の出力インバータ38
INVも備える。位相2回路42も、プリチャージ・トラ
ンジスタ42PTとプリチャージ・ノード42PNと出力イ
ンバータ42INVと論理回路42L及び放電トランジスタ
42DTを有する放電パスとを含むドミノ論理段を備え
る。最後に、位相1回路36の出力は、インバータ38
INVから取られ、論理回路42Lの入力として接続されて
いる。論理回路36L及び論理回路42Lはどちらも、付
加的入力を受けることができ、様々な論理式を実現すべ
く構成することができる。
【0064】システム34は、CLOCK信号を提供す
る導線も備え、ここで、CLOCK信号は、その補数
【外22】 がプリチャージ・トランジスタ36PTのゲート及び放電
トランジスタ36DTのゲートに接続されるようにインバ
ータ44を介して接続される。また、位相2回路42に
ついては、CLOCK信号がプリチャージ・トランジス
タ42PTのゲート及び放電トランジスタ42DTのゲート
に接続される。
【0065】位相1回路36内の接続について詳しい説
明をする。プリチャージ・トランジスタ36PTは、好ま
しくは、p−チャンネル・トランジスタであり、システ
ム電圧レベル(例えば、VDD)の電源に接続されたソー
スとプリチャージ・ノード36PNに接続されたドレイン
とを有し、前述したように、
【外23】 がそのゲートに接続されている。放電トランジスタ36
DTは、好ましくは、ロウ基準電圧(例えば、接地)に接
続されたソースとノード36Nに接続されたドレインと
【外24】 接続されたゲートとを有するn−チャンネル・トランジ
スタである。プリチャージ・ノード36PNとノード36
Nとの間に論理回路36Lが接続され、論理回路36L
よって形成される論理式が真でありかつ
【外25】 信号がハイであるときに、プリチャージ・ノード36PN
から論理回路36L及び放電トランジスタ36DTを介し
て接地に至る導通パスが形成され、それにより、プリチ
ャージ・ノード36PNにおける電圧が放電される。ま
た、この点については、プリチャージ・ノード36PN
出力インバータ36INVへの入力として接続されている
ので、放電された信号はインバータ36INVの出力で一
度反転される。以下に詳しく述べるように、この信号は
第2のインバータ38INVによって更に変更される。最
後に、第1の出力インバータ36INVは、インバータ記
号の上半分に短い対角線を持ち、したがって、インバー
タの出力からその入力に前述したフィードバック式に接
続されたp−チャンネル・トランジスタを備える。
【0066】位相2回路42は、様々な点に関して、図
1aの第2段回路で示されたものと匹敵する構成要素を
備える。この点について、位相2回路42は、プリチャ
ージ・トランジスタ42PTとプリチャージ・ノード42
PNと出力インバータ42INVと論理回路42L及び放電ト
ランジスタ42DTの両方を備える放電パスとを含むドミ
ノ論理段を備える。具体的には、プリチャージ・トラン
ジスタ42PTは、好ましくは、システム電圧レベル(例
えば、VDD)に接続されたソースとプリチャージ・ノー
ド42PNに接続されたドレインとCLOCK信号に接続
されたゲートとを有するp−チャンネル・トランジスタ
である。放電トランジスタ42DTは、好ましくは、ロウ
基準電圧(例えば、接地)に接続されたソースとノード
42Nに接続されたドレインとCLOCK信号に接続さ
れたゲートとを有するn−チャンネル・トランジスタで
ある。論理回路42は、プリチャージ・ノード42PN
ノード42Nとの間に接続されている。最後に、プリチ
ャージ・ノード42PNは、インバータ記号の上半分及び
下半分の両方にある短い対角線によって示されるように
p−チャンネル及びn−チャンネル・フィードバック・
トランジスタの両方に接続された出力インバータ42
INVの入力にも接続されている。
【0067】図2aの実施の形態と図4aの実施の形態
との違いとして、位相1回路36の出力インバータ38
INV及びその位相2回路42への接続に目を向ける。具
体的には、出力インバータ38INVは、VDDに接続され
たソースと第1のインバータ36INVの出力に接続され
たゲートとノード38N1に接続されたドレインとを有す
るp−チャンネル・トランジスタを備える。出力インバ
ータ38INVは、接地に接続されたソースと第1のイン
バータ36INVの出力に接続されたゲートとノード38
N2に接続されたドレインとを有するn−チャンネル・ト
ランジスタ38 NCHを備える。ノード38N1とノード3
N2との間には、放電防止トランジスタ38DPTのチャ
ンネルが接続され、そのトランジスタは、好ましい実施
の形態ではp−チャンネル・トランジスタである。以下
に詳しく述べるように、「放電防止トランジスタ」とい
う用語が本実施の形態においても使用される。なぜなら
ば、トランジスタ38DPTは、位相1回路36の一部と
して含まれているが、位相2回路42の間違った放電を
防止するように動作するからである。放電防止トランジ
スタ38DPTのゲートは、位相2回路42を制御する同
じCLOCK信号を受信するように接続される。最後
に、2つのインバータ40M1,40M2がフィードバック
・ループで接続され、ノード38N2における電圧を維持
する。即ち、インバータ40M1の入力はノード38N2
接続され、インバータ40M1の出力はインバータ40M2
の入力に接続され、一方、インバータ42M2の出力はノ
ード38 N2にも接続される。
【0068】システム34の動作は、いくつかの点にお
いて、前述の図2b及び図3bに示されたタイミング・
チャートによって示されるものに匹敵し、今度は、図4
b及び図4cを使用して説明する。これらの図は、図2
b及び図3bと最初の4列が同じである。図4b及び図
4cの最後の2列の紹介として、第5列は、位相1回路
36の第1のインバータ36INVの出力を示し、第6列
は、位相1回路36の第2のインバータ38INVの出力
を示す。なお、システム34には別のCLOCKF信号
は必要ないので、図4bではそのような信号は示されて
いない。その理由及び他の動作上の様々な点について
は、以下に述べる。最後に、先に述べた実施の形態と同
様に、システム34の動作を2つの異なる場合について
述べる。第1は、図4bに示されたもので、位相1回路
36の放電パスがイネーブルされている場合、第2は、
図4cに示されたもので、位相1回路36の放電パスが
イネーブルされていない場合である。
【0069】システム34の動作を見てみよう。位相1
回路36の放電パスは、図4bのタイミング・チャート
に示されるように、イネーブルされている。時刻t30
まではシステム34は一定状態(steady-state)で走っ
ていると仮定し、時刻t30の真中から後の少しの時間
を考える。ここで、位相1回路36はその動作のプリチ
ャージ位相にあり、一方、位相2回路42はその動作の
評価位相にある。したがって、図示されていないが、位
相2回路42はその評価に応答してデータを出力してい
る。
【0070】時刻t31では、CLOCK信号がハイか
らロウに遷移し、それにより、位相1回路36がその評
価位相に入り、位相2回路42がそのプリチャージ位相
に入る。このことを頭に入れ、また、位相1回路36の
放電パスがイネーブルされているという前提を支持する
ために論理回路36Lによって実現される論理が真であ
ると仮定すると、図4bの第5列は、時刻t31と時刻
t31.1との間の遅延ののちに、第1のインバータ3
INVの出力がプリチャージ・ノード36PNにおける電
圧の放電に応答して論理ハイに上昇し始める。また、こ
の第1のインバータ36INVからの上昇信号が第2のイ
ンバータ38INVに入力され、したがって、時刻t31.
1と時刻t31.2との間の遅延ののちに、第2のイン
バータ38 INVの出力が論理ロウに下降する。最後に、
第2のインバータ38INVの出力に対する信号は、図を
簡単にするために、図4bの時刻t31.1以前には示
されていないが、その挙動は、当業者であれば、以下に
与えられる時刻t33前後のその信号の説明から明らか
となるであろう。
【0071】時刻t32では、CLOCK信号はロウか
らハイへ遷移する。この遷移により、位相1回路36は
そのプリチャージ位相に入り、時刻t32と時刻t3
2.1との間のわずかの遅延ののちに、プリチャージ・
ノード36PNがプリチャージを開始し、図4bの第5列
に示されるように、インバータ36INVからの出力が上
昇し始める。また、時刻t32におけるCLOCKの遷
移により、位相2回路42がその評価位相に入る。しか
しながら、これと同時に、ハイCLOCK信号が位相1
回路36の放電防止トランジスタ38DPTのゲートに接
続される。したがって、放電防止トランジスタ38DPT
はディスエーブルされ、その結果、インバータ38への
入力(即ち、インバータ36INVによって出力される)
が下降していても、放電防止トランジスタ38DPTがデ
ィスエーブルされると、インバータ38INVはハイ信号
の出力を防止する。別の言い方をすれば、位相1回路3
6の出力が位相1回路36の評価位相において条件付き
でロウに下降すると、図2aの実施の形態とは違って、
図4aの実施の形態は、上昇するCLOCK遷移の少し
後で無条件に上昇する信号を提供しない。その代わり
に、放電防止トランジスタ38DPTのディスエーブル
が、以下に述べるように、無条件上昇を時刻t33まで
遅延させる。したがって、インバータ38INVの反転機
能はこの間ディスエーブルされる。
【0072】時刻t33では、CLOCK信号がハイか
らロウに遷移する。この遷移により、再び、位相1回路
36は評価位相に入り、位相2回路42はプリチャージ
位相に入る。また、この遷移により、放電防止トランジ
スタ38DPTがイネーブルされ、それにより、インバー
タ38INVの反転機能がイネーブルされる。このよう
に、時刻t33の少し後で、インバータ38INVはイン
バータ36INVの出力を再度反転するので、時刻t33
ののちに、図4bの最後の2つの列は相補的になる(位
相1回路36が時刻t33のその評価位相において再び
放電するという例では、第5列及び第6列はハイであ
る)。また、時刻t33の時点で、放電防止トランジス
タ38DPTの先行する動作は、位相1回路36で条件付
き放電が起きた場合には、位相2回路42の次の評価位
相の間にインバータ38INVからの出力信号における上
昇を防止する。したがって、放電防止トランジスタ38
DPTは位相2回路42の間違った放電を防止し、ここで
も、その機能を考えた場合には「放電防止トランジス
タ」という用語がふさわしい。
【0073】次に、システム34の動作として、位相1
回路36の放電パスが図4cのタイミング・チャートに
示されるように放電しない場合には、時刻t30に続く
一定の(steady-state)動作から時刻t31まで、位相
1回路36はその動作のプリチャージ位相にあり、一
方、位相2回路42はその動作の評価位相にある。した
がって、プリチャージ・ノード36PNはハイにプリチャ
ージされ、それが、図4cの第5列に示されるようにイ
ンバータ36INVによってロウに反転され、更に、図4
cの第5列に示されるようにハイに反転される。
【0074】時刻t31では、CLOCKはハイからロ
ウに遷移し、それにより、位相1回路36は評価位相に
入り、位相2回路42はプリチャージ位相に入る。ま
た、ロウCLOCK信号は放電防止トランジスタ38
DPTをイネーブルする。また、前述したように、図4c
の例は位相1回路36の放電パスがイネーブルされてい
ない場合(即ち、論理回路36Lによって実現される論
理が偽である場合)の例であるから、インバータ36
INVによって出力されるロウ電圧はp−チャンネル・ト
ランジスタ38PCHをイネーブルし、それが導通してV
DDをノード38N1に通し、次に、ノード38N2まで、即
ち、インバータ38の出力まで、放電防止トランジスタ
38DPTを介して通過させる。その結果、図4cの第5
列及び第6列に示されるように、時刻t31ののちに、
インバータ36INVの出力にもインバータ38INVの出力
にも変化は生じない。また、この時間に、インバータ3
INVの出力に接続されたp−チャンネル・フィードバ
ック・トランジスタはプリチャージ・ノード36PNでハ
イ電圧を維持するのに役立つので、第1のインバータ3
INVの出力はロウのままであり、第2のインバータ3
INVの出力はハイのままである。
【0075】時刻t32では、CLOCKはロウからハ
イに遷移し、それにより、位相1回路36はプリチャー
ジ位相に入り、位相2回路42は評価位相に入る。ま
た、ハイCLOCKは放電防止トランジスタ38DPT
ディスエーブルする。このようにして、インバータ36
INVはp−チャンネル・トランジスタ38PCH及びn−チ
ャンネル・トランジスタ38NCHのゲートにロウを出力
し続けるが、放電防止トランジスタ38DPTはディスエ
ーブルされているから、これらの2つのトランジスタの
反転機能は実現されない。しかしながら、前述したよう
に、インバータ40M1,40M2がフィードバック・ルー
プで接続され、ノード38N2において電圧を維持する。
したがって、この時点で、インバータ40M1,40M2
ノード38 N2でハイ電圧を維持する。というのは、その
電圧は、この時点では、p−チャンネル・トランジスタ
38PCHを介して提供されるものではないため(放電防
止トランジスタ38DPTがディスエーブルされているた
め)であり、この維持されているハイ電圧は図4cの最
下位に示されている。
【0076】時刻t33では、CLOCKはハイからロ
ウに遷移し、再び、位相1回路36は評価位相に入り、
位相2回路42はプリチャージ位相に入る。また、この
遷移により、放電防止トランジスタ38DPTがイネーブ
ルされ、それにより、再び、インバータ38INVの反転
機能がイネーブルされる。このように、ひとたび放電防
止トランジスタ38DPTが導通すると、既にイネーブル
されているp−チャンネル・トランジスタ38PCHから
提供されるハイ電圧をインバータ38INVの出力に通過
させ、それにより、図4cの最下位に示されるように時
刻t33ののちにハイ出力を維持する。
【0077】前述から当業者であれば分かるように、シ
ステム34も反転ホールド時間ラッチを提供する。具体
的には、プリチャージ・ノード36PNが位相1回路34
の所与の評価位相中に放電しないと、プリチャージ・ノ
ード42PNが次の続く位相2回路42の評価位相で放電
することができない。このように、システム34では、
第1段が直前の評価位相において状態を変化させている
と、第2段はその評価位相において状態を変化させるこ
とができない。これは、更に、次のことを意味する。即
ち、プリチャージ・ノード36PNが位相1回路36の所
与の評価位相中に放電しないと、プリチャージ・ノード
42PNは次の続く位相2回路42の評価位相で放電する
かも知れない。このように、システム34では、第2段
がその評価位相で状態を変化させることができるのは、
第1段が直前の評価位相において状態を変化させなかっ
た場合に限られる。
【0078】図4dは、別の実施の形態によるホールド
時間ラッチ・システム34’を模式的に示すものであ
り、これは、多くの点において、図4aに示されるシス
テム34と似ており、事実、位相1回路36は、図4a
も図4dも同じである。以下は、これらのシステムの違
いを、位相2回路42’について示す。具体的に、位相
2回路42’は、図4aの位相2回路42と同じ構成要
素を備えるが、ノード38N2によって駆動されるトラン
ジスタの位置が変更されている。これらの変更に着眼す
ると、図4では、プリチャージ・ノード42PNが放電ト
ランジスタ42’ DTのドレインに直接接続され、論理回
路42Lが放電トランジスタ42’DTのソースと接地と
の間に接続される。したがって、図4aと簡単に比較す
ると、ノード38N2によって駆動される論理回路42L
におけるトランジスタの実現(明示的には示されていな
い)において、そのソースは放電トランジスタ42DT
ドレインに接続され、したがって、そのソースは接地よ
りも大きな電位に浮遊する可能性があり、一方、図4d
において、論理回路42L内にありノード38N2によっ
て駆動されるトランジスタは、そのソースが直接接地に
接続される。また、この駆動されるトランジスタの位置
の変更という点で、論理回路42Lは拡張され、実際の
論理回路の一例を示す。その論理回路は、トランジスタ
42L1を含み、2つの付加的n−チャンネル・トランジ
スタ42L1,42L3を更に備え、それらのソースはトラ
ンジスタ42L1のドレインに接続され、それらのドレイ
ンは放電トランジスタ42’DTのソースに接続されてい
る。参考のため、トランジスタ42L2が入力IN1を受け
取り、トランジスタ42L3が入力IN2を受け取る。
【0079】システム34’の動作は、全体としてシス
テム34と同じであり、読者の方は詳細については先の
説明を参照することができる。但し、トランジスタ42
L1の位置から生じる動作上の効果について注目する必要
がある。この動作上の効果を理解するために、一端、図
4aのシステム34に話を戻す。具体的には、位相1回
路36は、その評価位相にあり、位相2回路42がプリ
チャージ位相にある間は放電しないと仮定する。前述し
たように、この時点でノード38N2はハイである。ま
た、位相2回路42のプリチャージのために、その回路
の様々なノードがプリチャージされて接地よりも大きな
電圧になる可能性がある。次に、位相1回ア路36はそ
のプリチャージ位相に切り替わり、位相2回路42はそ
の評価位相に切り替わる。第1に、この場合、最初、イ
ンバータ40M2はノード38N2をハイに維持するが、こ
れは、動作できる回路を実現するために必要なサイズ上
の考慮(sizing considerations)から生じる比較的弱
く維持される状態である。第2に、ノード38N2によっ
て駆動される論理回路42L内のトランジスタが評価を
始めると、そのトランジスタからの浮遊ソース電圧がそ
のトランジスタのゲートへ結合することによって、ゲー
トを駆動しているノード38N2上の電圧を引き下げる可
能性がある。勿論、インバータ40M2はこの引き下げ効
果を克服すべく動作するが、それでも信号変化がわずか
に観察されるかも知れない。実際、最悪の場合、この引
き下げ効果は、インバータの組み合わせ40M1,40M2
の状態を壊してしまう可能性がある。
【0080】このような状況を踏まえて、次に、図4d
とそのシステム34’に注目する。システム34’の場
合、位相2回路42’によって実現される論理式の一部
分でありノード38N2によって駆動されるトランジスタ
は、好ましくは、プリチャージ・ノード42PNと接地と
の間の放電パスにおいて最下位に接続されたトランジス
タとして配置される。すなわち、トランジスタ42
L1は、そのソースが接地に直接接続される。その結果、
先のパラグラフの例を動作34’の動作を介して追跡す
ると、位相2回路42のプリチャージ位相の間は、トラ
ンジスタ42L1のソースは必然的に接地に留まる。した
がって、トランジスタ42L1が次の評価を開始するとき
には、トランジスタ42L1のソースからそのゲートへ接
地以上の電圧が戻ることはない。したがって、システム
34について先に述べたようなノード38N2への付加的
負荷はない。したがって、このことから、当業者であれ
ば分かるように、多くの場合、ノード38N2によって駆
動されるトランジスタは、位相2回路42’の放電パス
において最下位に接続されたものであることが好まし
い。勿論、そのようなアプローチを実行するには、論理
回路42Lが、他のトランジスタに並列に接続されてい
ない少なくとも1つのトランジスタを備え、その1つの
トランジスタがノード38N2によって駆動され、図4d
に示されるように配置されていることが必要である。
【0081】以上の実施の形態は、反転ラッチ・システ
ムにおける両方の段の放電パスが導通型のトランジスタ
を貫通(through)、より具体的にはn−チャンネル・
トランジスタを貫通する場合の反転ラッチの様々な実施
の形態の例であるが、図5aが示す反転ラッチ・システ
ム50は2つの段が異なる位相で動作するが、図5aで
は、1つの段が第1の導通型(例えば、n−チャンネ
ル)のトランジスタを貫通する放電パスを備え、他方の
段が第2の相補的導通型(例えば、p−チャンネル)の
トランジスタを貫通するパスを備える。システム50を
見ると、垂直破線がこれらの段を区分し、垂直破線の左
側に第1段があり、これは図2aのシステム18と2つ
の例外点を除いて同じであり、位相1回路20として示
され、図2aと同じ参照符号が使用されている。2つの
例外点とは、(1)両方の段がCLOCKによって直接
クロックされ、したがって、図2aからインバータ24
が除去される、(2)プリチャージ・ノード20PNが単
一インバータ20INV1だけを介して反転ラッチの第2段
に接続され、したがって、図2aのシステム18のよう
な第2のインバータ20INV2はない。反転ラッチ・シス
テム50の第2段は、位相2回路52として示され、以
下に詳細に述べる。
【0082】図5aの垂直破線の右側を見ると、位相2
回路52が示されている。これは、プリチャージ・トラ
ンジスタ52PTと、プリチャージ・ノード52PNと、出
力インバータ52INVと、論理回路52L,放電トランジ
シタ52DT及び放電防止トランジスタ52DPTを有する
放電パスとを備える。これらの装置及びそれらの接続を
具体的に述べると、プリチャージ・トランジスタ52PT
は、n−チャンネル・トランジスタであり、位相1回路
20のp−チャンネル・プリチャージ・トランジスタ2
PTと比較して相補的な導通型のものである。プリチャ
ージ・トランジスタ52PTは、接地に接続されたソース
と、プリチャージ・ノード52PNに接続されたドレイン
と、CLOCKに直接接続されたゲートとを有する。C
LOCKは放電トランジスタ52DTのゲートにも接続さ
れている。放電トランジスタ52 DTは、位相1回路20
のn−チャンネル放電トランジスタ20DTと比較して相
補的な導通型であるから、p−チャンネル・トランジス
タである。放電トランジスタ52DTは、VDDに接続され
たソースと、論理回路52Lに接続されたドレインとを
有する。前述の実施の形態における論理回路と同様に、
論理回路52Lは、1つ以上の式を実現させるための1
つ以上のトラジスタを備えることができ、システムの第
1段(即ち、位相1回路20)からの入力を受け取る
が、本実施の形態では、論理回路52Lの1つ以上のト
ランジスタが位相1回路20の論理回路20Lのものに
対して相補的導通型である。このように、論理回路20
Lが1つ以上のn−チャンネル・トランジスタを使用し
て形成されるとすれば、論理回路52Lは1つ以上のp
−チャンネル・トランジスタを使用して形成される。位
相2回路52の放電パスを完成するものとして、論理回
路52Lは放電防止トランジスタ52DPTのソースに接続
され、この放電防止トランジスタ52DPTはドレインが
プリチャージ・ノード52PNに接続され、ゲートがCL
OCKFを受け取るように接続される。また、それは、
位相2回路52の放電パスの一部であるから、放電防止
トランジスタ52DPTもp−チャンネル・トランジスタ
である。インバータ52INVの入力はプリチャージ・ノ
ード52PNに接続され、位相2回路52用の出力を提供
する。最後に、システム50用のCLOCKFは前述の
実施の形態におけると同様に生成することができるが、
以下のシステム50の動作の説明から分かるように、そ
の遷移は相補的でなければならない。
【0083】システム50の動作について、図5bのタ
イミング・チャートを参照しながら説明する。また、前
述の実施の形態との比較を行う。まず、図5bが示すシ
ステム50の動作は、位相1回路20の放電パスがイネ
ーブルされている場合であり、それにより、プリチャー
ジ・ノード20PNが放電する。即ち、図5bは、システ
ム50の第1段が状態変化する場合の例を示す。図5b
で示される信号を見ると、一番上の列はCLOCKであ
り、その補数は、システム50では使用されないので示
されていない。第2列,第3列及び第4列はそれぞれ、
図2bの第3列,第4列及び第5列と同じである。最後
の列はCLOCKFを示す。これは、後で述べる理由に
より、図2bに示されたCLOCKF信号に対し相補的
である。
【0084】図5bのそれぞれの信号に着目すると、シ
ステム50の一定の状態(steady-state)の動作を表す
時刻t40から時刻t41までは、CLOCKはロウで
あるから、位相1回路20はプリチャージ位相にあり、
位相2回路52は評価位相にある。位相1回路20のプ
リチャージ位相は、そのプリチャージ・ノード20PN
ハイ電位にプリチャージし、その信号が反転され、イン
バータ20INV1は、図5bの第4列に示されるように、
ロウを出力する。
【0085】時刻t41では、CLOCKはハイからロ
ウに遷移し、それにより、位相1回路20は評価位相に
入り、位相2回路52はプリチャージ位相に入る。前述
したように、図5bは位相1回路20が状態変化する例
であるから、その評価位相の間、条件は論理回路20L
によって提供される論理式に従って満たされるので、論
理回路20Lに導通パスが形成される。この時点で放電
トランジスタ20DTもイネーブルされているから、プリ
チャージ・ノード20PNはハイを接地に放電する。した
がって、時刻t41と時刻t41.1との間のわずかの
遅延ののちに、放電している電圧に応答して、インバー
タ20INV1の出力はロウからハイに上昇する。位相2回
路50は、その導通型が相補的であるから、そのプリチ
ャージ位相の間はプリチャージ・ノード52PNを接地に
プリチャージする。このように、この場合の相補的導通
構成の「プリチャージ」は比較的低い電位へ行われ、そ
の電圧が位相2回路52のプリチャージ位相の間にプリ
チャージ・ノード52PNに結合され、この接地のプリチ
ャージ電位がその後比較的高い電位(例えば、VDD)に
変化すると、「放電」が生じる。最後に、時刻t41
で、以下に述べる理由により、CLOCKFがロウに遷
移する。
【0086】時刻t42では、CLOCKがロウからハ
イに遷移し、それにより、位相1回路20がプリチャー
ジ位相に入り、位相2回路52が評価位相に入る。位相
1回路20のプリチャージ位相は、再び、ノード20PN
をハイ電圧にプリチャージし、したがって、時刻t42
と時刻42.1との間のわずかなホールド時間ののち
に、再び、インバータ20INV1の出力が無条件でロウに
戻る。時刻t42と時刻42.1との間のホールド時間
の間は位相1回路20の出力はハイであるが、このハイ
を入力として受け取る論理回路52Lは1つ以上のp−
チャンネル・トランジスタを使用して形成されるので、
このハイ信号は位相2回路52に対してはイネーブルし
ない。その結果、位相2回路52は、その放電トランジ
スタ52DTがイネーブルされているので、評価位相にあ
るにもかかわらず、位相2回路52の放電パスは全体と
してイネーブルされず、システム50のこの第2段では
変化が生じない。したがって、当業者であれば分かるよ
うに、第1段において評価状態の間に状態変化すること
によって第2段が直後の評価状態の間に状態変化するこ
とが防止されるという意味で、反転ホールド時間ラッチ
機能が提供される。
【0087】時刻t42.2では、CLOCKFが上昇
し、インバータ20INV1の出力がプリチャージ・ノード
20PNのプリチャージに応答して下方への遷移を開始す
る。CLOCKFの上昇は放電防止トランジスタ52DPT
をディスエーブルする。なぜならば、それはp−チャン
ネル・トランジスタであるからである。したがって、こ
こでも、放電防止トランジスタのディスエーブルが、前
述の実施の形態におけると同様に、ドミノ論理回路の放
電パスをディスエーブルする。また、インバータ20
INV1の出力が無条件でロウ・レベルに下降するので、そ
のロウ・レベルが論理回路52Lのp−チャンネル・ト
ランジスタに対してイネーブルし、したがって、論理回
路52Lは、このロウに応答して、放電トランジスタ5
DTのドレインから放電防止トランジスタ52DPTのソ
ースまでのパスをイネーブルするが、ほぼ同時に放電防
止トランジスタ52DPTはディスエーブルされるので、
位相2回路52には状態変化が生じない。
【0088】以上のシステム50の説明及び前述の実施
の形態との比較において、あと少し付け加えるべきこと
がある。先の説明から、付加的タイミング・チャートな
しに、図5bの反対のケース、即ち、位相1回路20が
状態変化しない場合を簡単に述べる。この場合、インバ
ータ20INV1の出力はロウに留まり、論理回路52L
p−チャンネル・トランジスタに対してイネーブルする
可能性がある。したがって、位相1回路20が状態変化
しない場合に限り、位相2回路52は状態変化すること
ができる。また、別の見方として、システム50は、第
1段がn−チャンネル・トランジスタを介した放電パス
を持ち、第2段がp−チャンネル・トランジスタを介し
た放電パスを持つのに対して、別の実施の形態として、
これらの装置型を逆にして、第1段がp−チャンネル・
トランジスタを介する放電パスを持ち、第2段がn−チ
ャンネル・トランジスタを介する放電パスを持つような
反転ラッチ・システムを提供することもできる。また、
別の見方として、以上の実施の形態では、VDD(例え
ば、n−チャンネル・プリチャージ・トランジスタに対
して)または接地(例えば、p−チャンネル・トランジ
スタに対して)にプリチャージし、接地(たとえば、n
−チャンネル・トランジスタに対して)またはVDD(例
えば、p−チャンネル・トランジスタに対して)に放電
する。しかしながら、プリチャージ電位及び放電電位は
他のレベルであってもよい。つまり、プリチャージ動作
は、プリチャージ・ノードへのパスをイネーブルするこ
とによって、第1の電位に充電され、放電動作は、プリ
チャージ・ノードへの異なるパス(即ち、放電パス)を
イネーブルすることによって、その電位が第2の異なる
電位に変化する。
【0089】以上、様々な実施の形態及びその変形を説
明してきたが、これらの実施の形態は、装置型や構成に
おいて互いに異なるものの、様々な共通の特性を持ち、
これらの特性が違ったやり方で達成されている。このよ
うな特性をいくつかの例と共に以下に示す。 (1)第2段の状態は第1段のプリチャージ・ノードに
応答し、その応答は直接接続又は様々な回路を介する。
例えば、第1段プリチャージ・ノードの直接接続はシス
テム26(図3a)に示され、間接接続は他の様々な例
によって示される。例えば、システム18(図2a)及
びシステム33(図3d)は2つのインバータを介する
例を示し、システム34(図4a)は2つのインバータ
を介する接続で第2のインバータが選択的にディスエー
ブルされる例を示し、システム50(図5a)は単一イ
ンバータを介する例を示す。 (2)第1段プリチャージ・ノードは、そのプリチャー
ジ位相の間、無条件に、そのプリチャージ・ノードを第
1の電圧に充電する。例えば、VDDに等しいプリチャー
ジ電圧がシステム18(図2a),システム26(図3
a),システム33(図3d)及びシステム34(図4
a)に示され、一方、接地のプリチャージ電圧はシステ
ム50(図5a)におけるトランジスタ導通型を逆にす
ることによって実現することができる。 (3)第1段プリチャージ・ノードは、その評価位相の
間、条件付きで、状態を第2の電圧に変化させる(すべ
ての実施の形態を参照)。 (4)第1段の評価位相の間に条件付き変化が生じた場
合には、第2段の直後の評価位相の間に第2段における
状態変化は生じない(すべての実施の形態を参照)。 (5)第2段がその評価位相の間に状態変化することが
できるのは、第1段がその直前の評価位相の間に状態変
化しなかった場合に限られる(すべての実施の形態を参
照)。 (6)各実施の形態は、好ましくは、第1段のプリチャ
ージ・ノードが無条件でプリチャージ電圧に戻った場合
に、それに応答して、第2段が状態変化するのを防止す
る放電防止構造を備える。1つのアプローチは、第2段
の放電パスに放電防止トランジスタを備えることであ
り、例えば、システム18(図2a),システム26
(図3a),システム33(図3d),システム34
(図4a)及びシステム50(図5a)に示される。別
のアプローチは、第1段の出力回路に放電防止トランジ
スタを備えることであり、例えば、システム34(図4
a)に示される。
【0090】最後に、以上説明したシステムは、第2段
において放電パスを1つだけ備えた例として簡略化して
あるが、実際には、多くの場合、第2段(及び第1段)
はより大きな回路ネートワークの一部を成すものであ
り、この点において、第2段は他の放電パスを備えるこ
とができるが、そのような他の放電パスは、本明細書に
示された第1段に関係しない他の入力の制御下にあるの
で、本明細書では示されていない。このように、前述の
好ましい非反転ラッチの様々な面は、第1段の放電又は
第1段の欠如に応答する第2段の関係が前記の通りであ
る限り、通用する。しかしながら、第2段が付加的放電
パスを備えると、それらのパスの各々は他の回路によっ
てイネーブルされ、前記第1段の動作とは関係なくな
る。したがって、これらの付加的放電パスの1つ以上が
イネーブルされると、第2段は、前述の図で示された第
1段が放電しても、放電することができる。しかしなが
ら、そのような場合、第2段の放電は前述の第1段の動
作に応答するものではなく、前述の非反転ラッチ挙動と
は関係のない何らかの他の回路によって支配される。
【0091】以上から、ここに掲げた実施の形態は、従
来にはない多数の利点を提供する。例えば、提供される
反転ホールド時間ラッチ機能は、従来のホールド時間ラ
ッチに対して相補的動作を提供する。また、本実施の形
態は、前述の図や付加的説明にあるように様々の例とし
て実現可能である。更に、当業者であれば分かるよう
に、本実施の形態は更に他の方法で実現が可能である。
例えば、前述の実施の形態では2つの位相だけが示され
ているが、多数の位相を含むこともでき、それにより、
各連続する位相が、先行する位相に対して、非同調で評
価する。実際、当業者であれば、前述の実施の形態を、
ここに示されていない例に簡単に適用することができ
る。したがって、以上詳細に実施の形態を説明してきた
が、請求の範囲に定義されている発明の範囲を離れるこ
となく、様々な代替、変形が可能である。
【0092】以上の説明に関して更に以下の項を開示す
る。 (1)ドミノ論理回路であって、プリチャージ位相及び
評価位相で動作することができる第1の位相ドミノ論理
回路であって、該第1の位相ドミノ論理回路が、状態を
変化させるように動作することができるプリチャージ・
ノードを備える、第1の位相ドミノ論理回路と、プリチ
ャージ位相及び評価位相で動作することができる第2の
位相ドミノ論理回路であって、前記第1の位相ドミノ論
理回路の前記プリチャージ位相及び前記評価位相が、前
記第2の位相ドミノ論理回路の前記プリチャージ位相及
び前記評価位相に対して非同調であり、前記第2の位相
ドミノ論理回路が、前記第1の位相ドミノ論理回路の状
態に応答して状態を変化させるように動作することがで
きるプリチャージ・ノードを備える、第2の位相ドミノ
論理回路と、を具備し、前記第1及び第2の位相ドミノ
論理回路はそれぞれ、導通状態のときにプリチャージ位
相の間に前記プリチャージ・ノードをプリチャージ電圧
に結合する結合装置と、前記プリチャージ・ノードに結
合された、導通状態のときに評価位相の間に前記プリチ
ャージ・ノードを前記プリチャージ電圧とは異なる電圧
に結合する放電パスであって、該放電パスが論理回路を
備える、放電パスと、を更に備え、前記第1の位相ドミ
ノ論理回路が、以下のように動作することができ、前記
第1の位相ドミノ論理回路の前記プリチャージ・ノード
が、前記第1の位相ドミノ論理回路のプリチャージ位相
の間に第1の状態に充電され、前記第1の位相ドミノ論
理回路の前記プリチャージ・ノードが、前記第1の位相
ドミノ論理回路の評価位相の間に第2の状態に条件付き
で変化し、前記第2の位相ドミノ論理回路が、以下のよ
うに動作することができる、前記第2の位相ドミノ論理
回路の前記プリチャージ・ノードの状態が、前記第1の
位相ドミノ論理回路の前記プリチャージ・ノードの状態
が前記第1の位相ドミノ論理回路の直前の評価位相にお
いて変化しなかったときにのみ、前記第2の位相ドミノ
論理回路の評価位相の間に前記第1の位相ドミノ論理回
路に応答して変化することができる、ドミノ論理回路。 (2)前記第2の位相ドミノ論理回路が、更に、次のよ
うに動作することができる、前記第2の位相ドミノ論理
回路の前記プリチャージ・ノードの状態は、前記第1の
位相ドミノ論理回路の前記プリチャージ・ノードの状態
が前記第1の位相ドミノ論理回路の直前の評価位相にお
いて変化した場合、前記第2の位相ドミノ論理回路の評
価位相の間に前記第1の位相ドミノ論理回路に応答して
変化することができない、第1項記載のドミノ論理回
路。 (3)前記第1の位相ドミノ論理回路のプリチャージ位
相の間に第1の状態に変化しつつある前記第1の位相ド
ミノ論理回路の前記プリチャージ・ノードに応答して前
記第2の位相ドミノ論理回路の前記プリチャージ・ノー
ドの状態が変化することを防止する回路を更に具備す
る、第2項記載のドミノ論理回路。 (4)前記第1の位相ドミノ論理回路が、前記第1の位
相ドミノ論理回路の前記プリチャージ・ノードに接続さ
れた入力を有する第1のインバータと、該第1のインバ
ータの出力に接続された入力を有し、出力を有する第2
のインバータと、を更に備える、第1項記載のドミノ論
理回路。 (5)前記第2の位相ドミノ論理回路の論理回路が、前
記第2のインバータの出力に結合された入力を有する、
第4項記載のドミノ論理回路。 (6)前記第2のインバータの前記出力が、前記第2の
位相ドミノ論理回路の評価位相の間に無条件で状態を変
化するように動作することができる、第5項記載のドミ
ノ論理回路。 (7)前記第2の位相ドミノ論理回路の前記放電パス
が、制御信号を受信するように結合されたゲートを有す
る放電防止トランジスタを備え、前記制御信号が、前記
第2の位相ドミノ論理回路が評価したのちに、前記第2
のインバータの出力が前記第2の位相ドミノ論理回路の
評価位相の間に無条件に状態を変化させるまでの間に、
前記第2の位相ドミノ論理回路の前記放電パスを開放す
るように動作することができる、第6項記載のドミノ論
理回路。 (8)前記制御信号が、前記第2の位相ドミノ論理回路
の評価位相の一部分の間に前記放電防止トランジスタを
イネーブルするように動作することができる、第7項記
載のドミノ論理回路。 (9)前記第2の位相ドミノ論理回路の前記論理回路
が、前記第1の位相ドミノ論理回路の前記プリチャージ
・ノードに結合された入力を備える、第1項記載のドミ
ノ論理回路。 (10)前記第1の位相ドミノ論理回路の前記プリチャ
ージ・ノードが、前記第2の位相ドミノ論理回路の評価
位相の間に無条件で状態を変化するように動作すること
ができ、前記第2の位相ドミノ論理回路の前記放電パス
が、前記制御信号を受信するように結合されたゲートを
有する放電防止トランジスタを備え、前記制御信号が、
前記第2の位相ドミノ論理回路が評価したのち、前記第
2のインバータの前記出力が前記第2の位相ドミノ論理
回路の評価位相の間に無条件で状態を変化するときまで
に、前記第2の位相ドミノ論理回路の前記放電パスを開
放するように前記放電防止トランジスタをディスエーブ
ルするように動作することができる、第9項記載のドミ
ノ論理回路。 (11)前記第2の位相ドミノ論理回路の前記放電パス
の論理回路が、論理式を実現するためのトランジスタ構
成を備える、第1項記載のドミノ論理回路。 (12)前記トランジスタ構成が、前記第1の位相ドミ
ノ論理回路の前記プリチャージ・ノードに結合されたゲ
ートを有するとともに前記プリチャージ電圧とは異なる
電圧の電源に接続されたソース/ドレイン領域を有する
少なくとも1つのトランジスタを備える、第11項記載
のドミノ論理回路。 (13)前記放電防止トランジスタが、前記第2の位相
ドミノ論理回路の前記プリチャージ・ノードに接続され
たソース/ドレイン領域を備え、前記第2の位相ドミノ
論理回路の前記放電パスの前記論理回路が、論理式を実
現するためのトランジスタ構成を備え、前記トランジス
タ構成が、前記第1の位相ドミノ論理回路の出力に結合
されたゲートを有するとともに前記プリチャージ電圧と
は異なる電圧の電源に接続されたソース/ドレイン領域
を有する少なくとも1つのトランジスタを備える、第1
2項記載のドミノ論理回路。 (14)プリチャージ位相及び評価位相で動作すること
ができる第1の位相ドミノ論理回路20を備えるドミノ
論理回路18。第1のドミノ論理回路は、状態を変化さ
せるように動作することができるプリチャージ20PN
ードを備える。ドミノ論理回路は、プリチャージ位相及
び評価位相で動作することができる第2の位相ドミノ論
理回路22も備え、第1の位相ドミノ論理回路のプリチ
ャージ位相及び評価位相は、第2の位相ドミノ論理回路
のプリチャージ位相及び評価位相に対して同調していな
い。また、第2の位相ドミノ論理回路は、第1の位相ド
ミノ論理回路の状態に応答して状態を変化させるように
動作することができるプリチャージ・ノード22PNを備
える。第1及び第2の位相ドミノ論理回路はそれぞれ、
導通時に、プリチャージ・ノードをプリチャージ位相の
間にプリチャージ電圧に結合する結合装置20PT,22
PTと、導通時に、プリチャージ・ノードを評価位相の間
にプリチャージ電圧とは異なる電圧に結合する放電パス
20L,20DT,;22L,22DTとを備え、この放電パ
スは論理回路を備える。第1の位相ドミノ論理回路は、
次のように動作することができる。第1の位相ドミノ論
理回路のプリチャージ・ノードは、第1の位相ドミノ論
理回路のプリチャージ位相の間に第1の状態に充電さ
れ、第1の位相ドミノ論理回路のプリチャージ・ノード
は、第1の位相ドミノ論理回路の評価位相の間に条件付
きで第2の状態に変化する。第2の位相ドミノ論理回路
は次のように動作することができる。第2の位相ドミノ
論理回路のプリチャージ・ノードの状態は、第1の位相
ドミノ論理回路のプリチャージ・ノードの状態が第1の
位相ドミノ論理回路の直前の評価位相において変化しな
かった場合にのみ、第2の位相ドミノ論理回路の評価位
相の間に第1の位相ドミノ論理回路に応答して変化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1a】ホールド時間ラッチとして接続された従来の
ドミノ論理回路であり、第1の位相に従って動作し、第
2の位相に従って動作する連続的ドミノ論理回路への入
力を形成する信号を出力する従来のドミノ論理回路を示
す。
【図1b】図1aの回路の動作を示すタイミング・チャ
ートである。
【図2a】第1及び第2の出力インバータを有する第1
のドミノ論理回路を備えた第1の発明の反転ホールド時
間ラッチ実施の形態を示し、第2の出力インバータは第
2のドミノ論理回路への入力を提供し、第2のドミノ論
理回路はその放電パスに放電防止トランジスタを備え、
第1段の出力が無条件に論理的ハイに上がり始めるとき
に第2のドミノ論理回路が間違って放電するのを防止す
る。
【図2b】図2aの回路の動作を示すタイミング・チャ
ートであり、第1のドミノ論理回路はその評価位相にお
いて放電する。
【図2c】図2aの回路の動作を示すタイミング・チャ
ートであり、第1のドミノ論理回路はその評価位相にお
いて放電しない。
【図2d】図2a乃至図2cに示されるCLOCKF信
号を生成する実施の形態を模式的に示す。
【図3a】第1のドミノ論理回路を備えた第2の発明の
反転ホールド時間ラッチ実施の形態を示し、ドミノ論理
回路のプリチャージ・ノードが第2のドミノ論理回路へ
の入力を提供する。
【図3b】図3aの回路の動作を示すタイミング・チャ
ートであり、第1のドミノ論理回路はその評価位相にお
いて放電する。
【図3c】図3aの回路の動作を示すタイミング・チャ
ートであり、第1のドミノ論理回路はその評価位相にお
いて放電しない。
【図3d】第1のドミノ論理回路を備えた第3の発明の
反転ホールド時間ラッチ実施の形態を示し、ドミノ論理
回路のプリチャージ・ノードに接続されたインバータが
第2のドミノ論理回路における放電トランジスタのソー
スへ接続することによって、第2のドミノ論理回路への
入力を提供する。
【図4a】第1及び第2の出力インバータを有する第1
のドミノ論理回路を備えた本発明による反転ホールド時
間ラッチ実施の形態を示し、第2の出力インバータは第
2のドミノ論理回路への入力を提供し、第2の出力イン
バータは放電防止トランジスタを備え、第1段がプリチ
ャージを開始するときに第2のドミノ論理回路が誤って
放電するのを防止する。
【図4b】図4aの回路の動作を示すタイミング・チャ
ートであり、第1のドミノ論理回路はその評価位相にお
いて放電する。
【図4c】図4aの回路の動作を示すタイミング・チャ
ートであり、第1のドミノ論理回路はその評価位相にお
いて放電しない。
【図4d】図4aと同様の本発明による反転ホールド時
間ラッチ実施の形態を示し、図4dでは、第1のドミノ
論理回路におけるノードによって第2のドミノ論理回路
において駆動されるトランジスタのソースが接地されて
いる。
【図5a】第1及び第2のドミノ論理回路を備えた第4
の発明の反転ホールド時間ラッチ実施の形態を示し、第
1のドミノ論理回路は、第1の導通型のトランジスタか
らなる放電パスを有し、第2のドミノ論理回路は、第2
の導通型のトランジスタからなる放電パスを有する。
【図5b】図5aの回路の動作を示すタイミング・チャ
ートであり、第1のドミノ論理回路はその評価位相にお
いて放電する。
【符号の説明】
18 ドミノ論理回路 20 第1の位相ドミノ論理回路 20PN,22PN プリチャージ・ノード 20PT,22PT 結合装置 20L,20DT,,22L,22DT 放電パス 22 第2の位相ドミノ論理回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドミノ論理回路であって、 プリチャージ位相及び評価位相で動作することができる
    第1の位相ドミノ論理回路であって、該第1の位相ドミ
    ノ論理回路が、状態を変化させるように動作することが
    できるプリチャージ・ノードを備える、第1の位相ドミ
    ノ論理回路と、 プリチャージ位相及び評価位相で動作することができる
    第2の位相ドミノ論理回路であって、前記第1の位相ド
    ミノ論理回路の前記プリチャージ位相及び前記評価位相
    が、前記第2の位相ドミノ論理回路の前記プリチャージ
    位相及び前記評価位相に対して非同調であり、前記第2
    の位相ドミノ論理回路が、前記第1の位相ドミノ論理回
    路の状態に応答して状態を変化させるように動作するこ
    とができるプリチャージ・ノードを備える、第2の位相
    ドミノ論理回路と、 を具備し、 前記第1及び第2の位相ドミノ論理回路はそれぞれ、 導通状態のときにプリチャージ位相の間に前記プリチャ
    ージ・ノードをプリチャージ電圧に結合する結合装置
    と、 前記プリチャージ・ノードに結合された、導通状態のと
    きに評価位相の間に前記プリチャージ・ノードを前記プ
    リチャージ電圧とは異なる電圧に結合する放電パスであ
    って、該放電パスが論理回路を備える、放電パスと、 を更に備え、 前記第1の位相ドミノ論理回路が、以下のように動作す
    ることができ、 前記第1の位相ドミノ論理回路の前記プリチャージ・ノ
    ードが、前記第1の位相ドミノ論理回路のプリチャージ
    位相の間に第1の状態に充電され、 前記第1の位相ドミノ論理回路の前記プリチャージ・ノ
    ードが、前記第1の位相ドミノ論理回路の評価位相の間
    に第2の状態に条件付きで変化し、 前記第2の位相ドミノ論理回路が、以下のように動作す
    ることができる、 前記第2の位相ドミノ論理回路の前記プリチャージ・ノ
    ードの状態が、前記第1の位相ドミノ論理回路の前記プ
    リチャージ・ノードの状態が前記第1の位相ドミノ論理
    回路の直前の評価位相において変化しなかったときにの
    み、前記第2の位相ドミノ論理回路の評価位相の間に前
    記第1の位相ドミノ論理回路に応答して変化することが
    できる、 ドミノ論理回路。
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