JP2001143261A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2001143261A
JP2001143261A JP32075999A JP32075999A JP2001143261A JP 2001143261 A JP2001143261 A JP 2001143261A JP 32075999 A JP32075999 A JP 32075999A JP 32075999 A JP32075999 A JP 32075999A JP 2001143261 A JP2001143261 A JP 2001143261A
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JP
Japan
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objective lens
optical disk
error signal
focus error
signal
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JP32075999A
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English (en)
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Shinya Imura
進也 井村
Hideo Suenaga
秀夫 末永
Hirotaka Ohara
寛貴 大原
Kazuaki Soma
万哲 相馬
Katsuhiko Kimura
勝彦 木村
Atsushi Okuyama
淳 奥山
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Hitachi Ltd
Hitachi Media Electronics Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Media Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクと対物レンズの距離が一定よりも
小さくなってフォーカスエラー信号がある値を超えた場
合には直ちに対物レンズの退避処理を行なうことがで
き、しかも光ディスク上の傷に起因するフォーカスエラ
ー信号の変化を要退避状態と誤認することのない光ディ
スク装置の提供。 【解決手段】 レーザ光を集光して光ディスク1に照射
する対物レンズ3a、光ディスクよりの反射光からフォ
ーカスエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成
手段4、およびフォーカスエラー信号に基づいた制御の
下で対物レンズを光軸方向に移動させる駆動手段3cを
備えた光ディスク装置に、光ディスクに対し対物レンズ
が接触する可能性を判別するための判別信号をフォーカ
スエラー信号から生成する判別信号生成手段5aを設け
るとともに、判別信号を予め設定のしきい値と比較する
ことで、対物レンズを光ディスクから離れる方向へ移動
させる対物レンズ退避処理の要否を判別する判別手段5
bを設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに対す
る情報の記録や再生を行う光ディスク装置に関し、特
に、光ディスク装置の対物レンズが光ディスクに接触す
るのを防止するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、一般的に、対物レン
ズを備えており、この対物レンズで集光したレーザ光を
光ディスクに照射することで光ディスクに対する情報の
記録や再生を行うようになっている。また対物レンズの
焦点(レーザスポット)を光ディスクの表面に合わせる
ためのフォーカス制御系として、光ディスクよりの反射
光からフォーカスエラー信号を生成するフォーカスエラ
ー信号生成手段と、フォーカスエラー信号に基づいて対
物レンズを光軸方向で光ディスクに対し前後動させる駆
動手段を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような光ディスク
装置においては外力を受けてその対物レンズが光ディス
クに接触すると、その際の衝撃や摩擦熱でそれらを損傷
してしまう可能性がある。そのために光ディスク装置に
は対物レンズが光ディスクに接触するのを防止する手段
も設けてあるのが通常である。その手段の代表的な例
は、対物レンズの周囲に突起状の衝突保護要素を設ける
構造である。この構造によると対物レンズと光ディスク
が接触するのは確実に防止できる。しかしその一方で、
衝突保護要素が光ディスクに接触してこれに傷を付ける
可能性は避けられないという問題が残る。また衝突保護
要素と光ディスクの距離が対物レンズと光ディスクの距
離(ワーキングディスタンス)よりも小さくなることか
らワーキングディスタンスを大きく取らないと衝突保護
要素が光ディスクに接触する可能性が高くなる。つまり
衝突保護要素の光ディスクへの接触可能性を小さくしよ
うとすると、大きなワーキングディスタンスの対物レン
ズが必要となり、このことが光ディスク装置の薄型化の
障害になるという問題もある。さらに衝突保護要素によ
りフォーカス制御系の負担する質量が増大するという不
利益もある。
【0004】そこで衝突保護要素を設けるような構造に
よらずに、フォーカス制御系を利用して対物レンズの光
ディスクへの接触を防止するような対処が考えられる。
そのような例が特開平9―259444号公報に開示さ
れている。この特開平9―259444号公報の光ディ
スク装置では、フォーカスエラー信号が正負に1回変化
するS字波形であり、対物レンズが光ディスクに接触し
そうな状態になる際には、まずフォーカスエラー信号
(場合によってはその絶対値)が大きくなり、その後、
フォーカスエラー信号の絶対値が小さくなること、およ
びフォーカスエラー信号が小さくなるとともに、光ディ
スクからの反射光の光量を表すトータル信号も小さくな
るという性質を利用することで接触防止を図るようにし
ている。
【0005】具体的には、フォーカスエラー信号が第1
の異常判定値を越えたことを検知してから所定時間後に
再度フォーカスエラー信号を検出する。この再度検出し
たフォーカスエラー信号が第2の異常判定値よりも小さ
い時にはトータル信号を検出する。そしてこのトータル
信号が第3の異常判定値よりも小さい時には、対物レン
ズを光ディスクから離す方向へ移動する処理である対物
レンズ退避処理を行う。この接触防止方法の特徴は、フ
ォーカスエラー信号が第1の異常判定値を越えたことを
検知した後に所定時間を置いて再度フォーカスエラー信
号を検出するようにしていることである。その所定時間
は光ディスク上の傷をレーザスポットが通過する時間を
基に設定されており、もし光ディスク上の傷に起因して
フォーカスエラー信号が第1の異常判定値を越えた場合
であれば、再度のフォーカスエラー信号検出時にはフォ
ーカスエラー信号が第2の異常判定値よりも大きいか、
トータル信号が第3の異常判定値よりも大きくなる。す
なわち傷に起因するフォーカスエラー信号の増大を誤っ
て対物レンズが光ディスクに接触しそうな状態と判定す
ることを有効に避けることができる。
【0006】しかしこの方法であると、フォーカスエラ
ー信号があるしきい値(第1の異常判定値)を越える、
つまり光ディスクと対物レンズが異常接近した状態で所
定時間待った後に退避処理を行うことになるため、その
間に光ディスクと対物レンズの距離が更に小さくなり、
接触を回避できなくなる可能性が高くなるという大きな
問題を残す。
【0007】本発明は以上のような事情を背景になされ
たものであり、光ディスクと対物レンズの距離が一定よ
りも小さくなってフォーカスエラー信号がある値を超え
た場合には直ちに対物レンズの退避処理を行なうことが
でき、しかも光ディスク上の傷に起因するフォーカスエ
ラー信号の変化を要退避状態と誤認することのない光デ
ィスク装置の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的のために本発明
では、レーザ光を集光する対物レンズと、前記対物レン
ズで集光されたレーザ光が照射されて生じる光ディスク
よりの反射光からフォーカスエラー信号を生成するフォ
ーカスエラー信号生成手段と、前記フォーカスエラー信
号に基づいた制御の下で前記対物レンズを光軸方向に移
動させる駆動手段とを備えた光ディスク装置において、
前記光ディスクに対し前記対物レンズが接触する可能性
を判別するための判別信号を前記フォーカスエラー信号
から生成する判別信号生成手段を備えるとともに、前記
判別信号を予め設定のしきい値と比較することで、前記
対物レンズを前記光ディスクから離れる方向へ移動させ
る対物レンズ退避処理の要否を判別する判別手段を備え
たことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態による光ディ
スク装置の要部の構成を図1に示す。光ディスク装置
は、光ディスク1を回転させるスピンドルモータ2を備
えるとともに、光ディスク1にレーザ光を照射するため
の光ヘッド3を備えている。光ヘッド3は、対物レンズ
3aとフォトディテクタ3bおよび対物レンズ3aをそ
の光軸方向で光ディスク1に対し前後動させるための駆
動手段を備えてなり、図外のレーザ生成手段により生成
されたレーザ光を対物レンズ3aにより集光して光ディ
スク1の所望の位置に照射する。光ディスク1に照射さ
れたレーザ光は光ディスク1の表面で反射して光ヘッド
3に戻り、そのフォトディテクタ3bに入射して複数の
電気信号に変換される。
【0010】対物レンズ3aを前後動させるための駆動
手段は、対物レンズ3aの周辺の構成例を示す図2に見
られるように、フォーカスコイル3cと磁石13とから
なる。フォーカスコイル3cは、固定部12にサスペン
ション11を介して支持させてある対物レンズホルダ1
0に取り付けられている。一方、磁石13は、対物レン
ズホルダ10やフォーカスコイル3cに非接触の状態に
して固定部12に固定されている。したがってサスペン
ション11を介してフォーカスコイル3cに電流が流さ
れると、フォーカスコイル3cと磁石13の間に電磁力
が作用して対物レンズホルダ10が可撓性のあるサスペ
ンション11を支点に揺動し、これにより対物レンズホ
ルダ10に保持されている対物レンズ3aがその光軸方
向で光ディスク1に対して前後動する。
【0011】ここで、図2中には上述した突起状の衝突
保護要素の例を参考までに点線で示してある。この衝突
保護要素14は、光ディスク1の側に対物レンズ3aよ
り高く突き出すように設けられる。したがって対物レン
ズ3aが光ディスク1に接触するのは確実に防止でき、
少なくとも対物レンズ3aが光ディスク1と接触するこ
とで損傷することは防ぐことができる。なお、図の例の
衝突保護要素14は対物レンズホルダ10に設ける例で
あるが、この他に対物レンズ3aの縁を盛り上げる形態
にして衝突保護要素を設ける場合もある。このような衝
突保護要素を設けることが、衝突保護要素と光ディスク
が接触した場合に光ディスクを損傷する可能性があると
か、光ディスク装置の薄型化の障害になるとか、さらに
フォーカス制御系の負担する質量が増大するなどの不利
益をもたらすことは上述した通りである。
【0012】なお、光ディスク装置は、上記の要素の他
に、光ディスク1を所望の回転数で回転させるためのス
ピンドル制御回路、レーザスポットを光ディスク1のト
ラックに追従させるためのトラッキングコイル(微動ア
クチュエータ)、トラッキングエラー信号生成回路、ト
ラッキング制御回路、光ヘッド3を光ディスク1の半径
方向に移動させるためのスレッドアクチュエータ(粗動
アクチュエータ)およびスレッド制御回路などを備えて
いるが、これらについては図示を省略している。
【0013】フォトディテクタ3bからの出力の一つは
フォーカスエラー信号生成回路4に入力し、フォーカス
エラー信号生成回路4はフォーカスエラー信号を生成す
る。フォーカスエラー信号の一般的な特性の例を図3に
示す。図の横軸は光ディスクと対物レンズの実際の距離
を表し、縦軸との交点は対物レンズ3aの焦点(レーザ
スポット)が光ディスク1の表面に完全に合う距離を表
す。フォーカスエラー信号は、対物レンズ3aの焦点が
完全に合う距離の近傍では光ディスクと対物レンズの距
離とほぼ比例する関係にあり、通常のフォーカス制御、
つまりフォーカス制御手段を構成するフォーカス制御回
路5がフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスコイ
ル3cを制御することで対物レンズ3aを光ディスク1
に対して前後させることにより、対物レンズ3aの光デ
ィスク1への焦点合わせを調整する制御はこの範囲で行
われる。しかし、正帰還領域と呼ばれる、合焦距離から
離れた領域では比例関係の正負が逆になり、通常のフォ
ーカス制御を行うと、フォーカスコイル3cは焦点が合
わなくなる方向に対物レンズ3aを駆動してしまう。ま
た、合焦距離から更に離れると、フォーカスエラー信号
は検出できなくなる。なお、フォーカスエラー信号は図
3と正負が逆の特性を持つ場合もある。
【0014】このようなフォーカスエラー信号の特性の
ため、外部からの衝撃などにより光ディスクと対物レン
ズの距離が小さくなって正帰還領域に入ると、通常のフ
ォーカス制御では制御しきれなくなり、そのまま通常の
フォーカス制御を行うと、光ディスク1と対物レンズ3
aが接触する可能性がある。本発明は、このような状況
に陥った際に、対物レンズ3aを光ディスク1から離す
方向へ移動させる処理である対物レンズ退避処理を行な
って光ディスク1への対物レンズ3aの接触を防止す
る。
【0015】対物レンズ退避処理はフォーカス制御回路
5による制御のもとでなされる。そのためにフォーカス
制御回路5は、上述した通常のフォーカス制御のための
信号を生成する補償フィルタ5cに加えて、判別信号生
成手段である判別信号生成回路5aと判別手段5b、そ
れに対物レンズ退避用駆動信号発生手段である対物レン
ズ退避用駆動信号発生回路5dを備えている。このよう
なフォーカス制御回路5は、アナログもしくはディジタ
ル回路で構成される。ディジタル回路の場合は、A/D
変換回路とD/A変換回路が必要となる。
【0016】判別信号生成回路5aは、光ディスク1と
対物レンズ3aが接触する可能性を判別するための判別
信号をフォーカスエラー信号から生成する。具体的に
は、低域通過フィルタ(ローパスフィルタ)によって構
成されており、フォーカスエラー信号から光ディスク1
の傷に起因する成分を除去することにより、判別信号を
生成する。すなわち光ディスク1の傷に起因するフォー
カスエラー信号(光ディスク1上の傷をレーザスポット
が通過する際に生じるフォーカスエラー信号)は、光デ
ィスク1と対物レンズ3aが接近することで生じるフォ
ーカスエラー信号に比べて格段に高い周波数を有してお
り、したがってフォーカスエラー信号を低域通過フィル
タに通すことで、この高い周波数の成分を除去すること
ができ、判別信号を得ることができる。
【0017】光ディスク1と対物レンズ3aが接近する
ことで生じるフォーカスエラー信号の周波数は、主に、
対物レンズ3aを保持している対物レンズホルダ10と
それを支えるサスペンション11から決まる共振周波数
(通常は40Hz前後)と、光ディスク1の回転周波数
(通常は最大で200Hz、例えばCD30倍速の場合
には100Hz)の何れか大きな方となる。一方、光デ
ィスク1の傷に起因するフォーカスエラー信号の周波数
は、主に、傷をレーザスポットが通過する時間の逆数
(通常は1kHz以上)である。したがって低域通過フ
ィルタの折れ点周波数は、上記の共振周波数(40Hz
前後)か回転周波数(10〜200Hz程度)の何れか
高い方の周波数と上記の傷に対するレーザスポットが通
過する時間の逆数(1kHz以上)との間の任意の周波
数に設定することになる。
【0018】ここで、判別信号生成回路5aは、帯域通
過フィルタ(バンドパスフィルタ)を用いて構成し、光
ディスク1の傷に起因する成分を除去すると同時に、オ
フセットによって生じる非常に低い周波数(1Hz以
下)の成分も除去できるようにしてもよい。
【0019】判別手段5bは、判別信号をもとに、光デ
ィスク1と対物レンズ3aが接触する可能性が高いかど
うかを判別し、その結果に応じて、通常のフォーカス制
御とするか、または対物レンズ退避処理とするかを決定
する。具体的には、フォーカスエラー信号が図3のよう
な特性を有する場合には、フォーカスエラー信号の最小
値よりもやや大きめな値をしきい値S1として設定し、
判別信号をこのしきい値S1と比較して、判別信号がこ
れを下回った(絶対値では上回った)場合には対物レン
ズ退避処理を行い、それ以外の場合には通常のフォーカ
ス制御を行う。その選択は判別手段5bからの出力によ
り切替えスイッチ5eを切り換えることでなす。
【0020】具体的には、通常のフォーカス制御を行う
場合には、補償フィルタ5cの出力(駆動信号)が駆動
アンプ6を介してフォーカスコイル3cに出力される。
補償フィルタ5cは、対物レンズ3aの焦点が光ディス
ク1の表面に合うように対物レンズ3aをフォーカスコ
イル3cの駆動力によりその光軸方向で光ディスク1に
対し前後動させるための駆動信号をフォーカスエラー信
号から計算するもので、少なくとも1次の安定化フィル
タ(ハイパスフィルタ)を含んでなる。一方、対物レン
ズ退避処理を行う場合には、対物レンズ退避用駆動信号
発生回路5dの出力(対物レンズ退避用駆動信号)が駆
動アンプ6を介してフォーカスコイル3cに出力され、
これに応じてフォーカスコイル3cが対物レンズ3aを
光ディスク1に対し後退させる。その対物レンズ退避用
駆動信号は、対物レンズ3aを光ディスク1から離す方
向にフォーカスコイル3cを駆動する電圧もしくは電流
である。この電圧もしくは電流は、フォーカスコイル3
cの許容範囲で最大に設定することで最も迅速に対物レ
ンズ退避処理をなさせることができる。ただ、フォーカ
スコイル3cの発熱で対物レンズ3aやフォーカスコイ
ル3c自体が熱損傷するようなことを確実に避けるた
め、あるいは対物レンズ3aが光ディスク1から十分に
離れた際の速度をできるだけ小することで、その後のフ
ォーカスサーチなどへの移行をよりスムースに行なえる
ようにするために、対物レンズ退避用駆動信号を許容最
大値よりも小さく設定したり、時間的に変化させるよう
にすることも好ましい方法である。
【0021】ここで、フォーカスエラー信号が図3とは
正負が逆の特性である場合には、フォーカスエラー信号
の最大値よりもやや小さめな値をしきい値として設定
し、判別信号がこのしきい値を上回った場合に対物レン
ズ退避処理を行い、それ以外の場合には通常のフォーカ
ス制御を行うようにすることになる。また、判別を行う
ためのしきい値は、あらかじめ設定しておいてもよい
し、ディスク挿入時やアイドル時などに自動調整を行っ
てフォーカスエラー信号の最小値もしくは最大値を調
べ、その結果をもとに自動設定するようにしてもよい。
また、判別手段5bは、判別信号だけを用いて判別を行
うのではなく、光ディスク1の反射光の光量を表わすト
ータル信号も併用して判別を行なうようにすることも可
能である。この場合には判別信号とトータル信号の両方
がそれぞれのしきい値を超えることを条件に対物レンズ
退避処理を行なうようにする。このようにすることで、
誤動作の可能性をより小さくすることができる。また、
駆動アンプ6は、フォーカス制御回路5より出力された
駆動信号を増幅するのに機能するものであるが、フォー
カス制御回路5で十分な出力を得られる場合であれば省
略することができる。
【0022】図4に、光ディスク1と対物レンズ3aが
異常接近して対物レンズ退避処理を行う必要が生じる際
の一連の動作の例を示す。以下、この一連の動作につい
て説明する。通常のフォーカス制御を行っている際に外
部からの衝撃などで光ディスク1と対物レンズ3aの距
離L0が小さくなると、フォーカスエラー信号E0が小
さくなる(図3の特性の場合)。この場合のフォーカス
エラー信号は、判別信号生成回路5aを構成している低
域通過フィルタに設定してある上記の折れ点周波数より
もその周波数が低いためそのまま判別信号生成回路5a
を通過して判別信号となる。ただし、判別信号生成回路
5aを帯域通過フィルタで構成してある場合には、オフ
セットによって生じる非常に低い周波数の成分は除去さ
れることから、判別信号はフォーカスエラー信号と若干
異なることになる。
【0023】判別手段5bは、判別信号S0をしきい値
S1と比較し、これを下回った時(t=Td)に、対物
レンズ退避処理を行うと決定する。そうすると切替えス
イッチ5eが対物レンズ退避用駆動信号発生回路5dに
切り替わり、対物レンズ退避用駆動信号D0がフォーカ
スコイル3cに出力される。そして対物レンズ3aが光
ディスク1から離れる方向に駆動され、対物レンズ3a
と光ディスク1の接触を回避することができる。
【0024】このような本発明における対物レンズ退避
処理にあっては、光ディスク1と対物レンズ3aの異常
接近でフォーカスエラー信号が小さくなると同時に判別
信号が小さくなり、その時点(t=Td)で即座に対物
レンズ退避処理を行うことができる。このことを上記し
た特開平9―259444号公報に開示の技術と比較す
ると以下のようになる。特開平9―259444号公報
に開示の技術では、フォーカスエラー信号があるしきい
値(第1の異常判定値)を越えた時点(t=Td)から
所定時間(t1)経過した後(t=Td+t1)に対物
レンズ退避処理を行うので、本発明における対物レンズ
退避処理の場合よりも時間t1だけ対物レンズ退避処理
が遅れることになる。つまり本発明によれば、従来の方
式よりもすばやく退避処理を行うことができ、それだけ
対物レンズと光ディスクが接触する可能性を小さくする
ことができる。
【0025】以上のような対物レンズ退避処理の間は、
判別信号としきい値S1を用いた判別は行わず、別の方
法により対物レンズ退避処理の終了を判断する。この対
物レンズ退避処理の終了の判断は、十分な時間の経過に
よって行なうことができる。このような判断基準を用い
る場合には対物レンズ退避処理が終了した際に、通常、
対物レンズの焦点が光ディスクに対して全く合っていな
い。そのためフォーカスエラー信号は検出できない。し
たがって通常のフォーカスサーチを行ってから通常のフ
ォーカス制御に復帰することになる。また、対物レンズ
退避処理の終了の判断は、光ディスクの反射光の光量を
表わすトータル信号を用いて行なうこともできる。具体
的には、対物レンズ退避処理を行なうと、一旦異常接近
した対物レンズが光ディスクから離れることになるの
で、その途中でトータル信号が増大することになる。そ
こで、トータル信号に関して適宜なしきい値を設定して
おき、このしきい値よりもトータル信号が大きくなった
時点を対物レンズ退避処理の終了タイミングとする。こ
の場合にはフォーカスエラー信号を検出できるので、フ
ォーカスサーチを行わずに、すばやく通常のフォーカス
制御に復帰することができる。なお以上の説明は通常の
フォーカス制御を行なっている際に対物レンズ退避処理
を行なう場合についてのものであったが、フォーカスサ
ーチを行っている際でもフォーカスエラー信号を検出で
きる場合であれば、対物レンズ退避処理の要否を判別し
て、必要ならば対物レンズ退避処理を行なうようにする
こともできる。
【0026】図5に、光ディスク上の傷をレーザスポッ
トが通過することでフォーカスエラー信号が小さくなっ
た場合(対物レンズ退避処理を行わない場合)の一連の
動作の例を示す。以下、この一連の動作について説明す
る。通常のフォーカス制御を行っている際に光ディスク
上の傷をレーザスポットが通過すると、フォーカスエラ
ー信号E0が小さくなることがある(図中に下向きのパ
ルスとして示される部分)。この時のフォーカスエラー
信号は、判別信号生成回路5aに設定してある上記の折
れ点周波数よりもその周波数が高いため、判別信号生成
回路5aによって除去され、判別信号S0は、このフォ
ーカスエラー信号(図中に下向きのパルスとして示され
る部分)よりも大きくなる。したがって判別信号がしき
い値S1を下回ることはなく、対物レンズ退避処理はな
されない。すなわち光ディスクの傷に起因するフォーカ
スエラー信号の変化で誤って対物レンズ退避処理を行な
うような事態を確実に避けることができる。
【0027】光ディスクの傷に起因するフォーカスエラ
ー信号の変化で誤って対物レンズ退避処理を行なうよう
な事態を避けるについては以上の方法の他に、以下のよ
うな方法を利用することもできる。例えば光ディスク上
の傷をレーザスポットが通過する際に、別の制御回路に
より、傷を通過する直前の駆動信号を保存して出力する
方法がある。具体的には、光ディスク1上の傷をレーザ
スポットが通過する際には光ディスクの反射光の光量を
表わすトータル信号が小さくなっているので、トータル
信号があるしきい値を下回ったら、その直前の駆動信号
を出力し続ける。また光ディスク上の傷が原因で生じた
駆動信号の急激な変化を低域通過フィルタ(ローパスフ
ィルタ)により除去してから、出力する方法も可能であ
る。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、衝
突保護要素を設けることなく対物レンズと光ディスクと
の接触を防止でき、したがって光ディスクを損傷する可
能性があるとか、光ディスク装置の薄型化の障害になる
とか、さらにフォーカス制御系の負担する質量が増大す
るなどの衝突保護要素に起因する不利益を解消すること
ができるという効果があり、さらにこれに加えて、光デ
ィスクの傷に起因するフォーカスエラー信号の変化によ
り誤って対物レンズの接触回避を行なうことを確実に防
止でき、しかも対物レンズと光ディスクが接触するおそ
れのあるような近接状態を生じた際に、実質的なタイム
ラグなしに即座に対物レンズ退避処理を行なうことで、
光ディスクと対物レンズの接触回避をより安定的に行な
うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態による光ディスク装置の要部の構成
図である。
【図2】図1の光ディスク装置における対物レンズとそ
の周辺の構成図である。
【図3】フォーカスエラー信号の特性の一例を示す図で
ある。
【図4】光ディスクと対物レンズが接近した際の対物レ
ンズ退避処理のための一連の動作に関するタイミング図
である。
【図5】光ディスク上の傷をレーザスポットが通過する
ことでフォーカスエラー信号が小さくなった際の一連の
動作に関するタイミング図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 3a 対物レンズ 3c フォーカスコイル(駆動手段) 4 フォーカスエラー信号生成回路(フォーカスエラー
信号生成手段) 5 フォーカス制御回路 5a 判別信号生成回路(判別信号生成手段) 5b 判別手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 末永 秀夫 岩手県水沢市真城字北野1番地 株式会社 日立メディアエレクトロニクス内 (72)発明者 大原 寛貴 岩手県水沢市真城字北野1番地 株式会社 日立メディアエレクトロニクス内 (72)発明者 相馬 万哲 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 (72)発明者 木村 勝彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 奥山 淳 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 5D090 AA01 CC16 CC18 DD03 DD05 EE01 FF05 HH01 LL08 5D117 AA02 BB02 CC04 DD07 FX01 GG02 5D118 AA13 AA17 BA01 CA11 CD02 CD17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を集光する対物レンズと、前記
    対物レンズで集光されたレーザ光が照射されて生じる光
    ディスクよりの反射光からフォーカスエラー信号を生成
    するフォーカスエラー信号生成手段と、前記フォーカス
    エラー信号に基づいた制御の下で前記対物レンズを光軸
    方向に移動させる駆動手段とを備えた光ディスク装置に
    おいて、前記光ディスクに対し前記対物レンズが接触す
    る可能性を判別するための判別信号を前記フォーカスエ
    ラー信号から生成する判別信号生成手段を備えるととも
    に、前記判別信号を予め設定のしきい値と比較すること
    で、前記対物レンズを前記光ディスクから離れる方向へ
    移動させる対物レンズ退避処理の要否を判別する判別手
    段を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記判別信号は、前記フォーカスエラー
    信号から、前記光ディスク上の傷に起因する成分を除去
    したものである請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記判別信号生成手段は、低域通過フィ
    ルタである請求項1または請求項2に記載の光ディスク
    装置。
  4. 【請求項4】 前記低域通過フィルタの折れ点周波数
    は、前記対物レンズの支持要素から決まる共振周波数か
    前記光ディスクの回転周波数の何れか高い方の周波数と
    前記光ディスク上の傷をレーザスポットが通過する時間
    の逆数との間の周波数とされた請求項1〜請求項3の何
    れか1項に記載の光ディスク装置。
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