JP2001142227A - 洗い出し液の処理方法および洗い出し液 - Google Patents

洗い出し液の処理方法および洗い出し液

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JP2001142227A
JP2001142227A JP32241099A JP32241099A JP2001142227A JP 2001142227 A JP2001142227 A JP 2001142227A JP 32241099 A JP32241099 A JP 32241099A JP 32241099 A JP32241099 A JP 32241099A JP 2001142227 A JP2001142227 A JP 2001142227A
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washing
treating
washing solution
washing liquid
polymer
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JP32241099A
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Kumiko Asado
久美子 朝戸
Shinji Tanaka
眞二 田中
Masanao Isono
正直 磯野
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、感光性樹脂印刷版材の現像に用い
る洗い出し液を、洗い出し速度の低下やポリマ凝集を起
こすことなく、再利用するための洗い出し液の処理方法
を提案する。 【解決手段】感光層が水溶性または水膨潤性ポリアミド
を含有する感光性樹脂印刷版材の未露光部をこすりだし
て現像する方法で発生する洗い出し液の処理方法であっ
て、該洗い出し液に(a)エチレンオキサイド付加モル
数が20を越えるアニオン系界面活性剤および/または
(b)エチレンオキサイド付加モル数10以上のノニオ
ン系界面活性剤を添加して該洗い出し液中のポリマを凝
集させた後、凝集物を除去することを特徴とする洗い出
し液の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感光性樹脂印刷版材
の現像に際して用いる洗い出し液の処理方法および洗い
出し液に関し、特に感光層が水溶性または水膨潤性ポリ
アミドを含有する感光性樹脂印刷版材の現像に際して用
いる洗い出し液の処理方法および洗い出し液に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】感光性樹脂組成物を印刷版として使用す
ることは一般的に行われ、凸版、平版、凹版印刷の各分
野において主流となっている。
【0003】感光性樹脂印刷版は、ネガティブまたはポ
ジティブの原画フィルムを感光層に密着させ、活性光線
を原画フィルムを通して照射することにより、感光層中
に溶剤に溶解する部分と溶解しない部分を形成し、現像
することでレリーフ像を形成し、印刷版として使用する
ものである。感光性樹脂印刷版の現像方法としては、圧
搾空気等を用いて未露光部を吹き飛ばす方法や、洗い出
し液を一定圧力によりスプレー状に噴射して未露光部を
除去する方法や、洗い出し液中に版を浸漬させ、または
洗い出し液をシャワー状に噴射しながらブラシ等で未露
光部をこすりだす方法が行われている。
【0004】印刷版用感光性樹脂組成物は、一般にポリ
マ、エチレン性不飽和化合物、光重合開始剤から構成さ
れている。現在、主に使用されている感光性樹脂印刷版
は、水現像できるものがほとんどであり、そのことから
ポリマには水溶性または水膨潤性ポリマが用いられてい
る。これらポリマとしては、部分ケン化ポリ酢酸ビニル
やその誘導体を使用したものや、ポリアミドに親水性成
分を導入したものが提案されている。ポリアミドに親水
性成分を導入したものとしては、例えば特公昭59−5
0051号公報、特公昭57−18173号公報等が挙
げられる。
【0005】感光層が水溶性または水膨潤性ポリアミド
を含有する感光性樹脂印刷版材の現像において、洗い出
し液中に版を浸漬させ、または洗い出し液をシャワー状
に噴射しながらブラシ等で未露光部をこすりだす方法で
は、洗い出された未露光部のポリマが洗い出し液中に分
散された状態で存在する。その洗い出し液を再使用して
多数の感光性樹脂印刷版材を現像すると、洗い出し液中
のポリマ濃度が上昇し、その結果、洗い出し速度の低下
や、分散したポリマが凝集し版やブラシに付着するとい
った問題が生じるため、頻繁に洗い出し液を廃液として
廃棄する必要があった。そのため、廃液処理費用がかさ
む上、環境面からも大量の廃棄物を発生させるため環境
面からも問題があった。
【0006】これらを解決するために、ポリマを含有し
た洗い出し液から分散したポリマを除去し、洗い出し液
として再利用する方法、例えば、フィルターを用いて洗
い出し液中の凝集物を除去する方法、洗い出し液を静置
して分散したポリマを凝集沈殿させて除去する方法、洗
い出し液中に凝集剤を添加してポリマを凝集させて除去
する方法等が提案されている。しかしながら、フィルタ
ーを用いてポリマを除去する方法では、フィルターがす
ぐに樹脂により閉塞するため、また、静置して分散ポリ
マを凝集沈殿させる方法では長時間を要するため、それ
ぞれ実用的ではない。また、凝集剤を添加する方法で
は、洗い出し液を再利用する場合、再利用する洗い出し
液にも凝集剤が含まれているため、洗い出し速度の低下
や、現像時に発生したポリマが凝集し版やブラシに付着
するという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、感光性樹脂
印刷版材の現像により発生した洗い出し液を、洗い出し
速度の低下やポリマ凝集を起こすことなく再利用するた
めの洗い出し液の処理方法を提案することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題を解
決するため、主として次の構成を有する。すなわち、
(1)「感光層が水溶性または水膨潤性ポリアミドを含有
する感光性樹脂印刷版材の未露光部をこすりだして現像
する方法で発生する洗い出し液の処理方法であって、該
洗い出し液に(a)エチレンオキサイド付加モル数が2
0を越えるアニオン系界面活性剤および/または(b)
エチレンオキサイド付加モル数10以上のノニオン系界
面活性剤を添加して該洗い出し液中のポリマを凝集させ
た後、凝集物を除去することを特徴とする洗い出し液の
処理方法」および(2)「洗い出し液が前記(1)の洗い出し
液の処理方法によって処理されたことを特徴とする洗い
出し液」である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0010】まず、本発明における洗い出し液の処理方
法について説明する。
【0011】感光性樹脂印刷版材を用いて印刷用のレリ
ーフ像を形成するためには、まず、カバーフィルムを剥
離した感光層上にネガティブまたはポジティブの原画フ
ィルムを密着させ、通常300〜400nmの波長の光
を照射できる高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライ
ドランプ、キセノン灯、カーボンアーク灯、ケミカル灯
等により紫外線照射し、光重合によって光硬化を行わせ
る。次に、感光性樹脂印刷版材を洗い出し液に浸漬し、
または洗い出し液をシャワー状に噴射しながら未露光部
分をブラシでこすりだして除去するブラシ式現像装置に
より基板上にレリーフ像を形成する。一方こすりだされ
た未露光部の感光性樹脂組成物は、洗い出し液中に混入
し、分散状態で存在する。なお、現像時の洗い出し液の
液温は10℃〜50℃が好ましい。このようにして得ら
れたレリーフは、乾燥後大気中、ないし真空中で活性光
線処理して印刷版を得ることができる。
【0012】本発明では、上記のように感光性樹脂印刷
版材を現像した際に発生する、ポリマを分散状態で含有
した洗い出し液に、アニオン系および/またはノニオン
系界面活性剤を添加し、軽く攪拌してポリマを凝集させ
る。このとき洗い出し液の温度は凝集効率の点から30
℃〜80℃が好ましく、作業性を考慮すると35℃〜6
0℃がより好ましい。また、凝集に要する時間は、分散
しているポリマの量や添加したアニオン系および/また
はノニオン系界面活性剤の種類と量にもよるが、数十分
から数時間程度でよい。
【0013】次に凝集物を分離するが、凝集物の分離は
デカンテーションまたはフィルターによる濾過が好まし
い。フィルターを用いた濾過により分離を行う場合、濾
過に用いるフィルターとしては、金網、織布、金属や無
機物の焼結体、不織布、多孔質フィルム等の任意のもの
を用いることができるが、中でも不織布が好ましい。
【0014】このような方法で分散したポリマを凝集さ
せ分離除去した洗い出し液は、洗い出し液として再利用
することができる。
【0015】次に、本発明において用いアニオン系およ
び/またはノニオン系界面活性剤について説明する。
【0016】本発明においては、(a)エチレンオキサ
イド付加モル数が20を越えるアニオン系界面活性剤お
よび/または(b)エチレンオキサイド付加モル数10
以上のノニオン系界面活性剤を洗い出し液中に添加する
ことが重要である。エチレンオキサイド付加モル数が上
記範囲内のアニオン系界面活性剤またはノニオン系界面
活性剤でなければ、ポリマ凝集効果が得られない。ま
た、カチオン系界面活性剤では、洗い出し液の再利用時
に、分散したポリマが凝集し版やブラシに付着して現像
性を悪化させるという問題が生じる。
【0017】かかるアニオン系界面活性剤および/また
はノニオン系界面活性剤として、具体的には、ポリオキ
シエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム等
のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル
塩、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル硫酸
エステルナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル硫酸エステルナトリウム等のポリオキシエチ
レンアルキルアリルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキ
シエチレンラウリルエーテルリン酸モノエステルジナト
リウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ジ
エステルナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチル
フェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート等の
ポリオキシエチレンアルキルエステル等が挙げられ、こ
れらを組み合わせて使用することも可能である。なお、
アニオン系界面活性剤の具体例としてナトリウム塩を挙
げたが、特にナトリウム塩に限定されるものではない。
【0018】本発明におけるアニオン系界面活性剤およ
び/またはノニオン系界面活性剤の洗い出し液への添加
量は好ましくは0.01〜15重量%、より好ましくは
0.01〜10重量%である。0.01重量%以上とす
ることで、界面活性剤の添加の効果を発揮でき、15重
量%以下とすることで添加量の増加に対して効果が飽和
してしまうこともない。
【0019】なお、洗い出し液には、現像の際に洗い出
し液中のポリマ凝集物の発生を防止するための凝集防止
剤が添加されていてもよい。凝集防止剤としては、通常
炭素数12以上のアルキル基またはアリル基の少なくと
も一方を有する界面活性剤が用いられる。このような界
面活性剤のうち、ポリオキシエチレンを含有する場合エ
チレンオキサイドの付加モル数は20以下が好ましく、
さらに5以下の場合に現像時のポリマ凝集を有効に防止
できる。添加量としては0.01〜15重量%が好まし
い。
【0020】なお、洗い出し液には、現像時の起泡を抑
制する目的で、洗い出し液中に界面活性剤のほかに、例
えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等の低
級アルコール系消泡剤、アミルアルコール、ジイソブチ
ルカルビノール、オレイン酸、トール油、ソルビタンラ
ウリン酸モノエステル、ソルビタンオレイン酸モノエス
テル、ソルビタンオレイン酸トリエステル、プルロニッ
ク型非イオン界面活性剤、ポリアルキレングリコール、
ポリアルキレングリコール誘導体等の有機極性化合物系
消泡剤、シリコーン樹脂、シリコーン樹脂の界面活性剤
配合品、シリコーン樹脂の無機粉末配合品等のシリコー
ン樹脂系消泡剤等を少量添加してもよい。添加量として
は0.01〜10重量%が好ましい。
【0021】次に、本発明における感光性樹脂印刷版材
について説明する。
【0022】本発明における感光性樹脂印刷版材の感光
性樹脂組成物は、一般にポリマ成分、エチレン性不飽和
化合物、光重合開始剤を含有するものである。本発明に
おいては、ポリマ成分としては、水溶性または水膨潤性
ポリアミドを含有することが必要である。
【0023】本発明における水溶性または水膨潤性ポリ
アミドとは、25℃の水に24時間浸漬することで、水
に溶解または分散するポリアミドをいう。そのようなポ
リアミドの中でも(A)末端にアミノ基またはカルボキ
シル基を有し、ポリエーテルセグメント部分の数平均分
子量が150〜1500であるポリオキシエチレンと、
(B)脂肪族ジカルボン酸またはジアミンとからなる構
成単位を30〜70重量%含有する共重合ポリアミドを
用いる場合に本発明の効果が顕著に現れるため好まし
い。具体的には、(A)としてはポリオキシエチレンジ
アミンまたはポリオキシエチレンジカルボン酸であっ
て、ポリエーテルセグメント部分の数平均分子量が15
0〜1500であるものが好ましい。(B)としてはた
とえばシュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
ウンデカンジオン酸、ドデカンジオン酸、ジグリコール
酸等の脂肪族ジカルボン酸または、エチレンジアミン、
トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデ
カメチレンジアミン、2,2,4−および2,4,4−
トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン
とから導かれる単位を主たる構成単位として含有する共
重合ポリアミドが挙げられる。共重合ポリアミド中に含
まれる前記(A)と(B)とからなる構成単位は30〜
70重量%の範囲内にあることが好ましい。
【0024】前記(A)と(B)とからなる構成単位に
対し共重合せしめるアミド基形成共重合成分は特に限定
されず公知のもの、例えばε−カプロラクタム、ω−ラ
ウロラクタム、6−アミノカプロン酸、11−アミノウ
ンデカン酸、12−アミノドデカン酸等のラクタム、ア
ミノ酸および前記した脂肪族、脂環族、芳香族ジアミ
ン、ジカルボン酸の組み合わせから導かれる塩等から選
ばれる成分を用いることができる。
【0025】さらに、上記ポリマとほかの種類のポリマ
とを混合して使用することも可能である。混合するポリ
マとしては、ポリブタジエン、アクリロニトリルゴム、
ブタジエン−アクリロニトリルコポリマ、ブタジエン−
スチレンコポリマ、イソプレン−スチレンコポリマ、セ
ルロース誘導体、ポリエステル樹脂、シリコーンゴム、
アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
スチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩素化ポリ
エチレン、ポリ塩化ビニル、部分ケン化ポリ酢酸ビニル
やこれらの共重合体等、感光性樹脂組成物に通常使用さ
れているものが挙げられる。
【0026】エチレン性不飽和化合物としては、一般的
に公知の化合物が使用される。具体例としては、次のよ
うなものが挙げられるが、これに限定されるものではな
い。
【0027】2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、β−
ヒドロキシ−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル
フタレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)
アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等
のアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレ
ート、クロロエチル(メタ)アクリレート、クロロプロ
ピル(メタ)アクリレート等のハロゲン化アルキル(メ
タ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエ
チル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノ
ニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等のフェノ
キシアルキル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロ
ピレングレコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ
アルキレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、
N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミドのよう
な(メタ)アクリルアミド類、2、2−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、2,2−ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和
結合を1個だけ有する化合物、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレートのようなポリエチレングリコール
のジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレートのようなポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメリロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アク
リレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルに
不飽和カルボン酸や不飽和アルコール等のエチレン性不
飽和結合と活性水素を持つ化合物を付加反応させて得ら
れる多価(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)ア
クリレート等の不飽和エポキシ化合物とカルボン酸やア
ミンのような活性水素を有する化合物を付加反応させて
得られる多価(メタ)アクリレート、メチレンビス(メ
タ)アクリルアミド等の多価(メタ)アクリルアミド、
ジビニルベンゼン等の多価ビニル化合物、等の2つ以上
のエチレン性不飽和結合を有する化合物、等が挙げられ
る。
【0028】また、感光性樹脂組成物中に光重合開始剤
を加えるのが一般的である。光重合開始剤としては、光
によって重合性の炭素−炭素不飽和基を重合させること
ができるものであれば全て使用できる。なかでも、光吸
収によって、自己分解や水素引き抜きによってラジカル
を生成する機能を有するものが好ましく用いられる。例
えば、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェノン
類、アントラキノン類、ベンジル類、アセトフェノン
類、ジアセチル類等がある。
【0029】感光性樹脂組成物に相溶性、柔軟性を高め
るための相溶助剤としてエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の多
価アルコール類を添加することも可能である。
【0030】感光性樹脂組成物の熱安定性を上げるため
に、公知の重合禁止剤を添加することができる。好まし
い重合禁止剤としては、フェノール類、ハイドロキノン
類、カテコール類等が挙げられる。
【0031】また、他の成分として、染料、顔料、界面
活性剤、紫外線吸収剤、香料等を添加することができ
る。
【0032】これらの成分からなる感光性樹脂組成物を
感光層に含有する感光性樹脂印刷版材の製造は、通常次
のように行われる。ポリマ成分を水/アルコール混合溶
媒に加熱溶解した後に、エチレン性不飽和化合物、光重
合開始剤および光増感剤、熱重合禁止剤等を添加し、攪
拌して十分に混合する。このようにして感光性樹脂組成
物溶液が得られる。この溶液から溶剤を蒸留除去した
後、接着剤を塗布した基板上に、溶融押し出しして感光
層を形成し、粘着防止層を塗布したカバーフィルムを感
光層上に密着させることで印刷版用感光性樹脂版材を得
ることができる。また、乾式製膜により感光性樹脂シー
トを作成し、基板とカバーフィルムで感光性樹脂シート
を挟み込み印刷版用感光性樹脂版材を得ることができ
る。基板としてはスチール、ステンレス、アルミニウム
等の金属やポリエステル等のプラスチックシート、スチ
レン−ブタジエンゴム等の合成ゴムシートが使用され
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明する。
【0034】(感光性樹脂印刷版材の作製)数平均分子
量600のポリエチレングリコールの両末端にアクリロ
ニトリルを付加し、これを水素還元して得たα,ω−ジ
アミノポリオキシエチレンとアジピン酸との等モル塩6
0重量部、ε−カプロラクタム20重量部およびヘキサ
メチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩20重量部
を通常の条件で溶融重合して相対粘度(ポリマ1gを抱
水クロラール100mlに溶解し、25℃で測定)2.
50のポリアミドを得た。
【0035】ポリマ成分として上記合成例で得られたポ
リアミド50重量部、エチレン性不飽和化合物としてグ
リシジルメタクリレート1モルとアクリル酸1モルの付
加反応物30重量部、プロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル1モルとアクリル酸2モルの付加反応物15
重量部、相溶助剤としてジエチレングリコール5重量
部、光重合開始剤としてジメチルベンジルケタール1重
量部、重合禁止剤としてヒドロキノンモノメチルエーテ
ル0.01重量部の割合の感光性樹脂組成物からなる水
/エタノール=30/70(重量比)の混合溶液を、接
着剤を塗布した厚さ0.25mmのポリエステルフィル
ム上に流延後、50℃で乾燥した。このようにして得ら
れた感光層上に、水/エタノール=50/50(重量
比)の混合液を薄く塗布し、マット化された100μm
のポリエステルフィルム上に粘着防止層を持つカバーフ
ィルムを圧着してカバーフィルムを付け、感光性樹脂印
刷版材を得た。
【0036】実施例1 この感光性樹脂印刷版材に感度測定用グレースケールネ
ガフィルムおよび画像再現性評価用ネガフィルム(13
3線の3%網点、200μmの独立点を持つ)を真空密
着させ、超高圧水銀灯で1.5分間露光した。次いで容
量20リットルのブラシ式現像機を用いてA3サイズの
10枚の版につき、25℃の中性水中で現像を行い、樹
脂組成物濃度約5重量%の洗い出し液を得た。
【0037】該洗い出し液100重量部に対して、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル(エチレンオキ
サイド付加モル数10)0.5重量部を添加し、40℃
に加熱して1時間攪拌したところ、ポリマ分が凝集し沈
降した。凝集したポリマは通気量145ml/cm2
secの不織布で濾過した。
【0038】凝集したポリマを除去した濾液を洗い出し
液として再利用して、同様に現像を行った。現像装置中
にある再利用洗い出し液を目視で観察した結果、白濁液
であり、現像装置や現像ブラシに付着物がないことを確
認した。得られたレリーフ像を評価した結果、グレース
ケールは17ステップであり、画線部の3%網点、20
0μm独立点が再現していることがわかった。
【0039】実施例2 実施例1と同様の方法で得た洗い出し液100重量部に
対して、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エス
テル塩(エチレンオキサイド付加モル数30)35重量
%水溶液0.5重量部を添加した以外は実施例1と同様
の方法で現像及び廃液処理を行った。
【0040】凝集したポリマを除去した濾液を洗い出し
液として再利用して、実施例1と同様に現像を行った。
現像装置中にある再利用洗い出し液を目視で観察した結
果、白濁液であり、現像装置や現像ブラシに付着物がな
いことを確認した。得られたレリーフ像を評価した結
果、グレースケールは17ステップであり、画線部の3
%網点、200μm独立点が再現していることがわかっ
た。
【0041】実施例3 現像中のポリマ凝集を防止する目的で、中性水100重
量部に対してドデシルエーテル硫酸エステル塩30重量
%水溶液0.5重量部および消泡剤”AF”(富士写真
フイルム(株)製)0.2重量部を添加したものを洗い
出し液として、実施例1と同様の方法で現像および廃液
処理を行った。
【0042】凝集した樹脂を除去した濾液を洗い出し液
として再利用して、実施例1と同様に現像を行った。現
像装置中にある再利用洗い出し液を目視で観察した結
果、白濁液であり、現像装置や現像ブラシに付着物がな
いことを確認した。得られたレリーフ像を評価した結
果、グレースケールは17ステップであり、画線部の3
%網点、200μm独立点が再現していることがわかっ
た。
【0043】比較例1 実施例1と同様の方法で得られた樹脂組成物濃度約5重
量%の洗い出し液を40℃に加熱して1時間攪拌したと
ころ、ポリマ分がわずかに凝集した。凝集したポリマを
通気量145ml/cm2・secの不織布で濾過した
ところ、濾過途中で不織布が閉塞した。
【0044】比較例2 洗い出し液100重量部に対して、ポリオキシエチレン
セチルエーテル(エチレンオキサイド付加モル数8)
0.5重量部を添加し55℃に加熱した以外は実施例1
と同様の方法で現像および廃液処理を行った。凝集した
ポリマを通気量145ml/cm2・secの不織布で
濾過したところ、濾過途中で不織布が閉塞した。
【0045】比較例3 実施例3と同様の方法で得られた樹脂組成物濃度約5重
量の%洗い出し液を40℃に加熱して1時間攪拌したと
ころ、ポリマ凝集は見られなかった。該洗い出し液を再
利用して、実施例3と同様に現像を行った。洗い出し液
中にはポリマが凝集しており、現像ブラシおよび版面に
粘着性の凝集物が付着していた。得られたレリーフ像を
評価した結果、現像不良が認められた。
【0046】
【発明の効果】以上説明したとおり、感光層が水溶性ま
たは水膨潤性ポリアミドを含有する感光性樹脂印刷版材
の現像において、凝集剤として本発明のアニオン系界面
活性剤および/またはノニオン系界面活性剤を用いるこ
とで、洗い出し液中に分散したポリマを凝集沈殿させて
除去し、洗い出し液を再利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AB02 AC01 AD01 BC14 BC74 CA05 CB23 FA03 FA17 2H096 AA02 BA05 BA20 EA02 GA08 GA10 GA11 LA25

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光層が水溶性または水膨潤性ポリアミ
    ドを含有する感光性樹脂印刷版材の未露光部をこすりだ
    して現像する方法で発生する洗い出し液の処理方法であ
    って、該洗い出し液に(a)エチレンオキサイド付加モ
    ル数が20を越えるアニオン系界面活性剤および/また
    は(b)エチレンオキサイド付加モル数10以上のノニ
    オン系界面活性剤を添加して該洗い出し液中のポリマを
    凝集させた後、凝集物を除去することを特徴とする洗い
    出し液の処理方法。
  2. 【請求項2】 水溶性または水膨潤性ポリアミドが、
    (A)末端にアミノ基またはカルボキシル基を有し、ポ
    リエーテルセグメント部分の数平均分子量が150〜1
    500であるポリオキシエチレンと、(B)脂肪族ジカ
    ルボン酸またはジアミンとからなる構成単位を30〜7
    0重量%含有する共重合ポリアミドであることを特徴と
    する請求項1記載の洗い出し液の処理方法。
  3. 【請求項3】 洗い出し液の処理において、該洗い出し
    液中のポリマを凝集させる際、該洗い出し液を30〜8
    0℃で加熱処理することを特徴とする請求項1または2
    に記載の洗い出し液の処理方法。
  4. 【請求項4】 洗い出し液が炭素数12以上のアルキル
    基またはアリル基の少なくとも一方を有する界面活性剤
    を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の洗い出し液の処理方法。
  5. 【請求項5】洗い出し液が消泡剤を含有することを特徴
    とする請求項4記載の洗い出し液の処理方法。
  6. 【請求項6】 (a)エチレンオキサイド付加モル数が
    20を越えるアニオン系および/または(b)エチレン
    オキサイド付加モル数10以上のノニオン系界面活性剤
    の洗い出し液への添加量が0.01〜15重量%である
    請求項1〜5のいずれかに記載の洗い出し液の処理方
    法。
  7. 【請求項7】 洗い出し液が請求項1〜6のいずれかに
    記載の洗い出し液の処理方法によって処理されたことを
    特徴とする洗い出し液。
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