JP2001142014A - 光学走査装置及び光軸調整方法 - Google Patents

光学走査装置及び光軸調整方法

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JP2001142014A
JP2001142014A JP32100099A JP32100099A JP2001142014A JP 2001142014 A JP2001142014 A JP 2001142014A JP 32100099 A JP32100099 A JP 32100099A JP 32100099 A JP32100099 A JP 32100099A JP 2001142014 A JP2001142014 A JP 2001142014A
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optical
light
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Junichi Ichikawa
順一 市川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置を構成する光学部品の取付位置に誤差が
あっても、2本のビームの中心とアパーチャーの中心と
を一致させ、かつアパーチャーから出射された2本のビ
ームをそれぞれ精度よく感光体上の目標位置へ入射させ
る。 【解決手段】 ビーム合成素子12の取付位置の誤差に
起因してレーザビームL 2には、主としてZ−X平面に
直交する主調整方向へのずれが生じる。従って、アパー
チャー10から出射されるレーザビームL1,L2の進
行方向を一致させ感光体上で所定の位置関係とするため
には、ビーム発生部22の半導体レーザ24及びコリメ
ータレンズ26の一方についてはビーム発生手段22の
光軸に対する光軸直交面に沿った方向へ位置調整可能と
し、他方につては主調整方向へのみ位置調整可能とすれ
ば、光量低下を抑制すると共にビーム合成素子12の取
付位置の誤差に起因するレーザビームL2の位置及び傾
きのずれを十分小さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル複写機、
レーザプリンタ等の光書込み系として適用され、2個の
半導体レーザから出射された2本のビームにより感光体
を走査する光学走査装置及びこの光学走査装置における
光軸調整調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学走査装置としては、半導体レーザか
ら出射されたレーザ光を回転多面鏡で偏向し、このレー
ザ光により感光体上を走査するものが知られている。ま
た、このような光学走査装置には、2個の半導体レーザ
からそれぞれ出射された2本のレーザ光により感光体を
同時に走査し、これにより、感光体に対する記録速度の
高速化を図ったものがある。
【0003】光学走査装置における複数本のレーザ光を
発生可能な光源部としては、単一の半導体レーザ素子か
ら複数のレーザ光を発生できる半導体レーザアレイを用
いたものがあるが、このような半導体レーザアレイで光
源部として実用的に適用可能なものは供給が限定されて
いる。そこで半導体レーザアレイを用いることなく、複
数本のレーザ光による感光体への走査を可能とするた
め、複数の半導体レーザから出射される複数本のレーザ
光により感光体を走査する光学走査装置が提案されてい
る。
【0004】上記のような複数の半導体レーザを備えた
光学走査装置では、感光体上での2本のレーザ光の相対
的な位置関係を精度よく位置合わせすることが重要とな
り、2本のレーザ光の位置関係を精度よく位置合わせす
ることを目的として、例えば次のような発明が提案され
ている。
【0005】特開平7−209596号公報には、装置
と感光体の距離が変動しても感光体上における2本のレ
ーザビームの間隔が変化しないように、2本のレーザビ
ームレーザ光を感光体に平行に入射させ、2本のビーム
が交差する位置が感光体に対して光学的に無限遠となる
ようにした回転ポリゴン式の光学システムが開示されて
いる。
【0006】また特開平9−274152号公報には、
感光体上での2本のレーザビームの走査線曲がりや走査
線曲がり差を低減させるために、回転多面鏡前で2本の
レーザ光が交差する位置と回転多面鏡により偏向された
2本のレーザ光に対する結像光学系を共役関係としたマ
ルチビーム走査装置が開示されている。
【0007】上記のような構成では、光源と回転多面鏡
との間で2本のレーザビームが交差する位置が重要とな
る。すなわち、特開平9−274152号公報のマルチ
ビーム走査装置では、2個の光源からそれぞれ出射され
た2本のレーザビームが所定の位置で交差するように光
源部を調整する必要がある。一方、特開平7−2095
96号公報の回転ポリゴン式の光学システムでは、2本
のレーザビームが交差すべき所定の2位置にはそれぞれ
アパーチャーが設けられ、これら2個のアパーチャーの
位置が強制的に2本のレーザビームが交差すべき2位置
となる。従って、この光学システムのようにアパーチャ
ーを2本のレーザビームが交差する位置に配置すれば、
2本のレーザビームの光軸調整機構を簡略化できる。
【0008】また特開平9−43523号公報には、2
個の複数の半導体レーザから出射された2本のレーザビ
ームをビーム合成手段(ビーム合成素子)により互いに
近接した光路上を進行する2本のレーザビームとし、ビ
ーム合成素子から出射された2本のレーザビームを1個
のアパーチャーにより整形するマルチビーム走査装置が
開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ビーム
合成素子から出射された2本のレーザビームが交差する
位置にアパーチャーが設けられた光学走査装置では、ビ
ーム合成素子がコリメータレンズとアパーチャーとの間
に配置される。このため、半導体レーザアレイを用いた
場合と比較し、半導体レーザからアパーチャーまでの光
路長が増大すると共に、ビーム合成素子の部品精度や取
付誤差によるレーザビームの光路変動が不可避的に増大
するので、アパーチャーの中心とレーザビームの中心と
の間のずれが増加しやすくなる。
【0010】ここで、半導体レーザから出射されるレー
ザビームの光量分布は略ガウス分布していることから、
アパーチャーの中心とレーザビームの中心とのがずれが
増加するに従ってアパーチャーによる光量損失が大きく
なる。図4にはアパーチャーの中心とレーザビームの中
心とのずれ量とレーザビームの光量変化との関係が示さ
れている。図4(A)はアパーチャー10の中心CA
レーザビームLの中心CBとが一致している場合を示し
ており、レーザビームLの中心領域(実線によるハッチ
ング部)がアパーチャー10によって切り出され、アパ
ーチャー10から出射されるレーザビームLの光量は最
大となる。
【0011】また図4(B)はアパーチャー10の中心
AとレーザビームLの中心CBがずれている場合を示し
ており、アパーチャー10によりレーザビームLのすそ
側の外周領域(破線によるハッチング部)が切り出され
るため、すれ量が増加するに従ってレーザビームの光量
損失が増加する。
【0012】アパーチャーの中心とレーザビームの中心
とのずれを図5に示される光学走査装置の構成に基づい
て説明する。図5に示される構成では、特開平9−43
523号公報に示されているものと同様のビーム合成素
子12を用いている。このビーム合成素子12は、断面
が略直角三角形とされたプリズム14と断面が略平行四
辺形とされたプリズム16を貼り合わせ、その貼合面を
ビーム合成面18としたものである。これらのプリズム
14,16には2個のビーム発生部20,22から出射
されたレーザビームL1,L2がそれぞれ入射する。
【0013】ここで、2個のビーム発生部20,22は
それぞれ半導体レーザ24及びコリメータレンズ26を
備え、ビーム合成素子12に入射する2本のレーザビー
ムL 1,L2が互いに略平行となるように配置されてい
る。但し、厳密には、ーザビームL2は感光体上におけ
る副走査方向に沿ったレーザビームL1,L2の設定間隔
(ビームスポット間隔)に対応する微小角度だけレーザ
ビームL1に対してX軸方向に沿って傾いている。
【0014】一方のレーザビームL1(実線で示される
レーザビーム)はプリズム14に入射してビーム合成面
18を透過し、またレーザビームL2(破線で示される
レーザビーム)はプリズム16の内部反射面17により
反射されてビーム合成面18に入射し、更にビーム合成
面18を透過するレーザビームL1と合成される。ここ
で、ビーム合成素子12から出射された2本のレーザビ
ームL1,L2は、ビーム合成素子12の取付位置等に誤
差がない理想的な状態では、図5(A)に示されるよう
に見かけ上略一致する。
【0015】また、ビーム合成素子12が図5(A)に
示される回転軸Sを中心として回転移動する場合を考え
る。ここで、ビーム合成素子12を回転させると、図5
(B)に示されるようにレーザビームL2のみが影響を
受け、ビーム合成素子12から出射されたレーザビーム
2の位置がずれる。このレーザビームL2は、アパーチ
ャー10を通過してビームの断面積が制限されること
で、レーザビームL1と重なるが、レーザビームL2の中
心とアパーチャー10の中心とがずれているため、アパ
ーチャー10によるレーザビームL1の光量損失が大き
くなる(図4(B)参照)。
【0016】図5(B)に示される状態から、レーザビ
ームL2の光量損失を減らすためにビーム発生部22の
半導体レーザ24の位置のみを調整してレーザビームL
2の中心とアパーチャー10の中心とを一致させると、
図5(C)に示されるようにアパーチャー10による光
量損失は小さくなるが、アパーチャー10を通過したレ
ーザビームL2の方向がレーザビームL1の方向からずれ
てしまうため、感光体上での2本のレーザビームL1
2の位置関係が狙いから外れてしまう。
【0017】本発明の目的は、上記事実を考慮し、装置
を構成する光学部品の取付位置に誤差があっても、2本
のビームの中心とアパーチャーの中心とが一致し、かつ
アパーチャーから出射された2本のビームがそれぞれ精
度よく感光体上の目標位置へ入射するように2個のビー
ム発生手段の光軸を調整できる光学走査装置及び光軸調
整方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の光学走査
装置は、発散光を出射する半導体レーザ及び該半導体レ
ーザから出射された発散光を略平行光である第1ビーム
とするコリメータレンズを具備した第1のビーム発生手
段と、発散光を出射する半導体レーザ及び該半導体レー
ザから出射された発散光を略平行光である第2ビームと
するコリメータレンズを具備した第2のビーム発生手段
と、前記第1及び第2のビーム発生手段から出射された
第1及び第2ビームが互いに近接した光路上を進行する
ように第1及び第2ビームの少なくとも一方を偏向する
ビーム合成素子と、前記ビーム合成素子から出射された
第1及び第2のビームにより感光体が走査されるように
該第1及び第2ビームを偏向する光偏向器と、前記ビー
ム合成素子と前記光偏向器との間に設けられ前記ビーム
合成素子から出射された第1及び第2ビームの断面形状
を整形するアパーチャーとを有し、前記第1及び第2の
ビーム発生手段の少なくとも一方における半導体レーザ
及びコリメータレンズをそれぞれその光軸と直交する光
軸直交面に沿って位置調整可能としたものである。
【0019】上記の光学走査装置によれば、前記第1及
び第2のビーム発生手段の少なくとも一方における半導
体レーザ及びコリメータレンズをそれぞれその光軸と直
交する光軸直交面に沿って位置調整可能とすることによ
り、少なくとも一方のビーム発生手段から出射されビー
ム合成素子により合成されたビームの光軸直交面に沿っ
た位置及びアパーチャーの中心に対する傾き(方向)を
それぞれ独立して調整できるようになるので、ビーム合
成素子等の光学部品の取付位置に誤差があっても、ビー
ムの中心をアパーチャーの中心と一致させ、かつアパー
チャーから出射された2本のビームをそれぞれ感光体上
の目標位置に入射させることができる。
【0020】例えば、図5(B)に示されるようにレー
ザビームL2(第2ビーム)の中心がアパーチャーの中
心と一致していない場合には、ビーム発生手段(ビーム
発生部22)の半導体レーザ24とコリメータレンズ2
6の双方をレーザビームL2の中心とアパーチャー10
の中心とのずれ量に対応する距離だけずれ方向に対応す
る方向へそれぞれ移動させれば、図6に示されるように
ビーム合成素子12により合成されたレーザビームL2
の中心がアパーチャーの中心と一致し、かつアパーチャ
ーから出射されるレーザビームL1,L2の方向が略一致
する。
【0021】請求項2記載の光学走査装置は、請求項1
記載の光学走査装置において、前記第2のビーム発生手
段は、前記第2ビームが前記第1ビームと略平行となる
ように配置されると共に、半導体レーザ及びコリメータ
レンズがそれぞれ前記光軸直交面に沿って位置調整可能
とされ、前記光ビーム合成素子は、互いに貼り合わされ
た第1及び第2のプリズムと、該第1及び第2のプリズ
ムの貼合面に構成され前記第1のビーム発生手段から第
1のプリズムに入射した第1ビームを透過させると共
に、前記第2のビーム発生手段から前記第2のプリズム
に入射し該第2のプリズムの内部反射面により反射され
た第2ビームを反射する光合成面とを有するものであ
る。
【0022】上記の光学走査装置によれば、第2のビー
ム発生手段の半導体レーザ及びコリメータレンズがそれ
ぞれ光軸直交面に沿って位置調整可能とされていること
により、ビーム合成素子の光合成面を透過する第1ビー
ムと比較し、ビーム合成素子の内部反射面及び光合成面
による反射偏向により誤差が増幅される第2ビームの光
軸直交面に沿った位置及びアパーチャーの中心に対する
傾き(方向)をそれぞれ独立して調整できるようになる
ので、ビーム合成素子等の光学部品の取付位置に誤差に
よる悪影響を効果的に抑制できる。
【0023】請求項3記載の光学走査装置は、請求項2
記載の光学走査装置において、前記第2のビーム発生手
段における半導体レーザ及びコリメータレンズの一方
は、その光軸及び前記内部反射面から前記光合成面まで
の前記第2ビームの光路により規定される平面と直交す
る主調整方向へ位置調整可能とされているものである。
【0024】上記構成の光学走査装置によれば、第2の
ビーム発生手段における半導体レーザ及びコリメータレ
ンズの一方が主調整方向へ位置調整可能とされているこ
とにより、反射偏向により誤差が増幅される第2ビーム
の位置及び傾きを主調整方向に対応する方向に沿って調
整できる。
【0025】ここで、ビーム合成素子の取付位置の誤差
に起因して第2ビームにはずれが生じるが、このずれが
主としてどのような方向で生じるかは、第1及び第2ビ
ームの進行方向及びビーム合成素子の形状及び構造とに
応じて定まる。このことを図5に基づいて説明する。ビ
ーム合成素子12により合成されたレーザビームの進行
方向と平行な方向をZ方向、半導体レーザ24の配列方
向と平行な方向をX方向、Z及びX方向により規定され
る平面(Z−X平面)と直交する方向をY方向とそれぞ
れすると、ビーム合成素子12の取付位置の誤差として
は、X、Y及びZ方向への偏移と、X、Y及びZ軸を中
心とする回転方向への偏移が考えられる。このような偏
移により生じるレーザビームL2(第2ビーム)のずれ
方向を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】図5に示されるビーム合成素子12を用い
た場合には、表1から明らかなようにビーム合成素子1
2の取付位置の誤差により生じるレーザビームL2(第
2ビーム)の光路変動は主にY方向に生じる。従って、
ビーム発生部22(第2のビーム発生手段)における半
導体レーザ24及びコリメータレンズ26の一方につい
ては、所定の主調整方向(Y方向)へのみ位置調整可能
とするだけで、ビーム合成素子12の取付位置の誤差に
起因するレーザビームL2の位置及び傾きのずれを十分
小さくできる。
【0028】請求項4記載の光学走査装置は、請求項1
又は2記載の光学走査装置において、前記第1及び第2
のビーム発生手段における半導体レーザはそれぞれ単一
の支持基板に一体的となるように取り付けられ、前記支
持基板は、前記光軸直交面に沿った任意の方向へ位置調
整可能とされると共に、前記第1のビーム発生手段の光
軸を中心とする回転方向へ位置調整可能とされているも
のである。
【0029】上記構成の光学走査装置によれば、第1及
び前記第2のビーム発生手段における半導体レーザが取
り付けられる支持基板が、前記光軸直交面に沿った任意
の方向へ位置調整可能とされていることにより、支持基
板を光軸直交面に沿って移動させれば第1のビームの中
心とアパーチャーとの中心が一致するように第1のビー
ム発生手段の半導体レーザを位置調整できる。
【0030】また、支持基板を第1のビーム発生手段の
光軸を中心として回転させれば第2のビーム発生手段の
半導体レーザが前記光軸を中心とする回転軌跡に沿って
移動するが、このような回転方向への調整量は微小であ
るので、第2のビーム発生手段における半導体レーザの
移動は、近似的には表1のY方向への直線移動と見なす
ことができる。従って、支持基板を第1のビーム発生手
段の光軸を中心として回転させ半導体レーザを移動さ
せ、かつこの半導体レーザの移動に対応させて第2のビ
ーム発生手段のコリメータレンズを光軸直交面に沿って
移動させることにより、ビーム合成素子の取付位置の誤
差に起因する第2ビームの位置及び傾きのずれを十分小
さくできる。
【0031】請求項5記載光学走査装置は、請求項1記
載の光学走査装置において、前記第2のビーム発生手段
は、第2ビームが前記第1のビーム発生手段から出射さ
れる第1ビームと略直交するように配置されると共に、
該第2のビーム発生手段における半導体レーザ及びコリ
メータレンズがそれぞれ前記光軸直交面に沿って位置調
整可能とされ、前記光ビーム合成素子は、互いに貼り合
わされた第1及び第2のプリズムと、該第1及び第2の
プリズムの貼合面に構成され前記第1のビーム発生手段
から第1のプリズムに入射した第1ビームを透過させる
と共に前記第2のビーム発生手段から前記第2のプリズ
ムに入射した第2ビームを反射する光合成面とを有する
ものである。
【0032】上記の光学走査装置によれば、第2のビー
ム発生手段の半導体レーザ及びコリメータレンズがそれ
ぞれ光軸直交面に沿って位置調整可能とされていること
により、請求項2記載の光学走査装置の場合と同様に、
ビーム合成素子の光合成面を透過する第1ビームと比較
し、ビーム合成素子の光合成面による反射偏向により誤
差が増幅される第2ビームの光軸直交面に沿った位置及
びアパーチャーの中心に対する傾き(方向)をそれぞれ
独立して調整できるようになるので、ビーム合成素子等
の光学部品の取付位置に誤差による悪影響を効果的に抑
制できる。
【0033】請求項6記載の光学走査装置は、請求項5
記載の光学走査装置において、前記第2のビーム発生手
段における半導体レーザ及びコリメータレンズの一方
は、前記第1のビーム発生手段の光軸に沿った主調整方
向へ位置調整可能とされたものである。
【0034】上記構成の光学走査装置によれば、第2の
ビーム発生手段における半導体レーザ及びコリメータレ
ンズの一方が主調整方向へ位置調整可能とされているこ
とにより、反射偏向により誤差が増幅される第2ビーム
の位置及び傾きをそれぞれ主調整方向に対応する方向に
沿って調整できるようになる。
【0035】ここで、ビーム合成素子の取付位置の誤差
に起因して第2ビームにはずれが生じるが、このずれが
主としてどのような方向で生じるかは、第1及び第2ビ
ームの進行方向とビーム合成素子の形状及び構造とに応
じて定まる。このことを図7に基づいて説明する。な
お、図7では図5と共通な部材については同一符号付し
て説明を省略する。
【0036】ビーム発生部36,38は、ビーム合成素
子28に入射するレーザビームL1,L2が直交するよう
に配置されている。ビーム合成素子28は断面形状が直
角三角形とされた2個のプリズム30,32が貼り合わ
されて構成され、プリズム30,32の貼合面がハーフ
ミラー等からなるビーム合成面34とされている。
【0037】ここで、ビーム合成素子28により合成さ
れたレーザビームの進行方向と平行な方向をZ方向、ビ
ーム発生部38(第2のビーム発生手段)の光軸と平行
な方向をX方向、Z及びX方向により規定される平面
(Z−X平面)と直交する方向をY方向とそれぞれする
と、ビーム合成素子28の取付位置の誤差としては、請
求項3の場合と同様に、X、Y及びZ方向への偏移と、
X、Y及びZ軸を中心とする回転方向への偏移が考えら
れる。このような偏移により生じるレーザビームL
2(第2ビーム)のずれ方向を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】図7に示されるビーム合成素子28を用い
た場合には、表2から明らかなようにビーム合成素子2
8の取付位置の誤差により生じるレーザビームL2(第
2ビーム)の光路変動は主にX方向に生じる。従って、
この場合にはビーム発生部38(第2のビーム発生手
段)における半導体レーザ24及びコリメータレンズ2
6の一方についてはビーム発生部36の光軸方向と略一
致するZ方向(主調整方向)へのみ位置調整可能とする
だけで、ビーム合成素子28の取付位置の誤差に起因す
るレーザビームL2の位置及び傾きのずれを十分小さく
できる。
【0040】請求項7記載の光学走査装置は、請求項1
記載の光学走査装置において、前記第2のビーム発生手
段は、その半導体レーザから前記アパーチャーまでの光
路長が前記第1のビーム発生手段の半導体レーザから前
記アパーチャーまでの光路長より長くなるように配置さ
れ、該第2のビーム発生手段における半導体レーザ及び
コリメータレンズはそれぞれそ前記光軸直交面に沿って
位置調整可能とされたものである。
【0041】上記構成の光学走査装置によれば、第1ビ
ーム発生手段と比較して半導体レーザからアパーチャー
までの光路長が長い第2のビーム発生手段における半導
体レーザ及びコリメータレンズをそれぞれそ前記光軸直
交面に沿って位置調整可能としたことにより、第1ビー
ムと比較して位置及び傾きの増幅率が大きくなる第2ビ
ームの位置及びアパーチャーの中心に対する傾きをそれ
ぞれ独立して調整できるようになるので、ビーム合成素
子等の光学部品の取付位置に誤差による悪影響を効果的
に抑制できる。
【0042】請求項8記載の光軸調整方法は、請求項1
記載の光学走査装置における第2ビームの光軸調整方法
であって、前記第1のビーム発生手段から出射される第
1ビームの光軸を前記アパーチャーの中心と一致させた
後に、前記アパーチャーから出射された第2ビームの光
量が略最大となるように前記第2のビーム発生手段にお
ける半導体レーザ及びコリメータレンズの一方を前記光
軸直交面に沿って位置調整し、感光体上に形成されてい
る第1ビームのビームスポットと第2ビームのビームス
ポットとの位置関係を計測し、計測された位置関係と目
標とすべき位置関係との誤差を算出し、該算出誤差に対
応する距離だけ前記第2のビーム発生手段における半導
体レーザ及びコリメータレンズの他方を前記算出誤差に
対応する方向へ前記光軸直交面に沿って位置調整した
後、感光体上の第1ビームのビームスポットと第2ビー
ムのビームスポットとの位置関係を測定しつつ、これら
のビームスポットが目標とすべき位置関係となるように
前記第2のビーム発生手段における半導体レーザ及びコ
リメータレンズの一方を再び前記光軸直交面に沿って位
置調整するものである。
【0043】上記構成の光軸調整方法によれば、先ず、
アパーチャーから出射された第2ビームの光量が略最大
となるように前記第2のビーム発生手段における半導体
レーザ及びコリメータレンズの一方を前記光軸直交面に
沿って位置調整することにより、アパーチャーを通過す
る第2ビームの中心とアパーチャーの中心とが一致す
る。
【0044】このとき、感光体上での第1ビームのビー
ムスポットと第2ビームのビームスポットとの相対的な
位置関係が目標とする位置関係になっていない場合に
は、その誤差を算出して算出誤差に対応する距離だけ第
2のビーム発生手段における半導体レーザ及びコリメー
タレンズの他方を位置調整する。この後、感光体上の第
1ビームのビームスポットと第2ビームのビームスポッ
トとの位置関係を測定しつつ、これらのビームスポット
が目標とすべき位置関係となるように前記第2のビーム
発生手段における半導体レーザ及びコリメータレンズの
一方を再び前記光軸直交面に沿って位置調整する。これ
により、第2のビーム発生手段における半導体レーザ及
びコリメータレンズの一方を位置調整した結果、第2ビ
ームのアパーチャー中心に対する偏移又は傾きが生じ、
これを修正するために半導体レーザ及びコリメータレン
ズの他方を位置調整する作業を複数回繰り返す必要がな
くなるので、第2ビームの光軸調整作業を簡略化でき
る。
【0045】請求項9記載の光学走査装置は、発散光を
出射する半導体レーザ及び該半導体レーザから出射され
た発散光を略平行光である第1ビームとするコリメータ
レンズを具備した第1のビーム発生手段と、発散光を出
射する半導体レーザ及び該半導体レーザから出射された
発散光を略平行光である第2ビームとするコリメータレ
ンズを具備した第2のビーム発生手段と、前記第1のビ
ーム発生手段から出射された第1ビームを透過させると
共に、前記第のビーム発生手段から出射された第2ビー
ムを反射する光合成面が設けられ、第1及び第2ビーム
を互いに近接した光路に沿って進行するように出射する
ビーム合成素子と、前記ビーム合成素子から出射された
第1及び第2のビームにより感光体が走査されるように
該第1及び第2ビームを偏向する光偏向器と、前記ビー
ム合成素子と前記光偏向器との間に設けられ前記ビーム
合成素子から出射された第1及び第2ビームの断面形状
を整形するアパーチャーとを有し、前記光合成面の前記
第2ビームに対する光反射率を前記第1ビームに対する
光透過率よりも大きくしたものである。
【0046】上記構成の光学走査装置によれば、第1の
ビーム発生手段からの第1ビームと第2のビーム発生手
段からの第2ビームとを合成するビーム合成素子に第1
ビームを透過させると共に、前記第のビーム発生手段か
ら出射された第2ビームを反射する光合成面が設けら
れ、この光合成面の第2ビームに対する光反射率を第1
ビームに対する光透過率よりも大きくしたことにより、
ビーム合成素子の取付位置の誤差による影響が大きい第
2ビームの中心とアパーチャーの中心とのずれが第1ビ
ームの中心とアパーチャーの中心とのずれよりも大きく
なった場合でも、第2ビームの中心とアパーチャーの中
心とのずれとにより生じる光量低下を補ってアパーチャ
ーから出射される第1ビームと第2ビームの光量比を容
易にバランスさせることが可能になる。
【0047】このとき、例えば、アパーチャーから出射
される第2ビームの光量が第1ビームの光量より大きく
なっても、第2のビーム発生手段の半導体レーザへの駆
動電流を減少させることで、第1ビームと第2ビームの
光量比をバランスさせることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
光走査装置について図面を参照して説明する。なお、以
下の本実施の形態に係る記載では必要に応じて図5〜図
7を参照して説明を行い、図5〜図7に示される部材と
共通の部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0049】(第1の実施の形態)図1には第1の実施の
形態に係るマルチビーム式の光学走査装置が示されてい
る。この光走査装置は2本のレーザビームによりドラム
状の感光体40を走査(主走査)することにより、この
感光体40の外周面に画像信号に対応する静電潜像を形
成するものである。ここで、レーザビームL1,L2は、
感光体40上の副走査方向に沿って所定数のラインピッ
チ分だけ異なる位置をそれぞれ主走査する。
【0050】光学走査装置には、アパーチャー10から
出射されるレーザビームL1,L2の光路に沿ってシリン
ダレンズ42及び多角柱状の回転多面鏡44が配置され
ている。シリンダレンズ42は副走査方向にのみレンズ
パワーを有し、このシリンダレンズ42を通過したレー
ザビームL1,L2は回転多面鏡44の反射面45上で結
像して主走査方向へ長い楕円状のビームスポットを形成
する。回転多面鏡44は主走査方向への走査速度に対応
する角速度で一方向へ回転している。回転多面鏡44に
より反射偏向されるレーザビームL1,L2は走査光学系
46に入射し、この走査光学系46により感光体40上
で結像してビームスポットを形成すると共に、レーザビ
ームL1,L2の移動速度を等角速度から略等線速度に変
換する。また走査光学系46は、回転多面鏡44の反射
面45と感光体40の結像面とを共役の関係とするよう
に設けられている。
【0051】図2には光学走査装置におけるビーム発生
部20,22及びビーム合成素子12の取付構造48が
示されている。取付構造48には、図1に示される回転
多面鏡44等の光学部品が収納された光学箱(図示省
略)に固定されるベース基板50が設けられている。ベ
ース基板50には、図2に示されるようにビーム合成素
子12が収納される凹状の収納部52が形成されると共
に、この収納部52内に収納されたビーム合成素子12
のビーム出射部に面して貫通穴54が穿設されている。
ベース基板50の内側の面には、貫通穴54の外周側の
一部を遮蔽するようにアパーチャー10が固着されてい
る。ここで、ビーム合成素子12は、2個のプリズム1
4,16がX方向に沿って配列されるように配置されて
いる。また、本実施の形態では、2個のプリズム14,
16のビーム合成面18がハーフミラーによって構成さ
れている。
【0052】ベース基板50の外側の面には、図2に示
されるようにホルダ部材56が固定されている。ホルダ
部材56には、光軸方向(Z方向)へ貫通する一対のレ
ンズ収納部58,59が穿設されている。一方のレンズ
収納部58はベース基板50の貫通穴54と同軸的とさ
れており、このレンズ収納部58内には、薄肉円筒状の
レンズホルダ60を介してビーム発生部20のコリメー
タレンズ26が収納されている。
【0053】また他方のレンズ収納部59は、ビーム合
成素子12における一方のプリズム16の側端部に面す
るようにレンズ収納部58とはX方向へずらされて配置
されている。このレンズ収納部59内には、薄肉円筒状
のレンズホルダ61を介してビーム発生部22のコリメ
ータレンズ26が収納されている。
【0054】レンズ収納部58内のレンズホルダ60
は、コリメータレンズ26と一体となってZ方向へ移動
可能に収納されている。具体的には、例えば、レンズ収
納部58の内周面及びレンズホルダ60の外周面にはそ
れぞれねじ山が形成され、レンズ収納部58内にねじ込
まれたレンズホルダ60を回転させることにより、レン
ズホルダ60及びコリメータレンズ26が光軸方向に沿
って一体的に移動するようになっている。
【0055】またレンズ収納部59内のレンズホルダ6
1は、コリメータレンズ26と一体となってX、Y及び
Z方向へそれぞれ移動可能に収納されている。ここで、
レンズ収納部59の内径はレンズホルダ61の外径より
大きくされており、レンズホルダ61はレンズ収納部5
9内で内外径の差だけ径方向(X及びY方向)へ移動で
き、また位置調整完了後には紫外線硬化型等の接着剤6
2により接着固定されるようになっている。
【0056】ホルダ部材56のベース基板50とは逆側
の面には、図2に示されるようにLD支持基板64が配
置されている。LD支持基板64には、レンズ収納部5
8,59にそれぞれ面してZ方向へ貫通する一対のLD
収納部66,67が設けられている。これらのLD収納
部66,67にはビーム発生部20,22の半導体レー
ザ24がそれぞれ嵌挿固定されている。
【0057】ここで、LD支持基板64は一体構造とさ
れ十分な剛性を有している。これにより、LD支持基板
64に固定された一対の半導体レーザ24の相対的な位
置関係が精度よく位置決めされ、固定後も位置関係の変
化が生じない。またLD支持基板64は、ビーム発生部
20の光軸がビーム合成素子12におけるビーム合成面
18の中心及びアパーチャー10の中心と一致するよう
に設計上設けられている。
【0058】LD支持基板64はZ方向と直交する光軸
直交面(X−Y平面)に沿って、すなわちX方向及びY
方向の双方向へ移動可能とされると共に、ビーム発生部
20の光軸を中心とする回転方向へ移動可能とされ、各
方向への位置調整完了後に固定できるようになってい
る。
【0059】次に、第1の実施の形態に係る光学走査装
置における光軸調整方法について説明する。本実施の形
態の光学走査装置ではレーザビームL1の光軸調整を先
行して行う。レーザビームL1の光軸調整を行う際に
は、先ず、ビーム発生部20の半導体レーザ24を発光
させた状態でLD支持基板64を光軸直交面(X−Y平
面)に沿って移動させることにより、アパーチャー10
を通過したレーザビームL1が所定の入射位置に入射す
るように位置調整する。このとき、レーザビームL1
入射位置は、例えば、回転多面鏡44の反射面45の中
心点に対応する位置に設定され、この位置に置かれた受
光素子等からなる光パワーメータ(図示省略)によりレ
ーザビームL1の光量をモニタすることで、レーザビー
ムL1と入射位置との一致を検出する。光軸直交面に沿
った位置調整が完了すると、ビーム発生部20のコリメ
ータレンズ26をレンズホルダ60と共に光軸方向(Z
方向)へ移動させ、レーザビームL1が感光体40上で
所定サイズのビームスポットとして結象するようにフォ
ーカス調整を行い、レーザビームL1の光軸調整を完了
させる。このとき、レーザビームL1により形成された
ビームスポットの感光体40上での位置を測定してお
く。
【0060】レーザビームL1の光軸調整が完了する
と、レーザビームL2の光軸調整を行う。先ず、光パワ
ーメータ(図示省略)をアパーチャー10とシリンダレ
ンズ42との間に配置し、この光パワーメータの受光部
中心をアパーチャー10の中心と一致させる。この状態
で、ビーム発生部22のコリメータレンズ26をレンズ
ホルダ61と共に光軸直交面(X−Y平面)に沿って移
動させ、コリメータレンズ26を光パワーメータからの
出力が最大となる位置に仮止め固定する。また、この光
軸直交面に沿った位置調整と平行し、レーザビームL2
が感光体40上で所定サイズのビームスポットとして結
象するようにコリメータレンズ26及びレンズホルダ6
1を光軸方向へ位置調整(フォーカス調整)する。
【0061】この後、光パワーメータを光路上から退避
させて、レーザビームL2により感光体40上に形成さ
れるビームスポットとレーザビームL1により形成され
るビームスポットとの相対的な位置関係を測定する。こ
のとき、ビーム合成素子12、LD支持基板64等の部
品の取付位置に誤差が無ければ、レーザビームL1のビ
ームスポットとレーザビームL2のビームスポットの位
置関係は狙いとする位置関係になるが、取付位置に無視
できない誤差がある場合には、レーザビームL 1のビー
ムスポットとレーザビームL2のビームスポットは狙い
とする位置関係にならない。
【0062】このとき、レーザビームL1のビームスポ
ットとレーザビームL2のビームスポットとの位置関係
のずれは、前述したようにビーム合成素子の形状及び構
造によって決まり、本実施の形態のビーム合成素子12
による2個のビームスポットのずれは主としてY方向に
生じる。この2個のビームスポットのずれとビーム発生
部20,22の相対位置とは、互いに幾光何学的に関係
づけられているので、2個のビームスポットのずれ量を
測定すれば、その測定値に基づいてビーム発生部22の
半導体レーザ24を移動させるべき量(移動距離)と移
動方向とをそれぞれ算出できる。
【0063】そこで、ビームスポットのずれ量に基づい
た算出結果に従ってLD支持基板64をビーム発生部2
0の光軸を中心とする回転方向へ位置調整して固定す
る。このとき、LD支持基板64の回転量は僅かで、X
方向への移動量(Cosine成分)が微小であるので、LD
支持基板64の回転時におけるビーム発生部22の半導
体レーザ24の移動方向は近似的にY方向への直線移動
であると考えることができる。次いで、レーザビームL
2により感光体40上に形成されるビームスポットの位
置をモニタしつつ、仮止め固定されていたビーム発生部
22のコリメータレンズ26を光軸直交面に沿って移動
させてレーザビームL2のビームスポットとレーザビー
ムL1のビームスポットとを狙いとする位置関係とし、
レンズホルダ61を接着固定する。これにより、アパー
チャー10から出射されたレーザビームL1,L2の光量
を略最大とすると共に、感光体40上でレーザビームL
1,L2のビームスポットを精度よく狙いとする位置関係
にできる。
【0064】以上説明した第1の実施の形態に係る光学
走査装置の光軸調整方向と光軸調整方向に対応して位置
調整される部材との関係を表3にまとめて示す。
【0065】
【表3】
【0066】(第2の実施の形態)図3には第2の実施
の形態に係る取付構造70が示されている。この取付構
造70は、図1に示される光学走査装置に第1の実施の
形態に係る取付構造48に代えて配置される。
【0067】取付構造70には、図示を省略したベース
基板を介して光学箱(図示省略)に固定されるホルダ部
材72が設けられている。ホルダ部材72には直角に屈
曲した屈曲された折曲部73が形成され、この折曲部7
3を挟んでZ方向及びX方向へ貫通する一対のレンズ収
納部74,75が穿設されている。これらのレンズ収納
部74,75内には、それぞれ円筒状のレンズホルダ7
6,77を介してコリメータレンズ26が収納されてい
る。
【0068】レンズ収納部74内のレンズホルダ76
は、第1の実施の形態に係るレンズホルダ60と同様に
コリメータレンズ26と一体となってZ方向へ移動可能
に収納されている。またレンズ収納部75内のレンズホ
ルダ77は、コリメータレンズ26と一体となって少な
くともX方向(フォーカス方向)及びZ方向へそれぞれ
移動可能に収納され、位置調整完了後に接着剤62によ
り接着固定されるようになっている。
【0069】ベース基板上には、2個のコリメータレン
ズ26に面するようにホルダ部材72の内側にビーム合
成素子28が配置されている。ここで、図7に示される
ように、ビーム合成素子28は2個のプリズム30,3
2が張り合わされて構成され、一方のプリズム30の光
入射面がビーム発生部36の光軸と直交し、かつ他方の
プリズム32の光入射面がビーム発生部38の光軸と直
交するように配置されている。
【0070】ホルダ部材72の外側の面には、折曲部7
3を介して両側にそれぞれLD支持基板82,84がそ
れぞれ配置されている。これらのLD支持基板82,8
4には、それぞれレンズ収納部74,75に面して基板
厚さ方向へ貫通するLD収納部86,87が設けられて
いる。これらのLD収納部86,87にはビーム発生部
36,38の半導体レーザ24がそれぞれ嵌挿固定され
ている。ここで、一方のLD支持基板82は、ビーム発
生部36の光軸と直交する光軸直交面(X−Y平面)に
沿って移動可能とされている。また他方のLD支持基板
84は、ビーム発生部38の光軸と直交する光軸直交面
(Y−Z平面)に沿って移動可能とされている。
【0071】ベース基板上には、ビーム合成素子28の
光出射面に面するようにアパーチャー10が配置され、
ビーム合成素子28から出射されたレーザビームL1
2はアパーチャー10を通過する。
【0072】次に、第2の実施の形態に係る光学走査装
置における光軸調整方法について説明する。レーザビー
ムL1の光軸調整を行う際には、先ず、ビーム発生部3
6の半導体レーザ24を発光させた状態でLD支持基板
82をX−Y平面に沿って移動させることにより、アパ
ーチャー10を通過したレーザビームL1が所定の入射
位置に入射するように位置調整する。この後、ビーム発
生部36のコリメータレンズ26をレンズホルダ76と
共にZ方向へ移動させてフォーカス調整を行い、レーザ
ビームL1の光軸調整を完了させる。
【0073】レーザビームL1の光軸調整が完了する
と、レーザビームL2の光軸調整を行う。先ず、LD支
持基板84をY−Z平面に沿って移動させてアパーチャ
ー10と回転多面鏡44との間の光路上に配置された光
パワーメータからの出力が最大となる位置に仮止め固定
する。また、このY−Z平面に沿った位置調整と平行
し、レーザビームL2が感光体40上で所定サイズのビ
ームスポットとして結象するようにコリメータレンズ2
6及びレンズホルダ77をZ方向へ位置調整(フォーカ
ス調整)する。
【0074】この後、感光体40上にレーザビームL2
により形成されるビームスポットとレーザビームL1
より形成されるビームスポットとの相対的な位置関係を
測定する。このとき、レーザビームL1のビームスポッ
トとレーザビームL2のビームスポットとの位置関係の
ずれは、前述したようにビーム合成素子の形状及び構造
によって決まり、本実施の形態のビーム合成素子28に
よる2個のビームスポットのずれは主としてX方向に生
じる。この2個のビームスポットのずれとビーム発生部
36,38の相対位置とは、互いに幾光何学的に関係づ
けられているので、2個のビームスポットのずれ量を測
定すれば、その測定値に基づいてビーム発生部38のコ
リメータレンズ26を移動させるべき量(移動距離)と
移動方向とをそれぞれ算出できる。
【0075】そこで、ビームスポットのずれ量に基づい
た算出結果に従ってレンズホルダ77をZ方向へ位置調
整して接着固定する。次いで、レーザビームL2により
感光体40上に形成されるビームスポットの位置をモニ
タしつつ、仮止め固定されていたLD支持基板84をY
−Z平面に沿って移動させてレーザビームL2のビーム
スポットとレーザビームL1のビームスポットとを狙い
とする位置関係とし、LD支持基板84を固定する。こ
れにより、アパーチャー10から出射されたレーザビー
ムL1,L2の光量を略最大とすると共に、感光体40上
でレーザビームL1,L2のビームスポットを精度よく狙
いとする位置関係にできる。
【0076】以上説明した第2の実施の形態に係る光学
走査装置の光軸調整方向と光軸調整方向に対応して位置
調整される部材との関係を表4にまとめて示す。
【0077】
【表4】
【0078】(第3の実施の形態)第3の実施の形態に
係る光学走査装置は、第1及び第2の実施の形態に係る
光学走査装置においてビーム合成素子12,28のビー
ム合成面18,34のレーザビームL2に対する光反射
率をレーザビームL1に対する光透過率よりも大きくし
たものである。これにより、ビーム合成素子12,18
の取付位置の誤差による影響が大きいレーザビームL2
の中心とアパーチャー10の中心とのずれがレーザビー
ムL1の中心とアパーチャー10の中心とのずれよりも
大きくなった場合でも、レーザビームL2の中心とアパ
ーチャー10の中心とのずれとにより生じる光量低下を
補ってアパーチャー10から出射されるレーザビームL
1とレーザビームL2との光量比を容易に均等にでき
る。この結果、例えば、アパーチャー10から出射され
るレーザビームL1の光量がレーザビームL1の光量よ
り大きくなっても、ビーム発生部20,36の半導体レ
ーザ24への駆動電流を減少させるだけで、レーザビー
ムL1,L2の光量が均等になるように調整できるよう
になる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る光学走
査装置及び光軸調整方法によれば、装置を構成するビー
ム合成素子等の光学部品の取付位置に誤差があっても、
2本のビームの中心とアパーチャーの中心とを精度よく
一致させ、かつアパーチャーから出射された2本のビー
ムそれぞれ精度よく感光体上の目標位置へ入射するよう
に2個のビーム発生手段の光軸を簡単に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1の実施の形態に係る光学走
査装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明による第1の実施の形態に係るビーム
発生部の取付構造を示す断面図である。
【図3】 本発明による第2の実施の形態に係るビーム
発生部の取付構造を示す断面図である。
【図4】 レーザビームの中心とアパーチャーの中心と
の位置ずれの影響を模式的に示した説明図である。
【図5】 本発明による第1の実施の形態に係る光軸調
整方法を説明するためのビーム発生部の平面図である。
【図6】 本発明による第1の実施の形態に係る光軸調
整方法により光軸調整された状態を示すビーム発生部の
平面図である。
【図7】 本発明による第2の実施の形態に係る光軸調
整方法を説明するためのビーム発生部の平面図である。
【符号の説明】
10 アパーチャー 12 ビーム合成素子 14,16 プリズム 18 ビーム合成面(光合成面) 20,22 ビーム発生部(ビーム発生手段) 24 半導体レーザ 26 コリメータレンズ 28 ビーム合成面 30,32 プリズム 34 ビーム合成面(光合成面) 36,38 ビーム発生部(ビーム発生手段) 40 感光体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発散光を出射する半導体レーザ及び該半
    導体レーザから出射された発散光を略平行光である第1
    ビームとするコリメータレンズを具備した第1のビーム
    発生手段と、 発散光を出射する半導体レーザ及び該半導体レーザから
    出射された発散光を略平行光である第2ビームとするコ
    リメータレンズを具備した第2のビーム発生手段と、 前記第1及び第2のビーム発生手段から出射された第1
    及び第2ビームが互いに近接した光路上を進行するよう
    に第1及び第2ビームの少なくとも一方を偏向するビー
    ム合成素子と、 前記ビーム合成素子から出射された第1及び第2のビー
    ムにより感光体が走査されるように該第1及び第2ビー
    ムを偏向する光偏向器と、 前記ビーム合成素子と前記光偏向器との間に設けられ前
    記ビーム合成素子から出射された第1及び第2ビームの
    断面形状を整形するアパーチャーとを有し、 前記第1及び第2のビーム発生手段の少なくとも一方に
    おける半導体レーザ及びコリメータレンズをそれぞれそ
    の光軸と直交する光軸直交面に沿って位置調整可能とし
    たことを特徴とする光学走査装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のビーム発生手段は、前記第2
    ビームが前記第1ビームと略平行となるように配置され
    ると共に、半導体レーザ及びコリメータレンズがそれぞ
    れ前記光軸直交面に沿って位置調整可能とされ、 前記光ビーム合成素子は、互いに貼り合わされた第1及
    び第2のプリズムと、該第1及び第2のプリズムの貼合
    面に構成され前記第1のビーム発生手段から第1のプリ
    ズムに入射した第1ビームを透過させると共に、前記第
    2のビーム発生手段から前記第2のプリズムに入射し該
    第2のプリズムの内部反射面により反射された第2ビー
    ムを反射する光合成面とを有することを特徴とする請求
    項1記載の光学走査装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のビーム発生手段における半導
    体レーザ及びコリメータレンズの一方は、その光軸及び
    前記内部反射面から前記光合成面までの前記第2ビーム
    の光路により規定される平面と直交する主調整方向へ位
    置調整可能とされていることを特徴とする請求項2記載
    の光学走査装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2のビーム発生手段にお
    ける半導体レーザはそれぞれ単一の支持基板に一体的と
    なるように取り付けられ、 前記支持基板は、前記光軸直交面に沿った任意の方向へ
    位置調整可能とされると共に、前記第1のビーム発生手
    段の光軸を中心とする回転方向へ位置調整可能とされて
    いることを特徴とする請求項1又は2記載の光学走査装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第2のビーム発生手段は、第2ビー
    ムが前記第1のビーム発生手段から出射される第1ビー
    ムと略直交するように配置されると共に、該第2のビー
    ム発生手段における半導体レーザ及びコリメータレンズ
    がそれぞれ前記光軸直交面に沿って位置調整可能とさ
    れ、 前記光ビーム合成素子は、互いに貼り合わされた第1及
    び第2のプリズムと、該第1及び第2のプリズムの貼合
    面に構成され前記第1のビーム発生手段から第1のプリ
    ズムに入射した第1ビームを透過させると共に前記第2
    のビーム発生手段から前記第2のプリズムに入射した第
    2ビームを反射する光合成面とを有することを特徴とす
    る請求項1記載の光学走査装置。
  6. 【請求項6】 前記第2のビーム発生手段における半導
    体レーザ及びコリメータレンズの一方は、前記第1のビ
    ーム発生手段の光軸に沿った主調整方向へ位置調整可能
    とされたことを特徴とする請求項5記載の光学走査装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第2のビーム発生手段は、その半導
    体レーザから前記アパーチャーまでの光路長が前記第1
    のビーム発生手段の半導体レーザから前記アパーチャー
    までの光路長より長くなるように配置され、該第2のビ
    ーム発生手段における半導体レーザ及びコリメータレン
    ズはそれぞれ前記光軸直交面に沿って位置調整可能とさ
    れたことを特徴とする請求項1記載の光学走査装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の光学走査装置における第
    2ビームの光軸調整方法であって、 前記第1のビーム発生手段から出射される第1ビームの
    光軸を前記アパーチャーの中心と一致させた後に、前記
    アパーチャーから出射された第2ビームの光量が略最大
    となるように前記第2のビーム発生手段における半導体
    レーザ及びコリメータレンズの一方を前記光軸直交面に
    沿って位置調整し、 感光体上に形成されている第1ビームのビームスポット
    と第2ビームのビームスポットとの位置関係を計測し、
    計測された位置関係と目標とすべき位置関係との誤差を
    算出し、該算出誤差に対応する距離だけ前記第2のビー
    ム発生手段における半導体レーザ及びコリメータレンズ
    の他方を前記算出誤差に対応する方向へ前記光軸直交面
    に沿って位置調整した後、感光体上の第1ビームのビー
    ムスポットと第2ビームのビームスポットとの位置関係
    を測定しつつ、これらのビームスポットが目標とすべき
    位置関係となるように前記第2のビーム発生手段におけ
    る半導体レーザ及びコリメータレンズの一方を再び前記
    光軸直交面に沿って位置調整することを特徴とする光軸
    調整方法。
  9. 【請求項9】 発散光を出射する半導体レーザ及び該半
    導体レーザから出射された発散光を略平行光である第1
    ビームとするコリメータレンズを具備した第1のビーム
    発生手段と、 発散光を出射する半導体レーザ及び該半導体レーザから
    出射された発散光を略平行光である第2ビームとするコ
    リメータレンズを具備した第2のビーム発生手段と、 前記第1のビーム発生手段から出射された第1ビームを
    透過させると共に、前記第のビーム発生手段から出射さ
    れた第2ビームを反射する光合成面が設けられ、第1及
    び第2ビームを互いに近接した光路に沿って進行するよ
    うに出射するビーム合成素子と、 前記ビーム合成素子から出射された第1及び第2ビーム
    により感光体が走査されるように該第1及び第2ビーム
    を偏向する光偏向器と、 前記ビーム合成素子と前記光偏向器との間に設けられ前
    記ビーム合成素子から出射された第1及び第2ビームの
    断面形状を整形するアパーチャーとを有し、 前記光合成面の前記第2ビームに対する光反射率を前記
    第1ビームに対する光透過率よりも大きくしたことを特
    徴とする光学走査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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