JP2001139973A - 潤滑剤用配合剤及びそれを含有する潤滑剤 - Google Patents

潤滑剤用配合剤及びそれを含有する潤滑剤

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JP2001139973A
JP2001139973A JP32675599A JP32675599A JP2001139973A JP 2001139973 A JP2001139973 A JP 2001139973A JP 32675599 A JP32675599 A JP 32675599A JP 32675599 A JP32675599 A JP 32675599A JP 2001139973 A JP2001139973 A JP 2001139973A
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JP32675599A
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Kazuaki Abe
和明 阿部
Nobuaki Watabe
暢明 渡部
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 増粘効果や粘度指数向上効果が優れる潤滑剤
用配合剤及び、そのような潤滑剤用配合剤を含有する潤
滑剤を提供する。 【解決手段】 下記の一般式(I)で表される構成単位
を有する分子量500〜30万の化合物からなる潤滑剤
用配合剤及びこの潤滑剤用配合剤を含有する潤滑剤。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は潤滑剤用配合剤及び
その配合剤を含有する潤滑剤に関し、詳しくは、増粘効
果や粘度指数向上性などが優れた潤滑剤用配合剤、及び
そのような潤滑剤用配合剤を含有する潤滑剤に関する。
【0002】
【従来の技術】潤滑剤には、水を含む水系潤滑剤、水を
含まない非水系潤滑剤とがあるが、いずれの潤滑剤でも
高分子化合物が配合されることが多い。例えば、水系潤
滑剤では、難燃性作動液の代表例である水−グリコール
系作動液について見ると、水,グリコールとともに増粘
剤としてのポリアルキレングリコールが配合されてい
る。また、非水系潤滑剤については、鉱油など種々の基
油や添加剤とともにオレフィン共重合体やポリメタクリ
レ−トなどが増粘剤や粘度指数向上剤として配合されて
いる。しかし、これらの増粘剤や粘度指数向上剤は、増
粘効果や粘度指数向上効果が不充分であるという欠点が
ある。また、剪断や加水分解により変質し易い欠点もあ
る。従って、水系潤滑剤、非水系潤滑剤を問わず、増粘
効果や粘度指数向上効果が優れたれた増粘剤や粘度指数
向上剤などの配合剤及びそのような配合剤を含有する潤
滑剤が望まれている。
【0003】一方、水系潤滑剤に着目してみると、水−
グリコール系作動液は、上述のように配合された増粘剤
が剪断することにより、粘度低下を起こし制御不良を招
くことがある。また,W/Oと呼ばれる油分の中に水を
乳化させたタイプのものは,界面活性剤を多量に使うた
め,配管にピンホールが開いた場合に,潤滑剤の液が通
常より細かなミストとなって噴きだし着火を容易にする
ため、水系潤滑剤が目的とする難燃性に基づく安全性を
確保できない場合がある。このことは、火災の危険性が
高い個所で使用する潤滑剤、例えば、製鉄所の圧延機械
やダイカストマシン等の高熱物体を扱う分野で用いる潤
滑剤にとっては致命的である。そのために、剪断等に対
する安定性や難燃性に優れた水系潤滑剤の必要性が高ま
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記観点から
なされたもので、水系潤滑剤、非水系潤滑剤を問わず、
剪断や加水分解などに対して安定であり、主として増粘
効果や粘度指数向上効果が優れる潤滑剤用配合剤及び、
そのような潤滑剤用配合剤を含有する潤滑剤を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の化
学構造を有する化合物からなる潤滑剤用配合剤及びその
配合剤を含有する潤滑剤によって、上記本発明の達成し
うることを見いだし本発明を完成したものである。すな
わち本発明の概要は以下の通りである。 〔1〕 下記の一般式(I)で表される構成単位を有す
る分子量500〜30万の化合物からなる潤滑剤用配合
剤。
【0006】
【化9】
【0007】〔式中、R1 〜R3 はそれぞれ独立に水素
原子又は炭化水素基、Aは一般式(I’)
【0008】
【化10】
【0009】(式中R4 は炭素数1〜10のアルキレン
基、R5 は水素又は炭化水素基,mは1≦m≦100を
満たす整数を示す。)で表される基である〕。 〔2〕 下記の一般式(I)で表される構成単位を必須
とし、一般式(II)及び一般式(III)で表される
構成単位の少なくともいずれか一方を有する分子量50
0〜30万の化合物からなる潤滑剤用配合剤。
【0010】
【化11】
【0011】〔式中、R1 〜R3 はそれぞれ独立に水素
原子又は炭化水素基、Aは一般式(I’)
【0012】
【化12】
【0013】(式中R4 は炭素数1〜10のアルキレン
基、R5 は水素又は炭化水素基,mは1≦m≦100を
満たす整数を示す。)で表される基である〕。
【0014】
【化13】
【0015】(式中のR6 〜R8 は、それぞれ独立に水
素原子又は炭化水素基である。)
【0016】
【化14】
【0017】(式中のR9 〜R12は、それぞれ独立に水
素原子又は炭化水素基である。) 〔3〕 一般式(I)で表される構成単位を化合物中に
20モル%以上含む化合物である前記〔1〕又は〔2〕
に記載の潤滑剤用配合剤。 〔4〕 一般式(IV)で表される化合物からなる潤滑
剤用配合剤。
【0018】
【化15】
【0019】〔式中、R1 〜R3 ,R6 〜R8 はそれぞ
れ独立に水素原子又は炭化水素基、Aは一般式(I’)
【0020】
【化16】
【0021】(式中R4 は炭素数1〜10のアルキレン
基、R5 は水素原子又は炭化水素基,mは1≦m≦10
0を満たす整数を示す。)で表される基であり、xは1
以上,yは0又は1以上であって、x+yは一般式(I
V)の分子量が500〜30万を満たす数である。〕 〔5〕 式(I’)中のR4 が炭素数2〜4のアルキレ
ン基である前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の潤滑
剤用配合剤。 〔6〕 分子量が1000〜20万である前記〔1〕〜
〔5〕のいずれかに記載の潤滑剤用配合剤。 〔7〕 分子量が5000〜3万である前記〔1〕〜
〔5〕のいずれかに記載の潤滑剤用配合剤。 〔8〕 潤滑剤用増粘剤である前記〔1〕〜〔7〕のい
ずれかに記載の潤滑剤用配合剤。
〔9〕 前記〔1〕〜〔8〕いずれかに記載の潤滑剤用
配合剤を含有する潤滑剤。 〔10〕前記〔8〕に記載の潤滑剤用増粘剤を含有する
水系潤滑剤。 〔11〕水を30重量%以上含む前記〔10〕に記載の
水系潤滑剤。 〔12〕水を50重量%以上含む前記〔10〕に記載の
水系潤滑剤。 〔13〕水系作動液である前記〔10〕〜〔12〕のい
ずれかに記載の水系潤滑剤。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の潤滑剤用配合剤及
び潤滑剤の発明についての実施の形態について説明す
る。 〔潤滑剤用配合剤〕本発明の潤滑剤用配合剤は一般式
(I)で表される構成単位を有する化合物である。
【0023】
【化17】
【0024】一般式(I)中のR1 〜R3 は、それぞれ
独立に水素原子又は炭化水素基を示す。この炭化水素基
は、炭素数1〜20、さらには1〜10,特に1〜3の
直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基が好まし
く、特に好適な炭化水素基は、メチル基、エチル基、n
−プロピル基及びイソプロピル基である。また、R1
3 の最も好ましい態様は全てが水素原子の場合であ
る。
【0025】また、一般式(I)中のAは下記の式
(I’)で表される基である。
【0026】
【化18】
【0027】上記一般式(I’)中のR4 は、炭素数1
〜10、好ましくは2〜6、特に好ましくは2〜4のア
ルキレン基であり、具体的アルキレン基としては、メチ
レン基、エチレン基、プロピレン基,ブチレン基、ペン
チレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン
基、ノニレン基、デシレン基などの直鎖又は分岐のアル
キル基が挙げられ、例えば、1,3−トリエチレン、
1,4−テトラエチレンなども当然含まれる。
【0028】このR4 は、mが2以上の場合、それらは
互いに同一のアルキル基であってもよく、2種以上の異
なるアルキル基であってもよい。つまり,R4 からなる
(R 4 O)m は単独重合であっても2種、又は3種以上
のアルキレンオキサイドの共重合であってもよい。共重
合としては、例えば、EO(エチレンオキサイド)−P
O(プロピレンオキサイド),EO−BO(ブチレンオ
キサイド),EO−PeO(ペンチレンオキサイド),
EO−HeO(ヘキシレンオキサイド),PO−BO,
PO−PeO,PO−HeO,EO−PO−BO,EO
−PO−HeOなどが好適なものとして挙げられる。
【0029】なお、(R4 O)m が共重合の場合は、ブ
ロック重合であってもランダム重合であってもよい。上
記(R4 O)m の選定については上記の範囲内であれば
特に制限はないが、水系(水溶性)潤滑剤用の配合剤に
用いる場合は、EO単独又はEOを10%以上、さらに
は30%以上含む共重合物が好ましく、非水系(非水溶
性)潤滑剤用の配合剤に用いる場合は、PO,BOなど
4 の炭素数が3以上のアルキレンオキサイドを30%
以上、さらには50%以上含むものが好ましい。
【0030】次に、上記一般式(I’)中のR5 は水素
原子又は炭化水素基を示し、炭化水素基としては炭素数
1〜54、さらには1〜18,特に1〜3の直鎖又は分
岐のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、特にメチ
ル基が好ましい。
【0031】また、式(I’)中のmは1〜100、好
ましくは1〜50、特に好ましくは1〜10の整数であ
る。mが100を超えると剪断安定性や熱安定性が低下
するという問題がある。一般式(I)で表される構成単
位を有する化合物の分子量は500〜30万、好ましく
は1000〜20万、特に好ましくは5000〜10万
である。分子量は500未満の化合物では増粘効果など
が発揮されず、分子量が30万を超えると潤滑剤への溶
解性が低下するとともに、剪断安定性が悪化し好ましく
ない。さらに、特に好ましい分子量範囲は潤滑剤の用途
によって異なる。例えば、作動液(作動油や水系作動
液)、ギヤ用潤滑剤などの、いわゆる循環系用潤滑剤に
使用する場合は分子量は5000〜3万であるものが特
に好ましく、極めて良好な剪断安定性が保たれる。一
方、鍛造用潤滑剤、プレス用潤滑剤などの非循環系潤滑
剤に用いる場合は分子量が5000〜10万のものを使
用する。また、特殊な場合、例えばミスト用潤滑剤に用
いる場合は分子量が1〜20万のものが用いられる。
【0032】本発明の潤滑剤用配合剤は上記一般式
(I)で表される構成単位を有する化合物であり、一般
式(I)で表される構成単位のみからなる化合物の他、
それ以外の構成単位を含む化合物も該当する。
【0033】一般式(I)で表される以外の構成単位と
しては,下記の一般式(II)及び(III)で表され
るものが好適なものとして挙げられる。
【0034】
【化19】
【0035】式中のR6 〜R8 は、それぞれ独立に水素
原子又は炭化水素基を示し、その具体例などは一般式
(I)のR1 〜R3 と同じである。
【0036】
【化20】
【0037】式中のR9 〜R12は、それぞれ独立に水素
原子又は炭化水素基を示し、その具体例などは一般式
(I)のR1 〜R3 と同じである。上記一般式(I)で
表される以外の構成単位は化合物中に1種含まれても2
種以上含まれてもよい。
【0038】したがって、上記の一般式(I)で表され
る構成単位を必須とし、一般式(II)及び一般式(I
II)で表される構成単位の少なくともいずれか一方を
有する化合物も本発明の好ましい態様の一つである。
【0039】本発明の潤滑剤用配合剤は、一般式(I)
で表される構成単位を1個有すればよいが、全構成単位
中で一般式(I)で表される構成単位の割合が20%以
上、好ましくは30%以上、特に好ましくは50%以上
の化合物である。
【0040】この構成単位が多い化合物程、本発明の効
果が大きくなる。本発明の一般式(I)で表される構成
単位を有す化合物は上述の通りであるが、一般式(I)
で表される構成単位などを連続的に結合した構造の化合
物のみでなく、一部がポリアルキレングリコ−ルジビニ
ルエ−テルなどで架橋構造にした化合物であってもよ
い。架橋構造の割合は1〜20%,特に1〜10%の範
囲が好ましい。一部架橋構造にすることによって、増粘
効果や粘度指数向上効果を高める場合がある。
【0041】本発明の潤滑剤用配合剤の特に好ましい態
様は、一般式(IV)で表される化合物である。このよ
うな化合物は、その化学構造から剪断安定性がよく、ま
た、加水分解に対する安定性性や、酸、アルカリなどに
対する化学的安定性にも優れている。
【0042】
【化21】
【0043】式中のR1 〜R3 、A、R6 〜R8 は前述
の通りである。但し、R6 〜R8 はそれぞれ対応するR
1 〜R3 と同一であっても異なってもよい。また、xは
1以上,yは0又は1以上であって、x+yは一般式
(II)の分子量が500〜30万、好ましくは100
0〜20万、特に好ましくは5000〜10万を満たす
数である。
【0044】一般式(IV)のx/(x+y)、即ち一
般式(I)で表される構成単位が全構成単位に占める割
合は0.2(20モル%)以上、好ましくは0.3(3
0モル%)以上、特に好ましくは0.5(50モル%)
以上である。なお、一般式(IV)の化合物は,一部が
架橋構造のものも含まれることは上記と同じである。
【0045】本発明の一般式(I)で表される構成単位
を有する潤滑剤用配合剤は通常の方法で製造できる。例
えば、 ポリビニルアル−ルに(ポリ)アルキレンオ
キサイドやそのアルキルエ−テルなどを付加させる方
法、一般式(I)で表される構成単位のビニルモノマ
−、即ち、(ポリ)アルキレングリコ−ルモノビニルエ
−テルなどを重合する方法、(ポリ)アルキレングリ
コ−ルモノビニルエ−テルなどと反応性オレフィン(エ
チレン誘導体)とを共重合体させる方法などが挙げられ
る。
【0046】の方法の場合、付加する(ポリ)アルキ
レンオキサイドのモル数を調節することにより一般式
(IV)で表される共重合体を容易に製造できる。また
又はの方法の場合は、更に、ポリアルキレングリコ
−ルジビニルエ−テルなどの架橋剤を用いて重合し、一
部架橋構造を有する化合物を製造することもできる。
【0047】本発明の一般式(I)で表される構成単位
を有する潤滑剤用配合剤は、種々の目的で潤滑剤に配合
できる。例えば、特に増粘剤、粘度指数向上剤である。
これは、水系潤滑剤であると非水系潤滑剤であるとを問
わない。また、ミスト潤滑剤、切削・研削剤に用いてミ
スト防止剤としても有効である。
【0048】なお、本発明の一般式(I)で表される構
成単位を有する潤滑剤用配合剤の使用方法については後
述の通りである。 〔潤滑剤〕本発明の潤滑剤は、一般式(I)で表される
構成単位を有する分子量500〜30万の化合物からな
る潤滑剤用増粘剤を含有する潤滑剤である。
【0049】また、本発明の潤滑剤は、一般式(IV)
で表される化合物からなる潤滑剤用増粘剤を含有する潤
滑剤である。本発明の潤滑剤が含有する一般式(I)で
表される構成単位を有する潤滑剤用配合剤、又は一般式
(IV)で表される化合物からなる潤滑剤用配合剤の含
有量は特に制限はないが、通常潤滑剤を基準として、
0.1〜50重量%さらには0.5〜40重量%,特に
1〜30重量%の範囲のものが好ましい。
【0050】上記潤滑剤は、水系潤滑剤にあっては水を
基材に、非水系潤滑剤にあっては鉱油、合成油又は動植
物油を基油として用いる。なお、水系潤滑剤であって
も、非水系潤滑剤と同様に鉱油等を基油として、さらに
乳化剤を配合して乳化型水系潤滑剤を製造することもで
きる。
【0051】上記本発明の潤滑剤のうち、潤滑剤用増粘
剤(以下「増粘剤」と略称する)を含有する水系潤滑剤
について説明する。本発明の水系潤滑剤は一般式(I)
で表される構成単位を有する分子量500〜30万の化
合物からなる増粘剤を含有する水系潤滑剤である。勿論
一般式(IV)で表される化合物からなる増粘剤をも含
む概念である。好ましい化合物は、一般式(I)又は
(IV)における一般式(I’)で表されるAが、EO
を含み、特に、EOが全アルキレンオキサイドの10%
以上,さらには30%以上,特に40%以上含み、R5
が水素原子又はメチル基である化合物であって、分子量
が5000〜3万のものである。
【0052】上記増粘剤を含有する水系潤滑剤は、切削
剤、研作剤、作動液等として広く使用できる。更に、上
記の増粘剤は剪断安定性に優れるとともに、増粘効果が
大きいため少量の添加で目的の粘度のものが得られる特
徴を有する。そのため、従来の水系潤滑剤より水を多量
に含有する水系潤滑剤を容易に得ることができる。従っ
て、本発明の水系潤滑剤は水を多量に含む難燃性作動液
として優れた性能を有する。
【0053】本発明の水系作動液における水の配合量は
水系潤滑剤を基準にして10重量%以上、好ましくは3
0重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上、特に
好ましくは50重量%以上である。水の配合量が多い程
難燃性が向上し、10重量%以上で消防方上の非危険物
となり、30重量%以上で実質に難燃性となり、40重
量%以上でほぼ不燃性となり、50重量%以上で完全に
不燃性になる。
【0054】なお、この水系作動液には公知の添加剤、
例えば、潤滑性向上剤、防錆剤、防食剤、消泡剤、湿潤
剤、酸化防止剤、流動点降下剤、粘度指数向上剤等を配
合してもよい。
【0055】
【実施例】次に、本発明の実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの例になんら制限されるも
のではない。 〔実施例1〜19及び比較例1〜3〕第1表に示す化合
物P−1〜P−17及びQ−1を用いて水に配合した場
合の増粘効果を測定した。第1表の化合物は一般式(I
V)に基づいて表示した。また、それぞれの化合物は、
P−1〜P−14については、ポリビニルアルコ−ル
(PVA)にアルキレンオキサイドを付加して製造し、
P−15とP−16についてはメトキシトリエチレング
リコ−ルモノビニルエ−テルを重合して製造した。但
し、P−15では架橋剤トリエチレングリコ−ルジビニ
ルエ−テルをモノマ−全体に対し5モル%,P−16に
ついては前記架橋剤をモノマ−全体に対して7%使用し
て製造した。
【0056】測定結果を第2表に示した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】〔注〕 本発明の化合物は水に配合した場
合、分子量が比較的小さい場合でも優れた増粘効果を有
することがわかる(実施例1〜20と比較例1〜3を比
較)。 〔実施例20〜27及び参考例1〜2〕第3表に示す化
合物P−17〜P−21について非水系のポリアルキレ
ングリコ−ルに配合した場合の増粘効果及び粘度指数向
上効果を測定した。第3表の化合物は一般式(IV)に
基づいて表示した。また、それぞれの化合物P−17〜
P−21については前記P−1〜P−14と同様にして
製造した。
【0060】測定結果を第4表に示した。
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】〔注〕本発明の化合物を配合した試料はい
ずれも増粘効果、粘度指数向上効果が極めて大きい。 〔実施例28〜33及び比較例4〕一般式(I)で表さ
れる構成単位を有する化合物P−1,P−3,P−15
及びP−16を用いて第5表に示す組成の(難燃性)作
動液を調整し増粘効果を確認した。また、市販の水−グ
リコ−ル型作動液の代表的組成に合わせた試料を比較例
4とし、その組成と増粘効果を第6表に示した。
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】〔注〕本発明の潤滑剤用配合剤(増粘剤)
を配合た水系作動液は、少量の配合量で所定の粘度に調
整でき、かつ、水を多く配合できるので難燃性を向上す
ることができる。
【0067】
【発明の効果】本発明の潤滑剤用配合剤は、増粘効果や
粘度指数向上効果が優れている。しかも剪断や加水分解
に対する安定性、化学的安定性も高い。また、本発明の
潤滑剤用配合剤を含有する潤滑剤は非水系、水系を問わ
ず増粘効果や粘度指数が高く、剪断安定性がよい。さら
に、本発明の潤滑剤用配合剤を含有する水系潤滑剤は、
その配合剤の優れた増粘効果のため多量の水の配合する
ことが可能であり、水系潤滑剤、特に、難燃性水系作動
液として有用である。
【0068】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 107/24 C10M 107/24 145/26 145/26 171/04 171/04 173/02 173/02 // C08L 29/04 C08L 29/04 G 29/10 29/10 C10N 20:04 C10N 20:04 30:00 30:00 Z 30:02 30:02 30:08 30:08 40:08 40:08 Fターム(参考) 4H104 AA01Z CB02A CB02C CB14A CB14C EA03C LA01 LA04 LA20 PA05 QA01 4J002 BE021 BE051 HA06 4J027 AC02 AC07 AJ03 BA04 BA17 4J100 AA00Q AA02Q AD02P AE09P BA08H BA08P CA01 CA04 CA23 CA31 EA01 EA06 HA19 HA53 HC01 HC08 HC39 JA28

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I)で表される構成単位
    を有する分子量500〜30万の化合物からなる潤滑剤
    用配合剤。 【化1】 〔式中、R1 〜R3 はそれぞれ独立に水素原子又は炭化
    水素基、Aは一般式(I’) 【化2】 (式中R4 は炭素数1〜10のアルキレン基、R5 は水
    素又は炭化水素基,mは1≦m≦100を満たす整数を
    示す。)で表される基である〕。
  2. 【請求項2】 下記の一般式(I)で表される構成単位
    を必須とし、一般式(II)及び一般式(III)で表
    される構成単位の少なくともいずれか一方を有する分子
    量500〜30万の化合物からなる潤滑剤用配合剤。 【化3】 〔式中、R1 〜R3 はそれぞれ独立に水素原子又は炭化
    水素基、Aは一般式(I’) 【化4】 (式中R4 は炭素数1〜10のアルキレン基、R5 は水
    素又は炭化水素基,mは1≦m≦100を満たす整数を
    示す。)で表される基である〕。 【化5】 (式中のR6 〜R8 は、それぞれ独立に水素原子又は炭
    化水素基である。) 【化6】 (式中のR9 〜R12は、それぞれ独立に水素原子又は炭
    化水素基である。)
  3. 【請求項3】 一般式(I)で表される構成単位を化合
    物中に20モル%以上含む化合物である請求項1又は2
    に記載の潤滑剤用配合剤。
  4. 【請求項4】 一般式(IV)で表される化合物からな
    る潤滑剤用配合剤。 【化7】 〔式中、R1 〜R3 ,R6 〜R8 はそれぞれ独立に水素
    原子又は炭化水素基、Aは一般式(I’) 【化8】 (式中R4 は炭素数1〜10のアルキレン基、R5 は水
    素原子又は炭化水素基,mは1≦m≦100を満たす整
    数を示す。)で表される基であり、xは1以上,yは0
    又は1以上であって、x+yは一般式(IV)の分子量
    が500〜30万を満たす数である。〕
  5. 【請求項5】 式(I’)中のR4 が炭素数2〜4のア
    ルキレン基である請求項1〜4のいずれかに記載の潤滑
    剤用配合剤。
  6. 【請求項6】 分子量が1000〜20万である請求項
    1〜5のいずれかに記載の潤滑剤用配合剤。
  7. 【請求項7】 分子量が5000〜3万である請求項1
    〜5のいずれかに記載の潤滑剤用配合剤。
  8. 【請求項8】 潤滑剤用増粘剤である請求項1〜7のい
    ずれかに記載の潤滑剤用配合剤。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の潤滑剤
    用配合剤を含有する潤滑剤。
  10. 【請求項10】請求項8に記載の潤滑剤用増粘剤を含有
    する水系潤滑剤。
  11. 【請求項11】水を30重量%以上含む請求項10に記
    載の水系潤滑剤。
  12. 【請求項12】水を50重量%以上含む請求項10に記
    載の水系潤滑剤。
  13. 【請求項13】水系作動液である請求項10〜12のい
    ずれかに記載の水系潤滑剤。
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