JP2869850B2 - アルミニウム及びアルミニウム合金用熱間圧延油組成物 - Google Patents

アルミニウム及びアルミニウム合金用熱間圧延油組成物

Info

Publication number
JP2869850B2
JP2869850B2 JP6176397A JP17639794A JP2869850B2 JP 2869850 B2 JP2869850 B2 JP 2869850B2 JP 6176397 A JP6176397 A JP 6176397A JP 17639794 A JP17639794 A JP 17639794A JP 2869850 B2 JP2869850 B2 JP 2869850B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
aluminum
weight
rolling
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6176397A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07150189A (ja
Inventor
好雄 岡本
幸男 杉下
裕幸 安藤
邦昭 松井
武彦 市本
政隆 根岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kao Corp
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp, Kobe Steel Ltd filed Critical Kao Corp
Priority to JP6176397A priority Critical patent/JP2869850B2/ja
Publication of JPH07150189A publication Critical patent/JPH07150189A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2869850B2 publication Critical patent/JP2869850B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水分散型のアルミ用熱間
圧延油組成物、更に詳しくは、圧延潤滑性、板表面品質
性及び乳化安定性に優れた水分散型のアルミニウム及び
アルミニウム合金用熱間圧延油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム及びアルミニウム合金の熱
間圧延では、圧延板表面から圧延ロール表面へアルミニ
ウムが移着して、ロールコーティングが形成されるた
め、圧延板はロールコーティングと接触して圧延される
ことになる。従って、圧延板の表面品質はロールコーテ
ィングの性状によって左右され、熱間圧延時に発生した
板の表面欠陥は冷間圧延後の板表面品質にも影響するの
で、熱間圧延におけるロールコーティング性状は非常に
重要といえる。ロールコーティング性状は、圧延諸条件
(板材質、板温度、板表面粗さ、ロール温度、ロール表
面粗さ、圧下率、圧延速度、ブラシロール操業条件な
ど)と圧延油により変化する。従って、圧延油の選択
は、ロールコーティングを制御する上で不可欠なもので
ある。
【0003】熱間圧延では充分なロール冷却性が必要と
なるため、圧延油はエマルションの形で使用され、従
来、アルミニウム及びアルミニウム合金の熱間圧延油と
しては、一般に、鉱物油を基油として脂肪酸、油脂、脂
肪酸エステル等の油性向上剤、極圧剤、防錆剤、酸化防
止剤等を配合し、これを主に陰イオン性界面活性剤で乳
化した、通常3〜10%濃度のエマルションが使用され
ている。
【0004】アルミニウム及びアルミニウム合金の熱間
圧延油に要求される性能としては、潤滑性、ロールコー
ティング性、表面品質性、乳化安定性、作業性、廃水処
理性等が挙げられ、特に近年の大量生産化とアルミニウ
ム圧延品の高品質指向から、潤滑性、表面品質性、乳化
安定性等の熱間圧延油に対する要求は益々高くなってき
ている。しかし、従来の乳化剤を用いたアルミニウム及
びアルミニウム合金用熱間圧延油は、それらの要求すべ
てを充分に満足するものではなかった。
【0005】従来の圧延油にあっては、乳化剤の種類と
添加量を選ぶことによって潤滑性を制御していたが、こ
のような乳化剤を用いた熱間圧延油においては、潤滑性
と乳化安定性とは相反する傾向を示し、両性能を共に満
足させることはできなかった。すなわち、従来の圧延油
では潤滑性を増すと乳化安定性は低下し、その結果潤滑
性の経時安定性が低下するため、板表面の品質安定性が
問題となる一方、乳化安定性を増すと充分な潤滑性は得
られず、その結果板表面に種々の欠陥を発生するという
問題があった。
【0006】このように相反する特性である潤滑性と乳
化安定性を両立させる工夫として、例えば、特公昭62
−14599号公報にみられる圧延油組成物がある。こ
の方法では、潤滑性と乳化安定性は確かに両立し、それ
なりに従来技術にない特徴を備えたものであったが、得
られる圧延板の表面品質は必ずしも充分ではなかった。
一方、同様の試みとして特開昭63−120795号公
報がある。これは本質的には特公昭62−14599号
公報と同じ技術であるが、その選択範囲の中から、潤滑
性を犠牲にした上で表面品質性を向上させたものであ
る。このように、従来のアルミニウム及びアルミニウム
合金用熱間圧延油においては、潤滑性、乳化安定性及び
板表面品質性を同時に満足するものはなく、近年のアル
ミニウム圧延における大量生産化と高品質指向に対応す
ることが困難であった。
【0007】そこで、本発明者らは、従来のアルミニウ
ム及びアルミニウム合金用熱間圧延油の有する問題点を
解決すべく鋭意研究を行った結果、特定の潤滑油成分を
特定の高分子化合物を使用して水中に乳化分散させるこ
とにより、潤滑性、乳化安定性及び板表面品質性を同時
に満足し得ることを見いだし、先に特許出願した(特開
平2−145692号公報)。しかし、更に研究を行っ
た結果、この熱間圧延油組成物は、熱間圧延のように過
酷な条件で長期間使用すれば、熱劣化が起こり性能低下
が生ずることが判明した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、潤滑
性、乳化安定性に優れ、かつ優れた表面品質性を有する
圧延板を得ることができ、しかも長期使用時の熱劣化に
よる性能低下の少ないアルミニウム熱間圧延油組成物を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特開平2−1456
92号公報の圧延油における高分子化合物を特定の単量
体の共重合物の有機酸塩に代えることにより、潤滑性、
乳化分散性及び表面品質性を満足しつつ、長期使用時の
熱劣化による性能低下の問題が格段に改善されることを
見いだし、本発明を完成した。
【0010】すなわち本発明は、次の成分(a)〜
(d); (a)粘度80cSt(40℃)以下の鉱物油、 (b)炭素数10〜22の脂肪酸、油脂、及び炭素数1
0〜22の脂肪酸と炭素数1〜22のアルコール類との
モノエステルから成る群より選ばれる1種又は2種以上
の化合物 3〜30重量%、 (c)アルキル基又はアルケニル基の炭素数が4〜18
であるアルキルもしくはアルケニルリン酸エステル又は
アルキルもしくはアルケニル亜リン酸エステル0.5〜
10重量%、 (d)次の一般式(1)
【0011】
【化3】
【0012】(式中、Rは水素原子又はメチル基を、
及びRは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基
を、nは1〜3の整数を示す)で表される単量体の1種
以上、(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリル酸
塩の共重合物であって、平均分子量が10,000〜
1,000,000の範囲にある高分子化合物の一般式
(2)
【化4】 RCOOH (2) (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ
アルキル基、カルボキシアルキル基又はカルボキシル基
を示す)で表わされる有機酸塩 0.1〜10重量%、
を含有することを特徴とする水分散型アルミニウム及び
アルミニウム合金用熱間圧延油組成物に係るものであ
る。
【0013】本発明の熱間圧延油組成物の(a)成分で
ある鉱物油としては、例えばスピンドル油、マシン油、
タービン油、シリンダー油、ニュートラル油等が挙げら
れるが、耐熱性及び潤滑性の点から、パラフィン系鉱物
油がより好ましい。鉱物油の粘度は80cSt(40℃)
以下であることが必要であり、80cStを超えると板表
面品質性が低下してしまう。この(a)成分は基油であ
り、その配合量は特に制限されないが50〜96.4重
量%、特に60〜85重量%が好ましい。
【0014】(b)成分のうち、油脂としては鯨油、牛
脂、豚脂、ナタネ油、ヒマシ油、パーム油、ヤシ油等の
動植物油脂が挙げられる。炭素数10〜22の脂肪酸と
しては、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、イソ
ステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸等が挙げられる。
脂肪酸モノエステルとしては、炭素数10〜22の脂肪
酸と炭素数1〜22の脂肪族1価アルコール、エチレン
グリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、グリセリン等とのモノエステル、より具体的に
はカプリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸
ラウレート、エルカ酸2−エチルヘキシル、ペンタエリ
スリトールモノオレート、グリセリンモノオレート等が
挙げられる。これらの(b)成分は油性向上剤として作
用するものであり、単独で又は2種以上を組合せて使用
することができる。またその添加量は3〜30重量%、
より好ましくは10〜25重量%であり、3重量%未満
では潤滑性が低下し、30重量%を超えると板表面品質
性が低下する。また、油脂を配合する場合は、油脂の添
加量は20重量%までとするのがより好ましい。
【0015】(c)成分であるアルキルもしくはアルケ
ニルリン酸エステル又はアルキルもしくはアルケニル亜
リン酸エステルは、アルキル又はアルケニル基の炭素数
が4〜18のものであり、その具体例としてジブチルホ
スフェート、モノオクチルホスフェート、トリオレイル
ホスフェート、トリブチルホスファイト、ジイソオクチ
ルホスファイト、トリオレイルホスファイト等が挙げら
れる。モノ−、ジ−、又はトリエステルのうち、特にモ
ノ−、ジエステルであるアルキルもしくはアルケニルア
シッドホスフェート又はアルキルもしくはアルケニルア
シッドホスファイトが好ましい。その添加量は0.5〜
10重量%、より好ましくは1〜5重量%であり、0.
5重量%未満では板表面品質性の向上はなく、10重量
%を超える添加では、増量による板表面品質性の向上は
期待できない。
【0016】(d)成分の高分子化合物としては、一般
式(1)の単量体と(メタ)アクリルアミドと(メタ)
アクリル酸塩とのモル比が、50〜90:0〜20(但
し、0を除く):10〜50のものが特に好ましい。
【0017】一般式(1)の単量体のアミン体として
は、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノメチルア
クリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミ
ド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジエチ
ルアミノメチルメタクリルアミド等が挙げられるが、特
に好ましい単量体(1)の具体例としては、ジメチルア
ミノプロピルメタクリルアミド、ジエチルアミノプロピ
ルアクリルアミドが挙げられる。
【0018】(メタ)アクリル酸塩としては、(メタ)
アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム等
の(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩、(メタ)アクリ
ル酸モノエタノールアミン塩、(メタ)アクリル酸ジエ
タノールアミン塩、(メタ)アクリル酸トリエタノール
アミン塩等の(メタ)アクリル酸有機アミン塩が挙げら
れる。
【0019】(d)成分の高分子化合物は、その平均分
子量が10,000〜1,000,000の範囲にある
ことが必要であり、平均分子量がこの範囲に満たないと
乳化安定性が劣り、この範囲を超えると高分子化合物自
体の安定性が劣ったり、高粘度となって取扱いが困難と
なるため好ましくない。より好ましい平均分子量は3
0,000〜300,000である。
【0020】(d)成分の高分子化合物の有機酸塩にお
ける必須の有機酸を示す一般式(2)中、R4 としては
炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のヒドロキシ
アルキル基、アルキル部の炭素数が1〜5のカルボキシ
アルキル基及びカルボキシル基が挙げられ、このうち炭
素数1〜5のヒドロキシアルキル基が特に好ましい。R4
COO-の具体例としては、酢酸イオン、プロピオン酸イオ
ン、酪酸イオン、吉草酸イオン、カプロン酸イオン、グ
リコール酸イオン、乳酸イオン、ヒドロアクリル酸イオ
ン、シュウ酸イオン、マロン酸イオン、コハク酸イオ
ン、グルタル酸イオン、アジピン酸イオン等が挙げられ
るが、特にグリコール酸イオン、乳酸イオン、ヒドロア
クリル酸イオンが好ましい。
【0021】高分子化合物の製造にあたっては、一般式
(1)の単量体を重合し、その後一般式(2)の有機酸
で中和するのが好ましいが、一般式(1)の単量体を一
般式(2)の有機酸で予め中和したものを使用して重合
させてもよい。例えば、ジメチルアミノプロピルメタク
リルアミドのグリコール酸中和物を他の共重合単量体と
重合することによって(d)成分を得ることもできる。
【0022】(d)成分の高分子化合物は、単独で又は
2種以上を組合せて使用することができ、熱間圧延油組
成物全量に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.
5〜5重量%になるように配合される。10重量%を超
える場合は、耐圧荷重性能が小さくなって耐焼付き性の
低下を招き好ましくない。
【0023】本発明のアルミニウム及びアルミニウム合
金用熱間圧延油組成物には、上記成分の他に必要に応じ
て公知の添加剤、例えば防錆・防食剤、酸化防止剤及び
初期乳化性を向上させるための乳化剤等を添加すること
もできる。
【0024】防錆・防食剤としては、例えばアルケニル
コハク酸及びその誘導体、オレイン酸等の脂肪酸、ソル
ビタンモノオレート等のエステル、その他アミン類等を
用いることができ、これらは圧延油組成物全量に対して
2重量%まで添加することができる。
【0025】また、酸化防止剤としては、例えば2,4
−ジtert−ブチル−p−クレゾール等のフェノール
系化合物、フェニル−α−ナフチルアミン等の芳香族ア
ミン等を用いることができる。これらは圧延油組成物全
量に対して5重量%まで添加することができる。
【0026】更に、乳化剤としては、例えばオレイン酸
トリエタノールアミン塩、石油スルホネートナトリウム
塩等の陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル等の非イオン性界面活性剤等を用い
ることができ、これらは圧延油組成物全量に対して2重
量%まで添加することができる。
【0027】本発明のアルミニウム及びアルミニウム合
金用熱間圧延油組成物を使用するに際しては、該組成物
を水で希釈する。この際の希釈割合は特に限定されない
が、通常該組成物濃度が1〜30重量%となるようにす
ることが好ましい。
【0028】
【作用】本発明の圧延油組成物は、(d)成分の高分子
化合物の持つ電気的凝集効果、立体障害効果、保護コロ
イド効果、高耐熱性能により、適度な粒径を持ち、熱間
圧延のような過酷な使用条件下においてもその均一な乳
化分散性及び粒径分布を長期間安定に保つことができる
ため、初期の良好な圧延潤滑性を長期間維持できる。ま
た、(b)成分の油性向上剤のロールコーティング制御
効果及び(d)成分の高分子化合物の持つ均一濡れ効果
により、ロールコーティングが均一で薄いものになるた
め、均一で欠陥の少ない板表面が得られる。
【0029】
【実施例】以下、実施例を挙げて更に詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】実施例1 常法に従い、以下に示す組成の圧延油組成物(発明品N
o.1〜3及び比較品No.1〜6)を調整した。尚、
高分子化合物は「高分子分散剤」と表現した。
【0031】
【表1】 発明品No.1 (重量%) (a)成分:パラフィン系鉱物油(70cSt/40℃) 61.5 (b)成分:オレイン酸 15.0 豚脂 15.0 (c)成分:ジラウリルホスファイト 3.0 (d)成分:高分子分散剤(A) [ジメチルアミノプロピルアクリルアミド/アクリル アミド/アクリル酸ナトリウム=80/5/15の共 重合物の酢酸中和物(Mw=40万)] 2.0 その他 :トリクレジルホスフェート 2.0 酸化防止剤 1.0 ノニオン系界面活性剤(I) [ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル (HLB=12.4] 0.5 計 100.0
【0032】
【0033】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】比較品No.1 市販アルミニウム用熱間圧延油(アニオン系界面活性
剤)
【0037】
【表6】 比較品No.2 (重量%) 鉱物油(30cSt/40℃) 82.5 オレイン酸 5.0 牛脂 5.0 トリクレジルホスフェート 2.5 酸化防止剤 1.0 防錆剤 1.0 ノニオン系界面活性剤(I) 3.0 計 100.0
【0038】
【表7】 比較品No.3 (重量%) 鉱物油(100cSt/40℃) 51.0 オレイン酸 10.0 パーム油 10.0 ステアリン酸ブチル 20.0 トリクレジルホスフェート 5.0 酸化防止剤 1.0 防錆剤 1.0 高分子分散剤(A) 2.0 計 100.0
【0039】
【表8】 比較品No.4 (重量%) パラフィン系鉱物油(20cSt/40℃) 80.5 オレイン酸 5.0 オレイン酸ラウリル 10.0 モノオクチルスルフェート 2.5 酸化防止剤 1.0 高分子分散剤(F) [ジメチルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸 ドデシル/アクリル酸ナトリウム=6/1/1の共重合 物のリン酸中和物(Mw=30万)] 1.0 計 100.0
【0040】
【表9】 比較品No.5 (重量%) パラフィン系鉱物油(20cSt/40℃) 80.5 ラウリン酸 5.0 パーム油 5.0 オレイン酸オレイル 5.0 ジオレイルホスフェート 2.5 高分子分散剤(G) [ジメチルアミノエチルメチルメタクリルアミド/アク リル酸ナトリウム/ビニルスルホン酸ナトリウム=3/ 1/1の共重合物のリン酸中和物(Mw=20万)] 0.5 酸化防止剤 1.0 防錆・防食剤 0.5 計 100.0
【0041】
【表10】 比較品No.6 (重量%) 鉱物油(20cSt/40℃) 84.0 牛脂 10.0 トリオクチルホスファイト 5.0 高分子分散剤(H) [ジメチルアミノエチルメタクリレート/アクリル酸ナ トリウム=6/1の共重合物のグリコール酸中和物 (Mw=50万)] 1.0 計 100.0
【0042】試験例1 圧延試験 実施例1で得られた圧延油組成物について、下記方法に
より圧延潤滑性及び板表面品質性を評価した。圧延潤滑
性は圧下率と圧延荷重の関係により、板表面品質性は圧
延枚数と板表面粗度(圧延幅方向)の関係で示した。こ
の結果を表11に示す。
【0043】・試験方法 二段圧延機(200mmφ×200mm幅、SUJ−2、H
s=65)を用いて各圧延油の圧延潤滑性及び板表面品
質性を測定した。 ・圧延条件 圧 延 材:純アルミニウム材(A1100,80mm幅
×700mm長×3.5mm厚) ロール粗度:研磨紙により圧延方向に研磨し、Ra=
0.3〜0.4μm(Rz=2.8〜3.2μm)に調
整する。 板 温 度:480℃ 圧延速度 :50m/分 圧 下 率:40%と60%(圧延潤滑性)、60%
(板表面品質性) 圧延枚数 :各圧下率について5枚ずつ(圧延潤滑
性)、100枚(板表面品質性) ・圧延油条件 油分濃度 :2vol.% 液 温 度 :60℃ 攪拌条件 :ホモミキサー12000rpm スプレー量 :2リットル/分 ・結果
【0044】
【表11】
【0045】表11から明らかなように、本発明品は比
較品に比べて優れた圧延潤滑性を示し、且つ得られた圧
延板も表面の荒れが少なく、優れた板表面品質性を示し
た。
【0046】試験例2 乳化安定性試験 圧延油組成物と水を所定濃度(2vol.%,5リットル、
60℃)に混合し、ホモミキサーにて12000rpmで
攪拌しエマルションを調整した。これにアルミニウム粉
末(−325メッシュ)を100ppm添加し、5時間攪
拌して試験用エマルションを調整した。このエマルショ
ン中に加熱したアルミ板(A1100材,80mm幅×1
50mm長×5mm厚,500℃)を5秒間浸漬した後エマ
ルションから取り出す。この加熱アルミ板の浸漬を繰り
返し(ホモミキサー12000rpm)ながらエマルショ
ンの粒子径をコールターカウンターにて測定し、浸漬板
枚数に対する平均粒子径(体積分布)の変化から長期間
の乳化安定性を評価した。この結果を表12に示す。
【0047】
【表12】
【0048】表12から明らかなように、本発明品は長
期間にわたり優れた乳化安定性を示した。試験例1及び
試験例2の結果から、本発明の圧延油組成物は圧延潤滑
性、板表面品質性、長期間の乳化安定性の3つの性能に
ついて、すべてを満足するものであった。
【0049】
【発明の効果】本発明の熱間圧延油組成物は、適度な粒
径で高潤滑性を示すため、従来の圧延油に比べ咬み込み
性の変化がなく、建浴初期の潤滑性に極めて優れ、建浴
直後から高強度材の圧延が可能になる。また、圧延油組
成物の濃度を低減することもできる。また、乳化性の長
期安定性とロールコーティング制御効果に優れるため、
長期使用時でも従来の圧延油のような咬み込み不良やス
リップ傷の発生もなく、優れた板表面品質性を長期間安
定に得ることができる。また、高分子分散剤の機能によ
り、タンク、ミル周辺等のハウジングの汚れが改善さ
れ、廃水処理性にも優れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 137/04 C10M 137/04 149/06 149/06 159/08 159/08 173/00 173/00 // C10N 20:02 20:04 30:00 40:24 (72)発明者 安藤 裕幸 栃木県真岡市鬼怒ケ丘15番地 株式会社 神戸製鋼所真岡製造所内 (72)発明者 松井 邦昭 栃木県真岡市鬼怒ケ丘15番地 株式会社 神戸製鋼所真岡製造所内 (72)発明者 市本 武彦 和歌山県和歌山市榎原136−16 (72)発明者 根岸 政隆 和歌山県和歌山市西浜1130 (56)参考文献 特開 平2−145692(JP,A) 特開 平7−41785(JP,A) 特開 昭63−120795(JP,A) 特開 昭59−227985(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 149/06 C10N 40:24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)〜(d); (a)粘度80cSt(40℃)以下の鉱物油、 (b)炭素数10〜22の脂肪酸、油脂、及び炭素数1
    0〜22の脂肪酸と炭素数1〜22のアルコール類との
    モノエステルから成る群より選ばれる1種又は2種以上
    の化合物 3〜30重量%、 (c)アルキル基又はアルケニル基の炭素数が4〜18
    であるアルキルもしくはアルケニルリン酸エステル又は
    アルキルもしくはアルケニル亜リン酸エステル0.5〜
    10重量%、 (d)次の一般式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を、R及びR
    は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を、nは1〜
    3の整数を示す)で表される単量体の1種以上、(メ
    タ)アクリルアミド及び(メタ)アクリル酸塩の共重合
    物であって、平均分子量が10,000〜1,000,
    000の範囲にある高分子化合物の一般式(2) 【化2】 RCOOH (2) (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ
    アルキル基、カルボキシアルキル基又はカルボキシル基
    を示す)で表わされる有機酸塩 0.1〜10重量%、 を含有することを特徴とする水分散型アルミニウム及び
    アルミニウム合金用熱間圧延油組成物。
  2. 【請求項2】 一般式(2)中のRが炭素数1〜5の
    ヒドロキシアルキル基である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 成分(d)が、一般式(1)の単量体、
    (メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリル酸塩が、
    50〜90:0〜20(但し、0を除く):10〜50
    のモル比で共重合した高分子化合物である請求項1又は
    2記載の組成物。
JP6176397A 1993-10-08 1994-07-28 アルミニウム及びアルミニウム合金用熱間圧延油組成物 Expired - Lifetime JP2869850B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6176397A JP2869850B2 (ja) 1993-10-08 1994-07-28 アルミニウム及びアルミニウム合金用熱間圧延油組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-252659 1993-10-08
JP25265993 1993-10-08
JP6176397A JP2869850B2 (ja) 1993-10-08 1994-07-28 アルミニウム及びアルミニウム合金用熱間圧延油組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07150189A JPH07150189A (ja) 1995-06-13
JP2869850B2 true JP2869850B2 (ja) 1999-03-10

Family

ID=26497329

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6176397A Expired - Lifetime JP2869850B2 (ja) 1993-10-08 1994-07-28 アルミニウム及びアルミニウム合金用熱間圧延油組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2869850B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112009004308T5 (de) 2008-12-25 2012-05-24 Kao Corporation Schmieröl zur Verwendung in Warmwalzöl und Verfahren zur Herstellung von warmgewalztem Blech

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2779506B2 (ja) * 1988-11-28 1998-07-23 花王株式会社 アルミニウム及びアルミニウム合金用熱間圧延油組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112009004308T5 (de) 2008-12-25 2012-05-24 Kao Corporation Schmieröl zur Verwendung in Warmwalzöl und Verfahren zur Herstellung von warmgewalztem Blech

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07150189A (ja) 1995-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004263087A (ja) アルミニウム板用熱間圧延油用潤滑油
KR101821822B1 (ko) 열간 압연유용 윤활유 및 열간 압연판의 제조방법
JP2972169B2 (ja) 鋼板冷間圧延方法
JPH0576998B2 (ja)
US5583100A (en) Oil compositions for hot rolling aluminum and aluminum alloys
JP2004204214A (ja) 鋼板冷間圧延油
JP2919206B2 (ja) アルミニウム及びアルミニウム合金の冷間圧延油及びそれを用いる冷間圧延方法
JP2779506B2 (ja) アルミニウム及びアルミニウム合金用熱間圧延油組成物
JP2990021B2 (ja) アルミニウム用熱間圧延油および該圧延油を使用するアルミニウムの熱間圧延方法
JP3251659B2 (ja) アルミニウム及びアルミニウム合金の冷間圧延油及びそれを用いる冷間圧延方法
JP4463632B2 (ja) アルミニウム及びアルミニウム合金板用熱間圧延油
JP3370880B2 (ja) アルミニウム及びアルミニウム合金板の圧延方法
JP2869850B2 (ja) アルミニウム及びアルミニウム合金用熱間圧延油組成物
JP2899224B2 (ja) アルミニウム用熱間圧延油および該圧延油を使用するアルミニウムの熱間圧延方法
JP3331013B2 (ja) チタン板用冷間圧延油組成物
JP3370879B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金板の圧延方法及び装置
JP3370873B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金板の圧延方法
JP3370872B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金板の圧延方法
JP3370878B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金板の圧延方法
JP3370874B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金板の圧延方法
JP2003170207A (ja) 金属板の圧延方法
JP2008037928A (ja) 鋼板冷間圧延油用潤滑油
JP3096289B2 (ja) 水分散型鋼板冷間圧延油
JP2008200689A (ja) アルミニウム板またはアルミニウム合金板の圧延方法
JPH10183156A (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金用圧延油の建浴方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100108

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110108

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110108

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120108

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120108

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140108

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term