JP2001139373A - 誘電体磁器組成物、セラミック多層基板、セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品 - Google Patents

誘電体磁器組成物、セラミック多層基板、セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品

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JP2001139373A
JP2001139373A JP31945699A JP31945699A JP2001139373A JP 2001139373 A JP2001139373 A JP 2001139373A JP 31945699 A JP31945699 A JP 31945699A JP 31945699 A JP31945699 A JP 31945699A JP 2001139373 A JP2001139373 A JP 2001139373A
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dielectric
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electronic component
multilayer
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JP31945699A
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Yasutaka Sugimoto
安隆 杉本
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1000℃以下の低温焼成により得ることが
でき、AgやCuとの共焼結が可能であり、誘電率及び
Q値が高く、誘電特性の温度変化が小さく、高周波用途
に適し、かつ耐環境信頼性に優れた誘電体磁器組成物を
提供する。 【解決手段】 組成式がBaO−x{(1−y)TiO
2 ・yZrO2 }であり(3.5≦X≦4.5かつ0≦
y≦0.2)で示される主成分100重量部に対し、副
添加物として、亜鉛含有化合物がZnO換算で5〜30
重量部、珪素含有化合物がSiO2 換算で0.5〜6重
量部、アルカリ金属含有化合物が酸化物換算(R2O)
で0.1〜3重量部(但し、Rはアルカリ金属)、銅含
有化合物がCuO換算で0.1〜7重量部、ビスマス含
有化合物がBi23 換算で0.1〜6重量部の割合で
添加されている誘電体磁器組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばマイクロ波
やミリ波などの高周波領域で用いるのに適した誘電体磁
器組成物、特に金属からなる電極と積層・共焼結して小
型化するのに適した誘電体磁器組成物、並びに該誘電体
磁器組成物を用いたセラミック多層基板、セラミック電
子部品及び積層セラミック電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波用誘電体磁器が、例えば誘
電体共振器やMIC用誘電体基板などに広く用いられて
いる。高周波用の誘電体磁器では、小型化を図るため
に、誘電率が大きいこと、Q値が大きいこと、並びに誘
電率の温度依存性が小さいことが求められている。
【0003】特開平6−333426号公報には、高い
比誘電率(εr )と高いQ値を有する誘電体磁器組成物
として、BaO−x{(1−y)TiO2 ・yZr
2 )で表される主成分に対し、MnO2 及びTa2
5 を0.5重量%以下及び1.2重量%以下の割合でそ
れぞれ添加してなる組成物が開示されている。この誘電
体磁器組成物は、1300℃以上の高温焼成により得ら
れ、比誘電率εr が38以上、Q値が7GHzで800
0以上の特性が得られている。
【0004】一般に、誘電体共振器などの高周波用途で
は、電極としてAgやCuなどの低抵抗でありかつ安価
な金属を用いることが必要である。従って、金属とセラ
ミックスとを共焼結するには、セラミックスをこれらの
金属の融点よりも低い温度で焼成する必要がある。
【0005】しかしながら、上記のような金属の融点は
960〜1063℃と、上記誘電体磁器組成物の焼成温
度1300℃に比べて著しく低い。従って、上記誘電体
磁器組成物は、高周波用に適しているものの、これらの
金属を内部電極材料として使用することができないとい
う問題があった。
【0006】他方、特開平8−45344号公報には、
xBaO・yTiO2 (xは0.18〜0.20、yは
0.80〜0.82で、x+y=1)で表される主成分
に対し、副成分としてGeO2 及びCuOの少なくとも
1種をそれぞれ、0.1〜5重量%及び0.5〜5重量
%の割合で添加してなる誘電体磁器組成物が開示されて
いる。ここでは、CuO及びGeO2 の添加により、1
000℃の低温で焼結できることが示されている。
【0007】しかしながら、比較的高価でありかつ耐水
性に劣るGeO2 を用いなければならなかった。また、
電気伝導率が最も低く、比較的安価であり、大気中で焼
成可能な電極材料として最適なAgの融点は962℃で
あるため、この先行技術に記載の誘電体磁器組成物はA
gからなる電極と共焼結することができなかった。
【0008】他方、特開平5−325641号公報に
は、Ba−TiO2 −ZrO2 系誘電体磁器組成物にお
いて、B23 を添加すれば、900℃の低温で焼成で
きることが開示されている。しかしながら、B23
吸水しやすいという問題があった。また、ガラス成分の
1つとしてB23 を含むガラスを用いたとしても、B2
3 が過剰なガラスでは、B23 の溶出が大きく、や
はり化学的安定性に問題があった。また、ガラスを用い
ると、コストが高くつくという問題もあった。加えて、
焼結性がやや低いため、原料粉末を平均粒径0.8μm
以下に微粉砕しなければならず、この点においてもコス
トが高くつかざるを得なかった。
【0009】特開平10−167817号公報には、B
aO・x(Ti1-a Zra )O2 で示される主成分(但
し、3.5≦x≦4.5かつ0≦a≦0.20)100
重量部に対し、亜鉛含有化合物ZnO換算で4〜30重
量部、硼素含有化合物をB23 換算で1〜20重量
部、アルカリ金属含有化合物をアルカリ金属炭酸塩換算
で1〜10重量部、銅含有化合物をCuO換算で0.0
1〜7重量部含有する誘電体磁器組成物が開示されてい
る。ここでは、これらの副成分の添加により、900℃
で焼成することができるとされている。
【0010】しかしながら、やはり、硼素含有化合物が
用いられており、B23 の化学的安定性が十分でない
ため、特に、高温高湿度環境下において、絶縁抵抗の劣
化等が生じるという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した先行技術の欠点を解消し、1000℃以下の低温焼
成により得ることができ、AgやCuなどの低抵抗の電
極と共焼結することができ、しかも誘電率及びQ値が高
く、誘電特性の温度変化率が小さく、優れた高周波特性
を発揮し、かつ高温高湿度下などの環境における信頼性
に優れた誘電体磁器組成物を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、上記誘電体磁器組成
物を用いて構成されており、優れた高周波特性を発揮
し、かつ高温高湿度下等の環境における信頼性に優れた
セラミック多層基板、セラミック電子部品及び積層セラ
ミック電子部品を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の広い局面によれ
ば、組成式がBaO−x{(1−y)TiO2 ・yZr
2 }であり(3.5≦X≦4.5かつ0≦y≦0.
2)で示される主成分100重量部に対し、副添加物と
して、亜鉛含有化合物がZnO換算で5〜30重量部、
珪素含有化合物がSiO2 換算で0.5〜6重量部、ア
ルカリ金属含有化合物が酸化物換算(R2O)で0.1
〜3重量部(但し、Rはアルカリ金属)、銅含有化合物
がCuO換算で0.1〜7重量部、ビスマス含有化合物
がBi23 換算で0.1〜6重量部の割合で添加されて
いることを特徴とする、誘電体磁器組成物が提供され
る。
【0014】上記誘電体磁器組成物では、上記特定の主
成分100重量部に対し、副成分として上記各化合物が
上記特定の割合でそれぞれ添加されているので、900
℃以下で焼成することができる。また、誘電率が約30
以上と高く、Q値についても、8GHzで約2000以
上と高い。
【0015】さらに、B23 を含まないので、高温高
湿度下等における耐環境特性も高められる。また、上記
のように低温で焼成できるので、AgやCuなどの低抵
抗でありかつ安価な金属と共焼結することができ、従っ
て例えば積層セラミック電子部品とすることにより小型
化も図り得る。
【0016】本発明に係る誘電体磁器組成物において、
上記組成を限定したのは、以下の理由による。上記組成
式においてx<3.5未満、あるいは4.5を超える場
合には、共振周波数の温度係数τfがプラス側に大きく
なりすぎ、誘電率の温度依存性が大きくなる。
【0017】また、ZrO2 の一部をTiO2 で置換す
ることにより、共振周波数の温度係数はマイナス側に変
化するが、その割合yが0.2を超えると、誘電率εや
Q値が低下する。
【0018】さらに、好ましくは、xは、4.30≦x
≦4.45かつ0<y≦0.1とされ、その場合には、
Ba2Ti920の単相となり、より高いQ値が得られる
ため望ましい。
【0019】また、亜鉛含有化合物の添加により、Q値
及び低温焼結性が高められる。もっとも、亜鉛含有化合
物の添加割合が5重量部を下回ると、上記効果が得られ
ず、30重量部を上回ると、誘電率εが低下する。好ま
しくは、亜鉛含有化合物は、6〜13重量部の範囲で添
加される。
【0020】珪素含有化合物の添加割合が0.5重量部
未満では、耐湿性が劣化し、6重量部を超えると焼結性
が悪くなり、1000℃以下では焼結しなくなる。好ま
しくは、珪素含有化合物は、1〜4重量部の範囲で添加
される。
【0021】アルカリ金属含有化合物は低温焼結性を高
めるために添加されているが、その配合割合が30重量
部を超えると耐湿性が低下し、逆に0.1重量部を下回
ると低温焼結化効果が発現しなくなる。好ましくは、ア
ルカリ金属含有化合物は、0.5〜2重量部の範囲で添
加される。
【0022】ビスマス含有化合物を添加することにより
低温焼結性が高められるが、この配合割合が6重量部を
超えると耐湿性が低下し、逆に0.1重量部を下回ると
低温焼結化効果が発現しない。好ましくは、ビスマス含
有化合物は、0.5〜3重量部の範囲で添加される。
【0023】さらに、銅含有化合物の添加により低温焼
結性が高められると共に誘電率εも高められる。もっと
も、銅含有化合物の割合が0.1重量部未満では、上記
効果が得られず、7重量部を超えると、Q値が低下す
る。好ましくは、銅含有化合物は、2〜6重量部の割合
で添加される。
【0024】本発明に係る誘電体磁器組成物では、好ま
しくは、副添加物として、さらに、マンガン含有化合物
がMnO2 換算で0.5重量部以下、より好ましくは、
0.3重量部以下の割合で、かつタンタル含有化合物が
Ta25 換算で1.2重量部以下、より好ましくは、
1重量部以下の割合でさらに添加される。マンガン含有
化合物及びタンタル含有化合物の添加により、Q値がさ
らに高められ好ましい。しかしながら、マンガン含有化
合物の添加割合が0.5重量部を超える場合あるいはタ
ンタル含有化合物の添加割合が1.2重量部を超える場
合には、逆にQ値が低下する。
【0025】また、本発明に係る誘電体磁器組成物で
は、上述した亜鉛含有化合物、珪素含有化合物、アルカ
リ金属含有化合物、銅含有化合物及びビスマス含有化合
物の少なくとも1種が、ガラス化されて添加され、それ
によって、主成分との反応性がさらに高められるので、
より一層低温で焼成可能となる。
【0026】なお、上記亜鉛含有化合物、珪素含有化合
物、アルカリ金属含有化合物、銅含有化合物、ビスマス
含有化合物並びに好ましく用いられるマンガン含有化合
物及びタンタル含有化合物としては、これらの金属を含
む適宜の化合物を用いることができ、特に限定されるも
のではないが、以下のようなものを例示することができ
る。
【0027】亜鉛含有化合物としては、ZnO、ZnC
2 、ZnS、Zn、Zn2SiO4 、Ba3Ti12Zn7
34などを挙げることができる。また、珪素含有化合物
としては、SiO2 、Na4SiO4 、Siなどを挙げ
ることができる。
【0028】アルカリ金属含有化合物としては、Li2
3 、Li2SO・4H2O、Li3PO4 、LiN
3 、Li224 、Li2CO3 などを挙げることが
できる。なお、アルカリ金属含有化合物におけるアルカ
リ金属としては、特に限定されるわけではないが、L
i、NaまたはKなどを挙げることができ、中でもLi
が好ましく用いられる。
【0029】銅含有化合物としては、CuO、Cu、C
uSO4 、Cu2O、CuClなどを挙げることができ
る。ビスマス含有化合物としては、Bi23 、BiC
3 、Bi、BiC657 などを挙げることができ
る。
【0030】マンガン含有化合物としては、MnO2
MnCO3 、MnCl2・4H2Oなどを挙げることがで
きる。タンタル含有化合物としては、Ta25 、Ta
Cl5 、Taなどを挙げることができる。
【0031】本発明に係る誘電体磁器組成物は、上記主
成分及び副添加物からなるが、実際の誘電体磁器を得る
にあたっては、これらの成分を構成するための原料粉末
を上記組成物比となるように秤量し、粉砕混合し、仮焼
した後、再度粉砕し、仮焼粉末を得る。しかる後、この
仮焼粉末を、所定の形状に成形し、焼成すればよい。
【0032】上記のように、本発明に係る誘電体磁器組
成物では、上記特定の組成を有するので、大気中または
酸素雰囲気下において、低温、すなわち900℃以下の
温度で焼成することにより得られる。なお、上記原料粉
末としては、焼成により酸化物を生成する、水酸化物、
炭酸塩、硝酸塩などの金属塩を用いてもよい。
【0033】本発明の他の広い局面によれば、本発明に
係る上記誘電体磁器組成物からなる誘電体セラミック層
を含むセラミック基板と、該セラミック基板の上記誘電
体誘電体セラミック層内に形成された複数の内部電極と
を備えるセラミック多層基板が提供される。このセラミ
ック多層基板では、本発明に係る誘電体磁器組成物から
なる誘電体セラミック層が形成されており、該誘電体セ
ラミック層内に複数の内部電極が形成されているので、
1000℃以下の低温で焼成でき、しかも誘電率が高
く、Q値が高く、誘電特性の温度変化率が小さい。
【0034】本発明に係るセラミック多層基板の特定の
局面では、上記誘電体セラミック層の少なくとも片面
に、該誘電体セラミック層よりも低誘電率の第2のセラ
ミック層が積層される。
【0035】本発明の他の特定の局面では、上記複数の
内部電極が、上記誘電体セラミック層の一部を介して積
層されて積層コンデンサが構成されている。本発明のよ
り特定の局面では、上記複数の内部電極が、積層コンデ
ンサを構成している複数のコンデンサ用内部電極と、互
いに接続されて積層インダクタを構成している複数のコ
イル導体を含む。
【0036】また、本発明の別の局面では、上記セラミ
ック多層基板と、セラミック多層基板上に実装されてお
り、複数の内部電極と共に回路を構成している少なくと
も1つの電子部品素子とを備えるセラミック電子部品が
提供される。
【0037】好ましくは、上記電子部品素子を囲繞する
ように、セラミック多層基板にキャップが固定される。
より好ましくは、キャップとして導電性キャップが用い
られる。
【0038】また、本発明に係るセラミック電子部品の
より特定の局面では、前記セラミック多層基板の下面に
のみ形成された複数の外部電極と、前記外部電極に電気
的に接続されており、かつ前記内部電極または電子部品
素子に電気的に接続された複数のスルーホール導体がさ
らに備えられる。
【0039】さらに、本発明の他の広い局面によれば、
本発明に係る誘電体磁器組成物からなるセラミック焼結
体と、該セラミック焼結体内に配置された複数の内部電
極と、セラミック焼結体の外表面に形成されておりかつ
いずれかの内部電極に電気的に接続された複数の外部電
極とを備える積層セラミック電子部品が提供される。
【0040】本発明に係る積層セラミック電子部品の特
定の局面では、前記複数の内部電極がセラミック層を介
して重なり合うように配置されており、それによって積
層コンデンサユニットが構成されている。
【0041】また、本発明に係る積層セラミック電子部
品のさらに他の特定の局面では、前記複数の内部電極
が、前記積層コンデンサユニットを構成している内部電
極に加えて、互いに接続されて積層インダクタユニット
を構成している複数のコイル導体を有する。
【0042】
【実施例】以下、まず、本発明に係る誘電体磁器組成物
についての具体的な実施例を説明し、さらに、本発明に
係るセラミック多層基板、セラミック電子部品及び積層
セラミック電子部品の構造的な実施例を説明することに
より、本発明を明らかにする。
【0043】原料として、BaCO3 、TiO2 、Zr
2 を準備し、下記の表1〜3に示す割合で調合し、調
合原料を得た。この調合原料をボールミルを用いて16
時間湿式混合し、次に脱水、乾燥し、1200℃で2時
間仮焼し、主成分仮焼原料を得た。
【0044】他方、副添加物原料として、ZnO、Li
2CO3 、SiO2 、Bi23 、CuO、Ta25
びMnCO3 を準備し、上記主成分仮焼原料とこれらを
下記の表1〜3に示す組成比に従って調合し、混合原料
を得た。この混合原料に、バインダを加え、ボールミル
を用いて16時間、湿式混合することによりセラミック
スラリーを得た。
【0045】上記セラミックスラリーを乾燥して得た調
整粉末を200MPaの圧力で、焼成後の寸法が直径1
0mm×厚さ5mmとである円板となるようにプレス成
形した。このようにして得られた円板状成形体を900
℃で2時間焼成し、円板状の焼結体を得た。
【0046】上記のようにして得た円板状セラミック焼
結体を用い、両端短絡型誘電体共振法により共振周波数
(約8GHz)における比誘電率εr 、Q値及び上記共
振周波数の温度係数τfを測定した。結果を下記の表1
〜3に示す。
【0047】また、別途、上記セラミックスラリーを用
い、ドクターブレード法により厚み50μmのシート状
に成形し、セラミックグリーンシートを得た。このセラ
ミックグリーンシート上に、Agにより電極パターンを
印刷し、積層コンデンサ用積層体を得た。この積層体を
900℃で30分間焼成し、直方体状のセラミック焼結
体を得た。
【0048】また、上記のようにして得た直方体状の積
層コンデンサに50Vの電圧を印加しつつ、120℃、
相対湿度95%及び2atmの条件で200時間放置
し、しかる後上記放置前後の絶縁抵抗の変化を測定し、
耐湿性を判断した。絶縁比抵抗が放置後に1010Ω・c
m以下に低下したものを耐湿性不良とした。耐湿性不良
の場合、下記の表1〜3の備考欄に耐湿性不可と表し
た。
【0049】なお、下記の表1〜3において、試料番号
に*を付けたものは、本発明の範囲外であることを示
す。表1〜3から明らかなように、本発明に係る誘電体
磁器組成物は、1000℃以下の低温焼成により得ら
れ、Q値が約8GHzで1200以上と高く、比誘電率
も約25以上と高いことがわかる。なお、表1〜3にお
いて、副成分の添加割合は、主成分100重量部に対す
る割合(重量部)であり、yについてはy×100の値
が示される。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】なお、試料番号45では、副添加物として
Li2O−CuO−ZnO−SiO2−Bi23 をガラ
ス化して添加した。上記のように、本発明に係る誘電体
磁器組成物を用いれば、低温で焼成できるので、Agや
Cuなどの低抵抗で安価な金属を用いて共焼結でき、積
層により小型の高周波用共振器などを構成することがで
きる。
【0054】次に、本発明に係る誘電体磁器組成物を用
いたセラミック多層基板、セラミック電子部品及び積層
セラミック電子部品の構造的な実施例を説明する。図1
は、本発明の一実施例としてのセラミック多層基板を含
むセラミック電子部品としてのセラミック多層モジュー
ルを示す断面図であり、図2はその分解斜視図である。
【0055】セラミック多層モジュール1は、セラミッ
ク多層基板2を用いて構成されている。セラミック多層
基板2は、絶縁性セラミック層3a,3b間に本発明に
係る誘電体磁器組成物からなる相対的に誘電率の高い誘
電体セラミック層4が挟まれている。
【0056】なお、絶縁性セラミック層3a,3bを構
成するセラミック材料については、誘電体セラミック層
4よりも誘電率が低い限り特に限定されず、例えばアル
ミナ、クォーツなどにより構成することができる。
【0057】誘電体セラミック層4内には、複数の内部
電極5が誘電体セラミック層4の一を介して隣り合うよ
うに配置されており、それによって積層コンデンサユニ
ットC1,C2が構成されている。
【0058】また、絶縁性セラミック層3a,3b及び
誘電体セラミック層4には、複数のビアホール電極6,
6aや内部配線が形成されている。他方、セラミック多
層基板2の上面には、電子部品素子9〜11が実装され
ている。電子部品素子9〜11としては、半導体デバイ
ス、チップ型積層コンデンサなどの適宜の電子部品素子
を用いることができる。上記ビアホール電極6及び内部
配線により、これらの電子部品素子9〜11と、コンデ
ンサユニットC1,C2とが電気的に接続されて本実施
例に係るセラミック多層モジュール1の回路を構成して
いる。
【0059】また、上記セラミック多層基板2の上面に
は、導電性キャップ8が固定されている。導電性キャッ
プ8は、セラミック多層基板2を上面から下面に向かっ
て貫いているビアホール電極6に電気的に接続されてい
る。また、セラミック多層基板2の下面に外部電極7,
7が形成されており、外部電極7,7が上記ビアホール
電極6,6aに電気的に接続されている。また、他の外
部電極については図示を省略しているが、上記外部電極
7と同様に、セラミック多層基板2の下面にのみ形成さ
れている。また、他の外部電極は、上述した内部配線を
介して、電子部品素子9〜11やコンデンサユニットC
1,C2と電気的に接続されている。
【0060】このように、セラミック多層基板2の下面
にのみ外部と接続するための外部電極7を形成すること
により、セラミック積層モジュールを、下面側を利用し
てプリント回路基板などに容易に表面実装することがで
きる。
【0061】また、本実施例では、キャップ8が導電性
材料からなり、外部電極7にビアホール電極6aを介し
て電気的に接続されているので、電子部品素子9〜11
を導電性キャップ8により電磁シールドすることができ
る。もっとも、キャップ8は、必ずしも導電性材料で構
成されている必要はない。
【0062】本実施例のセラミック多層モジュール1で
は、上記のようにセラミック多層基板2において、本発
明に係る誘電体磁器組成物を用いて積層コンデンサユニ
ットC1,C2が構成されているので、内部電極5や外
部配線構成用電極及びビアホール電極6,6aを、Ag
やCuなどの低抵抗で安価な金属を用いて構成すること
ができ、かつこれらと共焼結できる。従って、一体焼結
型のセラミック多層基板2を用いてコンデンサユニット
C1,C2を構成することができるので、小型化を図る
ことができる。加えて、上記誘電体セラミック層4が、
本発明に係る誘電体磁器組成物を用いているので誘電率
が高く、かつQ値も高いので、高周波用途に適したセラ
ミック多層モジュール1を提供することができる。
【0063】なお、上記セラミック多層基板2は、周知
のセラミック積層一体焼成技術を用いて容易に得ること
ができる。すなわち、先ず、本発明に係る誘電体磁器組
成物材料を主体とするセラミックグリーンシートを用意
し、内部電極5、外部配線及びビアホール電極6,6a
などを構成するための電極パターンを印刷し、積層す
る。さらに、上下に絶縁性セラミック層3a,3bを形
成するためのセラミックグリーンシート上に外部配線及
びビアホール電極6,6aを構成するための電極パター
ンを形成したものを適宜の枚数積層し、厚み方向に加圧
する。このようにして得られた積層体を焼成することに
より、容易にセラミック多層基板2を得ることができ
る。
【0064】積層コンデンサユニットC1,C2では、
静電容量を取り出すための厚み方向に隣り合う内部電極
5,5間に高誘電率の誘電体セラミック層が配置されて
いることになるので、比較的小さな面積の内部電極で大
きな静電容量を得ることができ、それによっても小型化
を進めることができる。
【0065】図3〜図5は、本発明の第2の構造的な実
施例としての積層セラミック電子部品を説明するための
分解斜視図、外観斜視図及び回路図である。図4に示す
この積層セラミック電子部品20は、LCフィルタであ
る。セラミック焼結体21内に、後述のようにインダク
タンスL及び静電容量Cを構成する回路が構成されてい
る。セラミック焼結体21が、本発明に係る高周波用の
誘電体磁器組成物を用いて構成されている。また、セラ
ミック焼結体21の外表面には、外部電極23a,23
b,24a,24bが形成されており、外部電極23
a,23b,24a,24b間には、図5に示すLC共
振回路が構成されている。
【0066】次に、上記セラミック焼結体21内の構成
を、図3を参照しつつ製造方法を説明することにより明
らかにする。まず、本発明に係る誘電体磁器組成物材料
に、有機ビヒクルを添加し、セラミックスラリーを得
る。このセラミックスラリーを、適宜のシート成形法に
より形成し、セラミックグリーンシートを得る。このよ
うにして得られたセラミックグリーンシートを乾燥した
後所定の大きさに打ち抜き、矩形のセラミックグリーン
シート21a〜21mを用意する。
【0067】次に、セラミックグリーンシート21a〜
21mに、ビアホール電極28を構成するための貫通孔
を必要に応じて形成する。さらに、導電ペーストをスク
リーン印刷することにより、コイル導体26a,26
b、コンデンサ用内部電極27a〜27c、コイル導体
26c,26dを形成すると共に、上記ビアホール28
用貫通孔に導電ペーストを充填し、ビアホール電極28
を形成する。
【0068】しかる後、セラミックグリーンシート21
a〜21mを図示の向きに積層し、厚み方向に加圧し積
層体を得る。得られた積層体を焼成し、セラミック焼結
体21を得る。
【0069】上記のようにして得られたセラミック焼結
体21に、図4に示したように外部電極23a〜24b
を、導電ペーストの塗布・焼き付け、蒸着、メッキもし
くはスパッタリングなどの薄膜形成法等により形成す
る。このようにして、積層セラミック電子部品20を得
ることができる。
【0070】図3から明らかなように、コイル導体26
a,26bにより、図5に示すインダクタンスユニット
L1が、コイル導体26c,26dによりインダクタン
スユニットL2が構成され、内部電極27a〜27cに
よりコンデンサCが構成される。
【0071】本実施例の積層セラミック電子部品20で
は、上記のようにLCフィルタが構成されているが、セ
ラミック焼結体21が本発明に係る誘電体磁器組成物を
用いて構成されているので、第1の実施例のセラミック
多層基板2と同様に、低温焼成により得ることができ、
従って内部電極としての上記コイル導体26a〜26c
やコンデンサ用内部電極27a〜27cとして、銅、
銀、金などの低融点金属を用いてセラミックスと一体焼
成することができる。加えて、比誘電率が高く、かつ高
周波におけるQ値が高く、共振周波数の温度係数τfの
変化が小さく、高周波用途に適したLCフィルタを構成
することができる。
【0072】なお、上記第1,第2の構造的実施例で
は、セラミック多層モジュール1及びLCフィルタを構
成する積層セラミック電子部品20を例にとり説明した
が、本発明に係るセラミック電子部品及び積層セラミッ
ク電子部品はこれらの構造に限定されるものではない。
すなわち、マルチチップモジュール用セラミック多層基
板、ハイブリッドIC用セラミック多層基板などの各種
セラミック多層基板、あるいはこれらのセラミック多層
基板に電子部品素子を搭載した様々なセラミック電子部
品、さらに、チップ型積層コンデンサやチップ型積層誘
電体アンテナなどの様々なチップ型積層電子部品に適用
することができる。
【0073】
【発明の効果】本発明に係る誘電体磁器組成物では、上
記特定の主成分に対し、上記特定の副添加物が上記特定
の割合で添加されているので、1000℃以下の低温焼
成により得られ、従ってAgやCuなどの低抵抗であり
かつ安価な金属を共焼結することができる。よって、例
えばセラミック多層基板や積層型セラミック電子部品に
おいて、内部電極材料としてこれらの金属を用いること
ができ、セラミック多層基板や積層セラミック電子部品
の小型化を図ることができる。
【0074】加えて、誘電率が約30以上と高く、Q値
が8GHzで2000以上と高く、さらに共振周波数の
温度依存性が小さいので、高周波用途において、コンデ
ンサやLC共振回路を構成するのに好適に用いられる。
【0075】加えて、B23 を副添加物として用いな
いので、耐湿性の点においても優れており、信頼性に優
れた高周波電子部品を提供することができる。特に、マ
ンガン含有化合物及びタンタル含有化合物を、上記特定
の割合でさらに添加した場合には、より一層Q値を高め
ることができる。
【0076】また、主成分として、主成分の組成式にお
けるxが4.30〜4.45の範囲、yが0.1以下の
場合には、Q値をより一層高くすることができる。ま
た、亜鉛含有化合物、珪素含有化合物、アルカリ金属含
有化合物、銅含有化合物及びビスマス含有化合物の1種
または2種以上をガラス化して添加された場合には、よ
り一層低温で焼成することができる。
【0077】本発明に係るセラミック多層基板は、本発
明に係る誘電体磁器組成物からなる誘電体セラミック層
を含むセラミック基板内に複数の内部電極が形成されて
いる構造を有するので、低温で焼成でき、内部電極構成
材料としてAgやCuなどの低抵抗でありかつ安価な金
属を用いることができる。しかも、誘電体セラミック層
においては、誘電率が高く、Q値が高く、さらに共振周
波数の温度依存性が小さいので、高周波用途に適したセ
ラミック多層基板を提供し得る。加えて、上記誘電体セ
ラミック層がB23 を副添加物として使用していない
ので、耐湿性においても優れてり、耐環境特性も高めら
れる。
【0078】セラミック多層基板において、誘電体セラ
ミック層の少なくとも片面に、該誘電体セラミック層よ
りも低誘電率の第2のセラミック層が積層されている場
合には、第2のセラミック層の組成及び積層形態を工夫
することにより、強度や耐環境特性を、要求に応じて適
宜調整することができる。
【0079】複数の内部電極が誘電体セラミック層の少
なくとも一部を介して積層されて積層コンデンサが構成
されている場合には、本発明に係る誘電体磁器組成物の
誘電率が高く、Q値が高いので、高周波用途に適してお
り、大きな静電容量を容易に形成することができる。ま
た、誘電率が高いので、外部電極の対向面積を小さくす
ることができ、それによってコンデンサ部分の寸法を小
さくすることも可能となる。
【0080】複数の内部電極が積層コンデンサを構成す
る複数の内部電極と、互いに接続されて積層インダクタ
を構成する複数のコイル導体とを有する場合には、本発
明に係る誘電体磁器組成物が上記のように誘電率が高
く、高周波で高いQ値を有し、共振周波数の温度依存性
が小さいので、高周波用途に適した小型のLC共振回路
を容易に構成することができる。
【0081】本発明に係るセラミック多層基板上に少な
くとも1つの電子部品素子が積層された本発明に係るセ
ラミック電子部品では、上記電子部品素子とセラミック
多層基板内の回路構成とを利用して、高周波用途に適し
た、小型の様々なセラミック電子部品を提供することが
できる。
【0082】電子部品素子を囲繞するようにセラミック
多層基板にキャップが固定されている場合には、キャッ
プにより電子部品素子を保護することができ、耐湿性等
に優れたセラミック電子部品を提供することができる。
【0083】キャップとして導電性キャップを用いた場
合には、囲繞されている電子部品素子を電磁シールドす
ることができる。セラミック多層基板の下面にのみ外部
電極が形成されている場合には、プリント回路基板など
にセラミック多層基板の下面側から容易に表面実装する
ことができる。
【0084】本発明に係る積層セラミック電子部品で
は、本発明に係る誘電体磁器組成物内に複数の内部電極
が形成されているので、低温で焼成でき、内部電極構成
材料としてAgやCuなどの低抵抗でありかつ安価な金
属を用いることができる。しかも、誘電体磁器組成物に
おいては、誘電率が高く、Q値が高く、さらに共振周波
数の温度依存性が小さいので、高周波用途に適した積層
コンデンサを提供し得る。加えて、上記誘電体セラミッ
ク層がB23 を副添加物として使用していないので、
耐湿性においても優れてり、耐環境特性も高められる。
【0085】本発明に係る積層セラミック電子部品にお
いて、複数の内部電極が積層コンデンサを構成している
場合には、本発明に係る誘電体磁器組成物の誘電率が高
く、Q値が高いので、高周波用途に適しており、大きな
静電容量を容易に形成することができる。また、誘電率
が高いので、外部電極の対向面積を小さくすることがで
き、それによってコンデンサ部分の寸法を小さくするこ
とも可能となる。
【0086】本発明に係る積層セラミック電子部品にお
いて、複数の内部電極が、積層コンデンサを構成してい
る内部電極と、積層インダクタを構成しているコイル導
体とを有する場合には、本発明に係る誘電体磁器組成物
が上記のように誘電率が高く、高周波で高いQ値を有
し、共振周波数の温度依存性が小さいので、高周波用途
に適した小型のLC共振回路を容易に構成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのセラミック多層基板
を用いたセラミック電子部品としてのセラミック積層モ
ジュールを示す縦断面図。
【図2】図1に示したセラミック多層モジュールの分解
斜視図。
【図3】本発明の第2の実施例の積層セラミック電子部
品を製造するのに用いられたセラミックグリーンシート
及びその上に形成されている電極パターンを説明するた
めの分解斜視図。
【図4】本発明の第2の実施例に係る積層セラミック電
子部品を示す斜視図。
【図5】図4に示した積層セラミック電子部品の回路構
成を示す図。
【符号の説明】
1…セラミック積層モジュール 2…セラミック多層基板 3a,3b…第2のセラミック層としての絶縁性セラミ
ック層 4…誘電体セラミック層 5,5…内部電極 6,6a…ビアホール電極 7…外部電極 8…導電性キャップ 9〜11…電子部品素子 20…積層セラミック電子部品 21…セラミック焼結体 23a,23b,24a,24b…外部電極 26a〜26d…コイル導体 27a〜27c…コンデンサ用内部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G031 AA01 AA06 AA11 AA12 AA15 AA19 AA25 AA26 AA30 AA35 BA09 CA03 5E001 AB03 AC09 AD04 AE00 AE02 AE03 AE04 AF06 AH01 AH05 AH09 AJ01 AJ02 AZ01 5G303 AA02 AA05 AA10 AB06 AB08 AB11 AB15 BA12 CA01 CB03 CB05 CB11 CB14 CB16 CB18 CB20 CB30 CB33 CB35 CB38 CB39

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式がBaO−x{(1−y)TiO
    2 ・yZrO2 }であり(3.5≦X≦4.5かつ0≦
    y≦0.2)で示される主成分100重量部に対し、副
    添加物として、亜鉛含有化合物がZnO換算で5〜30
    重量部、珪素含有化合物がSiO2 換算で0.5〜6重
    量部、アルカリ金属含有化合物が酸化物換算(R2O)
    で0.1〜3重量部(但し、Rはアルカリ金属)、銅含
    有化合物がCuO換算で0.1〜7重量部、ビスマス含
    有化合物がBi23 換算で0.1〜6重量部の割合で
    添加されていることを特徴とする、誘電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】 マンガン含有化合物がMnO2 換算で
    0.5重量部以下、タンタル含有化合物がTa25
    算で1.2重量部以下の割合でさらに添加されているこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
  3. 【請求項3】 組成式BaO−x{(1−y)TiO2
    ・yZrO2 }において、4.30≦X≦4.45かつ
    0<y≦0.1である、請求項1または2に記載の誘電
    体磁器組成物。
  4. 【請求項4】 副添加物の少なくとも1種がガラス化さ
    れて添加されている、請求項1〜3のいずれかに記載の
    誘電体磁器組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の誘電体
    磁器組成物からなる誘電体セラミック層を含むセラミッ
    ク基板と、 前記セラミック基板の前記誘電体セラミック層内に形成
    された複数の内部電極とを備えることを特徴とする、セ
    ラミック多層基板。
  6. 【請求項6】 前記誘電体セラミック層の少なくとも片
    面に該誘電体セラミック層よりも低誘電率の第2のセラ
    ミック層が積層されている、請求項5に記載のセラミッ
    ク多層基板。
  7. 【請求項7】 前記複数の内部電極が、前記誘電体セラ
    ミック層の少なくとも一部を介して積層されて積層コン
    デンサを構成している、請求項5または6に記載のセラ
    ミック多層基板。
  8. 【請求項8】 複数の内部電極が、前記誘電体セラミッ
    ク層の少なくとも一部を介して積層されてコンデンサを
    構成しているコンデンサ用内部電極と、互いに接続され
    て積層インダクタを構成しているコイル導体とを備え
    る、請求項5または6に記載のセラミック多層基板。
  9. 【請求項9】 請求項5〜8のいずれかに記載のセラミ
    ック多層基板と、 前記セラミック多層基板上に実装されており、前記複数
    の内部電極と共に回路を構成している少なくとも1つの
    電子部品素子とを備えることを特徴とする、セラミック
    電子部品。
  10. 【請求項10】 前記電子部品素子を囲繞するように前
    記セラミック多層基板に固定されたキャップをさらに備
    える、請求項9に記載のセラミック電子部品。
  11. 【請求項11】 前記キャップが導電性キャップであ
    る、請求項10に記載のセラミック電子部品。
  12. 【請求項12】 前記セラミック多層基板の下面にのみ
    形成された複数の外部電極と、 前記外部電極に電気的に接続されており、かつ前記内部
    電極または電子部品素子に電気的に接続された複数のス
    ルーホール導体をさらに備えることを特徴とする、請求
    項9〜11のいずれかに記載の電子部品。
  13. 【請求項13】 請求項1〜4のいずれかに記載の誘電
    体磁器組成物からなるセラミック焼結体と、 前記セラミック焼結体内に配置された複数の内部電極
    と、 前記セラミック焼結体の外表面に形成されており、いず
    れかの内部電極に電気的に接続されている複数の外部電
    極とを備えることを特徴とする、積層セラミック電子部
    品。
  14. 【請求項14】 前記複数の内部電極がセラミック層を
    介して重なり合うように配置されており、それによって
    コンデンサユニットが構成されている、請求項13に記
    載の積層セラミック電子部品。
  15. 【請求項15】 前記複数の内部電極が、前記コンデン
    サユニットを構成している内部電極に加えて、互いに接
    続されて積層インダクタユニットを構成している複数の
    コイル導体を有する、積層セラミック電子部品。
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DE10055307A DE10055307C2 (de) 1999-11-09 2000-11-08 Dielektrische Keramikzusammensetzung, Verfahren zu deren Herstellung sowie ihre Verwendung

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1484837A2 (en) * 2003-06-04 2004-12-08 Seiko Epson Corporation Voltage-controlled oscillator
JP2010042964A (ja) * 2008-08-18 2010-02-25 Murata Mfg Co Ltd セラミック原料粉末およびその製造方法、セラミックグリーンシートおよびその製造方法、ならびにセラミック基板の製造方法

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