JP2001138342A - ウレタンフォーム材およびその製造方法 - Google Patents

ウレタンフォーム材およびその製造方法

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JP2001138342A JP32329299A JP32329299A JP2001138342A JP 2001138342 A JP2001138342 A JP 2001138342A JP 32329299 A JP32329299 A JP 32329299A JP 32329299 A JP32329299 A JP 32329299A JP 2001138342 A JP2001138342 A JP 2001138342A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両端を除く外表面にスキン層が形成される新
規なウレタンフォーム材と、このウレタンフォーム材を
連続的に製造する方法を提供する。 【解決手段】 原紙ロールから繰出された成形紙Pの上
部平滑面30にウレタン原料Uを連続的に供給した後
に、成形紙Pの両端縁部31,31を合掌状に当接させ
る。次いで、筒状ガイド部材20に成形紙Pの本体部分
を通過させると共に、ガイド部材20のスリット22に
前記両端縁部31,31を延出状態で通過させること
で、成形紙Pを筒状部32として成形する。そして、筒
状部32が筒状ガイド部材20の内部を移動する過程で
前記ウレタン原料Uを発泡・膨張させ、該ガイド部材2
0の内壁面に密着する筒状部32の内側に長尺で棒状を
なすウレタンフォーム材Sを連続的に成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、新規に開発され
た長尺で棒状をなすウレタンフォーム材と、該ウレタン
フォーム材を連続的に製造し得る方法とに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ウレタンフォーム材を製造する方
法としては、(A)発泡成形型を利用して所望形状のウレ
タンフォーム材を得る方法と、(B)移送コンベアにより
移送する過程で所望形状のウレタンフォーム材を得る方
法とが一般に実施されている。このうち前記(A)の発泡
成形型を利用した製造方法は、例えば図9に示すよう
に、互いに型締め可能な第1成形型41と第2成形型4
2からなる発泡成形型40を利用するもので、該第1成
形型41と第2成形型42とを型締めして画成されるキ
ャビティ43内へ所定量のウレタン原料を注入し、この
キャビティ43内で該ウレタン原料を発泡・膨張させる
ことにより、所望形状のウレタンフォーム材Sを成形す
るものである。この製造方法では、所望形状のウレタン
フォーム材Sが成形されるから、後成形が全く不要とな
って製造工程の合理化を図ることができる共に、該ウレ
タンフォーム材Sの外表面に薄膜の表皮層(スキン層)が
形成されるから表面強度の増加と共に通気性の低下等が
図られ、用途範囲が広くなる利点がある。
【0003】一方、前記(B)の移送コンベアを利用した
製造方法は、例えば図10に示すように、移送コンベア
45の移送方向における上面左右に所要間隔(例えば2
m)にサイドウォール46,46を配設し、所定速度で回
転する前記移送コンベア45の上面に原料注出ヘッド4
7からウレタン原料Uを連続的に注入することにより、
原反48を連続的に製造する方法である。この製造方法
では、前記移送コンベア45および左右のサイドウォー
ル46,46によって下面および左,右側面の3面が規制
され、かつ上面が規制されていない空間内でウレタン原
料Uが連続的に自然発泡するようになり、例えば前記原
反48は、幅W=2m,高さH=1m,長さが10m以上
の大きさに成形される。そして、この原反48を適宜寸
法に切断することで所望形状のウレタンフォーム材が得
られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記(A)の
製造方法は、次のような欠点および課題を内在してい
る。すなわち前記発泡成形型40は、ウレタンフォーム
材Sの最終製品形状を前提としたキャビティ形状に成形
する必要があるから型製作費用が嵩むものとなり、これ
がコストアップを招来していた。また、発泡成形型40
の大きさが限られているから、例えば該成形型40より
も長い長尺物等の成形が不可能であり、しかも型締め・
型開き操作や脱型作業等を伴ったバッチ方式であるから
成形効率が低い難点も内在している。更には、発泡成形
型40からウレタンフォーム材Sを容易に脱型させるた
めに、前記キャビティ43の内壁面に発泡成形に先立っ
て例えばワックス系の離型剤を塗布する必要があるが、
これが長い間に作業環境を汚す問題も指摘される。
【0005】また型締めした2つの成形型41,42の
内部で発泡成形を行なうため、得られたウレタンフォー
ム材Sの外表面には両型の接合部に沿って2本のパーテ
ィングラインが形成されることになる。このパーティン
グラインの部位は前記スキン層が形成されないので、そ
の部分におけるガスや液体に対するシール機能はかなり
低下している。従って、このように2本のパーティング
ラインを有するウレタンフォーム材Sをシーリング部材
として使用すると、使用部位によっては一方のパーティ
ングラインから他方のパーティングラインに向けてガス
や液体を通過させてしまい、本来のシール機能が果たせ
なくなる難点がある。
【0006】一方、前記(B)の製造方法も、次のような
欠点および課題を内在している。すなわち、移送コンベ
ア45の連続運転による連続成形方式であるから長尺物
の成形が可能であるとしても、上面側が規制されない空
間内で発泡した原反48の上面側の形状が一定とならな
いと共に、高さH(厚み)寸法が大きいので下側部位と上
側部位に密度差が生じる欠点等がある。また、前記サイ
ズに発泡成形された原反48自体は、その外表面に薄膜
の表皮層(スキン層)が形成されているとしても、該原反
48を切断して得られるウレタンフォーム材Sは外表面
に表皮層を有さないから、外表面が弱化して通気性が増
加するようになり、その用途範囲が限定される問題もあ
った。更には、前記原反48からウレタンフォーム材を
切り出した後に少なからず発生する加工屑の処理問題が
生ずると共に、該原反48のサイズが大きいので安全な
保管場所の確保や管理等がし難い等の問題もある。
【0007】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたもので、両端を除く外表面にスキン層
が形成され、パーティングラインは1本のみしか有さな
い新規なウレタンフォーム材を提供することを目的とす
る。また本発明の別の目的は、簡単で安価に製作される
成形ガイドと、安価に供給される成形紙とを使用するこ
とで、製品を前提とした形状,サイズでかつ外表面に表
皮層を有するウレタンフォーム材を連続的に製造する方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明に係るウレタンフォーム材
は、長尺で棒状をなすウレタン発泡体であって、その両
端部以外の外表面が実質的にスキン層で覆われ、かつ前
記外表面に長手方向に延びたパーティングラインが1本
のみ存在するよう構成したことを特徴とする。
【0009】同じく前記課題を解決し、所期の目的を達
成するため本発明に係るウレタンフォーム材の製造方法
は、原紙ロールから連続的に繰出されて走行する成形紙
の上部平滑面にウレタン原料を原料注出ヘッドから連続
的に供給した後に、該成形紙における長手方向の両端縁
部を合掌状に当接させ、下流側に配設した筒状ガイド部
材に前記成形紙の本体部分を通過させると共に、該ガイ
ド部材の長手方向に開設した直線状のスリットに前記合
掌状に当接している両端縁部を延出状態で通過させるこ
とで、該成形紙を筒状部として成形し、この筒状部が前
記筒状ガイド部材の内部を移動する過程で、前記成形紙
に供給した前記ウレタン原料を発泡・膨張させることに
よって、該ガイド部材の内壁面に密着する筒状部の内側
に長尺で棒状をなすウレタンフォーム材を連続的に成形
するようにしたことを特徴とする。この場合に、筒状ガ
イド部材を経て成形・固化のなされたウレタンフォーム
材から成形紙を剥離することで、該成形紙の上部平滑面
に接触していた該ウレタンフォーム材の外表面に薄膜の
表皮層が好適に形成される。また筒状部の内側に成形さ
れたウレタンフォーム材の外表面には、成形紙の合掌状
に当接した両端縁部の基部に沿って長手方向に1本のパ
ーティングラインが形成されている。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るウレタンフォ
ーム材およびその製造方法につき、好適な実施例を挙げ
て、添付図面を参照しながら以下説明する。そこで先
ず、本実施例に係るウレタンフォーム材の連続製造方法
を実施するのに使用される成形装置につき説明する。
【0011】(成形装置)図1は、本実施例に係るウレタ
ンフォーム材の連続製造方法を好適に実施するための成
形装置10を一部省略して示す斜視図、図2は図1に示
す成形装置10の上流側の部分正面図、図3は図1に示
す成形装置10の上流側の部分平面図である。この成形
装置10は、成形紙Pの繰出しおよびウレタン原料Uの
供給を行なう供給部11と、ウレタン原料Uの発泡させ
てウレタンフォーム材Sの成形を行なう成形部12とか
ら構成され、成形部12に向けて一定速度で連続的に送
出される成形紙Pの上面にウレタン原料Uを供給し、筒
状に変形した該成形紙Pが成形部12を通過する際に該
ウレタン原料Uを内側で発泡させてウレタンフォーム材
Sを成形するものである。
【0012】(供給部)供給部11は、原紙ロール15に
巻回された成形紙Pを前記成形部12へ向けて一定速度
で連続的に繰出す繰出しローラ16と、成形部12の入
り口側に配設されて円筒状に変形した前記成形紙Pの端
部を保持する保持ローラ17と、前記成形紙Pの上面へ
ウレタン原料Uを連続的に注出する原料注出ヘッド18
が具備されている。すなわち、前記繰出しローラ16に
よって原紙ロール15から連続的に繰出されて水平に走
行する前記成形紙Pは、該繰出しローラ16を通過する
際は平面状を呈しているが、この繰出しローラ16と前
記保持ローラ17との間を移動する際に両端縁部31,
31が合掌状に当接して筒状に徐々に変形され、各端縁
部31,31が当接して形成された当接片部33は前記
保持ローラ17で両側から転動挟持されることで、閉じ
た円筒状の筒状部32が形成されるようになっている。
なお、前記繰出しローラ16の駆動による成形紙Pの送
出速度と、前記原料注出ヘッド18によるウレタン原料
Uの単位時間の注出量により、成形部12へ供給される
ウレタン原料Uの供給量が決定される。
【0013】(成形部)前記成形部12は、直線状に延在
する所要長の筒状ガイド部材20と、このガイド部材2
0の上方に配設された複数基の移送コンベア25とから
構成されている。前記筒状ガイド部材20は、ウレタン
フォーム材Sの断面形状およびサイズを前提とした断面
形状に形成した成形室21を内部に有し(実施例では断
面円形)、またその上側壁部には、成形紙Pの前記当接
片部33の通過を許容する幅で長手方向に開設したスリ
ット22が形成され、安価に製作し得るものである。従
って、前記供給部11において筒状部32および当接片
部33に成形された成形紙Pは、前記筒状ガイド部材2
0に到来した際に、該筒状部32が成形室21内へ侵入
すると共に該当接片部33がスリット22に整合してガ
イド部材20の上方へ延出するようになる。なお、筒状
ガイド部材20の外側にヒータ等の加熱手段を装着し
て、適宜温度に加熱された筒状ガイド部材20内でウレ
タン原料Uの発泡成形を行ない得るようにすることもあ
る。
【0014】また前記各移送コンベア25は、前記筒状
ガイド部材20の上方において、前記スリット22を挟
んだ両側に対向した状態で配設されると共に、複数基の
該移送コンベア25が筒状ガイド部材20の長手方向に
亘って直列状に配設されている。各移送コンベア25
は、前記スリット22側にベルト26の一部を臨ませ、
図示しない駆動装置(モータ等)によって一定速度で回転
駆動するようになっている。そして、前記スリット22
から上方へ延出した当接片部33は、対向的に配設され
た夫々の移送コンベア25の各ベルト26,26で両側
から挟持され、定速回転する該ベルト26,26によっ
て成形紙Pの筒状部32が成形室21内を定速で移動す
るようになる。そして、筒状ガイド部材20の成形室2
1内を成形紙Pが移動する過程で、該成形紙Pの筒状部
32内でウレタン原料Uが発泡反応して膨張するように
なる。
【0015】なお前記成形部12の下流側には、前記当
接片部33または筒状部32を挟持状態で送出す送出し
コンベア(図示せず)が配設されており、成形紙Pおよび
該成形紙Pに被覆されたウレタンフォーム材Sのスムー
ズな送出しが図られるようになっている。
【0016】(成形紙)前記成形紙Pは、少なくともウレ
タン原料Uと接触する側に、例えばシリコン樹脂等を塗
布した上部平滑面30を有するもので、例えば様々な分
野で使用されていて安価に供給される所謂「剥離紙」が好
適に実施に供される。すなわちウレタン原料Uは、この
成形紙Pにおける筒状部32の空間内において上部平滑
面30に接触した状態で発泡成形されるので、成形され
たウレタンフォーム材Sの外表面には全面的に表皮層
(スキン層)35が成形される。なお成形紙Pは、前記成
形装置10でウレタンフォーム材Sを発泡成形する際に
必要とされ、該ウレタンフォーム材Sの成形完了後の適
時に該フォーム材Sから剥離した後は不要となる。
【0017】次に、前述のように構成された成形装置1
0を利用して実施される本実施例に係るウレタンフォー
ム材の連続製造方法につき説明する。
【0018】(成形紙の定速供給)前記繰出しローラ16
および前記移送コンベア25を同期的に定速運転した状
態において、供給部11に装着した原紙ロール15から
繰出した成形紙Pを繰出しローラ16に臨ませる。そし
て、繰出しローラ16を通過した成形紙Pを、その両端
縁部31,31を合掌状に当接して円筒状に変形させ、
この両端縁部31,31が当接して形成された当接片部
33を前記保持ローラ17間に臨ませて挟持させる。更
に、変形した成形紙Pの筒状部32を筒状ガイド部材2
0の成形室21内へ整合させる一方、保持ローラ17を
通過した当接片部33をスリット22へ整合させること
により、筒状部32は成形室21内へ侵入すると共に該
当接片部33は各移送コンベア25で挟持される。これ
により、前記当接片部33が各移送コンベア25のベル
ト26に挟持されながら該ベルト26に追従して移動す
ることにより、前記筒状部32が筒状ガイド部材20の
成形室21内を移動するようになる。従って、原紙ロー
ル15から平板状に繰出された成形紙Pは、水平に走行
して筒状ガイド部材20へ至る前に順次円筒状に変形
し、一定速度で該筒状ガイド部材20に沿って移動する
ようになる。
【0019】(ウレタン原料の注出工程)前記成形紙Pが
一定速度でかつ連続的に繰出されている状態において、
供給部11の上方に設置した前記原料注出ヘッド18か
らウレタン原料Uを注出させると、前記成形紙Pは未だ
円筒状に変形される前の状態であるから、注出されたウ
レタン原料Uは該成形紙Pの上部平滑面30上に落下す
る(図1)。このとき、原料注出ヘッド18からウレタン
原料Uを連続的に注出することにより、成形紙Pの上部
平滑面30上にウレタン原料Uが連続筋状に供給され
る。
【0020】ウレタン原料Uを上部平滑面30に載置し
た成形紙Pは、例えば図1に示したA点を基準に見る
と、成形部12側への移動と共に徐々に両端縁部31,
31が近接して合掌状に当接して変形し(図4)、該A点
が保持ローラ17,17を通過する際には、両端縁部3
1,31が当接して形成された当接片部33と、この当
接片部33により断面方向へ閉じた筒状部32が形成さ
れる。これにより、前記上部平滑面30に受け止められ
たウレタン原料Uは、前記筒状部32の内側に収納され
た状態となる。
【0021】(ウレタン原料の発泡工程)更に前記成形紙
Pが移動して、A点が筒状ガイド部材20の入口側端部
に到来すると、該筒状部32は筒状ガイド部材20の成
形室21内へ侵入すると共に、当接片部33はスリット
22に整合して該スリット22から上方へ延出し、前記
移送コンベア25に挟持される。そして、前記筒状部3
2内に収納されたウレタン原料Uは、前記原料注出ヘッ
ド18から注出された適宜後から発泡反応を開始してお
り、前記成形紙PのA点が筒状ガイド部材20のB点
(図1)に到来した際には、該筒状部32の内側で膨張し
つつある(図5)。そして、更にしかる時間後には、ウレ
タン原料Uは該筒状部32の内部全体に膨張するに至
る。このとき前記成形紙Pの筒状部32は、ウレタン原
料Uの発泡・膨張による発泡圧により成形室21の内壁
面に押付けられて密着するので、ウレタン原料Uは該成
形室21によって全面が規制された空間内で発泡するよ
うになる。
【0022】そして成形紙Pが更に移動し、前記A点が
筒状ガイド部材20の出口側に到来するまでの所要時間
内にウレタン原料Uの発泡反応が完了し、成形室21の
断面形状に沿った断面形状に硬化したウレタンフォーム
材Sが成形される(図6)。そして、成形紙Pの移動によ
りA点が筒状ガイド部材20から抜け出た際には、該A
点の内側に位置するウレタンフォーム材Sは成形紙Pの
筒状部32内で完全に固化する。
【0023】このように、本実施例の連続製造方法で
は、成形紙Pにおける筒状部32の内側に、最終製品の
断面形状を有した長尺で棒状をなすウレタンフォーム材
Sを連続的に成形することができる。(図7)。しかも、
前記筒状ガイド部材20を経て成形・固化のなされた前
記ウレタンフォームSから前記成形紙Pを剥離すれば、
この成形紙Pの上部平滑面30に接触していた該ウレタ
ンフォーム材Sの外表面に、薄膜の表皮層35が形成さ
れる(図8)。すなわち得られたウレタンフォーム材S
は、長尺で棒状に連続したウレタン発泡体であって、そ
の両端部以外の外表面が実質的にスキン層で覆われてい
る。しかも該ウレタンフォーム材Sの外表面には、長手
方向に延びるパーティングラインPLが1本のみ存在し
ている。ここで「実質的に」と称したのは、成形紙Pの状
態によっては、ウレタンフォーム材Sの両端部以外の外
表面の全てに完全にスキン層が形成されるとは限らない
からである。従って成形紙Pの上部平滑面30の状態さ
え良好であれば、ウレタンフォーム材Sにおける両端部
を外いた外表面の全てにスキン層が形成されるものであ
る。
【0024】このように、前記成形装置10を利用した
本実施例に係るウレタンフォーム材の連続製造方法で
は、連続的に繰出されて水平に走行する成形紙Pの上部
平滑面にウレタン原液Uを供給し、この成形紙Pを変形
して成形した筒状部32を筒状ガイド部材20の成形室
21内に沿って移動させ、この際に該筒状部32内で注
出したウレタン原料Uを発泡させることで、長尺で棒状
のウレタンフォーム材Sを連続的に成形し得る。また、
成形室21内に侵入した筒状部32は、当接片部33の
当接により閉じた空間として形成されるから、成形され
たウレタンフォームSの外表面全体に同一の圧力がかか
るようになり、該ウレタンフォームS全体が均一密度で
硬化するに至る。しかも、前記筒状ガイド部材20が安
価に製作され、前記成形紙Pも安価に供給され、また後
成形も必要ないから、成形コストの大幅な削減が可能と
なる。なお図5に示すように、対向し合う移送コンベア
25,25により挟持されて合掌状となる前記当接片部
33の当接程度は、前記筒状部32の内部におけるウレ
タン原料Uの発泡反応により生ずるガスは外部へ逃出さ
せるが、ウレタン原料は逃出させない程の度合が選定さ
れる。
【0025】なお前記実施例では、筒状ガイド部材20
の成形室21を断面円形に設定して断面円形状のウレタ
ンフォーム材Sを連続成形する場合を例示したが、該成
形室21の断面形状を多角形や楕円形に設定すれば、成
形紙Pの筒状部32はこの形状に沿って変形するから、
これに応じた断面形状のウレタンフォーム材Sが連続成
形される。しかも何れの断面形状であっても、成形され
たウレタンフォーム材Sの外表面には、成形紙Pの上部
平滑面30との接触による表皮層35が形成されるか
ら、表面強度の増加と共に通気性の低下が図られて用途
範囲が広くなる。
【0026】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るウレタ
ンフォーム材は、その両端部以外の外表面が実質的にス
キン層で覆われ、かつ外表面に1本だけのパーティング
ラインが長手方向に延びるようになっている。従って、
このウレタンフォーム材をシーリング材として使用した
場合は、そのパーティングラインは1本だけであるから
仮にガスや液体が該ラインの側から侵入しても逃出口が
ないため、使用部位の如何を問うことなくシール機能が
充分に果たされる利点がある。しかもウレタンフォーム
材Sは、該成形紙の上部平滑面に接触していた外表面に
薄膜の表皮層が形成されるので、表面強度の増加と共に
通気性の低下が図られて用途範囲が広くなる等の有益な
効果を奏する。また本発明に係るウレタンフォーム材の
製造方法では、連続的に繰出されて水平に走行する成形
紙の上部平滑面にウレタン原液を連続的に供給し、この
成形紙を変形して形成した筒状部を筒状ガイド部材の内
部に沿って移動させ、この際に該筒状部内で前記ウレタ
ン原料を発泡・膨張させるようにしたので、長尺で棒状
のウレタンフォーム材を連続的に成形し得る利点があ
る。しかも、前記筒状ガイド部材が安価に製作し得ると
共に、前記成形紙も安価に供給され、かつ後成形を必要
としないから、成形コストを大幅に削減し得る利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係るウレタンフォーム材
の連続製造方法を実施する装置の一部省略斜視図であ
る。
【図2】図1に示す成形装置における上流側の部分正面
図である。
【図3】図1に示す成形装置における上流側の部分平面
図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図であって、ウレタン原料
の供給された成形紙が次第に円筒状に変形する際の一過
程を示している。
【図5】図1のV−V線断面図であって、筒状ガイド部
材を通過する筒状部の内側でウレタン原料が発泡・膨張
している状態を示している。
【図6】図1のVI−VI線断面図であって、筒状ガイド部
材を通過した筒状部の内側で膨張したウレタン原料が硬
化し、該ガイド部材の内側形状に沿ったウレタンフォー
ム材が成形されつつある状態を示している。
【図7】図1に示した成形装置により成形されたウレタ
ンフォーム材を、成形紙の装着状態で示す部分斜視図で
ある。
【図8】図1に示した成形装置により成形されたウレタ
ンフォーム材を、成形紙を部分的に剥離した状態で示す
部分斜視図であって、その外表面の長手方向に1本のパ
ーティングラインが形成されている。
【図9】発泡成形型のキャビティ内でウレタンフォーム
材を成形している状態を示す従来例の断面図である。
【図10】ウレタンフォーム材からなる原反を移送コン
ベアで連続的に成形する従来例であって、(a)は移送コ
ンベア上に注出したウレタン原料が発泡して原反が成形
される状態を示す正面図、(b)は(a)のX−X線断面図
である。
【符号の説明】
15 原紙ロール 18 原料注出ヘッド 20 筒状ガイド部材 21 成形室 22 スリット 30 上部平滑面 31 端縁部 32 筒状部 35 表皮層 P 成形紙 S ウレタンフォーム材 U ウレタン原料 PL パーティングライン
フロントページの続き (72)発明者 柘植 正司 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 Fターム(参考) 4F204 AA42 AG03 AG14 AG20 EA01 EB02 EB13 EF05 EF36 EL04 EL25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺で棒状をなすウレタン発泡体であっ
    て、その両端部以外の外表面が実質的にスキン層で覆わ
    れ、かつ前記外表面に長手方向に延びたパーティングラ
    イン(PL)が1本のみ存在するよう構成したことを特徴と
    するウレタンフォーム材。
  2. 【請求項2】 原紙ロール(15)から連続的に繰出されて
    走行する成形紙(P)の上部平滑面(30)にウレタン原料(U)
    を原料注出ヘッド(18)から連続的に供給した後に、該成
    形紙(P)における長手方向の両端縁部(31,31)を合掌状に
    当接させ、 下流側に配設した筒状ガイド部材(20)に前記成形紙(P)
    の本体部分を通過させると共に、該ガイド部材(20)の長
    手方向に開設した直線状のスリット(22)に前記合掌状に
    当接している両端縁部(31,31)を延出状態で通過させる
    ことで、該成形紙(P)を筒状部(32)として成形し、 この筒状部(32)が前記筒状ガイド部材(20)の内部を移動
    する過程で、前記成形紙(P)に供給した前記ウレタン原
    料(U)を発泡・膨張させることによって、該ガイド部材
    (20)の内壁面に密着する筒状部(32)の内側に長尺で棒状
    をなすウレタンフォーム材(S)を連続的に成形するよう
    にしたことを特徴とするウレタンフォーム材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記筒状ガイド部材(20)を経て成形・固
    化のなされた前記ウレタンフォーム材(S)から前記成形
    紙(P)を剥離することで、該成形紙(P)の上部平滑面(30)
    に接触していた該ウレタンフォーム材(S)の外表面に薄
    膜の表皮層(35)が形成される請求項2記載のウレタンフ
    ォーム材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記筒状部(32)の内側に成形されたウレ
    タンフォーム材(S)の外表面には、前記成形紙(P)の合掌
    状に当接した両端縁部(31,31)の基部に沿って長手方向
    に1本のパーティングラインが形成されている請求項2
    記載のウレタンフォーム材の製造方法。
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