JP2001137701A - 吸着材及び脱臭方法 - Google Patents

吸着材及び脱臭方法

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JP2001137701A
JP2001137701A JP32276599A JP32276599A JP2001137701A JP 2001137701 A JP2001137701 A JP 2001137701A JP 32276599 A JP32276599 A JP 32276599A JP 32276599 A JP32276599 A JP 32276599A JP 2001137701 A JP2001137701 A JP 2001137701A
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Norihiro Yaide
乃大 矢出
Shigeo Yasutake
重雄 安武
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 資源を有効に利用し、廃棄物の削減を行うと
同時に脱臭性能の優れた吸着材を提供し、悪臭ガスの乾
式吸着法の性能向上を図る。 【解決手段】 砂又は砂と炭素質物の混練物を造粒し、
前者を空気中で後者を還元性雰囲気で焼成した多孔質焼
結体又は炭素質物入り多孔質焼結体に、酸化剤を添着さ
せた吸着材。前記吸着材と悪臭ガスを接触せしめて悪臭
ガス中の臭気成分を除去することを特徴とする脱臭方
法。装置内部に前記吸着材と前記吸着材を支持する支持
床とを有し、ガスの流入口と流出口を備えた脱臭装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水、し尿、産業
排水等の排水処理時、あるいはそれら排水処理に伴って
発生する汚泥やごみ等の有機性廃棄物の脱水処理等の処
理処分時に発生する悪臭ガスの脱臭に用いる吸着材、そ
の吸着材を用いる脱臭方法及び脱臭装置に関する。
【0002】
【従来の技術】下水、し尿、産業排水等の排水処理時や
排水処理に伴って発生する有機性汚泥や生ごみ等の有機
性廃棄物の処理処分時に悪臭ガスが発生し、このために
作業環境の改善、周辺住民への環境対策および設備機器
への腐食防止対策が非常に重要である。悪臭ガスを脱臭
する従来技術としては、燃焼法、薬液洗浄法、生物脱臭
法、及び活性炭吸着法に代表される乾式吸着法などがあ
る。その適用範囲は概略、燃焼法が高濃度臭気に、薬液
洗浄法が中濃度臭気に、生物脱臭法が高濃度臭気から中
濃度臭気に、乾式吸着法が低濃度臭気に適すると言われ
ている。
【0003】乾式吸着法は、すべての臭気成分をしきい
値以下まで除去することが可能であるために、燃焼法や
薬液洗浄法等の後に、仕上げの処理として使用される場
合が多い。乾式吸着法としては活性炭吸着法が一般的で
あるが、普通の活性炭では吸着寿命が短いため薬品を担
持させたものが使用され、このような活性炭は添着炭と
呼称される。尚、薬品を担持させていない活性炭を無添
着炭という。硫化水素などの酸性臭気成分の除去には、
アルカリ添着炭、アンモニアなどのアルカリ性臭気成分
の除去には酸添着炭、硫化メチルなどの中性臭気成分に
は中性ガス用添着炭など、種々の薬品を添着して除去効
果を高めた活性炭が使用される。
【0004】アルカリ添着炭は、主に水酸化ナトリウム
や水酸化カリウムを添着したもの、酸添着炭としてはリ
ン酸や硫酸を添着したもの、中性ガス用添着炭としては
臭素化合物を添着したものなどが知られている。本発明
に係る吸着剤は、臭気成分の効率的な除去を目的として
発明されたものである。活性炭吸着法に使用される活性
炭は、貴重な有限の資源から作られている。近年、地球
環境が注目され、省資源やリサイクルが望まれている中
で、廃鋳物砂を有用な材料として再利用することは非常
に意義あることである。
【0005】鋳物業界においては、鋳物製造工程におい
て、使用済み鋳物砂型を開枠した際に多量の使用済み鋳
物砂が発生する。鋳物を造る際の型枠として使われる鋳
物砂は、資源の有効利用と廃棄物削減のために一度使用
した鋳物砂を再利用している。この鋳物砂の再利用時に
鋳物砂を解砕して砂を回収しているが、30%程度はダ
スト、廃鋳物砂になり、廃棄物として埋め立て処分され
ている。このような微細廃鋳物砂を埋め立て処分するた
めには、費用の問題の他に埋め立て場所の不足の問題が
ある。鋳物業界において、使用済み鋳物砂から回収作業
時に発生する廃鋳物砂の有効利用は重要な課題である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかして、脱臭方法に
使用される乾式吸着材として使用される添着活性炭には
前記したように、アルカリ性ガス用、酸性ガス用及び中
性ガス用の3種類があり、それぞれ、対象成分をしきい
値以下まで除去することが可能である。しかしながら、
従来の乾式吸着材には以下に示すような課題があった。
【0007】(イ) 活性炭をベースに臭気成分を吸着
分解する薬品を活性炭の表面やその内部に含浸させて添
着させる場合、実際上、活性炭に添着し、酸化作用を示
す薬品は臭素ガスと臭化水素とに限られる。 (ロ) 実際の排ガス中にはアルカリ性ガス臭気成分、
酸性ガス臭気成分及び中性ガス臭気成分が混在している
場合が多く、1種類の添着炭では対応できないことが多
い。このために、すべての臭気成分を除去するためには
アルカリ性ガス用、酸性ガス用及び中性ガス用の3種類
の添着炭をそれぞれ充填した活性炭吸着塔が必要であっ
たり、1つの吸着塔を多段に区分し、その各々に異なっ
た添着炭を充填するなどの処置が必要であった。 (ハ) 添着炭による臭気除去の主体は添着された薬品
であり、特に活性炭自身の吸着量が少ない硫化アルキル
において、その影響は強い。したがって、薬品を高価な
活性炭に添着させる必要性は低い。
【0008】本発明の目的は、上記課題を解決するとと
もに、限りある資源を有効に利用し、廃棄物の削減を行
うと同時に脱臭性能の優れた吸着材を提供し、乾式吸着
法の性能向上を図るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者は鋭意検討を行い。砂の多孔質焼結体に酸
化剤を添着させた吸着材が、硫化メチルなどの中性臭気
成分の高性能の悪臭吸着材となることを見出して本発明
を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、次の手段により前記
課題を解決した。 (1)砂を造粒し、焼成した多孔質焼結体に酸化剤を添
着させた吸着材。 (2)砂と炭素質物を混練後、造粒し、還元性雰囲気で
焼成して得られる炭素質物入り多孔質焼結体に酸化剤を
添着させた前記(1)記載の吸着材。 (3)砂を造粒し、焼成した多孔質焼結体に酸化剤を添
着させた吸着材と悪臭ガスを接触せしめて悪臭ガス中の
臭気成分を除去することを特徴とする脱臭方法。 (4)砂と炭素質物を混練後、造粒し、還元性雰囲気で
焼成して得られる炭素質物入り多孔質焼結体に酸化剤を
添着させた吸着材を使用することを特徴とする前記
(3)記載の脱臭方法。 (5)装置内部に前記(1)記載の吸着材と、前記吸着
材を支持する支持床とを有し、ガスの流入口と、ガスの
流出口を備えたことを特徴とする脱臭装置。
【0011】本発明の吸着材は、非常に融点の高い珪砂
(SiO2 )を主成分とする微細砂から製造された多孔
質焼結体に酸化剤を添着させたもので、アルカリ性ガ
ス、酸性ガス及び中性ガスを同時に脱臭でき、脱臭効率
の向上が図れる。本発明の炭素質物入りの吸着材は、砂
と炭素質物、好ましくは吸着性能に優れた活性炭から製
造した多孔質焼結体に酸化剤を添着させたもので、更な
る脱臭性能の向上を図る。また、本発明の吸着材は、高
価な活性炭を使用する事なく、あるいは活性炭の使用量
を最小限にすることで、硫化アルキルを効果的に除去す
るものである。つまり、本発明は、多孔質焼結体および
活性炭入り多孔質焼結体に酸化剤を添着させることによ
って、安価で脱臭性能が高い吸着材が提供できる。
【0012】本発明の脱臭方法は、砂を造粒し、焼成し
た多孔質焼結体に酸化剤を添着させ、その吸着材と悪臭
ガスを接触せしめて悪臭ガス中の臭気成分を除去するも
のであって、焼成して得られた多孔質焼結体は酸化剤を
良く添着することができる。このため、脱臭効果が高
い。また上記の脱臭方法は、砂と炭素質物を混練後、造
粒し、還元性雰囲気で焼成して得られる炭素質物入り多
孔質焼結体に酸化剤を添着させた吸着材を用いるもので
あって、同様に乾式吸着法に使用される。この吸着材は
炭素質物を混合して還元性雰囲気で焼成しているで、炭
素質物が炭化して活性炭ないしそれに近い炭素部分を有
し、酸化剤を添着させたときにそれらを良く保持してい
る。
【0013】本発明の脱臭装置は、装置内部に、砂を造
粒し、焼結した多孔質焼結体に酸化剤を添着させた吸着
材と、前記吸着材を支持する支持床とを有し、ガスの流
入口と流出口を備えたことを特徴とする脱臭装置であっ
て、アルカリ性ガス臭気成分、酸性ガス臭気成分、中性
ガス臭気成分が混在している臭気成分を除去するため
に、アルカリ性ガス用、酸性ガス用及び中性ガス用の3
種類の添着炭をそれぞれ充填した活性炭吸着塔が必要な
く、また一つの吸着塔を多段に区分し、それらにその異
なった添着炭を充填するなどの処理が必要でなく、設備
の簡素化と、省スペース化が可能である。そして、本発
明に用いる砂は、通常の砂であれば良いが、鋳物砂、廃
鋳物砂が好ましく、他にも焼却炉床砂等が用いられる。
特に、廃鋳物砂を再利用するものは、資源の節約と廃棄
物削減に寄与する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明するが、本発明はこれに限定されない。本発明
に用いる砂は、砂であればなんでもよく、特に限定され
ない。そのなかでも鋳物砂、廃鋳物砂が好ましい。本発
明の多孔質焼結体に供される廃鋳物砂は、使用済み鋳物
砂型を開枠した際、およびそれによって生ずる鋳物砂の
再生処理の際に発生する微細な砂であって、鋳物砂とし
て再使用できないほど微細な砂である。一般に鋳物砂に
は、珪砂、粘土、澱粉、植物油、炭素などから形成され
る生砂型と珪砂と有機バインダー樹脂から形成される有
機砂型がある。鋳造工程に使用された型枠が開枠された
際、又は再生処理されて得られる粒径約0.15mm
(100メッシュ以下)、好ましくは粒径0.075m
m(200メッシュ)以下の微細な砂が、本発明の多孔
質焼結体の原料として使用される。粒径0.15mm以
上の粒子の砂が混入すると、造粒後の粒子結合力が弱ま
るために好ましくはない。
【0015】この微細な廃鋳物砂は生砂型のみから得ら
れるものの他に、これと少量の有機砂型から得られるも
のとの混合物を含み、以下のような鋳物組成である。 SiO2 :80〜90%(重量、以下同様)、Al2
3 :6〜13%、Fe 2 3 :2〜3%、全粘土成分3
0〜50%、その他にも有機バインダー樹脂、澱粉、植
物油、炭素などを廃鋳物砂100重量部に対して、約数
重量部含有していても良い。この廃鋳物砂に含まれる粘
土成分が焼成時の砂粒子を強力に結合させるために、多
孔質焼結体を製造する際に、特にバインダーを添加する
必要はない。本発明では、多孔質焼結体の製造原料に、
廃鋳物砂の代わりに一部鋳物製造工程に使われる鋳物砂
を使用することができる。
【0016】本発明の多孔質焼結体の製造において、廃
鋳物砂をニーダなどの混練機で混練後、パン型造粒機や
流動層型造粒機で所定の大きさに造粒する。造粒物は、
好ましくは自然乾燥、あるいは熱などによる強制乾燥し
た後、電気炉等で800〜1000℃で1時間程度焼成
する。この時に廃鋳物砂に含まれる有機バインダー樹
脂、澱粉、植物油、炭素などが揮発したり、炭化するこ
とで、穴があき、多孔質焼結体が得られる。前記造粒物
が多孔質状になることで、添着用の薬品が容易に含浸さ
れることができる。
【0017】本発明の炭素質物入り多孔質焼結体は、廃
鋳物砂と炭素質物を混練した後、多孔質焼結体の場合と
同様にして造粒乾燥後、還元性雰囲気の状態で同様の条
件で焼成する。炭素質物の形状は粒状でも良いが、廃鋳
物砂と混合しやすくするために粒径0.15mm以下に
粉砕された粉末の炭素質物がよい。炭素質物は木材、ヤ
シ殻系、石油系等の原料を400〜600℃で加熱乾留
して得られるものである。
【0018】本発明における炭素質物は有機物が炭化さ
れたものであれば良く、好ましくは活性炭が良い。活性
炭は他の炭素質物より臭気の吸着除去が良く、炭素質物
入り多孔質焼結体を製造する際にも品質の安定した活性
炭の使用が望ましい。活性炭は上記木炭などを薬品や水
蒸気で賦活させて製造される。炭素質物としては、活性
炭製造や活性炭再生時に発生するふるい下や集塵ダスト
でも良く、資源節約や廃棄物削減の点から効果的であ
る。また、ガス吸着性能に関しては、廃鋳物砂と混練
後、還元性雰囲気で焼成して再活性化できるので、原料
活性炭としては回収したままの再生前の活性炭でも良
い。
【0019】活性炭を使用する場合には、廃鋳物砂に対
する活性炭の混合割合は両者の混合物の5〜50%、好
ましくは5〜30%である。5%以下では初期のガス吸
着が期待できない。50%を超えると、多孔質焼結体の
強度が低下する。多孔質焼結体および活性炭入り多孔質
焼結体の粒径は1〜5mmの範囲が良く、均等係数が
1.1から2まで多孔質焼結体だけを単独で使用しても
良いし、あるいは混合して使用しても良い。それらの形
状は球状または円柱状が良い。1mm以下の粒径では充
填層の閉塞や悪臭ガスの通気抵抗が高くなるとともに悪
臭ガスの偏流れの原因になり、脱臭性能が低下する。5
mmを超えると、吸着材の表面積が少なくなり、悪臭ガ
スと吸着材が接触する機会が減るために脱臭効率が低下
する。
【0020】多孔質焼結体および炭素質物質入り多孔質
焼結体(以下まとめて「多孔質焼結体」という)への酸
化剤の添着量は乾燥焼結体重量あたり5〜30%であ
る。添着する酸化剤としては、塩素、臭素、ヨウ素など
のハロゲンガスや、過マンガン酸塩、次亜塩素酸塩、臭
素酸塩、安定化二酸化塩素、過酸化物等が好ましい。添
着量が少ないと、脱臭性能が低下する。添着量が30%
以上であると、吸着材の吸湿性が高くなり、臭気の吸着
が阻害され、脱臭性能が低下する。添着用の薬品である
ハロゲンガスは塩素、臭素、ヨウ素である。これらハロ
ゲンガスと多孔質焼結体とを接触させて、ハロゲンガス
を多孔質焼結体および活性炭入り多孔質焼結体の内部に
保持させる。
【0021】多孔質焼結体にハロゲンガスを吸着させる
方法としては通常の吸着法、たとえば、ハロゲンガスを
含有したキャリヤーガスを多孔質焼結体に接触させるこ
とよりなる気相吸着法が挙げられる。上記気相吸着法に
おいては、キャリヤーガスとしては、たとえば空気、窒
素、炭素ガスなどが挙げられる。ハロゲンとキャリヤー
ガスと混合割合は通常ハロゲンガスの濃度が30容量%
以下であるが、0.05〜2容量%が好ましい。接触温
度は、150℃以下、好ましくは80℃以下である。な
お、吸着の際に吸着熱が発生するので温度が150℃以
上にならないよう接触方法、ガスおよび吸着容器の温度
を考慮するのがよい。このような方法としては多孔質焼
結体の流動床、移動床、噴流床などにハロゲン含有ガス
を流通循環接触せしめる連続気相吸着法が挙げられる。
このようにしてハロゲンを吸着して得られる除去剤は、
次いでハロゲンガスを含まないキャリヤーガスを100
℃以下の温度で流通せしめて、吸着されていないハロゲ
ンを脱離させることが望ましい。
【0022】ハロゲンガス以外の酸化剤は、過マンガン
酸塩、次亜塩素酸塩、臭素酸塩、安定化二酸化塩素、過
酸化物等である。所定濃度の酸化剤溶液に乾燥状態の多
孔質焼結体または活性炭入り多孔質焼結体を浸漬させ、
多孔質焼結体の内部に酸化剤を浸透させ、余分な酸化剤
水溶液を分離したのち、乾燥させて多孔質焼結体吸着材
を製造する。脱臭対象の臭気はアンモニア、アミン類
(トリメチルアミン)、アルデヒド類、硫化水素、メチ
ルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル等である
が、特に、硫化アルキルである硫化メチルと二硫化メチ
ルである。
【0023】
【実施例】以下に、実施例によって本発明を詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでな
い。
【0024】実施例1 図1は、この実施例で使用する乾式吸着脱臭装置の概略
図を示す。カラム1は、内部に吸着材2が充填されてお
り、吸着材2は支持床3で支持されている。支持床とし
てはネット、多孔質板、ストレーナ等がある。下部から
流入する試験用原ガス4がカラム1内の吸着剤で悪臭成
分を除去されて、上部から処理ガス5が排出するように
構成されている。図1に示すように、内径150mm、
高さ1000mmのポリ塩化ビニル製のカラム1を3塔
使用し、空塔線速度(LV)0.3m/秒、空塔速度
(SV)2160h-1で連続試験した。各々のカラムに
以下の吸着材を500mmの高さに充填した。
【0025】(1)添着炭 担持体 :ヤシ殻活性炭 粒径 :2〜5mm 添着薬品と添着量:臭素、10% (2)多孔質焼結体吸着材 担持体 :多孔質焼結体 平均粒径 :3mm、均等係数:1.2 添着薬品と添着量:臭素、10% (3)炭素質物入り多孔質焼結体吸着材 担持体 :炭素質物入り多孔質焼結体 平均粒径 :3mm、均等係数:1.2 添着薬品と添着量:臭素、10%
【0026】試験に使用した多孔質焼結体は、以下のよ
うに製造した。粒径約0.075mm以下の廃鋳物砂に
水を加えて、混練し、造粒機で球状に造粒乾燥、800
℃で70分間焼成した。炭素質物入り多孔質焼結体は、
廃鋳物砂80重量部に対して石炭系粉末活性炭20重量
部の割合で混合し、水を加えて混練し、造粒機で球状に
造粒乾燥、その後窒素気流中で800℃で70分間焼成
した。市販の標準ガスと空気で調製した模擬ガスを原ガ
スとして試験に供した。その原ガスの組成は、硫化水
素:2ppm、硫化メチル:1ppm、二硫化メチル1
ppmである。第1表に処理ガスの各臭気成分濃度を示
す。臭素添着炭だけでは硫化水素の除去は困難であっ
た。
【0027】
【表1】
【0028】実施例2 実施例1の添着炭の代わりに水酸化ナトリウムをヤシ殻
活性炭に10%を添着したものをアルカリ添着炭とし
た。このアルカリ添着炭と実施例1の臭素添着炭をそれ
ぞれ250mmの高さでカラムに充填し、実施例1と同
様に試験した。第2表に処理ガスの各臭気成分濃度を示
す。アルカリ添着炭+臭素添着炭のそれぞれの充填層高
さが他の吸着材に比べて低い分だけ、すなわち硫化メチ
ル等の中性ガスの吸着に有効な臭素添着炭の充填高さが
低い分だけ、処理ガスの硫化メチルや二硫化メチルの濃
度が高くなっていた。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の多
孔質焼結体の吸着材および炭素質物入り多孔質焼結体の
吸着材は砂、特に鋳物砂、廃鋳物砂から製造されるの
で、(1)吸着材は、高価な活性炭を使用するこなく、
あるいは活性炭の使用量を最小限にすることができ、吸
着材が安価である、(2)酸性、中性およびアルカリ性
臭気成分が同時に脱臭できる、(3)設備の簡素化と省
スペース化が可能、(4)資源の節約と廃棄物削減に寄
与する、であるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸着材を用いる乾式吸着脱臭装置の概
略図を示す。
【符号の説明】
1 カラム 2 吸着材 3 支持床 4 試験用原ガス 5 処理ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA05 BB02 BB04 CC02 CC03 CC04 CC05 CC08 CC09 CC13 HH05 JJ03 JJ04 KK08 LL10 MM01 MM05 QQ03 4D002 AA03 AA05 AA06 AA13 AA14 AA32 AB02 AC10 BA04 CA07 DA17 DA41 DA47 DA66 4G066 AA04B AA31B AA66B AC39A BA09 BA20 BA22 CA02 CA25 CA27 CA29 CA52 DA03 FA03 FA22 FA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂を造粒し、焼成した多孔質焼結体に酸
    化剤を添着させた吸着材。
  2. 【請求項2】 砂と炭素質物を混練後、造粒し、還元性
    雰囲気で焼成して得られる炭素質物入り多孔質焼結体に
    酸化剤を添着させた請求項1記載の吸着材。
  3. 【請求項3】 砂を造粒し、焼成した多孔質焼結体に酸
    化剤を添着させた吸着材と悪臭ガスを接触せしめて悪臭
    ガス中の臭気成分を除去することを特徴とする脱臭方
    法。
  4. 【請求項4】 砂と炭素質物を混練後、造粒し、還元性
    雰囲気で焼成して得られる炭素質物入り多孔質焼結体に
    酸化剤を添着させた吸着材を使用することを特徴とする
    請求項3記載の脱臭方法。
  5. 【請求項5】 装置内部に請求項1記載の吸着材と、前
    記吸着材を支持する支持床とを有し、ガスの流入口と、
    ガスの流出口を備えたことを特徴とする脱臭装置。
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