JP2001135609A - 基板処理方法および装置 - Google Patents

基板処理方法および装置

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JP2001135609A
JP2001135609A JP31102599A JP31102599A JP2001135609A JP 2001135609 A JP2001135609 A JP 2001135609A JP 31102599 A JP31102599 A JP 31102599A JP 31102599 A JP31102599 A JP 31102599A JP 2001135609 A JP2001135609 A JP 2001135609A
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water
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spraying
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Yoshinori Inagaki
嘉紀 稲垣
Munehisa Mitsuya
宗久 三矢
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少ない空気量、小さい空気流速で基板上の水を
効率的に乾燥除去し、基板表面に残存する異物を低減す
る。 【解決手段】基板3を略水平方向に搬送用ローラ6と、
略水平方向に搬送される洗浄後の基板3表面に、水溶性
有機溶剤を飽和蒸気圧の0.05%〜90%の濃度範囲
で含む混合気体を狭い空間から吹き付けるエアナイフノ
ズル3を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置や半
導体装置等の製造工程において、基板を洗浄し、乾燥す
る基板処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の基板洗浄後の乾燥工程における、
空気や窒素を用いたエアナイフ乾燥については、例えば
特開平8−236498号公報に記載されている。
【0003】エアナイフを用いた乾燥では、エアナイフ
乾燥前に基板上にリンス水で濡れている部分と濡れてい
ない部分が有る場合は、両者の境界で水しみが発生する
ことがあった。これを防止するため、基板表面全面を均
一に乾燥させるために、エアナイフ直前でリンス水を添
加し、エアナイフ通過時には基板全面が濡れているよう
にすることが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】乾燥能力を確保するた
めには、エアナイフの流量と流速を増加する必要があ
り、大量のエア(例えば数100リットル/分)を要す
る。同時に大量の排気処理も必要であり、コストが増大
する。
【0005】また、エアナイフ乾燥では基板表面に水中
の汚れが残留しやすい。試しに水の代わりに食塩水で基
板表面を濡らした後、乾燥させたところ、基板表面に食
塩の結晶が残存することが確認された。
【0006】半導体装置の製造工程において、純水バス
中に基板を浸漬し、バス中から垂直にゆっくり引き上げ
て水切りを行う際に、2−プロパノール等の、蒸気圧と
水に対する溶解度が大きい有機溶剤の蒸気を含んだ気体
の雰囲気とする技術がある。バス中の純水と、有機溶剤
が溶解した基板上またはバス内の水の表面では、表面張
力が異なるため、液の移動が起こる(この現象はマラン
ゴニ効果と称される。)。この効果により、基板上の水
は速やかに除去される。この際、水中の異物は基板上に
残らず、清浄に除去される。このマランゴニ効果を利用
した乾燥は、マランゴニ乾燥と称される。なお、マラン
ゴニ乾燥については、例えば特開平2−291128号
公報に記載されている。
【0007】しかし、マランゴニ乾燥では、基板を垂直
に引き上げる必要があるため、基板が大型の場合は、基
板の保持方法が難しく、装置の規模が大きくなり、実現
が困難である。
【0008】本発明の第1の目的は、少ない空気量、小
さい空気流速で基板上の水を効率的に乾燥除去すること
にある。
【0009】本発明の第2の目的は、基板表面に残存す
る異物を低減することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の基板処理方法は、洗浄後の基板の乾燥を行
う基板処理方法において、水溶性有機溶剤を飽和蒸気圧
の0.05%〜90%の濃度範囲で含む混合気体を狭い
空間から前記基板表面に吹き付けて乾燥を行うことを特
徴とする。
【0011】また、本発明の基板処理装置は、基板を搬
送する手段と、洗浄後の前記基板表面に、水溶性有機溶
剤を飽和蒸気圧の0.05%〜90%の濃度範囲で含む
混合気体を狭い空間から吹き付ける手段と、前記混合気
体を吹き付ける際、前記基板上の水を強制的に排水する
手段とを具備することを特徴とする。
【0012】また、本発明の基板処理装置は、基板を搬
送する手段と、洗浄後の前記基板表面にリンス水を添加
する手段と、前記基板表面に水溶性有機溶剤を飽和蒸気
圧の0.05%〜90%の濃度範囲で含む混合気体を狭
い空間から吹き付ける手段と、前記混合気体を吹き付け
る際、前記基板上の水を強制的に排水する手段と、水溶
性有機溶剤の液体を溜めるタンクと、前記タンク中の液
体を霧化する噴射弁と、前記噴射弁の開度制御装置と、
前記噴射弁により供給される水溶性有機溶剤が混合され
た混合気体を冷却する冷却装置と、前記混合気体の前記
水溶性有機溶剤の濃度検出装置とを具備し、前記冷却装
置で冷却された混合気体は、前記濃度検出装置による濃
度測定後、混合気体の供給管を通って前記吹き付ける手
段から前記基板に吹き付けられ、前記開度制御装置は前
記濃度検出装置の検出結果をフィードバックし、混合気
体の濃度が所定の値となるように前記噴射弁の開度を制
御することを特徴とする。
【0013】単なる空気または窒素を用いたエアナイフ
よりも少ない空気量あるいは小さい空気流速で基板上の
水を乾燥除去できる。また、乾燥後の基板表面への異物
の残存を低減できる。この効果は、シリカやアルミナ等
の親水性表面を有する異物、ポリスチレン等の疎水性表
面を有する異物の両者に対して起こるが、親水性表面を
有する異物で特に顕著である。
【0014】2−プロパノールにさらされた水層面は、
2−プロパノールの溶解により、表面張力が下がる。こ
のような表面張力の低下した水と、純度の高い水との表
面張力の差異から水の移動が起こる(このような表面張
力の差異により物体の移動が起こる現象はマランゴニ効
果と呼ばれる)。従来のエアナイフでは、風圧により液
滴を移動させるが、本発明の手法では風圧に加え、マラ
ンゴニ効果が液体の移動に寄与するため、液滴の除去効
率が高くなる。
【0015】また、一般に、乾燥時には液体の移動と蒸
発が同時に進行するが、本発明によれば、蒸発によって
基板表面から消失する水の割合が極めて小さくなる。そ
のために、乾燥除去すべき水の中に含まれている異物の
大部分が、水と共に移動・排出され、基板表面への再付
着が少ない。かかる乾燥過程においては、通常のエアナ
イフ乾燥に比べて、水の後退接触角が大きくなる。親水
性異物では、表面張力により水表面で基板側に向かう力
が大きいことが再付着の原因になっている。本発明によ
れば、表面張力が小さくなることと、後退接触角が大き
くなることの相乗作用により、異物再付着防止の効果が
大きい。
【0016】上述のように、液滴の除去効率が高くなる
ために、乾燥時間が短縮され、空気または窒素等の乾燥
気体の使用量と排気量を低減できる。また、乾燥後の基
板表面の異物数を低減できる。
【0017】特開平11−145102号公報には、ア
ルコールなどの揮発性溶剤を含む混合気体を吹き付ける
ことによる洗浄水の除去方法が記載されている。しか
し、本方法では、この公報の請求項3や6に記載されて
いる通り、空気や不活性ガスなどを用いる除去処理を予
め施した後に、完全には除去されずに残った少量の水を
さらに除去するものである。その除去方法は、基板上に
残った水を、それよりも蒸気圧の高い液体に置換して気
化しやすくすることである。このような方法では、少量
の揮発性溶剤で効率的に基板表面を乾燥させるために
は、大部分の洗浄水は予め除去しておくことが望まし
い。そのためには、空気や不活性ガスを用いた前処理が
必要である。
【0018】本発明は、例えばイソプロピルアルコール
(IPA)を用いた、いわゆるIPA乾燥と呼ばれる乾
燥方法を利用している。洗浄水をIPA置換して乾燥の
効率を向上させる技術は、特開平6−69182号公
報、特開平6−99051号公報、特開平8−6184
6号公報等に記載されている。
【0019】これらの発明に対して、本発明の主眼は、
基板表面に存在する液体の蒸発を極力防止し、その大部
分を基板端から強制的に連続的に排出させることであ
る。
【0020】液体の蒸発が好ましくない理由は、以下の
通りである。
【0021】すなわち、洗浄後に基板上に残った水は、
完全には清浄ではなく、微量ながらも異物や汚染物質を
含む可能性が高い。このような洗浄水やこれを置換した
液体の蒸発は、異物や汚染物質の濃縮と再付着をもたら
す。したがって、基板表面からの液体の蒸発は、洗浄に
より清浄表面を得る目的からは好ましくない現象であ
る。
【0022】本発明は、エアナイフ側から混合気体によ
り水を押し、その際、基板上の水を強制的に排水する手
段により反対側から水を引くことの共同作用により、一
方向の水の流れを生じさせて水を除去するものである。
この方法では、基板表面は途切れることなく、一様に洗
浄水で覆われていることが好ましく、空気や不活性ガス
を吹き付けて予め乾燥させておくことは逆効果である。
このように、本発明では、水を連続的に排出させるもの
であり、特開平11−145102号公報の発明とは全
く別の発明である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明する
図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0024】実施の形態1 図1(a)は本発明の実施の形態1を示す基板処理装置
の上面図、(b)は側面図および構成図である。
【0025】100は洗浄および乾燥装置の筐体、2は
リンス水添加ユニット、3はエアナイフノズル、4はエ
アナイフ用混合気体の給気管、5はガラス基板、6はガ
ラス基板搬送用のローラ、19は基板5の位置の検出を
行う基板検出スイッチである。7はエアナイフ用混合気
体の冷却装置、8は2−プロパノール等の液体タンク、
9は液体タンク8中の液体を霧状に噴出するための噴射
弁、21は噴射弁9の開度制御装置、20は濃度検出装
置である。
【0026】基板5は洗浄された後、リンス水添加ユニ
ット2でリンスされ、基板5上にはリンス水が充填され
た状態でエアナイフノズル3の位置までローラ6により
搬送される。液体タンク8中の液体は噴射弁9により霧
化され、空気または窒素との混合気体となって冷却装置
7に供給される。混合気体は冷却装置7で、ガラス基板
5の表面温度と比較し、0〜20℃低い温度まで冷却さ
れるが、このとき飽和蒸気圧の低下により、混合気体の
一部が凝結し液化する。液化した2−プロパノールは液
体タンク8へ回収され、再度利用される。冷却装置7で
冷却された混合気体は、濃度検出装置20による濃度測
定後、混合気体の供給管4を通ってエアナイフノズル3
に供給され、ガラス基板5に吹き付けられる。混合気体
の温度はガラス基板5表面の温度より低いため、基板表
面での2−プロパノールの凝結は生じない。冷却装置7
通過後の混合気体中の2−プロパノールの濃度は室温で
の飽和蒸気圧の0.05%以上かつ90%とする。噴射
弁9の開度制御装置21は濃度検出装置20の検出結果
をフィードバックし、混合気体の濃度が上記の値となる
ように噴射弁9の開度を制御する。また、液体タンク8
の液体には、以下に述べる低分子量の有機化合物を用い
る。
【0027】液体タンク8に供給される本発明で用いる
低分子量有機化合物は、窒素や空気などの輸送気体と共
にエアナイフノズル3のスリット部から基板5に吹き付
けられることにより、基板5表面に存在するリンス水層
の表面に溶解して、その部分の表面張力を純粋な水より
も有意に低下せしめる機能を有する必要がある。したが
って、十分な乾燥効果をもたらすために該有機化合物が
満たすべき条件は、測定可能な蒸気圧を有すること、水
に対する溶解度を有すること(溶解度がゼロより大きい
こと)、そして表面張力が水より小さいこと、の三点で
ある。蒸気圧は室温で133Pa(1mmHg)以上で
あることが好ましく、533Paから39997Pa
(4から300mmHg)の範囲が特に好ましい。水に
対する溶解度は室温で1重量%以上であることが好まし
く、5重量%以上であることが特に好ましい。ただし、
蒸気圧と溶解度に関するこれらの範囲は絶対不可欠なも
のではない。例えば、蒸気圧が133Pa(1mmH
g)未満であっても、水にあらゆる割合で溶解する化合
物は十分は効果を示す場合があるし、水に対する溶解度
が1重量%未満であっても、蒸気圧が高いと同様の乾燥
効果を示す。逆に、蒸気圧と溶解度の両方が大き過ぎる
と、表面張力の分布が発生しにくくなるために、十分な
乾燥効果を示さない場合もある。
【0028】乾燥効果を発揮するために必要な蒸気圧と
溶解度の各々の限界値は、スリット部を通過する気体の
流量にも依存する場合がある。なお、水の表面張力が常
温で730μN/cm(73ダイン/cm)であるのに
対して、多くの有機化合物の表面張力は400μN/c
m(40ダイン/cm)以下であり、この条件からの化
合物の制約はほとんど無い。この他、人体に対する悪い
影響が少なく、引火や爆発の危険性も小さい化合物が実
用上で好ましいことは言うまでもない。
【0029】以上の条件を満たす代表的な有機化合物と
して、工タノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアル
コール、2−メチル−2−プロパノール、2−エトキシ
エタノールなどのアルコール類、酢酸、プロピオン酸な
どの脂肪酸、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル、酢酸イソペンチルなどのエステル類、
アセトニトリルなどの窒素化合物、などが使用される。
これらは単独で使用される場合もあるし、二種類以上を
混合して使用される場合もある。
【0030】実施の形態2(水の排出効率改善1) 本実施の形態2では、マランゴニ効果により、基板上の
水の移動を促進させ、従来のエアナイフよりも少流量ま
たは小流速での乾燥を行う。しかし、乾燥過程におい
て、基板上で移動された水は、基板端での表面張力のた
め、すぐには基板上から排出されずにその高さを増すた
め、基板上の水は移動されにくくなる。基板上の水の高
さがさらに増すと、基板端面から水がこぼれ落ちるが、
エアナイフの風圧が小さければ、水はエアナイフの下を
通り抜け、未乾燥の水滴として残る。従来のエアナイフ
では、基板端の表面張力を無視できる程度にエアの流量
または流速を大きくしていたが、本発明ではエアの流量
または流速を下げているため、表面張力を無視できな
い。したがって、基板端面での水の排出効率を上げるの
が望ましい。
【0031】図2(a)は実施の形態2の基板上に溜ま
ったリンス水を強制的に排水し、その排出効率を改善す
る基板処理装置の正面図、(b)は側面図である。
【0032】図中、1は基板5上に溜ったリンス水、1
0は排水補助用の純水添加ノズル、11はガラス基板5
からの排水である。
【0033】ガラス基板5の進行方向に対して、エアナ
イフ3よりも後方かつ基板5上方に排水補助用の純水添
加ノズル10を備える。純水添加ノズル10の水平面内
における位置は、垂直方向に延びる純水添加ノズル10
の軸がガラス基板5の端面と同一か外側に位置し、かつ
添加される純水がガラス基板5と接触するように設定す
る。純水添加ノズル10の垂直面内における高さは、ガ
ラス基板5より上方で、ガラス基板5の表面と接触しな
ければ問題ないが、純水添加ノズル10の先端が基板5
上に溜まったリンス水1に接触するような位置に定める
のが望ましい。
【0034】純水添加ノズル10からの純水の添加によ
り、ガラス基板5端面での表面張力の釣合いを崩し、基
板上に溜まったリンス水1の流出を促進する。これによ
りエアナイフ3の吹き付け圧が小であっても乾燥可能で
ある。
【0035】実施の形態3(水の排出効率改善2) 図3、図4を用いて基板5上に溜まったリンス水を強制
的に排水し、その排出効率を改善する実施の形態3につ
いて説明する。図3(a)は本実施の形態3を示す基板
処理装置の上面図、(b)は排水補助用のステージの斜
視図、(c)は基板処理装置の正面図、(d)は側面
図、図4(a)〜(c)は基板処理装置の斜視図であ
る。
【0036】図中、12は排水補助用のステージ、13
はステージ12上に設けられた純水吐出用の穴、14は
穴13から吐出された純水である。
【0037】排水補助用ステージ12はガラス基板5に
対し、下方に0.5〜l0mmの距離とし、排水補助用
ステージ12から吐出された水14がガラス基板5の下
面および側面と接するようにする。また、水平面内にお
ける位置は、排水補助用ステージ12の上面がガラス基
板5の端面を含むように定める。
【0038】図4(a)〜(c)にしたがい、基板上の
水を強制的に排水する手段として、排水補助用ステージ
12を設置した本実施の形態3における排水について説
明する。
【0039】図4(a)に示すように、ガラス基板5と
排水補助ステージ12が未接触のとき、基板5上とステ
ージ12上ともに水が満たされている。
【0040】図4(b)に示すように、ガラス基板5と
排水補助ステージ12とが、排水補助ステージ12上の
純水14を介して接した後、エアナイフ3から吐出され
た気体により基板5上のリンス水1の移動が始まると、
基板5上のリンス水1は排水補助ステージ12上の純水
14と接触し、排水が連続的に行われる。
【0041】図4(c)に示すように、ガラス基板5の
後端が排水補助ステージ12上に位置するとき、ガラス
基板5の側面からだけではなく後端からも排水が行われ
るため、排水効率はさらに向上する。
【0042】図5(a)〜(c)は排水補助ステージ1
2の数、位置、大きさ、形状についてのバリエーション
を示す上面図である。
【0043】いずれも基板5表面の排水効率が向上する
とともに、裏面の水切りに関して改善効果がある。
【0044】実施の形態4(水の排出効率改善3) 図6(a)は基板5上に溜まったリンス水の排出効率を
改善する実施の形態4を示す基板処理装置の正面図、
(b)は側面図である。
【0045】図中、15は排水補助用の接触子、16は
接触子15の移動用ベルト、22は接触子15の移動用
ローラである。
【0046】ガラス基板5がエアナイフ3からの気体の
吐出を受ける間、排水補助用の接触子15がガラス基板
5の後端に接触するようになっている。この間、ガラス
基板5は、接触子15または搬送用ローラ6、もしくは
接触子15と搬送用ローラ6の両者により搬送される。
【0047】接触子15の形状は、図に示す板状だけで
はなく、棒状、網状等にしても構わない。本案施の形態
では、基板5の後端と突起としての接触子15が接触し
ていることにより、基板5端部での表面張力による排水
効率の低下がなく、排水は遅滞なく行われる。
【0048】接触子15の材質としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネー
ト、ナイロン、スチレン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、
エポキシ樹脂などのプラスチック類、ブダジエンゴム、
スチレン−ブダジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロ
ニトリル−ブダジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチル
ゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴムなど
の合成ゴム類、あるいは天然ガムが適する。
【0049】実施の形態5(エア流量の制御1) 図7はエアナイフ3から供給するエアの量を制御し、エ
アナイフ3による未乾燥領域の発生を防止する実施の形
態5におけるエアナイフ流量と時間との関係を示す図で
ある。
【0050】ガラス基板5上からの排水を補助する機構
が無い場合、エアナイフ3によりガラス基板5後端に移
動させられた水は、すぐには基板5上から排出されず、
基板5上の水は次第にその高さを増す。水の位置エネル
ギーが増加するため、水がエアナイフ3側もしくは基板
5端に向かって広がろうとする力は大きくなる。エアナ
イフ3と基板5の位置関係により、エアナイフ流量を調
節するのが効果的である。
【0051】図7で、a1はエアナイフ乾燥の開始時
間、a2はエアナイフ乾燥の終了時間である。以降b1
・b2、c1・c2は別の基板の乾燥開始・終了時間で
ある。
【0052】図に示すように、エアナイフ流量を乾燥開
始時にはもっとも少なく、乾燥終了時にもっとも多くな
るように制御する。この際、図1の基板検出スイッチ1
9により基板位置の検出を行う。エアナイフ流量の変化
は、時間に対し直線的とは限らず、特に基板5後端から
20cm程度の範囲の乾燥時にエアナイフ流量を大きく
するような設定も可能である。
【0053】いずれにおいても、もっとも流量が大きく
なった部分でも、従来のエアナイフと比較して流量は同
等以下であり、基板一枚を処理する場合のエアナイフ総
流量を低減できる。
【0054】実施の形態6(エア流量の制御2) 本実施の形態6は、エアナイフの端部での流量を多くす
ることにより、基板5側面からの排水を促進する例で、
図8(a)は基板処理装置の上面図、(b)はエアナイ
フ3のノズルを示す下面図である。
【0055】図8で、17はエアナイフ流量を増加させ
るための補助ノズル(補助エアナイフ)、30はエアナ
イフ3のエア吹き出し口、31は補助ノズル17の補助
エア吹き出し口である。
【0056】基板5上の水の移動には、エアナイフ3に
よる風のエネルギーとマランゴニ効果による力が関係し
ている。ガラス基板5の両側面、エアナイフ3の両端部
分では、水の表面張力の影響が大きく、水の移動が起こ
りにくい状態にある。そこで、補助エアナイフ17を追
加し、ガラス基板5の端面での表面張力に関係なく液切
りができるようにした。
【0057】なお、図8(a)では、補助エアナイフ1
7はエアナイフ3の直前に設置されているが、補助エア
ナイフ17の位置はエアナイフ3の直後とすることも可
能である。また、排水の効率を上げるために一方のエア
ナイフのみ、水平方向または垂直方向の角度を変えるこ
とも有効である。
【0058】実施の形態7(ガラス基板5側面に排水用
接触子を設置) 本実施の形態7は、ガラス基板5の側面に排水用の接触
子15を備えた例で、図9(a)は基板処理装置の正面
図、(b)は側面図である。
【0059】図9で15は排水用の接触子である。
【0060】接触子15は図中の棒状の他、板、網等の
形状を用いてもよい。
【0061】本実施の形態では、上記実施の形態2、
3、4と同様に、ガラス基板5上のリンス水1の排水を
促進する。本実施の形態は装置の簡便さが特徴である。
【0062】図10は接触子15の形状のバリエーショ
ンを示す。ここでは、接触子15に水平方向に突起23
を設けている。
【0063】また、図11に示すように、基板5が進行
方向からずれないように設置する搬送ガイドローラ60
に接触子の役割を持たせることも可能である。
【0064】実施の形態8(基板傾斜搬送、およびエア
ナイフ直前リンスとの組み含わせ) 本実施の形態8は、基板5の傾斜搬送、およびエアナイ
フ直前リンスと組み合わせた例で、図12(a)は基板
処理装置の正面図、(b)は側面図である。
【0065】図中、17はエアナイフ3直前の位置に設
置されたリンス用純水吐出ノズル、18はこのノズル1
7から供給される純水である。
【0066】基板5を傾斜させて搬送することにより、
上記実施の形態2、3、4に示した排水補助手段が不要
となる。ただし、単に傾斜搬送とした場合、エアナイフ
3に達する前に基板5上のリンス水1は水滴となってし
まうため、水しみの原因となる。リンス水18を滴下す
ることで、エアナイフ3からの気体が当たる領域は常に
濡れているようにし、水しみを残さずに乾燥できる。
【0067】図13は図12と同様の例であるが、基板
の傾斜方向が異なる。図12は基板搬送方向に向いて右
に下り勾配を有し、図13では基板搬送方向に向いて上
り勾配を有する。本実施の形態では、基板5が任意の方
向に傾斜していればよい。
【0068】なお、図12、図13において、基板3の
傾斜角度は例えば5°〜20°である。
【0069】以上本発明を実施の形態に基づいて具体的
に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変
更可能であることは勿論である。本発明は、LCD(液
晶ディスプレイ)製造装置、プラズマディスプレイ製造
装置等の、大型ガラス基板を平流しで搬送しながら洗
浄、乾燥する装置全般や、小型の基板を用いる半導体、
ハードディスク等の製造装置、太陽電池表面やその透明
カバーの洗浄および乾燥を行う装置等に広く適用可能で
ある。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基板乾燥時に使用する空気量と流速、および排気設備の
負荷を低減でき、少ない空気量、小さい空気流速で基板
上の水を効率的に乾燥除去でき、また、基板表面に残存
する異物を低減できるとともに、高速空気の接触による
静電気の発生を防止できるので、基板上の回路の破損を
抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施の形態1を示す基板処理装置の上
面図、(b)は側面図および構成図である。
【図2】(a)は実施の形態2を示す基板処理装置の正
面図、(b)は側面図である。
【図3】(a)は実施の形態3を示す基板処理装置の上
面図、(b)は排水補助用のステージの斜視図、(c)
は基板処理装置の正面図、(d)は側面図である。
【図4】(a)〜(c)は実施の形態3の基板処理装置
の斜視図である。
【図5】(a)〜(c)は実施の形態3における排水補
助ステージの数、位置、大きさ、形状についてのバリエ
ーションを示す上面図である。
【図6】(a)は実施の形態4を示す基板処理装置の正
面図、(b)は側面図である。
【図7】実施の形態5におけるエアナイフ流量と時間と
の関係を示す図である。
【図8】(a)は実施の形態6の基板処理装置の上面
図、(b)はエアナイフのノズルを示す下面図である。
【図9】(a)は実施の形態7の基板処理装置の正面
図、(b)は側面図である。
【図10】実施の形態7の接触子の形状のバリエーショ
ンを示す正面図である。
【図11】実施の形態7の変形例を示す図である。
【図12】(a)は実施の形態8の基板処理装置の正面
図、(b)は側面図である。
【図13】(a)は実施の形態8の変形例の基板処理装
置の正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1…基板上に溜ったリンス水、2…リンス水添加ユニッ
ト、3…エアナイフノズル、4…エアナイフ用混合気体
の給気管、5…ガラス基板、6…ガラス基板搬送用ロー
ラ、7…エアナイフ用混合気体の冷却装置、8…液体タ
ンク、9…噴射弁、10…排水補助用純水添加ノズル、
11…基板からの排水、12…排水補助用ステージ、1
3…ステージの純水吐出用穴、14…穴から吐出する純
水、15…排水補助用接触子、16…接触子移動用ベル
ト、17…エアナイフ流量増加用補助ノズル、18…ノ
ズルから供給される純水、19…基板検出スイッチ、2
0…濃度検出装置、21…噴射弁の開度制御装置、22
…移動用ローラ、23…突起、30…エア吹き出し口、
31…補助エア吹き出し口、60…搬送ガイドローラ、
100…洗浄および乾燥装置の筐体。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗浄後の基板の乾燥を行う基板処理方法に
    おいて、水溶性有機溶剤を飽和蒸気圧の0.05%〜9
    0%の濃度範囲で含む混合気体を狭い空間から前記基板
    表面に吹き付けて乾燥を行うことを特徴とする基板処理
    方法。
  2. 【請求項2】基板を搬送する手段と、洗浄後の前記基板
    表面に、水溶性有機溶剤を飽和蒸気圧の0.05%〜9
    0%の濃度範囲で含む混合気体を狭い空間から吹き付け
    る手段と、前記混合気体を吹き付ける際、前記基板上の
    水を強制的に排水する手段とを具備することを特徴とす
    る基板処理装置。
  3. 【請求項3】基板を搬送する手段と、洗浄後の前記基板
    表面にリンス水を添加する手段と、前記基板表面に水溶
    性有機溶剤を飽和蒸気圧の0.05%〜90%の濃度範
    囲で含む混合気体を狭い空間から吹き付ける手段と、前
    記混合気体を吹き付ける際、前記基板上の水を強制的に
    排水する手段と、水溶性有機溶剤の液体を溜めるタンク
    と、前記タンク中の液体を霧化する噴射弁と、前記噴射
    弁の開度制御装置と、前記噴射弁により供給される水溶
    性有機溶剤が混合された混合気体を冷却する冷却装置
    と、前記混合気体の前記水溶性有機溶剤の濃度検出装置
    とを具備し、前記冷却装置で冷却された混合気体は、前
    記濃度検出装置による濃度測定後、混合気体の供給管を
    通って前記吹き付ける手段から前記基板に吹き付けら
    れ、前記開度制御装置は前記濃度検出装置の検出結果を
    フィードバックし、混合気体の濃度が所定の値となるよ
    うに前記噴射弁の開度を制御することを特徴とする基板
    処理装置。
  4. 【請求項4】前記基板上の水を強制的に排水する手段
    が、前記吹き付ける手段の手前に設けた、前記基板側部
    にリンス水を供給するノズルであることを特徴とする請
    求項2または3記載の基板処理装置。
  5. 【請求項5】前記基板上の水を強制的に排水する手段
    が、前記吹き付ける手段の手前に設けた、上面にリンス
    水吐出用の穴を有するステージであり、前記ステージか
    ら吐出されるリンス水が前記ステージ上を通る前記基板
    の下面および側面と接するようになっていることを特徴
    とする請求項2または3記載の基板処理装置。
  6. 【請求項6】前記基板上の水を強制的に排水する手段
    が、前記吹き付ける手段の手前に設けた、前記基板の後
    端部に接触しながら移動する接触子であることを特徴と
    する請求項2または3記載の基板処理装置。
  7. 【請求項7】前記吹き付ける手段から吹き付ける混合気
    体の流量を、乾燥開始時に少なく、乾燥終了時に多くす
    ることを特徴とする請求項2または3記載の基板処理装
    置。
  8. 【請求項8】前記基板上の水を強制的に排水する手段
    が、前記基板を横切る前記吹き付ける手段の両端部の混
    合気体の流量を増加させた前記吹き付ける手段であるこ
    とを特徴とする請求項2または3記載の基板処理装置。
  9. 【請求項9】前記基板上の水を強制的に排水する手段
    が、前記吹き付ける手段の手前に設けた、前記基板側部
    に接触する接触子であることを特徴とする請求項2また
    は3記載の基板処理装置。
  10. 【請求項10】前記基板上の水を強制的に排水する手段
    が、前記吹き付ける手段による乾燥時に前記基板を傾斜
    させたこと、および前記吹き付ける手段の手前に設け
    た、前記基板上にリンス水を供給するノズルであること
    を特徴とする請求項2または3記載の基板処理装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002353189A (ja) * 2001-05-24 2002-12-06 Shibaura Mechatronics Corp 基板の乾燥処理方法及び乾燥処理装置
CN100341631C (zh) * 2002-10-25 2007-10-10 大日本屏影象制造株式会社 基板处理装置
JP2007324610A (ja) * 2007-07-09 2007-12-13 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置及び基板処理方法
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