JP2001135431A - テレビコンセント - Google Patents

テレビコンセント

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JP2001135431A
JP2001135431A JP31606099A JP31606099A JP2001135431A JP 2001135431 A JP2001135431 A JP 2001135431A JP 31606099 A JP31606099 A JP 31606099A JP 31606099 A JP31606099 A JP 31606099A JP 2001135431 A JP2001135431 A JP 2001135431A
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Japan
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terminal frame
cover
input terminal
coaxial cable
contact spring
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JP31606099A
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English (en)
Inventor
Takeshi Saito
齋藤  健
Hiroshi Hatano
博司 畑野
Hirotaka Hamaguchi
博隆 濱口
Masahito Nakaue
真仁 中植
Hiroo Inoue
博夫 井上
Mikio Komatsu
幹生 小松
Nobuhiro Matsuda
亘弘 松田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】入力側の同軸ケーブルの接続施工を容易にした
テレビコンセントを提供する。 【解決手段】入力側となる同軸ケーブルの外側導体を入
力端子枠12との間で挟持する押さえ体14をカバー2
0の後面側に備える。また、同軸ケーブルの中心導体は
接触ばね34に差込接続される。カバー20の前面には
出力側となる同軸コネクタ30が臨んでいる。接触ばね
34はカバー20の後面側に配置され、同軸ケーブルの
中心導体を接触ばね34に差し込む方向は、入力端子枠
12と押さえ体14との間に保持された同軸ケーブルの
延長方向と一致させてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビコンセント
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、放送信号を受信するテレビジ
ョン受像器やビデオ機器を着脱可能に接続するために壁
等の施工面に施工されるテレビコンセントが提供されて
いる。この種のテレビコンセントとしては、図17およ
び図18に示すように、後面(図17の上面)が開放さ
れた合成樹脂製のカバー120に覆着される導電性の入
力端子枠112を備え、入力端子枠112に対して起伏
自在に設けた押さえ体114によって入力側の同軸ケー
ブルを保持し、カバー120の前面側に露出する同軸コ
ネクタ130に対して、テレビジョン受像器などに接続
される出力側の同軸ケーブルに接続された同軸接続器
(同軸接栓)を着脱可能に接続する構成が知られてい
る。カバー120の内部には同軸コネクタ130の内側
導体132と入力側の同軸ケーブルの中心導体を保持す
る接触ばね134とを電気的に接続するプリント基板1
17が収納され、接触ばね134は合成樹脂成形品であ
る端子カバー116により覆われている。また、プリン
ト基板117の後面にはほぼ全面に亘ってグランドパタ
ーン117bが形成され、入力端子枠112とグランド
パターン117bとは同電位となるように接続されて、
電磁シールドを行っている。つまり、プリント基板11
7にはスルホールメッキが施されたスルホールが形成さ
れ、このスルホールに入力端子枠112の一部を挿入
し、入力端子枠112をプリント基板117の前面側で
半田接続することによって、入力端子枠112をグラン
ドパターン117bに接続している。また、同軸コネク
タ130の外側導体131は板金により円筒状に形成さ
れ、外側導体131に突設された接続片131aがプリ
ント基板117のグランドパターン117bに接続され
ている。
【0003】接触ばね134は図の上方(つまり、入力
端子枠112に直交する方向)から導入される同軸ケー
ブルの中心導体が保持可能となるように形成されてお
り、押さえ体114は入力端子枠112に沿わせた形で
同軸ケーブルを保持するように形成されている。したが
って、図17および図18に示す従来構成では、同軸ケ
ーブルの中心導体の接続位置と、同軸ケーブルを押さえ
体114で保持する位置との間で中心導体が曲がること
になる。同様の構成としては端子カバー116を設けて
いない図19のような構造もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来構成で
は、同軸ケーブルを接続する際に、図20(a)のよう
にカバー120の後面に直交する方向から同軸ケーブル
60の中心導体61を端子カバー116に挿入した後、
図20(b)のように中心導体61を略90度曲げて同
軸ケーブル506入力端子枠112に沿うように配置
し、その後、押さえ帯114を倒して同軸ケーブル60
の外側導体62を入力端子枠112と押さえ体114と
の間に挟持することになる。
【0005】つまり、同軸ケーブル60の接続に際して
同軸ケーブル60の中心導体61を略90度折り曲げる
ことになるから、場合によっては中心導体61が折損し
て施工不良を生じることがある。また、中心導体61の
露出量が少ないときには、挿入した中心導体61を折曲
したときに外れることがある。
【0006】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、入力側の同軸ケーブルの接続施工を
容易にしたテレビコンセントを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、入力
側となる第1の同軸ケーブルの外側導体を接続保持する
接続部と、出力側となる第2の同軸ケーブルが接続され
る同軸コネクタと、第1の同軸ケーブルの中心導体が差
込接続さればね力によって中心導体を保持するとともに
前記同軸コネクタの内側導体との間に信号経路が形成さ
れる接触ばねと、前記同軸コネクタを前面側に臨ませる
とともに後面側に前記接続部を露出させ取付面に埋込配
置されるカバーとを備え、第1の同軸ケーブルの中心導
体を接触ばねに差し込む方向が前記接続部に接続保持さ
れた第1の同軸ケーブルの延長方向と一致させるように
接触ばねをカバーの後面側に配置したものである。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記同軸コネクタの内側導体と前記接触ばねとの間
の信号経路を形成するプリント基板が前記カバーに内蔵
されているものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、導電材料により形成され同軸コネクタを保持する出
力端子枠と、絶縁材料により形成され接触ばねと出力端
子枠との間に配置されるセパレータと、導電材料により
形成され前記カバーの後面側を覆う入力端子枠と、入力
端子枠とともに前記接続部を構成するように入力端子枠
に対して起伏自在に取り付けられた押さえ体と、押さえ
体を入力端子枠に固定する固定ねじとを備え、前記セパ
レータにおいて前記固定ねじの先端部に対応する部位に
は固定ねじを挿通可能とする貫通孔が形成されているも
のである。
【0010】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記接触ばねを覆う合成樹脂成形品の端子カバーを
備え、端子カバーにおいて第1の同軸ケーブルが導入さ
れる面の裏面側に接触ばねを視認可能とする露出孔が形
成されているものである。
【0011】請求項5の発明は、請求項3の発明におい
て、前記出力端子枠および前記入力端子枠が金属製であ
って、出力端子枠と入力端子枠とは筐体を構成するもの
である。
【0012】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、前記出力端子枠と前記入力端子枠とがそれぞれコ字
状であって、互いの側片が筐体の隣合う側壁を形成する
ように組み合わせられているものである。
【0013】請求項7の発明は、請求項5の発明におい
て、前記カバーが合成樹脂成形品であって後面が開放さ
れ、前面側に前記同軸コネクタを露出させ後面側に前記
接続部を露出させる形で筐体を収納するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本実施形態
は、図1に示すように、導電材料である板金により形成
された出力端子枠11および入力端子枠12を結合して
形成される筐体10を備え、この筐体10は合成樹脂成
形品のカバー20に収納される。
【0015】出力端子枠11は、長方形状の主片11a
の長手方向の両側縁に、それぞれ主片11aに略直交す
る側片11bを設けたコ字状に導電性の板金によって形
成されている。主片11aの短手方向の両側縁には、側
片11bと同じ向きに各一対の接触片11cが設けら
れ、各側片11bの先端縁には各一対の組立片11dが
延長されている。主片11aの中央部には出力端子とし
ての同軸コネクタ30が結合される。
【0016】同軸コネクタ30は、円筒状に形成され外
周面にねじ部31aを有する外側導体31と、外側導体
31の中心線に沿って配置される内側導体32と、外側
導体31と内側導体32との間を絶縁する内部絶縁体
(図示せず)とからなり、F型接栓の接栓座となるよう
に形成され、外側導体31の軸方向の一端部が出力端子
枠11の主片11aに結合される。外側導体31の軸方
向の一端部には主片11aの中央部に形成した取付孔1
1eの周縁に当接する外鍔31bが形成され、外鍔31
bには、取付孔11eに係合して外側導体31の出力端
子枠11に対する回り止めを行うボス部31cと、取付
孔11eの内周縁に挿入される一対の挿入片31dとが
形成されている。一方、取付孔11eは矩形の長手方向
の両側縁を外側に膨らむ弧状とした小判状に形成され、
短手方向の両側縁に切欠11fが形成されている。外側
導体31に設けたボス部31cは、取付孔11eの短手
方向の両側縁および切欠11fに係合可能な断面形状を
有し、挿入片31dは取付孔11eの長手方向の両側縁
の弧状部分に沿って湾曲した断面形状を有している。出
力端子枠11と外側導体31とは挿入片31dを取付孔
11eに挿入後にかしめることによって固着される。
【0017】外側導体31とともに同軸コネクタ30を
構成する内側導体32は、プリント基板17に実装され
る。図1ではプリント基板17の表裏を反転させて記載
してあり、プリント基板17の前面(図1の上面)には
内側導体32と電気的に接続される導電パターン17a
を除いてはグランドパターン17bが形成される。この
プリント基板17には内側導体32とは異なる部位で入
力側の同軸ケーブルの中心導体が差込保持される接触ば
ね34が実装される。つまり、内側導体32と接触ばね
34との信号経路がプリント基板17により形成され
る。
【0018】接触ばね34は、一対の受け片34bを連
結片34aを介して連続一体に連結するとともに、接続
脚片34cを延設した構成を有する。受け片34bは互
いに対向するように配置され、中間部において互いの距
離をもっとも小さくするように曲成され、同軸ケーブル
の中心導体を挟持する。ここにおいて、内側導体32へ
のF型接栓の中心コンタクトの挿入方向と、接触ばね3
4への同軸ケーブルの中心導体の挿入方向とは直交して
いる。
【0019】ところで、上述のように、出力端子枠11
には入力端子枠12が結合される。入力端子枠12は長
方形状の主片12aの短手方向の両側縁に、それぞれ主
片12aに略直交する側片12bを設けたコ字状に導電
性の板金によって形成されている。入力端子枠12の主
片12aの長手方向の寸法は出力端子枠11の長手方向
の寸法よりも長く、入力端子枠12の主片12aには出
力端子枠11に設けた組立片11dが挿通される組立孔
12cが形成されている。組立孔12cは切り起こし片
12dを残して形成され、組立片11dを組立孔12c
に挿通し、組立片11dを切り起こし片12dに重ねて
折曲することにより、入力端子枠12が出力端子枠11
にかしめ固定されるようにしてある。入力端子枠12が
出力端子枠11に結合された状態では、出力端子枠11
に設けた接触片11cが入力端子枠12の側片12bに
圧接することにより、出力端子枠11と入力端子枠12
とが同電位になるように電気的に接続される。ここに、
出力端子枠11と入力端子枠12との電気的接続状態を
安定させかつ機械的結合強度を高めるために、接触片1
1cには側片12bに圧接するダボ11gが打ち出され
ている。
【0020】入力端子枠12の主片12aの長手方向の
両端縁には筐体10がカバー20に収納されたときにカ
バー20に対する位置決めを行う固定突片12fが突設
され、側片12bには筐体10がカバー20に収納され
たときにカバー20に係止される抜止片12gが切り起
こしによって形成されている。
【0021】ところで、入力端子枠12は入力側の同軸
ケーブルを機械的に保持するとともに、同軸ケーブルの
外側導体を電気的に接続する機能を有する。すなわち、
入力端子枠12には同軸ケーブルを主片12aとの間で
挟持する押さえ体14が取り付けられる。つまり、主片
12aと押さえ体14とにより入力側の同軸ケーブルの
外側導体を接続保持する接続部が構成される。さらに詳
しく説明すると、主片12aにおいて接触ばね34に対
応する部位には開口窓12hが設けられ、開口窓12h
の両側縁には開口窓12hの開口面に直交する形でそれ
ぞれ軸受片12iが突設される。軸受片12iは出力端
子枠11から離れる向きに突設されている。押さえ体1
4は入力端子枠12に対して起伏自在となるように軸受
片12iに軸支される。つまり、押さえ体14は同軸ケ
ーブルを主片12aとの間で挟持する押さえ部14aか
ら突出する略平行な一対のアーム14bを有するととも
に、各アーム14bの先端部に互いに離れる向きに軸部
14dを有し、軸部14dが軸受片12iに設けた軸孔
12jに挿入されることによって、入力端子枠12に対
して起伏自在となっている。
【0022】押さえ部14aの一方の側縁には固定ねじ
15が挿通されるねじ受け部14cが形成される。固定
ねじ15は主片12aに螺合して押さえ体14を入力端
子枠12に対して固定する。また、固定ねじ15の脚部
は中間部に鍔を有しており、鍔よりも先端側にのみねじ
部が形成されている。したがって、固定ねじ15の締め
付け量は鍔の位置で規制され、固定ねじ15の締め過ぎ
によってねじ受け部14cが変形するのが防止される。
しかして、固定ねじ15を緩めて押さえ部14aを主片
12aから離した状態で同軸ケーブルを押さえ部14a
と主片12aとの間に導入した後、固定ねじ15を締め
付ければ、同軸ケーブルが押さえ部14aと主片12a
との間に挟持される。ここで、同軸ケーブルの外側導体
を露出させ、この露出部位を押さえ部14aと主片12
aとの間に挟持することで、同軸ケーブルの外側導体を
入力端子枠12に電気的に接続することができる。固定
ねじ15を締め付けた状態では、固定ねじ15の先端部
はプリント基板17に設けた貫通孔17cに挿入され
る。このようにプリント基板17に貫通孔17cを設け
て固定ねじ15の先端部が挿入されるようにしているか
ら、固定ねじ15においてねじ部を形成する部分の長さ
寸法を大きくとることができ、結果的に固定ねじ15を
緩めたときに、主片12から押さえ部14aまでの距離
を比較的大きくとることが可能になり、同軸ケーブルを
導入しやすくなる。しかも、同軸ケーブルは入力端子枠
12の主片12aに沿って配置されるから、固定ねじ1
5を入力端子枠12に対して緩めるだけで同軸ケーブル
の接続が可能になり、固定ねじ15を入力端子枠12か
ら外してしまう場合よりも結線作業が短時間で行えるこ
とになる。
【0023】上述した開口窓12hには接触ばね34を
覆う端子台16aが挿入される。図2に示すように、端
子台16aは合成樹脂成形品である端子カバー16の一
部を構成しており、出力端子枠11の両側片11b間に
配置される端子カバー本体16bと連続一体に形成され
ている。端子カバー本体16bはプリント基板17に跨
るコ字状に形成され、中央片に端子台16aが突設され
る。
【0024】端子台16aには押さえ体14の押さえ部
14a側の側面に楕円状に開放された導入孔16d(図
3参照)が形成され、導入孔16dを形成した側面の裏
側となる側面には矩形状の露出孔16eが形成されてい
る。導入孔16dは端子台16aに内蔵された接触ばね
34に対応する部位に形成され、導入孔16dに同軸ケ
ーブルの中心導体を挿入すれば、中心導体が接触ばね3
4の一対の受け片34b間に挟持されるようになってい
る。また、中心導体の露出部位が長い場合には余剰分は
露出孔16eに挿入される。したがって、同軸ケーブル
の端末部分を剥く寸法にばらつきがあっても、中心導体
を接触ばね34に接続し、かつ押さえ部14aと入力端
子枠12との間に外側導体を挟持させることができる。
また、接触ばね34に同軸ケーブルの中心導体を保持し
た状態で露出孔16eを通して、接触ばね34と中心導
体との接続状態を視認することができる。
【0025】筐体10を収納するカバー20は、JIS
規格において大角形連用配線器具として規格化されてい
る1個モジュール寸法に形成されている。1個モジュー
ル寸法は、壁面などの施工面に一部を埋め込んで取り付
けられる埋込用配線器具の一種である大角形連用配線器
具の3個用の取付枠に最大3個取り付けることができる
寸法を意味する。したがって、本実施形態のカバー20
は3個用の取付枠に最大3個取り付けることができる。
【0026】カバー20は、前面(図1の下面)の中央
部に突台部20aが突設され、突台部20aの両側に肩
部20bが形成された形状を有し、カバー20の後面は
入力端子枠12の主片12aの寸法にほぼ一致するよう
に矩形状に開放されている。突台部20aの前面中央部
には円形に開口する導入穴(図示せず)が形成され、導
入穴の底面中央部には円形の挿入孔22が形成される。
筐体10がカバー20に収納されると、挿入孔22に同
軸コネクタ30が挿入され、外側導体31が挿入孔22
を通して導入穴21の内部に配置される。カバー20の
両肩部20bの側面には、各一対の取付爪23が突設さ
れる。また、突台部20aと各肩部20bとに跨る部位
には1個ずつの取付孔(図示せず)が形成される。
【0027】カバー20において肩部20bを形成して
いない側壁(つまり、カバー20の後面の短手方向の両
側壁)には入力端子枠12に設けた抜止片12gが係合
する抜止孔25が形成されている。抜止片12gは前端
部が入力端子枠12に連続する形で切り起こされている
から、カバー20に筐体10が収納された状態で抜止片
12gを抜止孔25に係合させると、筐体10はカバー
20に対する後方への移動が阻止される。また、カバー
20の後面側の開口周縁には入力端子枠12に設けた固
定突片12fが係合可能な固定溝26が形成され、固定
突片12fが固定溝26に係合することによって、入力
端子枠12のカバー20に対するがたつきが防止され
る。
【0028】一方、カバー20の内周面には固定溝26
に連続し入力端子枠12の主片12aを載せる補強リブ
27が形成され、さらに補強リブ27にはカバー20の
内周面からの突出量が補強リブ27よりも大きい係合リ
ブ28が連続する。係合リブ28は出力端子枠11にお
いて主片11aと側片11bとに跨る部位に形成された
係合溝11hに係合し、カバー20に対して出力端子枠
11を位置決めするようになっている。
【0029】上述したテレビコンセントを組み立てるに
は、カバー20に対して各部材を順次組み付ければよ
い。つまり、同軸コネクタ30を取り付けた出力端子枠
11をまずカバー20に装着する。このとき、係合溝1
1hに係合リブ28が係合することにより、カバー20
に対する出力端子枠11の位置決めがなされる。その
後、接触ばね34が実装されたプリント基板17を出力
端子枠11に装着し、同軸コネクタ30の内側導体32
をプリント基板17に半田接続する。次に、端子カバー
16の端子台16aを接触ばね34に合致させ、最後
に、押さえ体14を取り付けた入力端子枠12をカバー
20に装着し、抜止片12gを抜止孔25に係合させ、
組立孔12cに組立片11dを挿通した状態で、切り起
こし片12dを叩くと、組立片11dが折曲されて出力
端子枠11に入力端子枠12が結合される。ここで、入
力端子枠12は固定突片12fが固定溝26に係合する
とともに補強リブ27に入力端子枠12の主片12aが
当接し、しかも出力端子枠11の主片11aと側片11
bとに跨る部位に設けた係合溝11hがカバー20の補
強リブ27に係合しているから、固定突片12fをかし
める際に作用する力をカバー20で受けることが可能に
なっている。
【0030】上述のように、カバー20に対して一方向
から各部材を順次組み付けることで図4に示す外観を有
したテレビコンセントを組み立てることができ、部品を
組み付ける方向が同じであるから、製造が容易になり組
立の自動化も容易に行える。このように構成されたテレ
ビコンセントは、カバー20の前面側に同軸コネクタ3
0が臨んで配置され、後面側に接続部となる押さえ体1
4および同軸ケーブルの中心導体が差込接続される接触
ばね34が配置されることになる。
【0031】また、本実施形態のテレビコンセントを施
工する際には、たとえば図5に示す合成樹脂製の取付枠
40を用いる。この取付枠40は、左右一対の側枠4
1,42の上下両端間をそれぞれ上枠43aと下枠43
bとにより連結した矩形枠状であり、側枠41,42と
上枠43aおよび下枠43bとにより囲まれた取付窓4
4にカバー20の突台部20aが挿入される。一方の側
枠41には可撓板45が延設され、可撓板45に設けた
操作片45aと側枠41との間にはカバー20に設けた
取付爪23が挿入される保持孔46aが形成される。ま
た、他方の側枠42にも取付爪23が挿入される保持孔
46bが形成される。したがって、保持孔46bにカバ
ー20の一方の側面に突設した取付爪23を挿入し、そ
の後、側枠41と可撓板45との間の保持孔46aにカ
バー20の他方の側面に突設した取付爪23を挿入すれ
ば、カバー20が取付枠40に結合されるのである。逆
に取付枠40からカバー20を外すには、マイナスドラ
イバのような工具を用いて操作片45aをカバー20か
ら離れる向きに撓ませればよい。
【0032】上枠43aおよび下枠43bには、横長に
形成されたボックス孔47が形成され、施工面に埋め込
まれた埋込ボックス(図示せず)に取付枠40を取り付
ける際には、ボックス孔47に挿通されるボックスねじ
を埋込ボックスに螺合させる。また、ボックス孔47の
左右両側には引掛孔48が形成される。引掛孔48は壁
パネルのようなパネル材に取付枠40を取り付ける際
に、引掛金具(図示せず)の一端部を引掛孔48に挿入
して引掛金具を取付枠40に枢支するために用いる。つ
まり、引掛金具を取付枠40に枢支した状態で、ボック
ス孔47を通して引掛金具に螺合する引締ねじを締め付
けると、引掛金具の他端部が取付枠40に近付くことに
なる。つまり、パネル材に開口を形成しておき、取付枠
40と引掛金具との間で開口の周部を挟持すれば、取付
枠40をパネル材に固定することができる。ボックス孔
47の近傍にはねじ孔49も形成されており、化粧プレ
ートなどをねじによって取付枠40に結合する際にはね
じ孔49を用いる。
【0033】図5には出力側の同軸ケーブル50も図示
してある。この同軸ケーブル50にはF型接栓51が取
り付けられており、同軸コネクタ30の外側導体31に
設けたねじ部31aにF型接栓51に設けたスリーブ5
2を螺合させることによって、同軸コネクタ30にF型
接栓51を結合することができる。
【0034】図6に示すように、入力側の同軸ケーブル
60を接続する際には、固定ねじ15を緩めて押さえ体
14を入力端子枠12から浮かせた状態とし、この状態
で同軸ケーブル60を入力端子枠12の主片12aに沿
って、押さえ体14と入力端子枠12との間に挿入す
る。同軸ケーブル60の中心導体61は、そのまま端子
台16aの導入孔16dに挿入されて接触ばね34に保
持される。ここで、露出孔16eを通して中心導体61
と接触ばね34との接続状態を目視により確認し、固定
ねじ15を締め付ければ、同軸ケーブル60の外側導体
62を入力端子枠12と押さえ体14との間に挟持する
ことができる。このように、固定ねじ15を緩めた状態
として、同軸ケーブル60を挿入し、固定ねじ15を締
めるだけで入力側の同軸ケーブル60を結線することが
でき、結線作業が非常に容易になる。しかも、従来構成
のように中心導体61を折曲する必要がないから、中心
導体61が折損したり外れたりすることがなく、施工不
良が生じにくくなる。さらに、露出孔16eによって中
心導体61と接触ばね34との接続状態を確認すること
が可能であり、このことによっても施工不良が生じにく
いものである。
【0035】なお、取付枠には金属製のものも提供され
ており、金属製のものの多くは取付孔に挿入可能な爪を
塑性変形させるように形成されているが、基本的な構成
は合成樹脂製のものと同様である。また、カバー20が
1個モジュール寸法である例を示したが、1.5個モジ
ュール寸法、2個モジュール寸法、3個モジュール寸法
のような他の寸法のカバー20を用いることも可能であ
る。
【0036】(第2の実施の形態)本実施形態は、図7
に示すように構成されたものであって、同軸コネクタ3
0の外側導体31と内側導体32とを別部品とし、同軸
コネクタ30の内部絶縁体をカバー20の一部で構成し
てある。外側導体31は円筒状であって軸方向の一端縁
から4本の接続片31gが突設され、接続片31gはプ
リント基板17のグランドパターン17bに接続され
る。ここで、図7においてはプリント基板17は表裏を
反転させずに記載してある。プリント基板17の四隅に
はスルホールメッキを施したスルホール17cが形成さ
れ、入力端子枠12の四隅に突設した接続脚12kスル
ホール17cに挿入され半田接続されることによって、
入力端子枠12がグランドパターン17bと同電位に接
続されるようになっている。したがって、本実施形態で
は入力端子枠12とプリント基板17のグランドパター
ン17bとにより電磁シールドを行うことになり、した
がって出力端子枠は設けていない。
【0037】プリント基板17の導電パターン17aに
は同軸コネクタ30の内側導体32と接触ばね34とが
それぞれ異なる位置で実装される。接触ばね34を覆う
端子カバー16は平板状の端子カバー本体16bに端子
台16aを突設した形状に形成されており、端子カバー
本体16bはプリント基板17の後面に当接する。
【0038】本実施形態では出力端子枠を設けていない
から、入力端子枠12はカバー20に結合される。つま
り、カバー20の両肩部20bの内側にそれぞれ組立孔
29が形成され、入力端子枠12の主片12aの長手方
向の両端縁に突設した組立片12mを組立孔29に圧入
することによって、入力端子枠12がカバー20に結合
されるようになっている。なお、組立片12mには抜け
止め用の突部12nが切り起こしによって形成されてい
る。
【0039】他の構成および動作は第1の実施の形態と
同様であり、図7において図1と同符号を付した部材は
同機能であるから説明を省略する。
【0040】(第3の実施の形態)本実施形態は、プリ
ント基板を用いない構成であって、図8に示すように、
導電材料である板金により形成された出力端子枠11お
よび入力端子枠12を結合して形成される筐体10を備
え、この筐体10は合成樹脂成形品のカバー20に収納
される。
【0041】出力端子枠11は、長方形状の主片11a
の長手方向の両側縁に、それぞれ主片11aに略直交す
る側片11bを設けたコ字状に導電性の板金によって形
成されている。主片11aの短手方向の両側縁には、側
片11bと同じ向きに各一対の接触片11cが設けら
れ、各側片11bの先端縁には各一対の組立片11dが
延長されている。主片11aの中央部には出力端子とし
ての同軸コネクタ30が結合される。
【0042】同軸コネクタ30は、円筒状に形成され外
周面にねじ部31aを有する外側導体31と、外側導体
31の中心線に沿って配置される内側導体32と、外側
導体31と内側導体32との間を絶縁する内部絶縁体3
3とからなり、外側導体31の軸方向の一端部が出力端
子枠11の主片11aに結合される。外側導体31の軸
方向の一端部には主片11aの中央部に形成した取付孔
11eの周縁に当接する外鍔31bが形成され、外鍔3
1bには、取付孔11eに係合して外側導体31の出力
端子枠11に対する回り止めを行うボス部31cと、取
付孔11eの内周縁に挿入される一対の挿入片31dと
が形成されている。一方、取付孔11eは矩形の長手方
向の両側縁を外側に膨らむ弧状とした小判状に形成さ
れ、短手方向の両側縁に切欠11fが形成されている。
外側導体31に設けたボス部31cは、取付孔11eの
短手方向の両側縁および切欠11fに係合可能な断面形
状を有し、挿入片31dは取付孔11eの長手方向の両
側縁の弧状部分に沿って湾曲した断面形状を有してい
る。出力端子枠11と外側導体31とは溶接やかしめに
より固着される。また、外側導体31は円筒状であるか
ら中心孔31eが形成されている。
【0043】外側導体31とともに同軸コネクタ30を
構成する内側導体32は、入力側の同軸ケーブルの中心
導体を保持する接触ばね34と連続一体に形成されてい
る。内側導体32は、互いに対向する一対の受け片32
aの一端部の側縁間を連結片(図示せず)を介して連結
した形状に導電性の板金により形成され、両受け片32
aの間にF型接栓の中心コンタクトを保持する。両受け
片32aは中間部において互いの距離をもっとも小さく
するように曲成されており、F型接栓の中心コンタクト
を両受け片32aの間に挿入する際に中心コンタクトが
両受け片32aの間に入りやすく、かつ両受け片32a
から中心コンタクトに対して十分な接触圧が作用するよ
うにしてある。
【0044】連結片はF型接栓の中心コンタクトが挿入
される方向に延長され、連結片の先端縁からは連結片に
直交しかつ出力端子枠11の主片11aに平行に第1接
続片35aが延長される。さらに、第1接続片35aの
先端縁からは第1接続片35aおよび出力端子枠11の
主片11aに直交する第2接続片35bが主片11aに
沿って延長される。第2接続片35bの先端部からは第
2接続片35bの面内で主片11aに直交する連結片3
4aが延長される。連結片34aは接触ばね34を構成
する一対の受け片34bの端縁間を連結する。つまり、
第1接続片35aと第2接続片35bとにより内側導体
32と接触ばね34との間の信号経路が形成される。こ
こに、受け片34bと連結片34aとの間には段差が形
成されている。
【0045】接触ばね34の受け片34bは、内側導体
32の受け片32aと同様に、互いに対向するように配
置され、中間部において互いの距離をもっとも小さくす
るように曲成されている。ただし、接触ばね34はF型
接栓の中心コンタクトではなく同軸ケーブルの中心導体
を挟持する。また、内側導体32へのF型接栓の中心コ
ンタクトの挿入方向と、接触ばね34への同軸ケーブル
の中心導体の挿入方向とは直交している。この点につい
ては後述する。
【0046】外側導体31と内側導体32とを絶縁する
内部絶縁体33は絶縁材料である合成樹脂成型品により
形成される。内部絶縁体33は円筒形であって、出力端
子枠11の主片11aにほぼ重複する板状のセパレータ
13と同時一体に成形されている。つまり、内部絶縁体
33はセパレータ13の厚み方向の一面に突設されてい
る。セパレータ13には内部絶縁体33の中心孔に連通
する挿入孔13aが形成されており、挿入孔13aを通
して内側導体32が内部絶縁体33に挿入される。第1
接続片35a、第2接続片35bは、セパレータ13の
厚み方向において内部絶縁体33が突出する面とは反対
側の面に沿って配置され、セパレータ13には第1接続
片35aおよび第2接続片35bを支持する支持リブ1
3b,13cが突設されている。さらに、セパレータ1
3には第2接続片35bの配置部位に沿って絶縁リブ1
3dが突設され、後述するように入力端子枠12を出力
端子枠11に結合したときに、第2接続片35bと入力
端子枠12との間に絶縁リブ13dが介在するようにし
てある。しかして、セパレータ13は出力端子枠11と
接触ばね34との間に配置されることになる。
【0047】セパレータ13の長手方向の両端縁にはそ
れぞれ連結溝13eが形成され、セパレータ13の短手
方向の両端縁にはそれぞれ位置決め突片13fが突設さ
れる。さらに、セパレータ13の四隅には出力端子枠1
1に設けた接触片11cに係止されることによって、出
力端子枠11とセパレータ13とを位置決めする位置決
め切欠13gが形成されている。
【0048】ところで、上述のように、出力端子枠11
には入力端子枠12が結合される。入力端子枠12は長
方形状の主片12aの短手方向の両側縁に、それぞれ主
片12aに略直交する側片12bを設けたコ字状に導電
性の板金によって形成されている。入力端子枠12の主
片12aの長手方向の寸法は出力端子枠11の長手方向
の寸法よりも長く、入力端子枠12の主片12aには出
力端子枠11に設けた組立片11dが挿通される組立孔
12cが形成されている。組立孔12cは切り起こし片
12dを残して形成され、組立片11dを組立孔12c
に挿通し、組立片11dを切り起こし片12dに重ねて
折曲することにより、入力端子枠12が出力端子枠11
にかしめ固定されるようにしてある。入力端子枠12が
出力端子枠11に結合された状態では、出力端子枠11
に設けた接触片11cが入力端子枠12の側片12bに
圧接することにより、出力端子枠11と入力端子枠12
とが同電位になるように電気的に接続される。ここに、
出力端子枠11と入力端子枠12との電気的接続状態を
安定させかつ機械的結合強度を高めるために、接触片1
1cには側片12bに圧接するダボ11gが打ち出され
ている。
【0049】側片12bの先端縁には、セパレータ13
に設けた位置決め突片13fが係合する位置決め凹部1
2eが形成され、位置決め突片13fと位置決め凹部1
2eとが係合することによってセパレータ13に対する
入力端子枠12の位置決めがなされる。さらに、入力端
子枠12の主片12aの長手方向の両端縁には筐体10
がカバー20に収納されたときにカバー20に対する位
置決めを行う固定突片12fが突設され、側片12bに
は筐体10がカバー20に収納されたときにカバー20
に係止される抜止片12gが切り起こしによって形成さ
れている。
【0050】ところで、入力端子枠12は入力側の同軸
ケーブルを機械的に保持するとともに、同軸ケーブルの
外側導体を電気的に接続する機能を有する。すなわち、
入力端子枠12には同軸ケーブルを主片12aとの間で
挟持する押さえ体14が取り付けられる。さらに詳しく
説明すると、主片12aにおいて接触ばね34に対応す
る部位には開口窓12hが設けられ、開口窓12hの両
側縁には開口窓12hの開口面に直交する形でそれぞれ
軸受片12iが突設される。軸受片12iは出力端子枠
11から離れる向きに突設されている。押さえ体14は
入力端子枠12に対して起伏自在となるように軸受片1
2iに軸支される。つまり、押さえ体14は同軸ケーブ
ルを主片12aとの間で挟持する押さえ部14aから突
出する略平行な一対のアーム14bを有するとともに、
各アーム14bの先端部に互いに離れる向きに軸部14
dを有し、軸部14dが軸受片12iに設けた軸孔12
jに挿入されることによって、入力端子枠12に対して
起伏自在となっている。
【0051】押さえ部14aの一方の側縁には固定ねじ
15が挿通されるねじ受け部14cが形成される。固定
ねじ15は主片12aに螺合して押さえ体14を入力端
子枠12に対して固定する。また、固定ねじ15の脚部
は中間部に鍔を有しており、鍔よりも先端側にのみねじ
部が形成されている。したがって、固定ねじ15の締め
付け量は鍔の位置で規制され、固定ねじ15の締め過ぎ
によってねじ受け部14cが変形するのが防止される。
しかして、固定ねじ15を緩めて押さえ部14aを主片
12aから離した状態で同軸ケーブルを押さえ部14a
と主片12aとの間に導入した後、固定ねじ15を締め
付ければ、同軸ケーブルが押さえ部14aと主片12a
との間に挟持される。ここで、同軸ケーブルの外側導体
を露出させ、この露出部位を押さえ部14aと主片12
aとの間に挟持することで、同軸ケーブルの外側導体を
入力端子枠12に電気的に接続することができる。
【0052】固定ねじ15を締め付けた状態では、固定
ねじ15の先端部はセパレータ13に設けた貫通孔13
h(図8、図9参照)に挿入される。このようにセパレ
ータ13に貫通孔13hを設けて固定ねじ15の先端部
が挿入されるようにしているから、固定ねじ15におい
てねじ部を形成する部分の長さ寸法を大きくとることが
でき、結果的に固定ねじ15を緩めたときに、主片12
から押さえ部14aまでの距離を比較的大きくとること
が可能になり、同軸ケーブルを導入しやすくなる。しか
も、同軸ケーブルは入力端子枠12の主片12aに沿っ
て配置されるから、固定ねじ15を入力端子枠12に対
して緩めるだけで同軸ケーブルの接続が可能になり、固
定ねじ15を入力端子枠12から外してしまう場合より
も結線作業が短時間で行えることになる。
【0053】すなわち、貫通孔13hを設けていない場
合には、図10(b)のように、固定ねじ15を締め付
けたときに固定ねじ15の先端がセパレータ13に到達
する程度の長さが固定ねじ15の最大長さになるから、
図10(a)のように固定ねじ15を緩めたときの入力
端子枠12から押さえ体14までの最大距離L1は比較
的小さくなる。これに対して、本実施形態ではセパレー
タ13に貫通孔13hを形成していることによって、図
11(b)のように固定ねじ15の長さを大きくとるこ
とができるから、図11(a)のように固定ねじ15を
緩めたときの入力端子枠12から押さえ体14までの最
大距離L2をL1よりも大きくとることが可能になる。
その結果、入力端子枠12と押さえ体14との間に同軸
ケーブル60を挿入しやすくなり、結線作業の作業性が
向上するのである。
【0054】上述した開口窓12hには接触ばね34を
覆う端子台16aが挿入される。端子台16aは合成樹
脂成形品である端子カバー16の一部を構成しており、
セパレータ13に結合される端子カバー本体16bと連
続一体に形成されている。端子カバー本体16bはセパ
レータ13に跨るコ字状に形成され、中央片に端子台1
6aが突設される。また、端子カバー本体16bの各脚
片の先端面には各一対の脚部16cが突設される。各脚
片に設けた各一対の脚部16cのうちの各一方はセパレ
ータ13に設けた連結溝13eに嵌合し、各他方の脚部
16cの側面はセパレータ13の周縁に当接する。この
構成によって、端子カバー16はセパレータ13に固定
される。端子カバー本体16bにはセパレータ13との
対向面に押さえ脚16gが突設され、押さえ脚16gは
セパレータ13に載置されている第1接続片35aをセ
パレータ13との間に挟持することによって、第1接続
片35aの浮き上がりを防止する。さらに、端子カバー
本体16bには入力端子枠12の開口窓12hに挿入さ
れる位置決め突起16iが設けられている。位置決め突
起16iは開口窓12hの周縁の角部と軸受片12iと
に当接することによって、端子カバー16して入力端子
枠12を確実に位置決めする。
【0055】端子台16aには押さえ体14の押さえ部
14a側の側面に楕円状に開放された導入孔16d(図
3参照)が形成され、導入孔16dを形成した側面の裏
側となる側面には矩形状の露出孔16eが形成されてい
る。導入孔16dは端子台16aに内蔵された接触ばね
34に対応する部位に形成され、導入孔16dに同軸ケ
ーブルの中心導体を挿入すれば、中心導体が接触ばね3
4の一対の受け片34b間に挟持されるようになってい
る。また、中心導体の露出部位が長い場合には余剰分は
露出孔16eに挿入される。したがって、同軸ケーブル
の端末部分を剥く寸法にばらつきがあっても、中心導体
を接触ばね34に接続し、かつ押さえ部14aと入力端
子枠12との間に外側導体を挟持させることができる。
しかも、露出孔16eを通して接触ばね34と同軸ケー
ブルの中心導体との接続状態を目視により確認すること
ができる。
【0056】端子カバー本体16bの脚片間であって露
出孔16e側の側縁には中央片から脚片の突出方向に延
設された垂れ壁16hが形成されている。垂れ壁16h
は端子台16aが入力端子枠12の開口窓12hに挿入
された状態で接触ばね34と入力端子枠12の側片12
bとの間に介在し、同軸ケーブルの中心導体を接触ばね
34に挿入する際の力が接触ばね34に作用して接触ば
ね34が移動しても、接触ばね34が入力端子枠12に
接触するのを防止する。
【0057】筐体10を収納するカバー20は、JIS
規格において大角形連用配線器具として規格化されてい
る1個モジュール寸法に形成されている。したがって、
本実施形態のカバー20は3個用の取付枠に最大3個取
り付けることができる。
【0058】カバー20は、前面(図1の下面)の中央
部に突台部20aが突設され、突台部20aの両側に肩
部20bが形成された形状を有し、カバー20の後面は
入力端子枠12の主片12aの寸法にほぼ一致するよう
に矩形状に開放されている。突台部20aの前面中央部
には円形に開口する導入穴(図示せず)が形成され、導
入穴の底面中央部には円形の挿入孔22が形成される。
筐体10がカバー20に収納されると、挿入孔22に同
軸コネクタ30が挿入され、外側導体31が挿入孔22
を通して導入穴の内部に配置される。カバー20の両肩
部20bの側面には、各一対の取付爪23が突設され
る。また、突台部20aと各肩部20bとに跨る部位に
は1個ずつの取付孔(図示せず)が形成される。
【0059】カバー20において肩部20bを形成して
いない側壁(つまり、カバー20の後面の短手方向の両
側壁)には入力端子枠12に設けた抜止片12gが係合
する抜止孔25が形成されている。抜止片12gは前端
部が入力端子枠12に連続する形で切り起こされている
から、カバー20に筐体10が収納された状態で抜止片
12gを抜止孔25に係合させると、筐体10はカバー
20に対する後方への移動が阻止される。また、カバー
20の後面側の開口周縁には入力端子枠12に設けた固
定突片12fが係合可能な固定溝26が形成され、固定
突片12fが固定溝26に係合することによって、入力
端子枠12のカバー20に対するがたつきが防止され
る。
【0060】一方、カバー20の内周面には固定溝26
に連続し入力端子枠12の主片12aを載せる補強リブ
27が形成され、さらに補強リブ27にはカバー20の
内周面からの突出量が補強リブ27よりも大きい係合リ
ブ28が連続する。係合リブ28は出力端子枠11にお
いて主片11aと側片11bとに跨る部位に形成された
係合溝11hに係合し、カバー20に対して出力端子枠
11を位置決めするようになっている。
【0061】上述したテレビコンセントを組み立てるに
は、カバー20に対して各部材を順次組み付ければよ
い。つまり、カバー20にまず出力端子枠11を装着す
る。このとき、係合溝11hに係合リブ28が係合する
ことにより、カバー20に対する出力端子枠11の位置
決めがなされる。次に、外側導体31の中心孔31eに
セパレータ13と同時一体に形成した内部絶縁帯33を
挿入するようにして、出力端子枠11にセパレータ13
を装着すると、セパレータ13に設けた位置決め切欠1
3gが出力端子枠11の接触片11cに対して位置決め
され、さらに接触ばね34と連続一体に形成されている
内側導体32をセパレータ13に設けた挿入孔13aに
挿入し、支持リブ13b,13cにより第1接続片35
a,35bを位置決めする。次に、端子カバー16の端
子台16aを接触ばね34に合致させ、端子カバー16
の脚部16cをセパレータ13の連結溝13eに嵌合さ
せると、セパレータ13に対して端子カバー16が位置
決めされる。最後に、押さえ体14を取り付けた入力端
子枠12をカバー20に装着し、抜止片12gを抜止孔
25に係合させ、組立孔12cに組立片11dを挿通し
た状態で、切り起こし片12dを叩くと、組立片11d
が折曲されて出力端子枠11に入力端子枠12が結合さ
れる。ここで、入力端子枠12は固定突片12fが固定
溝26に係合するとともに補挙リブ27に入力端子枠1
2の主片12aが当接し、しかも出力端子枠11の主片
11aと側片11bとに跨る部位に設けた係合溝11h
がカバー20の補強リブ27に係合しているから、固定
突片12fをかしめる際に作用する力をカバー20で受
けることが可能になっている。
【0062】すなわち、本実施形態においても第1の実
施の形態と同様に、カバー20に対して一方向から各部
材を順次組み付けることで図4に示す外観を有したテレ
ビコンセントを組み立てることができ、部品を組み付け
る方向が同じであるから、製造が容易になり組立の自動
化も容易に行える。また、本実施形態のテレビコンセン
トを施工する際にも、第1の実施の形態と同様に、図5
に示す合成樹脂製の取付枠40を用いることができる。
【0063】なお、本実施形態では、端子カバー16を
セパレータ13に固定する例を示したが、端子カバー1
6に設けた脚部16cを固定する構成を出力端子枠11
に設けることも可能である。さらに、カバー20が1個
モジュール寸法である例を示したが、1.5個モジュー
ル寸法、2個モジュール寸法、3個モジュール寸法のよ
うな他の寸法のカバー20を用いることも可能である。
【0064】(第4の実施の形態)本実施形態は、図1
2に示すように、第3の実施の形態の構成とは、同軸コ
ネクタ30の構造が異なるものである。つまり、第3の
実施の形態では同軸コネクタ30の外側導体31として
出力端子枠11とは別体に形成したものを出力端子枠1
1に固着していたが、本実施形態では絞り加工などによ
って出力端子枠11に同軸コネクタ30の外側導体31
を連続一体に形成したものである。また、外側導体31
にはねじ部31aは形成しておらず、同軸ケーブル用の
差込型の接栓にのみ対応するようになっている。この構
成では、外側導体31を出力端子枠11に固着する構造
が不要であり、また外側導体31が出力端子枠11と連
続一体に形成されるから、組立作業が容易であるととも
に部品点数も低減する。また、セパレータ13との対向
面が平面であるから、第2の実施の形態のようにセパレ
ータ13に凹部を形成する必要がなく、セパレータ13
をさらに薄型化することが可能になる。他の構成および
動作は第3の実施の形態と同様である。
【0065】(第5の実施の形態)本実施形態は、図1
3および図14に示すように、第1の実施の形態と同様
にプリント基板17を用いたものである。同軸コネクタ
30の外側導体31に設けたボス部31cには2本の接
続脚31fが突設され、両接続脚31fはプリント基板
17に実装される。また、接触ばね34における連結片
34aには接続脚片34cが連続一体に形成され、接続
脚片34cはプリント基板17に実装される。プリント
基板17には他の回路部品を実装することが可能であ
り、本実施形態においては終端抵抗を設けることによっ
て端末用(分岐を行わないテレビコンセント)として用
いるように構成してある。また、プリント基板17は出
力端子板11の主片11aから離間しており、出力端子
枠11の側片11bに半田接続される。さらに、端子カ
バー16の脚部16cはプリント基板17に挿入固定さ
れる。本実施形態においては、補強リブ27や係合リブ
28は省略しているが、適宜に設けるようにしてもよ
い。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様であ
る。
【0066】(第6の実施の形態)本実施形態は、送り
配線が可能な中継用のテレビコンセントであって、入力
された信号を2分岐し、一方を同軸コネクタ30に分岐
し、他方を送り用に分岐している。したがって、本実施
形態では送り側の同軸ケーブルを接続する構成が必要で
あって、この構成は入力側の同軸ケーブルを接続する構
成と同様の構成を有している。図15および図16に示
すように、本実施形態では第5の実施の形態と同様にプ
リント基板17を用い、プリント基板17に2個の接触
ばね34を実装してある。一方の接触ばね34は入力側
であり他方の接触ばね34は送り側に用いられる。ま
た、両接触ばね34を覆うために、端子カバー16には
端子台16aを2個設けてあり、これに伴って、押さえ
体14の押さえ部14aは2本の同軸ケーブルを保持可
能な形状に形成してある。つまり、押さえ部14aの中
央部に固定ねじ15を挿通してあり、固定ねじ15の両
側にそれぞれ入力側と送り側との同軸ケーブルが通るよ
うになっている。プリント基板17には2分岐の分岐回
路が実装される。他の構成および動作は第5の実施の形
態と同様である。
【0067】本実施形態のテレビコンセントを用いれ
ば、送り用の同軸ケーブルを介して他のテレビコンセン
トを接続することができ、信号強度が許容される範囲で
テレビコンセントを複数設けることが可能になる。ただ
し、分岐を必要としないテレビコンセントには第5の実
施の形態として説明した端末用のテレビコンセントを用
いることになる。また、プリント基板17に実装する回
路としては分岐回路に限らず、分配回路を実装するよう
にしてもよい。
【0068】
【発明の効果】請求項1の発明は、入力側となる第1の
同軸ケーブルの外側導体を接続保持する接続部と、出力
側となる第2の同軸ケーブルが接続される同軸コネクタ
と、第1の同軸ケーブルの中心導体が差込接続さればね
力によって中心導体を保持するとともに前記同軸コネク
タの内側導体との間に信号経路が形成される接触ばね
と、前記同軸コネクタを前面側に臨ませるとともに後面
側に前記接続部を露出させ取付面に埋込配置されるカバ
ーとを備え、第1の同軸ケーブルの中心導体を接触ばね
に差し込む方向が前記接続部に接続保持された第1の同
軸ケーブルの延長方向と一致させるように接触ばねをカ
バーの後面側に配置したものであり、アンテナなどから
の入力側の同軸ケーブルを接続する際に、接触ばねに中
心導体を差込接続した状態で中心導体を折曲する必要が
ないから、同軸ケーブルの中心導体が折損したり中心導
体の折曲作業によって中心導体が接触ばねから外れたり
することがなく、入力側の同軸ケーブルの結線作業につ
いて作業性が向上し、かつ施工不良が低減される。
【0069】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記同軸コネクタの内側導体と前記接触ばねとの間
の信号経路を形成するプリント基板が前記カバーに内蔵
されているものであり、プリント基板に各種部品を実装
することで高機能化することができる。
【0070】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、導電材料により形成され同軸コネクタを保持する出
力端子枠と、絶縁材料により形成され接触ばねと出力端
子枠との間に配置されるセパレータと、導電材料により
形成され前記カバーの後面側を覆う入力端子枠と、入力
端子枠とともに前記接続部を構成するように入力端子枠
に対して起伏自在に取り付けられた押さえ体と、押さえ
体を入力端子枠に固定する固定ねじとを備え、前記セパ
レータにおいて前記固定ねじの先端部に対応する部位に
は固定ねじを挿通可能とする貫通孔が形成されているも
のであり、固定ねじをセパレータに貫通させることがで
きるから、固定ねじのねじ長を比較的大きくとることが
できる。その結果、固定ねじを緩めるだけで押さえ体を
入力端子枠に対して大きく開くことが可能になり、固定
ねじを外すことなく入力側の同軸ケーブルを接続するこ
とができて結線作業が容易になる。
【0071】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記接触ばねを覆う合成樹脂成形品の端子カバーを
備え、端子カバーにおいて第1の同軸ケーブルが導入さ
れる面の裏面側に接触ばねを視認可能とする露出孔が形
成されているものであり、同軸ケーブルの中心導体の露
出寸法が大きい場合には、余剰分の中心導体は露出孔を
通して端子カバーの外部に引き出されるから、中心導体
が折れ曲がるといった施工不良を防止することができ
る。また、露出孔を通して接触ばねと中心導体との接続
状態を目視により確認することができるから、同軸ケー
ブルを確実に接続することができる。
【0072】請求項5の発明は、請求項3の発明におい
て、前記出力端子枠および前記入力端子枠が金属製であ
って、出力端子枠と入力端子枠とは筐体を構成するもの
であり、信号経路を金属製の筐体で囲んでいるから高い
シールド効果が得られる。
【0073】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、前記出力端子枠と前記入力端子枠とがそれぞれコ字
状であって、互いの側片が筐体の隣合う側壁を形成する
ように組み合わせられているものであり、金属板を折曲
すればコ字状の入力端子枠と出力端子枠とを製造するこ
とができ、製造が容易であるとともに、組立作業も容易
である。
【0074】請求項7の発明は、請求項5の発明におい
て、前記カバーが合成樹脂成形品であって後面が開放さ
れ、前面側に前記同軸コネクタを露出させ後面側に前記
接続部を露出させる形で筐体を収納するものであり、入
力側と出力側とをカバーの前後に設けていることによっ
て信号経路が単純になり、CS放送帯のような高い周波
数帯域に対しても損失を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す分解斜視図で
ある。
【図2】同上に用いる端子カバーを示す斜視図である。
【図3】同上の要部断面図である。
【図4】同上の後面側の斜視図である。
【図5】同上の使用例を示す斜視図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示す分解斜視図で
ある。
【図8】本発明の第3の実施の形態を示す分解斜視図で
ある。
【図9】同上の要部分解斜視図である。
【図10】比較例の動作説明図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態の動作説明図であ
る。
【図12】本発明の第4の実施の形態を示す分解斜視図
である。
【図13】本発明の第5の実施の形態を示す分解斜視図
である。
【図14】同上の断面図である。
【図15】本発明の第6の実施の形態を示す分解斜視図
である。
【図16】同上を示し、(a)は横断面図、(b)は後
面図、(c)は縦断面図である。
【図17】従来例を示す分解斜視図である。
【図18】同上の後面側の斜視図である。
【図19】他の従来例を示す後面側の斜視図である。
【図20】従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
10 筐体 11 出力端子枠 11b 側片 12 入力端子枠 12b 側片 13 セパレータ 13h 貫通孔 14 押さえ体 15 故知ねじ 16 端子カバー 16e 露出孔 17 プリント基板 20 カバー 30 同軸コネクタ 32 内側導体 34 接触ばね 50 同軸ケーブル 60 同軸ケーブル 61 中心導体 62 外側導体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月8日(2000.5.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来構成で
は、同軸ケーブルを接続する際に、図20(a)のよう
にカバー120の後面に直交する方向から同軸ケーブル
60の中心導体61を端子カバー116に挿入した後、
図20(b)のように中心導体61を略90度曲げて同
軸ケーブル60を入力端子枠112に沿うように配置
し、その後、押さえ114を倒して同軸ケーブル60
の外側導体62を入力端子枠112と押さえ体114と
の間に挟持することになる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】押さえ部14aの一方の側縁には固定ねじ
15が挿通されるねじ受け部14cが形成される。固定
ねじ15は主片12aに螺合して押さえ体14を入力端
子枠12に対して固定する。また、固定ねじ15の脚部
は中間部に鍔を有しており、鍔よりも先端側にのみねじ
部が形成されている。しかして、固定ねじ15を緩めて
押さえ部14aを主片12aから離した状態で同軸ケー
ブルを押さえ部14aと主片12aとの間に導入した
後、固定ねじ15を締め付ければ、同軸ケーブルが押さ
え部14aと主片12aとの間に挟持される。ここで、
同軸ケーブルの外側導体を露出させ、この露出部位を押
さえ部14aと主片12aとの間に挟持することで、同
軸ケーブルの外側導体を入力端子枠12に電気的に接続
することができる。固定ねじ15を締め付けた状態で
は、固定ねじ15の先端部はプリント基板17に設けた
貫通孔17cに挿入される。このようにプリント基板1
7に貫通孔17cを設けて固定ねじ15の先端部が挿入
されるようにしているから、固定ねじ15においてねじ
部を形成する部分の長さ寸法を大きくとることができ、
結果的に固定ねじ15を緩めたときに、主片12から押
さえ部14aまでの距離を比較的大きくとることが可能
になり、同軸ケーブルを導入しやすくなる。しかも、同
軸ケーブルは入力端子枠12の主片12aに沿って配置
されるから、固定ねじ15を入力端子枠12に対して緩
めるだけで同軸ケーブルの接続が可能になり、固定ねじ
15を入力端子枠12から外してしまう場合よりも結線
作業が短時間で行えることになる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】上述したテレビコンセントを組み立てるに
は、カバー20に対して各部材を順次組み付ければよ
い。つまり、同軸コネクタ30を取り付けた出力端子枠
11をまずカバー20に装着する。このとき、係合溝1
1hに係合リブ28が係合することにより、カバー20
に対する出力端子枠11の位置決めがなされる。その
後、接触ばね34が実装されたプリント基板17を出力
端子枠11に装着し、同軸コネクタ30の内側導体32
をプリント基板17に半田接続する。次に、端子カバー
16の端子台16aを接触ばね34に合致させ、最後
に、押さえ体14を取り付けた入力端子枠12をカバー
20に装着し、抜止片12gを抜止孔25に係合させ、
組立孔12cに組立片11dを挿通した状態で、切り起
こし片12dを叩くと、組立片11dが折曲されて出力
端子枠11に入力端子枠12が結合される。ここで、入
力端子枠12は固定突片12fが固定溝26に係合する
とともに補強リブ27に入力端子枠12の主片12aが
当接し、しかも出力端子枠11の主片11aと側片11
bとに跨る部位に設けた係合溝11hがカバー20の
合リブ28に係合しているから、固定突片12fをかし
める際に作用する力をカバー20で受けることが可能に
なっている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】(第2の実施の形態)本実施形態は、図7
に示すように構成されたものであって、同軸コネクタ3
0の外側導体31と内側導体32とを別部品とし、同軸
コネクタ30の内部絶縁体をカバー20の一部で構成し
てある。外側導体31は円筒状であって軸方向の一端縁
から4本の接続片31gが突設され、接続片31gはプ
リント基板17のグランドパターン17bに接続され
る。ここで、図7においてはプリント基板17は表裏を
反転させずに記載してある。プリント基板17の四隅に
はスルホールメッキを施したスルホール17cが形成さ
れ、入力端子枠12の四隅に突設した接続脚12k
ルホール17cに挿入され半田接続されることによっ
て、入力端子枠12がグランドパターン17bと同電位
に接続されるようになっている。したがって、本実施形
態では入力端子枠12とプリント基板17のグランドパ
ターン17bとにより電磁シールドを行うことになり、
したがって出力端子枠は設けていない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】押さえ部14aの一方の側縁には固定ねじ
15が挿通されるねじ受け部14cが形成される。固定
ねじ15は主片12aに螺合して押さえ体14を入力端
子枠12に対して固定する。また、固定ねじ15の脚部
は中間部に鍔を有しており、鍔よりも先端側にのみねじ
部が形成されている。しかして、固定ねじ15を緩めて
押さえ部14aを主片12aから離した状態で同軸ケー
ブルを押さえ部14aと主片12aとの間に導入した
後、固定ねじ15を締め付ければ、同軸ケーブルが押さ
え部14aと主片12aとの間に挟持される。ここで、
同軸ケーブルの外側導体を露出させ、この露出部位を押
さえ部14aと主片12aとの間に挟持することで、同
軸ケーブルの外側導体を入力端子枠12に電気的に接続
することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】上述した開口窓12hには接触ばね34を
覆う端子台16aが挿入される。端子台16aは合成樹
脂成形品である端子カバー16の一部を構成しており、
セパレータ13に結合される端子カバー本体16bと連
続一体に形成されている。端子カバー本体16bはセパ
レータ13に跨るコ字状に形成され、中央片に端子台1
6aが突設される。また、端子カバー本体16bの各脚
片の先端面には各一対の脚部16cが突設される。各脚
片に設けた各一対の脚部16cのうちの各一方はセパレ
ータ13に設けた連結溝13eに嵌合し、各他方の脚部
16cの側面はセパレータ13の周縁に当接する。この
構成によって、端子カバー16はセパレータ13に固定
される。端子カバー本体16bにはセパレータ13との
対向面に押さえ脚16gが突設され、押さえ脚16gは
セパレータ13に載置されている第1接続片35aをセ
パレータ13との間に挟持することによって、第1接続
片35aの浮き上がりを防止する。さらに、端子カバー
本体16bには入力端子枠12の開口窓12hに挿入さ
れる位置決め突起16iが設けられている。位置決め突
起16iは開口窓12hの周縁の角部と軸受片12iと
に当接することによって、端子カバー16に対して入力
端子枠12を確実に位置決めする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】(第4の実施の形態)本実施形態は、図1
2に示すように、第3の実施の形態の構成とは、同軸コ
ネクタ30の構造が異なるものである。つまり、第3の
実施の形態では同軸コネクタ30の外側導体31として
出力端子枠11とは別体に形成したものを出力端子枠1
1に固着していたが、本実施形態では絞り加工などによ
って出力端子枠11に同軸コネクタ30の外側導体31
を連続一体に形成したものである。また、外側導体31
にはねじ部31aは形成しておらず、同軸ケーブル用の
差込型の接栓にのみ対応するようになっている。この構
成では、外側導体31を出力端子枠11に固着する構造
が不要であり、また外側導体31が出力端子枠11と連
続一体に形成されるから、組立作業が容易であるととも
に部品点数も低減する。また、セパレータ13との対向
面が平面であるから、第3の実施の形態のようにセパレ
ータ13に凹部を形成する必要がなく、セパレータ13
をさらに薄型化することが可能になる。他の構成および
動作は第3の実施の形態と同様である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】(第6の実施の形態)本実施形態は、送り
配線が可能な中継用のテレビコンセントであって、入力
された信号を同軸コネクタ30に分岐するとともに送り
用に伝送している。したがって、本実施形態では送り側
の同軸ケーブルを接続する構成が必要であって、この構
成は入力側の同軸ケーブルを接続する構成と同様の構成
を有している。図15および図16に示すように、本実
施形態では第5の実施の形態と同様にプリント基板17
を用い、プリント基板17に2個の接触ばね34を実装
してある。一方の接触ばね34は入力側であり他方の接
触ばね34は送り側に用いられる。また、両接触ばね3
4を覆うために、端子カバー16には端子台16aを2
個設けてあり、これに伴って、押さえ体14の押さえ部
14aは2本の同軸ケーブルを保持可能な形状に形成し
てある。つまり、押さえ部14aの中央部に固定ねじ1
5を挿通してあり、固定ねじ15の両側にそれぞれ入力
側と送り側との同軸ケーブルが通るようになっている。
プリント基板17には分岐回路が実装される。他の構成
および動作は第5の実施の形態と同様である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 10 筐体 11 出力端子枠 11b 側片 12 入力端子枠 12b 側片 13 セパレータ 13h 貫通孔 14 押さえ体 15 固定ねじ 16 端子カバー 16e 露出孔 17 プリント基板 20 カバー 30 同軸コネクタ 32 内側導体 34 接触ばね 50 同軸ケーブル 60 同軸ケーブル 61 中心導体 62 外側導体
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
フロントページの続き (72)発明者 濱口 博隆 三重県津市白塚町2856番地 旭電器工業株 式会社内 (72)発明者 中植 真仁 三重県津市白塚町2856番地 旭電器工業株 式会社内 (72)発明者 井上 博夫 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 小松 幹生 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 松田 亘弘 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5E077 BB06 BB11 BB22 BB31 DD13 DD14 DD16 GG13 GG28 JJ17 JJ20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側となる第1の同軸ケーブルの外側
    導体を接続保持する接続部と、出力側となる第2の同軸
    ケーブルが接続される同軸コネクタと、第1の同軸ケー
    ブルの中心導体が差込接続さればね力によって中心導体
    を保持するとともに前記同軸コネクタの内側導体との間
    に信号経路が形成される接触ばねと、前記同軸コネクタ
    を前面側に臨ませるとともに後面側に前記接続部を露出
    させ取付面に埋込配置されるカバーとを備え、第1の同
    軸ケーブルの中心導体を接触ばねに差し込む方向が前記
    接続部に接続保持された第1の同軸ケーブルの延長方向
    と一致させるように接触ばねをカバーの後面側に配置し
    たことを特徴とするテレビコンセント。
  2. 【請求項2】 前記同軸コネクタの内側導体と前記接触
    ばねとの間の信号経路を形成するプリント基板が前記カ
    バーに内蔵されていることを特徴とする請求項1記載の
    テレビコンセント。
  3. 【請求項3】 導電材料により形成され同軸コネクタを
    保持する出力端子枠と、絶縁材料により形成され接触ば
    ねと出力端子枠との間に配置されるセパレータと、導電
    材料により形成され前記カバーの後面側を覆う入力端子
    枠と、入力端子枠とともに前記接続部を構成するように
    入力端子枠に対して起伏自在に取り付けられた押さえ体
    と、押さえ体を入力端子枠に固定する固定ねじとを備
    え、前記セパレータにおいて前記固定ねじの先端部に対
    応する部位には固定ねじを挿通可能とする貫通孔が形成
    されていることを特徴とする請求項1記載のテレビコン
    セント。
  4. 【請求項4】 前記接触ばねを覆う合成樹脂成形品の端
    子カバーを備え、端子カバーにおいて第1の同軸ケーブ
    ルが導入される面の裏面側に接触ばねを視認可能とする
    露出孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載
    のテレビコンセント。
  5. 【請求項5】 前記出力端子枠および前記入力端子枠が
    金属製であって、出力端子枠と入力端子枠とは筐体を構
    成することを特徴とする請求項3記載のテレビコンセン
    ト。
  6. 【請求項6】 前記出力端子枠と前記入力端子枠とがそ
    れぞれコ字状であって、互いの側片が筐体の隣合う側壁
    を形成するように組み合わせられていることを特徴とす
    る請求項5記載のテレビコンセント。
  7. 【請求項7】 前記カバーは合成樹脂成形品であって後
    面が開放され、前面側に前記同軸コネクタを露出させ後
    面側に前記接続部を露出させる形で筐体を収納すること
    を特徴とする請求項5記載のテレビコンセント。
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