JP2001135034A - データの復調方法およびデータの復調装置 - Google Patents

データの復調方法およびデータの復調装置

Info

Publication number
JP2001135034A
JP2001135034A JP31188499A JP31188499A JP2001135034A JP 2001135034 A JP2001135034 A JP 2001135034A JP 31188499 A JP31188499 A JP 31188499A JP 31188499 A JP31188499 A JP 31188499A JP 2001135034 A JP2001135034 A JP 2001135034A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
character
peak
segment length
segment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31188499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3778742B2 (ja
Inventor
Hiroshi Nakamura
宏 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP31188499A priority Critical patent/JP3778742B2/ja
Priority to US09/551,960 priority patent/US6674786B1/en
Priority to EP00303352A priority patent/EP1047069A3/en
Publication of JP2001135034A publication Critical patent/JP2001135034A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3778742B2 publication Critical patent/JP3778742B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 読み取り信号波形にピークシフトが存在して
いても、正確に記録情報を復調し、誤読を大幅に減らす
ことができるデータの復調方法およびデータの復調装置
を得る。 【解決手段】 高低2種の周波数変調信号で形成した2
値データの所定ビット数により1文字分のデータを形成
し、記録されたデータ信号の再生信号波形よりピーク点
の有無を検出し2値データを読み取る。再生信号波形の
各ピーク間の時間間隔を計測し、1文字分を構成する個
々のピーク間隔値を基準値と比較して2値データからな
るビット配列に変換し、1文字分のデータを復調するに
際し、1文字分のデータ間隔に対応する基準セグメント
長に対し、基準セグメント長とピーク位置を基準として
復調すべきセグメント長候補を複数選定し、セグメント
長候補に対して基準波形データとパターンマッチングを
行い、その類似度により該当する文字を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば磁気カード
等に記録されているデータ信号の復調方法およびデータ
信号の復調装置に関するもので、周波数変調方式により
記録されているデータを高い信頼性で復調することがで
きるものである。
【0002】
【従来の技術】例えば磁気カードリーダ等の記録再生装
置においては、Fおよび2Fという2種類の周波数の組
み合わせによって2値のデータ信号を記憶するFM変調
方式が一般に知られている。このFM変調方式によって
記録されたデータの再生時は、磁気カードの磁気ストラ
イプに対して相対的に磁気ヘッドが摺動することによ
り、磁気記録データをアナログ再生信号の形態で再生
し、このアナログ再生信号の信号波形に基づき、2値デ
ータを復調するようになっている。
【0003】一般的な磁気カードの磁気ストライプは、
実際に記録データが記憶されている有効データ領域だけ
ではなく、その前の同期ビット領域と、記録データの始
まりを示すSTXコード領域と、有効データ領域の後ろ
のデータ終了を示すETXコード領域、LRCコード領
域および同期ビット領域を有している。
【0004】図17に上記のような従来の磁気カードの
記録データ復調時の一般的な機能ブロックを、図18に
その各部の信号波形を示す。図17において、磁気カー
ド10が相対移動することによって得られる磁気ヘッド
11の出力信号は二つの増幅器12、15によって増幅
される。増幅器12の出力信号はピーク検出回路13に
よってピーク検出が行われ、ピーク検出回路13のピー
ク検出信号はコンパレータ14によってゼロレベルと比
較されゼロクロス点が検出されるようになっている。他
方の増幅器15の出力信号はコンパレータ16によって
ゼロクロス点が検出され、その出力信号はタイミング発
生回路17に入力される。タイミング発生回路17で
は、一方のコンパレータ14から出力される信号の転換
位置における他方のコンパレータ16の出力信号レベル
を見て、そのときのコンパレータ16の出力信号レベル
に応じてその出力レベルを転換するようになっている。
タイミング発生回路17の出力信号はデータ弁別回路ま
たはCPU18に入力され、所定の信号処理が行われる
ことによって文字が判別されるようになっている。
【0005】図17に示す機能ブロックの動作を、図1
8を併せて参照しながらさらに具体的に説明する。磁気
カード10に記録されている信号の例を図18(a)に
示す。記録信号はFおよび2Fという2種類の周波数の
組み合わせによる2値のデータ信号であって、1ビット
分の時間間隔T内において信号極性が反転するか否かに
よってそのビットが「0」であるか、または「1」であ
るかを表している。図18(a)の例は「01101」
を表している。この記録信号を磁気ヘッド11で読み取
り、増幅器12、15で増幅したものの例を図18
(b)に示す。記録信号「0」に対応する増幅器12、
15の出力の周波数に対して記録信号「1」に対応する
増幅器12、15の出力の周波数は2倍、したがって周
期は1/2になっている。
【0006】ピーク検出回路13は微分回路からなるも
のと考えてよく、従ってピーク検出出力は図18(c)
に示すように増幅器12の出力信号のピーク位置でゼロ
クロスとなる信号波形が得られる。その信号はコンパレ
ータ14によりゼロレベルと比較され、図18(d)に
示すように上記ピーク検出波形のゼロクロス位置で反転
するデジタル信号に変換される。他方の増幅器15の出
力波形はコンパレータ16によりゼロレベルと比較さ
れ、図18(e)に示すように増幅器15の出力波形の
ゼロクロス位置で反転するデジタル信号に変換される。
タイミング発生回路17は、コンパレータ14の出力信
号の転換位置におけるコンパレータ16の出力信号のレ
ベルを見て、そのときのコンパレータ16の出力信号レ
ベルに応じてその出力レベルを転換し、図18(f)に
示すような信号を出力するようになっている。図18
(f)に示す信号は(a)に示す信号と同じ「0110
1」を表すデジタル信号となっており、磁気カードに記
録されているデータ信号が復調されることがわかる。
【0007】以上説明したような磁気カードに記録され
ているデータの読み取り性能は、磁気記録媒体であるカ
ードの状態や、磁気ヘッドの汚れや摩耗、モータなどか
らの電気的なノイズ、機械的なノイズなどの影響を受け
る。すなわち、磁気カード等の記録媒体は、繰り返し使
用されることによって様々な負荷を受ける結果、記録媒
体の表面の汚れや傷により、本来存在するはずのない位
置に信号が発生することがある。また、記録媒体に記録
される基本データは1回書き込まれると使用を繰り返し
ても書き換えられることはないため、繰り返し使用して
磁気ヘッドとの接触を繰り返すうちに磁力が減衰し、再
生に必要な信号強度が不足してデータの読み取りの信頼
性が低下する。さらに、磁気ヘッドの摩耗によって磁気
ヘッドの分解能が低下し、ピークシフトが発生する。
【0008】このようにしてデータの読み取り波形に異
常が生じると、媒体に記録されているデータの読み取り
性能を低下させる要因となり、データを正しく判別する
ことができなくなる。また、本来存在するはずのないピ
ークが存在したり、本来存在すべき位置にピークが存在
しなかったりすると、異常波形が忠実にデコードされる
ことを原因としてビット数を誤って読み取り、以降のビ
ットの区切りにもずれが生じ、この影響が後続の文字区
間に波及し、後続の文字区間でも誤読を引き起こす原因
となる。
【0009】前述のFM変調方式では、図2に示すよう
に、1ビットの時間間隔Tに関して一定の基準時間αT
(ただし、0≦α≦1、例えばα=0.8)を設定し、
この基準時間αT内に読み取り信号の極性反転があるか
ないかで2値データが「0」かまたは「1」かの判定を
行うようになっている。すなわち、基準時間αT内に極
性反転がなければ周波数Fで2値データは「0」、基準
時間αT内に極性反転があれば周波数2Fで2値データ
は「1」と判定する。これによってある程度のピークシ
フトによる影響を回避することができる。
【0010】しかしながら、図2に示す例のように、基
準時間αTを設定し、その時間αT内に読み取り信号の
極性反転があるかないかで2値データを判定するように
しても、前述のような、本来存在するはずのないピーク
が存在したり、本来存在すべき位置にピークが存在しな
かったりすることによって誤読を生じることがある。
【0011】そして、ビット列中のたった一つのビット
だけについて誤読を生じたとしても、この誤読が後続の
ビット列にも波及し、誤った判定をすることになる。そ
こで本発明者らは、一つのビットの誤読が後続のビット
列に波及することのないようにしたデータの復調方法に
ついて先に特許出願した。特願平11−88048号、
特願平11−105065号、特願平11−11620
2号の明細書および図面に記載されている発明がそれ
で、個々のビットの2値データを判定するに当たり、1
文字分の文字時間間隔を合理的な方法で区切り、この1
文字分の文字時間間隔という要素を加味することによっ
て、誤読を大幅に減らし、信頼性の高いデータの復調を
可能としたものである。
【0012】上記各出願に係る発明の狙いは、再生波形
データを解析し、その波形データを正確に1文字分ごと
に区切ること、すなわちセグメンテーションを正確に行
うことである。上記各出願にかかる発明のうち特願平1
1−116202号にかかる発明は、予め1文字を構成
する各ビットのピーク間隔値を文字ごとに基準配列パタ
ーンとして用意しておき、上記再生信号の各ピーク間の
時間間隔を計測し、1文字分を構成する個々のピーク間
隔値を上記基準配列パターンと比較してタイムパターン
マッチングを行い、最も高い類似度を示す上記基準配列
パターンに対応する文字を該当する文字と判定するもの
である。こうすることによって、より信頼性の高いデー
タの復調が可能である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記の各出願にかかる
発明によれば、データ復調の信頼性を高めることができ
る。しかしながら、上記各出願にかかる発明によって
も、読み取り信号の異常の出方によっては、記録媒体上
の記録データを正しく読み取ることが困難な場合があ
る。例えば、読み取り信号波形にピークシフトが存在す
ると、1文字分の2値データの配列パターンが誤って読
み取られることがある。その結果、文字の選択を誤るこ
とになるため、何らかのエラー処理が必要になる。ま
た、例えば、第2番目のビットで2値変換を誤ったとす
ると、第3ビット以降のビットの区切りにずれが生じ、
この影響が後続の文字区間に波及し、後続の文字区間で
も誤読を生じる原因となる場合もある。このように、上
記各出願にかかる発明は、さらに改良する余地がある。
【0014】本発明は上記のような従来技術に鑑みてな
されたもので、読み取り信号波形にピークシフトが存在
していても、正確に記録情報を復調することができるよ
うにし、もって、誤読を大幅に減らすことができ、信頼
性の高いデータの復調方法およびデータの復調装置を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、請求項1に記載されているように、高低
2種の周波数信号の組み合わせによる周波数変調信号で
2値データを形成し、この2値データの所定ビット数に
より1文字分のデータを形成するようになっており、記
録されたデータ信号を再生して得られる再生信号波形よ
りピーク点の有無を検出することにより2値データを読
み取るようにしたデータの復調方法であって、上記再生
信号波形の各ピーク間のピーク時間間隔を計測し、1文
字分を構成する個々のピーク間隔値を基準値と比較する
ことにより2値データからなるビット配列に変換し、1
文字分のデータを復調するに際し、1文字分のデータ間
隔に対応する基準セグメント長に対し、この基準セグメ
ント長とピーク位置を基準として復調すべきセグメント
長候補を複数選定し、この複数のセグメント長候補に対
して基準波形データとパターンマッチングを行い、その
類似度により該当する文字を判定することを特徴とす
る。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記パターンマッチングはタイムパターン
マッチングであり、上記セグメント長候補は上記基準セ
グメント長に対し近いものから順位付けされるようにし
たものである。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記基準セグメント長は、復調すべきセグ
メントの直前における複数個のセグメント長の平均によ
り定めるものである。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、上記基準セグメント長は、セグメントごと
に更新するものであるとともに、上記セグメント長候補
は同一極性のピーク位置が選定されるようになってお
り、前記パターンマッチングの評価値が基準値を満たす
ものであるかどうかを判定するようにしたものである。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、上記パターンマッチングの評価値が基準値
を満たすものでなかった場合、基準セグメント長に最も
近いセグメント長候補を選定するようにしたものであ
る。
【0020】請求項6記載の発明は、高低2種の周波数
信号の組み合わせによる周波数変調信号で2値データを
形成し、この2値データの所定ビット数により1文字分
のデータを形成するようになっており、記録されたデー
タ信号を再生して得られる再生信号波形よりピーク点の
有無を検出することにより2値データを読み取るように
したデータの復調装置であって、上記再生信号波形の各
ピーク間のピーク時間間隔を計測する計測手段と、1文
字分を構成する個々のピーク時間間隔値を基準値と比較
することにより2値データからなるビット配列に変換
し、1文字分のデータを復調する復調手段と、この復調
手段で復調するに際し、1文字分のデータ間隔に対応す
る基準セグメント長に対し、この基準セグメント長とピ
ーク位置を基準として復調すべきセグメント長候補を複
数選定し、この複数のセグメント長候補に対して基準波
形データとパターンマッチングを行い、その類似度によ
り該当する文字を判定する判定手段とを有することを特
徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるデータの復
調方法およびデータの復調装置の実施形態について図1
〜図16を参照しながら説明する。本発明に用いられる
ハードウエアの構成例を、図1にブロック図で示す。図
1において、磁気記録媒体である磁気カード20の磁気
ストライプには、Fおよび2Fという高低2種類の周波
数信号の組み合わせによる周波数変調信号で形成された
2値データが記録されている。2値データは、所定ビッ
ト数とパリティビットとにより1文字分のデータを形成
するようになっていて、複数文字分のデータが記録され
ている。図1の例は磁気カード20の記録信号を再生す
る場合の例で、磁気カード20を記録再生装置に挿入す
ると、搬送ローラ26が図示されないモータによって回
転駆動され、搬送ローラ26は磁気カード20を、その
磁気ストライプを磁気ヘッド21に摺接させながら搬送
し、磁気ヘッド21は磁気ストライプに記録されている
データ信号を読み出すようになっている。
【0022】磁気ヘッド21の出力信号は増幅器22で
必要な信号強度まで増幅され、アナログ・デジタル変換
器23によりサンプリングされてデジタル信号に変換さ
れ、バッファメモリ24に記憶されるようになってい
る。バッファメモリ24の記憶データはCPU25にお
いて読み出され、復調処理が実行される。以下、CPU
25における復調処理について説明する。
【0023】図3に示すように、初めにステップ201
(以下ステップについては「S40」「S201」のよ
うに表す)において波形の平滑化を行い、スパイク状ノ
イズを除去する。S202において逐次波形のピークを
検出し、ピークを検出するごとに一つ前のピークとの時
間間隔を計測する。この処理を、LRCを復調するま
で、すなわち磁気カードの磁気ストライプ全長にわたっ
て実行し、ピーク間隔データの配列を生成する。これが
S203のデータビット検出である。
【0024】図5に読み取り波形の例とそのピーク間隔
データ(以下「ピーク間隔値」という)配列の例を示
す。磁気カードは、例えばISO規格では第1、第3ト
ラックは記録密度210BPIであり、カード搬送速度
を190mm/Sとすれば、1ビットに相当する時間は
636.6μSである。アナログ波形をA/D変換する
ときのサンプリングレートを10μsとすれば、1ビッ
トに含まれるデータ点数の理論値は63.7個になる。
図5の波形の例では、ピーク間隔値配列は「65」「4
4」「34」「31」「31」……となっている。
【0025】上記ピーク間隔値配列に基づいてセグメン
テーションを行う。セグメンテーションとは、再生波形
データを文字に対応するように区切ることをいう(図
3、S204参照)。このセグメンテーションの手順の
具体例を図5、図6を参照しながら説明する。図5に示
す波形はISO第3トラックの例である。ISO第3ト
ラックは4個のデータビットと1個のパリティビットと
の合計5ビットで1文字を表す。奇数パリティであるた
め、ビット0は偶数個しか許されず、従ってセグメント
を構成するピーク間隔値の個数は、6、8、10の3通
りに限定される。
【0026】ここで、ピーク間隔値の個数が6というこ
とは、「0」が4個、「1」が1個で構成される文字符
号に対応する。ピーク間隔値の個数が8ということは、
「0」が2個、「1」が3個の場合であり、ピーク間隔
値の個数が10ということは、5ビット全てが「1」の
文字符号に対応する。
【0027】上記セグメンテーションの動作例を図6に
示す。図6において、まず、ピーク間隔値累計をゼロに
する(S301)。次にS302で基準セグメント長を
設定する。これは、前述の例のように5ビットで記録デ
ータの1文字分を表すようになっているため、基準ビッ
トセル長の5倍に設定する。基準ビットセル長は、例え
ば、連続する「0」で構成される同期ビット部分の波形
を計測するなどして求める。
【0028】次に、S303において符号化するセグメ
ントの最初のピーク間隔値をピーク間隔値累計に加算す
る。続いてS304でピーク間隔値累計が基準セグメン
ト長の0.9倍を超えているかどうかを判断する。図5
に示す例において、最初のピーク間隔値を加算した段階
ではピーク間隔値累計は「65」で、基準セグメント長
の0.9倍を超えることはないので、S307で次のピ
ーク間隔データを取り出し、これをS303に戻ってピ
ーク間隔値累計に加算する。以上の動作を数回繰り返す
ことによって、S304での判断でピーク間隔値累計が
基準セグメント長の0.9倍を超えるので、そのときは
S305でここまで加算してきたピーク間隔値の個数が
偶数であるかどうかチェックする。
【0029】S305の判断で偶数でなければ、さらに
S307で次のピーク間隔データを取り出し、S30
4,S305を繰り返す。S305でピーク間隔値の個
数が偶数と判断されれば、S306に進み、ピーク間隔
値累計が基準セグメント長の1.1倍より小さいかどう
かをチェックする。ピーク間隔値累計が基準セグメント
長の1.1倍より小さければ、これでセグメンテーショ
ンを打ち切る。ピーク間隔値累計が基準セグメント長の
1.1倍より大きければ、ピーク間隔値累計が大きすぎ
ると判断できるため、S308で最後の2個分のピーク
間隔値データをピーク間隔値累計から差し引くとともに
ピーク間隔値の個数を表すポインタの値を「2」だけ減
じる。2個分のピーク間隔値データを差し引く理由は、
ピーク間隔値の個数は偶数個しかとりえないという条件
を満足させるためである。
【0030】このようにして1文字分のセグメントが得
られる。ピーク間隔値の累計個数を、上記のようにして
基準セグメント長の0.9〜1.1倍の範囲に入るよう
に決定する根拠は、この範囲内にあれば、1文字分のセ
グメントがほとんど誤りなく得られることが実験的にわ
かったからである。
【0031】このようにして切り出されたセグメントに
関して、この構成要素である個々のピーク間隔データを
チェックし、バイナリ値に変換する。この操作をここで
はビット変換と呼ぶ。図3に示すS205がそれで、こ
のビット変換の詳細を図11に示す。図11のビット変
換について、異常な波形を含む図12の例を用いながら
説明する。図12の例では、ピーク間隔データが「1
9」「21」「32」「29」……「34」「69」と
なっていて、異常なデータを含む。まずS40において
ピーク間隔値累計を「0」にリセットし、未処理ビット
数を7または5にセットする。次にS41で、基準セル
幅を、(セグメント長−ピーク間隔値累計)/未処理ビ
ット数、の演算を行うことによって設定し、基準境界値
を、ピーク間隔値累計+基準セル幅、の演算を行うこと
によって設定する。また、しきい値Aを、基準境界値−
基準セル幅×0.3、の演算を行うことによって設定
し、しきい値Bを、基準境界値+基準セル幅×0.3、
の演算を行うことによって設定する。
【0032】図12の例ではセグメント長は「322」
であり、当初、ピーク間隔値累計はゼロ、未処理ビット
数の初期値は「5」であるから、図11のS41で、基
準セル幅を322/5を演算して「64」と設定する。
また、ピーク間隔値累計はゼロであるから、基準境界値
は「64」となる。この結果、しきい値Aは、64−6
4×0.3=44、しきい値Bは、64+64×0.3
=83となる。
【0033】図11のS42において、サブビットカウ
ンタを0にリセットし、次にS43でピーク間隔値をピ
ーク間隔値累計に加算し、ピーク間隔値ポインタを更新
する。図12の例でセグメント中の最初のピーク間隔値
は「19」であり、これがピーク間隔値累計に加算され
る結果、累計は「19」となる。ピーク間隔値ポインタ
は「1」に更新される。上記ピーク間隔値累計「19」
はS44でしきい値Aと比較され、上記しきい値Aの
「44」よりも小さいので、基準セル幅内にピークがあ
ったことを意味することになり、S42’においてサブ
ビットカウンタをインクリメント(ここでは0→1)し
たあとS43に戻る。S43ではピーク間隔値累計に次
のピーク間隔値「21」が加算されて「40」となる。
これは、しきい値A=44よりも大きく、しきい値B=
83よりも小さいため、S42’においてサブビットカ
ウンタをインクリメント(ここでは1→2)したあとS
43に戻る。
【0034】ピーク間隔値累計は、これに次のピーク間
隔値「32」が加算されて「72」となる。この値はし
きい値Aよりも大きく、しきい値Bよりも小さいので、
S44、S45、S46の順に進み、S46でサブビッ
トカウンタが0であるかどうかが判断される。上記のよ
うにS42’においてサブビットカウンタはインクリメ
ントされて「2」となっているため、S51が選択さ
れ、最初のバイナリ値として「2」が得られる。S52
で未処理ビット数が「1」引かれて「5」から「4」に
変化する。この未処理ビット数は「0」ではないので、
S53での判断を経てS54に進み、バイナリ値は
「3」ではないため、S54を経てS41に戻る。
【0035】S41では前述のように基準セル幅、基準
境界値、しきい値A、しきい値Bを演算する。この場
合、基準セル幅は(322−72)/4=62、基準境
界値は72+62=134、しきい値Aは134−62
×0.3=116、しきい値Bは134+62×0.3
=152となる。S43ではピーク間隔値累計にピーク
間隔値29が加算されて72+29=101となる。上
記の処理と同様にS44,S42’の順に実行され、S
43に戻り、ピーク間隔値累計「101」に「35」が
加算され、ピーク間隔値累計は「136」となる。以
下、S44,S45,S46,S47,S50の順に実
行され、2番目のバイナリ値=1が得られる。S52で
未処理ビット数が「4」から「3」に変化し、従ってそ
の結果は「0」ではなく、バイナリ値も「3」ではない
ので、S54を経てS41に戻る。
【0036】S41では、基準セル幅=(322−13
6)/3=62、基準境界値=136+62=198、
しきい値A=198−62×0.3=180、しきい値
B=198+62×0.3=216が演算され、それぞ
れの値がセットされる。以下、S43,S44,S4
2’,S43,S44,S45,S46,S47,S5
0の順に実行され、3番目のバイナリ値=1が得られ
る。以下、未処理ビット数がゼロとなるまで処理が実行
され、4番目のバイナリ値=1、5番目のバイナリ値=
0が得られる。
【0037】このようにしてビット変換されることによ
り、2値で表されるビット列が得られる。上記の例で得
られるビット列は「21110」であり、これをもとに
文字コードに変換する。この例では第1ビットが「2」
になっていて異常を示しており、これ以外の4個のビッ
トは正しいものとみなすことにすると、奇数パリティと
いう制約条件から、この1文字分に含まれるビット
「0」の個数は偶数、ビット「1」の個数は奇数でなけ
ればならない。上記正常な4個のビットの内訳は、ビッ
ト「0」が1個、ビット「1」が3個であるから、残り
の1ビットは「0」であることがわかる。従って、本来
のビット列は「01110」であり、このセグメントに
対応する文字は「OEH」であると推定することができ
る。
【0038】このように、再生した信号を記録データの
1文字分の長さに相当するセグメントに切り出し、この
セグメントを一つの処理単位として、この構成要素であ
るピーク間隔値の大小関係を基準値と比較し、「0」と
「1」からなるビット列を得てこのセグメントに対応す
る文字コードを得るようにし、1文字分の文字時間間隔
という要素を加味しながら個々のビットの2値データを
復調するようになっているため、従来のように個々のビ
ットを単位としてビット列を得る場合に比べて、誤読を
大幅に減らすことができる。これによって、信頼性の高
いデータの復調方法を得ることができ、加えて、1文字
分を構成する個々のピーク間隔値を基準値と比較するこ
とにより、2値データからなるビット配列に変換するた
め、ピーク間隔値が極端に小さい場合や極端に大きい場
合もこれを検出することができ、この異常なピーク間隔
値に対応するビット値を導入することにより、現に評価
中のセグメントに波形異常が存在することを検出するこ
とができる。ここまで説明してきたセグメント切り出し
およびビット変換は、本出願人の出願にかかる前記特願
平11−116202号および特願平11−10506
5号に記載されているものと同じである。
【0039】図3に戻って、ビット変換後S206にお
いて異常ピーク間隔検出を行い、S207で異常ピーク
間隔ありと判定されたときは、S208においてパター
ンマッチングを行う。ここでは、予め1文字を構成する
各ビットのピーク間隔値を、文字ごとに基準配列パター
ンとして用意しておき、上記再生信号波形をアナログ・
デジタル変換によってデジタル信号に変換し、デジタル
化した再生信号の各ピーク間の時間間隔を計測し、1文
字分を構成する個々のピーク間隔値を上記基準配列パタ
ーンと比較するタイムパターンマッチングを行い、最も
高い類似度を示す上記基準配列パターンに対応する文字
を該当する文字と判定する。以下、このタイムパターン
マッチングについて具体的に説明する。
【0040】パターンマッチングの機能部分として、テ
ンプレート、マッチング演算手段、データ判別手段など
があり、これらの機能部分は、図1に示すCPUあるい
はマイクロコンピュータに持たせることができる。テン
プレートの例を図7に示す。ISO第2、第3トラック
では、4データビット+1パリティビットの5ビットで
1文字を表現するため、図7に示すテンプレートは全部
で16通りのパターンT0,T1,……,T15が存在
する。このうちのパターンT0の波形と、この波形のピ
ーク間隔値配列、および各ピーク間隔値の比率を図8に
示す。これは、文字コード「10H」に対応する理想的
な波形で、ピーク間隔値配列T0={64,64,6
4,64,32,32}である。テンプレートの値とし
ては、バイナリ「0」の磁化反転間隔を「64」、バイ
ナリ「1」の磁化反転間隔を「32」として、この値を
そのまま用いてもよいが、磁化反転間隔の比率が2:1
という条件が満たされていれば、図8に示すように、T
0’={2,2,2,2,1,1}を用いてもよい。図
7の例では、文字コードパターンT0,T1,……,T
15のそれぞれにつき、ピーク間隔値配列を磁化反転間
隔の比率で表すとともに、それぞれに対応する文字コー
ドを表している。
【0041】上記テンプレートを用いたパターンマッチ
ングの具体的な動作例について、図4、図5、図9、図
10を参照しながら説明する。なお、図4、図5に示す
波形は同じ波形であり、図4にはその波形についての正
しいビット変換と誤ったビット変換を示し、図5には、
上記波形を計測して得られるピーク間隔値配列を示す。
まず、図10に示すS1で対象パターンのピーク間隔値
Pを取得する。図5に示す例では、P={65,44,
34,31,31,25,38,58}であり、Pの要
素は8であるから、図7に示す16パターンのテンプレ
ートのうち、図9に示すように、要素数8を持つテンプ
レートTP3,TP5,TP6,TP7,TP9,TP
10,TP11,TP12,TP13,TP14の10
個を比較の対象となるテンプレートとして取得する(S
3)。
【0042】次に、S4において、対象パターンと、上
記比較の対象となる10個のテンプレートとの相関値を
演算する。相関値の演算は次の式による。rkは相関
値、Snはセグメント、Tkはテンプレートを示す。
【0043】比較の対象となる10個のテンプレート全
てについて相関値の演算が済んだら(S5)、次に、算
出された相関値の中から最大相関値を見つける(S
7)。図4、図5に示す波形の例について、比較の対象
となる上記10個のテンプレートを比較演算して得られ
た各相関値を図9に示す。この例によれば、テンプレー
トTP14との相関値が約0.9と最も大きいので、こ
のセグメントの文字は、テンプレートTP14に対応す
る「0EH」(コード「01110B」)を、該当する
文字と判定する。この文字コードは、図4に示す波形
の、本来の正しいビット変換値列と一致しており、図4
に示すようなピークシフト(ジッタ)が存在する波形で
あっても、誤りなく読み取ることができることがわか
る。
【0044】図3にS211で示されるように、LRC
を復調するまで、ピーク検出およびピーク間隔計測、セ
グメンテーション、ピーク間隔マッチング(パターンマ
ッチング)操作が繰り返され、LRC復調が終わると、
最後にS212でLRCチェック、すなわち全体として
の復調結果の成否判定が行われる。
【0045】以上説明したセグメンテーション、ピーク
間隔マッチング(タイムパターンマッチング)操作によ
れば、予め1文字を構成する各ビットのピーク間隔値
を、文字ごとに基準配列パターンとして用意しておき、
上記再生信号の時間間隔を計測し、1文字分を構成する
個々のピーク間隔値を上記基準配列パターンと比較して
パターンマッチングを行い、最も高い類似度を示す上記
基準配列パターンに対応する文字を該当する文字と判定
するようにしたため、ビット変換では正しく判定するこ
とができない異常波形、例えば局所的なピーク間隔の変
動があったとしても、1文字分を構成するセグメントと
いう一つのブロック全体として、局所的なピーク間隔の
変動の影響を受け難く、正しく文字を判定することがで
き、データ復調の信頼性を高めることができる。
【0046】しかしながら、それでも記録媒体の表面の
汚れや傷、磨耗により、本来存在するはずのない位置に
信号が発生すると、上記のようにして判定した正しい文
字のはずが、実は間違った文字であったということがあ
り得る。そこで、本発明では、前述のセグメンテーショ
ンに工夫を加えてデータ復調エラーをさらに低減できる
ようにした。以下、本発明の特徴的な構成部分であるセ
グメンテーションの例について具体的に説明する。
【0047】図13は、セグメンテーションの基本的な
処理の流れを示す。図13において、まず、S11で基
準セグメント長を更新し、S12でこの基準セグメント
長を用いてこれに最も近いセグメントを基準セグメント
として設定する。続いてS13で上記標準セグメントよ
りもピーク間隔値が2個分短いセグメントと2個分長い
セグメントを選択し、全部で3種類のセグメントをセグ
メンテーション候補として準備する。さらにS14で上
記3種類のセグメントの順位付けを行い、パターンマッ
チング処理を行うセグメントの順番を設定する。この順
番に従い、上記3種類のセグメントに対してタイムパタ
ーンマッチングを行い、その結果に従い、S15でこの
波形部分のセグメントを決定する。このセグメンテーシ
ョンについて、波形の例を用いながら以下に詳細に説明
する。
【0048】図14は、上記セグメンテーションを説明
するための再生信号波形の一部を示す。この波形は、磁
気カードのISO第3トラックを読み出したときに得ら
れる波形の例である。このフォーマットでは、1文字は
データビット4個+パリティビット1個で構成され、パ
リティは奇数パリティである。いま、セグメンテーショ
ンを行おうとしている部分は図14中のSEG(i)であ
る。SEG(i)のセグメンテーションに使用する基準セ
グメント長は、その直前の連続する4個のセグメントS
EG(i−4)、SEG(i−3)、SEG(i−2)、SE
G(i−1)のそれぞれのセグメント長の平均値である。
こうすることによって基準セグメント長の変動を抑制す
ることができる。図14の例では、上記のようにして得
られた基準セグメント長Lmは「106」となっている。
【0049】次に、標準セグメントを設定する。これ
は、既に説明した特願平11−116202号に係る発
明におけるセグメンテーションと同じ方法で行う。この
標準セグメントを含む3種類のセグメント設定の様子を
図15に示す。図15に示す例において、標準セグメン
トの設定に使用するしきい値は、106×0.9=95
となる。ピーク間隔データの累計値は、7個のセグメン
トまで加算したところで「100」となり、これはしき
い値の「95」を超える。しかし、加算個数は偶数個で
なければならないので、図15の例では8番目のピーク
間隔値「9」を加えたところで演算を打ち切る。したがっ
て、標準セグメントは図15にL=109で示すセグメ
ントとなる。
【0050】上記標準セグメントをもとに、さらに二つ
のセグメント候補を設定する。ピーク間隔値が2個分短
いセグメント、したがって、標準セグメントに隣接する
同一極性のピーク位置で区切られるセグメントとして図
15にL=91で示すセグメントと、ピーク間隔値が2
個分長いセグメント、したがって、標準セグメントに隣
接する同一極性のピーク位置で区切られるセグメントと
して図15にL=137で示すセグメントを選択し設定
する。ピーク間隔値が2個分短く、または、2個分長い
セグメントを選択する理由は、セグメントを構成するピ
ーク間隔データの個数は偶数であるという制約に従うか
らである。すなわち、作為的に作られたカードでない限
り、ピーク間隔データが7個もしくは9個などというセ
グメントは存在しないということである。
【0051】上記のようにしてセグメント候補が設定さ
れたら、次にセグメントの処理順位を決定する。選択さ
れた上記3種類のセグメントの中から、基準セグメント
長に最も近いセグメント長を持つセグメントを選択し、
これを処理順位1とする。また、2番目に近いセグメン
ト長のセグメントを第2位とし、残りのセグメントを第
3位とする。この演算は、単にセグメント長の差を計算
し、その値の大小関係で順位を決定すればよい。最後に
セグメントの評価・決定を行う。
【0052】図16は、以上の処理の流れを示す。図1
6において、まずS21において第1のセグメント候補
を設定し、この第1のセグメント候補について、S22
においてタイムパターンマッチング演算を実行し、相関
値rを得る。マッチング演算は、前述の特願平11−11
6202号の明細書および図面記載のものと同じ方法に
よって行う。S23において上記相関値rを、予め用意
した規格値r0と比較し、r0以上であればS27にお
いてこのセグメント候補を正しいセグメントとして採択
する。S23において相関値rが規格値r0に満たない
場合は、S24において未処理候補のセグメントの有無
を判定し、もし未評価のセグメントがあればS26にお
いて次順位のセグメントについてタイムパターンマッチ
ング演算を行う。未評価のセグメントがない場合は、相
関値が規格値を満足しない原因はセグメンテーションの
誤りではなく、波形異常の存在によるものとして、S2
5で第1位のセグメントを正しいセグメントとして採択
する。
【0053】以上説明した本発明の実施の形態によれ
ば、再生信号波形の各ピーク間のピーク時間間隔を計測
し、1文字分を構成する個々のピーク間隔値を基準値と
比較することにより2値データからなるビット配列に変
換し、1文字分のデータを復調するに際し、1文字分の
データ間隔に対応する基準セグメント長に対し、この基
準セグメント長とピーク位置を基準として復調すべきセ
グメント長候補を複数選定し、この複数のセグメント長
候補に対して基準波形データとパターンマッチングを行
い、その類似度により該当する文字を判定するため、カ
ードの速度変動等によって再生波形のピーク間隔が著し
く乱れた場合でも、正しくカードデータを読み取ること
ができ、誤読の少ない信頼性の高いデータの復調方法お
よびデータの復調装置を提供することができる。また、
再生波形中の異常なピークや、ピークの欠落を検出する
こともできる。
【0054】本発明にかかるデータの復調方法および装
置は、モータ駆動式磁気カードリーダにも適用できる
し、手動式磁気カードリーダにも適用することができ
る。
【0055】
【発明の効果】請求項1または6記載の発明によれば、
再生信号波形の各ピーク間のピーク時間間隔を計測し、
1文字分を構成する個々のピーク間隔値を基準値と比較
することにより2値データからなるビット配列に変換
し、1文字分のデータを復調するに際し、1文字分のデ
ータ間隔に対応する基準セグメント長に対し、この基準
セグメント長とピーク位置を基準として復調すべきセグ
メント長候補を複数選定し、この複数のセグメント長候
補に対して基準波形データとパターンマッチングを行
い、その類似度により該当する文字を判定するため、カ
ードの速度変動等によって再生波形のピーク間隔が著し
く乱れた場合でも、正しくカードデータを読み取ること
ができ、誤読の少ない信頼性の高いデータの復調方法お
よびデータの復調装置を提供することができる。
【0056】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、上記パターンマッチングはタイムパ
ターンマッチングであり、上記セグメント長候補は上記
基準セグメント長に対し近いものから順位付けするた
め、セグメント長候補の選定が合理的に行われ、請求項
1記載の発明の効果をよりいっそう高めることができ
る。
【0057】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、上記基準セグメント長は、復調すべ
きセグメントの直前における複数個のセグメント長の平
均により定めるものであるため、基準セグメントの設定
が的確に行われ、請求項1記載の発明の効果をよりいっ
そう高めることができる。
【0058】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明において、上記基準セグメント長は、セグメン
トごとに更新するものであるとともに、上記セグメント
長候補は同一極性のピーク位置が選定されるようになっ
ており、前記パターンマッチングの評価値が基準値を満
たすものであるかどうかを判定するものであるため、セ
グメンテーションが合理的かつ厳格に行われることにな
り、誤読が少なく、より一層信頼性の高いデータの復調
方法を提供することができる。
【0059】請求項5記載の発明のように、請求項4記
載の発明において、上記パターンマッチングの評価値が
基準値を満たすものでなかった場合、基準セグメント長
に最も近いセグメント長候補を選定するようにしたもの
においても、セグメンテーションが合理的かつ厳格に行
われることになり、誤読が少なく、より一層信頼性の高
いデータの復調方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるデータの復調方法および復調装
置の実施形態を示す機能ブロック図である。
【図2】F2F変調方式を説明するための波形図であ
る。
【図3】上記実施形態によるデータ復調動作を示すフロ
ーチャートである。
【図4】データ復調における再生波形の例とそのビット
変換の例を示す波形図である。
【図5】データ復調における再生波形の例とそのピーク
間隔値配列を示す波形図である。
【図6】本発明における1文字分のセグメンテーション
の例を示すフローチャートである。
【図7】本発明にかかるデータの復調方法においてパタ
ーンマッチングに用いるテンプレートの例を示す数列図
である。
【図8】本発明に用いることができる特定の1文字分の
テンプレートの例を示す波形図である。
【図9】本発明において比較の対象とする基準配列パタ
ーンとある再生信号ピーク間隔値配列とを比較した結果
を類似度で示す数列図である。
【図10】本発明におけるパターンマッチングの例を示
すフローチャートである。
【図11】本発明に適用可能なビット変換の例を示すフ
ローチャートである。
【図12】余分なピークを含むためにデータ復調におけ
る誤読を生じる場合の例を説明するための波形図であ
る。
【図13】本発明に用いることができるセグメンテーシ
ョンの基本的な処理の例を示すフローチャートである。
【図14】同上セグメンテーションを説明するための再
生信号波形の一部を示す波形図である。
【図15】同上セグメンテーションにおいて標準セグメ
ントを含む複数のセグメント候補設定の様子を示す波形
図である。
【図16】上記複数のセグメント候補の中から一つのセ
グメントを選定する様子を示すフローチャートである。
【図17】従来のデータの復調方法の例を示す機能ブロ
ック図である。
【図18】同上従来のデータの復調方法の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
20 磁気カード 21 磁気ヘッド 22 増幅器 23 AD変換器 24 メモリ 25 CPU

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高低2種の周波数信号の組み合わせによ
    る周波数変調信号で2値データを形成し、この2値デー
    タの所定ビット数により1文字分のデータを形成するよ
    うになっており、記録されたデータ信号を再生して得ら
    れる再生信号波形よりピーク点の有無を検出することに
    より2値データを読み取るようにしたデータの復調方法
    であって、 上記再生信号波形の各ピーク間のピーク時間間隔を計測
    し、1文字分を構成する個々のピーク間隔値を基準値と
    比較することにより2値データからなるビット配列に変
    換し、1文字分のデータを復調するに際し、1文字分の
    データ間隔に対応する基準セグメント長に対し、この基
    準セグメント長とピーク位置を基準として復調すべきセ
    グメント長候補を複数選定し、この複数のセグメント長
    候補に対して基準波形データとパターンマッチングを行
    い、その類似度により該当する文字を判定することを特
    徴とするデータの復調方法。
  2. 【請求項2】 上記パターンマッチングはタイムパター
    ンマッチングであり、上記セグメント長候補は上記基準
    セグメント長に対し近いものから順位付けされてなる請
    求項1記載のデータの復調方法。
  3. 【請求項3】 上記基準セグメント長は、復調すべきセ
    グメントの直前における複数個のセグメント長の平均に
    より定めたものである請求項1記載のデータの復調方
    法。
  4. 【請求項4】 上記基準セグメント長は、セグメントご
    とに更新するものであるとともに、上記セグメント長候
    補は同一極性のピーク位置が選定されるようになってお
    り、前記パターンマッチングの評価値が基準値を満たす
    ものであるかどうかを判定するようにした請求項3記載
    のデータの復調方法。
  5. 【請求項5】 上記パターンマッチングの評価値が基準
    値を満たすものでなかった場合、基準セグメント長に最
    も近いセグメント長候補を選定するようにした請求項4
    記載のデータの復調方法。
  6. 【請求項6】 高低2種の周波数信号の組み合わせによ
    る周波数変調信号で2値データを形成し、この2値デー
    タの所定ビット数により1文字分のデータを形成するよ
    うになっており、記録されたデータ信号を再生して得ら
    れる再生信号波形よりピーク点の有無を検出することに
    より2値データを読み取るようにしたデータの復調装置
    であって、 上記再生信号波形の各ピーク間のピーク時間間隔を計測
    する計測手段と、1文字分を構成する個々のピーク時間
    間隔値を基準値と比較することにより2値データからな
    るビット配列に変換し、1文字分のデータを復調する復
    調手段と、上記復調手段で復調するに際し、1文字分の
    データ間隔に対応する基準セグメント長に対し、この基
    準セグメント長とピーク位置を基準として復調すべきセ
    グメント長候補を複数選定し、この複数のセグメント長
    候補に対して基準波形データとパターンマッチングを行
    い、その類似度により該当する文字を判定する判定手段
    とを有することを特徴とするデータの復調装置。
JP31188499A 1999-04-23 1999-11-02 データの復調方法およびデータの復調装置 Expired - Fee Related JP3778742B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31188499A JP3778742B2 (ja) 1999-11-02 1999-11-02 データの復調方法およびデータの復調装置
US09/551,960 US6674786B1 (en) 1999-04-23 2000-04-19 Data demodulation
EP00303352A EP1047069A3 (en) 1999-04-23 2000-04-20 Data demodulating method and data demodulating apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31188499A JP3778742B2 (ja) 1999-11-02 1999-11-02 データの復調方法およびデータの復調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001135034A true JP2001135034A (ja) 2001-05-18
JP3778742B2 JP3778742B2 (ja) 2006-05-24

Family

ID=18022582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31188499A Expired - Fee Related JP3778742B2 (ja) 1999-04-23 1999-11-02 データの復調方法およびデータの復調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3778742B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006179170A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Certance Llc サーボ・ストライプ・パルスのピーク検出を補間するための方法及び装置
JP2008287457A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Nidec Sankyo Corp 磁気文字認識方法及び磁気文字認識装置
JP2009110448A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Nidec Sankyo Corp 文字切り出し方法及び文字切り出し装置
JP2009169712A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Nidec Sankyo Corp 磁気文字認識方法及び磁気文字認識装置
JP2013025852A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Nidec Sankyo Corp 磁気データの復調方法および磁気データの復調装置
WO2014034600A1 (ja) * 2012-08-30 2014-03-06 日本電産サンキョー株式会社 データ復調装置、データ復調方法、磁気記録データ再生装置、およびプログラム
JP2020052613A (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 日本電産サンキョー株式会社 磁気記録媒体処理装置
CN112395895A (zh) * 2019-08-16 2021-02-23 深圳市复恒自控技术有限公司 磁条软件解码方法、装置及计算机可读存储介质
CN115348141A (zh) * 2022-07-29 2022-11-15 新诺北斗航科信息技术(厦门)股份有限公司 一种dsc信号的解调方法、装置及存储介质

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006179170A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Certance Llc サーボ・ストライプ・パルスのピーク検出を補間するための方法及び装置
JP2008287457A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Nidec Sankyo Corp 磁気文字認識方法及び磁気文字認識装置
JP2009110448A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Nidec Sankyo Corp 文字切り出し方法及び文字切り出し装置
JP2009169712A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Nidec Sankyo Corp 磁気文字認識方法及び磁気文字認識装置
JP2013025852A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Nidec Sankyo Corp 磁気データの復調方法および磁気データの復調装置
JP2014049154A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Nidec Sankyo Corp データ復調装置、データ復調方法、磁気記録データ再生装置、およびプログラム
WO2014034600A1 (ja) * 2012-08-30 2014-03-06 日本電産サンキョー株式会社 データ復調装置、データ復調方法、磁気記録データ再生装置、およびプログラム
US9129645B2 (en) 2012-08-30 2015-09-08 Nidec Sankyo Corporation Data demodulation device, data demodulation method, reproduction device for magnetically recorded data, and program
JP2020052613A (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 日本電産サンキョー株式会社 磁気記録媒体処理装置
JP7178846B2 (ja) 2018-09-26 2022-11-28 日本電産サンキョー株式会社 磁気記録媒体処理装置
CN112395895A (zh) * 2019-08-16 2021-02-23 深圳市复恒自控技术有限公司 磁条软件解码方法、装置及计算机可读存储介质
CN112395895B (zh) * 2019-08-16 2023-08-25 深圳市复恒自控技术有限公司 磁条软件解码方法、装置及计算机可读存储介质
CN115348141A (zh) * 2022-07-29 2022-11-15 新诺北斗航科信息技术(厦门)股份有限公司 一种dsc信号的解调方法、装置及存储介质
CN115348141B (zh) * 2022-07-29 2023-10-31 新诺北斗航科信息技术(厦门)股份有限公司 一种dsc信号的解调方法、装置及存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP3778742B2 (ja) 2006-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6674786B1 (en) Data demodulation
KR970004683B1 (ko) 자기 데이타 캐리어로부터 판독된 에프투에프(f2f)) 신호의 복호화 방법 및 장치
US6493162B1 (en) Frame synchronization for viterbi detector
US6570723B2 (en) Magnetic card reader and magnetic data reproduction method, data demodulation method and demodulator of magnetic record data
JP3778742B2 (ja) データの復調方法およびデータの復調装置
EP1041556B1 (en) Data demodulating method and apparatus for magnetic cards.
JPH0648582B2 (ja) 光学的情報記録再生方法
KR100618239B1 (ko) 데이터재생장치 및 기록매체
JP3748496B2 (ja) データの復調方法
US6600613B1 (en) Demodulation of magnetically recorded data
JP3571246B2 (ja) データの復調方法
JP3681570B2 (ja) データの復調方法
JP2000293961A (ja) データの復調方法
US20030058557A1 (en) Data demodulating method for magnetic recording data
JP6898171B2 (ja) 磁気記録媒体の読み取り方法及び読取装置並びにプログラム
KR100889149B1 (ko) 데이터 전송 방법, 블록 동기 신호 검출 방법 및 재생장치
US20060193415A1 (en) Apparatus and method for detecting sync signal
JP7016749B2 (ja) 磁気データの復調方法および復調装置
JP5755079B2 (ja) 磁気データの復調方法および磁気データの復調装置
JP4244982B2 (ja) 復調装置
JP2022047896A (ja) 磁気情報処理装置及び磁気情報処理方法
JPH05250816A (ja) デジタルデータ記録再生装置
KR20010078376A (ko) 프리앰블 검출을 위한 평균화된 샘플 결정 방법
JP2003077102A (ja) 磁気記録媒体の停止区間検出方法、及び磁気記録データのデータ復調方法
JPH04205758A (ja) 同期信号パターンの決定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060131

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3778742

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100310

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100310

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110310

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110310

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130310

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140310

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees