JP2003077102A - 磁気記録媒体の停止区間検出方法、及び磁気記録データのデータ復調方法 - Google Patents

磁気記録媒体の停止区間検出方法、及び磁気記録データのデータ復調方法

Info

Publication number
JP2003077102A
JP2003077102A JP2001266164A JP2001266164A JP2003077102A JP 2003077102 A JP2003077102 A JP 2003077102A JP 2001266164 A JP2001266164 A JP 2001266164A JP 2001266164 A JP2001266164 A JP 2001266164A JP 2003077102 A JP2003077102 A JP 2003077102A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic recording
data
peak
magnetic
waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001266164A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Morozumi
真也 両角
Hiroshi Nakamura
宏 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP2001266164A priority Critical patent/JP2003077102A/ja
Priority to US10/231,380 priority patent/US20030058557A1/en
Publication of JP2003077102A publication Critical patent/JP2003077102A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録媒体11の復調を安定的に行わせる
ことを可能とする。 【解決手段】 磁気記録データの再生信号の積分波形に
おけるピーク変動の振幅又は周期を検出し、その検出し
たピーク変動の振幅又は周期に基づいて停止区間を求
め、その停止区間では磁気データ情報の復調を行わない
ようにして、磁気記録データのピーク検出を停止区間に
左右されることなく正確に行い、磁気カード等の磁気記
録媒体の通過速度が遅くなって従来では検出不能になっ
た場合においても、良好なピーク検出を行うようにした
もの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気カード等の各
種磁気記録媒体に書き込まれた磁気記録データの復調を
行う場合の上記磁気記録媒体の停止区間検出方法、及び
磁気記録データのデータ復調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気カード等の磁気記録媒体を
取り扱う各種記録再生装置では、例えば図10に示され
ているように、磁気カード等の磁気記録媒体1に書き込
まれた2種類の周波数(F,2F)の組合せからなる磁
気記録データ情報(図11(a)参照)を、磁気ヘッド
2によりアナログ信号として再生し、そのアナログ再生
信号を、2系統の増幅器3,3に通した後の信号(図1
1(b)参照)のうちの一方側を、コンパレータ4で波
形整形して2値化データ(図11(e)参照)を得ると
ともに、上述したアナログ再生信号の磁気反転位置に生
じているピーク位置を、微分回路や積分回路等を備えた
ピーク検出回路5により検出しておき(図11(c)参
照)、それをコンパレータ6で波形整形して2値化した
ピーク間隔信号(図11(d)参照)に従って、タイミ
ング発生回路7から、上記アナログ再生信号のピーク出
力に対応したレベルのタイミング信号(図11(f)参
照)を発生させ、更にそれを、データ弁別回路又はCP
U8に用いて、隣接するピーク位置どうしの間の時間間
隔を計時し、それによって得た間隔データに基づいて前
記磁気記録データの復調を行うようにしている。
【0003】このとき、上記データ弁別回路又はCPU
8では、間隔データTに関して基準時間αTを設定して
おき、その基準時間αT内における信号極性の反転の有
無を検出することにより2値判定を行って復調データを
得るようにしている。このようしてデータ復調を行うに
あたっては、特に、マニュアル方式の記録再生装置にお
いて、磁気カード等の磁気記録媒体を手動で搬送させる
ようにした場合の搬送速度の変動に対応し得るように、
例えば図12のようなビット追従方式が従来から提案さ
れている。このものでは、現在復調の対象となっている
ビットの間隔データTk(k=1,2,・・・)に対し
て、その直前の間隔データTk-1 を用いて基準時間αT
k-1(1/2<α<1)を設定し、それらの値の大小比
較を行っている。このビット追従方式によれば、搬送速
度の変動が生じて上記再生信号のビット時間間隔に多少
の変動を生じても、直前のビットから基準信号を算出す
ることによって、誤読の発生が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気カ
ード等の磁気記録媒体の上記磁気ヘッド2に対する通過
速度が急激に遅くなったり停止したりすると、磁気反転
によるアナログ再生信号の変化、すなわちピーク値の大
きさが減少してしまうとともに、上記アナログ再生信号
の変化、すなわち隣接するピーク位置どうしの間の時間
間隔が長くなってしまう。その結果、例えば微分回路で
は、ピーク値が小さいことからピーク検出が不可能にな
ることがあり、また積分回路を用いた場合には、低周波
信号をカットしていることから、時間間隔の長い信号の
ピーク検出ができなくなったり、信号上のノイズが蓄積
されていくことから低周波ノイズが現れ、ピーク検出が
不可能になることがある。
【0005】このようなことから、本願発明者は、特願
2000−324439号において積分処理を行うこと
に関する提案を行っている。本提案における積分処理
は、デジタルデータに変換した磁気記録データ情報の再
生信号(AMP波形)が低出力レベルとなっている箇所
に対して積分を施すようにしたものであって、例えば図
13に示されているような積分波形を得た後に整形し、
当該積分波形がゼロクロスする箇所を、上記磁気記録デ
ータ情報の再生信号(AMP波形)のピーク位置として
検出している。そして、このようにして得たピーク位置
の情報を用いて、上記磁気記録データ情報の再生信号が
低出力レベルとなっている区間におけるピーク間隔(イ
ンターバル)を測定し、それとは別個に形成したF2F
判別信号と合成して全区間におけるピーク間隔(インタ
ーバル)を得るようにしている。
【0006】しかしながら、このような積分処理を行う
ようにした方法においても、停止区間が長くなったりし
た場合などにおいて、以下のような問題を生じるおそれ
があることがわかった。すなわち、低出力レベル区間で
は、磁気変化による本来の信号変化が含まれないため、
その低出力レベル区間の積分波形には、通常、ゼロクロ
スするような大きな変動は存在しない。従って、基本的
には、上記磁気記録媒体が停止している区間においてピ
ークが検出されることはない。ところが、磁気記録媒体
の停止区間が長くなってくると、図14に示されている
ように、当該停止区間における磁気記録データ情報の再
生信号(AMP波形)に特定の周期で偏りを生じること
があり、それによって、磁気変化による信号の変化と同
等な大きさの「うねり」が上述した積分波形に発生し、
その「うねり」がゼロクロスする位置を誤ってピーク位
置として検出してしまうことがある。その結果、磁気記
録媒体が停止状態にあってピークが存在していないはず
の箇所に、図15のような誤ったピーク間隔信号がプロ
ットされてしまい、磁気記録データ情報には存在しない
キャラクタが検出されるなどの誤検知によって、正確な
読み取りが行われなくなることがある。
【0007】そこで本発明は、簡易な構成で、磁気記録
媒体の搬送速度が低下したり停止した場合においても、
正確かつ安定的な復調を行うことができるように、すな
わち誤検知をしないようにした磁気記録媒体の停止区間
検出方法、及び磁気記録データのデータ復調方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の磁気記録媒体の停止区間検出方法で
は、磁気記録データの再生信号の積分計算を行うことに
より積分波形を求めておき、その積分波形におけるピー
ク変動の振幅又は周期を検出し、その検出したピーク変
動の振幅又は周期が、前記磁気記録媒体と磁気ヘッドと
の相対移動が停止しているときのピーク変動の振幅又は
周期に対応した閾値より小さくなっている範囲を、前記
相対移動の停止区間と判断するようにしている。すなわ
ち、このような構成を有する請求項1にかかる磁気記録
媒体の停止区間検出方法によれば、積分波形におけるピ
ーク変動の振幅又は周期の大きさに基づいて停止区間か
否かを判別していることから、その停止区間における誤
動作が良好に防止されるようになっている。
【0009】また、請求項2記載の磁気記録データのデ
ータ復調方法では、磁気記録データの再生信号の積分計
算を行うことにより積分波形を求めておき、その積分波
形におけるピーク変動の振幅又は周期を検出し、その検
出したピーク変動の振幅又は周期が、前記磁気記録媒体
と磁気ヘッドとの相対移動が停止したときのピーク変動
の振幅又は周期に対応した閾値より小さくなっている範
囲を、前記相対移動の停止区間と判断し、その停止区間
においては、磁気データ情報の復調を行わないようにし
ている。すなわち、このような構成を有する請求項2に
かかる磁気記録データのデータ復調方法によれば、積分
波形におけるピーク変動の振幅又は周期の大きさに基づ
いて停止区間か否かを判別し、その停止区間における磁
気データ情報の復調を行わないようにしていることか
ら、磁気記録データのピーク検出が停止区間に左右され
ることなく正確に行われることとなり、キャラクタの誤
検出などが良好に防止される。
【0010】さらに、請求項3記載の磁気記録データの
データ復調方法では、請求項2に加えて、積分波形に基
づいて磁気データ情報を復調するにあたっては、上記積
分波形のゼロクロス点を、前記磁気記録データの再生信
号におけるピーク位置として検出するようにしており、
そのような積分波形のゼロクロス点の検知を行うように
すれば、処理動作が迅速かつ正確に行われる。
【0011】さらにまた、請求項4記載の磁気記録デー
タのデータ復調方法では、請求項2に加えて、磁気記録
データの再生信号が、適宜に決定された出力レベルより
小さい範囲内において、当該磁気記録データの再生信号
の積分波形に基づいて磁気データ情報を復調するように
していることから、高出力レベル区間における無駄な積
分処理が省略され、従来方式では検出不可能な低出力レ
ベル範囲の信号に関してのみ処理を行うことによって、
全体のピーク検出時間が短縮化されるようになってい
る。
【0012】一方、請求項5記載の磁気記録データのデ
ータ復調方法では、請求項2に加えて、積分波形に基づ
いて磁気データ情報を復調するにあたっては、まず、磁
気記録データの再生信号をA/D変換してデジタルデー
タの再生曲線を求め、その再生曲線を形成する上記デジ
タルデータの積分計算を行うことにより積分波形を求
め、次いで、上記積分波形における極大値及び極小値を
用いて当該積分波形の平均値を表す曲線を求め、更に、
前記積分波形の値から上記平均値を減算することにより
平均積分曲線を求め、その平均積分曲線のゼロクロス点
を前記デジタルデータの再生信号におけるピーク位置と
して検出し、前記磁気データ情報を復調するようにして
いる。このような構成を有する磁気記録データのデータ
復調方法によれば、デジタル化された再生信号を積分計
算した信号を用いていることから、小さいレベルの信号
であっても検出可能なレベルとしてピーク検出が行われ
ることとなり、磁気カード等の磁気記録媒体の通過速度
が遅くなって従来では検出不能になった場合でも良好な
ピーク検出が行われる。また、積分計算において低周波
の信号を一律にカットすることなく、積分波形の平均値
に基づいて低周波ノイズのみを除去するようにしている
ことから、ピーク間隔が大きく拡大された場合において
もピーク検出が良好に行われるようになっている。
【0013】さらにまた、請求項7記載の磁気記録デー
タのデータ復調方法では、請求項2に加えて、積分波形
における極大値及び極小値を用いて、極大側包絡線及び
極小側包絡線をそれぞれ求め、それらの極大側包絡線及
び極小側包絡線を用いることによって、上記積分波形の
平均値を求めるようにしており、このような積分波形の
包絡線を用れば、平均値が迅速に算出されることとなっ
て、全体の処理速度が向上される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を磁気カードの読取
りに用いた場合の実施形態を、図面に基づいて詳細に説
明する。まず、図1に示されているように、磁気記録媒
体としての磁気カード11に書き込まれた磁気記録デー
タ(図11(a)参照)は、磁気ヘッド12によりアナ
ログ信号(AMP信号)として再生され、そのアナログ
再生信号(AMP再生信号)が、図2にも示されている
ように、従来と同様な構成を有する通常のピーク検出回
路13内に配置されたF2F生成回路13a及びF2F
波形判定間隔計測回路13bに用いられて、図3(a)
に示されているようなピーク間隔検出信号(図11
(f)参照)に形成される。
【0015】一方、上述した磁気ヘッド12からのアナ
ログ信号(AMP信号)は、A/D変換器14に入力さ
れてA/D変換され、図3(b)に示されているような
デジタルデータ(デジタル再生信号)になされる。この
デジタルデータ(デジタル再生信号;図3(b)参照)
は、上述したピーク間隔検出信号(図3(a)参照)と
関連付けされており、サンプリング間隔ごとに番号が付
され、その番号が、後述する合成時における位置情報又
は時間情報として用いられる。例えば、図3に示されて
いる信号例では、図3(a)のピーク間隔検出信号中に
おける或るピーク間隔値T1に対して、図3(b)のデ
ジタルデータにおけるサンプリング番号(n+3)が関
連付けされ、また、同ピーク間隔検出信号のピーク間隔
値T2に対しては、同デジタルデータにおけるサンプリ
ング番号(n+11)が付されており、それらが位置時
間情報として用いられるようになっている。
【0016】さらに、上記A/D変換器14から変換出
力されたデジタルデータ(デジタル再生信号)は、図2
に示された変換値レベルチェック部15に入力され、そ
こに予め設定された閾値と比較される。そして、一定時
間以上にわたって上記閾値を越えるレベルの変換出力が
無かった場合には、その時間範囲内のデジタルデータ
(デジタル再生信号)が、次に述べるような積分処理ブ
ロック16に出力されてピーク検出が行われ、その他の
デジタルデータは廃棄される。そして、上記積分処理ブ
ロック16において得られたピーク間隔検出信号は、図
1に示された検出結果合成部17において、上述したピ
ーク検出回路13からのピーク間隔検出信号と合成され
た上で、次の処理回路に送出される。
【0017】上記積分処理ブロック16は、加算波形生
成部16a、積分波形生成部16b、及びデジタルピー
ク型ピーク検出部16cを備えており、それらの各部1
6a〜16cにおいて、図4に示されているような積分
処理が行われる。すなわち、同図において、積分処理が
開始されると、まず、上述したような一定時間以上にわ
たって閾値を越えるレベルの変換出力が無かった範囲内
のデジタルデータが、前記A/D変換器14から上記加
算波形生成部16a内に取り込まれ(図4のステップ1
(ST1))、そのデジタルデータから直流成分が除去
される(図4のステップ2(ST2))。
【0018】このときの具体的な演算手順を説明する
と、まず次の式のように、上記A/D変換14から出力
されてきたデジタル再生信号の中で、n番目に相当する
Anについての加算結果が、サンプル総数Nに基づいて
求められ、その加算結果から直流成分DCが求められ
る。
【数1】
【0019】そして、その直流成分DCを除いたデータ
anが、以下の式によって求められる。
【数2】 この直流成分DCを除いたデータanの波形信号は、例
えば図5に示されているようなものとなる。同図におけ
る横軸は、10の乗数をかけるとサンプル数となるもの
である。
【0020】次に、上記直流成分を除いたデータanの
加算処理が行われ、デジタル再生信号の加算波形Inが
求められる(図4のステップ3(ST3))。そのとき
の加算処理は、
【数3】 により行われ、例えば図6に示されているような波形の
信号となる。
【0021】さらに、上述した積分波形生成部16bに
おいて、上記デジタル再生信号の加算波形Inから、低
周波ノイズを除去した積分波形が算出される(図4のス
テップ4(ST4))。このときには、まず、上記加算
波形Inにおける極大側の包絡線EUn、及び極小側の
包絡線EDnが求められ、それらの各包絡線EUn,E
Dnの平均線EAnが、以下の式により算出される。
【数4】 これらの各曲線は、例えば図7に示されているような波
形信号となる。
【0022】次いで、上記各包絡線EUn,EDnの平
均線EAnから、低周波ノイズを除去した積分波形in
が、
【数5】 に基づいて算出され、例えば図8に示されているような
波形信号が得られる。
【0023】次いで、上述した積分波形inにおいて、
磁気カード11の停止区間があるか否か、及び停止区間
があればその区間の検出が開始される(図4のステップ
5(ST5))。停止区間を検出するにあたっては、ま
ず、上述した積分波形inにおけるピーク変動の振幅又
は周波数が検出される(図4のステップ6(ST
6))。そして、検出されたピーク変動の振幅又は周波
数が、前記磁気カード11が停止したときのピーク変動
の振幅又は周波数に相当する閾値と比較され(図4のス
テップ7(ST7))、例えば図9に示されているよう
に、上述した閾値より小さい範囲内にある区間が、磁気
カード11の停止区間と認定される(図4のステップ8
(ST8))。本実施形態では、上記閾値として、ピー
ク変動の振幅が15に設定されており、一つのピーク変
動の振幅が、図9における縦軸において"1"より大き
く"15"より大きくない時に停止と認定する。
【0024】一方、上述した積分波形inにおけるゼロ
クロス点は、元のデジタル再生信号のピーク位置に対応
していることから、上述したデジタル型ピーク検出部1
6cにおいて、上記積分波形inにおけるゼロクロス点
が検出され(図4のステップ9(ST9))、それによ
り検出された積分波形inのゼロクロス点が、上述した
停止区間に入っているか否かが識別される(図4のステ
ップ10(ST10))。ゼロクロス点が停止区間に入
っていなければ(図4のステップ10(ST10)のN
o)、そのゼロクロス点をピーク位置と認定し(図4の
ステップ11(ST11))、ゼロクロス点が停止区間
に入っていれば(図4のステップ10(ST10)のY
es)、そのゼロクロス点をピーク位置と認定すること
なく、次のゼロクロス点に移行し、同様なゼロクロス検
出が全てのゼロクロス点にわたって実行される(図4の
ステップ12(ST12))。すなわち、磁気カード1
1の停止区間の範囲内にあるゼロクロス点は無視され、
磁気データ情報の復調が行われないようになっている。
【0025】そして、全てのゼロクロス点について停止
区間に入っているか否かが検出された後に、上述したよ
うにしてピーク位置と認定されたゼロクロス点に対応す
る位置に関し、デジタル再生信号のピーク位置どうしの
間のピーク間隔(インターバル)が測定され(図4のス
テップ13(ST13))、ピーク間隔検出信号が出力
される。
【0026】このピーク間隔の測定を行う際には、波形
のバラツキを考慮して、「0」付近におけるノイズの誤
差定数±αが設定され、その誤差定数±αに対し、以下
の式に該当する場合をピーク位置とする。
【数6】
【0027】そして最後に、上述したようにして得られ
た積分波形からなるピーク間隔検出信号と、前述した通
常の構成を有するピーク検出回路13からのピーク間隔
検出信号とが合成され、それによって補正されることに
よって(図4のステップ14(ST14))、積分処理
が終了する。
【0028】このように本実施形態においては、デジタ
ル化された再生信号を積分計算した信号を用いることに
よって、検出可能なレベルとしてピーク検出が行われる
ため、磁気カード等の磁気記録媒体の通過速度が遅くな
って従来では検出不能になった場合でも、良好なピーク
検出が行われる。また、このとき、積分波形におけるピ
ーク変動の振幅又は周期の大きさに基づいて、磁気カー
ド11の停止区間か否かが判別され、停止区間と判別さ
れた区間では、磁気データ情報の復調が行われないよう
になっていることから、磁気記録データのピーク検出
が、停止区間に左右されることなく正確に行われること
となって、キャラクタの誤検出などが良好に防止される
ようになっている。
【0029】また、本実施形態では、積分計算において
低周波の信号を一律にカットすることなく、積分結果の
包絡線などを用いて得た平均値に基づいて、低周波ノイ
ズのみを除去するようにしていることから、特に、ピー
ク間隔が大きく拡大された場合におけるピーク検出が良
好に行われる。
【0030】さらに、本実施形態では、従来方式では検
出不可能な範囲のみに関して処理が行われていることか
ら、全体のピーク検出時間の短縮化が図られている。さ
らにまた、積分波形の包絡線を用いて平均値を算出して
いることから、より迅速な演算処理が可能となり、全体
の処理速度が向上されるようになっている。
【0031】加えて、本実施形態では、デジタル型ピー
ク検出部16cが、積分波形生成部16bからの出力さ
れる平均積分曲線のゼロクロス点を検出してピーク検出
を行っていることから、迅速かつ正確に処理が行われ
る。また、本実施形態では、変換値レベルチェック部1
5において、デジタル再生信号のレベルを検出し、その
レベルが一定時間にわたって閾値に満たない範囲に相当
するデジタル再生信号を加算波形生成部16に送出する
ことによって、従来方式では検出不可能な範囲の信号に
関してのみ処理を行っていることから、全体のピーク検
出時間が一層短縮化されるようになっている。
【0032】さらに、本実施形態では、デジタル再生信
号のうちの閾値に満たない範囲の信号に対して、位置情
報又は時間情報を付加する手段を備えていることから、
当該位置情報又は時間情報を用いることによって、アナ
ログ再生信号に基づくピーク検出結果と、デジタル再生
信号に基づくピーク検出結果との合成が、迅速かつ正確
に行われる。
【0033】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0034】例えば、磁気カードの停止区間として検出
された位置を、ピーク検出の判断に使用するのみなら
ず、ピーク間隔を利用したキャラクタの特定処理におい
て、エラーキャラクタの位置を認識するために用いるよ
うにすることも可能である。
【0035】また、上述した実施形態では、デジタル再
生信号の加算波形Inから低周波ノイズを除去して積分
波形を得る際に用いる加算波形Inの平均線EAnを、
上記加算波形Inの包絡線EUn,EDnを算出して求
めているが、必ずしも包絡線を求める必要はなく、例え
ば、隣接する極大点と極小点との平均値をそれぞれ求め
て平均線を形成するなどのように、多種多様な演算方式
を採用することが可能である。
【0036】さらに、上記実施形態では、積分波形in
におけるゼロクロス点をピーク位置として検出している
が、傾きが一番大きい箇所を検出するなどのように、他
の種々の条件によってピーク位置を検出するようにする
こともできる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1にかかる磁
気記録媒体の停止区間検出方法は、磁気記録データの再
生信号の積分波形におけるピーク変動の振幅又は周期の
大きさに基づいて停止区間か否かを判別し、その停止区
間における誤読を良好に防止するようにしたものである
から、磁気記録媒体の復調を安定的に行わせることがで
き、復調装置の信頼性を高めることができる。
【0038】また、請求項2記載の磁気記録データのデ
ータ復調方法は、磁気記録データの再生信号の積分波形
におけるピーク変動の振幅又は周期を検出し、その検出
したピーク変動の振幅又は周期に基づいて停止区間を求
め、その停止区間では磁気データ情報の復調を行わない
ようにして、磁気記録データのピーク検出を停止区間に
左右されることなく正確に行い、磁気カード等の磁気記
録媒体の通過速度が遅くなって従来では検出不能になっ
た場合においても、良好なピーク検出を行うようにした
ものであるから、磁気記録媒体の復調を安定的に行わせ
ることができ、復調装置の信頼性を高めることができ
る。
【0039】さらに、請求項3記載の磁気記録データの
データ復調方法は、上述した請求項2に加えて、積分波
形に基づいて磁気データ情報を復調するにあたって、積
分波形のゼロクロス点を磁気記録データの再生信号にお
けるピーク位置として検出するようにしたものであるか
ら、上述した効果に加えて、処理動作を迅速かつ正確に
行うことができる。
【0040】さらにまた、請求項4記載の磁気記録デー
タのデータ復調方法は、上述した請求項2に加えて、磁
気記録データの再生信号が、適宜に決定された出力レベ
ルより小さい範囲内において、当該磁気記録データの再
生信号の積分波形に基づいて磁気データ情報を復調し、
高出力レベル区間における無駄な積分処理を省略して全
体のピーク検出時間を短縮化するようにしたものである
から、上述した効果に加えて、処理動作を高速化するこ
とができる。
【0041】また、請求項5記載の磁気記録データのデ
ータ復調方法は、上述した請求項2に加えて、デジタル
化した再生信号を積分計算した信号を用いることによっ
て、小さいレベルの信号であっても再生可能なレベルと
してピーク検出を可能とし、さらに、積分計算において
低周波ノイズのみを除去するようにしてピーク間隔が大
きく拡大された場合においてもピーク検出を良好に行う
ことができるようにしたものであるから、上述した効果
に加えて、より高精度な処理を行うことができる。
【0042】さらに、請求項6記載の磁気記録データの
データ復調方法は、請求項2に加えて、積分波形におけ
る極大値及び極小値を用いて、極大側包絡線及び極小側
包絡線をそれぞれ求め、それらの極大側包絡線及び極小
側包絡線を用いることによって、上記積分波形の平均値
を求めるようにしていることから、平均値が迅速に算出
されることとなり、上述した効果に加えて、全体の処理
速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する際に用いる磁気記録データの
データ復調装置の一例を表したブロック図である。
【図2】図1に表されたデータ復調装置におけるA/D
変換部分を拡大して表した詳細ブロック図である。
【図3】ピーク間隔信号の番号付け状態を表したもので
あって、(a)は、アナログ再生信号から得たピーク間
隔信号を示した線図、(b)は、アナログ再生信号のデ
ジタルデータを示した線図である。
【図4】本発明にかかる磁気記録データのデータ復調方
法の一実施形態を表したフロー図である。
【図5】デジタル再生信号から直流成分を除去した再生
曲線を表した線図である。
【図6】図5に示した再生曲線の加算結果を表した線図
である。
【図7】図6に示した加算曲線の包絡線及び平均曲線を
表した線図である。
【図8】図6に示した加算曲線から平均曲線を減じた結
果を表した線図である。
【図9】停止区間を判別した状態を表した線図である。
【図10】従来における磁気記録データのデータ復調方
法を実施するための装置例を表したブロック線図であ
る。
【図11】従来における磁気記録データのデータ復調方
法の実行手順を表したタイミング関係図である。
【図12】信号極性の反転の有無をビット追従方式によ
って検出する場合の例を表した線図である。
【図13】既に提案している積分処理によって得られた
積分波形の一例を表した線図である。
【図14】停止区間における積分波形に「うねり」が発
生した状態の一例を表した線図である。
【図15】誤ったピーク間隔信号がプロットされた状態
の一例を表した線図である。
【符号の説明】
11 磁気記録媒体(磁気カード) 12 磁気ヘッド 13 ピーク検出回路 14 A/D変換器 16 積分処理ブロック 16a 加算波形生成部 16b 積分波形生成部 16c デジタルピーク型ピーク検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D030 BA17 BB05 5D044 AB03 BC01 CC08 FG30 5D091 AA11 BB06 FF20 JJ21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体と磁気ヘッドとの相対移動
    によって上記磁気記録媒体に書き込まれた磁気記録デー
    タを再生するようにした磁気記録媒体の停止区間検出方
    法において、 上記磁気記録データの再生信号の積分計算を行うことに
    より積分波形を求めておき、 その積分波形におけるピーク変動の振幅又は周期を検出
    し、その検出したピーク変動の振幅又は周期が、前記磁
    気記録媒体と磁気ヘッドとの相対移動が停止していると
    きのピーク変動の振幅又は周期に対応した閾値より小さ
    くなっている範囲を、前記相対移動の停止区間と判断す
    るようにしたことを特徴とする磁気記録媒体の停止区間
    検出方法。
  2. 【請求項2】 磁気記録媒体と磁気ヘッドとの相対移動
    によって上記磁気記録媒体に書き込まれた磁気記録デー
    タを再生し、その磁気記録データの再生信号におけるピ
    ーク位置を検出して、当該ピーク位置どうしの間の時間
    間隔を計時して得たピーク間隔データに基づいて「0」
    信号又は「1」信号からなる磁気データ情報を復調する
    ようにした磁気記録データのデータ復調方法において、 上記磁気記録データの再生信号の積分計算を行うことに
    より積分波形を求めておき、 その積分波形におけるピーク変動の振幅又は周期を検出
    し、その検出したピーク変動の振幅又は周期が、前記磁
    気記録媒体と磁気ヘッドとの相対移動が停止したときの
    ピーク変動の振幅又は周期に対応した閾値より小さくな
    っている範囲を、前記相対移動の停止区間と判断し、 その停止区間においては、磁気データ情報の復調を行わ
    ないようにしたことを特徴とする磁気記録データのデー
    タ復調方法。
  3. 【請求項3】 前記積分波形に基づいて磁気データ情報
    を復調するにあたっては、上記積分波形のゼロクロス点
    を、前記磁気記録データの再生信号におけるピーク位置
    として検出するようにしたことを特徴とする請求項2記
    載の磁気記録データのデータ復調方法。
  4. 【請求項4】 前記磁気記録データの再生信号が、適宜
    に決定された出力レベルより小さい範囲内において、当
    該磁気記録データの再生信号の積分波形に基づいて磁気
    データ情報を復調するようにしたことを特徴とする請求
    項2記載の磁気記録データのデータ復調方法。
  5. 【請求項5】 前記積分波形に基づいて磁気データ情報
    を復調するにあたっては、まず、磁気記録データの再生
    信号をA/D変換してデジタルデータの再生曲線を求
    め、その再生曲線を形成する上記デジタルデータの積分
    計算を行うことにより積分波形を求め、次いで、上記積
    分波形における極大値及び極小値を用いて当該積分波形
    の平均値を表す曲線を求め、更に、前記積分波形の値か
    ら上記平均値を減算することにより平均積分曲線を求
    め、その平均積分曲線のゼロクロス点を前記デジタルデ
    ータの再生信号におけるピーク位置として検出し、前記
    磁気データ情報を復調するようにしたことを特徴とする
    請求項2記載の磁気記録データのデータ復調方法。
  6. 【請求項6】 前記積分波形における極大値及び極小値
    を用いて、極大側包絡線及び極小側包絡線をそれぞれ求
    め、それらの極大側包絡線及び極小側包絡線を用いるこ
    とによって、上記積分波形の平均値を求めるようにした
    ことを特徴とする請求項2記載の磁気記録データのデー
    タ復調方法。
JP2001266164A 2001-09-03 2001-09-03 磁気記録媒体の停止区間検出方法、及び磁気記録データのデータ復調方法 Withdrawn JP2003077102A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001266164A JP2003077102A (ja) 2001-09-03 2001-09-03 磁気記録媒体の停止区間検出方法、及び磁気記録データのデータ復調方法
US10/231,380 US20030058557A1 (en) 2001-09-03 2002-08-30 Data demodulating method for magnetic recording data

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001266164A JP2003077102A (ja) 2001-09-03 2001-09-03 磁気記録媒体の停止区間検出方法、及び磁気記録データのデータ復調方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003077102A true JP2003077102A (ja) 2003-03-14

Family

ID=19092506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001266164A Withdrawn JP2003077102A (ja) 2001-09-03 2001-09-03 磁気記録媒体の停止区間検出方法、及び磁気記録データのデータ復調方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003077102A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010125434A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Hitachi Koki Co Ltd 遠心機
CN104054127A (zh) * 2012-03-30 2014-09-17 日本电产三协株式会社 信息再生装置以及信息再生方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010125434A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Hitachi Koki Co Ltd 遠心機
CN104054127A (zh) * 2012-03-30 2014-09-17 日本电产三协株式会社 信息再生装置以及信息再生方法
CN104054127B (zh) * 2012-03-30 2017-03-01 日本电产三协株式会社 信息再生装置以及信息再生方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6570723B2 (en) Magnetic card reader and magnetic data reproduction method, data demodulation method and demodulator of magnetic record data
TWI533290B (zh) 在一經接收信號內偵測一同步標記的方法及讀取通道
JPH0887839A (ja) 磁気記録再生装置
JP3865634B2 (ja) データ再生装置、プログラム及び記録媒体
JP2003077102A (ja) 磁気記録媒体の停止区間検出方法、及び磁気記録データのデータ復調方法
US4016599A (en) Anti-shouldering read circuit for magnetic disk memory
JP3711232B2 (ja) 磁気記録データのデータ復調方法及び復調装置
US9001445B1 (en) Multiple sync mark storage system
JP2001135034A (ja) データの復調方法およびデータの復調装置
JP6898171B2 (ja) 磁気記録媒体の読み取り方法及び読取装置並びにプログラム
JPS61120380A (ja) デジタル信号処理回路
JP3909232B2 (ja) 磁気記録データのデータ復調方法
JP4266991B2 (ja) 磁気カードリーダー
US20030058557A1 (en) Data demodulating method for magnetic recording data
US7120110B2 (en) Signal processing circuit for noise elimination and demodulator circuit using the same for accurate demodulation
JP2018055755A (ja) 情報再生装置および情報再生方法
JP3748496B2 (ja) データの復調方法
JP3963643B2 (ja) 磁気記録データのデータ復調方法
JP2008008811A (ja) ジッタを検出する方法および装置
JP2022047896A (ja) 磁気情報処理装置及び磁気情報処理方法
US20070091771A1 (en) Demodulator
TW201142834A (en) Detection of hard-disc defect regions using soft decisions
JP2003077231A (ja) 磁気記録データのデータ復調方法
US8699160B2 (en) Methods and apparatus for validating detection of RRO address marks
JP2526462B2 (ja) 磁気再生回路

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081104