JP2001131809A - きもの - Google Patents

きもの

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JP2001131809A
JP2001131809A JP31065799A JP31065799A JP2001131809A JP 2001131809 A JP2001131809 A JP 2001131809A JP 31065799 A JP31065799 A JP 31065799A JP 31065799 A JP31065799 A JP 31065799A JP 2001131809 A JP2001131809 A JP 2001131809A
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JP
Japan
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kimono
collar
worn
hem
sewn
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JP31065799A
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English (en)
Inventor
Eiko Onuma
榮子 大沼
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FURUSATO SHOKAI KK
Original Assignee
FURUSATO SHOKAI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易に、多目的に着用することのできるきもの
を提供する 【解決手段】リバーシブルな半きものa、b/d、e
と、リバーシブルな卷き裾c/fとの二つの分離した要
素よりきものを構成する。半きものの襟、卷きすその両
側部は、比翼仕立てで得られるような対の翼が形成され
るように仕立てる。また、各翼が任意幅で内側に折り込
んで固定できるようにする。着用時には、卷きすそを卷
き半きものを着用して帯を卷き、半きものの裾を、帯の
下で内側に折り曲げて帯の内側に入れ込んで、おはしょ
りとしての外観を呈するようにする。また、半きものの
襟、卷きすその両側部の各翼の折り込み両を調節し、裏
とした綿の翼が、ちょうどきものの下に着用した襦袢と
しての外観を呈するように調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】本発明は、きものの構造に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
【0004】我国の代表的な民族衣装であるきもの、特に、
振り袖や留め袖や訪問着や喪服などとして知られる女物
のきものは、その美しさ故に、広く世界中で評価され愛
されてきた。しかし、その一方で、その着付けの難しさ
や、着用の機会が限定されることなどより、人々のきも
の離れが進んでいることは周知の通りである。
【0005】そこで、このような状況の下、人々がより手軽
にきものを楽しめるよう、簡易に着用できるように工夫
された上下セパレート式の女物きものが実用化されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】しかし、従来の上下セパレート式の女物きもの
は帯無しで着用する形態のものであることなど、その形
態は、振り袖や留め袖や訪問着や喪服などとは大きくか
け離れたものであって、伝統的な振り袖や留め袖などの
美しさを備えていないものである。
【0008】また、このような振り袖や留め袖や訪問着との
形態のかい離とも相まって、従来の上下セパレート(二
部)式の女物きものは、パーティや披露宴などのフォー
マルなシーンでの着用がはばかられるものであり、その
着用の機会は、極めてプライベートな機会に限定されざ
るを得ないものである。
【0009】そこで、本発明は、伝統的なきもの本来の美し
さを備えつつ、簡易に着用することのできるきものを提
供することを課題とする。
【0010】また、併せて本発明は、多目的に応じ、さまざ
まな機会に着用することのできるきものを提供すること
を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
【0012】前記課題達成のために、本発明は、たとえば、
布表が双方とも外面となるように重ねて縫製した第1面
と第2面の両面とも表として着用可能なきものであっ
て、襟と、裾とを有し、少なくとも、前記襟、および、
裾の両側部の縁周辺において、少なくとも着用時に外観
上視認され得る範囲、第1面と第2面が分離しているこ
とを特徴とするきものの他、以下の実施形態で、その一
例を示す各種特徴を有するきものを提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
【0014】以下、本発明の実施形態について説明する。
【0015】まず、本実施形態に係るきものの概要について
説明する。
【0016】本実施形態に係るきものは、着用が簡易な上下
セパレート(二部)式のきものであると共に、表裏共に
表として着用可能(リバーシブル)なきものである。ま
た、本きものは、伝統的なきものと同じ外観を呈するも
のであると共に、襦袢との重ね着によるきものの美しさ
をきもの単体で表現可能なものである。また、身長、体
型によらず着用可能なものである。そして、さらに、本
きものは、目的や好みに応じてきものとしての形態はも
とより洋服としての形態をも含む多様な形態での着こな
しが可能なものである。
【0017】以下、このようなきものの詳細について説明す
る。
【0018】ただし、以下では、説明の便宜上、リバーシブ
ルで着用可能な表裏2面のうちの、一方の面を主面、他
方の面を副面と呼ぶこととする。
【0019】本きものは、伝統的きものとしての着用時に袖
を通して使用する半きものと、伝統的きものとしての着
用時に腰に巻いて使用する卷きすそとの二つの分離した
要素からなる。また、半着物の主面と卷きすその主面は
共布で仕立て、また半着物の副面と卷きすその副面も共
布で仕立てている。ただし、これらは共布に代えて、デ
ザイン的に統一された異なる布で仕立てても良い。
【0020】まず、図1に、本実施形態に係るきものの外観
を示す。
【0021】図中、a、bは、主面を表とした場合の半きも
のの前側と後ろ側の外観を、cは、主面を表とした場合
の卷きすその外観を示し、d、eは、副面を表とした場
合の半きものの前側と後ろ側の外観を、fは、副面を表
とした場合の卷きすその外観を示している。
【0022】なお、図中、斜めのハッチング付して示した部
分が主面を、細かな点状のハッチングを付した部分が副
面を表している。以下の図でも同様である。
【0023】さて、図示するように、半きものは、ちょうど
留め袖の上半分部分の形態を有している。ただし、図示
するように、前側の裾は、後ろ側の裾に比べ、中央に向
けて斜めに、襟先で鯨尺(以下、同)2分5厘(約9.
47cm)、より長くなるように仕立ててある。また、
襟幅は通常の留め袖の襟幅より広く、主面で3寸2分
(約12.12cm)、副面で3寸1分(約11.74
cm)としている。
【0024】また、図示するように、卷きすそは、ちょうど
留め袖の下半分部分の形態、すなわち、長方形のシート
状の形態を有している。
【0025】さて、半きもの卷き裾共に、基本的には、主面
と副面が分離しないように縫製したものである。また、
縫製の際に、共通化できる主面の縫いと副面の縫いは共
通化して仕立てたものである。
【0026】ただし、以下に示すように、単に、二つの面を
縫い合わせたのとは異なる構造を一部有している。
【0027】以下、その詳細について説明する。
【0028】図2に、本きものの特徴的な構造部分を示す。
【0029】まず、半きものの襟、袖口、振り八つ口および
卷き裾の両側部(合わせ部分)は、図中aの半きもの前
側を表す図、図中bの半きもの後ろ側を表す図、図中c
の卷きすそを表す図のそれぞれに太線破線で示したとこ
ろで主面の布と副面の布が縫い合わされ、そこより縁側
の同各図にハッチングを施して示した部分では主面の布
と副面の布が分離している構造を有している。
【0030】すなわち、たとえば、図aのA−B線による断
面を模式的に示した図dのように、襟、袖口、振り八つ
口および卷き裾の両側部に、ちょうど比翼仕立てで得ら
れるような、一対の翼が構成されるように仕立ててあ
る。また、翼の部分はどちら側から見ても表地が現れる
よう、主面、副面の布が縁で内側(他面側)に折り返さ
れ、縁から幾分内側に入った太線破線で示した位置で縫
い合わされている構造を有している。
【0031】ここで、本実施形態では、主面の各翼の幅L1
は、襟、卷き裾の両側部は3寸2分(約12.12c
m)、袖口、振り八つ口は1寸7分(約6.44c
m)、副面の各翼の幅L2は、襟、卷き裾の両側部は3
寸1分(約11.74cm)、袖口、振り八つ口、卷き
裾の両側部は1寸6分5厘(約6.25cm)としてい
る。また、袖口下端より下方の部分については、下端よ
り少し下(一分;約3.78cm程度)の袖口内側の位
置から主面の布と副面の布が、ちょうど二つの袋を重ね
たように分離するようにしている。
【0032】ここで、このような一対の翼を有する構造の
内、襟と卷き裾の両側部については、図a中の●印で示
した半きものの襟3箇所において、それぞれ、各翼の内
側面に、たとえば図a中C−D線による断面を模式的に
示した図eのように、自己連結するマジックテープ11
を、各翼を内側に折り畳んで固定できるよう縫いつけて
ある。また、これらのマジックテープは、図e中の矢印
方向から見た1対の翼を表した図fに示すように、翼を
重ねたときに、重なって不細工な厚みがでないよう、対
となる翼に縫いつけられたマジックテープの位置から少
しずらして配置している。
【0033】このようなマジックテープにより、図gに示す
ように、襟の各翼は、任意の折り幅で内側に折り込んで
固定することができるようになる。
【0034】次に、図中bの半きもの後ろ側を表す図および
図中cの卷きすそを表す図における左右方向中央に縦に
走る背縫いは、たとえば、図b中のE−F線による半き
ものの後ろ身ごろの断面を表した図h−1に示すよう
に、主面、副面のどちら側から見ても、すなわち、主
面、副面のどちらを表面として着用しても、伝統的なき
ものの様式に従って、左後ろ身ごろの布が、右後ろ身ご
ろの布の上にくるように縫製している。また、主面の布
の重なりと、副面の布の重なりが重なって、この箇所に
不細工な厚みがでないように仕立てている。すなわち、
主面の右後ろ身ごろと副面の右後ろ身ごろの端を中裏に
重ね、主面の右後ろ身ごろと主面の左後ろ身ごろの端を
中表に合わせると共に副面の右後ろ身ごろと副面の左後
ろ身ごろの端を中表に合わせて得られる4枚重ねの部分
を一緒に縫い、縫いしろをあけて主面の右後ろ身ごろと
主面の左後ろ身ごろを縫い合わせ、縫いしろをあけて副
面の右後ろ身ごろと副面の左後ろ身ごろを縫い合わせ、
主面の左後ろ身ごろと、副面の左後ろ身ごろを左に折り
返して得られる構造を有している。
【0035】ただし、もちろん、この他、背ぶせ布を使用す
るなど、和裁の常套的な手法による構造を付加するよう
にしてもかまわないし、縫いの手法、手順も、適宜、図
示したような主面、副面のどちらを表面として着用して
も左後ろ身ごろの布が、右後ろ身ごろの布の上にくるも
のであれば、任意の手法、手順を用いてかまわない。ま
た、布の重なりが問題とならない場合には、主面と副面
の背縫いの横方向配置を、たとえば、多少図h−1のも
のとは異なる配置、たとえば、図h−2に示すような左
後ろ身ごろと右後ろ身ごろの重なる位置が主面と副面で
同じとなる配置とするようにしてもよい。
【0036】さて、次に、卷きすその、すそ部分は、図c中
のG−H線による断面を示した図jに表すように、主面
の布と副面の布の間に、他の布を、それぞれ端をふせて
挟み込んで、他の布の縁が、主面の布と副面の布の縁よ
り少し1分(約0.38cm)程度突出するように縫い
合わせた、主面、副面のどちら側から見ても、すなわ
ち、主面、副面のどちらを表面として着用しても、いわ
ゆる、でぶき(出ふき)としての外観を呈する構造を有
している。
【0037】なお、前述した卷きすその両側部の対の翼が形
成されている箇所は、図c中の矢印方向から見た卷きす
その側部の形態を模式的に示した図kに示すように、主
面の布と副面の布の間ではなく、主面側の翼では、横方
向縁での折り返しによって重なる主面の布と主面の布の
間に、副面側の翼では、横方向縁での折り返しによって
重なる副面の布と副面の布の間に、それぞれ他の布を挟
みこんで縫い合わせるようにする。
【0038】以上、本きものの詳細について説明した。
【0039】以下、このようなきものの使用法について説明
する。
【0040】図3a、b、cに、本きものを伝統的なきもの
として着用した場合の、本きものの様子を示す。
【0041】さて、図aとcは主面を表にして本きものと着
用した様子を、図bは福面を表にして本きものを着用し
た様子を示している。
【0042】伝統的なきものとして着用する場合の着付け
は、主面と福面のどちらを表にする場合も同様である。
すなわち、適宜着用する場合は肌じゅばんその他の下着
類を身につける。次に、卷き裾を腰にまいて、その上か
ら紐で腰にしばりつけ固定する。次に、半きものに袖を
通して着用し、腰ひもで固定する。そして、帯を半きも
のの上から帯(たとえば、ワンタッチ帯などの簡易帯)
を卷く。そして、最後に帯の裏に、半きものの前側のす
そを内側に折り返してたくし入れる。結果、図示するよ
うに、主面、副面のどちらの面を表とするかに関わら
ず、帯と帯下のおはしょりを有、背縫いの箇所が、左後
ろ身ごろの布が右後ろ身ごろの布の上にくる、伝統的な
きものの様式にのっとた、伝統的なきものとしての美し
い外観を呈することになる。また、さらに、主面、副面
のどちらの面を表とするかに関わらず、袖口、振り八つ
口、襟、裾の合わせの箇所で裏とした面の翼がちょうど
きものの下に着用した長襦袢のように見えるので、本き
もの単体で、重ね着の美しさが表現されることになる。
また、さらには、主面、副面のどちらの面を表とするか
に関わらず、裾先にでふきを有する、デザイン的に美し
い外観を呈することになる
【0043】このように、本きものは、伝統的なきものとし
ての美しい外観を呈しながらも、簡易な着付けによって
着用できるものであり、かつ、主面、副面とも表として
着ることのできる、すなわち、2着の着物相当に、様々
な目的、機会に利用することのできるものである。
【0044】さて、ここで、以上のような着付けにおいて、
適宜、半きものの襟の対となった翼のうち、表とした方
の面側の翼をマジックテープ11を使用して内側に所望
量折り込むことによって、どちらの面を表とするかに関
わらず、表とした面の襟幅を調整することができると共
に、襟の箇所で、裏とした方の面の翼を、ちょうどきも
のの下に着用した長襦袢(または半襦袢とすそよけ)の
ように外観上露出させることができる。また、裏とした
方の面の翼を、マジックテープ11を使用して内側に折
り込むことによって、表とした方の面側の翼幅によら
ず、裏とした方の面の翼をどの程度幅で露出させるかを
調整することができる。
【0045】すなわち、本きものによれば、共に表とするこ
とのできる主面、副面のどちらの面を表とするかに関わ
らず、半きものの襟の対となった2つの翼の、折り込み
量の組み合わせによって、表とした面の襟幅と、裏とし
た面の翼の外観上露出させる幅を、好み、目的、身長、
体型などに併せて、任意に調整することができる。な
お、図aは主面を表として襟幅を大きく副面の翼の外観
上露出させる幅を小さくしたところを示し、図bは副面
を表として襟幅を小さく主面の翼の外観上露出させる幅
を小さくしたところを示している。また、図cは、主面
を表として、襟を、副面ともども内側に折りこむことに
より、副面の翼が外観上露出しないようにしたところを
示している。
【0046】次に、本きものでは、半きものの前側の裾を長
くし、この裾を内側に折り返した帯の下に入れ込むこと
により、きものの、おはしょりの外観を得られるように
している。ここで、帯の下に入れ込む半きものの前側の
裾の幅は適宜着用者に応じて調整することができる。し
たがって、本きものによれば、おはしょりの幅を任意に
調整することができる。そして、このことは身長、体型
によらず、本きもの、適正なおはしょり幅を形成できる
きものとして使用できることを意味する。また、襟元の
後ろへのくくり、ぬきを、おはしょり幅とは独立に、好
みに併せて調整することができるようになることを意味
する。
【0047】また、本きものでは、長方形状の卷きすそを単
に腰に巻くことにより、伝統的なきもののすそを表現す
るが、この卷きすそのつま先位置(高さ)は、着用者が
卷き裾の上部を適当な量外側に折り返して着用すことに
より適宜調整することができる。したがって、本きもの
によれば、裾高さを任意に調整することができる。そし
て、このことは身長、体型によらず、本きもの、適正な
裾高さを形成できるきものとして使用できることを意味
する。
【0048】さて、本きものは、以上のような構造を有する
ことより、伝統的なきものとしての着用の他、さまざま
な形態での着用が可能となる。
【0049】たとえば、図3dは、襟を裏とした面と共に外
側に折り返して、別えりのきものとして着用したようす
を示している。
【0050】また、図3Eは、帯を使用せずに、袖の振りを
内側にたくし込み、袖と襟もとを裏とした面と共に外側
に折り返した半きもをジャケットとして、上側を裏とし
た面と共に外側に折り返した卷きすそを卷きスカートと
して、洋装風に着用した様子を示している。また、図示
した例の他、本きものによれば、襟、卷きすその両側部
の対となった翼のそれぞれを適宜折り込んだり開いた
り、表として主面、副面をそれぞれ用いたり、表として
主面、副面を組み合わせたりして、様々な形態、色柄、
デザインのバリエーションを表現することができる。ま
た、さらには、卷きすそは長方形状を有しているので、
四角形の布を基本要素として用いるさまざまな形態、た
とえば、図Fに示す上側を外側に裏とした面と共に折り
返した卷きすそを卷きスカートとして使用する形態や、
図Gに示す胸位置から卷きすそを卷き、ワンピースとし
て使用する形態の他、パティオやサリーを用いたファッ
ションとして提案されている各種形態による装いが可能
となる。
【0051】したがって、単なるリバーシブルなきものの枠
組みを超えて、目的に応じて、さまざまな機会に着用す
ることができる。
【0052】以下、このようなきものとも、および、従来よ
りのきものとも組み合わせて使用することもできる襦袢
について説明する。
【0053】図4に、本実施形態に係る襦袢を示す。
【0054】図中aは襦袢の前側を、bは襦袢の後側の様子
を示している。
【0055】図示するように、本襦袢は大まかには、綿など
の素材の肌襦袢に、絹などの上質な素材の半襟を襟しん
を入れて縫いつけた構造を有している。また、前面左右
の襟には、襟先の少し上の位置にひも紐41がそれぞれ
縫いつけられている。
【0056】一方、後面には、後ろひも42を通す、後ろひ
も通し43が、襟のところで縫い付けられている。後ろ
ひも通し43は、図中cに、その断面を示すように、後
ろひも42を通すことのできる4つの中空筒を縦方向に
連結したような構造を有している。着用者は、どの中空
筒に後ろひも42を通すかを任意に選択することがで
き、後ろひもを通した中空筒によって、後ろひも42に
対する襟の高さが調節される。本実施形態では、袖な縦
方向長さを5分(約18.94cm)程とし、これに合
わせて、4つの中空筒の上部分の縦方向長さを5分(約
18.94cm)程とし、さらに各中空筒の縦方向長さ
を2分(約7.58cm)程としている。
【0057】また、本襦袢の身八つ口は、4つの中空筒の縦
方向長さに合わせて、通常よりも大きくとり、袖の付け
根から縦方向長さで8分(約30.30cm)ほど開け
ている。
【0058】さて、このような襦袢は、次のように着用す
る。
【0059】まず、着用者は、好みの襟のくくり量、すなわ
ち、襟肩まわり(襟の後ろの部分)と後ろ首の間隔に応
じた高さにある、後ろひも通し43の中空筒に後ろひも
42を通す。
【0060】次に、襦袢に袖を通し、後ろひも42の両端
を、それぞれ両側の身八つ口から内側に入れて前にまわ
し、結んでウエストに固定する。
【0061】次に、襟を合わせ、内側となる右の襟のひも4
1を左の身八つ口から外側に出して後ろにまわし、後ろ
にまわした左の襟のひもと結んで襟の合わせを固定す
る。
【0062】結果、後ろひも42を通す中空筒の位置が腰位
置となり、この腰位置から、後ろひも42を通した中空
筒にに対して定まる高さのところに襟がくることになる
ので、後ろひも42を通す中空筒に応じて、襟のくくり
量または襟のぬき量、すなわち、襟肩まわり(襟の後ろ
の部分)と後ろ首との間の間隔を好みに調整できること
になる。そこで、最後に、この襦袢の襟位置に、襟位置
を合わせてきものを着用することにより、好みの襟のく
くり量または襟のぬき量できものを着用することができ
るようになる。また、この際に、襦袢の半えりが、正規
の長襦袢や半襦袢を重ね着したときのような外観を呈す
ることとになる。
【0063】したがって、本襦袢によれば、簡易に、襟位置
を調整することができると共に、正規の長襦袢や半襦袢
を着用せずとも、これらを着用した場合と同様の美しい
外観を呈することができるようになる。
【0064】なお、先に説明した本実施形態に係るリバーシ
ブルなきものと本襦袢を組み合わせた場合には、三枚重
ねの、より華美な外観を、簡易な着付けによって得るこ
とができる。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、伝統的
なきもの本来の美しさを備えつつ、簡易に着用すること
のできるきものを提供することができる。また、本発明
によれば、多目的に応じ、さまざまな機会に着用するこ
とのできるきものを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るきものの外観を示す図
である。
【図2】本発明の実施形態に係るきものの構造を示す図
である。
【図3】本発明の実施形態に係るきものの着用例を示す
図である。
【図4】本発明の実施形態に係る襦袢を示す図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】布表が双方とも外面となるように重ねて縫
    製した第1面と第2面の両面とも表として着用可能なき
    ものであって、 襟と、裾とを有し、 少なくとも、前記襟、および、裾の両側部の縁周辺にお
    いて、少なくとも着用時に外観上視認され得る範囲、第
    1面と第2面が分離していることを特徴とするきもの。
  2. 【請求項2】請求項1記載のきものであって、 前記襟の前記第1面と分離している第2面の部分、およ
    び/または、前記襟の前記第2面と分離している第1面
    の部分を、内側に折り込んだ状態で脱着可能に固定する
    ための、固定具を備えていることを特徴とするきもの。
  3. 【請求項3】請求項2記載のきものであって、 前記固定具は、任意に選択可能な異なる複数の幅の内か
    らそれぞれ選択された一つの幅、内側に折り込まれた状
    態で、前記襟の前記第1面と分離している第2面の部
    分、および/または、前記襟の前記第2面と分離してい
    る第1面の部分を、脱着可能に固定することを特徴とす
    るきもの。
  4. 【請求項4】布表が双方とも外面となるように重ねて縫
    製した第1面と第2面の両面とも表として着用可能なき
    ものであって、 前記第1面および第2面は、右後みごろと左後みごろが
    縫い合わされた背縫いを、それぞれ有し、 前記第1面および第2面の背縫いは、共に、当該面を表
    としたときに、左後みごろが右後みごろの上にくるよう
    に縫われていることを特徴とするきもの。
  5. 【請求項5】布表が双方とも外面となるように重ねて縫
    製した第1面と第2面の両面とも表として着用可能なき
    ものであって、 裾を有し、 前記裾のつま先に、第1面および第2面より下方向に突
    出した形態で、第1面と第2面の間に縫われた、前記第
    1面および第2面とは異なるなる布地を有することを特
    徴とするきもの。
  6. 【請求項6】おおよそ上半身に対応する上部、おおよそ
    下半身に対応する下部の二部に分離したなるきものであ
    って、 前記上部の前側裾は、帯と共に着用時に帯の下で内側に
    折り返して帯内側に裾端を入れ込めるよう、後側の裾よ
    りも丈が長くされていることを特徴とするきもの。
  7. 【請求項7】きものの内側に着用する襦袢であって、 襟と、腰にまわして結ぶためのひもと、襦袢後側で襟の
    肩まわり部分に対して直接または間接的に連結されたひ
    も取付部を有し、 前記ひも取付部には、前記ひもの着用時に背にまわる部
    分の一部の襟肩周り部分に対する下方向移動が、任意に
    選択可能な異なる複数の高さの内から選択された一つの
    高さで抑止されるように、前記ひもが取り付けられるこ
    とを特徴とする襦袢。
  8. 【請求項8】きものを仕立てる方法であって、 少なくとも、襟、および、裾の両側部の縁周辺におい
    て、少なくとも着用時に外観上視認され得る範囲、第1
    面と第2面が分離するように、前記第1面と第2面を布
    表が双方とも外面となるように重ねて縫製することを特
    徴とするきものを仕立てる方法。
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