JP2001131703A - 高強度鋼管およびその製造方法 - Google Patents
高強度鋼管およびその製造方法Info
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Abstract
て、造管時の加工性を阻害することなく、効率的に強度
を上昇させる。 【解決手段】 C:0.01〜0.16%、Si:0.003 〜2.0
%、 Mn:0.01〜3.0 %、P:0.005 〜0.2 %、 Al:0.001 〜0.1 %、N:0.003 〜0.02% を含有する鋼素材を熱間圧延し、得られた熱延鋼板を電
気抵抗溶接して、固溶状態のN量が0.003 〜0.01%、か
つフェライトの平均結晶粒径が8μm以下である電縫鋼
管とし、この電縫鋼管を、100 〜375 ℃の温度域におい
て、断面積比(=加工後の鋼管断面積Aと加工前の鋼管
断面積Aoとの比、A/Ao)が 0.8以下となる縮径ま
たは拡径の加工を行うことにより、鋼管の肉厚中央部の
硬さHvpと熱延鋼板の板厚中央部硬さHvsの比、Hvp/
Hvsを1.6 以上とする。
Description
部材、フレーム部材などの使途に好適な高強度鋼管とそ
の製造方法に関する。
突安全性確保の上から、高強度鋼の使用が推進されてお
り、特に最近になり、自動車の足回り部材やフレーム部
材などに用いられる鋼管の高強度化も検討されている。
鋼管を高強度化させるために、従来から用いられてきた
方法には、鋼中に強化元素を添加したり、鋼管素材であ
る熱延鋼板を冷間にて加工して熱延鋼板の強度を増加し
たのち造管する方法がある。しかし、造管前の鋼板強度
を上昇させると、造管時の曲げ加工が困難になり、また
縮径加工などでの負荷も大きくなる。このほかに、造管
後に熱処理を施すことにより強度増加を図る方法もある
が、この方法では工程の増加を伴うので効率の悪化やコ
ストの上昇を招くことになる。また、造管後に引き抜き
加工などの冷間加工を付加する方法もあるが、この方法
では大きな強度上昇が望めない。
の鋼管の高強度化技術では、造管前の強度が高いために
造管性が悪化したり、熱処理のために工程の複雑化や製
品コストの上昇を招くといった問題があった。また、造
管後に引き抜き加工などの冷間加工を施す従来技術で
は、効果的な高強度化が行えないという問題もあった。
この発明は、上述した従来技術が抱えていた問題を解消
し、熱延鋼板を素材とした鋼管とくに電縫鋼管の製造に
おいて、造管時の加工性を阻害することなく、効率的に
強度を上昇させる技術を提供することを目的とする。な
お、本発明においては、強度上昇の指標を、鋼管の肉厚
中央部の硬さHvpと、熱延鋼板の板厚中央部の硬さHvs
の比で表し、このHvp/Hvsが1.6 以上であることを目
標とする。
解決に向けて、鋭意研究を重ねた結果、熱間圧延に次い
で電気抵抗溶接の工程を経て製造される電縫鋼管につい
て、フェライト粒の平均結晶粒径および固溶N量を適正
範囲に調整し、この電縫鋼管を所定条件で縮径加工また
は拡径加工することにより、熱延鋼板の強度に比して極
めて高い強度を有する鋼管を製造しうること見いだし
た。本発明はこのような知見に立脚するものであり、そ
の要旨構成は次のとおりである。
であって、鋼組成が、 C:0.01〜0.16%、 Si:0.003 〜2.0 %、 Mn:0.01〜3.0 %、 P:0.005 〜0.2 %、 Al:0.001 〜0.1 %、N:0.003 〜0.02% を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、か
つ、鋼管の肉厚中央部の硬さHvpが、前記熱延鋼板の板
厚中央部硬さHvsの1.6 倍以上であることを特徴とする
高強度鋼管。
分のほかに、さらに、Ti:0.001 〜0.10%およびNb:0.
001 〜0.10%の1種または2種を含有することを特徴と
する高強度鋼管。
が、上記成分のほかに、さらに、Ni:0.1 〜1.5 %、C
r:0.1 〜1.5 %およびMo:0.1 〜1.5 %の1種または
2種以上を含有することを特徴とする高強度鋼管。
ライトとパーライト、マルテンサイト、ベイナイトおよ
び残留オーステナイトの少なくとも1種を含む第2相と
からなることを特徴とする上記 (1)〜 (3)のいずれか1
つに記載の高強度鋼管。
選ばれる少なくとも1種を含有し、残部はFeおよび不可
避的不純物からなる鋼素材を熱間圧延し、得られた熱延
鋼板を電気抵抗溶接して、固溶状態のN量が0.003 〜0.
01%、かつフェライトの平均結晶粒径が8μm以下であ
る電縫鋼管とし、この電縫鋼管を、100 〜375 ℃の温度
域において、断面積比(=加工後の鋼管断面積Aと加工
前の鋼管断面積Aoとの比、A/Ao)が 0.8以下とな
る縮径または拡径の加工を行うことを特徴とする高強度
鋼管の製造方法。 記 A群…Ti:0.001 〜0.10%およびNb:0.001 〜0.10% B群…Ni:0.1 〜1.5 %、Cr:0.1 〜1.5 %およびMo:
0.1 〜1.5 %
実験事実について述べる。 C:0.07%、Si:0.12%、Mn:1.2 %、P:0.02%、A
l:O.015 %、N:0.008 %を主成分とする鋼を溶製
し、熱間圧延条件を変えることにより、フェライト粒の
平均結晶粒径( 以下、単に「結晶粒径」と略記)および
固溶状態で存在するN(以下、単に「固溶N」と略記)
の量が異なる種々の熱延鋼板を製造した。これらの熱延
鋼板を用いて、外径40mm、肉厚は3.2 mmの電縫鋼管
とし、加工条件を変化させて縮径圧延を行い、固溶N、
フェライト結晶粒径、縮径加工の条件が縮径後の強度上
昇に及ぼす影響を、以下に示す実験1〜4により調査し
た。なお、強度上昇の程度は板厚(肉厚)中央部の硬さ
の上昇により示し、鋼管の肉厚中央部の硬さHvpと、熱
延鋼板の板厚中央部の硬さHvsの比、Hvp/Hvsで表す
こととした。また、予め、フェライト結晶粒径および固
溶N量を、熱延鋼板と溶接したまま(縮径加工前)の電
縫鋼管とについて調べたところ、いずれの値とも、両者
の間には差がなく、どちらの値を用いてもよいことを確
認した。
〜20 ppmと60〜70 ppmの電縫鋼管を造管した。次いで、
これらの電縫鋼管を、室温〜500 ℃までの温度域におい
て縮径圧延して、外径30mm、肉厚 3.Omm(A/Ao
にして0.70)の鋼管とした。その結果を図1に示す。図
1から、固溶N量が60〜70 ppmの鋼管を用い、かつ縮径
圧延の温度域が 100〜375 ℃の場合に、Hvp/Hvsの値
が1.6 以上となり著しい強度上昇が得られる。一方、固
溶N量が10〜20 ppmの場合には、加工温度域にかかわら
ず強度の上昇程度は小さい。
で、固溶N量が10〜20ppmと60〜70 ppmの電縫鋼管を造
管した。これらの電縫鋼管を、圧延温度250 ℃において
種々の断面積比で縮径加工した。その結果を図2に示
す。図2から、固溶N量が60〜70 ppmの電縫鋼管を、断
面積比すなわちA/Aoを0.8 以下として加工すること
により、Hvp/Hvsの値が1.6 以上となり著しく強度が
上昇する。一方、固溶N量が10〜20 ppmの場合には、H
vp/Hvsの上昇量が小ささい。
で、フェライト結晶粒径を 3.0〜20.0μmの範囲で変化
させた電縫鋼管を造管した。これらを、圧延温度250 ℃
で縮径加工して、外径30mm、肉厚 3.Omm(A/Ao
にして0.70)の鋼管とした。その結果を図3に示す。図
3から、固溶N量が60〜70 ppmの場合には結晶粒径を8
μm以下とすることにより、Hvp/Hvsの値が1.6 以上
となり著しく強度が上昇する。しかし、固溶N量が10〜
20 ppmと低い場合には結晶粒径の如何にかかわらず、こ
のようなHvp/Hvsの上昇はみられない。
量を5〜100 ppm の広い範囲で変化させた電縫鋼管を造
管した。これらを、圧延温度250 ℃、A/Ao=0.70で
縮径圧延して、外径30mm、肉厚 3.Ommの鋼管とし
た。その結果を図4に示す。図4から、固溶N量を30 p
pm以上とすることにより、Hvp/Hvsの値が1.6 以上と
なり強度上昇が大きいことがわかる。
粒径および固溶N量を有する電縫鋼管を、適正な加工比
(A/Ao)と加工温度で縮径圧延することにより、鋼
管の高強度化を極めて効果的に達成できることが判明し
た。発明者らは、その後の実験により、高強度化の実現
のための圧延加工は、必ずしも縮径圧延に限るものでな
く、断面積比A/Aoが適正な範囲であれば、拡径圧延
においても同様な効果が得られることを確認した。
管の肉厚中央部の硬さHvpと造管素材である熱延鋼板の
板厚中央部硬さHvsとが、Hvp/Hvs≧1.6 となるよう
に、造管後に鋼管を高強度化する方法を見出し、本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明の高強度鋼管
は、鋼管の肉厚中央部の硬さHvpが、造管素材である熱
延鋼板の板厚中央部硬さHvsの1.6 倍以上である必要が
ある。鋼管の肉厚中央部の硬さHvpが、素材である熱延
鋼板の板厚中央部硬さHvsの1.6 倍に満たないと、高強
度鋼管に造管するには高強度の素材を選択しなければな
らなくなり、造管性が悪くなり造管が困難となる。
には、0.003 %以上の固溶Nが加工前の電縫鋼管中に残
存していることが必要である。かかる範囲で固溶N量を
含む鋼管に適正な加工を施した場合に、縮径加工または
拡径加工中に動的歪み時効が生じ、加工時に導入された
可動転位が逐次固着されるため、新たな可動転位が随時
導入されると、実質的な転位密度が増加して加工硬化能
が向上するためであると考えられる。ただし、固溶N量
が0.01%を超えて存在すると、室温での時効劣化が大き
くなり降伏点が大きく上昇したり、降伏伸びが顕著にな
るなど、造管時の成形に耐えられなくなる。したがっ
て、本発明において、鋼管中の固溶N量は0.003 〜0.01
%とする。
管は、フェライト結晶粒径が8μm以下である必要があ
る。フェライト結晶粒径が微細であると、縮径または拡
径加工時に導入される可動転位が高密度かつ均一に分布
するため動的歪時効後には図3に示すように高い強度上
昇を示す。さらに、結晶粒が微細であると、固溶Nの安
定な存在位置である結晶粒界の面積が大きくなるため、
常温時効劣化が抑制され、縮径または拡径加工時の加工
性の劣化を防止できる。このような効果はフェライト結
晶粒径が8μmを超えると十分に得られなくなる。ま
た、フェライト結晶粒径が8μm以下である電縫鋼管
は、フェライト結晶粒径が8μm以下である鋼板を造管
して電縫鋼管とすることにより得られるが、鋼板の結晶
粒が微細であると、固溶Nの安定な存在位置である結晶
粒界の面積が大きくなり、常温時効劣化が抑制されるた
め、造管時の加工性の劣化を防止できるという効果も有
する。さらに、電縫鋼管を縮径または拡径加工する必要
があるが、この加工に当たっては、加工温度を 100〜37
5 ℃として、縮径または拡径加工前の電縫鋼管の断面積
Ao と縮径または拡径加工後の電縫鋼管の断面積Aとの
比A/Ao が0.8 以下となるように行う。加工温度が 3
75℃を超えると、転位の易動度が上がり加工時の転位が
増殖し難くなり、また、固溶Nが粗大な析出物となる。
一方、加工温度が 100℃に満たないと加工時に固溶Nが
十分に拡散しないため、強度が上昇しない。また、A/
Ao が0.8 を超えると、導入される転位の量が少ないた
め、強度の上昇が期待できない。
時の加工性や、縮径または拡径時の加工性の理由から、
フェライト組織が存在していることが必要である。そし
て、本発明技術は、フェライト単相のもののほか、フェ
ライトとパーライト、ベーナイト、マルテンサイトおよ
び残留オーステナイトのうちから選ばれる1種以上の第
2相とからなるものに適用できる。第2相を上記組織と
することで、高価な元素を添加することなく高強度を得
るために有利である。この第2相の体積率が50%を超え
ると、電縫鋼管製造時の加工性や縮径または拡径時の加
工性を低下させるので、第2相の体積率は50%以下とす
るのがよい。
フェライト結晶粒径が8μm以下の鋼管(電縫鋼管)を
製造するためには、鋼管の素材である熱延鋼板の固溶N
量とフェライト結晶粒径を前記範囲を満足するようにし
て製造することが重要である。かかる熱延鋼板を製造す
るための条件としては、本発明の成分組成を満たすスラ
ブを、熱間粗圧延し、仕上げ圧延終了温度を(Ar3変
態点+100 ℃)〜(Ar 3変態点+10℃)の範囲内とし
た熱間仕上げ圧延を行い、圧延終了後0.5 秒以内に50℃
/秒以上の冷却速度で冷却し、 600〜350 ℃の温度範囲
で巻き取ることが望ましい。また、縮径加工または拡管
加工に供される電縫鋼管の造管法については、特に規定
する必要はないが、例えばCBR成形法(チャンスフリ
ー張出しロール成形法)のような、加工歪みが小さく、
また電縫溶接後は速やかに冷却される方法であることが
好ましい。
について説明する。 C:0.01〜0.16% Cは、鋼を強化するうえで重要な元素であり、高い固溶
強化能を有するとともに組織強化を利用する際には不可
欠な元素である。また、歪み時効硬化にも有効な元素で
ある。その含有量が0.01%未満では十分な強度が得られ
ず、一方0.16%を超えると溶接性が劣化する。したがっ
て、C含有量は0.01〜0.16%とする。
3 %未満の含有量ではその効果に乏しく、2.0 %を超え
ると加工性の劣化を招く。したがって、Si含有量は0.00
3 〜2.0 %とする。
添加する元素であるが、0.01%未満ではその効果に乏し
く、3.0 %を超えると加工性の劣化を招く。したがっ
て、Mn含有量は0.01〜3.0 %とする。
が、0.005 %未満ではその効果に乏しく、0.2 %を超え
ると粒界に偏析して粒界割れを引き起こすとともに溶接
性の劣化をも招く。したがって、P含有量は0.005 〜0.
2 %とする。
はその効果に乏しく、0.1 %を超えて多量に添加しても
それ以上の効果は望めないばかりか、表面性状を劣化さ
せる。したがって、Al含有量は0.001 〜0.1 %とする。
ある。歪み時効硬化特性を向上させるためには、0.003
%以上の固溶Nが熱延鋼板中に残存することが必須であ
ることから、Nも0.003 %以上の含有量が必要である。
一方N量が0.02%を超えると成形性が劣化してしまう。
したがって、N含有量は 0.003〜0.02%とする。
窒化物、硫化物を形成して強度および靱性の向上に有効
に寄与するが、いずれも含有量が0.001 %未満では十分
な効果が得られず、一方、0.10%を超えて含有すると歪
み時効効果に必要なC、N量を確保できなくなる。した
がって、これらの元素の含有量はいずれも 0.001〜0.10
%とする。
o:0.1 〜1.5 % これらの元素は、固溶強化のみならず、特に組織強化の
利用に重要な役割を果たす元素であり、鋼管素材である
熱延鋼板を製造する際に、熱間圧延後の冷却過程におけ
るオーステナイトを安定化させて、二相組織を得やすく
する作用を有している。いずれの元素とも、その添加量
が0.1 %未満では十分な効果が得られず、一方1.5 %を
超えると、成形性および溶接性を劣化させる。したがっ
て、これらの元素の含有量はそれぞれ0.1 〜1.5 %とす
る。
延終了温度:820 〜910 ℃、圧延終了後0.5 秒以内の冷
却速度:50℃/秒以上、巻取温度:450 〜600 ℃の条件
で熱間圧延して熱延鋼板としたのち、これら熱延鋼板を
CBR法により表2に示すサイズの電縫鋼管に加工し
た。この鋼管より試片を切り出し、鋼組織、フェライト
結晶粒径、固溶N量を測定するとともに、鋼管の肉厚中
心部のビッカース硬さを測定した。これらを表2に示す
加工温度において種々の断面積比にて縮径加工を行っ
た。得られた鋼管の肉厚中心部のビッカース硬さを測定
し、Hvp/Hvsを求めた。またこの鋼管からも試片を切
り出し、鋼組織を調べた。
径加工後の鋼管は、金属組織に依存することなくHvp/
Hvsが1.6 以上になり、高強度化が極めて有効に達成で
きることがわかる。これに対し、縮径加工前の電縫鋼管
における固溶N量、電縫鋼管の加工温度や加工時の断面
積比などの条件が適正でない比較例は、Hvp/Hvsの値
が低く効果的な高強度化が行えなかった。
製造時の加工性が阻害されることなく、鋼管の高強度化
の達成が可能になる。しかも本発明によれば、複雑な工
程を必要とせず、安価に高強度化を図ることができる。
たグラフである。
影響を示したグラフである。
イト結晶粒径の影響を示したグラフである。
量の影響を示したグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】熱延鋼板を素材として製造された鋼管であ
って、鋼組成が、 C:0.01〜0.16%、 Si:0.003 〜2.0 %、 Mn:0.01〜3.0 %、 P:0.005 〜0.2 %、 Al:0.001 〜0.1 %、N:0.003 〜0.02% を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、か
つ、鋼管の肉厚中央部の硬さHvpが、前記熱延鋼板の板
厚中央部硬さHvsの1.6 倍以上であることを特徴とする
高強度鋼管。 - 【請求項2】請求項1において、鋼組成が、上記成分の
ほかに、さらに、Ti:0.001 〜0.10%およびNb:0.001
〜0.10%の1種または2種を含有することを特徴とする
高強度鋼管。 - 【請求項3】請求項1または2において、鋼組成が、上
記成分のほかに、さらに、Ni:0.1〜1.5 %、Cr:0.1
〜1.5 %およびMo:0.1 〜1.5 %の1種または2種以上
を含有することを特徴とする高強度鋼管。 - 【請求項4】鋼組織が、フェライト単相またはフェライ
トとパーライト、マルテンサイト、ベイナイトおよび残
留オーステナイトの少なくとも1種を含む第2相とから
なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
載の高強度鋼管。 - 【請求項5】 C:0.01〜0.16%、 Si:0.003 〜2.0 %、 Mn:0.01〜3.0 %、 P:0.005 〜0.2 %、 Al:0.001 〜0.1 %、N:0.003 〜0.02% を含み、必要により、下記A群および/またはB群から
選ばれる少なくとも1種を含有し、残部はFeおよび不可
避的不純物からなる鋼素材を熱間圧延し、得られた熱延
鋼板を電気抵抗溶接して、固溶状態のN量が0.003 〜0.
01%、かつフェライトの平均結晶粒径が8μm以下であ
る電縫鋼管とし、この電縫鋼管を、100 〜375 ℃の温度
域において、断面積比(=加工後の鋼管断面積Aと加工
前の鋼管断面積Aoとの比、A/Ao)が 0.8以下とな
る縮径または拡径の加工を行うことを特徴とする高強度
鋼管の製造方法。 記 A群…Ti:0.001 〜0.10%およびNb:0.001 〜0.10% B群…Ni:0.1 〜1.5 %、Cr:0.1 〜1.5 %およびMo:
0.1 〜1.5 %
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