JP2001129552A - 通液型コンデンサの通液方法及び装置 - Google Patents

通液型コンデンサの通液方法及び装置

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JP2001129552A JP31780599A JP31780599A JP2001129552A JP 2001129552 A JP2001129552 A JP 2001129552A JP 31780599 A JP31780599 A JP 31780599A JP 31780599 A JP31780599 A JP 31780599A JP 2001129552 A JP2001129552 A JP 2001129552A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通液型コンデンサの通液方法において、気泡
を含まない脱塩液又は濃縮液を得ることが可能で、且つ
イオン成分除去率が高められた脱塩液を得る通液型コン
デンサの通液方法及び装置を提供すること。 【解決手段】 一対の電極に直流電圧を印加して通液中
の被処理液のイオン成分を除去して脱塩液を得、その後
前記一対の電極を短絡あるいは直流電源を逆接続して、
前記除去されたイオン成分を通液中の被処理液と共に濃
縮液として回収する通液型コンデンサ1において、通液
型コンデンサ1から得られる脱塩液又は濃縮液を気液分
離装置2に通液して、気泡が除去された脱塩液又は濃縮
液を得る通液型コンデンサの通液方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その保有する一対
の電極に直流電圧を印加して通液中の被処理液のイオン
成分が除去された脱塩液を得、その後、短絡あるいは逆
接続して一対の電極を再生すると共に、前記除去イオン
成分を通液中の被処理液と共に回収するもので、その目
的に合わせて被処理液のイオン成分を除去及び回収する
通液型コンデンサの通液方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通液型コンデンサは、静電力を利用して
被処理液中のイオン成分の除去と回収(再生)を行うも
ので、その原理は以下の通りである。すなわち、通液型
コンデンサは、その保有する一対の電極に直流電圧を印
加して、通液中の被処理液のイオン成分、あるいは電荷
のある粒子、有機物を一対の電極に吸着することにより
除去し、イオン成分が除去された脱塩液を得て、その後
一対の電極を短絡あるいは直流電源を逆接続して、一対
の電極に吸着している前記イオン成分を離脱させ、一対
の電極を再生しつつ除去イオン成分を通液中の被処理液
と共に濃縮液として回収することを繰り返し行うもので
ある。
【0003】このような通液型コンデンサは、特開平5
−258992号公報に開示されており、この公知例の
一例では、カラムに被処理液を導入する入口と、イオン
成分が除去された液を排出する出口とを設け、そのカラ
ム内に上記一対の電極を収容している。これら一対の電
極は、双方とも導電性支持層に高表面積導電性表面層が
支持され、更に非導電性多孔のスペーサが含まれてい
る。従って、一対の電極は、一方の電極の非導電性多孔
のスペーサ、導電性支持層、高表面積導電性表面層、他
方の電極の非導電性多孔のスペーサ、導電性支持層、高
表面積導電性表面層の6層構造となっている。この一対
の電極は、中空の多孔質中心管に高表面積導電性表面層
を内側にして巻かれてカートリッジを形成している。一
方の電極の導電性支持層及び他方の電極の導電性支持層
からはリード線がカラム外に延出され、直流電源に接続
されている。カラムの入口には被処理液供給源が接続さ
れ、出口にはイオン成分が除去された脱塩液とイオン成
分を回収した濃縮液とを分ける切替え弁が接続されてい
る。
【0004】上記のような通液型コンデンサの通液方法
を図5を参照して説明する。図5中、50は通液型コン
デンサである。先ず、切替え弁51を開、切替え弁52
を閉の状態とし、スイッチ53をオンして一対の電極5
4、55に直流電圧を印加し、被処理液供給源56から
被処理液を通液型コンデンサ50に供給すると、一対の
電極54、55にイオン成分が吸着され、切替え弁51
の下流側でイオン成分が除去された脱塩液が得られる。
この状態が継続すると、一対の電極54、55にイオン
成分が徐々に吸着され飽和状態となり、イオン成分除去
性能が徐々に低下することが水質監視装置57により測
定されるから、ある時点でスイッチ53をオフして直流
電圧の印加を止める。そして、切替え弁51を閉、切替
え弁52を開の状態にしておき、イオン成分除去性能を
再生させるために、スイッチ58をオンして一対の電極
54、55間を短絡、あるいは直流電源59を逆接続す
ると、一対の電極54、55に吸着されていたイオン成
分が離脱し、一対の電極54、55が再生されつつ、切
替え弁52の下流側でイオン成分を回収した濃縮液が得
られ、被処理液中のイオン成分の除去と回収(再生)の
1サイクルが終了する。そして、被処理液供給源56か
ら被処理液が常時に通液型コンデンサ50に供給され、
上記サイクルが繰り返されてイオン成分が除去された脱
塩液とイオン成分を回収した濃縮液とを交互に得ること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の通液型コンデンサの通液方法では、処理液(脱塩液
又は濃縮液)に気泡が含まれることがある。特に印加電
圧を高めて、高度にイオン成分を除去する運転を行った
場合に気泡が含まれる。このような気泡は、通液型コン
デンサの後段において、様々な障害を引き起こす。例え
ば、脱塩液又は濃縮液をポンプを用いて更にユースポイ
ントへ送液する場合、該気泡はポンプの円滑な通液を妨
げることとなり、場合によってはポンプを停止に至らし
めることもある。また、イオン成分を更に低減せしめる
ために、脱塩液をイオン交換樹脂塔へ通液する場合に
は、該気泡がイオン交換樹脂の分離を引き起こし、イオ
ン成分の低減が十分に行われなくなる。
【0006】従って、本発明の目的は、通液型コンデン
サの通液方法において、気泡を含まない脱塩液又は濃縮
液を得ることが可能で、且つイオン成分除去率が高めら
れた脱塩液を得る通液型コンデンサの通液方法及び装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者は鋭意検討を行った結果、気泡の発生は主に、水
の電気分解によって生じる酸素ガスと水素ガスであるこ
と、従って、通液型コンデンサの後段に気液分離装置を
設け、通液型コンデンサの印加電圧を意図的に高めて、
例えば、水の電気分解が生じる印加電圧V1 (V)〜該
水の電気分解が生じる印加電圧より2.0V高い値V2
(V)の範囲で通液処理を行えば、イオン成分除去率が
高められ、且つ気泡が除去された脱塩液を得ることがで
きることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明(1)は、一対の電極に
直流電圧を印加して通液中の被処理液のイオン成分を除
去して脱塩液を得、その後前記一対の電極を短絡あるい
は直流電源を逆接続して、前記除去されたイオン成分を
通液中の被処理液又は回収用水と共に濃縮液として回収
する通液型コンデンサにおいて、前記通液型コンデンサ
から得られる脱塩液又は濃縮液を気液分離装置に通液し
て、気泡が除去された脱塩液又は濃縮液を得ることを特
徴とする通液型コンデンサの通液方法を提供するもので
ある。かかる構成を採ることにより、簡易な方法で気泡
が除去された脱塩液又は濃縮液を得ることができ、その
結果、脱塩液又は濃縮液をポンプを用いて更にユースポ
イントへ送液する場合、気泡が原因となるポンプの停止
を回避でき、イオン成分を更に低減せしめるために、脱
塩液をイオン交換樹脂塔へ通液する場合、気泡がイオン
交換樹脂の分離を引き起こすることなく、安定したイオ
ン成分の低減が可能となる。
【0009】また、本発明(2)は、前記通液型コンデ
ンサの印加電圧が、水の電気分解が生じる印加電圧V1
(V)〜該水の電気分解が生じる印加電圧より2.0V
高い値V2 (V)の範囲であることを特徴とする前記発
明(1)記載の通液型コンデンサの通液方法を提供する
ものである。かかる構成を採ることにより、前記発明と
同様の効果を奏する他、イオン成分除去率が更に高めら
た脱塩液を得ることができる。
【0010】また、本発明(3)は、一対の電極に直流
電圧を印加して通液中の被処理液のイオン成分を除去
し、前記一対の電極を短絡あるいは直流電源を逆接続し
て、除去されたイオン成分を通液中の被処理液又は回収
用水に回収する通液型コンデンサと、前記通液型コンデ
ンサから得られる脱塩液又は濃縮液を気液分離する気液
分離装置とからなることを特徴とする通液型コンデンサ
装置を提供するものである。かかる構成を採ることによ
り、前記発明(1)及び(2)を実施できる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
における通液型コンデンサの通液方法を図1に基づいて
説明する。図1は本発明の第1の実施の形態である通液
型コンデンサの通液方法を示すフロー図である。図中、
1は通液型コンデンサであり、通液型コンデンサ1の下
流側は流出配管6により水質監視装置8に接続し、更に
水質監視装置8の流出配管10は切替え弁12Aを有す
る脱塩液流出配管17により気液分離装置2に接続して
いる。また、流出配管10はこれから分岐する切替え弁
12Bを有する濃縮液流出配管21を有している。通液
コンデンサ1の上流側は接続配管3により被処理液供給
源5に接続している。被処理液供給源5は被処理液タン
クと、これから被処理液を定量的に供給するための送液
ポンプとを含んでいる(不図示)。気液分離装置2は液
相に接する装置部分、ここでは底面部に接続される処理
液流出配管22と、気相に接する装置部分、ここでは天
板部に接続される排気管23とを備える。
【0012】前記第1通液型コンデンサ1は、少なくと
も一対の電極30、31を内蔵し、電極30、31はス
イッチ33Aを介して互いに接続され、また、電極30
はスイッチ32Aを介して直流電源34の陰極に接続さ
れている。そして、これらの図1に表示の機器類の運転
制御は、シーケンサー、マイコン等の公知の制御機器で
行われ、その詳細な運転制御としては、例えば、後述の
通液型コンデンサの通液方法が挙げられる。
【0013】前記通液型コンデンサ1の構造は、特に制
限されないが、ここではカラム中に金属、黒鉛等の集電
極に高表面積活性炭を接してなる電極30、31を収容
し、これら電極30、31間に非導電性のスペーサを介
在させたものである。そして、直流電圧、例えば、1〜
2Vを印加した状態で、カラム中にイオンを含有する被
処理液を通すと、一対の電極30、31がイオンを吸着
して、イオン成分が除去され脱塩液を得ることができ、
その後、一対の電極30、31を短絡させると、電気的
に中和し吸着していたイオンが一対の電極30、31か
ら離脱し、一対の電極30、31を再生させると共に、
濃厚なイオン成分を回収した濃縮液を得ることができる
ものである。
【0014】なお、一対の電極30、31間に印加する
電圧としては任意に設定することができるが、本発明に
おいては、特に、水の電気分解が生じる印加電圧V
1 (V)〜該水の電気分解が生じる印加電圧より2.0
V高い値V2 (V)の範囲、好ましくは(V1 +0.
1)〜(V1 +1.0)Vの範囲であることが、イオン
成分除去率が高められた脱塩液を得るとともに、後段の
気液分離装置で気泡が除去された脱塩液を得ることがで
きる点で本発明の効果を顕著に奏する。図2に通液型コ
ンデンサの通水で得られる印加電圧と脱塩水の導電率又
は気泡発生量の関係の一例を示すが、この例によれば、
水の電気分解が生じる印加電圧V1 (V)は1.5Vで
あり、該V1 値より少し高めの印加電圧で脱塩率の導電
率は極小値を示す。すなわち、通液型コンデンサでイオ
ン成分の除去率を高めるために印加電圧を上げると、気
泡発生の問題を生じることとなる。
【0015】従って、印加電圧は上記の範囲として、気
泡を含む脱塩液は後段で気液分離処理される。水の電気
分解が生じることのない印加電圧であれば、イオン成分
が十分に除去された脱塩液を得ることができず、(V1
+2.0)V値を越える印加電圧では気泡の発生量が多
くなりすぎて、活性炭からなる電極表面に吸着するガス
が増え、イオン吸着サイトが減少するため好ましくな
い。ここで、水の電気分解が生じる印加電圧V1 (V)
は、被処理液の組成、性状及び通液型コンデンサの電極
表面の格子欠損や不純物の付着等の電極の状態により異
なるものである。従って、該V1 値は、通常、通液型コ
ンデンサから流出される脱塩液に気泡が目視できるよう
になる電圧で定義される。なお、図2中、「気泡発生
量」は脱塩水に含まれる気体を水上置換法により水槽内
にてメスシリンダに捕集して計測したものに基づくもの
である。
【0016】通液型コンデンサ1の他の構造例として
は、非導電性多孔質通液性シートからなるスペーサを挟
んで、高比表面積活性炭を主材とする活性炭層である一
対の電極を配置し、該電極の外側に一対の集電極を配置
し、更に該集電極の外側に押さえ板を配置した平板形状
とし、集電極に直流電源を接続し、更に集電極間の短絡
又は直流電源の逆接続を行うものであってもよい。ま
た、電極と集電極とは一体化されたものでもよい。
【0017】また、水質監視装置8は、いずれも液質を
測定するものでイオン除去の程度を正確に把握できる指
標の測定機器であれば特に限定されず、導電率計、比抵
抗計が挙げられ、本実施の形態では導電率計である。
【0018】気液分離装置2は、気液分離能を有する装
置であり、被処理液流入口171と、気体を実質的に分
離除去した液を排出する処理液流出口221を備え、気
相に接する液面を有するタンク構造のものである。該タ
ンクは塵埃などが処理液に混入するのを防止するため上
面に蓋をするものであり、該蓋にはガスを外部へ誘導す
る排気管23を備える。また、気液分離装置2は蓋を持
たず液面が大気開放されたものを使用してもよい。ま
た、タンク内に邪魔板を設けた構造のものであってもよ
い。
【0019】上記のような通液型コンデンサ1に水を通
水する方法について説明する。先ず、スイッチ32Aを
オンして、例えば、水の電気分解が生じる直流電圧を一
対の電極30、31に印加し、切替え弁12Aを開、切
替え弁12Bを閉の状態とし、水質監視装置8を監視可
能状態にして、被処理液供給源5のポンプを作動させ、
被処理液を通液コンデンサ1に定量的に供給する。この
段階で通液型コンデンサ1はイオン成分除去工程に入
り、被処理液は通液型コンデンサ1の一対の電極30、
31にイオン成分を吸着され、イオン成分が除去された
脱塩液となる。この時、水の電気分解が起こり、酸素ガ
スと水素ガスが発生し、気泡を含んだ水が接続配管17
(脱塩液流出配管)により排出され、後段の気液分離装
置2に送られる。
【0020】この状態を継続すると、やがて一対の電極
のイオン吸着能が飽和状態に近づき、イオン除去能は低
下し、徐々に脱塩液の導電率が上昇する。水質監視装置
8により測定された導電率が脱塩液採液不可値になる
と、切替え弁12Aを閉、切替え弁12Bを開として、
直ちに通液型コンデンサへの直流電圧の印加を止める。
この状態で、スイッチ32Aをオフ、スイッチ33Aを
オンすると、一対の電極30、31に吸着されていたイ
オン成分が脱離し、一対の電極30、31を再生するイ
オン回収工程に入る。また、濃縮工程においては、通液
中の水と一緒に又は別途に純水や工業用水等の回収用水
を通液することによりイオン成分を回収し、濃縮液流出
配管21を通って系外へ排出するか、又は次工程へ送っ
ている。
【0021】上記除去工程及び回収工程を1サイクルと
し、このサイクルを繰り返して行うことにより、被処理
液からイオン成分が除去された脱塩液及び前記除去され
たイオン成分を回収したイオン濃度の高い濃縮液を得る
と共に、通液型コンデンサ1の一対の電極30、31の
飽和と再生の繰り返しを図るものである。この場合、前
記イオン成分回収工程中は通液型コンデンサから脱塩液
を得ることはできない。このため、イオン成分回収工程
中も脱塩液を得たい場合は、複数の通液型コンデンサを
設置し、必要最小量が確保されるように、各通液型コン
デンサのイオン成分回収工程実施の時機を制御すればよ
い。
【0022】除去工程(脱塩工程)から排出される気泡
を含んだ脱塩液は、気液分離装置2に供給され、気液が
分離され、ガスは排気管23から排気され、気泡が消失
した脱塩液は処理液流出管22を通って、例えば、イオ
ン交換樹脂塔などの次工程へ送られる。本実施の形態例
によれば、イオン成分が高度に除去されると共に、気泡
が除去された脱塩液を得ることができる。
【0023】次に、本発明の第2の実施の形態における
通液型コンデンサの通液方法を図3に基づいて説明す
る。図3は本発明の第2の実施の形態である通液型コン
デンサの通液方法を示すフロー図である。図3におい
て、図1と同一構成要素には同一符号を付してその説明
を省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、
図3中、図1と異なる点は濃縮液流出配管21に気液分
離装置2aを接続した点である。すなわち、通液型コン
デンサ1はイオン成分回収工程において、一対の電極3
0、31を逆接続する場合、一対の電極30、31に水
の電気分解が生じる印加電圧以上の電圧がかけられてい
ると、濃縮液中に気泡を含むことがある。本実施の形態
例においては、上記構成を採ることから、気泡が消失し
た脱塩液及び濃縮液をそれぞれ得ることができ、脱塩液
のみならず、濃縮液も回収目的とする場合に好適であ
る。
【0024】本発明において、気液分離装置2の設置位
置としては、上記実施の形態例で示す位置の他、図1
中、接続配管6の途中、接続配管10の途中などが挙げ
られる。
【0025】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限す
るものではない。 実施例1 下記仕様の装置及び下記運転条件下、図1に示すフロー
で市水を通液型コンデンサに通水して実験運転を行っ
た。結果は、脱塩水の導電率を測定し、イオン成分除去
率を求めると共に、脱塩水の気泡の有無を確認した。 ・被処理水;市水(導電率330μS/cm) ・通液型コンデンサの仕様及び運転条件 装置;(キャパシタ;関西熱化学社製) 活性炭電極の総活性炭量;253g 活性炭電極の表面積;1500m2/g 印加電圧;直流2.0V 運転方法は直流電圧2.0Vを印加して45分間イオン
成分の除去を行う脱塩工程と、次いで、15分間電極を
短絡して吸着したイオンを脱離する濃縮工程を繰り返し
て運転した。濃縮工程で排出される濃縮水は系外へ排出
した。試験中、脱塩工程の処理水平均流速は0.3L/分
であった。 ・気液分離装置 装置;図4に示すような蓋付きステンレス製タンク(内
径80mm、高さ200mm) 図4中、気液分離装置2bは容器本体210と、蓋21
1からなり、容器本体の一側下方部で液相に接する部分
には脱塩液流出配管17(被処理液流入配管)が接続さ
れる被処理液流入口171b、他側の上方部で液相に接
する部分には処理水流出配管22が接続される処理液流
入口221bが設けられ、蓋211にはガス排出管23
bが接続されている。運転方法は容器本体210に流入
する脱塩水をその液面が処理液流入口221bの上面
で、且つ液面上に気相部が形成されるように満たし、そ
の状態を維持するように処理液を排出することで気泡を
除去する。
【0026】その結果、イオン成分が除去された水の導
電率は約30μS/cmであり、平均のイオン成分除去率は
約91%であり、しかも脱塩水は気泡を含まないもので
あった。
【0027】比較例1 気液分離装置2bを使用しない以外は、実施例1と同様
の方法で行った。その結果、平均のイオン成分除去率は
約91%で実施例1と同じであったが、脱塩水は気泡を
含むものであった。
【0028】比較例2 印加電圧2.0Vを1.5Vとした以外は、比較例1と
同様の方法で行った。すなわち、印加電圧を水の電気分
解が起こらない値とし、更に気液分離装置を使用しなか
ったものである。その結果、脱塩水は気泡を含まないも
のであったが、イオン成分が除去された水の導電率は約
50μS/cmであり、平均のイオン成分除去率は約85%
と低下した。
【0029】
【発明の効果】本発明(1)によれば、簡易な方法で気
泡が除去された脱塩液又は濃縮液を得ることができ、そ
の結果、脱塩液又は濃縮液をポンプを用いて更にユース
ポイントへ送液する場合、気泡が原因となるポンプの停
止を回避でき、イオン成分を更に低減せしめて、脱塩液
をイオン交換樹脂塔へ通液する場合にも、気泡がイオン
交換樹脂の分離を引き起こすことなく、安定したイオン
成分の低減が可能となる。
【0030】本発明(2)によれば、前記発明と同様の
効果を奏する他、イオン成分除去率が更に高めらた脱塩
液を得ることができる。また、本発明(3)によれば、
前記発明(1)及び(2)を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である通液型コンデ
ンサの通液方法を示すフロー図である。
【図2】通液型コンデンサにおける、印加電圧と脱塩水
の導電率又は気泡発生量の関係の一例を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態である通液型コンデ
ンサの通水方法を示すフロー図である。
【図4】実施例で使用した気液分離装置の概略図であ
る。
【図5】従来の通液型コンデンサの通液方法を示すフロ
ー図である。
【符号の説明】
1、50 通液型コンデンサ 2、2a、2b 気液分離装置 3 供給配管 5、56 被処理液供給源 6、10、 接続配管 8、57 水質監視装置 12A、12B 切替え弁 17 脱塩液流出配管 21 濃縮液流出配管 22 処理液流出配管 23、23a、23b 排気管 30、31、54、55 電極 32A、33A、53、58 スイッチ 34、59 直流電源 171、171a、171b 処理液流入口 210、210a 容器本体 211 蓋 221、221a、221b 処理液流出口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極に直流電圧を印加して通液中
    の被処理液のイオン成分を除去して脱塩液を得、その後
    前記一対の電極を短絡あるいは直流電源を逆接続して、
    前記除去されたイオン成分を通液中の被処理液又は回収
    用水と共に濃縮液として回収する通液型コンデンサにお
    いて、前記通液型コンデンサから得られる脱塩液又は濃
    縮液を気液分離装置に通液して、気泡が除去された脱塩
    液又は濃縮液を得ることを特徴とする通液型コンデンサ
    の通液方法。
  2. 【請求項2】 前記通液型コンデンサの印加電圧が、水
    の電気分解が生じる印加電圧V1 (V)〜該水の電気分
    解が生じる印加電圧より2.0V高い値V2(V)の範
    囲であることを特徴とする請求項1記載の通液型コンデ
    ンサの通液方法。
  3. 【請求項3】 一対の電極に直流電圧を印加して通液中
    の被処理液のイオン成分を除去し、前記一対の電極を短
    絡あるいは直流電源を逆接続して、除去されたイオン成
    分を通液中の被処理液又は回収用水に回収する通液型コ
    ンデンサと、前記通液型コンデンサから得られる脱塩液
    又は濃縮液を気液分離する気液分離装置とからなること
    を特徴とする通液型コンデンサ装置。
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