JP3881120B2 - 通液型コンデンサの通液方法 - Google Patents

通液型コンデンサの通液方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、その保有する一対の電極に直流電圧を印加して通液中の被処理液のイオン成分が除去された脱塩液を得、その後、短絡あるいは逆接続して一対の電極を再生すると共に、前記除去イオン成分を通液中の被処理液と共に回収するもので、その目的に合わせて被処理液のイオン成分を除去及び回収する通液型コンデンサの通液方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通液型コンデンサは、静電力を利用して被処理液中のイオン成分の除去と回収(再生)を行うもので、その原理は以下の通りである。すなわち、通液型コンデンサは、その保有する一対の電極に直流電圧を印加して、通液中の被処理液のイオン成分、あるいは電荷のある粒子、有機物を一対の電極に吸着することにより除去し、イオン成分が除去された脱塩液を得て、その後一対の電極を短絡あるいは直流電源を逆接続して、一対の電極に吸着している前記イオン成分を離脱させ、一対の電極を再生しつつ除去イオン成分を通液中の被処理液と共に濃縮液として回収することを繰り返し行うものである。
【0003】
このような通液型コンデンサは、特開平5−258992号公報に開示されており、この公知例の一例では、カラムに被処理液を導入する入口と、イオン成分が除去された液を排出する出口とを設け、そのカラム内に上記一対の電極を収容している。これら一対の電極は、双方とも導電性支持層に高表面積導電性表面層が支持され、更に非導電性多孔のスペーサが含まれている。従って、一対の電極は、一方の電極の非導電性多孔のスペーサ、導電性支持層、高表面積導電性表面層、他方の電極の非導電性多孔のスペーサ、導電性支持層、高表面積導電性表面層の6層構造となっている。この一対の電極は、中空の多孔質中心管に高表面積導電性表面層を内側にして巻かれてカートリッジを形成している。一方の電極の導電性支持層及び他方の電極の導電性支持層からはリード線がカラム外に延出され、直流電源に接続されている。カラムの入口には被処理液供給源が接続され、出口にはイオン成分が除去された脱塩液とイオン成分を回収した濃縮液とを分ける切替え弁が接続されている。
【0004】
上記のような通液型コンデンサの通液方法を図4を参照して説明する。図4中、50は通液型コンデンサである。先ず、切替え弁51を開、切替え弁52を閉の状態とし、スイッチ53をオンして一対の電極54、55に直流電圧を印加し、被処理液供給源56から被処理液を通液型コンデンサ50に供給すると、一対の電極54、55にイオン成分が吸着され、切替え弁51の下流側でイオン成分が除去された脱塩液が得られる。この状態が継続すると、一対の電極54、55にイオン成分が徐々に吸着され飽和状態となり、イオン成分除去性能が徐々に低下することが水質監視装置57により測定されるから、ある時点でスイッチ53をオフして直流電圧の印加を止める。そして、切替え弁51を閉、切替え弁52を開の状態にしておき、イオン成分除去性能を再生させるために、スイッチ58をオンして一対の電極54、55間を短絡、あるいは直流電源59を逆接続すると、一対の電極54、55に吸着されていたイオン成分が離脱し、一対の電極54、55が再生されつつ、切替え弁52の下流側でイオン成分を回収した濃縮液が得られ、被処理液中のイオン成分の除去と回収(再生)の1サイクルが終了する。そして、被処理液供給源56から被処理液が常時に通液型コンデンサ50に供給され、上記サイクルが繰り返されてイオン成分が除去された脱塩液とイオン成分を回収した濃縮液とを交互に得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の通液型コンデンサの通液方法では、被処理液供給源56から被処理液が常時通液型コンデンサ50に供給され、切替え弁51、52が切替えられて、脱塩液→濃縮液→脱塩液→濃縮液を交互に得ており、短絡時も被処理液が流れているため、濃縮液の濃度分布は、図5に示すように、ブロード型となり、イオン濃度のより高い濃縮液を得ることができない。また、切替え弁51、52が切替えられて、脱塩液あるいは濃縮液を交互に得ているから、これら両液とも連続して得ることができないという問題がある。
【0006】
従って、本発明の目的は、蓄積されたイオン成分を回収した濃縮液の濃度を高めて、より高濃度の濃縮液を得ること、また、脱塩液を連続して得ることができる通液型コンデンサの通液方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、一対の電極に直流電圧を印加して通液中の被処理液のイオン成分を除去した後、短絡あるいは逆接続させて通液型コンデンサに蓄積された当該イオン成分を回収するイオン回収工程中に、被処理液を通液型コンデンサに所定時間滞留させる停滞時間を設けると、濃縮液はその濃度分布が高められたシャープ型となり、高濃度の濃縮液を得ることができることを見出し、更に、通液型コンデンサを並列に配置接続し、一方の通液型コンデンサが被処理液のイオン成分の除去工程中に、他方の通液型コンデンサが蓄積されたイオン成分の回収工程中にすれば、常時被処理液を通液して、イオン成分が除去された脱塩液を連続して得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、請求項1の発明は、一対の電極に直流電圧を印加して通液中の被処理液のイオン成分を除去して脱塩液を得、その後前記一対の電極を短絡あるいは直流電源を逆接続して、前記除去されたイオン成分を通液中の被処理液と共に濃縮液として回収する通液型コンデンサであって、前記除去されたイオン成分の回収工程中に、被処理液を前記通液型コンデンサに所定時間滞留させる停滞時間を設けたことを特徴とする通液型コンデンサの通液方法を提供するものである。
【0009】
また、請求項2の発明は、前記通液型コンデンサを並列に配置接続し、一方の通液型コンデンサが被処理液のイオン成分の除去工程中に、他方の通液型コンデンサが被処理液のイオン成分の回収工程中とし、常時、被処理液を通液して、イオン成分が除去された脱塩液を連続して得るようにしたことを特徴とする請求項1記載の通液型コンデンサの通液方法を提供するものである。
【0010】
また、請求項3の発明は、前記通液型コンデンサによって被処理液のイオン成分が除去された脱塩液及び当該イオン成分を回収した濃縮液の液質をそれぞれ測定し、該各液の液質の測定値に基づき、前記イオン成分が除去された脱塩液及びイオン成分を回収した濃縮液の集液のタイミングを図ることを特徴とする請求項2記載の通液型コンデンサの通液方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態における通液型コンデンサの通液方法を図1〜図3に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態である通液型コンデンサの通液方法を示すフロー図、図2は本発明の実施形態である通液型コンデンサの通液方法を示す工程とその工程中の濃縮液の導電率とを示した工程図である。図中、通液型コンデンサ1は、第1通液型コンデンサ1a及び第2通液型コンデンサ1bを備え、それらの上流側はいずれも供給配管3、供給配管4により被処理液供給源5に接続され、一方、その下流側はいずれも接続配管6、接続配管7により第1水質監視装置8及び第2水質監視装置9にそれぞれ接続されている。そして、これら第1水質監視装置8及び第2水質監視装置9は、いずれも接続配管10、接続配管11により第1自動弁12及び第2自動弁13に接続され、これら第1自動弁12及び第2自動弁13は互いに接続配管14により接続されている。更に、配管14は集合排出管15により濃縮液回収槽16に接続され、第1自動弁12は接続配管17及び集合排出管18により脱塩液回収槽19に接続され、第2自動弁13は接続配管20及び集合排出管18により脱塩液回収槽19に接続されている。
【0012】
前記第1通液型コンデンサ1a及び第2通液型コンデンサ1bは、いずれも一対の電極30、31を内蔵し、双方の電極30はスイッチ32、33を介して直流電源34の陰極に接続され、双方の電極31は直流電源34の陽極に接続されている。また、第1通液型コンデンサ1aの一対の電極30、31はスイッチ35を介して互いに接続され、第2通液型コンデンサ1bの一対の電極30、31はスイッチ36を介して互いに接続されている。そして、これらの図1に表示の機器類の運転制御は、シーケンサー、マイコン等の公知の制御機器で行われ、その詳細な運転制御としては、例えば、後述の通液型コンデンサの通液方法が挙げられる。
【0013】
前記通液型コンデンサ1の構造は、特に制限されないが、ここではカラム中に金属、黒鉛等の集電極に高表面積活性炭を接してなる電極30、31を収容し、これら電極30、31間に非導電性のスペーサを介在させたものである。そして、この通液型コンデンサ1は、一対の電極30、31に直流電源34を接続し、直流電圧、例えば、1〜2Vを印加した状態で、カラム中にイオンを含有する被処理液を通すと、一対の電極30、31がイオンを吸着して、イオン成分が除去され脱塩液を得ることができ、その後、一対の電極30、31を短絡させると、電気的に中和し吸着していたイオンが一対の電極30、31から離脱し、一対の電極30、31を再生させると共に、濃厚なイオン成分を回収した濃縮液を得ることができるものである。
【0014】
前記被処理液供給源5は、被処理液タンクと、これから被処理液を2台の通液型コンデンサー1a、1bに独立して定量的に供給するための送液ポンプとを含んでいる(不図示)。また、前記第1水質監視装置8及び第2水質監視装置9は、いずれも液質を測定するものでイオン除去の程度を正確に把握できる指標の測定機器であれば特に限定されず、導電率計、比抵抗計が挙げられ、本実施の形態では導電率計である。また、第1自動弁12及び第2自動弁13は三方弁であり、いずれも上流側の受入ポート12a及び13a、回収ポート12b及び13b、除去ポート12c及び13cがあり、受入ポート12a及び13aは第1水質監視装置8及び第2水質監視装置9に、回収ポート12b及び13bは濃縮液回収槽16に、除去ポート12c及び13cは脱塩液回収槽19にそれぞれ接続している。
【0015】
次に、本発明の通液型コンデンサの通液方法を図1及び図2に基づいて説明する。先ず、図1中、二点鎖線で囲った通液型コンデンサが1台あるいは1系列の場合は、スイッチ35をオフ、スイッチ32をオンして直流電圧を一対の電極30、31に印加し、第1自動弁12を回収ポート12bに操作し、第1水質監視装置8を監視可能状態にして、被処理液供給源5のポンプを作動させ、被処理液を第1通液型コンデンサ1aに定量的に供給する。被処理液は第1通液型コンデンサ1aの一対の電極30、31にイオン成分を吸着され、イオン成分が除去された脱塩液となり、第1水質監視装置8にて導電率が測定される。しかし、この脱塩液は最初の運転段階では導電率が高いので充分イオン成分を除去したものとなっていないため、第1自動弁12の回収ポート12bから接続配管14、集合排出管15を通り濃縮液回収槽16に排出される。なお、イオン成分濃縮液として、濃度の高いものを必要とする場合は、この最初の運転段階のイオン成分除去液を濃縮液回収槽16に入れずに被処理液に戻したり他に移す等の操作をして、最初の運転段階を終了させる。
【0016】
次に、第1水質監視装置8にて測定された導電率が図3に示す採液可能値になると、第1自動弁12を除去ポート12cに操作し、イオン成分が除去された液を脱塩液回収槽19に排出する。すなわち、この段階で初めて第1通液型コンデンサ1aはイオン成分除去工程に入る。
【0017】
この状態を継続すると、やがて一対の電極のイオン吸着能が飽和状態に近づき、イオン除去能は低下し、徐々に脱塩液の導電率が上昇する。第1水質監視装置8にて測定された導電率が図3に示す採液不可値になると、第1通液型コンデンサ1aへの通液を停止し第1自動弁12を回収ポート12bに操作し、直ちにスイッチ32をオフして直流電圧の印加を止め、更にスイッチ35をオンして一対の電極30、31を短絡させ、吸着したイオン成分を一対の電極30、31から離脱させ、液側に移動させて一対の電極30、31を再生する。すなわち、第1通液型コンデンサ1aは被処理液を所定時間滞留させる停滞時間を有するイオン回収工程の前半部分の再生工程に入る。次に、被処理液により濃縮液を押し出す回収工程の中間部分の押し出し工程に入る。
【0018】
この初期のイオン成分を回収した濃縮液は導電率が上昇し、その後下降して第1水質監視装置8にて測定された導電率が図3に示す待機値に至ると、回収工程は終了する。このように、回収工程においては、直流電圧の印加を止め電極を短絡させた状態で、通液の停止→通液→通液の停止、を順次行うため、濃縮液回収槽16にはイオン濃度の薄いイオン成分を回収した濃縮液が入らず、結果的に濃いイオン成分濃縮液が得られる。
【0019】
上記除去工程及び回収工程を1サイクルとし、このサイクルを繰り返して行うことにより、被処理液からイオン成分が除去された脱塩液及び前記除去されたイオン成分を回収したイオン濃度の高い濃縮液を得ると共に、通液型コンデンサ1aの一対の電極30、31の飽和・再生の繰り返しを図るものである。
【0020】
次に、通液型コンデンサが2台あるいは2系列の場合、各通液型コンデンサの操作方法は、第1自動弁12及び第2自動弁13、スイッチ32、33、35及び36の操作のタイミングが異なる以外は、通液型コンデンサが1台の場合と同じである。従って、最初の運転段階の説明は省略し、定常運転に入っているものとして説明する。すなわち、第1通液型コンデンサ1aは、図2に示すように、除去工程に入っているから、スイッチ35はオフ、スイッチ32はオン、第1自動弁12は除去ポート12cに、第1水質監視装置8は監視可能状態にあり、被処理液供給源5のポンプは作動し、被処理液を第1通液型コンデンサ1aに定量的に供給する状態となっている。被処理液はイオン成分が除去された脱塩液となり、脱塩液回収槽19に送られる。
【0021】
一方、第2通液型コンデンサ1bは、図2に示すように、回収工程にあり、通液を止めて停滞時間を設ける初期の再生工程に入る。すなわち、第2自動弁13は回収ポート13bに操作し、スイッチ36はオン、スイッチ33はオフにして一対の電極30、31を短絡させ、吸着したイオン成分を一対の電極30、31から離脱させ、液側に移動させて一対の電極30、31を再生する。次に、被処理液により濃縮液を押し出す回収工程の中間部分の押し出し工程に入る。
【0022】
押し出し工程で押し出されたイオン成分を高濃度で回収した濃縮液は、濃縮液回収槽16に送られる。次に、濃縮液を押し出した被処理液が第2通液型コンデンサ1bから排出されて第2水質監視装置9にて導電率が測定されると、これが待機値と判断され、第2自動弁13を閉じ、濃縮液を濃縮液回収槽16に送るのを停止して、第2通液型コンデンサ1bは待機工程に入る。なお、第1通液型コンデンサー1aの除去工程が終了する直前に第2通液型コンデンサー1bを初期脱塩工程(脱塩ブロー工程)にしておくことが好ましい。また、上記待機値と判断された後は、前述の待機工程→初期脱塩工程とする方法の他、被処理水が第2通液型コンデンサ1bから排出された時点、すなわち、待機値とされた時点で直流電圧を印加し採液待ちとしてもよい。
【0023】
前記第1水質監視装置8が採液不可値を測定すると、第1通液型コンデンサ1aの回収工程の再生工程に入る。すなわち、通液を停止し、第1自動弁12を回収ポート12bに操作して、スイッチ32をオフ、スイッチ35をオンして一対の電極30、31を短絡させ一対の電極30、31を再生する。次に、通液を再開し、イオン成分を回収した濃縮液を濃縮液回収槽16に入れる。次に、第1水質監視装置8が待機値を測定すると、第1自動弁12を閉じ、濃縮液を濃縮液回収槽16に送るのを停止して、第1通液型コンデンサ1aは待機工程に入る。
【0024】
第1通液型コンデンサ1aが回収工程に入る際、第2通液型コンデンサ1bは除去工程に入る。すなわち、スイッチ33をオン、スイッチ36をオフ、第2自動弁13を除去ポート13cにし、第2通液型コンデンサ1bを除去工程にして、イオン成分が除去された脱塩液を脱塩液回収槽19に送る。
【0025】
上記第1通液型コンデンサ1a及び第2通液型コンデンサ1bにおける除去工程及び回収工程を1サイクルとし、このサイクルを繰り返し行うことにより、被処理液からイオン濃度の低い脱塩液を常時連続して得ると共に、イオン濃度の高い濃縮液も得ることができる。このように、第1通液型コンデンサ1a及び第2通液型コンデンサ1bの各一対の電極30、31の使用、飽和、再生が繰り返えされる。
【0026】
上記実施の形態では、通液型コンデンサーの並列配置を2台で行うが、これに制限されず、本発明においては3台以上の複数並列配置とすることもできる。
【0027】
【実施例】
次に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
実施例1
被処理液は市水を用い、通液型コンデンサは、関西熱化学社製のものを使用し、図1に示すように、2台を配置接続した。また、通液型コンデンサに対する印加電圧は直流2Vとした。一方の通液型コンデンサに30分間直流電圧を印加しイオン成分の除去工程とし、同時に他方の通液型コンデンサを25分間短絡及び5分間の印加により、再生工程5分、押し出し工程10分、待機工程10分(以上が短絡時間)及び初期脱塩工程5分(印加時間)のイオン成分の回収工程とした。なお、初期脱塩工程の出口水は回収して被処理水に戻した。その後、一方の通液型コンデンサを25分間短絡及び5分間の印加によりイオン成分の回収工程とし、同時に他方の通液型コンデンサに30分間直流電圧を印加しイオン成分の除去工程とした。被処理水は2台の通液型コンデンサに各々0.3L/分で定量供給とした。この条件で、被処理水の導電率を測定し、更に、一方及び他方の通液型コンデンサからのイオン成分が除去された脱塩水の導電率を測定し、平均除去率を算定した。また、イオン成分を回収した濃縮水の導電率を測定し、被処理水のイオン成分濃度に対する倍率を算定した。
【0028】
その結果、被処理水の導電率は330μS/cm、イオン成分が除去された脱塩水の導電率は約30μS/cmであり、平均のイオン成分除去率は約91%で、しかも連続して0.3L/分の脱塩水を得ることができた。一方、濃縮水の導電率は約930μS/cmであり、被処理水の約2.8倍の濃度の濃縮液を得ることができた。
【0029】
比較例1
実施例1と同様の通液型コンデンサを使用し、図4に示すように、1台を配置接続し、通液型コンデンサに35分間2Vの直流電圧を印加し、最初の5分間の出口水は回収して被処理水に戻し、その後の30分間をイオン成分の除去工程とし、その後、停滞時間を設けることなく通液を持続したまま通液型コンデンサを15分間短絡させイオン成分の回収工程とした。被処理水の供給は実施例1と同様に0.3L/分で定量供給とした。この条件で、実施例1と同様に被処理水の導電率、脱塩水の導電率を測定し、平均除去率を算定し、更に、濃縮水の導電率を測定し、被処理水のイオン成分濃度に対する倍率を算定した。
【0030】
その結果、被処理水の導電率は330μS/cm、脱塩水の導電率は約30μS/cmであり、平均のイオン成分除去率は約91%で、50分間のうち30分間だけ0.3L/分の脱塩水を得ることができた。一方、濃縮水の導電率は約600μS/cmであり、被処理水の約1.8倍の濃度の濃縮水を得ることができた。
【0031】
実施例及び比較例から明らかなように、実施例1では、平均イオン成分除去率が約91%で、連続して0.3L/分の脱塩水を得ることができるのに対して、比較例1では、除去率が約91%で同じであるが50分間のうち30分間しか、0.3L/分の脱塩水を得ることができない。更に、実施例では、被処理水の約2.8倍の濃度の濃縮水を得ることができるのに対して、比較例では、約1.8倍の濃度の濃縮水しか得られなかった。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、イオン成分の回収工程中に被処理液の供給を一時的に止める停滞時間を設け、濃縮液の濃度分布を高めたから、より高濃度の濃縮液を得ることができる。また、通液型コンデンサを並列に配置接続して、一方が脱塩液を得ている時は他方から濃縮液を得るようにしたから、連続して脱塩液を得ることができる。また、脱塩液及び濃縮液の液質を測定し、その測定値に基づいて両液の集液のタイミングを図るから、集液目的に沿って両液を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である通液型コンデンサの通液方法を示すフロー図である。
【図2】本発明の実施の形態である通液型コンデンサの通液方法を示す工程とその工程中の濃縮液の導電率とを示した工程図である。
【図3】本発明の実施の形態である通液型コンデンサの通液方法における出口液の導電率と時間との関係を示す特性図である。
【図4】従来の通液型コンデンサの通液方法を示すフロー図である。
【図5】従来の通液型コンデンサの通液方法における濃縮液の導電率と時間との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1、50 通液型コンデンサ
1a 第1通液型コンデンサ
1b 第2通液型コンデンサ
3、4 供給配管
6、7、10、11、14、17、20 接続配管
5、56 被処理液供給源
8 第1水質監視装置
9 第2水質監視装置
12 第1自動弁
12a、13a 受入ポート
12b、13b 回収ポート
12c、13c 除去ポート
13 第2自動弁
16 濃縮液回収槽
15、18 集合排出管
19 脱塩液回収槽
30、31、54、55 電極
32、33、35、36、53、58 スイッチ
34、59 直流電源
51、52 切替弁
57 水質監視装置

Claims (3)

  1. 一対の電極に直流電圧を印加して通液中の被処理液のイオン成分を除去して脱塩液を得、その後前記一対の電極を短絡あるいは直流電源を逆接続して、前記除去されたイオン成分を通液中の被処理液と共に濃縮液として回収する通液型コンデンサであって、前記除去されたイオン成分の回収工程中に、被処理液を前記通液型コンデンサに所定時間滞留させる停滞時間を設けたことを特徴とする通液型コンデンサの通液方法。
  2. 前記通液型コンデンサを並列に配置接続し、一方の通液型コンデンサが被処理液のイオン成分の除去工程中に、他方の通液型コンデンサが被処理液のイオン成分の回収工程中とし、常時、被処理液を通液して、イオン成分が除去された脱塩液を連続して得るようにしたことを特徴とする請求項1記載の通液型コンデンサの通液方法。
  3. 前記通液型コンデンサによって、被処理液のイオン成分が除去された脱塩液及び当該イオン成分を回収した濃縮液の液質をそれぞれ測定し、該各液の液質の測定値に基づき、前記イオン成分が除去された脱塩液及びイオン成分を回収した濃縮液の集液のタイミングを図ることを特徴とする請求項2記載の通液型コンデンサの通液方法。
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