JP2005087898A - 静電脱イオン装置および静電脱イオン方法 - Google Patents

静電脱イオン装置および静電脱イオン方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コンスタントにイオン成分を除去することができる静電脱イオン装置および静電脱イオン方法を提供する。
【解決手段】本発明の静電脱イオン装置1は、脱塩処理と、再生処理とが行なわれる脱イオンユニット(第1CDT3aや第2CDT3b)と、それらの脱塩処理と再生処理を交互に繰り返し行なうように制御する制御装置4とを備える。上記脱イオンユニットは、通液が並行して流れるよう複数が並列状に配置され、上記制御装置4は、いずれかの脱イオンユニットにおいて再生処理を開始するのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおいて脱塩処理を開始するように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電所等のボイラの給水、半導体製造工程、燃料電池発電等に用いられる純水の製造や、冷却塔用水の製造・循環使用、各種排水の回収等に用いられる静電脱イオン装置および静電脱イオン方法に関するものである。
例えば、脱塩水や純水等のイオン成分の除去された処理水は、半導体製造工場、原子力発電所、燃料電池発電装置等に広く使用されている。かかる処理水の製造方法としては、イオン交換膜やイオン交換樹脂を用いた方法が良く知られている。これらイオン交換膜やイオン交換樹脂を用いた処理水製造方法は、通常、所定のサイクルで膜や樹脂を再生させたり交換したりする必要があり、作業効率の点や経済的な面においてその改善が望まれていた。
このようなものとして、直列に設けた複数基の通液型電気二重層コンデンサの全てに通電し順次通水する脱塩水製造工程、及び少なくとも1基の通液型電気二重層コンデンサを通電状態で待機させながら、他の通液型電気二重層コンデンサを再生する再生工程を有する脱塩水製造方法が提案されている(例えば、下記の特許文献1参照。)。
特開2002−336862号公報
しかしながら、上記のような方法では、脱塩処理工程進行に伴い、いずれかの通液型電気二重層コンデンサの脱塩吸着能が飽和したら、その飽和した通液型電気二重層コンデンサはその他の通液型電気二重層コンデンサとの連通を遮断し、電極間をショートするかまたは逆電圧を印加して再生処理を開始する。その間、他の通液型電気二重層コンデンサは、正常な電圧を印加して通電し続けながら処理水を循環させて待機状態とする。そして、上記再生処理していた通液型電気二重層コンデンサの脱塩吸着能が回復したら、再び正常な電圧を印加して通電するとともに、他の通液型電気二重層コンデンサの待機状態を解除して連通させ、原水を第1段目の通液型電気二重層コンデンサ1aから第2段目、第3段目の通液型電気二重層コンデンサ1b、1cに流通して脱塩処理工程を行なう。
すなわち、上記のような方法では、通液型電気二重層コンデンサが直列に設けられているため、それらの通液型電気二重層コンデンサのうちいずれかが再生処理を行なっている間は、その他の通液型電気二重層コンデンサを待機させるため、コンスタントに処理水を得ることができないという問題がある。このため、コンスタントに処理水を必要とする半導体製造工場、原子力発電所、燃料電池発電装置等では、作業に支障を来す可能性があることから適用することができず、依然としてメンテナンスコストのかかるイオン交換膜法等が用いられているのが実情である。
本発明は、上記のような事情に鑑みなされたもので、コンスタントにイオン成分を除去することができる静電脱イオン装置および静電脱イオン方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の静電脱イオン装置は、通液中に存在させた電極間に直流電圧を印加することにより、通液中のイオン成分を上記両電極に吸着し除去する脱イオン処理と、上記両電極間に脱イオン処理時に印加された直流電圧を解除するか陽極側と陰極側とを短絡させるか、あるいは逆接続することにより両電極に吸着されたイオン成分を通液中に放出する再生処理とが行なわれる脱イオンユニットと、上記各脱イオンユニットの脱イオン処理と再生処理を交互に繰り返し行なうように制御する制御手段とを備え、上記脱イオンユニットは、通液が並行して流れるよう複数が並列状に配置され、上記制御手段は、いずれかの脱イオンユニットにおいて再生処理を開始するのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおいて脱イオン処理を開始するように制御することを要旨とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の静電脱イオン方法は、通液中に存在させた電極間に直流電圧を印加することにより、通液中のイオン成分を上記両電極に吸着し除去する脱イオン処理と、上記両電極間に脱イオン処理時に印加された直流電圧を解除するか陽極側と陰極側とを短絡させるか、あるいは逆接続することにより両電極に吸着されたイオン成分を通液中に放出する再生処理とが行なわれる脱イオンユニットと、上記各脱イオンユニットの脱イオン処理と再生処理を交互に繰り返し行なうように制御する制御手段とを備えた静電脱イオン装置を用いた静電脱イオン方法であって、上記脱イオンユニットを通液が並行して流れるよう複数が並列状に配置し、上記制御手段は、いずれかの脱イオンユニットにおいて再生処理を開始するのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおいて脱イオン処理を開始するように制御することを要旨とする。
すなわち、本発明の静電脱イオン装置および方法によれば、いずれかの脱イオンユニットにおいて再生処理を開始するのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおいて脱イオン処理を開始する。
これにより、例えばいずれかの脱イオンユニットにおいて脱イオン処理を行なうことにより両電極に付着したイオン成分が飽和し、通液中のイオン成分を吸着する能力(吸着能)の低下を防止する必要性から当該脱イオンユニットにおいて再生処理を行なう場合、当該脱イオンユニットの再生処理が開始されるのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットが脱イオン処理を開始する。そして、上記再生処理が行なわれている脱イオンユニットの再生処理が終了すると、上記別の脱イオンユニットの吸着能が低下しているので、当該他の脱イオンユニットが再生処理を開始し、既に再生処理が終了した脱イオンユニットが再び脱イオン処理を開始する。このようなタイミングで各脱イオンユニットが脱イオン処理と再生処理を交互に繰り返し行なうことで、装置全体としては脱イオン処理が途切れることなく行なわれ、コンスタントに通液中のイオン成分を除去し続けることができる。
本発明において、上記制御手段は、各脱イオンユニットにおいて、再生処理終了後脱イオン処理を開始する前に、脱イオンユニット内の通液を浄水として排出しない状態で両電極間に直流電圧を印加することにより、脱イオン処理の開始に先立ってユニット内の液中のイオン成分を吸着するセットアップ処理を行なうように制御する場合には、各脱イオンユニットは、脱イオン処理の開始に先立って、ユニット内の液中に含まれるイオン成分をあらかじめ吸着することができる。これにより、例えば、再生処理終了後の脱イオン処理の開始により、脱イオンユニット内の液中に含まれるイオン成分が脱イオンユニット内から排出されることを防止することができる。
本発明において、上記制御手段は、いずれかの脱イオンユニットにおける再生処理時間とセットアップ処理時間を含む浄水排出停止時間が、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおける脱イオン時間の総和と実質的に等しくなるように制御する場合には、例えばいずれかの脱イオンユニットが再生処理やセットアップ処理を行なっている間は、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットが脱イオン処理を行ない、当該別の脱イオン処理が再生処理やセットアップ処理を行なっている間は、他の脱イオンユニットが脱イオン処理を行なうことができる。すなわち、各脱イオンユニットが別の脱イオンユニットと交互もしくは順番に繰り返し脱イオン処理を行なうため、装置全体としては脱イオン処理が途切れず、しかも各脱イオン処理の前には確実にセットアップ処理が行なわれるため、常に浄化した処理液を排出することができ、効率よく通液中のイオン成分を除去することができる。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の静電脱イオン装置の一実施の形態を示す図である。
図1に示すように、本発明の静電脱イオン装置1は、本発明の脱イオンユニットである第1静電脱イオン装置(第1CDT)3aと、第2静電脱イオン装置(第2CDT)3bと、上記各脱イオンユニットの脱塩処理と再生処理を交互に繰り返し行なうように制御する制御手段である制御装置4とを備えている。
上記各脱イオンユニットでは、通液中に存在させた電極間に直流電圧を印加することにより、通液中のイオン成分を上記両電極に吸着し除去する脱イオン処理としての脱塩処理と、上記両電極間に脱塩処理時に印加された直流電圧を解除するか陽極側と陰極側とを短絡させるか、あるいは逆接続することにより両電極に吸着されたイオン成分を通液中に放出する再生処理とが行なわれる。
上記第1CDT3aと第2CDT3bは、通液が並行して流れるよう複数(本実施例では、第1CDT3aと第2CDT3bの2つ)が並列状に配置されている。
上記第1CDT3aと第2CDT3bは、それぞれの原水(未処理水)の流入口が、導入管5が2つに分岐した分岐管5aと接続され、上記導入管5から分岐管5aを通して原水が導入される。そして、上記導入管5から導入された原水を脱塩処理して各種イオンが除去された処理水を生成するようになっている。なお、この処理水は、各種イオンが極めて微量に含まれている浄水や純水を含む趣旨である。
また、上記第1CDT3aと第2CDT3bは、上記再生処理することで両電極に吸着されたイオン成分を通液中に放出するようになっている。このように、再生処理で放出されたイオン成分は、通液に回収され、イオン成分を多量に含む濃縮水として排出される。
上記第1CDT3aは、その処理水出口が上記第1CDT3aから処理水や濃縮水を排出する第1連通管6aと接続され、第2CDT3bは、その処理水出口が上記第2CDT3bから処理水や濃縮水を排出する第2連通管6bと接続されている。上記第1連通管6aと第2連通管6bの先端部は、処理水を排出する処理水排出路10と合流している。また、上記第1連通管6aおよび第2連通管6bからは、それぞれ濃縮水を排出する濃縮水排出路8a,8bが分岐している。なお、上記濃縮水排出路8a,8bの先端は、図示のように導入管5と合流していてもよいし、導入管5と合流していなくてもよい。
上記第1CDT3a側においては、上記第1連通管6aには、脱塩後の処理水の排出を開閉制御する第1CDT側第1開閉弁7aが設けられ、上記濃縮水排出路8aには、再生処理で放出されたイオン分を含む濃縮水の排出を開閉制御する第1CDT側第2開閉弁7bが設けられている。
一方、上記第2CDT3b側においては、上記第2連通管6bには、脱塩後の処理水の排出を開閉制御する第2CDT側第1開閉弁11aが設けられ、上記濃縮水排出路8bには、再生処理で放出されたイオン分を含む濃縮水の排出を開閉制御する第2CDT側第2開閉弁11bが設けられている。
すなわち、上記各脱イオンユニットは、脱塩処理後の処理水を排出する処理水排出路を開閉する第1開閉弁と、再生処理で放出されたイオン成分を含む濃縮水を排出する濃縮水排出路を開閉する第2開閉弁とを備える。
このように、上記各脱イオンユニットに上記第1開閉弁と上記第2開閉弁を設けることで、上記濃縮水と処理水の排出方向を分けることができる。なお、再生処理による濃縮水を各脱イオンユニットに戻して再度脱イオン処理するようにしてもよい。このようにすることにより、濃縮水のたれ流しを防止するとともに、脱塩処理による処理水を得ることができる。また、濃縮水は一定サイクルごとに廃棄されてもよい。
なお、上記第1開閉弁と上記第2開閉弁は、一体化していてもよい。この場合、例えば、上記各脱イオンユニットに、脱塩処理後の処理水を排出する処理水排出路10を開閉し、再生処理で放出されたイオン成分を含む濃縮水を排出する濃縮水排出路8a,8bを開閉する2方切替弁を設けてもよい。また、図示していないが、各脱イオンユニット、制御装置4等の各装置には、所定の電圧が供給される。また、第1,第2開閉弁として、いわゆる電磁弁や空気制御弁を用いていもよい。
後で図6を参照して、より詳しく説明するが、上記制御装置4は、いずれかの脱イオンユニットにおいて再生処理を開始するのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおいて脱塩処理を開始するように制御する。
これにより、上記第1CDT3aは、第2CDT3bにおいて再生処理が開始されるのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで脱塩処理を開始し、上記第2CDT3bは、第1CDT3aにおいて再生処理が開始されるのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで脱塩処理を開始するようになっている。
つぎに、図2を参照して、上記第1CDT3aと第2CDT3bの脱塩処理および再生処理について説明する。図2(a)は、上記脱塩処理を示し、図2(b)は、上記再生処理を示す。
図2(a)に示すように、電圧印加時において、流入水中(第1CDT3aや第2CDT3b内を通液中)のナトリウムイオンは陰極側の集電極34に接する活性炭層33に電気的に吸着され、塩素イオンは陽極側の集電極34に接する活性炭層33に電気的に吸着される。このため、出口から得られる処理水は、その塩化ナトリウム濃度が著しく低下したものとなる。
また、通水を長時間続けると、活性炭層33に対するイオンの吸着が飽和に近づくため、出口から得られる処理水の塩化ナトリウム濃度が高くなる。そこで、吸着飽和に達する前に陽極側と陰極側とを短絡(ショート)させるか、陽極側と陰極側の両電極間に脱塩処理時に印加された直流電圧を解除するか、あるいは逆接続(逆電圧を印加)すれば、図2(b)に示すように活性炭層33に吸着されていたナトリウムイオンおよび塩素イオンが脱離し、流入水中の塩化ナトリウム濃度よりはるかに高濃度の塩化ナトリウムを含む流出水(濃縮水)が通液中に放出され出口より排出される。このときの流速を遅くすれば、少ない流水量で活性炭層に吸着された塩化ナトリウムを排出できるので好ましい。
本発明の静電脱イオン装置に用いる脱イオンユニット(第1CDT3aや第2CDT3b)に特に制限はないが、例えば次の二種類のものを代表例として挙げることができる。上記脱イオンユニットとして、電気絶縁性多孔質通液性シートからなるセパレータを挟んで、高比表面積導電体として高比表面積活性炭を主材とする活性炭層を配置し、その活性炭層の外側に集電極を配置し、さらにその集電極の外側に押え板を配置した構成を有する平板形状のものが挙げられる。フラットな活性炭層を用い、各部材を配置して圧締した平板形状の構造とすることにより、活性炭層を均等に圧縮でき、通液時の液の偏流を効果的に防止することができる。そのため、イオン性物質の除去率の安定化が図られ、しかもその除去率を極限にまで高めることができる。
図3は、かかる平板型の脱イオンユニット(これを「平板型電気式脱イオン装置31」という)の分解図の一例を示したものであり、図4は、その組み立て図を示したものである。なお、図3と図4において、図2と共通する部品は同一符号を付して図示する。この平板型電気式脱イオン装置31のセパレータ32としては、ろ紙、多孔質高分子膜、織布、不織布など、液体の通過が容易でかつ電気絶縁性を有する有機質または無機質のシートからなるものが用いられる。セパレータ32の厚さは、0.01〜0.5mm程度、殊に0.02〜0.3mm程度が好ましい。
上記活性炭層33としては、高比表面積活性炭を主材とする層が用いられる。高比表面積活性炭とは、BET比表面積が好ましくは1000m2/g以上、より好ましくは1500m2/g以上、さらに好ましくは2000〜2500m2/gの活性炭を言う。BET比表面積が余りに小さいときは、イオン性物質を含む液体を通したときのイオン性物質の除去率が低下し易くなる。なおBET比表面積が余りに大きくなるとイオン性物質の除去率がかえって低下する傾向があるので、BET比表面積を必要以上に大きくするには及ばない。使用する活性炭の形状は、粉粒状、繊維状など任意である。粉粒状の場合には平板状またはシート状に成形して用い、繊維状の場合には布状に加工して用いることが好ましい。粉粒状活性炭を平板状またはシート状に成形して用いることは、繊維状の活性炭を布状に加工して用いる場合に比べて、コストの点からは格段に有利である。平板状またはシート状への成形は、たとえば、粉粒状活性炭をバインダー成分(ポリテトラフルオロエチレン、フェノール樹脂、カーボンブラック等)および/または分散媒(溶媒等)と混合して板状に成形してから、適宜熱処理することにより得られる。活性炭層33として平板状またはシート状のものを用いる場合は、必要に応じこれに穿孔加工を施しておくこともできる。なお、活性炭層33の厚さは、0.1〜3mm程度、殊に0.5〜2mm程度とすることが好ましいが、必ずしもこの範囲内に限られるものではない。
上記集電極34等の電極としては、銅板、アルミニウム板、カーボン板、フォイル状グラファイトなどの電気良導体であって、活性炭層33との緊密な接触が可能なものが好ましい。集電極34の厚さに特に限定はないが、0.1〜0.5mm程度のものが好ましい。印加を容易にするため、集電極34には端子(リード)34aを設けるのが通常である。
上記押え板36としては、プラスチックス板などの電気絶縁性材料からできた変形しにくい平板が用いられる。この押え板36には、液入口37、液出口38、固定用ボルト孔39などを適宜設けることができる。集電極34と押え板36との間には、枠状のガスケット35を介在させることが望ましい。そのようなガスケット35を独立に設ける代りに、押え板36側にシール機能を有する部材を設けておくこともできる。上記の部材を用いて、図3に示すように、押え板36/(ガスケット35/)集電極34/活性炭層33/セパレータ32/活性炭層33/集電極34/(ガスケット35/)押え板36の構成を有する平板型電気式脱イオン装置31が組み立てられる。
また、図5を参照して、電気式脱イオン装置の一例として、多処理室型の電気式脱イオン装置(これを「多処理室型電気式脱イオン装置50」という)について模式的拡大断面図を用いて説明する。
この多処理室型電気式脱イオン装置50は、反対側に離間して設けられた二つの末端プレート51、52と、絶縁層53、54を挟んでそれぞれ隣接した、二つの片面末端電極55、56とを有している。それぞれの片面末端電極55、56は、チタンシートからなる集電極の片面に導電性エポキシ等のバインダで高比表面積の導電体の活性炭層64からなるシートが接合されている。二つの片面末端電極55、56の間に両面中間電極57〜63が、相互に等距離だけ離間して配設されている。それぞれの両面電極(例えば57)は、チタンシートからなる集電極の両側に活性炭層64として活性炭シートを接合したものである。この中間電極の数は限定されず、必要な容量が得られる表面積となるよう適宜調節する(図5は7つの両面中間電極57〜63だけが図示されている)。
このような構成の多処理室型電気式脱イオン装置50の各電極を交互にアノード、カソードとする。すなわち、例えば片面末端電極55、中間電極58,60,63をアノードとし、中間電極57,59,61,62および片面末端電極56をカソードとする。すると、それぞれ隣接した電極対(アノードおよびカソード)は、独立した処理室を形成する。
したがって、この多処理室型電気式脱イオン装置50に原水を導入すると、まず、矢印Aで示すように、第1の処理室81を通る原水が、電極表面に対してほぼ平行に流れる。すると、両側の電極が分極されていることにより、イオンは原水中から静電的に除去され、電極55および57の活性炭層64の表面に形成された電気二重層に保持される。
上記原水は、続いて、矢印Bで示すように孔80を通って次の処理室82の中に流れる。ここでは、中間電極57および58によって形成される処理室の分極により、原水中のイオンがさらに除去される。そして、原水は、矢印C〜Gに示すように残りの各処理室を連続的に通過させられ、イオンが除去される。その後、矢印Hで示すように、処理水は、片面末端電極56、絶縁層54等を通過し、導出口を介して多処理室型電気式脱イオン装置50から導出される。
このように、多処理室型電気式脱イオン装置50においても、上記平板型電気式脱イオン装置31と同様に、カルシウムやマグネシウム等の金属イオンをはじめとして各種のイオンを原水から除去することができる。そして、継続運転により、各種イオンが多孔性の炭素エアロゲルシートの如き活性炭層64の表面に蓄積され、脱塩処理のための脱塩吸着能が飽和し、原水に含有する各種イオンの除去が不可能となる。そこで、適当な時期をみて、[アノード]−[カソード]の各電極対をショートさせるか、これらの両電極間に脱塩処理時に印加された直流電圧を解除するか、あるいは電極対に脱塩処理時とは逆電圧を印加して、多孔性の活性炭層64の表面に蓄積された各種イオンを脱離させて再生する。そして、再生後、再度脱塩処理に運転される。以後、引き続き各電極に印加する通電操作を繰り返して、脱塩処理−再生処理を繰り返し行なって、継続運転するものである。
かくして、上記した如き電気式脱イオン装置に原水を通液して、集電極に通電することにより、原水中のイオンを高比表面積の活性炭層に捕獲し、処理水として採取するものである。この間高比表面積活性炭や多孔性の炭素エアロゲル複合体等の活性炭層にはイオンが蓄積されてきて、脱塩吸着能が飽和してくるので、適宜上記集電極間をショートさせたり、印加された直流電圧を解除したり、逆電圧を印加して、高比表面積の活性炭層から、これに蓄積されたイオンを脱離させて装置外に排除させる再生処理をする。これらの操作を繰り返すことにより、継続して処理水を得るものである。
なお、上記電極として、いわゆるカーボンエアロゲルを用いてもよい。また、上記活性炭層としてカーボンエアロゲル層を用いてもよい。これらを用いることにより、イオン成分の吸着面積を大きくとることができ、電極が通液中に溶けることがない、また、再生処理によりガスが発生してもそのガスを吸着しないため、吸着能が低下しない等のメリットがある。
つぎに、図6を参照して、上記制御装置4の制御の一例について説明する。
まず、本発明の静電脱イオン装置が起動すると、第1CDT3aにおいて、上記制御装置4は、セットアップ処理を開始する。このセットアップ処理は、上記制御装置4が第1CDT側第1開閉弁7aと第1CDT側第2開閉弁7bを閉状態にし、第1CDT3a内の通液を浄水として排出しない状態にする。そして、第1CDT3aの両電極間に直流電圧を印加する制御を10分間行なう。なお、上記セットアップ処理では、上記制御装置4が第1CDT側第1開閉弁7aと第1CDT側第2開閉弁7bを閉状態にし、第1CDT3a内の通液を浄水として排出しない状態にしているが、これに限定されるものではなく、第1CDT側第1開閉弁7aを閉状態にし、第1CDT側第2開閉弁7bを開状態にし、第1CDT3a内の通液を原水流入側に環流させることにより浄水として排出しない状態にしてもよい。すなわち、第1CDT3a内の通液を濃縮水排出路8aから排出した状態にしてもよい。
このように、起動時の最初の脱塩処理を開始する前にセットアップ処理を行なうことにより、起動初期にCDT内部に溜まっていた液体中のイオンを吸着除去し、脱塩処理開始当初にイオン分が流出するのを防止できることから、起動初期から浄化された処理水が得られるようになる。
第2CDT3bにおいて、上記制御装置4は、上記第1CDT3aのセットアップ処理の開始と略同時期に停止処理を開始する。この停止処理は、上記制御装置4が第2CDT3bの第2CDT側第1開閉弁11aと第2CDT側第2開閉弁11bを閉状態にし、第2CDT3b内の通液の流れを停止した状態にする。そして、第2CDT3bの両電極間に直流電圧を印加しないようにする制御を50分間行なう。このように直流電圧を印加しないようにする制御をすることで省電力化を図ることができる。
ついで、第1CDT3aにおいて、セットアップ時間(上記制御装置4がセットアップ処理を行なう時間)が経過し、セットアップ処理が終了すると、上記制御装置4は、脱塩処理を開始する。この脱塩処理は、上記制御装置4が第1CDT3aの第1CDT側第1開閉弁7aを開状態にし、第1CDT3aの第1CDT側第2開閉弁7bを閉状態にし、第1CDT3a内の通液が処理水排出路10へ流れる状態にする。そして、第1CDT3aの両電極間に直流電圧を印加する制御を50分間行なう。
第2CDT3bにおいて、停止時間(上記制御装置4が停止処理を行なう時間)が経過し、停止処理が終了すると、最初の脱塩処理を開始する前に、上記制御装置4は、セットアップ処理を開始する。このセットアップ処理は、上記制御装置4が第2CDT側第1開閉弁11aと第2CDT側第2開閉弁11bを閉状態にし、第2CDT3b内の通液の流れを停止した状態にする。そして、第2CDT3bの両電極間に直流電圧を印加する制御を10分間行なう。このセットアップ処理を開始するタイミングは、第1CDT3aにおいて、脱塩処理が終了する10分前である。なお、上記セットアップ処理では、上記制御装置4が第2CDT側第1開閉弁11aと第2CDT側第2開閉弁11bを閉状態にし、第2CDT3b内の通液を浄水として排出しない状態にしているが、これに限定されるものではなく、第2CDT側第1開閉弁11aを閉状態にし、第2CDT側第2開閉弁11bを開状態にし、第2CDT3b内の通液を原水流入側に環流させることにより浄水として排出しない状態にしてもよい。すなわち、第2CDT3b内の通液を濃縮水排出路8bから排出した状態にしてもよい。
ついで、第1CDT3aにおいて、脱塩時間(上記制御装置4が脱塩処理を行なう時間)が経過し、脱塩処理が終了すると、上記制御装置4は、再生処理を開始する。この再生処理は、上記制御装置4が第1CDT3aの第1CDT側第1開閉弁7aを閉状態にし、第1CDT3aの第1CDT側第2開閉弁7bを開状態にし、第1CDT3a内の通液が濃縮水排出路8aへ流れる状態にする。そして、上記第1CDT3aの両電極間に逆電圧を印加することにより両電極に吸着されたイオン成分を通液中に放出させる制御を40分間行なう。なお、本実施例の再生処理では、上記逆電圧を印加することに限られず、陽極側と陰極側とを短絡(ショート)させてもよいし、上記両電極間に脱イオン処理時に印加された直流電圧を解除してもよい。また、このセットアップ処理前の再生時間は、両電極に付着したイオン成分を通液中へ放出することにより再生処理の終了時に両電極に付着したイオン成分が概ね除去されるタイミングで終了するように設定されている。
上記第1CDT3aの再生処理が開始されるのと同時に、第2CDT3bにおいては、セットアップ処理が終了して、上記制御装置4は、脱塩処理を開始する。この脱塩処理は、上記制御装置4が第2CDT側第1開閉弁11aを開状態にし、第2CDT側第2開閉弁11bを閉状態にし、第2CDT3b内の通液が処理水排出路10へ流れる状態にする。そして、第2CDT3bの両電極間に直流電圧を印加する制御を50分間行なう。なお、ここでは、脱塩処理が開始されるタイミングは、第1CDT3aの再生処理の開始と略同時期に限られず、第1CDT3aの再生処理が開始される少し前であってもよい。この場合、上記第2CDT3bのセットアップ時間が短縮される。
すなわち、上記制御装置4は、第2CDT3bにおいて再生処理を開始するのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、第1CDT3aにおいて脱塩処理を開始するように制御するようになっている。
ついで、第1CDT3aにおいて、再生時間(上記制御装置4が再生処理を行なう時間)が経過し、再生処理が終了すると、上記制御装置4は、セットアップ処理を開始する。このセットアップ処理は、上記制御装置4が第1CDT3aの第1CDT側第1開閉弁7aと第1CDT側第2開閉弁7bを閉状態にし、第1CDT3a内の通液の流れを停止した状態もしくは第1CDT3a内の通液を濃縮水排出路8aから排出した状態にする。そして、第1CDT3aの両電極間に直流電圧を印加する制御を10分間行なう。このセットアップ処理を開始するタイミングは、第2CDT3bにおいて、脱塩処理が終了する10分前である。
すなわち、上記制御装置4は、第2CDT3bにおいて、再生処理終了後脱塩処理を開始する前に、第2CDT3b内の通液の流れを停止した状態で両電極間に直流電圧を印加することにより、脱塩処理の開始に先立ってユニット内の液中のイオン成分を吸着するセットアップ処理を行なうように制御する。
また、上記制御装置4は、第1CDT3aや第2CDT3bの各脱イオンユニットにおいて、再生処理終了後脱塩処理を開始する前に、上記脱イオンユニット内の通液の流れを停止した状態で両電極間に直流電圧を印加することにより、脱塩処理の開始に先立って上記脱イオンユニット内の液中のイオン成分を吸着するセットアップ処理を行なう。このようにすることにより、各脱イオンユニットは、脱塩処理の開始に先立って、直前の再生処理により上記脱イオンユニット内の液中に放出されたイオン成分をあらかじめ吸着することができる。これにより、再生処理終了後の脱塩処理の開始により、脱イオンユニットの直前の再生処理でユニット内の液中に放出されたイオン成分が処理水排出路10から排出されることを防止することができる。
具体的には、セットアップ処理を行なうことにより、第1CDT3aや第2CDT3bの再生処理による濃縮水が残っている場合であっても、脱塩処理が開始された直後にその濃縮水が処理水排出路10へ流れ、純度の悪い処理水(イオン成分を多量に含む処理水)が排出されることを防止することができる。すなわち、第1CDT3aや第2CDT3b内で通液中のイオン成分(再生処理によって放出しきれなかった極少量のイオン成分や原水のイオン成分を含む)を吸着してから脱塩処理が開始されるため、例えば、脱塩処理開始直後から数分〜10数分間、第1CDT3aや第2CDT3bの脱塩処理で通液中のイオン成分が十分吸着されるまで、処理水排出路10から排出される処理水を廃棄しなくてもよい。これにより、コンスタントに純度の良い処理水を得ることができる。
ついで、第1CDT3aにおいて、セットアップ時間が経過し、セットアップ処理が終了すると、上記制御装置4は、脱塩処理を開始する。この脱塩処理は、上記制御装置4が第1CDT3aの第1CDT側第1開閉弁7aを閉状態にし、第1CDT側第2開閉弁7bを開状態にし、第1CDT3a内の通液が処理水排出路10へ流れる状態にする。そして、第1CDT3aの両電極間に直流電圧を印加する制御を50分間行なう。この後も上述と同様に、上記制御装置4は、上記再生処理、セットアップ処理、脱塩処理の順で各処理を制御する。
第2CDT3bにおいて、脱塩時間が経過し、脱塩処理が終了すると、上記制御装置4は、再生処理を開始する。この再生処理は、上記制御装置4が第2CDT3bの第2CDT側第1開閉弁11aを閉状態にし、第2CDT3bの第2CDT側第2開閉弁11bを開状態にし、第2CDT3b内の通液が濃縮水排出路8bへ流れる状態にする。そして、上記第2CDT3bの両電極間に逆電圧を印加することにより両電極に吸着されたイオン成分を通液中に放出させる制御を40分間行なう。この後も上述と同様に、上記制御装置4は、上記セットアップ処理、脱塩処理、再生処理の順で各処理を制御する。
すなわち、上記制御装置4は、上記脱塩処理、上記再生処理および停止処理をそれぞれ予め定められた時間ごとに制御するようになっている。
また、上記静電脱イオン装置1および方法では、いずれかの脱イオンユニットにおいて再生処理を開始するのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおいて脱塩処理を開始する。
これにより、いずれかの脱イオンユニットにおいて脱塩処理を行なうことにより両電極に付着したイオン成分が飽和し、通液中のイオン成分を吸着する能力(吸着能)の低下を防止する必要性から当該脱イオンユニットにおいて再生処理を行なう場合、当該脱イオンユニットの再生処理が開始されるのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットが脱塩処理を開始する。そして、上記再生処理が行なわれている脱イオンユニットの再生処理が終了すると、上記別の脱イオンユニットの吸着能が低下しているので、当該他の脱イオンユニットが再生処理を開始し、既に再生処理が終了した脱イオンユニットが再び脱塩処理を開始する。このようなタイミングで各脱イオンユニットが脱塩処理と再生処理を交互に繰り返し行なうことで、静電脱イオン装置1全体としては脱塩処理が途切れることなく行なわれ、コンスタントに通液中のイオン成分を除去し続けることができる。
また、上記制御装置4は、いずれかの脱イオンユニットにおける再生処理時間(再生時間)とセットアップ処理時間(セットアップ時間)を含む浄水排出停止時間(使用者が浄水を得ることができない時間)が、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおける脱イオン時間(脱塩時間)の総和と実質的に等しくなるように制御する。このようにすることにより、いずれかの脱イオンユニットが再生処理やセットアップ処理を行なっている間は、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットが脱塩処理を行ない、当該別の脱塩処理が再生処理やセットアップ処理を行なっている間は、他の脱イオンユニットが脱塩処理を行なうことができる。すなわち、各脱イオンユニットが別の脱イオンユニットと交互もしくは順番に繰り返し脱塩処理を行なうため、静電脱イオン装置1全体としては脱塩処理が途切れず、しかも各脱塩処理の前には確実にセットアップ処理が行なわれるため、常に浄化した処理液(処理水)を排出することができ、効率よく通液中のイオン成分を除去することができる。
上記静電脱イオン装置を用いた静電脱イオン方法により、上述と同様の作用効果を奏する。
なお、上記各脱イオンユニットの上記再生時間(再生処理時間)、上記セットアップ時間(セットアップ処理時間)、上記脱塩時間(脱塩処理時間)および上記停止時間(停止処理時間)は、いずれかの脱イオンユニットにおける再生時間とセットアップ時間を含む浄水排出停止時間が、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおける脱塩時間(脱イオン時間)の総和と実質的に等しくなるように適宜設定されてもよい。
また、上記浄水排出停止時間には、再生処理時間とセットアップ処理時間の他にも停止時間が含まれるようにしてもよい。この場合、前述のように、上記制御装置4は、いずれかの脱イオンユニットにおける再生時間とセットアップ時間を含む浄水排出停止時間が、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおける脱塩時間の総和と実質的に等しくなるように制御するため、再生時間とセットアップ時間と停止時間との総和が脱イオン時間となるように、再生時間、セットアップ時間、停止時間のいずれかの時間を適宜設定してもよい。
具体的には、図7(A)に示すように、例えば第1CDT3aの浄水排出停止時間=第1CDT3aの再生時間(40分)+停止時間(5分)+セットアップ時間(5分)=第2CDT3bの脱塩時間(50分)になるように設定してもよい。
また、上記図7(A)に示す例では、第2CDT3bにおいて、本発明の静電脱イオン装置の起動開始から最初の脱塩処理が行なわれるまでに上記停止処理(50分間)を行なった後にセットアップ処理(10分間)を行なうようになっているが、図7(B)に示すように、第2CDT3bにおいて、最初の脱塩処理が行なわれるまでに、60分間のセットアップ処理を行なうようにしてもよい。
また、図7(B)に示すように、第1CDT3aは、40分の再生処理を行なった後、セットアップ処理を5分行ない、55分の脱塩処理を開始するようにしてもよい。すなわち、上記制御装置4は、いずれかの脱イオンユニットにおいて再生処理を開始するよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおいて脱塩処理を開始するように制御してもよい。
また、本発明の静電脱イオン装置に脱イオンユニットを2つ以上設けてもよい。例えば、脱イオンユニットを3つ設けた場合は、図7(C)に示すように、いずれかの脱イオンユニットにおいて脱塩処理が行なわれている間は、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットが上記停止処理、上記セットアップ処理、上記再生処理のいずれかを行なう。そして、上記脱塩処理を行なっている脱イオンユニットが再生処理を開始する前(この例では、10分前)に上記脱塩処理を行なっている脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットが10分間のセットアップ処理を行ない、脱塩処理を開始するようになっている。このようにすることにより、各脱イオンユニットにおいて、脱塩処理を行なう間隔をあけることができ、各脱イオンユニットにおける脱塩時間や再生時間を長くすることができる。例えば、各脱イオンユニットにおける脱塩時間を長くすることで、脱塩処理を行なっていない脱イオンユニットの再生処理を長くすることができ、処理水の品質が低下することを一層防止することができる。
また、図8に示すように、各脱イオンユニットは、直列に設けた複数の静電脱イオン装置(CDT)により構成されていてもよい。具体的には、一方の脱イオンユニットは、上記第1CDT3aを2つ備え、他方の脱イオンユニットは、上記第2CDT3bを2つ備える。
一方の脱イオンユニットの上記第1CDT3aと上記第1CDT3aは、接続管91aによって接続され、他方の脱イオンユニットの上記第2CDT3bと上記第2CDT3bは、接続管91bによって接続されている。これにより、図示の上段の脱イオンユニットにおいては、導入管5から導入された原水を上流(導入管5側)の第1CDT3a内に通流させた後、下流(処理水排出路10側)の第1CDT3a内に通流させることができる。一方、図示の下段の脱イオンユニットにおいては、導入管5から導入された原水を上流(導入管5側)の第2CDT3b内に通流させた後、下流(処理水排出路10側)の第2CDT3a内に通流させることができる。
したがって、脱塩処理を行なっている脱イオンユニットでは、上流(導入管5側)のCDTで通液中のイオン成分を除去した後、さらに、その下流のCDTで通液中のイオン成分を除去することができるため、上記第1の実施例の作用効果に加えて、より一層純度の良い流体を得ることができる。
本発明の第1の実施例の静電脱イオン装置を示す図である。 静電脱イオンの脱塩処理と再生処理を示す図である。 脱イオンユニットの第1例の平板型電気式脱イオン装置の展開図である。 平板型電気式脱イオン装置の断面図である。 脱イオンユニットの第2例の多処理室型電気式脱イオン装置の模式的拡大断面図である。 制御装置の制御タイミングを示すタイミングチャートである。 制御装置の制御例を示す図である。 第2の実施例の静電脱イオン装置を示す図である。
符号の説明
1 静電脱イオン装置
3a 第1静電脱イオンユニット
3b 第2静電脱イオンユニット
4 制御装置
5 導入管
5a 分岐管
6a 第1連通管
6b 第2連通管
7a 第1CDT側第1開閉弁
7b 第1CDT側第2開閉弁
8a 濃縮水排出路
8b 濃縮水排出路
10 処理水排出路
11a 第2CDT側第1開閉弁
11b 第2CDT側第2開閉弁
31 平板型電気式脱イオン装置
32 セパレータ
33 活性炭層
34 集電極
34a 端子
35 ガスケット
36 押え板
37 液入口
38 液出口
39 固定用ボルト孔
50 多処理室型電気式脱イオン装置
51 末端プレート
52 末端プレート
53 絶縁層
54 絶縁層
55 片面末端電極
56 片面末端電極
57 両面中間電極
58 両面中間電極
59 両面中間電極
60 両面中間電極
61 両面中間電極
62 両面中間電極
63 両面中間電極
64 活性炭層
80 孔
81 処理室
82 処理室
91a 接続管
91b 接続管

Claims (6)

  1. 通液中に存在させた電極間に直流電圧を印加することにより、通液中のイオン成分を上記両電極に吸着し除去する脱イオン処理と、上記両電極間に脱イオン処理時に印加された直流電圧を解除するか陽極側と陰極側とを短絡させるか、あるいは逆接続することにより両電極に吸着されたイオン成分を通液中に放出する再生処理とが行なわれる脱イオンユニットと、上記各脱イオンユニットの脱イオン処理と再生処理を交互に繰り返し行なうように制御する制御手段とを備え、
    上記脱イオンユニットは、通液が並行して流れるよう複数が並列状に配置され、
    上記制御手段は、いずれかの脱イオンユニットにおいて再生処理を開始するのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおいて脱イオン処理を開始するように制御することを特徴とする静電脱イオン装置。
  2. 上記制御手段は、各脱イオンユニットにおいて、再生処理終了後脱イオン処理を開始する前に、脱イオンユニット内の通液を浄水として排出しない状態で両電極間に直流電圧を印加することにより、脱イオン処理の開始に先立ってユニット内の液中のイオン成分を吸着するセットアップ処理を行なうように制御する請求項1記載の静電脱イオン装置。
  3. 上記制御手段は、いずれかの脱イオンユニットにおける再生処理時間とセットアップ処理時間を含む浄水排出停止時間が、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおける脱イオン時間の総和と実質的に等しくなるように制御する請求項2記載の静電脱イオン装置。
  4. 通液中に存在させた電極間に直流電圧を印加することにより、通液中のイオン成分を上記両電極に吸着し除去する脱イオン処理と、上記両電極間に脱イオン処理時に印加された直流電圧を解除するか陽極側と陰極側とを短絡させるか、あるいは逆接続することにより両電極に吸着されたイオン成分を通液中に放出する再生処理とが行なわれる脱イオンユニットと、上記各脱イオンユニットの脱イオン処理と再生処理を交互に繰り返し行なうように制御する制御手段とを備えた静電脱イオン装置を用いた静電脱イオン方法であって、
    上記脱イオンユニットを通液が並行して流れるよう複数が並列状に配置し、
    上記制御手段は、いずれかの脱イオンユニットにおいて再生処理を開始するのと同時もしくはそれよりも早いタイミングで、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおいて脱イオン処理を開始するように制御する静電脱イオン方法。
  5. 上記制御手段は、各脱イオンユニットにおいて、再生処理終了後脱イオン処理を開始する前に、脱イオンユニット内の通液を浄水として排出しない状態で両電極間に直流電圧を印加することにより、脱イオン処理の開始に先立ってユニット内の液中のイオン成分を吸着するセットアップ処理を行なうように制御する請求項4記載の静電脱イオン方法。
  6. 上記制御手段は、いずれかの脱イオンユニットにおける再生処理時間とセットアップ処理時間を含む浄水排出停止時間が、当該脱イオンユニットとは別の脱イオンユニットにおける脱イオン時間の総和と実質的に等しくなるように制御する請求項5記載の静電脱イオン方法。
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