JP2001129235A - 遊技装置 - Google Patents

遊技装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技機の不正防止機能を遊技媒体貸出機にも
持たせて遊技媒体貸出機の多機能化を図りつつ遊技機の
不正防止機能を強化する。 【解決手段】 遊技媒体貸出機(例えば、球貸機3)
は、所定の条件成立時に遊技機(例えば、パチンコ機
2)に対して管理情報要求を出力し、この管理情報要求
に応答して遊技機から返送された管理情報応答に含まれ
る遊技機のユニークな個体情報(IDコード)とあらか
じめ保持されていた判定用識別情報(判定用IDコー
ド)とを比較して遊技機の不正を判定し、不正を判定し
た場合にその旨を報知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機(例えば、
パチンコ機や回胴式遊技機など)と遊技媒体貸出機(例
えば、パチンコ機の場合は球貸機、回胴式遊技機の場合
はコイン貸機)とから構成される遊技装置に関し、特に
不正改造の防止策を講じた遊技装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、パチンコ機に併設さ
れた球貸機にプリペイドカードを挿入し、パチンコ機の
上皿に設けられた球貸ボタンを操作して、所定数量の遊
技球を上皿に排出するようにした遊技装置が知られてい
る。かかる球貸機を有する遊技装置は、遊技球の排出を
自動化して遊技者への便宜を図ることができるばかり
か、プリペイドカードの未使用金額と排出球数とを電子
情報化して、当該遊技場(遊技店またはホールともい
う)内で一括管理でき、リアルタイムな売上管理を行う
ことができる等、ホール運営の近代化に貢献している。
この種の球貸機は、詳細は後述するが、概ね以下のとお
り動作するものである。すなわち、球貸機は、挿入され
たプリペイドカードの残高、すなわち、未使用金額を読
み取り、この未使用金額の範囲内で、パチンコ機からの
遊技球排出要求を受付け、1回の遊技球排出要求ごとに
所定数量(例えば、200円分の遊技球数;但しこの球
数はホールごとに変更可能)の遊技球排出を指令する排
出指令を、パチンコ機の排出制御装置に対して送出す
る。また、球貸機は、排出指令を送出する度に、プリペ
イドカードの未使用金額を更新(例えば、1回の排出指
令送出ごとに未使用金額を200円減らす)し、さら
に、球貸機は、ホールに設けられた球貸管理装置からの
定期的な情報取得要求に応答して、プリペイドカードの
未使用金額や排出球数等の球貸情報を球貸管理装置へ通
知する。
【0003】一方、パチンコ機は、詳細は後述するが、
上述の排出制御装置を備えるとともに、遊技盤上の遊技
を制御する遊技用演算処理装置を搭載した遊技制御装置
などの各種装置を備えている。特に、アミューズチップ
と呼ばれる遊技用演算処理装置を搭載した遊技制御装置
を備えたパチンコ機にあっては、遊技用演算処理装置に
CPUコアや主記憶およびプログラムROMなど(以下
「CPUコア等」という)をオンチップ実装(共通の半
導体基板上にCPUコア等を集積したもの)することに
より、いわゆる裏ROM(改竄された遊技プログラムを
収めたプログラムROM)の使用を物理的に不可能にし
て、不正の防止を図るとともに、さらに、遊技用演算処
理装置自体に遊技プログラムの正当性判定機能を持た
せ、より確実な不正防止策を講じることが行われてい
る。遊技プログラムの正当性判定機能としては、例え
ば、遊技用演算処理装置の起動時(CPUコアのブート
時)に、プログラムROMに格納された遊技プログラム
を読み出して所定のアルゴリズムで暗号化し、その暗号
化の際に生成されるチェックコードと、あらかじめ同様
の手順で生成してプログラムROMに格納されたチェッ
クコードとを比較し、一致した場合に遊技プログラムの
正当性(すなわち改竄されていない遊技プログラムであ
ること)を判定して、プログラムROMに格納された遊
技プログラムの実行を開始するものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の遊技
装置にあっては、パチンコ機と球貸機とを併設して遊技
球の排出を自動化することにより、遊技者への便宜が図
られているものの、球貸機はプリペイドカードによる球
貸の機能(単一機能)しかなく、多くのホールでパチン
コ機と対をなして設置されることを考慮すると、球貸機
に、球貸機能以外の何らかの付加価値をつけて多機能化
することが求められる。また、上述の遊技プログラムの
正当性判定機能を備えたパチンコ機にあっては、遊技用
演算処理装置に格納された遊技プログラムの正当性判定
を行っているが、遊技用演算処理装置自体が不正に交換
(遊技制御装置の不正交換またはパチンコ機の不正交換
を含む)された場合は、それを知る術がないという問題
点がある。そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、遊技機(例えば、パチンコ機)の不正防止
機能を遊技媒体貸出機(例えば、球貸機)にも持たせて
遊技媒体貸出機の多機能化を図りつつ、遊技機の不正防
止機能を強化した遊技装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係る遊技装置は、有価価値
情報が書き換え可能に記録された記録媒体の装着に基づ
いて遊技媒体の貸出制御を行う遊技媒体貸出機と、前記
遊技媒体貸出機に接続される遊技機と、を含み、前記遊
技機は、遊技プログラムに従って遊技の進行を制御する
遊技制御部と、前記遊技媒体の排出制御を行う排出制御
部と、前記遊技媒体貸出機の貸出操作部と、を備えた遊
技装置において、前記遊技制御部は、前記遊技の進行の
制御を開始する前に、前記遊技プログラムの正当性を判
定し、正当な遊技プログラムであることが判定された場
合に前記遊技プログラムに処理を渡す遊技プログラム判
定手段と、ユニークな個体情報を記憶する記憶手段と、
を備え、前記遊技媒体貸出機は、前記貸出操作部からの
入力に基づいて排出制御部に貸出指令を行う貸出制御手
段と、前記記憶手段に記憶されたユニークな個体情報お
よび(または)遊技プログラム判定手段の判定結果に基
づいて、接続されている遊技制御部の正当性を判定する
判定手段と、前記判定手段の判定結果を報知する報知手
段と、を備えたことを特徴とする。これによれば、遊技
機の遊技媒体の貸出制御が、この遊技機に接続された遊
技媒体貸出機から行われるとともに、遊技機の遊技制御
に先立ち、遊技機の遊技プログラムの正当性が判定さ
れ、その判定結果および(または)遊技機のユニークな
個体情報が遊技媒体貸出機に伝えられ、これらの判定結
果(および)または個体情報に基づいて遊技媒体貸出機
で遊技機の正当性が判定され、その判定結果が報知され
る。また、請求項1記載の発明に従属する請求項2記載
の発明は、前記判定手段は、前記遊技制御部の正当性が
判定されなかった場合に前記貸出制御手段を不能動化状
態にすることを特徴とする。これによれば、遊技制御手
段の正当性が判定されなかった場合に遊技媒体の貸出制
御が行われなくなる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、多
数のパチンコ機(弾球遊技機であり、以下、遊技機と略
称する)を設置した遊技店(ホールともいう)に適用し
た実施例として図面を参照しながら説明する。 A.遊技店の全体構成 図1に示すように、本実施の形態の遊技装置1は、遊技
機2(この実施の形態ではパチンコ機)と、この遊技機
2に併設された遊技媒体貸出機としての球貸機3とから
なり、この遊技装置1をホール内に複数台設置してい
る。一般に遊技装置1は所定の台数で一つの島(パチン
コ島)を構成し、島ごとに各々の遊技機2に対する遊技
球の補給や回収を行っている。ホール内には、各々1台
の球貸管理装置4と主中継装置5が設けられており、さ
らに、各々1台または複数台のカード発行機6および金
額付加機7ならびに副中継装置8が設けられている。こ
れらの球貸管理装置4、主中継装置5、カード発行機
6、金額付加機7および副中継装置8は、遊技装置1と
ともに、一体として、記録媒体としてのプリペイドカー
ド9による付加金額情報や球貸金額情報を収集管理する
ための球貸ネットワーク10を構成する。
【0007】次、プリペイドカード9を説明する。一般
に、プリペイドカードとは、証票その他の物(以下「証
票等」という)に電磁的方法(電子的方法または磁気的
方法もしくは人の知覚によって認識できないその他の方
法、例えば、目に見えない光線を照射することによって
その記録情報の読み取りが可能となる当該記録情報を印
刷するための方法をいう)により記録されている有価価
値情報、すなわち、金額(金額を“度”またはその他の
単位に換算して表示されていると認められる場合の当該
単位数を含む)に応ずる対価(一般に現金)を得て発行
される証票等、いわゆる前払式証票であって、広義に
は、当該証票等の発行者または当該発行者が指定する者
(以下「発行者等」という)から物品を購入し、もしく
は借り受け、または役務の提供を受ける場合に、これら
の代価の弁済のために提示、交付その他の方法に使用で
きるものをいう。本実施の形態におけるプリペイドカー
ド9は、特に、パチンコ機や回胴式遊技機等の遊技機を
設置した遊技場において、当該遊技機で使用される遊技
媒体(遊技球やコイン)の借り受け代価弁済のために、
その遊技場で使用されるものをいう。なお、上記前払式
証票は、代価弁済の都度その金額の減算更新しかできな
いものと、適宜の対価支払いと引き換えにその金額の加
算更新もできるものの二種類ある。本実施の形態におけ
るプリペイドカード9は、そのいずれの種類であっても
よいが、本実施の形態においては後者の種類に属するも
のとする。すなわち、本実施の形態におけるプリペイド
カード9は、代価支払いの度に証票等に記録された金額
を減算更新するとともに、適宜の対価支払いの度に証票
等に記録された金額を加算更新(“適宜の対価支払”お
よび“金額の加算更新”は上述の金額付加機7を用いて
行われる)することができる種類の前払式証票に相当す
るものである。
【0008】カード発行機6は、対価と引き換えに、そ
の対価と同一の金額情報を証票等に電磁気的方法で記録
したプリペイドカード9を遊技者に発行するものであ
り、また、金額付加機7は、発行済みのプリペイドカー
ド9に、新たな対価と引き換えにその対価と同一の金額
情報を加算記憶するものである。球貸管理装置4は、カ
ード発行機6から当該カード発行機6によって発行され
たプリペイドカード9の情報(カード識別情報、発行者
情報および金額情報等)を取得するとともに、金額付加
機7によって発行済みプリペイドカード9に追加記録さ
れた金額情報(カード識別情報や発行者情報を含む)を
取得し、これらの情報からホールのカード総売上金額
(カード発行機6によって発行されたプリペイドカード
9に記録された金額の総額と、金額付加機7によって発
行済みプリペイドカード9に追加記録された金額の総額
とを加算した金額)情報(以下「総売上金額情報」とい
う)を管理するとともに、各々の球貸機3から球貸情報
を取得して、ホールの球貸金額の総計情報(以下「総球
貸金額情報」という)として管理する。さらに、球貸管
理装置4は、各々の球貸機3から遊技機2(正確には遊
技機2の遊技用演算処理装置)の正当性情報(正当な遊
技用演算処理装置が使用されているか否かまたは正当な
遊技プログラムを搭載した遊技用演算処理装置であるか
否かの情報)を取得して管理する。
【0009】これらの情報を取得するために、球貸管理
装置4は、定期的なポーリング動作、すなわち、カード
発行機6、金額付加機7および各々の遊技装置1のアド
レス(例えば、遊技装置1にあっては台番号)を指定し
ながら順次に情報要求を出力するという動作を行い、球
貸管理装置4は、ポーリングによって取得した情報を記
憶するとともに、カード会社11からのアクセス(例え
ば、ホール閉店後のアクセス)に応答して、上記総売上
金額情報および総球貸金額情報を通知し、さらに、必要
であれば、各々の遊技機2(正確には各々の遊技機2の
遊技用演算処理装置)の正当性情報もカード会社11に
通知する。なお、これらの通知情報は、例えば、球貸管
理装置4からホールの管理装置(例えば、後述のホール
コンピュータ)に取り出して確認することも可能であ
り、また、球貸管理装置4に通知情報表示部を設けて確
認することも可能である。
【0010】主中継装置5は、副中継装置8を介して、
球貸管理装置4とカード発行機6、金額付加機7および
球貸機3との間のデータ接続を行うものであり、主中継
装置5と球貸管理装置4との間は有線(例えば、イーサ
ネット)で接続され、主中継装置5と副中継装置8の
間、ならびに副中継装置8とカード発行機6、金額付加
機7および球貸機3との間はワイヤレス(例えば、赤外
線や無線電波)で接続されている。なお、ワイヤレス接
続の理由は、遊技装置1やカード発行機6および金額付
加機7のホール内におけるレイアウトの自在性を高める
ためである。レイアウト変更に伴うケーブル引き直しの
面倒を考慮しないのであれば、主中継装置5、副中継装
置8、カード発行機6、金額付加機7および球貸機3の
間も有線接続としてもよい。ちなみに、副中継装置8
は、ホール内のすべてのカード発行機6、金額付加機7
および球貸機3との間でワイヤレス接続が可能な適切な
設置位置、例えば、赤外線通信の場合は副中継装置8か
らすべての通信相手が見通せる位置が存在する場合、設
置数を1台とすることができる。
【0011】B.カード会社との決済方法 次に、カード会社11とホール間の対価決済の仕組みに
ついて、簡単に説明する。既述のとおり、カード会社1
1は、定期または随時に球貸管理装置4にアクセスし、
カード発行機6や金額付加機7によってプリペイドカー
ド9に記録されたカード総売上金額に相当する総売上金
額情報と、プリペイドカード9を用いて貸し出された総
球貸金額情報とを把握する。そして、カード会社11
は、ホールに対して総売上金額情報で示された金額の支
払いを求め、一方、ホールはカード会社11に対して総
球貸金額情報に示された金額の支払いを求める。その結
果、ホールとカード会社11の間で決済が行われる。
【0012】C.遊技装置の前面構成 図2は遊技装置1を示す図(図1に示された遊技装置1
の拡大図に相当する)であり、遊技装置1は既述のとお
り遊技機2とこの遊技機2に併設された球貸機3とによ
り構成されている。遊技機2は額縁状の前面枠71と、
ガラスを支持する金枠(ガラス枠)72と、遊技領域が
形成された遊技盤73と、前面表示パネル74と、前面
表示パネル74の下方に設けられた操作パネル75とを
有しており、前面枠71は遊技機2を設置している木製
の機枠(図示略)に対して開閉可能に支持され、金枠7
2は前面枠71に開閉可能に支持されている。
【0013】表示パネル74は一端側が前面枠71に開
閉可能に支持され、賞球および貸球を受ける上皿81が
形成されるとともに、上皿81の球を球貯留皿(受皿と
もいう)82に移すために両者を接続する通路を開閉す
るための開閉レバー83が設けられている。上皿81に
はプリペイドカードの未使用金額を表示する残高表示器
81a、球貸可能状態(プリペイドカードに未使用金額
があり且つ不正が検出されていない状態)を表示する球
貸可能表示器81b、球貸機3に対して所定数量の球貸
を要求する際に操作される球貸スイッチ81cおよびプ
リペイドカードの返却(球貸機3からの排出)を要求す
る際に操作される返却スイッチ81dが設けられてい
る。
【0014】操作パネル75には、灰皿84および前述
の球貯留皿82が形成されるとともに、球貯留皿82に
貯留された球を外部下方に抜くための球抜きレバー85
が設けられている。また、操作パネル75の右端部側に
は球発射用の操作ハンドル86が設けられている。遊技
盤73には前面の略円形領域をガイドレール88で取り
囲んだ遊技領域が形成されており、この遊技領域には、
複数の識別情報(いわゆる特別図柄;以下「特図」とい
う)を複数列で変動表示する特図表示装置89、大入賞
口を有する特別変動入賞装置90、特図始動口91、複
数の一般入賞口94、風車と呼ばれる複数の打球方向変
換部材96、左右のサイドランプ97、98、アウト穴
99などが備えられている。また、特図表示装置89の
上部には、前述した一般入賞口94の一つが配置されて
おり、その下に、特図の始動記憶数を表示するための4
個の特図始動記憶表示器105が設けられている。
【0015】特図始動口91には特図始動スイッチ10
1(スイッチの符号は図4参照;以下同様)が設けられ
ており、複数の一般入賞口94には各入賞口ごとの入賞
スイッチ102が設けられている。また、特別変動入賞
装置90の大入賞口内における継続入賞流路には継続ス
イッチ103が設けられており、特別変動入賞装置90
の一般入賞流路にはカウントスイッチ104が設けられ
ている。特図始動スイッチ101は特図始動口91に球
が入賞したことを検出し、入賞スイッチ102は複数の
一般入賞口94の各々に球が入賞したことを検出する。
また、カウントスイッチ104は特別変動入賞装置90
の大入賞口に入った全ての球を検出し、継続スイッチ1
03は大入賞口に入った球のうち継続入賞(いわゆるV
入賞)した球を検出する。なお、遊技盤73の遊技領域
には、図示しない天釘やヨロイ釘などと呼ばれる多数の
障害釘が設けられている。また、遊技盤73には、その
他の各種装飾ランプやLED等が設けられていてもよ
い。さらに、遊技盤73における遊技領域の種類は、本
実施形態では、いわゆる「第1種」に属するものを例示
するが、他の種類、すなわち、「第2種」や「第3種」
または「他種」に属するものにも本発明を適用すること
ができる。
【0016】一方、球貸機3には、赤外線受光窓3a
(図3の送受信器24の前面に設けられている)、プリ
ペイドカードの挿入口3b(図3のカードR/W装置2
6のカード挿入口に相当)およびプリペイドカードの未
使用金額や不正状態を表示するための表示窓3c(図3
の表示器27の表示面に設けられている)などが備えら
れている。
【0017】D.遊技装置のブロック構成 図3は遊技機2と球貸機3を含む遊技装置1のブロック
図であり、遊技機2は、遊技制御装置12(詳細は後
述)を備えるとともに、遊技制御装置12に設けられた
外部通信端子13、排出制御装置(発明の要旨に記載の
排出制御部に相当)14、排出装置15、中継基板1
6、中継基盤16に設けられた接続端子17を備え、さ
らに、上皿(発明の要旨に記載の貸出操作部に相当)8
1に設けられた例えば3桁の7セグメント素子からなる
残高表示器81a、例えばLEDからなる球貸可能表示
器81b、球貸スイッチ81cおよび返却スイッチ81
dを備える。なお、これ以外にも、電源装置や発射制御
ユニット、発射制御装置、表示制御装置、装飾制御装置
などを備えるが、図示の都合上、省略している。
【0018】一方、球貸機3は、ワンチップマイクロコ
ンピュータ(発明の要旨に記載の貸出制御手段、判定手
段、報知手段に相当)18、発振器19、不揮発性メモ
リ20、出力インターフェース21、入力インターフェ
ース22、通信制御装置23、送受信器24、カードR
/W(リード/ライト)制御装置25、カードR/W装
置26、表示器27、チップ用端子28および球貸用端
子29を備える。なお、図中の丸付きアルファベット符
号(a〜d)は、同一符号同士の信号線がつながってい
ることを示す。ワンチップマイクロコンピュータ18
は、後述の球貸制御プログラム(図9〜図11参照)を
実行して球貸制御やアミューズチップ(後述の遊技用演
算処理装置200;発明の要旨に記載の遊技制御部に相
当)の正当性判定処理等を行い、発振器19はワンチッ
プマイクロコンピュータ19の動作クロックを発生す
る。不揮発性メモリ20は、電源をオフにしている間も
記憶内容を保持できる記憶デバイスであり、例えば、E
EPROM(Electrically Erasable and Programmable
Memory)やバッテリバックアップされた揮発性半導体
メモリ(SRAM:Static Random Access Memoryな
ど)で構成され、アミューズチップの正当性判定基準情
報としての判定用IDコード(球貸機3に併設された遊
技機2の遊技制御装置12に実装されたアミューズチッ
プの個体番号と同一のIDコード)を格納する。
【0019】通信制御装置23は、送受信器24と副中
継装置8との間で行われるワイヤレス通信(本実施の形
態では、赤外線通信であるが無線通信であってもよい)
を制御する。カードR/W制御装置25は、カードR/
W装置26に挿入されたプリペイドカードの記憶情報
(カードの個体識別情報や発行者情報などのセキュリテ
ィ情報と金額情報)の読み込みと書き込みの制御を行う
とともにプリペイドカードの排出または挿入禁止の制御
を行い、出力インターフェース21および入力インター
フェース22は、ワンチップマイクロコンピュータ18
の内部バス(不図示)と、通信制御装置23およびカー
ドR/W制御装置25との間のデータ入出力を制御する
とともに、チップ用端子28ならびに球貸用端子29
と、ワンチップマイクロコンピュータ18の内部バスと
の間のデータ入出力を制御する。
【0020】また、出力インターフェース21とホール
の管理装置(以下、ホールコンピュータ30)との間を
図示のように接続し、ホールコンピュータ30へ所要の
情報を出力するようにしてもよい。この場合、所要の情
報には、球貸情報やアミューズチップの正当性情報およ
び球貸機3のステータス情報(球貸機能の有効/無効の
情報)などを含めることができる。また、球貸情報はパ
ルスの数で金額(例えば、1パルス=100円、nパル
ス=n×100円)を表すものであってもよい。遊技機
2と球貸機3の間は、各々所要数の信号線で構成された
二つのハーネス31、32で接続されている。第一ハー
ネス31の両端に設けられたコネクタ(接続端子)31
a、31bはそれぞれ、遊技機2の外部通信端子(遊技
制御装置12に設けられた外部通信端子13)と球貸機
3のチップ用端子28に接続され、第二ハーネス32の
両端に設けられたコネクタ(接続端子)32a、32b
はそれぞれ、遊技機2の接続端子(中継基盤16に設け
られた接続端子17)と球貸機3の球貸用端子29に接
続されている。
【0021】なお、“ハーネス”とは一般に複数の信号
線を束ねて構成した配線部品のことを指すが、これに限
定しない。例えば、複数の信号線を帯状にまとめたもの
であってもよいし、柔軟性のある帯状の薄膜材料上にプ
リント配線を施したものであってもよい。また、信号線
やプリント配線の数も特に限定しない。1本だけのも
の、すなわち、1本の線で時分割に情報を送ったり、シ
リアルデータで情報を送ったりするものであってもよ
い。さらに、信号線の種類も特に限定しない。単線の金
属導体はもちろんのこと、同軸線であってもよいし、光
ファイバーであってもよい。因みに、第一ハーネス31
と第二ハーネス32の構造のうち、特にコネクタの構造
は物理的に異なっていることが望ましい。例えば、第一
ハーネス31のコネクタ31a、31bをD−sub型
とし、第二ハーネス32のコネクタ32a、32bをD
−sub以外の形式とする。このようにすると、ハーネ
スの接続間違いを確実に防止できるから好ましい。な
お、上記のコネクタ形式(D−sub型)は単なる例示
にすぎない。
【0022】このような構成を有する遊技機2および球
貸機3は、球貸機3のカードR/W装置26に挿入され
たプリペイドカードの金額情報とセキュリティ情報を、
ワンチップマイクロコンピュータ18の制御の下、カー
ドR/W装置26で読み取り、その読み取り情報のうち
の特に金額情報を、第二ハーネス32を介して遊技機2
に送出し、遊技機2の上皿81に設けられた残高表示器
81aに表示することができる。遊技者が残高表示器8
1aの表示を確認して球貸スイッチ81cを押すと、そ
の情報が第二ハーネス32を介して球貸機3に伝えら
れ、ワンチップマイクロコンピュータ18の制御の下、
カードR/W装置26によりプリペイドカードの金額情
報が球貸スイッチ81cの操作回数に応じて減らされて
(例えば、1操作回ごとに200円;この金額はホール
ごとに設定可能)更新されるとともに、第二ハーネス3
2を介して遊技機2の排出制御装置14に上記操作回数
に応じた球貸信号が送出され、排出制御装置14からの
指令に応答して排出装置15から上記操作回数に応じた
数量の遊技球が遊技機2の上皿81に排出される。な
お、プリペイドカードの金額情報がゼロになった場合
は、残高表示器81aの未使用金額をゼロにするととも
に、カードR/W装置26からプリペイドカードを排出
し、且つ、球貸可能表示器81bを非球貸し状態(例え
ば、消灯)にする。また、返却スイッチ81dが押され
た場合も当然ながらカードR/W装置26からプリペイ
ドカードを排出する。
【0023】球貸機3は、以上の球貸機能を有するほ
か、さらに、アミューズチップの正当性判定機能を有す
る。この正当性判定機能は、第一ハーネス31を介して
遊技制御装置12の遊技用演算処理装置200からアミ
ューズチップの個体番号(遊技用演算処理装置200の
IDコード)と、遊技用演算処理装置200で実行した
遊技プログラムの正当性判定結果とを取得し、あらかじ
め球貸機3の不揮発性メモリ20に格納されている判定
用IDコードと上記IDコードとを比較して、一致の場
合にOK(正当な遊技機2であると判定;以下“真”と
する)を、不一致の場合にNG(不当なまたは改竄され
た遊技機2であると判定;以下“偽”とする)を判定
し、さらに、上記取得した遊技プログラムの正当性判定
結果からもOK(真)とNG(偽)を判定するというも
のであり、OKを判定した場合に上記球貸機能を有効に
する一方、NGを判定した場合に上記球貸機能を無効化
して(すなわち、球貸機3を不能動化して)球貸制御を
停止する(この場合、停止と共に球貸管理装置4へ当該
状態を通知する)というものである。
【0024】そして、球貸機3は、球貸ネットワーク1
0からの要求に応じて、この正当性判定の情報と、上記
球貸機能に係る情報(プリペイドカードの金額情報やセ
キュリティ情報および球貸金額情報)とを要求元の球貸
管理装置4に送出するという機能も有する。
【0025】球貸機3の不揮発性メモリ20への判定用
IDコードの設定は、例えば、球貸管理装置4から行
う。具体的には、遊技機2を入れ替えた際に、その遊技
機2に実装されているアミューズチップのIDコード
(納入メーカーが把握している)と同一のIDコード
を、その遊技機2のアドレスと一緒に球貸管理装置4に
セットすると、球貸管理装置4より、当該アドレスの遊
技機2に併設された球貸機3に対して、IDコードの設
定要求が送出されるようになっており、このIDコード
設定要求を受けた球貸機3は、同要求と同時に送られて
くるIDコードを不揮発性メモリ20の所定領域に書き
込むようになっている。したがって、不揮発性メモリ2
0に書き込まれた判定用IDコードと、その球貸機3に
併設された遊技機2のアミューズチップのIDコードと
は常に一致していなければならないが、例えば、アミュ
ーズチップ(または遊技制御装置15または遊技機2)
が不正に交換された場合は、両IDコードが一致しなく
なるから、確実に不正を発見することができ、不正の報
知、例えば、球貸ネットワーク10への情報送出や球貸
機3の前面に設けられた表示器27への警告表示を行う
ことができるとともに、速やかに球貸機3を不能動化し
て球貸制御を停止することができ、ホールの経済的損失
を回避することができる。
【0026】E.遊技制御装置の構成 図4は遊技制御装置12のブロック図である。遊技制御
装置12は、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うア
ミューズチップ(遊技用演算処理装置200)と、高精
度な発振周波数を分周して所定のクロック信号CLKを
発生する発振器111と、CLKを更に分周して所定周
期(例えば2ms周期)のリセット信号RSTを発生す
るリセット発生器112と、各種センサ信号を入力する
入力インターフェース113と、各種駆動信号を出力す
る出力インターフェース114と、遊技に必要な効果音
(電子音や音声合成音)を生成するサウンドジェネレー
タ115と、サウンドジェネレータ115からの効果音
信号を増幅して遊技機2の適宜箇所に設けられたスピー
カー116に出力するアンプ117と、外部通信端子1
3とを含んで構成され、外部通信端子13と球貸機3と
の間を第一ハーネス31で接続し、この第一ハーネス3
1を介して遊技用演算処理装置200の外部通信制御回
路220(図5参照)と球貸機3のチップ用端子28
(図3参照)との間の信号伝送を可能にする。
【0027】入力インターフェース113は、遊技盤に
設けられた各入賞センサ、すなわち、特図始動スイッチ
101、入賞スイッチ102、継続スイッチ103およ
びカウントスイッチ104からの各信号を選択的に取り
込んで遊技用演算処理装置200の外部バスインターフ
ェース204(図5参照)に入力するものであり、その
選択動作は遊技用演算処理装置200からのチップセレ
クト信号CS0〜CS7(図5参照)に従って行われ
る。なお、入賞スイッチ102を表す矩形状図形の中に
記載した“1〜n”は、この入賞スイッチ102がn個
設けられていることを表している。但し、nは一般入賞
口94の数である。出力インターフェース114は、遊
技用演算処理装置200の外部バスインターフェース2
04(図5参照)から取り出された信号を遊技機2の各
部、すなわち、外部情報端子118、表示制御装置11
9、特図始動記憶表示器105、大入賞口ソレノイド1
21、排出制御装置14、装飾制御装置123などに選
択的に出力するものであり、その選択動作は入力インタ
ーフェース113と同様に遊技用演算処理装置200か
らのチップセレクト信号CS0〜CS7(図5参照)に
従って行われる。因みに、各部の機能を説明すると、外
部情報端子118はホールコンピュータ30に対して遊
技情報を出力するためのもの、表示制御装置119は特
図表示装置89の表示制御を行うためのもの、特図始動
記憶表示器105は特図の始動記憶数を表示するための
もの、大入賞口ソレノイド121は特別変動入賞装置9
0の大賞口の開閉を行うためのもの、排出制御装置14
は排出装置15を駆動して遊技媒体(遊技球)の排出制
御を行うためのもの、装飾制御装置123は遊技盤各部
の装飾ランプやLED等の点灯制御を行うためのもので
ある。
【0028】F.遊技用演算処理装置の構成 図5は遊技用演算処理装置200のブロック図である。
遊技用演算処理装置200は遊技制御を行う遊技ブロッ
ク200Aと、情報管理を行う管理ブロック200Bと
に区分され、以下に説明する各ブロックの構成要素を共
通の半導体基板上に実装してワンチップ化し、パッケー
ジングして製造された、アミューズメントチップであ
る。遊技ブロック200Aは、CPUコア(発明の要旨
に記載の遊技プログラム判定手段に相当)201やプロ
グラムROM202およびユーザワークRAM203と
いった構成要素を含むとともに、外部バスインターフェ
ース204、クロックジェネレータ205、リセット/
割込制御回路206、アドレスデコーダ207、入出力
制御回路208、乱数生成回路209、リセットタイミ
ング部210およびアトリビュートレジスタ211など
の構成要素を含み、且つ、これらの構成要素を接続する
CPUバス212を含む。
【0029】CPUコア201は、図示は略すが、各種
のレジスタ群、算術・論理演算ユニット(ALU:Arit
hmetic and Logic Unit)、命令レジスタ(IR:Instr
uction Register)、デコーダ、プログラムカウンタ
(PC:Program Counter)、スタックポインタ(S
P:Stack Pointer)、これらを結ぶデータバス、アド
レスバスおよび各種の制御部をコア内に含む、例えば、
Z80アーキテクチャのCPUコアであり、プログラム
ROM202に格納された遊技プログラム(図8の遊技
プログラム202a参照)に基づいて遊技機2の遊技制
御に必要な各種機能をソフト的に実現するものである。
プログラムROM202は、データの書き込み回数が1
回だけの不揮発性半導体メモリ(例えば、ワンタイムP
ROM)であり、その記憶内容は、図8に示すように、
遊技プログラム202aおよびチェックコード202b
などである。なお、チェックコード202bの使用目的
は後述する。ユーザワークRAM203は、CPUコア
201の主記憶に相当し、例えば、SRAM等の高速半
導体デバイスで構成され、遊技ブロック200Aにおけ
る遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエ
リア(作業領域)として用いられるものである。
【0030】外部バスインターフェース204は、図4
の入力インターフェース113や出力インターフェース
114との間で、複数ビット(例えば、16ビット)の
外部アドレス信号A0〜A15、複数ビット(例えば、
8ビット)の外部データ信号D0〜D7、メモリリクエ
スト信号MREQ、入出力リクエスト信号IORQ、メ
モリ書込み信号WR、メモリ読み出し信号RDおよびモ
ード信号MODEなどの信号インターフェース処理を行
うものである。
【0031】例えば、MODE信号をアクティブにした
状態で、外部アドレス信号A0〜A15を順次にインク
リメントしながら、外部データ信号D0〜D7を外から
加えると、プログラムROM202への書き込みモード
となって遊技機の製造メーカあるいは第三者機関による
遊技プログラムの書き込みが可能になる。但し、プログ
ラムROM202への遊技プログラムの書き込みが終了
すると、後述のハードウェアパラメータROM214
(図ではHWパラメータROMと略記している)の所定
領域に書込終了コードが記録されるようになっており、
ハードウェアパラメータROM214に書込終了コード
が記録されている場合には、プログラムROM202へ
の遊技プログラムの書き込みができないようになってい
る。また、MREQ信号またはIOREQ信号をアクテ
ィブにした状態でWR信号をアクティブにすると、所定
の外部I/Oに外部データ信号D0〜D7を書き込むこ
とができ、RD信号をアクティブにすると、所定の外部
I/Oから外部データ信号D0〜D7を取り込むことが
できるようになっている。なお、所定の外部I/Oと
は、図4の入力インターフェース113の各ポートまた
は出力インターフェース114の各ポートもしくはサウ
ンドジェネレータ115のうち、チップセレクト信号C
S0〜CS23の状態とWR信号またはRD信号の状態
に応じて選択される一つの要素のことである。
【0032】クロックジェネレータ205は外部(図4
の、発振器111)からのクロック信号CLKを基に内
部クロック信号を発生してCPUコア201を含む遊技
用演算処理装置200の各ブロックに供給する。リセッ
ト/割込制御回路206は外部(図4のリセット発生器
112)から入力するリセット信号RSTに応答してC
PUコア201をシステムリセットするとともに、遊技
用演算処理装置200の内部の各種リソースを初期状態
に設定する。アドレスデコーダ207はCPUバス21
2のアドレスバスの情報をデコードし、そのデコード結
果に応じたI/Oリソース選択用の内部信号を発生す
る。入出力制御回路208はアドレスデコーダ207か
らのI/Oリソース選択用内部信号に基づいてチップセ
レクト信号CS0〜CS7のアクティブ/インアクティ
ブ状態をコントロールし、図4の入力インターフェース
113のポートの一つまたは出力インターフェース11
4のポートの一つもしくはサウンドジェネレータ115
を選択する。乱数生成回路209は遊技の実行過程にお
いて遊技価値(例えば、大当り)を付加するか否か等に
係わる乱数(乱数は、大当たりの決定や停止時の図柄の
決定等に使用)を生成するもので、一様性乱数を生成す
る数学的手法(例えば、合同法あるいはM系列法等)を
利用している。リセットタイミング部210はCPUコ
ア201に対するユーザー定期リセット信号を発生する
もので、そのリセット間隔は、アトリビュートレジスタ
211に設定された値で決められる。
【0033】アトリビュートレジスタ211は、ユーザ
ー定期リセット間隔などのハードウェアパラメータ設定
値を保持するもので、アトリビュートレジスタ211の
出力ポートはリセットタイミング部210に接続され、
入力ポートは管理バス221を介して管理ブロック20
0Bに接続されている。アトリビュートレジスタ211
へのユーザー定期リセット間隔設定値の書込は、管理バ
ス221を介して管理ブロック200Bから行われるよ
うになっており、その設定タイミングは、遊技用演算処
理装置200のシステムリセット時である。CPUバス
212は図示は略すがデータバス、アドレスバスおよび
コントロールバスを含み、CPUコア201と周辺回
路、すなわち、プログラムROM202、ユーザワーク
RAM203、外部バスインターフェース204、クロ
ックジェネレータ205、リセット/割込制御回路20
6、アドレスデコーダ207および乱数生成回路209
との間を接続するとともに、管理ブロック200Bの一
部の構成要素(ブートROM213、ハードウェアパラ
メータROM214およびバスモニタ回路216)にも
接続されている。
【0034】次に、遊技用演算処理装置200における
情報管理を行う管理ブロック200Bの構成を説明す
る。管理ブロック200Bは、ブートROM213、ハ
ードウェアパラメータROM214、管理用ワークRA
M215、バスモニタ回路216、セキュリティメモリ
(発明の要旨に記載の記憶手段に相当)217、IDプ
ロパティRAM(発明の要旨に記載の記憶手段に相当)
218、制御回路219、外部通信制御回路220およ
び管理バス221を含むとともに、遊技ブロック200
Aから延びるCPUバス212の一部を含んで構成され
ており、CPUバス212は、ブートROM213、ハ
ードウェアパラメータROM214およびバスモニタ回
路216に接続されている。
【0035】ブートROM213はブートプログラムや
管理ブロックの自己診断プログラム(図8の自己診断プ
ログラム等213aを参照)を格納しており、遊技用演
算処理装置200のシステムリセット時(正確には、シ
ステムリセット直後に実行される管理ブロック200B
の初期化処理の正常完了後に)、このブートプログラム
が立ち上がって、遊技プログラムの正当性判定処理(こ
の判定処理の詳細については後述する)を行い、遊技プ
ログラムの正当性が確認(言い換えれば改竄された遊技
プログラムでないことが確認)された場合に遊技プログ
ラムのスタートアドレス(CPU201のアドレス空間
内における所定アドレス;一般に当該アドレス空間の先
頭番地0000h)に処理を渡すようになっている。
【0036】ハードウェアパラメータROM214は所
定の書込終了コードを格納するとともに、システムリセ
ット時に遊技ブロック200Aのアトリビュートレジス
タ211などにセットするためのハードウェアパラメー
タ設定情報を格納している。書込終了コードとは、先に
も述べたとおり、プログラムROM202に遊技プログ
ラム202aを書き込んだことを示す情報である。ま
た、ハードウェアパラメータ設定情報とは、CPUコア
201の動作速度(いわゆるクロックスピード)、プロ
グラムROM202やユーザーワークRAM203の使
用アドレス範囲(アドレス上下限値)、チップセレクト
信号CS0〜CS7の使用用途(入力用/出力用)、ユ
ーザ定期リセット間隔の設定値などである。これらのハ
ードウェアパラメータは、遊技用演算処理装置200の
システムリセット時にCPUバス212、バスモニタ回
路216を介して管理ブロック200Bの制御回路21
9に読み込まれ、遊技制御に必要なハードウェアパラメ
ータ設定値として各部にセットされるようになってお
り、例えば、ユーザ定期リセット間隔の設定値は、管理
バス221を介して遊技ブロック200Aのアトリビュ
ートレジスタ211にセットされるようになっている。
【0037】管理用ワークRAM215は、バスモニタ
回路216を介して読み込まれた遊技ブロック200A
の情報(プログラムROM202の記憶内容やユーザワ
ークRAM203の記憶内容および遊技プログラムの正
当性判定結果など)を一時的に保持するための記憶領域
である。バスモニタ回路216は、CPUバス212の
状態監視を行い、CPUバス212がCPUコア201
によって使用されていないとき(例えば、遊技用演算処
理装置200のシステムリセット期間やユーザーワーク
RAM203のリフレッシュ期間)に、必要に応じてC
PUバス212を介して遊技ブロック200Aのプログ
ラムROM202やユーザワークRAM203などをア
クセスし、所要のデータ(遊技プログラムやユーザワー
クRAM203の内容など)を管理ブロック200Bに
取り込む。
【0038】セキュリティメモリ217には、遊技用演
算処理装置200の個体番号、すなわち、あらかじめ製
造メーカによって割り当てられたユニークなIDコード
(少なくとも遊技用演算処理装置200の全製造個体の
中でユニークなIDコードであること)が書き換え不能
な状態で書き込まれており、さらに、このIDコードに
加え、各種の識別情報、例えば、遊技種別コード、ラン
クコード、メーカコード、機種コードおよび検査番号な
どの情報が書き換え不能に書き込まれている。ここで、
遊技種別コードとはパチンコ機や回胴式遊技機等を区別
するための情報であり、例えば、パチンコ機の場合は
“P”、回胴式遊技機の場合は“G”を表す情報であ
る。また、ランクコードとは遊技機の機種ランクコード
(第1種、第2種、第3種または他種を区別するための
コード)を表す情報であり、メーカコードとは当該遊技
機の製造メーカを識別するためのメーカID(またはメ
ーカ番号)を表す情報であり、機種コードとは製造メー
カが設定する当該遊技機の製品コードを表す情報であ
り、検査番号(または検定コード)とは第三者機関によ
る検査に合格した遊技機に付与される番号を表す情報で
ある。IDプロパティRAM218は、セキュリティメ
モリ217と同一の内容を記憶するものである。すなわ
ち、セキュリティメモリ217の内容をコピーして記憶
するものであり、コピーのタイミングは、遊技機2の電
源投入時または遊技用演算処理装置200のシステムリ
セット時である。例えば、システムリセット直後に管理
ブロック200Bで実行される初期化処理の中でコピー
が行われる。
【0039】制御回路219は所定のシーケンスを実行
して、管理ブロック200Bの動作を制御するもので、
例えば、システムリセット時に(正確にはシステムリセ
ット直後に管理ブロック200Bで実行される初期化処
理で)セキュリティメモリ217の内容をIDプロパテ
ィRAM218にコピーしたり、ブートプログラムの中
で行われる遊技プログラムの正当性判定結果をIDプロ
パティRAM218へ書き込んだり、また、遊技中にバ
スモニタ回路216を介してCPUコア201のバス解
放期間を検出し、同期間中に遊技ブロック200Aのプ
ログラムROM202の内容やユーザワークRAM20
3の内容を読み出して管理用ワークRAM215へ書き
込んだりするほか、球貸機3からの情報要求指令に応答
して管理用ワークRAM215の記憶内容やIDプロパ
ティRAM218の記憶内容(特に、IDコード、遊技
プログラムの正当性判定結果情報)を外部へ転送するた
めに外部通信制御回路220に設定したりする。
【0040】外部通信制御回路220は外部通信端子1
3(図4参照)と第一ハーネス31を介して行われる球
貸機3(図3または図4参照)と遊技用演算処理装置2
00との間の通信を制御するもので、例えば、球貸機3
からの管理情報要求に応答して、管理用ワークRAM2
15の記憶内容やIDプロパティRAM218の記憶内
容(特にIDコード、遊技プログラムの正当性判定結果
情報)を読み出し、その読み出した情報を要求元の球貸
機3に送信するという制御を行ったり、または、球貸ネ
ットワーク10の球貸管理装置4からの管理情報要求
(この要求は球貸機3を介して行われる)に応答して管
理用ワークRAM215の記憶内容(特に遊技プログラ
ム)を要求元の球貸管理装置4に送信するという制御を
行ったりするものである。
【0041】G.遊技用演算処理装置200のシステム
リセット動作 次に、遊技用演算処理装置200のシステムリセット動
作について説明する。図6は、遊技用演算処理装置20
0の状態遷移図であり、230〜233は状態、234
〜243は遷移線である。まず、電源投入によってシス
テムリセットが発生(遷移線234)すると、管理ブロ
ック200Bで初期化処理を実行し(状態230)、そ
の結果がNG(遷移線235)であれば、所要の警報等
を発生して待機状態に移行し、OK(遷移線236、2
37)であれば、管理ブロック200Bをアイドル状態
(遷移線238:管理情報要求の待ち受け状態)にする
とともに、ブートROM213に格納されているブート
プログラムを実行する(状態232)。
【0042】そして、ブート結果がNG(遷移線24
1)であれば、所要の警報等を発生して待機状態に移行
し、OK(遷移線242)であれば、ブートリセット
(遊技プログラムのスタートアドレス発生)を発生して
プログラムROM202に格納されている遊技プログラ
ムを実行し(状態233)、以降、ユーザ定期リセット
が発生(遷移線243)する度に遊技プログラムを繰り
返す。なお、状態231に入力する遷移線239は、球
貸機3(または球貸管理装置4)からの管理情報要求を
表し、状態240から出力する遷移線240は、要求元
への管理情報応答を表す。例えば、球貸機3からの管理
情報要求であれば、遊技プログラムの正当性判定結果情
報とIDコードを球貸機3に返送し、また、球貸管理装
置4からの管理情報要求であれば、遊技プログラムを球
貸管理装置4に返送する。これらの管理情報要求(遷移
線239)と管理情報応答(遷移線240)は、いずれ
も遊技用演算処理装置200の外部通信制御回路22
0、遊技制御装置12の外部通信端子13、第一ハーネ
ス13および球貸機3のチップ用端子28を介して、遊
技用演算処理装置200と球貸機3との間でやり取りさ
れる。
【0043】H.管理ブロック200Bと遊技ブロック
200Aの動作 次に、遊技用演算処理装置200の管理ブロック200
Bと遊技ブロック200Aの動作について、その詳細を
説明する。図7は、管理ブロック200Bと遊技ブロッ
ク200Aの動作を示すフローチャートであり、左側が
管理ブロック200Bの動作フロー、右側が遊技ブロッ
ク200Aの動作フローである。上記「遊技用演算処理
装置200のシステムリセット動作」でも説明したよう
に、遊技用演算処理装置200の二つのブロック(遊技
ブロック200A、管理ブロック200B)は、電源投
入時のシステムリセットに応答して、まず、管理ブロッ
ク200Bが動作を開始する。管理ブロック200Bの
動作は制御回路219によって以下のとおりシーケンス
的に制御される。すなわち、制御回路219は、まず、
ステップC0で管理ブロック200Bの自己診断を実行
し、診断結果がOKであれば、ステップC1でハードウ
ェアパラメータROM214に書込終了コードが記録さ
れているか否かを判定する。先にも説明したように、こ
の書き込み終了コードは、プログラムROM202への
遊技プログラム202aの書き込みが終了したときに、
ハードウェアパラメータROM214に書き込まれるも
のであるから、ステップC1における判定は、要する
に、プログラムROM202に遊技プログラム202a
が格納済みであるか否かを判定していることになる。
【0044】そして、プログラムROM202に遊技プ
ログラム202aが格納されていなければ、当然ながら
以降の遊技処理を実行できないので、ステップC2に進
み、プログラムROM202への遊技プログラム202
aの書き込み処理を実行した後、フローチャートを終了
して遊技用演算処理装置200の再立ち上げ(システム
リセット)を待つ。一方、プログラムROM202に遊
技プログラム202aが格納済みであれば、プログラム
ROM202の記憶内容は、図8に示す状態となってお
り、後述する「遊技プログラムの正当性判定処理」の結
果がOKの場合に、この遊技プログラム202aをCP
Uコア201で周期的に実行(後述のステップP6参
照)して、所要の遊技制御を行うようになっている。
【0045】ところで、プログラムROM202には、
遊技プログラム202aのほかに、チェックコード20
2bのデータが書き込まれている。このチェックコード
202bは、遊技プログラムを所定の暗号化アルゴリズ
ムで暗号化して生成したデータである。ステップC1で
遊技プログラムの格納済みを判定すると、次に、ステッ
プC3で管理ブロック200Bの初期化処理を実行す
る。この初期化処理では、例えば、管理用ワークRAM
215とIDプロパティRAM218の初期化、セキュ
リティメモリ217からIDプロパティRAM218へ
のデータコピー、ハードウェアパラメータROM214
のハードウェアパラメータ設定値を遊技ブロック200
Aのアトリビュートレジスタ211などに設定する等の
処理を行う。
【0046】初期化処理を終了すると、次に、ステップ
C4でブートROM213に格納されたブートプログラ
ムを起動(図6の状態232参照)するとともに、ステ
ップC5で管理ブロック200Bをアイドル状態(図6
の遷移線238参照)にする。そして、このアイドル状
態の期間中に、球貸機3から管理情報要求を受け付ける
と、所要の管理情報応答(特に、遊技プログラムの正当
性判定結果情報とIDコード)を要求元に返送する。
【0047】ブートプログラムは、遊技ブロック200
AのCPUコア201で実行される。すなわち、これ以
降、遊技ブロック200Aの動作が開始される。CPU
コア201は、まず、ステップP0で遊技ブロック20
0Aの自己診断を行い、診断結果がOKであれば、ステ
ップP1で初期化処理を行う。この初期化処理では、例
えば、ユーザワークRAM203の初期化、アトリビュ
ートレジスタ211に設定されたハードウェアパラメー
タを用いて遊技ブロック200Aの動作条件を整える等
の処理を行う。
【0048】初期化処理を完了すると、次に、ステップ
P2で「遊技プログラムの正当性判定処理」を実行す
る。この判定処理は、図8において、ステップP2a
で、ブートROM213から読み出した暗号化アルゴリ
ズム213bを使って、プログラムROM202に書き
込まれている遊技プログラム202aを暗号化し、ステ
ップP2bで、その暗号化の際に生成された生成チェッ
クコードと、プログラムROM202に書き込まれてい
るチェックコード202bとを比較して、一致の場合に
OK(正当な遊技プログラム)を判定し、不一致の場合
にNG(改竄された不当な遊技プログラム)を判定す
る。
【0049】遊技プログラムの正当性判定処理を完了す
ると、次に、ステップP3で、上記遊技プログラムの正
当性判定の結果(OK/NG)を管理ブロック200B
のIDプロパティRAM218の所定領域に格納した
後、ステップP4で、上記遊技プログラムの正当性判定
の結果が、NGであれば、ブートプログラムを停止し
(したがって、遊技制御は行われない)、OKであれ
ば、ステップP5に進んで遊技プログラムのスタートア
ドレスに処理を渡し、以降、ステップP6の遊技制御処
理を所定周期(リセット信号RSTの周期;例えば2m
s)ごとに繰り返して実行する。なお、遊技プログラム
の判定結果がNGの場合、遊技ブロック200Aの制御
(遊技制御)は停止されるが、管理ブロック200Bの
制御(アイドル状態)はそのまま維持される。このた
め、遊技プログラムの判定結果がNGの場合であって
も、球貸機3からの管理情報要求に従って、所要の管理
情報応答(特に、遊技プログラムの正当性判定結果情報
とIDコード)を要求元に支障なく返送することができ
る。
【0050】I.遊技用演算処理装置200から球貸機
3へ通知可能な情報内容 遊技用演算処理装置200の管理ブロック200Bは、
アイドル状態中、球貸機3からの管理情報要求(図6の
遷移線239参照)があると、所要の管理情報応答を要
求元に返送する。管理情報応答は、既述のとおり、管理
用ワークRAM215の記憶内容やIDプロパティRA
M218の記憶内容であり、これらの記憶内容には以下
のものを含むことができる。なお、管理ブロック200
Bは遊技ブロック200Aによる遊技プログラム実行中
においてもアイドル状態中となっている。
【0051】<管理用ワークRAM215の記憶内容と
その記憶タイミング> (1)プログラムROM202の記憶内容:例えば、遊
技プログラム202aなどである。その記憶のタイミン
グは、バスモニタ回路216の動作期間(CPUバス2
12がCPUコア201に占有されていない期間)であ
る。 (2)ユーザワークRAM203の記憶内容:例えば、
遊技制御に関わる各種の動的情報であり、その記憶のタ
イミングは、バスモニタ回路216の動作期間(CPU
バス212がCPUコア201に占有されていない期
間)である。
【0052】<IDプロパティRAM218の記憶内容
とその記憶タイミング> (3)セキュリティメモリ217と同一の内容:例え
ば、遊技用演算処理装置200の個体番号(IDコー
ド)、遊技種別コード、ランクコード、メーカコード、
機種コードおよび検査番号などであり、その記憶のタイ
ミングはシステムリセット時である。 (4)遊技プログラムの正当性判定結果:OK(正当な
遊技プログラム)またはNG(改竄された遊技プログラ
ム)を示す情報であり、その記憶のタイミングは、ブー
トプログラムによる遊技プログラムの正当性判定処理後
である。
【0053】以上の記憶内容(1)〜(4)は、その何
れも管理情報応答に含めて球貸機3に送出することがで
きるが、特に、以下の説明からも明らかになるが、遊技
プログラムの正当性判定結果情報とIDコードは不可欠
である。また、球貸管理装置4から遊技プログラムの要
求を行う場合は、遊技プログラムも管理情報応答として
不可欠である。
【0054】J.球貸機3の制御動作 次に、球貸機3の動作を説明する。図9〜図11は、球
貸機3のワンチップマイクロコンピュータ18で実行さ
れる球貸制御プログラムのフローチャートを示す図であ
る。球貸機3は、電源投入後、まず、ステップS1で初
期化処理を実行する。この初期化処理では、例えば、通
信制御装置23、カードR/W制御装置25などの初期
化処理を行う。なお、初期化処理の際に、球貸管理装置
4への未送信データが残っていた場合、その送信処理を
行ってもよい。初期化処理を完了すると、次に、ステッ
プS2で球貸管理装置4からのアクセス(ポーリングに
よるアクセス)の有無を判定し、アクセス有りであれ
ば、ステップS3でそのアクセス種別に応じた処理を行
った後、ステップS4に進み、アクセス無しであれば、
そのままステップS4に進む。なお、球貸管理装置4か
らのアクセスの有無判定は、例えば、球貸ネットワーク
10を流れるデータパケットをモニタして、そのパケッ
トの宛先部に当該球貸機3に併設された遊技機2のアド
レスが含まれている場合にアクセス有りとする。
【0055】アクセス有りの場合、まず、ステップS3
aで、パケットのアクセス種別部に含まれるアクセス種
別コードを調べ、そのコードが「IDコード設定」を表
すコードである場合は、ステップS3bで、当該パケッ
トの情報部に含まれる判定用IDコード(メーカの技術
者または第三者機関の検査員によって球貸管理装置4に
セットされた判定用のIDコードであり、当該球貸機3
に併設された遊技機2の遊技用演算処理装置200に書
き込まれているIDコードと同一のものである。)を球
貸機3の不揮発性メモリ20の所定領域に書き込む。一
方、アクセス種別コードが「情報要求」を表すコードで
ある場合は、ステップS3cで、ワンチップマイクロコ
ンピュータ18の内部メモリに記憶保持されている「遊
技機正当性情報」および「球貸情報」(これらの情報の
内容については後述する)を球貸管理装置4に送信す
る。なお、球貸機3の電源投入直後においては、上記
「遊技機正当性情報」と「球貸情報」はワンチップマイ
クロコンピュータ18にまだ記憶保持されていない。
「遊技機正当性情報」は後述のステップS5の実行時に
記憶保持され、「球貸情報」は後述のステップS8およ
びステップS9の実行時に記憶保持されるからである。
したがって、仮に、後述のステップS5またはステップ
S8およびステップS9を1度も実行していないとき
に、球貸管理装置4から「情報要求」があった場合は、
有効な送信情報が記憶保持されていないため、球貸管理
装置4に対して、例えば、有効な送信情報が記憶保持さ
れていない旨を示すメッセージを送信するか、あるい
は、ダミーの情報を送信する必要がある。球貸管理装置
4はこの送信データ(上記メッセージまたはダミーデー
タ)を受け取ると、その回の情報応答を無視し、次順の
球貸機3のポーリングに移行する。
【0056】次に、ステップS4で、「遊技機正当性判
定条件」の成立を判定する。遊技機正当性判定条件の一
つは、球貸機3の電源投入直後である。すなわち、球貸
機3の電源を投入すると、ステップS4の判定結果が
“YES”となり、ステップS5の遊技機正当性判定処
理を実行する。遊技機正当性判定条件の他の一つは、所
定の周期信号(発振器19の発振信号を分周して作られ
る周期信号)の入力である。すなわち、所定の周期信号
が入力する度に(例えば、周期信号をF秒周期とすると
F秒ごとに)、ステップS4の判定結果が“YES”と
なり、ステップS5の遊技機正当性判定処理を実行す
る。なお、これらの条件のほかに、球貸管理装置4から
の「情報要求」も遊技機正当性判定条件の一つに加えて
もよい。すなわち、球貸管理装置4からの「情報要求」
がある度に、ステップS5の遊技機正当性判定処理を実
行するようにしてもよい。
【0057】この遊技機正当性判定処理では、まず、ス
テップS5aで遊技機情報を取得する。遊技機情報と
は、当該球貸機3に併設された遊技機2の遊技用演算処
理装置200の管理用ワークRAM215やIDプロパ
ティRAM218の記憶情報であり、特に、遊技プログ
ラムの正当性判定結果情報とIDコードである。情報の
取得手順は、まず、ワンチップマイクロコンピュータ1
8で管理情報要求の信号を生成し、その信号を、出力イ
ンターフェース21→チップ用端子28(図では出力イ
ンターフェース21→丸付きa→丸付きa→チップ用端
子28)→第一ハーネス31→外部通信端子13→外部
通信制御回路220の経路で、遊技用演算処理装置20
0の管理ブロック200Bに伝える。アイドル状態にあ
る管理ブロック200Bは、上記信号(管理情報要求の
信号)を受信すると、管理用ワークRAM215やID
プロパティRAM218の記憶情報(特に、遊技プログ
ラムの正当性判定結果情報とIDコード)を読み出し、
その情報を管理情報応答として、上記と逆の経路で要求
元の球貸機3に返送する。ステップS5aで取得された
遊技機情報は、このようにして遊技機2から返送された
情報である。
【0058】遊技機情報を取得すると、次に、ステップ
S5bで、遊技機情報中の「IDコード」と、不揮発性
メモリ20に保持されている判定用IDコードとを比較
して、一致(OK:正当な遊技用演算処理装置200で
ある)/不一致(NG:IDコードが異なる不正な遊技
用演算処理装置200である)を判定する。そして、ス
テップS5cでその判定結果と遊技機情報中の「遊技プ
ログラムの正当性判定結果情報」を、ワンチップマイク
ロコンピュータ18の内部メモリに「遊技機正当性情
報」(ステップS3c参照)として記憶保持する(すで
に記憶済みであれば記憶内容を上書きする)。次に、ス
テップS5dとステップS5fで、IDコードの判定結
果がNGであるか、または、遊技機情報中の「遊技プロ
グラムの正当性判定結果情報」がNGであるかを判定
し、いずれか一方もしくは両方がNGの場合に、異常フ
ラグをONにする(ステップS5e、ステップS5
g)。次に、ステップS6に進み、異常フラグがONに
なっている場合に、ステップS7の異常処理を実行し、
ONになっていない場合に、通常の処理、すなわち、ス
テップS8のプリペイドカード処理とステップS9の球
貸処理を実行した後、再び、前述のステップS2以降を
繰り返し実行する。
【0059】ステップS7の異常処理では、まず、ステ
ップS7aで球貸機3の表示器27に異常を表示(報
知)し、次いで、ステップS7bでカードR/W装置2
6にプリペイドカードが挿入されているか否かを調べ
る。そして、挿入されていなかった場合は、ステップS
7dでプリペイドカードの挿入を禁止するとともに、遊
技機2の球貸可能表示器81bに球貸不能表示を行い、
挿入されていた場合は、ステップS7cでプリペイドカ
ードの排出を行った後、ステップS7dでプリペイドカ
ードの挿入を禁止するとともに、遊技機2の球貸可能表
示器81bに球貸不能表示を行う。ステップS8のプリ
ペイドカード処理では、プリペイドカードのセキュリテ
ィ情報のチェック処理、プリペイドカードの金額情報
(未使用金額)の読み込み処理、遊技機2の残高表示器
81aの表示更新処理、プリペイドカードの排出処理
(但し未使用金額ゼロの場合または遊技機2の返却スイ
ッチ81dが操作された場合)、遊技機2の球貸可能表
示器81bの表示処理などを行う。ステップS9の球貸
処理では、遊技機2の球貸スイッチ81cの操作に応じ
て遊技球数の排出を指示する信号(球貸信号)を生成し
て、遊技機2の排出制御装置14に出力する処理を行
い、さらに、プリペイドカードの金額情報(未使用金
額)をその排出遊技球数に応じて減算・更新する処理を
行うとともに、排出遊技球数(すなわち、球貸数)を金
額に換算した情報を、ワンチップマイクロコンピュータ
18の内部メモリに「球貸情報」として記憶保持する処
理を行う。
【0060】K.球貸機3の動作例 球貸機3は、上記の球貸制御プログラムに従って動作す
るが、これを具体的な例で示すと以下のとおりとなる。
始めに、ホールの新規開店を想定する。この場合、球貸
機3の不揮発性メモリ20には、当該球貸機3に併設さ
れた遊技機2のIDコード(正確にはその遊技機2の遊
技用演算処理装置200に格納されたIDコード)と同
一の判定用IDコードは書き込まれていない。したがっ
て、まず、判定用IDコードを書き込む必要がある。メ
ーカの技術者、ホールの管理者または第三者機関の検査
員は、まず、対象となる球貸機3に併設された遊技機2
のIDコードをメーカ発行の技術資料等から調べ、その
IDコードとその遊技機2のアドレスを球貸管理装置4
にセットし、球貸管理装置4から上記アドレスとIDコ
ードを情報に含めたIDコード設定用のパケットを球貸
ネットワーク10に流し込む。
【0061】さて、このパケット流し込みに先立って、
対象となる球貸機3の電源をオンにしておくと、球貸機
3は、初期化処理(ステップS1)を実行した後、球貸
管理装置からのアクセスの有無判定(ステップS2)を
周期的に実行するループ状態に入っている。なお、遊技
機正当性判定条件の成立判定(ステップS4)や異常フ
ラグのチェック(ステップS6)およびプリペイドカー
ド処理(ステップS8)ならびに球貸処理(ステップS
9)等も周期的に実行しているが、IDコードの設定処
理には直接的な関係がないため、ここでは無視する。球
貸ネットワーク10に流し込まれたIDコード設定用の
パケットは、上記周期的に実行されているステップS2
(球貸管理装置からのアクセスの有無判定)で捕捉され
る。そして、ステップS3aでアクセス種別=IDコー
ド設定が判定され、ステップS3bで、球貸管理装置4
から送信された判定用IDコードを不揮発性メモリ20
に記憶する処理が行われる。
【0062】以上の判定用IDコード設定処理は、当該
球貸機3に併設された遊技機2の交換時(例えば、機器
故障による遊技制御装置12の交換時またはホールの新
装開店時)も同様である。新規開店時との違いは、球貸
機3の不揮発性メモリ20に判定用IDコードが残って
いる点にあるが、ステップS3bで、球貸管理装置4か
ら送信された判定用IDコードを不揮発性メモリ20に
記憶する際に、旧判定用IDコードが新判定用IDコー
ドで上書きされるから、処理の流れはまったく変わらな
い。次に、営業期間中における電源投入時の動作を説明
する。球貸機3と遊技機2の電源を投入すると、まず、
遊技機2は管理ブロック200Bの制御動作を開始し、
管理ブロック200Bの自己診断(ステップC0)、書
き込み終了コードの判定(ステップC1)、管理ブロッ
ク200Bの初期化処理(ステップC3)およびブート
プログラムの起動(ステップC4)を行った後、アイド
ル状態で待機(ステップC5)する。そして、ブートプ
ログラムの起動により、遊技ブロック200AのCPU
コア201は制御動作を開始し、遊技ブロック200A
の自己診断(ステップP0)、初期化処理(ステップP
1)、遊技プログラムの正当性判定処理(ステップP
2)および遊技プログラムの正当性判定結果の管理ブロ
ック200BのIDプロパティRAM218への記憶処
理(ステップP3)を行った後、遊技プログラムの正当
性判定結果がOKであれば、遊技プログラムに処理を渡
して、以降、周期的に遊技制御処理を実行する(ステッ
プP6)。
【0063】一方、球貸機3は、その間、初期化処理
(ステップS1)を実行した後、遊技機正当性判定条件
の成立判定(ステップS4)を周期的に実行するループ
状態に入っている。なお、球貸管理装置からのアクセス
の有無判定(ステップS2)や異常フラグのチェック
(ステップS6)およびプリペイドカード処理(ステッ
プS8)ならびに球貸処理(ステップS9)等も周期的
に実行しているが、遊技情報の取得処理には直接的な関
係がないため、ここでは無視する。遊技機正当性判定条
件は、先にも述べたように、電源投入時、所定の周期信
号入力時または球貸管理装置4からの情報要求時であ
る。すなわち、これらの何れかの条件が成立したとき
に、球貸機3から遊技機2に対して管理情報要求が出力
される。いま、最初の条件(電源投入)の成立時に、遊
技機2のステップP3の処理を完了していたとすると、
当該遊技機2の遊技用演算処理装置200のIDプロパ
ティRAM218には、遊技プログラムの正当性判定結
果情報とIDコードが記憶済みである。したがって、上
記最初の条件(電源投入)の成立時に球貸機3から遊技
機2に管理情報要求を出力すると、遊技機2からは、I
DプロパティRAM218に記憶された「遊技プログラ
ムの正当性判定結果情報」と「IDコード」とを含む管
理情報応答が返送される。
【0064】なお、上記最初の条件(電源投入)の成立
時に、まだ、遊技機2のステップP3の処理を完了して
いない場合は、遊技機2からは有効な管理情報応答が返
送されないが、他の条件、例えば、周期的信号の入力や
球貸管理装置4からの情報要求は電源投入後の所定時間
を経過してから成立するため、遊技機2に故障がない限
り、当然のことながらその成立時点では、遊技機2のス
テップP3の処理は完了しているはずであり、したがっ
て、遊技機2からは有効な管理情報応答が返送されるの
で、多少の待ち時間はあるものの必要な遊技機情報の取
得にまったく支障はない。
【0065】すなわち、球貸機3は、電源投入直後に
(但し、遊技機2のステップP3の処理が完了している
場合)、所要の遊技機情報(遊技機2における遊技プロ
グラムの正当性判定結果情報とその遊技機2のIDコー
ド)を取得できるとともに、所定の周期信号が入力する
度にも同遊技機情報を取得することができる。さらに、
球貸機3からの情報要求に応答して同遊技機情報を取得
することもできる。そして、球貸機3は、取得した遊技
機情報に基づいて、遊技機2の正当性を判定し、不正な
遊技機2であれば直ちに球貸機能の停止(不能動化)や
不正判定の報知(球貸可能表示器81bへの球貸し不能
表示や球貸ネットワーク10への判定結果情報の送出)
処理を行う等の所要の処置を講じることができるととも
に、球貸管理装置4からの情報要求に応じて、遊技機2
の正当性判定結果や遊技プログラムの正当性判定結果情
報およびIDコードを送り返すことができる。
【0066】L.まとめ 以上説明したとおりであるから、本実施の形態によれ
ば、以下の効果を奏することができる。 (イ)球貸機の多機能化 本実施の形態の球貸機3は、電源投入時または電源投入
以降の所定の周期信号の入力時の二つの条件(遊技機正
当性判定条件)のいずれか一方が成立したとき、もしく
は、これら二つの条件に、球貸管理装置4からの「情報
要求」時という条件を加えた三つの条件のいずれか一つ
が成立したときに、図10のステップS5の処理、すな
わち、遊技機2の遊技用演算処理装置200へ管理情報
要求を出力するとともに、その応答(管理情報応答)を
遊技用演算処理装置200から受け、同応答に含まれて
いるIDコードと、不揮発性メモリ20にあらかじめ記
憶されている判定用IDコードとを比較して、不一致の
場合に、不正な遊技用演算処理装置200であることを
判定するという遊技機正当性判定処理を実行する。そし
て、球貸管理装置4からの情報要求に応答して、ステッ
プS3aを実行し、上記のIDコード比較結果(すなわ
ち、遊技制御装置200の不正判定結果)を球貸管理装
置4に送出し、且つ、同時に上記の管理情報応答に含ま
れる遊技プログラムの正当性判定結果情報も球貸管理装
置4に送出する。このため、本実施の形態における球貸
機3は、従来どおりの球貸し機能を有するほか、さら
に、遊技制御装置200の不正判定機能、その判定結果
の球貸管理装置4への通知機能、および、遊技プログラ
ムの正当性判定結果情報の球貸管理装置4への通知機能
という新たに追加された三つの機能を有するので、球貸
機3の付加価値を高めて多機能化を図るという市場のニ
ーズに応えることができる。
【0067】(ロ)不正防止機能の強化 本実施の形態の球貸機3は、上記のとおり、遊技機2か
らの管理情報応答に含まれる遊技プログラムの正当性判
定結果情報を球貸管理装置4に伝えることができるとと
もに、さらに、同応答に含まれているIDコードと、あ
らかじめ不揮発性メモリ20に記憶されている判定用I
Dコードとを比較して、不一致の場合に、不正なアミュ
ーズチップ(遊技用演算処理装置200)であることを
判定することができる。ここで、判定用IDコードは、
その球貸機3に併設された遊技機2のアミューズチップ
(遊技用演算処理装置200)のIDコードと同一のも
のがあらかじめ不揮発性メモリ20に記憶されているか
ら、そのアミューズチップ(遊技用演算処理装置20
0)を使用している限り、IDコードの不一致は起きな
い。しかし、遊技機2それ自体、または、遊技機2に搭
載された遊技制御装置12、もしくは、その遊技制御装
置12に実装されたアミューズチップ(遊技用演算処理
装置200)のいずれかが不正に交換された場合は、交
換後のアミューズチップ(遊技用演算処理装置200)
のIDコードと、判定用コードとが一致しなくなるか
ら、これら三つのケースの不正交換を確実に検出するこ
とができる。一方、前述の遊技プログラムの正当性判定
処理(図7のステップP1参照)だけではこのような不
正交換を見抜けない場合がある。すなわち、何らかの手
段によって、アミューズチップ(遊技用演算処理装置2
00)のプログラムROM202に記憶された遊技プロ
グラム202aが改竄された遊技プログラムに書き換え
られるとともに、同プログラムROM202に記憶され
たチェックコード202bもその書き換え後の遊技プロ
グラム202aに対応するように書き換えられてしまっ
た場合である。このような場合、改竄された遊技プログ
ラム202aの生成チェックコードと、同プログラムR
OM202に記憶されたチェックコード202bとが一
致してしまうからである。したがって、本実施の形態の
球貸機3は、このようなアミューズチップ(遊技用演算
処理装置200)の不正交換(遊技機2それ自体、およ
び、遊技機2に搭載された遊技制御装置14の不正交換
を含む)を判定できるから、不正防止機能の強化を図る
ことができ、その結果、ホールの経済的損失を回避でき
るとともに、ホールの経済的損失の回避に伴って遊技者
へのしわ寄せをも回避することができ、以って、遊技業
界全体の健全な発展に寄与する有益な技術を提供するこ
とができる。
【0068】(ハ)ホール設備の流用化 本実施の形態の球貸機3は、球貸ネットワーク10を使
って不正情報の収集を行っているが、この球貸ネットワ
ーク10は、プリペイドカード方式を採用する多くの球
貸システムにとって既存の設備である。したがって、新
たに不正情報収集用のネットワークを構築する必要がな
く、ホールの改修コストを軽減できるばかりか、改修の
ための工事期間も短くて済み、既存のホールに導入しや
すい有益な技術を提供することができる。
【0069】なお、本発明の実施の形態は、パチンコ機
を例にしたが、これに限定されない。要は、遊技球やコ
インなどの遊技媒体の借り受け代価弁済のために、前払
式証票(プリペイドカード)を使用する遊技場に設置さ
れる遊技装置であればよく、例えば、回胴式遊技機やそ
の他の遊技機であってもよい。また、本発明の実施の形
態は、プリペイドカードを用いた球貸システムを例に
し、そのプリペイドカードに記録された情報の読み取り
や書き換えを行う際に、プリペイドカードをカードR/
W装置26の挿入口3bに差し込み、カードR/W装置
26の情報読み書き部(不図示)とプリペイドカードの
情報記録部とを接触させるタイプ(接触型)を例にした
が、これに限定されない。カードR/W装置26は、前
述のとおり、電子的方法または磁気的方法もしくはもし
くは人の知覚によって認識できないその他の方法、例え
ば、目に見えない光線を照射することによってその記録
情報の読み取りが可能となる当該記録情報を印刷するた
めの方法を用いて、情報の読み取りや書き換えを行うこ
とができるものであればよく、上記の接触型はもちろん
のこと、情報読み書き部の上にプリペイドカードを載置
するタイプ、または、情報読み取り部とプリペイドカー
ドの情報記録部とを近づける非接触のタイプであっても
よい。発明の要旨に記載の“装着”という用語は、これ
らのタイプをすべて包含する意味で用いられている。ま
た、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であ
って、制限的なものではないと考えられるべきである。
すなわち、本発明の範囲は、上記の実施の形態における
説明に基づいて制限的に解釈されるものであってはなら
ない。あくまでも、特許請求の範囲の記載によって示さ
れ、且つ、特許請求の範囲の記載と均等の意味および範
囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0070】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、遊技機
の遊技媒体の貸出制御が、この遊技機に接続された遊技
媒体貸出機から行われるとともに、遊技機の遊技制御に
先立ち、遊技機の遊技プログラムの正当性が判定され、
その判定結果および(または)遊技機のユニークな個体
情報が遊技媒体貸出機に伝えられ、これらの判定結果
(および)または個体情報に基づいて遊技媒体貸出機で
遊技機の正当性が判定され、その判定結果が報知され
る。したがって、不正を確実に判定して報知を行うこと
ができ、速やかに所要の処置を講じて、ホールの経済的
損失を回避することができる。しかも、遊技媒体の貸出
機能に加えて、さらに、接続される遊技機の不正検出を
行う機能を遊技媒体貸出機に付加することができ、遊技
媒体貸出機の付加価値を高めて市場ニーズに応えること
ができる。請求項2記載の発明によれば、遊技制御手段
の正当性が判定されなかった場合に遊技媒体の貸出制御
が行われなくなる。したがって、遊技店の経済的損失を
確実に回避できるとともに、遊技者への迷惑も回避する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技装置および球貸ネットワークの構成図であ
る。
【図2】遊技機の前面図である。
【図3】球貸機および遊技機のブロック図である。
【図4】遊技制御装置のブロック図である。
【図5】遊技用演算処理装置のブロック図である。
【図6】遊技用演算処理装置の状態遷移図である。
【図7】遊技用演算処理装置のブロックごとの動作を示
すフローチャート図である。
【図8】プログラムROMの記憶内容を示す概念図であ
る。
【図9】球貸制御プログラムのフローチャート(1/
3)である。
【図10】球貸制御プログラムのフローチャート(2/
3)である。
【図11】球貸制御プログラムのフローチャート(3/
3)である。
【符号の説明】
1 遊技装置 2 遊技機 3 球貸機(遊技媒体貸出機) 9 プリペイドカード(記録媒体) 14 排出制御装置(排出制御部) 18 ワンチップマイクロコンピュータ(貸出制御手
段、判定手段、報知手段) 81 上皿(貸出操作部) 200 遊技用演算処理装置(遊技制御部) 201 CPUコア(遊技プログラム判定手段) 202a 遊技プログラム 217 セキュリティメモリ(記憶手段) 218 IDプロパティRAM218(記憶手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有価価値情報が書き換え可能に記録され
    た記録媒体の装着に基づいて遊技媒体の貸出制御を行う
    遊技媒体貸出機と、 前記遊技媒体貸出機に接続される遊技機と、を含み、 前記遊技機は、 遊技プログラムに従って遊技の進行を制御する遊技制御
    部と、 前記遊技媒体の排出制御を行う排出制御部と、 前記遊技媒体貸出機の貸出操作部と、を備えた遊技装置
    において、 前記遊技制御部は、 前記遊技の進行の制御を開始する前に、前記遊技プログ
    ラムの正当性を判定し、正当な遊技プログラムであるこ
    とが判定された場合に前記遊技プログラムに処理を渡す
    遊技プログラム判定手段と、 ユニークな個体情報を記憶する記憶手段と、 を備え、 前記遊技媒体貸出機は、 前記貸出操作部からの入力に基づいて排出制御部に貸出
    指令を行う貸出制御手段と、 前記記憶手段に記憶されたユニークな個体情報および
    (または)遊技プログラム判定手段の判定結果に基づい
    て、接続されている遊技制御部の正当性を判定する判定
    手段と、 前記判定手段の判定結果を報知する報知手段と、を備え
    たことを特徴とする遊技装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段は、 前記遊技制御部の正当性が判定されなかった場合に前記
    貸出制御手段を不能動化状態にすることを特徴とする請
    求項1に記載の遊技装置。
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