JP2001128971A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2001128971A
JP2001128971A JP31113899A JP31113899A JP2001128971A JP 2001128971 A JP2001128971 A JP 2001128971A JP 31113899 A JP31113899 A JP 31113899A JP 31113899 A JP31113899 A JP 31113899A JP 2001128971 A JP2001128971 A JP 2001128971A
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博 福喜多
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波診断装置の送信超音波ビームを、近距
離から遠距離まで均一にして、分解能を高める。 【解決手段】 駆動回路3、4では、振幅が一定で時間
とともに周波数が高くなるパルスを発生し、超音波変換
器1の開口中心部の振動子T2、T3を駆動する。駆動回
路1、5では、時間とともに振幅が小さくなり周波数が
高くなるパルスを発生し、超音波変換器1の開口辺縁部
の振動子T1、T4を駆動する。高周波成分に対応する実
効的開口を、低周波成分に対応する実効的開口より狭く
して、変換器1から超音波を被検体に送信する。変換器
1で受信した信号は、受信ビームフォーマ8で遅延合成
され、ダイナミックフィルタ11で、帯域フィルタ処理さ
れる。表示部13で、断層像として表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置に
関し、特に、送信超音波の実効的なビーム幅を被検深度
等に応じてダイナミックに変化させることが可能な高感
度な超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高感度な超音波診断装置として、
特開平7-111992号公報に開示されたものが知られてい
る。図9に、従来の高感度な超音波診断装置の構成を示
す。送信回路は、チャープ信号のように周波数が時間的
に変化する超音波パルスを発生して超音波振動子からな
る変換器51を駆動する駆動回路52〜55で構成されてい
る。送信波形処理部は、受信信号に対してノイズ除去や
時間分解能の改善を行うマッチトフィルタ58等の信号処
理回路で構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置においては、送出パルスの近距離に対応する実
効的開口を、遠距離に対応する実効的開口より狭くする
ことができず、送信ビームの空間分解能を高めることが
できないという問題があった。
【0004】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、送出パルスの高周波成分に対応する実効的開口、即
ち近距離に対応する実効的開口を、低周波成分に対応す
る実効的開口、即ち遠距離に対応する実効的開口より狭
くすることにより、近距離から遠距離まで均一な送信ビ
ームを実現して、分解能が高い超音波診断装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本発明では、超音波診断装置を、配列された振動
子を有する変換器と、変換器を駆動するために時間に依
存して振幅と周波数が変化する駆動パルスを発生する複
数の駆動回路と、送出超音波の高周波成分に対応する実
効的開口が低周波成分に対応する実効的開口より狭くな
るように駆動回路を制御する制御手段とを具備する構成
とした。
【0006】このように構成したことにより、近距離か
ら遠距離まで均一な送信ビームを実現して、超音波診断
装置の分解能を高くすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図8を参照しながら詳細に説明する。
【0008】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態は、超音波変換器の開口中心部では、振幅が一定
で時間とともに周波数が高くなるパルスで駆動し、開口
辺縁部では、時間とともに振幅が小さくなり周波数が高
くなるパルスで駆動する超音波診断装置である。
【0009】図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
る超音波診断装置の機能ブロック図である。図1におい
て、変換器1は、超音波の送受信を行う装置であり、配
列された振動子T1、T2、T3、T4から構成されてい
る。駆動回路2、3、4、5は、振幅の時間依存と周波
数の時間依存を有する駆動パルスを発生する回路であ
る。トリガー発生部6は、駆動回路2、3、4、5の動
作開始タイミングを制御する回路である。振幅減衰制御
部7は、駆動パルスの振幅変調特性を制御する回路であ
る。受信ビームフォーマ8は、変換器1が出力する受信
信号を遅延合成する回路である。可変利得増幅器9は、
遅延合成出力の利得を制御する回路である。利得制御手
段10は、可変利得増幅器9の利得を制御する手段であ
る。ダイナミックフィルタ11は、可変利得増幅器9の出
力に対して帯域フィルタ処理を行うフィルタである。帯
域制御手段12は、ダイナミックフィルタ11のフィルタ特
性を制御する手段である。表示部13は、ダイナミックフ
ィルタ11の出力を信号処理し断層像として表示する装置
である。
【0010】図2は、駆動回路の動作を説明するための
駆動パルスの波形図である。図2(a)は、振幅の時間
依存がなく、周波数の時間依存のみを有する駆動パルス
の例である。図2(b)パルスも、振幅の時間依存がな
く、周波数の時間依存のみを有する駆動パルスの例であ
る。図3は、図2(a)および図2(c)に示す駆動パ
ルスが、変換器1に供給される様子を示す図である。図
4は、変換器1を肋間に当て、心臓を走査するために超
音波ビームを偏向させた例である。
【0011】図5は、駆動回路2の詳細なブロック図で
ある。図5において、トリガー発生部6は、トリガー信
号を発生する回路である。制御波形発生手段20は、トリ
ガー信号により動作を開始し、制御波形−U、制御波形
−Lを発生する手段である。スイッチ21、22は、制御波
形−U、制御波形−Lにより制御されるスイッチであ
る。主電源18は、出力電圧Vmを可変定電流源24に供給
する電源である。振幅減衰制御部17は、可変定電流源24
の出力電流Icの値を制御する回路である。最低電圧検
出手段26は、可変定電流源24の出力電圧Vを検出し、可
変定電流源24の出力電流Icを制御する手段である。図
6は、制御波形、電源電圧V、駆動パルスの関係を示す
図である。
【0012】上記のように構成された本発明の第1の実
施の形態における超音波診断装置の動作を説明する。図
1の駆動回路2〜5で、時間に依存して振幅と周波数が
変化する駆動パルスを発生し、振動子T1〜T4を駆動し
て超音波の送信を行う。振幅減衰制御部7で、駆動回路
2〜5を制御して駆動パルスの振幅変調特性を変えるこ
とにより、送信ビームのフォーカスを合わせたり、超音
波ビームを偏向させる。トリガー発生部6で、駆動回路
2〜5の動作開始タイミングを制御する。
【0013】変換器1から送信された超音波が生体組織
で反射されて戻ってくると、変換器1で受信される。変
換器1で受信した超音波は電気信号に変換されて、受信
ビームフォーマ8で遅延合成される。利得制御手段10の
制御の下に、可変利得増幅器9で、遅延合成出力の利得
を制御する。帯域制御手段12の制御の下に、ダイナミッ
クフィルタ11で、可変利得増幅器9の出力に対して帯域
フィルタ処理を行う。利得制御手段10と帯域制御手段12
は、振幅減衰制御部7により制御される。表示部13で、
ダイナミックフィルタ11の出力を信号処理し断層像とし
て表示する。
【0014】図2を参照して、駆動パルスについて説明
する。図2(a)に示す3値のパルスCU−3は、振幅
の時間依存がなく、周波数の時間依存のみを有する駆動
パルスである。図2(b)に示す2値のパルスCU−2
は、開始時において周波数が低く、終了時において周波
数が高いチャープパルスである。パルスCU−2も、振
幅の時間依存がなく、周波数の時間依存のみを有する駆
動パルスである。以後、3値の駆動パルスの場合につい
て説明するが、2値の駆動パルスでも同様な機能を果た
す。図2(c)に示すパルスCU−M3は、振幅の時間
依存があるパルスで、振幅が時間的に減衰する。すなわ
ち、振幅減衰があり、周波数の時間依存もある駆動パル
スである。CU−M3のパルスの前縁における振幅を初
期振幅、後縁における振幅を終了振幅と呼ぶ。図2
(c)に示すパルスCU−M3は、図2(a)に示すパ
ルスCU−3と同一の周波数時間依存を有する。
【0015】図3を参照して、図2(a)および図2
(c)に示す駆動パルスを、変換器1に供給する場合を
説明する。変換器1の開口中心部には、振幅減衰が無い
パルスCU−3が印加される。開口辺縁部には、振幅減
衰が大きいパルスCU−M3が印加される。変換器1か
らは、パルスCU−3とパルスCU−M3に応じた超音
波パルスが送信される。このため、開口の中心部におい
ては、開口の辺縁部に比べてパルスの高周波成分が多く
なる。一方、パルスの低周波成分は、開口内で一様とな
る。
【0016】この様にして被検体中に送信された超音波
パルスは、被検体内で反射され、反射エコーとして変換
器1で受信され、受信信号に変換される。振動子T1〜
T4からの受信信号は、受信ビームフォーマ8で遅延合
成される。遅延合成出力の振幅は、駆動パルスの波形に
も依存するので、振幅減衰制御部7で可変利得制御手段
10を介して可変利得増幅器9の利得を制御することによ
り、駆動パルスの波形による影響を補正する。
【0017】ダイナミックフィルタ11で、反射エコーの
到着時間に応じて帯域特性を変化させる。例えば、到着
時間が短い近距離からの反射エコーに対しては、通過帯
域の中心周波数を高める。高い周波数は開口中心部から
送出されているので、高周波成分に対する実効的開口は
小さくなり、近距離のいたるところで細いビームを得る
ことができる。また、到着時間が長い遠距離からの反射
エコーに対しては、通過帯域の中心周波数を低める。低
い周波数は開口全面から送出されているので、低周波成
分に対する実効的開口は大きくなり、遠距離において収
束が可能となり細いビームを得ることができる。受信信
号の周波数特性は、駆動パルスの波形にも依存するの
で、振幅減衰制御部7で帯域制御手段12を介してダイナ
ミックフィルタ11の帯域特性を制御することにより、駆
動パルスの波形による影響を補正する。
【0018】以上の様にして、低周波成分に対応する実
効的開口を広く、かつ高周波成分に対応する実効的開口
を狭くすることにより、図3に示すように、ダイナミッ
クフィルタ11で周波数成分を選択された実効的ビームの
幅を、近距離から遠距離にわたり均一に細くすることが
できる。
【0019】図4を参照して、変換器1を肋間に当て、
心臓を走査するために超音波ビームを偏向させる場合に
ついて説明する。図4(a)のパルスは、反偏向側の振
動子T1に印加される。これは、図2(a)の波形と同
じCU−3のパルスである。図4(b)のパルスは、偏
向側の振動子T4に印加される。これは、図2(c)の
波形と同じ、CU−M3のパルスである。この様にして
送信されたパルスは、高周波成分が変換器1の開口の反
偏向側に多い。したがって、肋骨に反射されること無
く、近距離を走査することができる。また、低周波成分
の実効的開口は広いので、遠距離に収束させることが可
能である。この様にして、近距離、遠距離ともに良好な
画像を得ることができる。
【0020】図5を参照して、駆動回路2の動作を説明
する。トリガー発生部6で、トリガー信号を発生する
と、制御波形発生手段20は、トリガー信号により動作を
開始し、制御波形−U、制御波形−Lを発生する。スイ
ッチ21、22は、制御波形−U、制御波形−Lによりスイ
ッチングする。トランス23の一次側には、スイッチ21、
22が接続され、トランス23の一次側のセンタータップに
は、電圧Vが印加されている。トランス23の二次側に
は、負荷として変換器1が接続されている。トランス23
の二次側から変換器1に駆動パルスが印加される。スイ
ッチ21、22、およびトランス23により、電源電圧制御型
のパルス増幅器を構成している。
【0021】可変定電流源24で出力電流Icを発生し、
トランス23のセンタータップに供給する。容量Cのコン
デンサー25が可変定電流源24に接続されている。主電源
18は、出力電圧Vmを可変定電流源24に供給している。
振幅減衰制御部17は、可変定電流源24の出力電流Icの
値を制御する。最低電圧検出手段26は、可変定電流源24
の出力電圧Vを検出し、可変定電流源24の出力電流Ic
を制御する。
【0022】制御波形発生手段20が発生する制御波形−
U、制御波形−Lにより、スイッチ21、22は互いに相補
的にオン、オフを繰り返し、トランス23のセンタータッ
プに印加される電圧Vをスイッチする。この結果、トラ
ンス23の二次側には、電圧Vに比例する駆動パルスが発
生する。その周波数は、制御波形−U、制御波形−Lに
より制御可能である。トランス23のセンタータップにか
かる電圧Vは、 V=R・Ic+(Vm−R・Ic)・exp(−t/(C・R))・・・(1) を満たす。但し、Rは、トランス23のセンタータップか
ら見たトランス23の二次側のインピーダンス、tは時間
である。
【0023】(1)式において、t=0における初期電
圧VはVmに等しい。また、t=Teにおける電圧V(=
Ve)は、Teが大となるに従い、R・Icに漸近する。
したがって、電流Icの値を小さくすれば、Veの値は小
さくなる。図6に、制御波形、電源電圧V、駆動パルス
の関係を示す。また、最低電圧検出手段26は、Veを検
出し、所定の電圧と異なる場合には、可変定電流源24の
出力電流値を変化させ、Veが所定の電圧となるように
する。この様にして、振幅減衰制御部17が変換器1に印
加される駆動パルスの振幅減衰特性を制御することがで
きる。
【0024】上記のように、本発明の第1の実施の形態
では、超音波診断装置を、超音波変換器の開口中心部で
は、振幅が一定で時間とともに周波数が高くなるパルス
で駆動し、開口辺縁部では、時間とともに振幅が小さく
なり周波数が高くなるパルスで駆動する構成としたの
で、低周波成分に対応する実効的開口を広く、かつ高周
波成分に対応する実効的開口を狭くして、実効的な超音
波ビームの幅を、近距離から遠距離にわたり均一に細く
することができる。
【0025】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態は、超音波変換器の開口辺縁部では、振幅が一定
で時間とともに周波数が低くなるパルスで駆動し、開口
中心部では、時間とともに振幅が小さくなり周波数が低
くなるパルスで駆動する超音波診断装置である。
【0026】図7は、本発明の第2の実施の形態におけ
る超音波診断装置の駆動回路の機能ブロック図である。
図7において、トリガー発生部6は、トリガー信号を発
生する回路である。制御波形発生手段201、202は、制御
波形を発生する手段である。
【0027】上記のように構成された本発明の第2の実
施の形態における超音波診断装置の動作を説明する。ト
リガー発生部6で、トリガー信号を発生する。制御波形
発生手段201、202は、トリガー信号により動作を開始し
て制御波形を発生し、パルス増幅器35、36に印加する。
主電源18で電圧Vmを発生して、可変定電圧源31、32に
印加する。可変定電圧源31は電圧Vm1を出力し、可変定
電圧源32は電圧Vm2を出力する。可変定電流源241には
可変定電圧源31の電圧Vm1が印加され、出力電流Ic1を
発生する。可変定電流源242には可変定電圧源32の電圧
Vm2が印加され、出力電流Ic2を発生する。パルス増幅
器35の電源入力には、コンデンサー101と可変定電流源2
41の出力が接続され、電圧V1が印加される。パルス増
幅器36の電源入力には、コンデンサー102と可変定電流
源242の出力が接続され、電圧V2が印加される。振幅減
衰制御部7は、可変定電圧源31の出力電圧Vm1と可変定
電流源241の出力電流Ic1を制御するとともに、可変定
電圧源32の出力電圧Vm2と可変定電流源242の出力電流
Ic2を制御する。
【0028】パルス増幅器35が出力する駆動パルスの初
期振幅は、電圧Vm1により制御可能であり、振幅減衰は
電流Ic1により制御可能であり、周波数変化は制御波形
発生手段201により制御可能である。同様に、パルス増
幅器36が出力する駆動パルスの初期振幅は電圧Vm2によ
り制御可能であり、減衰特性は電流Ic2により制御可能
であり、周波数変化は制御波形発生手段202により制御
可能である。駆動回路2からは、振幅減衰が大きく、開
始時において周波数が高く、終了時において周波数が低
い、駆動パルスCD−M3を出力することができる。一
方、駆動回路3からは、振幅減衰がなく、開始時におい
て周波数が高く、終了時において周波数が低い、駆動パ
ルスCD−3を出力することができる。さらに、駆動パ
ルスの初期電圧は、可変定電圧源31、32の出力電圧Vm
1、Vm2に比例するので、例えば駆動回路2の駆動パル
スの初期振幅を大とし、駆動回路3の駆動パルスの初期
振幅を小とすることができる。
【0029】上記のように、本発明の第2の実施の形態
では、超音波診断装置を、超音波変換器の開口辺縁部で
は、初期振幅が小で振幅が一定で時間とともに周波数が
低くなるパルスで駆動し、開口中心部では、初期振幅が
大で時間とともに振幅が小さくなり周波数が低くなるパ
ルスで駆動する構成としたので、送信パルスの高周波成
分の強度を、変換器の開口の中心と辺縁で変えることが
でき、低周波成分に対応する実効的開口を広く、高周波
成分に対応する実効的開口を狭くすることにより、実効
的な超音波ビームの幅を、近距離から遠距離にわたり細
くして高い分解能を得ることができる。
【0030】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態は、超音波変換器の開口中心部では、振幅が一定
で時間とともに周波数が低くなるチャープパルスで駆動
し、開口辺縁部では、チャープパルスをローパスフィル
タで時間とともに振幅が小さくなり周波数が低くなるパ
ルスに変換して駆動する超音波診断装置である。
【0031】図8は、本発明の第3の実施の形態におけ
る超音波診断装置の概略ブロック図である。図8におい
て、チャープ信号源41は、チャープパルスを発生する回
路である。フィルタ42、43は、ローパスフィルタであ
る。
【0032】上記のように構成された本発明の第3の実
施の形態における超音波診断装置の動作を説明する。チ
ャープ信号源41で、チャープパルスを発生する。フィル
タ42の入力には、チャープ信号源41の出力が接続され
る。フィルタ43の入力にも、チャープ信号源41の出力が
接続される。変換器1の振動子T1には、フィルタ42の
出力が接続される。変換器1の振動子T4には、フィル
タ43の出力が接続される。変換器1の振動子T2、T3に
は、チャープ信号源41の出力が接続される。
【0033】チャープパルスをフィルタ42、43に印加す
ると、その振幅は時間依存を示すCU−M3の駆動パル
スとなる。したがって、振動子T1、T4には、CU−M
3の駆動パルスが印加される。一方、振動子T2、T3に
は、フィルタを通過していない振幅の時間依存がないC
U−3の駆動パルスが印加される。
【0034】上記のように、本発明の第3の実施の形態
では、超音波診断装置を、超音波変換器の開口中心部で
は、振幅が一定で時間とともに周波数が低くなるチャー
プパルスで駆動し、開口辺縁部では、チャープパルスを
ローパスフィルタで時間とともに振幅が小さくなり周波
数が低くなるパルスに変換して駆動する構成としたの
で、送信パルスの高周波成分の強度を、変換器の開口の
中心と辺縁で変えることができ、低周波成分に対応する
実効的開口を広く、高周波成分に対応する実効的開口を
狭くして、実効的な超音波ビームの幅を、近距離から遠
距離にわたり細くして高い分解能を得ることができる。
【0035】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
では、超音波診断装置を、配列された振動子を有する変
換器と、変換器を駆動するために時間に依存して振幅と
周波数が変化する駆動パルスを発生する複数の駆動回路
と、送出超音波の高周波成分に対応する実効的開口が低
周波成分に対応する実効的開口より狭くなるように駆動
回路を制御する制御手段とを具備する構成としたので、
近距離から遠距離まで均一な送信ビームを実現して分解
能を高くできるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における超音波診断
装置の機能ブロック図、
【図2】本発明の第1の実施の形態における超音波診断
装置の駆動回路で発生する駆動パルスの波形図、
【図3】本発明の第1の実施の形態における超音波診断
装置の駆動パルスと変換器の関係を示す図、
【図4】本発明の第1の実施の形態における超音波診断
装置の駆動パルスと変換器の関係を示す図、
【図5】本発明の第1の実施の形態における超音波診断
装置の駆動回路の詳細なブロック図、
【図6】本発明の第1の実施の形態における超音波診断
装置の駆動回路の動作タイミング図、
【図7】本発明の第2の実施の形態における超音波診断
装置の駆動回路の機能ブロック図、
【図8】本発明の第3の実施の形態における超音波診断
装置の駆動回路の機能ブロック図、
【図9】従来の超音波診断装置の機能ブロック図であ
る。
【符号の説明】
1、51 変換器 2、3、4、5、52、53、54、55 駆動回路 6、56 トリガー発生部 7、17 振幅減衰制御部 8、60 受信ビームフォーマ 9、57 可変利得増幅器 10 利得制御手段 11 ダイナミックフィルタ 12 帯域制御手段 13、59 表示部 18 主電源 20、201、202 制御波形発生手段 21、22 スイッチ 23 トランス 24、241、242 可変定電流源 25、101、102 コンデンサー 26 最低電圧検出手段 31、32 可変定電圧源 35、36 パルス増幅器 41 チャープ信号源 42、43 フィルタ 58 マッチトフィルタ T1〜T4 超音波振動子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩原 尚 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 Fターム(参考) 2G047 AC13 BA03 BC13 DA00 EA03 GB02 GB16 GF07 GF10 GF11 GF17 GF18 GF20 GG16 GG17 GG35 GH07 4C301 AA02 BB23 CC01 EE03 GB03 HH02 HH04 HH15 HH24 HH37 HH38 JB13 JB29 JB38 JB42

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列された振動子を有する変換器と、前
    記変換器を駆動するために時間に依存して振幅と周波数
    が変化する駆動パルスを発生する複数の駆動回路と、送
    出超音波の高周波成分に対応する実効的開口が低周波成
    分に対応する実効的開口より狭くなるように前記駆動回
    路を制御する制御手段とを具備することを特徴とする超
    音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動回路に、振幅が時間とともに減
    衰して周波数が時間とともに上昇する駆動パルスを発生
    する手段を設け、前記制御手段に、前記変換器の開口中
    央部に対応する駆動パルスの振幅の減衰が小となるよう
    に制御する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載
    の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動回路に、振幅が時間とともに減
    衰して周波数が時間とともに上昇する駆動パルスを発生
    する手段を設け、前記制御手段に、送出超音波を電子的
    に偏向する手段と、前記変換器の開口の偏向側で駆動パ
    ルスの振幅の時間減衰が大となるように制御する手段と
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装
    置。
  4. 【請求項4】 前記駆動回路に、振幅が時間とともに減
    衰して周波数が時間とともに下降する駆動パルスを発生
    する手段を設け、前記制御手段に、駆動パルスの初期電
    圧が前記変換器の開口の中心部で高くかつ開口の中央に
    対応する駆動パルスの振幅の減衰が大となるように制御
    する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の超音
    波診断装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動回路に、振幅が時間とともに減
    衰して周波数が時間とともに下降する駆動パルスを発生
    する手段を設け、前記制御手段に、送出超音波を電子的
    に偏向する手段と、駆動パルスの初期電圧が前記変換器
    の開口の反偏向側において高くかつ開口の偏向側におい
    て駆動パルスの振幅の時間減衰が大となるように制御す
    る手段とを設けたことを特徴とする請求項1記載の超音
    波診断装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動回路に、電源電圧制御型のパル
    ス増幅器と、電源に挿入された可変の定電流源とを設け
    たことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段に、前記駆動回路の電源電
    圧の降下を検出して振幅の時間依存を制御する手段を設
    けたことを特徴とする請求項6記載の超音波診断装置。
  8. 【請求項8】 受信回路にダイナミックフィルタを設け
    たことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動回路に、チャープパルスをフィ
    ルタ処理して時間に依存して振幅と周波数が変化する駆
    動パルスを発生する手段を設けたことを特徴とする請求
    項1記載の超音波診断装置。
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