JP4116930B2 - 超音波送信装置、超音波送受信装置、および探知装置 - Google Patents

超音波送信装置、超音波送受信装置、および探知装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、超音波を送信する超音波送信装置、この送信された超音波のエコーを受信する超音波送受信装置、およびこれらを用いて物標の探知を行う探知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、一般に水中にある物標を探知するためにスキャニングソナー等の探知装置が用いられている。スキャニングソナーは、周囲の全方位の物標を探知するため、略円筒形のトランスデューサを備えており、このトランスデューサに配列形成された振動子を駆動させることによって、全周に向けて超音波の送信ビームを形成する。また、トランスデューサの円周方向(方位方向)に並ぶ所定数の振動子を用いて所定方向に受信ビームを形成し、用いる振動子列の組の選択を切り換えることによって、受信ビームの方位を順次回転させる。このことにより、全方位に亘る探知を行う。
【0003】
このようなスキャニングソナーの超音波送受信装置では、振動子を駆動する駆動パルス信号を生成する回路に、4つのスイッチング素子を用いたフルブリッジ回路が通常利用されている。また、これらのスイッチング素子を駆動するドライブ信号として、超音波信号の周波数(送信周波数)fs と同じ周波数の信号を利用するPDM制御方式が利用されている。
【0004】
図8は超音波送受信装置に用いられるフルブリッジ回路を示す等価回路図である。また、図9は、図8に示したフルブリッジ回路により生成される駆動パルス信号、および各スイッチング素子Q1 〜Q4 のドライブ信号を示した図である。
【0005】
図8、図9において、Q1 〜Q4 はスイッチング素子、GQ1〜GQ4はそれぞれスイッチング素子Q1 〜Q4 のゲート端子、XDは振動子、C1 ,C2 は直流成分除去用コンデンサ、VB は駆動電圧、VXDは振動子XDの負荷電圧である。
【0006】
図8に示すように、フルブリッジ回路は、スイッチング素子Q1 のソース端子を駆動電圧VB に接続し、ドレイン端子をスイッチング素子Q2 のソース端子に接続し、スイッチング素子Q2 のドレイン端子を接地した回路と、スイッチング素子Q3 のソース端子を駆動電圧VB に接続し、ドレイン端子をスイッチング素子Q4 のソース端子に接続しており、スイッチング素子Q4 のドレイン端子を接地した回路とから構成されている。また、スイッチング素子Q1 のドレイン端子が直流成分除去コンデンサC1 を介して振動子XDの一方の端子に接続し、スイッチング素子Q3 のドレイン端子が直流成分除去コンデンサC2 を介して振動子XDの他方の端子に接続している。
【0007】
このようなフルブリッジ回路を用いて、スイッチング素子Q1 ,Q4 に図9(b)示す送信周波数fs のドライブ信号を入力し、スイッチング素子Q2 ,Q3 に図9(c)に示す、同じ周波数fs のドライブ信号を入力することで、振動子XDには図9(a)に示す負荷電圧VXD(駆動パルス信号)が供給される。振動子XDはこの駆動パルス信号により発振して周波数fs の超音波信号を外部に出力する。ここで、このON期間、すなわち負荷電圧がVB または−VB となる期間であるオンデューティ比を制御することにより、振動子XDの振幅が制御される。このようなフルブリッジ回路を用いた超音波送信装置として、例えば、特願2002−343913号の装置がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のようなフルブリッジ回路を用いた超音波送信装置は、スイッチング素子を4つ使用するため部品点数が多くなるとともに、回路が複雑化してしまい、装置がコストアップする。
【0009】
この問題を解決する装置として、図10に示すようにスイッチング素子を2個用いて構成されたハーフブリッジ回路を用いた超音波送信装置がある。
【0010】
図10はハーフブリッジ回路を示す等価回路図である。また、図11は図10に示したハーフブリッジ回路により生成される駆動パルス信号、および各スイッチング素子Q1 ,Q2 のドライブ信号を示した図である。
【0011】
図10、図11において、Q1 ,Q2 はスイッチング素子、GQ1,GQ2はそれぞれスイッチング素子Q1 ,Q2 のゲート端子、XDは振動子、Cはコンデンサ、VB は駆動電圧、VXDは振動子XDの負荷電圧である。
【0012】
図10に示すように、ハーフブリッジ回路は、スイッチング素子Q1 のソース端子を駆動電圧VB に接続し、ドレイン端子をスイッチング素子Q2 のソース端子に接続しており、スイッチング素子Q2 のドレイン端子が接地している。また、スイッチング素子Q1 のドレイン端子がコンデンサCを介して振動子XDの一方の端子に接続した回路である。
【0013】
このようなハーフブリッジ回路を用いて、スイッチング素子Q1 ,Q2 のそれぞれに、上記PDM制御方式の図11(b)、および図11(c)に示すドライブ信号を入力することで、振動子XDには図11(a)に示す負荷電圧VXD(駆動パルス信号)が供給される。振動子XDはこの駆動パルス信号により発振して周波数fs の超音波信号を外部に出力する。ここで、オンデューティ比を制御することにより、振動子XDの振幅が制御される。
【0014】
しかしながら、このようなハーフブリッジ回路を用いて、PDM制御方式で駆動を行う構成では、図12、図13に示すような高調波が発生する。
【0015】
図12(a)はハーフブリッジ回路を用いて超音波信号を最大出力で駆動した場合の駆動パルス信号波形、(b)はその周波数スペクトル、(c)は超音波信号の周波数スペクトルである。
【0016】
図13(a)はハーフブリッジ回路を用いて超音波信号を所定レベル(−20dB)に低減させて駆動した場合の駆動パルス信号波形、(b)はその周波数スペクトル、(c)は超音波信号の周波数スペクトルである。なお、図12、図13には、超音波信号の周波数fs が81kHzの場合の例を示す。
【0017】
図12に示すように、ハーフブリッジ回路を用いて最大出力で駆動した場合、奇数倍(3倍、5倍等)の高調波が発生する。これは、フルブリッジ回路を用いた場合も同様に発生するが、振動子への出力部にローパスフィルタを挿入することによりこれらの高調波を抑制することは可能である。
【0018】
しかし、図13に示すように、ハーフブリッジ回路を用いて出力を低減する場合、全ての整数倍高調波(2倍、3倍、4倍等)が発生する。これら高調波の殆どはローパスフィルタを用いることで抑制可能であるが、2倍高調波は、超音波信号の周波数fs に非常に近い周波数成分であるので(例えば、図12であれば、超音波信号の周波数fs が81kHzの場合、2倍高調波の周波数2・fs は162kHzであるので)、2倍高調波を抑制するためには、高いQ値を有するフィルタを用いなければならず、回路設計が非常に難しくなる。さらには、高調波のレベルが超音波信号のレベルと比較して殆ど変化しないため、高い減衰量を有するフィルタを用いなければならない。これらの条件を満たす装置を構成することは非常に困難であり、実現したとしても各種の調整が必要となるため、作業負荷が増大してしまう。
【0019】
そこで、上記の不具合を改善するために、ハーフブリッジ回路でPDM制御方式に代えて、PWM制御方式を利用することが考えられる。PWM制御方式は、超音波信号の周波数(送信周波数)fs よりも高い周波数fa の駆動パルス信号を利用して、送信周波数の1周期Ts 内に周期Ta の複数のパルス信号を出力することにより、これら複数のパルス信号のパルス幅の合算によりパルス幅変調を行う方式である。このように、PWM制御用の駆動パルス信号が振動子に印加されると、振動子はこの駆動パルス信号の周波数fa では共振しないが、これを含む送信周波数fs で共振するため、送信周波数fs の超音波信号を送信することができる。なお、この各パルス信号のパルス幅は、超音波信号の周波数fs よりも高周波数fc (≧fa )の鋸歯状のRAMP信号と、超音波信号と同じ波形であるアナログ制御信号とを同期させ、これらの信号を比較することで設定される。
【0020】
このように、ハーフブリッジ回路を用い、PWM制御方式を行う場合、出力低減時であっても、超音波信号の周期Ts 内に複数のパルスが存在するので、PDM制御方式のように、周期Ts 内に極細い(幅の狭い)単発パルスを発生することがなくなるために2倍高調波等の除去が困難なスプリアスが発生しない。
【0021】
しかし、RAMP信号の周波数fc およびこれにより決定されるドライブ信号の周波数fa が超音波信号の周波数fs よりも高いため、出力が最大の場合にスイッチングによる熱損失が増加して出力効率を低下させてしまう。
【0022】
この発明の目的は、少ない部品数で構成され、高効率であり、且つ容易に高調波を抑制することができる超音波送信装置、超音波送受信装置、およびこれらを用いた探知装置を構成することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明は、複数の振動子を配列したトランスデューサと、該トランスデューサの複数の振動子を駆動パルス信号で駆動することで所定の送信周波数で且つ振動子毎に異なる振幅で超音波送信信号を出力させて超音波の送信ビームを形成する送信ビーム形成手段とを備えた超音波送信装置において、送信ビーム形成手段に、FET等のスイッチング素子を2つ直列接続し、これら2つのスイッチング素子を所定のスイッチング周波数fa でスイッチングすることにより駆動パルス信号を生成するハーフブリッジ回路を備え、超音波送信信号の出力を最大にさせる場合には、前記スイッチング周波数fa を送信周波数fs に一致させるとともに、スイッチング周波数fa の1周期内のスイッチング素子のオン時間とオフ時間とを一致させて駆動パルス信号を生成し、超音波送信信号の出力を低減させる場合には、スイッチング周波数fa を送信周波数fs よりも高い周波数にするとともに、スイッチング周波数fa の1周期内のスイッチング素子のオン時間とオフ時間との組み合わせであるオンオフパターンを制御し、送信周波数fs の1周期内に含まれる複数のオンオフパターンに基づいて駆動パルス信号を生成することを特徴としている。
【0024】
この構成では、超音波送信信号の出力が最大の場合には、送信周波数とスイッチング周波数とを一致させることで、スイッチング素子のスイッチング損失が抑制される。また、超音波送信信号の出力が低減されている場合には、スイッチング周波数を送信周波数よりも高くすることで、高調波成分がスイッチング周波数に依存するため、このスイッチング周波数を送信周波数から離すことにより、送信周波数近傍の除去不可能な高調波の発生が抑制される。また、出力が低減されていることで、高周波数でスイッチングしてもスイッチング損失の発生が比較的抑制される。
【0025】
また、この発明の超音波送信装置は、スイッチング周波数fa を、超音波送信信号の出力状態に関わらず、スイッチング周波数fa よりも高い周波数ff の基準信号により同期制御することを特徴としている。
【0026】
この構成では、ハーフブリッジ回路を用いることにより、比較的少ない部品数で駆動パルス信号が生成される。さらに、スイッチング周波数fa よりも高い周波数ff の基準信号を用いて、所望する超音波信号の振幅に応じてスイッチング周波数fa とこのスイッチング周波数fa の1周期Ta 内のオン時間が容易に可変設定される。これにより、超音波送信信号の出力が低減される場合には送信周波数fs よりも高い周波数にスイッチング周波数fa を設定することで、2倍高調波等の除去困難なスプリアスの発生が防止されるので高調波を抑制するローパスフィルタを容易に設置できる。また、超音波送信信号の出力最大時にはスイッチング周波数fa を送信周波数fs まで低くする。出力最大時には、スイッチング周波数fa を送信周波数fs に低下させても、ドライブ信号は周期Ts の極細い単発パルスとなることがないので、高調波の発生が抑制される。また、同時に、スイッチング素子のスイッチング周波数fa が低下するので、スイッチングによる熱損失の発生を抑制することができる。
【0027】
なお、この発明において、出力低減時とは、出力最大時を除く、出力低減が少ない場合や所定値以上出力低減した場合を含む。特に、所定値以上出力低減した場合に、上述の構成は有効に作用する。
【0028】
また、この発明の超音波送受信装置は、上述の超音波送信装置と、トランスデューサの複数の振動子が超音波を受信することにより発生する信号を制御して受信ビームを形成する受信ビーム形成手段とを備えたことを特徴としている。
【0029】
この構成では、送信期間にトランスデューサの複数の振動子から上述の方法で形成した超音波送信ビームを送信し、受信期間にこのトランスデューサの複数の振動子が超音波送信ビームのエコーを受信することにより発生する信号を制御することで受信ビームを形成する。
【0030】
また、この発明の探知装置は、上述の超音波送受信装置と、該超音波送受信装置の受信ビーム形成手段の制御により、送信ビーム内での探知すべき方位を順次走査して、各方位の受信信号から前記送信ビームが形成する方向の探知画像データを求め、該探知画像データを表示する手段とを備えたことを特徴としている。
また、この発明は、振動子を駆動パルス信号で駆動することで所定の送信周波数f s で超音波送信信号を送信する送信手段を備えた超音波送信装置において、送信手段で、2つのスイッチング素子を直列接続し、該2つのスイッチング素子を所定のスイッチング周波数f a でスイッチングすることにより駆動パルス信号を生成するハーフブリッジ回路を備え、超音波送信信号の出力を最大にさせる場合には、スイッチング周波数f a を送信周波数f s に一致させるとともに、スイッチング周波数f a の1周期内のスイッチング素子のオン時間とオフ時間とを一致させて駆動パルス信号を生成し、超音波送信信号の出力を低減させる場合には、スイッチング周波数f a を送信周波数f s よりも高い周波数にするとともに、スイッチング周波数f a の1周期内のスイッチング素子のオン時間とオフ時間との組み合わせであるオンオフパターンを制御し、送信周波数f s の1周期内に含まれる複数のオンオフパターンに基づいて駆動パルス信号を生成することを特徴としている。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る超音波送受信装置を備えたスキャニングソナーについて、図を参照して説明する。
【0032】
図1は、スキャニングソナーの送受信チャンネルの構成を示すブロック図である。図1において、ドライバI/F11は、後述するプログラマブル送信ビーム形成制御部26から与えられる、本発明の基準信号に対応するクロック信号と、スイッチングを制御するディジタル制御信号とに基づいて、ドライバ回路12を制御するドライブ信号を生成する。このドライブ信号は、PWM制御方式の信号であり、このドライブ信号の生成はディジタル的に行われている。なお、PWM制御方式をアナログ的に処理する場合は、上述のように鋸歯状のRAMP信号を所望の超音波信号に応じたアナログ制御信号とを比較してドライブ信号を形成するが、本装置ではこれをディジタル的に行うため、ディジタル制御信号を用いてドライブ信号を形成する。すなわち、後述の波形メモリ24に、アナログ的に処理を行うときのRAMP信号とアナログ制御信号とに対応するディジタル制御信号が記憶され、このディジタル制御信号に基づいてドライブ信号が生成される。ここで、RAMP信号の振幅を所定値に設定して、アナログ制御信号すなわち駆動信号の振幅との比較関係(振幅の大小関係)を変化させることにより、各振幅に応じたディジタル制御信号が得られる。
【0033】
ドライバ回路12は図2に示すようなハーフブリッジ回路を備えている。
図2は、ドライバ回路12に備えられたハーフブリッジ回路の概略構成図である。
ハーフブリッジ回路は図2に示すように、本発明のスイッチング素子に対応する2つのFET51,52とコンデンサCとから構成されており、FET51,52のゲート端子からドライブ信号が入力される。また、FET51のドレイン端子がFET52のソース端子に接続するとともに、コンデンサCを介してハーフブリッジ回路の出力端子53に接続している。また、FET51のソース端子には、駆動信号の電圧(駆動電圧)VB が供給されており、FET52のドレイン端子は接地されている。このハーフブリッジ回路にドライブ信号が入力されることで、FET51,52がスイッチングして所定の駆動パルス信号が出力される。そして、ドライバ回路12は、図示されていない変換回路により駆動パルス信号を所定のレベルシフトが行われた正弦波状の駆動信号に変換して出力する。
【0034】
TX増幅回路13は、この駆動信号を増幅し、送信側整合回路19a、送受信切替回路14を介して振動子10を駆動する。振動子10は、この駆動により励振して水中等の外部に、駆動信号と同じ周波数の超音波信号を発信する。送受切替回路14は、送信期間に送信側整合回路19aを介して入力したTX増幅回路13の出力信号を振動子10へ導き、受信期間に振動子10が出力した信号を、受信側整合回路19bを介してプリアンプ15へ受信信号として導く。プリアンプ15はこの受信信号を増幅し、バンドパスフィルタ16は受信信号の周波数帯域以外のノイズ成分を除去する。A/Dコンバータ17はその受信周波数帯域の信号を所定のサンプリング周期でサンプリングし、ディジタルデータ列に変換する。
【0035】
上述の各部分により、送受信チャンネル100は構成されており、この送受信チャンネルを、100a,100b,・・・100nで示すように振動子10の数だけ設けている。これら振動子10は円筒形または球形等のトランスデューサ表面に配列して設置されている。
【0036】
図3は、図1に示した複数の送受信チャンネル100を用いて送信ビームおよび受信ビームを形成するとともに、所定探知範囲の探知画像を生成する制御部のブロック図である。図3におけるインターフェース20は図1に示したインターフェース20を示す。
【0037】
まず、送信系の構成について説明する。
【0038】
図3において、26はプログラマブル送信ビーム形成制御部である。このプログラマブル送信ビーム形成制御部26は、駆動信号生成回路21、波形メモリ24、およびTX−DSP25を含んでいる。駆動信号生成回路21はタイミングジェネレータ22と係数テーブル23とを設けている。この駆動信号生成回路21はFPGA(Field Programable Gate Array)からなる。タイミングジェネレータ22は駆動信号の生成タイミングを与える信号を発生する。係数テーブル23は、TX−DSP25で演算するのに必要な係数を予め記憶する。波形メモリ24はドライブ信号を形成するための、[0,1]の2値からなるディジタル制御信号を予め記憶するメモリである。TX−DSP25はこのディジタル制御信号を波形メモリ24から読み出して、これに各振動子の各チャンネルに与える遅延量を加えた信号を演算する。なお、TX−DSP25は、送信毎に係数テーブル23の内容を計算し、更新する。
【0039】
駆動信号生成回路21は、TX−DSP25で演算されたディジタル制御信号を、タイミングジェネレータ22で生成されたタイミングにより、クロック信号とともにインターフェース20を介して送受信チャンネル100に出力する。
【0040】
これら、送信ビーム形成制御部26と送受信チャンネル100とを組み合わせることで、本発明の送信ビーム形成手段が構成される。
【0041】
次に、受信系の構成について説明する。
図3において、バッファメモリ27は、インターフェース20を介して各チャンネルからの受信データを一時記憶するメモリである。28はプログラマブル受信ビーム形成制御部であり、RX−DSP29、係数テーブル30、および受信ビーム形成演算部31とから構成されている。RX−DSP29は各受信ビーム毎に各振動子による受信信号の位相とウェイトとを計算し、係数テーブル30へ書き込む。受信ビーム形成演算部31は各振動子の受信信号に対して係数テーブル30に書き込まれた位相とウェイトとの計算を行って合成することにより合成受信信号を得る。この合成受信信号をビーム毎の時系列データとして求め、これをバッファメモリ32へ書き込む。この受信ビーム形成演算部31はFPGAからなる。
【0042】
33はプログラマブルフィルタであり、フィルタDSP34、係数テーブル35、およびフィルタ演算部36から構成されている。フィルタ演算部36はFPGAからなる。フィルタDSP34はビーム毎に所定の帯域通過フィルタ特性を得るためのフィルタ係数を計算し、それを係数テーブル35へ書き込む。フィルタ演算部36は係数テーブル35の係数を基にFIR(Finite Impulse Response )フィルタとしての演算を行い、帯域処理済受信信号を求める。
【0043】
エンベロープ検出部40は、各受信ビームの帯域処理済み受信信号のエンベロープを検出する。具体的には、時間波形の実数成分の二乗と虚数成分の二乗との和の平方根を求めることにより検出する。
イメージ処理部41は、各受信ビームの各距離における受信信号強度をイメージ情報化してディスプレイ42に出力する。これにより、ディスプレイ42に所定探知範囲の探知画像を表示する。
探知操作部39は探知範囲の指示等を行う入力部である。ホストCPU37はインターフェース38を介して探知操作部39の指示内容を読み取り、上述した各部の制御を行う。
【0044】
次に、駆動信号の生成方法について説明する。
本実施形態では、ドライバ回路12として、図2に示すハーフブリッジ回路を用い、駆動信号の生成はPWM制御方式で行う。駆動信号はPWM制御方式で生成されるが、出力最大時には、実質的にPDM制御方式で生成される信号と同じ波形の信号となる。
【0045】
図4はクロック信号、アナログ制御信号(駆動信号)、ディジタル制御信号、RAMP信号、ドライブ信号、および駆動パルス信号の関係を示すタイミングチャートである。本実施形態では、PWM制御方式をディジタル的に行うため、RAMP信号とアナログ制御信号は使用しないが、説明の都合上、この信号の波形を示す。
【0046】
図4において、Tf はクロック信号の周期、Tc はRAMP信号の周期、Ts はアナログ制御信号の周期である。また、駆動信号はアナログ制御信号と同一波形の信号である。
【0047】
上述のように、波形メモリ24には、ドライブ信号1H,1Lを生成するためのディジタル制御信号(図4(b))とを記憶している。ディジタル制御信号は[1,0]の2値の信号であり、クロック信号に同期して、ドライブ信号1H,1Lのレベルを遷移するか保持するかを与える。ディジタル制御信号が「1」であればドライブ信号1H,1Lはレベルを遷移し、ディジタル制御信号が「0」であればドライブ信号1H,1Lはレベルを保持する。このディジタル制御信号のパターンは、駆動信号(アナログ制御信号)の振幅、すなわち出力の大きさに対応して、波形メモリ24に複数個記憶されており、これら記憶されているディジタル制御信号から、指定された出力(振幅)の大きさに対応するものが選択される。
【0048】
ドライバI/F11は、クロック信号とディジタル制御信号とに基づいて、ドライブ信号1H(図4(c))、ドライブ信号1L(図4(d))を生成する。
【0049】
ドライバ回路12は、上述のように、2つのFET51,52からなるハーフブリッジ回路が備えられており、FET51にドライバ信号1Hが入力され、FET52にドライバ信号1Lが入力される。
【0050】
ここで、ハーフブリッジ回路の動作を説明する。
ドライバ信号1HがHi状態で、ドライバ信号1LがLow状態である時、FET51はオン状態となり、FET52はオフ状態となるため、コンデンサCを介して出力端子53にはFET51のソース端子に供給されている駆動電圧VB が出力され、振幅が「VB 」となる。一方、ドライバ信号1HがLow状態で、ドライバ信号1LがHi状態である時、FET51はオフ状態となり、FET52はオン状態となるため、出力端子53に駆動電圧V’B は供給されず、振幅は「0」となる。
【0051】
このように、ドライバ信号1H,1Lが入力されることにより、クロック信号の周期Tf を基準とするスイッチング周波数により、振幅「VB 」、「0」で遷移する駆動パルス信号が出力される。
【0052】
この駆動パルス信号により得られる、駆動信号の周期Ts に対する振幅「VB 」の時間的割合すなわちオンデューティ比により、駆動信号の振幅が制御される。すなわち、ディジタル制御信号に基づいてドライブ信号がパルス幅変調されることにより、所望の駆動信号を得ることができる。
【0053】
このように、パルス幅変調された駆動信号を振動子10に印加すると、振動子10はこの駆動信号の基となる駆動パルス信号の周波数fa では共振しないが、駆動パルス信号の周波数(送信周波数)fs で共振するため、この周波数fs の超音波信号を送信することができる。
【0054】
なお、上述のディジタル制御信号は次のようにして設定される。
図4(f)に示すように、アナログ的にPWM制御を行う時には、所定の+ピーク振幅値で急峻に立ち上がった後、線形(直線的)に振幅値を低下させ、−ピーク振幅値に成った時点で再度+ピーク振幅値の立ち上がる鋸歯状の信号からなる周期Tc のRAMP信号と、駆動信号と同一信号波形であるアナログ制御信号(周期Ts )とを同期させる。これら2つの信号の振幅を比較し、RAMP信号の振幅値がアナログ制御信号の振幅値よりも大きい場合には、ドライブ信号1HをLow状態(0)にし、ドライブ信号1LをHi状態(1)にするようにディジタル制御信号を決定する。一方、RAMP信号の振幅値が駆動信号の振幅値よりも小さい場合には、ドライブ信号1HをHi状態(1)にし、ドライブ信号1LをLow状態(0)にするようにディジタル制御信号を決定する。このようにして、ドライブ信号1H,1Lが遷移するようにディジタル制御信号が決定される。
【0055】
図5は、アナログ制御信号の振幅が最大の場合の、クロック信号、ドライブ信号1H,1L、駆動パルス信号、アナログ制御信号、RAMP信号の関係を示すタイミングチャートである。
また、図6は、アナログ制御信号の振幅を低減させた場合の、クロック信号、ドライブ信号1H,1L、駆動パルス信号、アナログ制御信号、RAMP信号の関係を示すタイミングチャートである。図5、図6において、Tf (=1/ff )はクロック信号の周期、Tc (=1/fc )はRAMP信号の周期、Ts (=1/fs )はアナログ制御信号の周期である。また、Ta (=1/fa )はハーフブリッジ回路のFETをスイッチングする周期(スイッチング周期)である。図5,図6では、説明のしやすさを考慮して、ディジタル制御信号の波形を示しておらず、以下、アナログ制御信号とRAMP信号とを用いて説明する。
【0056】
図5(e)に示すように、アナログ制御信号の振幅が最大の場合には、常にアナログ制御信号の振幅がRAMP信号の振幅よりも大きいため、図5(b)、(c)に示すアナログ制御信号の振幅が+の半周期にはドライブ信号1Hは常にHi状態「1」となり、ドライブ信号1Lは常にLow状態「0」となる。一方、アナログ制御信号の振幅が−の半周期にはドライブ信号1Hは常にLow状態「0」となり、ドライブ信号1Lは常にHi状態「1」となる。これにより、ドライブ信号1H,1Lの周期Ta がアナログ制御信号の周期Ts に一致する。すなわち、アナログ制御信号と同じ波形である駆動信号およびこの駆動信号により発生する超音波信号の周波数fs にハーフブリッジ回路のスイッチング周波数fa が一致する。これにより、駆動パルス信号は、図5(d)に示すような波形となり、図12に示した駆動パルス信号と一致する。したがって、この動作はPDM制御方式と実質的に同じとなる。
【0057】
このような構成とすることで、出力最大時に対して特に問題となるスイッチング素子(FET51,52)のスイッチング周波数fa を低くして、高効率に駆動信号を出力できる。また、出力最大時では、駆動パルス信号が周期Ts の極細い単発パルスとならないため、スプリアスの問題も生じない。
【0058】
一方、図6(e)に示すように、アナログ制御信号の振幅が低減している場合には、アナログ制御信号の振幅とRAMP信号の振幅との大小関係が駆動信号の周期Ts よりも短い周期T’a で変化する。このため、スイッチング周波数f’a が駆動信号の周波数fs よりも高くなり、クロック信号の周期Tf を基準として、ドライブ信号1H,1Lの状態が遷移する。そして、図6(b)、(c)に示すドライブ信号1H,1Lが形成されることで、図6(d)に示す駆動パルス信号となり、振幅の小さい駆動信号、すなわち出力低減された駆動信号を生成することができる。このように、出力低減時では、動作がPWM制御方式そのものになる。
【0059】
図7は、上記の回路構成で、すなわち、クロック信号を基準にして、駆動信号fs よりも高い周波数fa でスイッチングを行って駆動パルス信号を生成する構成で、駆動信号の振幅を低減させた場合(出力低減した場合)の駆動パルス信号波形、周波数スペクトル、および駆動信号の周波数スペクトルを示す図である。なお、図7は、スイッチングの周波数fa が813kHz、駆動信号の周波数fs が81kHzの場合について示す。また、図7(a)は駆動パルス信号のレベルを駆動電圧の1/2に相当する分だけ低くシフトさせた波形を示す。
【0060】
出力低減時は、駆動信号の周期Ts の間に周期Ta (<Ts )のパルスが複数出力されているため、これらパルスの周波数成分が多くなるが、駆動信号の周波数fs に依存する高調波成分は少なくなる。特に、2倍高調波成分は出現しなくなる。
【0061】
これにより、図7(c)に示すように、周波数スペクトルは、スイッチング周波数fa と、その整数倍高調波成分が殆どとなる。このため、これらの周波数成分を低域通過フィルタで遮断することにより駆動信号の周波数fs の高調波成分の発生を抑制できる。さらに、スイッチングの周波数fa が駆動信号の周波数fs から離れているので、スイッチング周波数fa に依存する高調波成分を除去する特性を有する低域通過フィルタ(LPF)を容易に構成することができる。
【0062】
このように、出力低減時には、PWM制御方式でスイッチングされたドライブ信号を使用するため、図13の場合のような高調波の発生を抑制することができる。これにより、所定の振幅に駆動信号を低減して出力することが容易にできる。また、出力低減時であるために、スイッチングによる損失が大きくなることを防止できる。
【0063】
上述のような構成とすることで、駆動信号の出力(振幅)最大時には、駆動信号の周波数でハーフブリッジ回路のFET(スイッチング素子)をスイッチングするPDM制御方式を実質的に用いることができる。さらに、駆動信号の出力(振幅)を低減する場合には、駆動信号の周波数よりも高いスイッチング周波数によりハーフブリッジ回路のFET(スイッチング素子)をスイッチングするPWM制御方式を用いることができる。これにより、出力が最大の場合には、高効率で駆動信号を出力することができ、出力を低減させる場合には、高調波の発生を抑制して駆動信号を出力することができる。
【0064】
これにより、不要成分が除去された高効率の駆動信号を、振動子毎に振幅を異ならせて、容易に出力することができ、振動子毎のウェイト付けを高効率で、容易に且つ正確に行うことができる。また、駆動パルス信号を生成するドライバ回路にハーフブリッジ回路を用いることにより、装置の構成部品を低減することができ、小型化することができるとともに、製造コストを低減することができる。
【0065】
また、このような駆動信号の振幅の制御を行うことにより、振動子毎にウェイト付けがされ、トランスデューサに配設された振動子全体で形成される送信ビームの指向性を制御することができる。
【0066】
これにより、トランスデューサから発信される超音波送信信号に強い指向性を持たせることができ、同時にサイドローブの発生を抑制することができる。すなわち、単一の物標に対して正確に一つのエコーを得ることができ、良好な探知結果を得ることができる。
【0067】
なお、本実施形態では、クロック信号に基づいて、PWM制御方式で駆動パルス信号を生成し、出力最大時にはPWM制御方式で実質的にPDM制御方式と同波形の駆動パルス信号を生成したが、出力最大時にはPDM制御方式を用い、出力低減時にはPWM制御方式を用いて駆動パルス信号を生成してもよい。
【0068】
また、上述の説明では、トランスデューサから発信する超音波送信信号の周波数が1種類の場合を説明したが、複数の周波数を発信する場合にも、上述の方法は適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
この発明によれば、送信ビーム形成手段の駆動パルス信号の生成回路にハーフブリッジ回路を備え、所定の基準信号に基づいて、駆動信号を最大にする場合にハーフブリッジ回路のスイッチング素子を駆動信号の周波数でスイッチングし、駆動信号を低減させる場合にハーフブリッジ回路のスイッチング素子を駆動信号の周波数よりも高い周波数のクロック信号の周波数を基準として、駆動信号の周波数よりも高い周波数のスイッチング周波数でスイッチングすることにより、パルス幅変調により振幅制御された駆動信号を高効率で生成する、小型の超音波送信装置を安価に構成することができる。
【0070】
また、この発明によれば、上述の超音波送信装置に、受信ビーム形成手段を備えた超音波送受信装置と、該超音波送受信装置の送信制御手段および受信制御手段とを備えることにより、各手段の制御により探知すべき方位を順次走査して、各方位の受信信号から探知範囲の探知データを求め、表示することで、略同時刻に複数の探知方向の探知画像を正確に把握できる探知装置を小型で且つ安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスキャニングソナーの送受信チャンネルの構成を示すブロック図
【図2】図1に示すドライバ回路12に備えられたハーフブリッジ回路の概略構成図
【図3】図1に示した複数の送受信チャンネル100を用いて送信ビームおよび受信ビームを形成するとともに、所定探知範囲の探知画像を生成する制御部のブロック図
【図4】クロック信号、アナログ制御信号、ディジタル制御信号、RAMP信号、ドライブ信号、および駆動パルス信号の関係を示すタイミングチャート
【図5】駆動信号の出力を最大にした場合の、クロック信号、ドライブ信号1H,1L、駆動パルス信号、アナログ制御信号、RAMP信号の関係を示すタイミングチャート
【図6】駆動信号の出力を低減させた場合の、クロック信号、ドライブ信号1H,1L、駆動パルス信号、アナログ制御信号、RAMP信号の関係を示すタイミングチャート
【図7】クロック信号を基準にして駆動パルス信号を生成し、駆動信号の振幅を低減させた場合の駆動パルス信号波形、周波数スペクトル、および駆動信号の周波数スペクトルを示す図
【図8】従来の超音波送受信装置に用いられるフルブリッジ回路を示す等価回路図
【図9】図8に示したフルブリッジ回路により生成される駆動パルス信号、および各スイッチング素子Q1 〜Q4 の制御信号を示した図
【図10】ハーフブリッジ回路を示す等価回路図
【図11】図10に示したハーフブリッジ回路により生成される駆動パルス信号、および各スイッチング素子Q1 ,Q2 の制御信号を示した図
【図12】ハーフブリッジ回路を用いて超音波信号を最大出力で駆動した場合の駆動パルス信号波形、その周波数スペクトル、超音波信号の周波数スペクトルを示す図
【図13】ハーフブリッジ回路を用いて超音波信号を所定レベル(−20dB)に低減させて駆動した場合の駆動パルス信号波形、その周波数スペクトル、超音波信号の周波数スペクトルを示す図
【符号の説明】
10−振動子
11−ドライバI/F
12−ドライバ回路
13−TX増幅回路
14−送受信切替回路
18,20−I/F
19−整合回路
21−駆動パルス信号生成回路
22−タイミングジェネレータ
23−係数テーブル
24−波形メモリ
25−TX−DSP
26−プログラマブル送信ビーム形成制御部
51,52−ドライバ回路12に備えられたFET
53−ドライバ回路12の出力端子
100−送受信チャンネル

Claims (5)

  1. 複数の振動子を配列したトランスデューサと該トランスデューサの複数の振動子を駆動パルス信号で駆動することで所定の送信周波数fs で且つ振動子毎に異なる振幅で超音波送信信号を出力させて超音波の送信ビームを形成する送信ビーム形成手段とを備えた超音波送信装置において、
    前記送信ビーム形成手段は、2つのスイッチング素子を直列接続し、該2つのスイッチング素子を所定のスイッチング周波数fa でスイッチングすることにより前記駆動パルス信号を生成するハーフブリッジ回路を備え、
    前記超音波送信信号の出力を最大にさせる場合には、前記スイッチング周波数fa を前記送信周波数fs に一致させるとともに前記スイッチング周波数fa の1周期内の前記スイッチング素子のオン時間とオフ時間とを一致させて前記駆動パルス信号を生成し、
    前記超音波送信信号の出力を低減させる場合には、前記スイッチング周波数fa を前記送信周波数fs よりも高い周波数にするとともに、前記スイッチング周波数fa の1周期内の前記スイッチング素子のオン時間とオフ時間との組み合わせであるオンオフパターンを制御し、前記送信周波数fs の1周期内に含まれる複数のオンオフパターンに基づいて前記駆動パルス信号を生成することを特徴とする超音波送信装置。
  2. 前記スイッチング周波数fa は、前記超音波送信信号の出力状態に関わらず、前記スイッチング周波数fa よりも高い周波数ff の基準信号により同期制御されている請求項1に記載の超音波送受信装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の超音波送信装置と、トランスデューサの複数の振動子が超音波を受信することにより発生する信号を制御して受信ビームを形成する受信ビーム形成手段とを備えた超音波送受信装置。
  4. 請求項3に記載の超音波送受信装置と、該超音波送受信装置の受信ビーム形成手段の制御により、前記送信ビーム内での探知すべき方位を順次走査して、各方位の受信信号から前記送信ビームが形成する方向の探知画像データを求め、該探知画像データを表示する手段とを備えた探知装置。
  5. 振動子を駆動パルス信号で駆動することで所定の送信周波数f s で超音波送信信号を送信する送信手段を備えた超音波送信装置において、
    前記送信手段は、2つのスイッチング素子を直列接続し、該2つのスイッチング素子を所定のスイッチング周波数f a でスイッチングすることにより前記駆動パルス信号を生成するハーフブリッジ回路を備え、
    前記超音波送信信号の出力を最大にさせる場合には、前記スイッチング周波数f a を前記送信周波数f s に一致させるとともに前記スイッチング周波数f a の1周期内の前記スイッチング素子のオン時間とオフ時間とを一致させて前記駆動パルス信号を生成し、
    前記超音波送信信号の出力を低減させる場合には、前記スイッチング周波数f a を前記送信周波数f s よりも高い周波数にするとともに、前記スイッチング周波数f a の1周期内の前記スイッチング素子のオン時間とオフ時間との組み合わせであるオンオフパターンを制御し、前記送信周波数f s の1周期内に含まれる複数のオンオフパターンに基づいて前記駆動パルス信号を生成することを特徴とする超音波送信装置。
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