JP4184219B2 - 超音波送受信装置およびスキャニングソナー - Google Patents

超音波送受信装置およびスキャニングソナー Download PDF

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Description

この発明は、超音波の送受信によって水中等を探知する超音波送受信装置およびスキャニングソナーに関するものである。
水中にある物標を探知するためにスキャニングソナーが用いられている。スキャニングソナーは、周囲の全方位の物標を探知するために、図1に示すような、ほぼ円筒形のトランスデューサを備えている。このトランスデューサの各振動子の駆動によって、全周に向けて超音波の送信ビームを形成する。その際、トランスデューサの各振動子を駆動する信号は、各段ごとに適当な遅延時間を持たせる。すなわち位相制御する。このことによって、垂直方向の指向性を所定角度に絞った、所定ティルト角の傘型の送信ビームを形成する。また、トランスデューサの円周方向(方位方向)に並ぶ所定列分の振動子を組として所定方位に受信ビームを形成し、用いる振動子列の組の選択を順次切り換えることによって、受信ビームの方位を回転させる。このことによって全方位に亘る探知を行う(例えば特許文献1参照)。
特開2003−202370公報
しかし、上記構成のスキャニングソナーにおいては、トランスデューサが複数の超音波振動子を等間隔に配列したものであるので、その構造上、グレーティングローブやサイドローブが生じ、探査方向以外の方向からの反射波を受信して、それが結果的に偽像となって画面に表れてしまう。
このようなグレーティングローブやサイドローブを有する送信ビームまたは受信ビームを方位方向に順次変化させて探査を行うと、メインローブが実在する物標とは異なった方向を向いている状態でグレーティングローブまたはサイドローブがその物標からの反射波を受けることにより、偽像が生じる。
上記のグレーティングローブを低減させるためには、超音波振動子の振動子間ピッチを狭くする方法がある程度有効である。しかし、振動子数が増えると、それを駆動する駆動回路、駆動のための制御回路、受信回路、さらには受信信号を処理する回路等が比例して増大するため、ハードウエアが肥大化し、大幅なコストアップにつながる。
そこで、本願出願人は特願2002−145194にて、方位に応じて超音波の周波数に違いをもたせることによって、上述の問題を解消した発明について出願している。本発明は上記特願2002−145194を改良して物標探知のための特性をさらに高めた超音波送受信装置およびスキャニングソナーに関する発明である。
上記特願2002−145194では、グレーティングローブやサイドローブによる偽像を低減する方法として、方位別に帯域を制限した信号を送信し、受信時にビーム方位別の帯域制限を行う方位別周波数送受信法(本発明ではDFM(Directional Frequency Modulation)送信法という。)が用いられている。この送信法では、同一の振動子からは単一のバースト波の送信を行う。
図16は上記DFM送信法の1つの例であるDFM−FM送信法を図示したものである。(A)はトランスデューサ上の各振動子の駆動周波数を示している。その横軸はトランスデューサ上の基準方位からの振動子の方位方向の位置(以下、「素子方位角」という。)、縦軸は基準方位(0°)におけるバースト波の開始タイミングを0とする経過時間である。ここで、Tはバースト波の持続時間、Fwは0°〜360°の範囲でのバースト波の中心周波数の変化幅(方位別周波数掃引幅)、Bは1つのバースト波内での周波数掃引幅である。(B)は送信信号の波面の例を示している。この図において、円形で示す部分がトランスデューサ、その内部で扇状に示す角度範囲が送信開口である。このように送信開口を方位方向に順次移動させながら、送信周波数を変化させる。
図17は上記DFM送信法の別の例であるDFM−CW送信法を図示したものである。(A)はトランスデューサ上の各振動子の駆動周波数を示している。横軸は基準方位からの素子方位角、縦軸はバースト波の開始タイミングを0とする経過時間である。(B)はトランスデューサから送信される送信信号の波面の例を示している。中心の円はトランスデューサ、このトランスデューサと同心円状にある円Hは、送信後所定時間経過後の波面である。素子方位角が0から増す程、送信信号の周波数は次第に高くなる関係にある。
図19の(A)は、基準方位からの素子方位角に対するバースト波の中心周波数の変化を示している。また、図18は基準方位からの観測点方位角と送信信号強度との関係を示している。(A)は図16に示した送信法による特性を示している。ここで、バースト波の中心周波数fo=80kHz、Fw=16kHz、B=4kHz、T=1msとしている。(B)は図17に示した送信法による特性をそれぞれ示している。ここで、バースト波の周波数fo=80kHz、Fw=16kHz、T=1msとしている。
このように、全周(360°)にわたって方位方向に送信ビームの周波数が直線的に変化する場合、0°(基準方位)で周波数が不連続となる。この送信ビームの周波数が不連続となる方位では探知画像の画質が劣化してしまう。低周波スキャニングソナーでは、上記基準方位を船尾方向とすることで特に問題は生じないが、中周波スキャニングソナーでは、全方位の探知が求められているために、特定の方位での画質劣化は防止することが望まれている。また、上記DFM送信法では、単一周波数を用いる従来のCW送信法に比べると、 広い周波数帯域が必要とされることにより、他機器の干渉を受け易いという問題がある。さらに、DFM−FM送信法では、送信継続時間が長くなることにより、近距離の探知範囲が制限されるが、近距離からの探知が求められる中周波スキャニングソナーでは、その改善が望まれている。
ちなみに図19の(B)に示すように、周波数が180°の範囲で折り返して変化するように周波数を割り当てた場合、周波数の不連続性による画質の劣化は起きず、周波数帯域、送信継続時間も短くできるという利点はある。しかし、基準方位角0°と、180°で周波数が折り返して、対称方向に同一周波数を用いることになるので、方位間での干渉が起きてグループレーティングローブやサイドローブの影響低減効果が小さくなるという欠点が生じる。
そこで、この発明の目的は、トランスデューサの構造上、比較的大きなグレーティングローブおよびサイドローブが存在していても、ハードウエアを肥大化させることなく、またはコストアップを招くことなく、上述の偽像発生の問題を解消するとともに方位分解能を高め、さらに上述の周波数不連続方位の画質の低下の問題を解消した超音波送受信装置およびスキャニングソナーを提供することにある。
この発明の超音波送受信装置は、方位方向に複数の振動子を配列したトランスデューサと、該トランスデューサの複数の振動子を駆動して超音波を送信する送信制御手段と、前記超音波の物標からの反射波を受けて生じた前記複数の振動子の受信信号を合成して合成受信信号を得る受信制御手段とを備えた超音波送受信装置において、
前記送信制御手段は、基準方位を基準とする方位に応じて送信周波数および送信タイミングが順次異なったバースト波が送信されるように、前記複数の振動子のうち方位方向に沿って所定の送信開口を形成する複数の振動子を主駆動信号で駆動するとともに、前記基準方位を含む所定方位範囲の振動子を、該所定方位範囲の振動子の方位方向に隣接する振動子に対する前記主駆動信号の駆動タイミングに連続して且つ該主駆動信号の周波数および位相が連続する副駆動信号で駆動し、
前記受信制御手段は、方位別に前記主駆動信号の周波数を選択して、所定方位の受信信号を得るようにしたことを特徴としている。
また、この発明の超音波送受信装置は、方位方向に複数の振動子を配列したトランスデューサと、該トランスデューサの複数の振動子を駆動して超音波を送信する送信制御手段と、前記超音波の物標からの反射波を受けて生じた前記複数の振動子の受信信号を合成して合成受信信号を得る受信制御手段とを備えた超音波送受信装置において、
前記送信制御手段は、全周が複数の基準方位で分割された各方位範囲の方位毎に送信周波数が順次異なり、且つ前記方位範囲毎に送信タイミングが異なったバースト波が送信されるように、前記複数の振動子を駆動するとともに、前記基準方位を所定の方位範囲分超える方位範囲にわたって該方位範囲に方位方向に隣接する振動子に対する主駆動信号の周波数および位相が連続する副駆動信号で駆動し、
前記受信制御手段は、方位別に前記主駆動信号の周波数を選択して、所定方位の受信信号を得るようにしたことを特徴としている。
また、この発明のスキャニングソナーは、上記超音波送受信装置と、該超音波送受信装置の送信制御手段および受信制御手段の制御により、探査すべき方位を順次走査して、各方位の受信信号から探知範囲の探知画像データを求め、該探知画像データを表示する手段とを備えたことを特徴としている。
この発明によれば、送信制御手段が方位別に異なる周波数帯域の超音波信号を送信し、受信制御手段が方位別に周波数選択して所定方位の受信信号を得るようにしたので、他の方位からの反射信号を実質的に受けないようになる。その結果、グレーティングローブおよびサイドローブにより偽像が生じるのを防止でき、方位分解能も高まる。
しかも、周波数が不連続となる基準方位付近でも、周波数、位相、ウエイトが連続した信号を送信できるので、基準方位付近の送信信号の強度が低下することがない。その結果、周波数が不連続となる方位方向の画質が低下することがなく、全周囲にわたって略均質な探知画像を得ることができる。
各図を参照して、この発明の超音波送受信装置およびスキャニングソナーについて説明する。
図1はスキャニングソナーに用いるトランスデューサの構成図である。図1に示すように、トランスデューサ1は、1段64列、5段の合計320個の超音波振動子Aij(i=1〜64、j=1〜5)で構成している。このトランスデューサ1は、船舶の底部に円筒の軸が垂直になるように設置する。
図2は送信ビームについて説明する図である。同図の(A)は、水平(ティルト角0°)の全方位を探査する場合に形成される送信ビームの指向性を示している。(B)は、所定ティルト角の全方位を探査する場合に形成される送信ビームを示している。各振動子を駆動する際、トランスデューサ1の下の段ほど遅延時間を長くすることにより傘型の送信ビームを下方向にティルトさせる。
図3は受信ビームについて示す図である。受信ビームは、トランスデューサ1の円周方向の連続する複数列の振動子を組として用いる。所定数連続する複数列の振動子の受信信号を合成する際、(A)に示すように、連続する複数列の中央部ほど位相を遅らせて合成することにより、(B)に示すように、水平方向の指向性を鋭くする。また、トランスデューサ1の段方向に遅延時間を設定することによって、ティルト角を制御するとともに、垂直方向の指向性も鋭くする。このことにより、所謂ペンシル型の受信ビームを形成する。
(C)はその遅延時間を一定にした例であり、(D)に示すように、受信ビームは水平方向を向く。(E)は、下の段ほど遅延時間を長くした例であり、(F)に示すように、受信ビームは下方向にティルトする。
このように傘型の送信ビームを形成し、その送信ビーム内の所定方位をペンシル型の受信ビームで受信することにより、傘型の探知範囲について探知する。
図4は上記送信ビームと受信ビームによる探知範囲を示す図である。ここで、TBはティルト角θの傘型の送信ビーム、RBはペンシル型の受信ビームである。上記トランスデューサ1の列方向の複数の振動子の組を64組とすれば、方位方向に64本の分解能で受信ビームRBを形成することができる。距離方向については、時間軸上のサンプリング周期に応じた分解能で、送信ビームTB内の任意の区画Pについて探知画像データを順次生成する。
図4において、送信ビームを水平(θ=0°)方向またはそれより所定角度ティルトさせることにより、横方向の探知を行う。
以上に示した例では、円筒面に複数の振動子を配列したトランスデューサを用いたが、球面の全面またはその一部の面に複数の振動子を配列したトランスデューサを用いてもよい。
図5は、スキャニングソナーの送受信チャンネルの構成を示すブロック図である。図5において、ドライバ回路12は、インターフェース20,11を介して、後述するプログラマブル送信ビーム形成制御部から与えられた2値化された駆動コードを、フルブリッジ型PDM送信アンプ(パルス幅変調(PDM:pulse-duration modulation )により送信するための送信アンプ)のFETを駆動するための、4種類のドライブ信号にデコードする。
TX増幅回路13は、上記フルブリッジ型PDM送信回路によりPDM変調された3値信号を出力する。これにより、送受切替回路14を介して振動子10を駆動する。送受切替回路14は、送信期間にTX増幅回路13の出力信号を振動子10へ導き、受信期間に、振動子10が出力した信号をプリアンプ15へ受信信号として導く。プリアンプ15は、この受信信号を増幅し、バンドパスフィルタ16は、受信信号の周波数帯域以外のノイズ成分を除去する。A/Dコンバータ17は、その受信周波数帯域の信号を所定のサンプリング周期でサンプリングし、ディジタルデータ列に変換する。
上記の部分で送受信チャンネル100を構成する。この送受信チャンネルを、100a,100b,・・・100nで示すように、振動子10の数だけ設けている。
図6は、図5に示した複数の送受信チャンネル100を用いて送信ビームおよび受信ビームを形成するとともに、所定探知範囲の探知画像を生成するためのブロック図である。図6におけるインターフェース20は、図5に示したインターフェース20のことである。
図6において、26はプログラマブル送信ビーム形成制御部である。このプログラマブル送信ビーム形成制御部26は、送信信号生成回路21、波形メモリ24およびTX−DSP25を含んでいる。送信信号生成回路21には、タイミングジェネレータ22と係数テーブル23とを設けている。この送信信号生成回路21は、FPGA(Field Prgramble Gate Array)からなる。タイミングジェネレータ22は、送信信号の生成タイミングの基準となる信号を発生する。TX−DSP25は送信信号生成用DSP(ディジタル信号処理回路)である。
TX−DSP25は、PDM変調波形を生成するための、2値化された基準駆動コードを、32方位に対してそれぞれ8種類の異なるウェイトについて計算し、波形メモリ24へ書き込む。さらに、送信ビーム形成のために、各チャンネルの遅延量、ウェイト値、送信方位番号(基準方位からの素子方位角)を送信周期毎に計算し、これらをテーブルとして係数テーブル23に書き込む。
送信信号生成回路21は、係数テーブル23から係数を読み出し、該当する駆動コードを波形メモリから読み出して、各チャンネル毎に送信方位番号に対応する基準駆動コードとウェイト値と遅延量とに基づいて駆動コードを生成する。
バッファメモリ27は、インタフェース20を介して各チャンネルからの受信データを一時記憶するメモリである。28はプログラマブル受信ビーム形成制御部であり、RX−DSP29、係数テーブル30、および受信ビーム形成演算部31を含んでいる。RX−DSP29は、各受信ビーム毎に各振動子による受信信号の位相とウエイトを計算し、係数テーブル30へ書き込む。受信ビーム形成演算部31はFPGAからなり、各振動子の受信信号に対して係数テーブル30に書き込まれた位相とウエイトの計算を行って合成することにより合成受信信号を得る。この合成受信信号を受信ビーム毎の時系列データとして求め、これをバッファメモリ32へ書き込む。
33はプログラマブルフィルタであり、フィルタDSP34、係数テーブル35、およびフィルタ演算部36から構成している。このプログラマブルフィルタ33は、ビーム毎に所定の帯域制限とパルス圧縮を行う機能を持つ。FM信号の送信を行う場合に、受信時に帯域制限とパルス圧縮の両方の処理を同時に行う。つまり、各方位に送信したFM信号の時間軸を反転した信号を畳み込む。フィルタ演算部36はFPGAからなる。フィルタDSP34は、ビーム毎に所定の通過帯域フィルタ特性を得るためのフィルタ係数を計算し、それを係数テーブル35へ書き込む。フィルタ演算部36は係数テーブル35の係数を基にFIR(Finite Impulse Response )フィルタとしての演算を行い、帯域処理済受信信号を求める。
エンベロープ検出部40は、各受信ビームの帯域処理済受信信号のエンベロープ(包絡線)を検出する。具体的には、時間波形の実数成分の二乗と虚数成分の二乗との和の平方根を求めることにより検出する。
イメージ処理部41は、各受信ビームの各距離における受信信号強度をイメージ情報化してディスプレイ42へ出力する。これによりディスプレイ42に所定探知範囲の探知画像を表示する。
操作部39は、探知範囲のティルト角の指示等を行う入力部である。ホストCPU37は、インターフェース38を介して操作部39の指示内容を読み取り、上述した各部の制御を行う。
なお、図6では省略したが、船舶のローリングやピッチングを検出する装置からそれらの情報を入力し、TX−DSP25は、船舶の動揺に関わらず常に所定の探知範囲に送信ビームを形成するように、係数テーブル23に書き込むべき係数を計算する。同様に、船舶のローリングやピッチングに応じて、RX−DSP29は、船舶の動揺に関わらず常に所定方位に受信ビームを形成するように、係数テーブル30に書き込むべき係数を計算する。
[DFM−FM送信法]
図7は方位別周波数送受信法DFMでFM信号を送信する送信法(DFM−FM送信法)による例を示す図である。(A)は基準方位からの素子方位角に対するバースト波の中心周波数の変化を示している。この例では、0°〜360°の全周に亘って第1の駆動信号Tx1で各振動子を駆動し、第2の駆動信号Tx2で所定方位範囲の振動子を駆動する。すなわち第1の駆動信号Tx1で0°〜360°の全方位に亘って方位方向に各振動子の駆動中心周波数を直線的に変化させる。方位別周波数掃引幅の中央での周波数をfoとすれば、この第1の駆動信号Tx1のバースト波の中心周波数(バースト波の中間時点での周波数)は、基準方位0°でfo−Fw/2、180°でfo、360°でfo+Fw/2である。ここでFwは方位別周波数掃引幅である。また、第2の駆動信号Tx2で素子方位角0°〜30°の振動子をfo+Fw/2の周波数で駆動し、330°〜360°の振動子をfo−Fw/2の周波数で駆動する。この第1の駆動信号Tx1がこの発明に係る「主駆動信号」に相当し、第2の駆動信号Tx2がこの発明に係る「副駆動信号」に相当する。
図7の(B)は第1の駆動信号Tx1による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(C)は第2の駆動信号Tx2による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布をそれぞれ示している。このように、第1の駆動信号Tx1は0°〜360°の全方位に亘って各振動子を重み1で駆動する。第2の駆動信号Tx2は0°〜30°の振動子を1から0まで順次減少する重みで駆動し、330°〜360°の振動子を0から1まで順次増大する重みで駆動する。
図7の(D)は、基準方位からの素子方位角とバースト波のタイミングおよび対応する振動子の駆動周波数との関係を示している。図中の水平方向の平行線は波の同位相面を表している。横軸は基準方位からの素子方位角、縦軸は基準方位(0°)におけるバースト波の開始タイミングを0とする経過時間である。ここでTはバースト波の持続時間、Bは1つのバースト波内の周波数掃引幅である。このように基準方位(0°)を基準とする方位に応じて送信中心周波数および送信タイミングが順次異なったバースト波が送信されるように、トランスジューサの複数の振動子のうち方位方向に沿って所定の送信開口を形成する複数の振動子を第1の駆動信号Tx1で駆動する。この第1の駆動信号Tx1による駆動は図16の(A)に示した送信方法による駆動と同一である。
一方、第2の駆動信号Tx2は、基準方位(0°)を含む所定方位範囲(0±30°)の振動子を駆動する。この第2の駆動信号Tx2は、上記所定方位範囲の振動子の方位方向に隣接する振動子に対する第1の駆動信号Tx1に周波数および位相が連続する。すなわち、(A)に示したように、第1の駆動信号Tx1は素子方位角360°の振動子を中心周波数fo+Fw/2とし周波数掃引幅Bに亘って周波数掃引するので、第2の駆動信号Tx2は素子方位角0°〜30°の振動子を中心周波数fo+Fw/2とし周波数掃引幅Bに亘って周波数掃引する。同様に、第1の駆動信号Tx1は素子方位角0°の振動子を中心周波数fo−Fw/2とし周波数掃引幅Bに亘って周波数掃引するので、第2の駆動信号Tx2は素子方位角330°〜360°の振動子を中心周波数fo−Fw/2とし周波数掃引幅Bに亘って周波数掃引する。
さらに第2の駆動信号Tx2は上記所定方位範囲(0±30°)の振動子の方位方向に隣接する振動子に対する第1の駆動信号Tx1の駆動タイミングに連続して上記所定方位範囲の振動子を駆動する。すなわち、(D)に示すように、第1の駆動信号Tx1は素子方位角360°の振動子をT・Fw/BからT・Fw/B+Tまでの時間駆動するので、第2の駆動信号Tx2は素子方位角0°〜30°の振動子をT・Fw/BからT・Fw/B+Tまでの時間駆動する。同様に第1の駆動信号Tx1は素子方位角0°の振動子を0からTまでの時間駆動するので、第2の駆動信号Tx2は素子方位角330°〜360°の振動子を0からTまでの時間駆動する。
このように、基準方位付近でも周波数、位相、ウエイトが連続する信号を送信する。したがって、送信ビームの周波数が方位方向で不連続となる基準方位(0°)での探知画像の画質の低下が解消できる。
なお、この第2の駆動信号Tx2の重みは図7の(C)に示したように、送信開口のウェイトが方位変化に対して直線的に変化し、送信開口の開口端で0となる。そのため、方位角30°と330°(−30°)で第2の駆動信号Tx2により駆動される振動子と駆動されない振動子との境界部分での不連続性もなくなり、画質への影響が抑制できる。
また、図7の(D)から明らかなように、同一方位の振動子に対しては周波数帯域と送信タイミングが共に重ならないので、第1の駆動信号Tx1による駆動と第2の駆動信号Tx2による駆動とが干渉することがない。
上記第1・第2の駆動信号Tx1,Tx2は、図6に示したプログラマブル送信ビーム形成制御部26が発生した駆動コードに基づいて、図5に示したTX増幅回路13が発生した駆動信号に相当する。すなわち、TX−DSP25は係数テーブル23に対して駆動信号Tx1を発生するための係数と、駆動信号Tx2を発生するための係数とをそれぞれ書き込む。そして送信信号生成回路21は、送信ビーム形成のために各チャンネルのウェイト値と遅延量と送信方位番号に応じた駆動コードをTx1,Tx2各々について計算し、一部のチャンネルへは必要に応じて2通りの駆動コードを送信する。この例では、素子方位角0°〜30°,330°〜360°の振動子を駆動するチャンネルに対して2通りの駆動コードを与える。このように、一度の送信で2回分のバースト波を送信するように振動子を駆動するチャンネルに対しては、Tx1,Tx2各々について計算した駆動コードを与える。このことは以降に示す各実施形態で共通である。
図8はこの実施形態の送信法による基準方位からの観測方位角と送信信号強度との関係を示している。図18の(A)と比べて明らかなように、基準方位(0°)での送信信号強度の低下が極めて小さく、その方位での探知画像の劣化が生じないことがわかる。
図6に示したプログラマブルフィルタ33はビーム毎に所定の帯域制限とパルス圧縮を行うが、その帯域制限とパルス圧縮は第1の駆動信号Tx1により駆動されて送信された送信信号と同じ帯域の反射信号を受信するように制御する。例えば、基準方位0°の受信処理では、中心周波数がfo−Fw/2でパルス周波数掃引幅がBの周波数帯域に制限する。このことによって方位分解能を高める。また、送信信号のバースト波の周波数掃引とは逆方向に周波数変化する信号、すなわち周波数がfo−Fw/2+B/2からfo−Fw/2−B/2まで変化するFM信号を受信信号に畳み込むことによってパルス圧縮を行う。このことによって距離分解能を高める。
なお、第1の駆動信号Tx1によるバースト波の送信タイミングは方位ごとにずれているので、上述の帯域制限とパルス圧縮を行った後に、この時間ずれの補正を行う。
次に、第2の実施形態に係る超音波波送受信装置およびスキャニングソナーについて図9を参照して説明する。
(A)は基準方位からの素子方位角に対するバースト波の中心周波数の変化、(B)は第1の駆動信号Tx1による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(C)は第2の駆動信号Tx2による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(D)は、基準方位からの素子方位角とバースト波のタイミングおよび対応する振動子の駆動周波数との関係をそれぞれ示している。
図7に示した例では、素子方位角0°〜30°,330°〜360°の振動子を第2の駆動信号Tx2で一様の周波数で駆動するようにしたが、この図8に示す例では、素子方位角0°〜360°の方位変化に対する第1の駆動信号Tx1の周波数変化が連続するように0°〜30°,330°〜360°の振動子を第2の駆動信号Tx2で駆動する。
ここでFwは330°(−30°)から+30°の範囲(360+60°)にかけて変化する周波数掃引幅である。また図7との対比を容易にするために、(D)では330°におけるバースト波の開始タイミングを時刻0とし、基準方位から送信方位角と時間との関係を示している。
このように、360°を超える範囲に亘って方位別周波数掃引を行うことによって、所定の送信開口を形成する複数の振動子の方位方向の駆動周波数分布が360°に亘って均等になるので、本来なら周波数が不連続となる0°での探知画像の画質変化をより小さく抑えることができる。
次に、第3の実施形態に係る超音波送受信装置およびスキャニングソナーについて図10を参照して説明する。
図7に示した例では、0°〜360°に亘って周波数掃引を行うようにしたので、1つの基準方位0°で送信ビームの方位方向の周波数変化が不連続となるが、360°をいくつかに分割した各方位範囲毎に周波数掃引を行ってもよい。図10に示す例では180毎に周波数掃引を行う。図10の(A)は基準方位からの素子方位角に対するバースト波の中心周波数の変化、(B)は第1の駆動信号Tx1による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(C)は第2の駆動信号Tx2による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(D)は、基準方位からの素子方位角とバースト波のタイミングおよび対応する振動子の駆動周波数との関係をそれぞれ示している。
ここで0°〜180°の第1の駆動信号Tx1と、180°〜360°の第2の駆動信号Tx2とがこの発明に係る「主駆動信号」に相当し、180°〜210°,330°〜360°の第1の駆動信号Tx1と、0°〜30°,150°〜180°の第2の駆動信号Tx2とがこの発明に係る「副駆動信号」に相当する。
もし、0°〜180°の範囲を第1の駆動信号Tx1だけで駆動し、180°〜360°の範囲を第2の駆動信号Tx2だけで駆動すれば、2つの基準方位0°,180°で送信ビームの方位方向の周波数変化が不連続となるので、その2箇所で探知画像の画質が劣化することになるが、0°±30°の範囲と180°±30°の範囲をそれぞれ第1の駆動信号Tx1と第2の駆動信号Tx2の両方で方位方向に送信開口を形成する複数の振動子を駆動するようにしたので、所定強度の送信ビームが形成できる。その結果、この2つの基準方位0°,180°で探知画像の画質の劣化が生じない。
図11はこの実施形態の送信法による基準方位からの観測方位角と送信信号強度との関係を示している。図18の(A)と比べて明らかなように、基準方位(0°)での送信信号強度の低下が極めて小さく、その方位での探知画像の劣化が生じないことがわかる。
なお、図10の例では360°を2分割したが、これを3分割またはそれ以上に分割して基準方位を3つ以上設ける場合にも同様に適用できる。
この図10に示したように狭い方位角度範囲で周波数掃引を行うことによって、方位変化に対する周波数変化率を同じとすると、方位別の帯域幅を狭くでき、他の機器からの干渉を受けにくくできる。
また図10に示した例では全ての振動子を駆動するのに必要な時間(送信継続時間)を短くできるので、近距離での探知範囲の制約を少なくでき、より近距離まで探知可能となる。
次に、第4の実施形態に係る超音波送受信装置およびスキャニングソナーについて図12を参照して説明する。
図12の(A)は基準方位からの素子方位角に対するバースト波の周波数の変化、(B)は第1の駆動信号Tx1による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(C)は第2の駆動信号Tx2による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(D)は、基準方位からの素子方位角とバースト波のタイミングおよび対応する振動子の駆動周波数との関係をそれぞれ示している。
ここで0°〜180°の第1の駆動信号Tx1と、180°〜360°の第2の駆動信号Tx2とがこの発明に係る「主駆動信号」に相当し、180°〜210°,330°〜360°の第1の駆動信号Tx1と、0°〜30°,150°〜180°の第2の駆動信号Tx2とがこの発明に係る「副駆動信号」に相当する。
この例では(D)に示すように、第1の駆動信号Tx1で330°(−30°)〜210°の範囲の振動子を、0からTまで駆動する。但し、330°〜360°の範囲の振動子はそれに隣接する素子方位0°の振動子に対する駆動周波数fo−Fw/2で一様に駆動する。また180°〜210°の範囲の振動子はそれに隣接する素子方位180°の振動子に対する駆動周波数fo+Fw/2で一様に駆動する。
また、第2の駆動信号Tx2で150°〜30°の範囲の振動子を、上記第1の駆動信号Tx1によるバースト波の送信タイミングから一定時間delayだけ遅れた時刻からTの幅だけ駆動する。但し、150°〜180°の範囲の振動子はそれに隣接する素子方位180°の振動子に対する駆動周波数fo−Fw/2で一様に駆動し、0°〜30°の範囲の振動子はそれに隣接する素子方位0°の振動子に対する駆動周波数fo+Fw/2で一様に駆動する。
この例では各素子方位の振動子を単一周波数のバースト波で駆動するので、図6に示したプログラマブルフィルタ33ではパルス圧縮は行わず方位別の帯域制限のみを行う。
仮に第1の駆動信号Tx1で0°〜180°の振動子のみを駆動し、また第2の駆動信号Tx2で180°〜360°の振動子のみを駆動するように構成すれば、送信ビームの方位方向の周波数変化が0°と180°で不連続となって、それらの方位で探知画像の画質が劣化することになるが、この例のように0°±30°の範囲と180°±30°の範囲をそれぞれ第1・第2の駆動信号Tx1,Tx2で駆動するようにしたことにより所定強度の送信ビームを形成することができ、探知画像の劣化が解消できる。なお、同一方位の振動子から送信する超音波の周波数帯域と送信タイミングが共に重ならないので2つの信号の干渉は生じない。
図13は、この実施形態の送信法による基準方位からの観測方位角と送信信号強度との関係を示している。このように、基準方位0°,180°での送信信号強度の変化が極めて小さく、それらの方位での探知画像の劣化が生じないことがわかる。
なお、第1の駆動信号Tx1によるバースト波と第2の駆動信号Tx2によるバースト波のタイミングはdelay分だけずれているので、上述の方位別帯域制限を行った後、この時間ずれの補正を行う。そのことによって2つの基準方位0°,180°での距離方向のずれも生じない。
次に、第5の実施形態に係る超音波波送受信装置およびスキャニングソナーについて図14を参照して説明する。
(A)は基準方位からの素子方位角に対するバースト波の周波数の変化、(B)は第1の駆動信号Tx1による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(C)は第2の駆動信号Tx2による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(D)は、基準方位からの素子方位角とバースト波のタイミングおよび対応する振動子の駆動周波数との関係をそれぞれ示している。
図12に示した例では素子方位角180°〜210°,330°〜360°の範囲の振動子を第1の駆動信号Tx1で同一周波数で駆動し、0°〜30°,150°〜180°の範囲の振動子を第2の駆動信号Tx2でそれぞれ一様の周波数で駆動するようにしたが、この図14に示す例では素子方位角0°〜180°の方位変化に対する第1の駆動信号Tx1の周波数変化がその前後でもさらに所定幅連続するように330°〜360°,180°〜210°の振動子を駆動する。同様に、素子方位角180°〜360°の方位変化に対する第2の駆動信号Tx2の周波数変化がその前後でもさらに所定幅連続するように150°〜180°,0°〜30°の振動子を駆動する。
このように、第1・第2の駆動信号Tx1,Tx2でそれぞれ180°を超える範囲に亘って方位別周波数掃引を行うことによって、所定の送信開口を形成する複数の振動子の方位方向の駆動周波数分布が0°の前後で、および180°の前後で均等になるので、本来なら周波数が不連続となる0°と180°での探知画像の画質変化をより小さく抑えることができる。
次に、第6の実施形態に係る超音波送受信装置およびスキャニングソナーの構成を図15を参照して説明する。
図12に示した例では、360°を2分割したが、これを3分割またはそれ以上に分割して基準方位を3つ以上設ける場合にも同様に適用できる。図15は3分割した例である。
図15の(A)は基準方位からの素子方位角に対するバースト波の周波数の変化、(B)は第1の駆動信号Tx1による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(C)は第2の駆動信号Tx2による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(D)は第3の駆動信号Tx3による素子方位角方向の各振動子に対する重みの分布、(E)は、基準方位からの素子方位角とバースト波のタイミングおよび対応する振動子の駆動周波数との関係をそれぞれ示している。
ここで0°〜120°の第1の駆動信号Tx1と、120°〜240°の第2の駆動信号Tx2、240°〜360°の第3の駆動信号Tx3とがこの発明に係る「主駆動信号」に相当し、120°〜140°,340°〜360°の第1の駆動信号Tx1と、100°〜120°,240°〜260°の第2の駆動信号Tx2、0°〜20°,220°〜240°の第3の駆動信号Tx3とがこの発明に係る「副駆動信号」に相当する。
この例では第1の駆動信号Tx1で340°(−20°)〜140°の範囲の振動子を、0からTまで駆動する。但し、340°〜360°の範囲の振動子は0°の振動子に対する駆動周波数fo−Fw/2で一様に駆動する。また120°〜140°の範囲の振動子は120°の振動子に対する駆動周波数fo+Fw/2で一様に駆動する。
また、第2の駆動信号Tx2で100°〜260°の範囲の振動子を、上記第1の駆動信号Tx1によるバースト波の送信タイミングから一定時間delay1だけ遅れた時刻からTの幅だけ駆動する。但し、100°〜120°の範囲の振動子は120°の振動子に対する駆動周波数fo−Fw/2で一様に駆動し、0°〜30°の範囲の振動子は0°の振動子に対する駆動周波数fo+Fw/2で一様に駆動する。
また、第3の駆動信号Tx3で220°〜20°の範囲の振動子を、上記第1の駆動信号Tx1によるバースト波の送信タイミングから一定時間delay2だけ遅れた時刻からTの幅だけ駆動する。但し、220°〜240°の範囲の振動子は240°の振動子に対する駆動周波数fo−Fw/2で一様に駆動し、0°〜20°の範囲の振動子は0°の振動子に対する駆動周波数fo+Fw/2で一様に駆動する。
なお、以上に示した各実施形態以外にも、メインローブとグレーティングローブのピーク方位の間隔よりも狭い方位範囲で各振動子に同一周波数が割り当てられないという条件を満たせば、周波数が連続的に変化する角度範囲やその範囲の数や各範囲での周波数の割り当て方法は任意に定めることができる。その際、1つのバースト波の周波数帯域を狭くすれば受信信号に対する帯域制限を狭くすることができ、そのことによって他の機器からの干渉を受けにくくできる。また、1つのバースト波の送信継続時間を短くすることによって、近距離まで探知可能となる。
なお、以上に述べた例は、複数の振動子を円周配列したトランスデューサを用いた場合についてであったが、複数の振動子を球形配列した球形トランスデューサを用いる場合についても同様に適用できる。
トランスデューサの構成例を示す斜視図 送信ビームの形成を説明するための図 受信ビームの形成を説明するための図 送信ビーム、受信ビーム、および探知範囲の関係を示す図 スキャニングソナーの送受信チャンネルの構成を示すブロック図 同スキャニングソナーの送受信チャンネルの制御を行う制御部のブロック図 第1の実施形態に係る超音波送受信装置およびスキャニングソナーにおける基準方位から素子方位角についてのバースト波の中心周波数、駆動信号の重み、バースト波のタイミングの関係を示す図 同実施形態の送信法による基準方位からの観測方位角と送信信号強度との関係を示す図 第2の実施形態に係る超音波送受信装置およびスキャニングソナーにおける基準方位から素子方位角についてのバースト波の中心周波数、駆動信号の重み、バースト波のタイミングの関係を示す図 第3の実施形態に係る超音波送受信装置およびスキャニングソナーにおける基準方位から素子方位角についてのバースト波の中心周波数、駆動信号の重み、バースト波のタイミングの関係を示す図 同実施形態の送信法による基準方位からの観測方位角と送信信号強度との関係を示す図 第4の実施形態に係る超音波送受信装置およびスキャニングソナーにおける基準方位から素子方位角についてのバースト波の周波数、駆動信号の重み、バースト波のタイミングの関係を示す図 同実施形態の送信法による基準方位からの観測方位角と送信信号強度との関係を示す図 第5の実施形態に係る超音波送受信装置およびスキャニングソナーにおける基準方位から素子方位角についてのバースト波の周波数、駆動信号の重み、バースト波のタイミングの関係を示す図 第6の実施形態に係る超音波送受信装置およびスキャニングソナーにおける基準方位から素子方位角についてのバースト波の周波数、駆動信号の重み、バースト波のタイミングの関係を示す図 従来技術によるDFM送信法の例を示す図 従来技術によるDFM送信法の別の例を示す図 従来技術の送信法による基準方位からの観測方位角と送信信号強度との関係を示す図 従来技術による基準方位からの素子方位角とバースト波の中心周波数との関係を示す図
符号の説明
1−トランスデューサ
10−振動子
21−送信信号生成回路
26−プログラマブル送信ビーム形成制御部
28−プログラマブル受信ビーム形成制御部
33−プログラマブルフィルタ
100−送受信チャンネル
Tx1−第1の駆動信号
Tx2−第2の駆動信号

Claims (3)

  1. 方位方向に複数の振動子を配列したトランスデューサと、該トランスデューサの複数の振動子を駆動して超音波を送信する送信制御手段と、前記超音波の物標からの反射波を受けて生じた前記複数の振動子の受信信号を合成して合成受信信号を得る受信制御手段とを備えた超音波送受信装置において、
    前記送信制御手段は、基準方位を基準とする方位に応じて送信中心周波数および送信タイミングが順次異なったバースト波が送信されるように、前記複数の振動子のうち方位方向に沿って所定の送信開口を形成する複数の振動子を主駆動信号で駆動するとともに、前記基準方位を含む所定方位範囲の振動子を、該所定方位範囲の振動子の方位方向に隣接する振動子に対する前記主駆動信号の駆動タイミングに連続して且つ該主駆動信号と周波数および位相が連続する副駆動信号で駆動し、
    前記受信制御手段は、方位別に前記主駆動信号と同一帯域の周波数を選択して、所定方位の受信信号を得るようにしたことを特徴とする超音波送受信装置。
  2. 方位方向に複数の振動子を配列したトランスデューサと、該トランスデューサの複数の振動子を駆動して超音波を送信する送信制御手段と、前記超音波の物標からの反射波を受けて生じた前記複数の振動子の受信信号を合成して合成受信信号を得る受信制御手段とを備えた超音波送受信装置において、
    前記送信制御手段は、全周が複数の基準方位で分割された各方位範囲内の方位毎に送信中心周波数が順次異なり、且つ前記方位範囲毎に送信タイミングが異なったバースト波が送信されるように、前記複数の振動子を駆動するとともに、前記基準方位を所定の方位範囲分超える方位範囲にわたって該方位範囲に方位方向に隣接する振動子に対する主駆動信号と周波数および位相が連続する副駆動信号で駆動し、
    前記受信制御手段は、方位別に前記主駆動信号と同一帯域の周波数を選択して、所定方位の受信信号を得るようにしたことを特徴とする超音波送受信装置。
  3. 請求項1または2に記載の超音波送受信装置と、該超音波送受信装置の送信制御手段および受信制御手段の制御により、探査すべき方位を順次走査して、各方位の受信信号から探知範囲の探知画像データを求め、該探知画像データを表示する手段とを備えたスキャニングソナー。
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