JP3242864B2 - 超音波診断装置および超音波診断用の超音波送受信方法 - Google Patents

超音波診断装置および超音波診断用の超音波送受信方法

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JP3242864B2 JP15497597A JP15497597A JP3242864B2 JP 3242864 B2 JP3242864 B2 JP 3242864B2 JP 15497597 A JP15497597 A JP 15497597A JP 15497597 A JP15497597 A JP 15497597A JP 3242864 B2 JP3242864 B2 JP 3242864B2
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    • G01S7/52046Techniques for image enhancement involving transmitter or receiver
    • G01S7/52047Techniques for image enhancement involving transmitter or receiver for elimination of side lobes or of grating lobes; for increasing resolving power

Description

【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は、超音波ビームの偏
向走査を行う超音波診断装置に関し、特にグレーティン
グローブを効率的に低減することができる装置に関す
。上記の偏向走査には、いわゆるセクタ走査が含まれ
る。

【0002】

【従来の技術】超音波パルスを被検体に送信し、被検体
内で反射された超音波を受信し、受信波を処理して被検
体内情報を取得する超音波診断装置が周知である。超音
波診断装置には、複数の超音波振動素子(圧電素子)が
配列されたアレイ探触子が設けられている。各圧電素子
の駆動タイミングおよび受信タイミングを適当に遅延さ
せることにより、所望の方向に超音波ビームを形成する
ことができる。以下、振動素子の配列の中心を通り配列
方向に垂直な線と、超音波ビームの方向とのなす角を
「偏向角θ」という。超音波ビームの方向(偏向角θ)
をビームごとに変えていくことを偏向走査といい、偏向
走査としてはセクタ走査が周知である。

【0003】超音波診断装置では、超音波ビーム(メイ
ンローブ)とは別に、振動素子のピッチと超音波波長で
決まる方向にグレーティングローブが発生することがあ
る。このグレーティングローブが視野内に出現すると虚
像が発生し、超音波像の画質が劣化する。超音波ビーム
の偏向角|θ|が大きくなるに従って、グレーティング
ローブも大きくなることが知られている。

【0004】図1は、セクタ走査方式の超音波探触子の
一例である。振動素子間のピッチはpである。前述のよ
うに、振動素子の配列の中心を通る線とメインローブと
のなす角が偏向角θである。超音波の波長をλとしたと
き、下式の条件が満たされれば、理論的に超音波ビーム
の偏向によるグレーティングローブは発生しない。

【0005】

【数1】p・sin|θ|≦(λ/2) ・・・(1) 上式より、素子ピッチpが小さいほど、波長λが大きい
ほど(周波数が低いほど)、偏向角|θ|が小さいとき
ほど、グレーティングローブが発生しにくい。しかし、
素子ピッチpを小さくすることは、コスト面などでの制
約を受ける。同じ開口でも振動素子の数を増やすことが
必要になるからである。また、波長λを大きくすると分
解能の低下を招いてしまうので、波長λもあまり大きく
はできない。

【0006】超音波の中心周波数がf0のとき、波長λ
0=(音速/f0)となり、偏向角|0|が最大の90
°になるときにも上式(1)の条件(等号)が満たされ
るように素子ピッチpを設定したとすると、p=λ0/
2となる。ところが、パルス超音波は帯域幅をもってい
る。従って、この設定では、f0よりも高い周波数成分
(λがλ0より小さい)に起因してグレーティングロー
ブが発生する。偏向角|θ|が大きくなると、グレーテ
ィングローブが大きくなる。

【0007】グレーティングローブを低減する手法とし
て、特公平1−48992に記載のものがある。同公報
では、受信回路系に可変バンドパスフィルタ(BPF)
が設けられている。このフィルタの高域および低域のカ
ットオフ周波数を制御することにより、偏向角θに応じ
て中心周波数や帯域幅が変更され、偏向角|θ|が大き
いときほど受信波の高周波成分が大幅に除去される。図
2の例では、偏向角θに応じて中心周波数が変えられ、
図3の例では、偏向角θに応じて帯域幅が変えられ、図
4の例では、中心周波数と帯域幅の両方が変えられる。

【0008】前述のように、偏向角|θ|が大きいとき
ほど、高い周波数に起因するグレーティングローブが大
きくなる。上記公報では、可変BPFを設けたことによ
り、偏向角|θ|が大きいときには高周波成分が広い範
囲で除去され、従って、グレーティングローブが効率よ
く抑圧される。

【0009】さらに、上記公報の装置では、同様の原理
を送信側に適用し、送信回路系に可変BPFを設け、こ
の可変BPFの中心周波数や帯域幅を制御することが提
案されている。

【0010】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術では、偏向角適応型の可変BPFを送信側、受信側に
設けた場合のそれぞれにおいて、下記のような問題があ
る。

【0011】「送信側」一般的に圧電素子に送波ドライ
バ(またはパルサ)から供給される駆動パルスの電圧は
かなり高く、例えば100V程度である。ここで、上記
の可変BPFを送波ドライバの前に適用したとする。こ
の場合、送波ドライバでは、可変BPFを通過後のパル
スを、その波形を維持したままで高電圧に増幅すること
が必要である。そのためには、必然的に送波ドライバに
線形の高電圧増幅回路を備えなくてはならなくなる。そ
のような線形増幅回路は高価であり、また電流量の増大
に伴う送波ドライバの発熱にも対処する必要が生じる。
一方、上記の可変BPFを送波ドライバの後(圧電素子
の直前)に適用したとする。この場合にも、高電圧制御
用回路を使用しなくてはならず、また、電流量が大きい
ことに起因した発熱に対処しなければならない。このよ
うに、送信側では、可変BPFを設けること自体に不利
がある。

【0012】「受信側」従来、受信回路系に、受信距離
が長いときほどフィルタの中心周波数を下げるダイナミ
ックBPF(距離適応型)を設け、受信効率の向上やノ
イズの除去を図ることが知られている。ここで、受信距
離は、超音波の被検体内での反射地点から振動素子まで
の距離をいうものとする。例えば超音波の帰投時間に応
じて中心周波数を制御することにより、上記の距離適応
型ダイナミックBPFが実現される。この距離適応型の
BPFを対象として上記の偏向角適応制御を行うと、下
記の問題が生じる。

【0013】偏向角適応制御として、中心周波数を制御
する場合を考える。このとき、偏向角(絶対値)が大き
く受信距離が長い領域では、偏向角に応じた周波数低減
と受信距離に応じた周波数低減とが重なる。その結果、
フィルタの中心周波数が相当に下がってしまい、方位分
解能が低下する。偏向角適応制御として、フィルタの帯
域幅を制御する場合も同様である。偏向角(絶対値)が
大きく受信距離が長い領域で、帯域幅の縮小に伴う距離
分解能の低下が顕著となる。

【0014】以上のように、偏向角に合わせて中心周波
数や帯域幅を制御する可変BPFを設けると、グレーテ
ィングローブの抑圧ができるものの、送信側でも、受信
側でも不利な点がある。

【0015】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
ある。その目的は、コスト高や発熱の問題を招くことな
く、あるいは、偏向角が大きく受信距離が長い領域の分
解能を低下させることなく、送信系や受信系での偏向角
に応じた周波数や帯域幅の制御により、グレーティング
ローブを効率よく抑えることができる超音波診断装置を
提供することにある

【0016】

【課題を解決するための手段】(1)本発明に関連する
送信系における望ましい態様では、複数の超音波振動素
子が配列されたアレイ振動子と、前記アレイ振動子の電
子走査によって超音波ビームの偏向走査を行う走査制御
部と、前記アレイ振動子を駆動するための駆動パルスを
生成する駆動パルス発生器と、前記超音波ビームの偏向
角に応じて駆動パルスのパルス幅を変更するパルス幅制
御回路とを含む。

【0017】図5、図6を参照して本発明の原理を説明
する。アレイ振動子に与えられる駆動パルスのパルス幅
が大きいほど、送信波の中心周波数が低くなり、帯域幅
が狭くなる。そこで、図5(a)、(b)に示すよう
に、偏向角|θ|が大きいときには、駆動パルスのパル
ス幅を大きくする(図5(b)では、駆動パルスの波形
が、矩形状にモデル化して示されている)。これによ
り、図6に示すように、偏向角|θ|が大きいときほ
ど、送波スペクトルの中心周波数が低くなり、また帯域
幅が狭くなる。従って、偏向角に応じて送波スペクトル
が適切に調整され、グレーティングローブが抑えられ
る。

【0018】このように、上記態様によれば、パルス幅
制御部にて偏向角に応じて駆動パルスのパルス幅が変更
され、パルス幅に応じて送信波の中心周波数および帯域
幅が変化し、これによりグレーティングローブが効果的
に抑えられる。パルス幅の制御であれば、簡単な構成の
回路で実現できる。駆動パルスの増幅は、従来と同様の
簡単な構成のオンオフ式の高圧スイッチング回路を用い
て実現できる。従って、送信回路系に可変BPFを設け
た場合のように、高価な線形高電圧増幅回路や高電圧制
御用回路を設ける必要がなく、この種の回路を設けるこ
とによる発熱の問題もない。以上より、簡単な構成に
て、低コストで、発熱の問題もなく、グレーティングロ
ーブを低減することができ、超音波診断装置を用いて得
られる診断像の画質を高めることができる。

【0019】上記態様では、パルス幅制御回路として、
簡易な低電圧の回路を送波ドライバよりも前の段階に設
けることが好適である。その他、パルス幅制御回路は、
アレイ振動子よりも前段の任意の位置に設けることがで
きる。また、本発明の範囲内で、パルス幅制御回路を、
駆動パルス発生器と一体化してもよいことはもちろんで
ある。この場合、一旦、駆動パルスを発生してからその
パルス幅を変更してもよいが、最初から偏向角に応じた
パルス幅の駆動パルスを生成する構成も本発明に含まれ
る。

【0020】また、図5の例では、偏向角|θ|の増大
にともなって、パルス幅を直線的に変化させている。こ
れに対し、パルス幅は、曲線に沿って変化しても、階段
状に変化してもよく、上記態様の範囲内で任意の形態に
変形できる。

【0021】(2)本発明に関連する送信系における望
ましい別の態様では、複数の超音波振動素子が配列され
たアレイ振動子と、前記アレイ振動子の電子走査によっ
て超音波ビームの偏向走査を行う走査制御部と、前記ア
レイ振動子を駆動するための、複数のパルスからなる駆
動バーストパルスを生成する駆動バーストパルス発生器
と、前記超音波ビームの偏向角に応じて駆動バーストパ
ルスのパルス間の周期を変更するパルス間隔制御回路と
を含む。駆動バーストパルスは、例えば、2波や3波の
パルスからなる駆動信号である。

【0022】図6、図7を参照して上記別の態様の原理
を説明する。複数のパルスからなる駆動バーストパルス
をアレイ振動子に与える場合、パルス間の周期(間隔)
が大きいほど、送信波の中心周波数が低くなり、帯域幅
が狭くなる。そこで、図7(a)、(b)に示すよう
に、偏向角|θ|が大きいときには、パルス間の周期を
大きくする(図5(b)と同様に、図7(b)では、駆
動バーストパルスの波形が、矩形状にモデル化して示さ
れている)。この制御によっても、図6に示すように、
偏向角|θ|が大きいときほど、送波スペクトルの中心
周波数が低くなり、また帯域幅が狭くなる。従って、偏
向角に応じて送波スペクトルが適切に調整され、グレー
ティングローブが抑えられる。

【0023】このように、上記別の態様によれば、パル
ス周期間隔制御部にて、偏向角に応じて駆動バーストパ
ルスのパルス周期が変更され、送信波の中心周波数およ
び帯域幅が変化し、これによりグレーティングローブが
効果的に抑えられる。パルス幅の制御と同様に、パルス
間隔の周期の制御であれば、簡単な構成の回路で実現で
きる。また、駆動バーストパルスの増幅は、従来と同様
の簡単な構成のオンオフ式の高圧スイッチング回路を用
いて実現できる。従って、上記(1)の態様と同様に、
簡単な構成にて、低コストで、発熱の問題もなく、グレ
ーティングローブを低減することができ、超音波診断装
置を用いて得られる診断像の画質を高めることができ
る。

【0024】さらに、上記(1)と同様、パルス間隔制
御回路として、簡易な低電圧の回路を送波ドライバより
も前の段階に設けることが好適である。その他、パルス
間隔制御回路は、アレイ振動子よりも前段の任意の位置
に設けることができる。また、パルス間隔制御回路を、
駆動パルス発生器と一体化してもよいことはもちろんで
ある。この場合、一旦、駆動バーストパルスを発生して
からそのパルス周期を変更してもよいが、最初から偏向
角に応じたパルス周期の駆動バーストパルスを生成する
構成も上記別の態様に含まれる。

【0025】また、図7の例では、偏向角|θ|の増大
にともなって、パルス周期を直線的に変化させている。
これに対し、パルス周期は、曲線に沿って変化しても、
階段状に変化してもよく、上記別の態様の範囲内で任意
の形態に変形できる。

【0026】さらに、上記別の態様では、偏向角に応じ
て、駆動バーストパルスのパルス周期を変更するととも
に、駆動バーストパルスを構成する各パルスのパルス幅
を上記(1)の態様に従って変更してもよい。

【0027】(3)上記目的を達成するために、本発明
の超音波診断装置は、複数の超音波振動素子が配列され
たアレイ振動子と、前記アレイ振動子の電子走査により
超音波ビームの偏向走査を行なう走査制御部と、前記ア
レイ振動子からの受信信号をフィルタリングする偏向角
適応型帯域通過フィルタと、を含み、前記偏向角適応型
帯域通過フィルタは、前記超音波ビームの偏向角が大き
くなるにつれて前記フィルタリング中心周波数を低く
し、かつ受信距離が長くなるにつれて前記フィルタリン
グ中心周波数を低くし、さらに受信距離に対するフィル
タリング中心周波数の低下率としての勾配を前記偏向角
が大きくなるにしたがって小さくすることを特徴とす
る。本発明に係る装置は、複数の超音波振動素子が配列
されたアレイ振動子と、前記アレイ振動子の電子走査に
より超音波ビームの偏向走査を行う走査制御部を含む。
そして、受信系には偏向角適応型ダイナミック帯域通過
フィルタが含まれ、このフィルタは、各前記アレイ振動
子の受信信号をフィルタリングし、受信距離が長いとき
にはフィルタリング中心周波数を低下させる周波数可変
特性をもち、この周波数可変特性における受信距離に応
じた前記中心周波数の低下幅を前記超音波ビームの偏向
角に応じて変更するというものである

【0028】好ましくは、前記偏向角適応型ダイナミッ
ク帯域通過フィルタは、周波数可変特性の変更として、
前記超音波ビームの偏向角が大きいときには、受信距離
に対する前記フィルタリング中心周波数の勾配を小さく
する。

【0029】また、本発明に係る装置は、複数の超音波
振動素子が配列されたアレイ振動子と、前記アレイ振動
子の電子走査により超音波ビームの偏向走査を行う走査
制御部と、偏向角適応型ダイナミック帯域通過フィルタ
を含み、このフィルタは、前記アレイ振動子の受信信号
をフィルタリングし、前記超音波ビームの偏向角が大き
いときにはフィルタリング中心周波数を低下させ、この
偏向角に応じた前記中心周波数の格差を、受信距離が長
くなるに従って縮小するというものである

【0030】図8の例を参照し、本発明の原理を説明す
る。図8(a)には、本発明の偏向角適応型ダイナミッ
ク帯域通過フィルタにおける、各受信距離でのフィルタ
リング中心周波数が、偏向角|θ|ごとに示されてい
る。また、図8(b)には、偏向角と受信距離に応じた
フィルタ特性が、周波数スペクトルを用いて示されてい
る。

【0031】従来の距離適応型のダイナミック帯域通過
フィルタ(BPF)では、図8の偏向角|θ|が小さい
場合のように、受信距離が長いときには中心周波数を低
下させる。ここで、グレーティングローブを低減するた
めに、偏向角が大きいときに中心周波数を下げると、中
心周波数は(偏向角が小さいときと平行に)図8(a)
の点線に沿って変化する。その結果、偏向角|θ|が大
きく受信距離が長い領域では、中心周波数が大幅に下が
り、方位分解能が低下してしまう。これが従来の問題で
ある。

【0032】本発明は、以下の点に着目している。通
常、受信距離(伝播距離)が遠いほど、周波数が高いほ
ど、被検体内における超音波の減衰量は大きくなる(周
波数依存減衰)。従って、受信距離が長いときには、受
信波の高周波成分の振幅が小さくなり、グレーティング
ローブが低くなる。この点に着目し、本発明では、図8
(a)に実線で示すように、偏向角|θ|が大きいとき
には、受信距離に対する中心周波数の勾配を小さくす
る。

【0033】従って、近距離では、偏向角|θ|が小さ
いときと、大きいときとでの中心周波数の格差が大きく
なる。これにより、偏向角|θ|が大きく受信距離が短
い領域では、高周波成分の除去により、グレーティング
ローブが効果的に低減される。一方、遠距離では、偏向
角|θ|が大きくとも、中心周波数をあまり低下させな
いことにより、方位分解能の低下を最小限に止めること
ができる。中心周波数を低下させなくとも、上記の周波
数依存減衰により、受信波の高周波成分の振幅が小さい
ので、グレーティングローブは低い。

【0034】以上より、本発明によれば、偏向角|θ|
が大きく受信距離が長い領域の分解能の低下を抑えつ
つ、グレーティングローブを効果的に抑圧することが可
能となる。従って、偏向走査の対象となる全領域におい
て、画質の高い超音波像を得ることができる。

【0035】なお、図8では、偏向角|θ|が大、中、
小の場合についての中心周波数が代表して示されてい
る。実際には偏向角に応じて連続的に中心周波数を変化
させてもよいことはもちろんである。また、図8の例で
は、最長受信距離にて、偏向角|θ|が小さいときと、
大きいときの中心周波数を一致させているが、このよう
に中心周波数を一致させなくてもよいことはもちろんで
ある。さらに、図8では、受信距離の増大にともなっ
て、中心周波数を直線的に変化させている。これに対
し、中心周波数は、曲線に沿って変化しても、階段状に
変化してもよい。さらに、偏向角|θ|が大きいときに
は、受信距離に対する中心周波数の勾配を0(中心周波
数の低下幅を0)にしてもよい。さらに、図8のような
中心周波数の制御に、下記のフィルタリング帯域幅の制
御を組み合わせてもよい。このように、具体的な中心周
波数の制御は、本発明の範囲内で任意の形態に変形でき
る。

【0036】(4)本発明の参考となる態様として、
数の超音波振動素子が配列されたアレイ振動子と、前記
アレイ振動子の電子走査により超音波ビームの偏向走査
を行う走査制御部と、偏向角適応型ダイナミック帯域通
過フィルタを含む。このフィルタは、前記アレイ振動子
の受信信号をフィルタリングし、受信距離が長いときに
はフィルタリング中心周波数を低下させる周波数可変特
性をもったダイナミック帯域通過フィルタであって、受
信ビームの偏向角が大きいときにはフィルタリング帯域
幅を狭くし、このときに帯域幅を狭める量を受信距離に
応じて変化させる。

【0037】図9の例を参照し、本発明の参考となる態
の原理を説明する。図9(a)は、本発明の偏向角適
応型ダイナミック帯域通過フィルタにおける、各受信距
離でのフィルタリング帯域幅が、偏向角|θ|ごとに示
されている。また、図9(b)には、偏向角と受信距離
に応じたフィルタ特性が示されている。

【0038】この態様の原理は、図8を用いて説明した
上記(3)の態様における原理と、ほぼ同様である。受
信距離に応じてフィルタリング中心周波数を下げ、さら
に、偏向角に応じてフィルタリング帯域幅を狭めると、
超音波像の分解能が相当に低下してしまう。そこで、
本発明の参考となる態様では、前述の周波数依存減衰
に着目し、図9に示すように、受信距離が長くなるに従
って、フィルタリング帯域幅の偏向角に応じた格差が小
さくなるように、フィルタ特性が制御される。

【0039】従って、近距離では、偏向角|θ|が小さ
いときと、大きいときとでのフィルタリング帯域幅の格
差が大きくなる。これにより、偏向角|θ|が大きく受
信距離が短い領域では、高周波成分の除去により、グレ
ーティングローブが効果的に低減される。一方、遠距離
では、偏向角|θ|が大きくとも、フィルタリング帯域
幅をあまり狭くしないことにより、距離分解能の低下を
最小限に止めることができる。帯域幅を低下させなくと
も、上記の周波数依存減衰により、受信波の高周波成分
の振幅が小さいので、グレーティングローブは低い。

【0040】以上より、上記本発明の参考となる態様
よれば、上記の(3)と同様に、偏向角|θ|が大きく
受信距離が長い領域の分解能の低下を抑えつつ、グレー
ティングローブを効果的に抑圧することが可能となる。
従って、偏向走査の対象となる全領域において、画質の
高い超音波像を得ることができる。

【0041】なお、この態様においても、上記の(3)
の態様と同様に、偏向角に応じてフィルタリング帯域幅
の連続的な変化をさせてもよい。また、受信距離が長い
ときに帯域幅を一致させる必要はない。また、中心周波
数や帯域幅は直線的に変化しなくてもよい。偏向角が小
さいときには、受信距離に対する帯域幅の勾配が0でも
よい。その他、具体的なフィルタ特性の制御は、上記
発明の参考となる態様範囲内で任意の形態に変形でき
る。

【0042】(5)本発明に関連する送信系における別
の態様では、複数の超音波振動素子が配列されたアレイ
振動子の電子走査によって超音波ビームの偏向走査を行
う超音波診断装置において、前記アレイ振動子を駆動す
るための所定数のパルスからなる駆動信号であって、前
記超音波ビームの偏向角に応じてパルス幅またはパルス
間隔の異なる駆動信号が、前記アレイ振動子に与えられ
る。

【0043】駆動信号を構成するパルスの数は一つでも
よい。この場合には、偏向角に応じてパルス幅の変更の
みが行われる。駆動信号が複数のパルスによって構成さ
れる場合、偏向角に応じ、パルス間隔だけを変えても、
あるいは、各パルスのパルス幅だけを変えてもよい。ま
た、偏向角に応じてパルス間隔とパルス幅の両方を変え
てもよい。上記送信系における別の態様によれば、図5
〜図7を用いて説明したように、簡単な回路構成を用い
て、効率よくグレーティングローブを低減できる。

【0044】(6)本発明の参考となる別の態様は、複
数の超音波振動素子が配列されたアレイ振動子の電子走
査によって超音波ビームの偏向走査を行う超音波診断装
置において、帯域通過フィルタを用いて受信信号をフィ
ルタリングする際、グレーティングローブを発生させる
受信信号の高周波成分が除去されるように、フィルタリ
ングの中心周波数と帯域幅の少なくとも一方が、超音波
ビームの偏向角と受信信号の受信距離とに応じて変更さ
れる。

【0045】前述のように、受信距離が遠いときには、
受信波の高周波成分の振幅が小さくなり、グレーティン
グローブが低くなる。受信距離が遠いにもかかわらず偏
向角に応じた中心周波数や帯域幅の制御を行うことは、
グレーティングローブの低減効果が小さいのみならず、
方位分解能や距離分解能の低下を招く。本発明によれ
ば、偏向角と受信距離によって特定される2次元の領域
内の各位置において、中心周波数や帯域幅が変更され
る。従って、方位分解能や距離分解能の低下を抑えつ
つ、効果的にグレーティングローブを低減できる。

【0046】なお、この態様で用いるフィルタは、受信
距離の増大に応じて中心周波数を下げるものに限定され
ない。例えば、偏向角が小さいときには受信距離の変化
に対して中心周波数を一定と、偏向角が大きいときには
受信距離が短いほど中心周波数を下げるものも含まれ
る。また例えば、中心周波数は常に固定しておき、偏向
角と受信距離に応じてフィルタリング帯域幅を変化させ
るものも含まれる。

【0047】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明
する。図10は、本実施形態の超音波診断装置を示すブ
ロック図である。アレイ探触子1には、複数の超音波振
動素子が配列して設けられている。図10の上部には、
アレイ探触子1を駆動するための送信系の構成が示さ
れ、図10の下部には、アレイ探触子1が受信した信号
を処理するための受信系の構成が示されている。制御部
3は、これらの送信系および受信系の構成を全体的に制
御して超音波ビームを形成する。そして、制御部3は、
偏向角を順次変えながら、超音波ビームの形成を繰り返
す。これにより、アレイ探触子1を用いたセクタ走査が
行われる。

【0048】送信系において、駆動信号発生器10は、
制御部3にタイミング制御されて、超音波送信のトリガ
ーとなる駆動信号を発生する。駆動信号発生器10は、
駆動パルスモードと、駆動バーストパルスモードの2つ
のモードのどちらかで駆動信号を発生する。駆動パルス
モードでは、一回の送信につき、駆動信号として一つの
パルスが出力される。駆動バーストパルスモードでは、
一回の送信につき、複数のパルスからなる駆動バースト
パルスが出力される。駆動バーストパルスのパルス数
は、2〜4程度に設定されている。

【0049】駆動信号発生器10には、本実施形態にお
いて特徴的なパルス調整回路12が接続されている。
「駆動パルス」が入力されたとき、パルス調整回路12
は駆動パルスのパルス幅を調整する。パルス調整回路1
2は、制御部3によって制御されている。制御部3は、
図5に従って、超音波ビームの偏向角θに応じてパルス
幅を決定する。すなわち、偏向角|θ|が大きいほど、
パルス幅が大きく決定される。制御部3は、パルス調整
回路12に対して指示(パルス幅指令)を出し、駆動パ
ルスのパルス幅を、図5に従って決定した大きさに変化
させる。

【0050】また、「駆動バーストパルス」が入力され
たとき、パルス調整回路12は駆動バーストパルスのパ
ルス間の間隔(周期)を調整する。このとき、制御部3
は、図7に従って、偏向角θに応じてパルス間隔を決定
する。すなわち、偏向角|θ|が大きいほど、パルス間
隔が大きく決定される。制御部3は、パルス調整回路1
2に対して指示(パルス間隔指令)を出し、駆動パルス
のパルス幅を、図7に従って決定した大きさに変化させ
る。

【0051】パルス調整回路12には、従来と同様の構
成の送信ビーム形成回路14および送波ドライバ16が
接続されている。送信ビーム形成回路14は、遅延回路
を含み、アレイ探触子1の振動素子数に応じた数のディ
レーラインを有する。送信ビーム形成回路14には、制
御部3から偏向角θを示す情報が入力される。この情報
に基づき、送信ビーム形成回路14では、偏向角θの方
向に送信ビームが形成されるように、各ディレーライン
の遅延量(遅延量分布)が制御される。各ディレーライ
ンで遅延を与えられた駆動信号は、送波ドライバ16に
出力される。送波ドライバ16は、アレイ探触子1の各
振動素子と接続されている。送波ドライバ16は、入力
された駆動信号を増幅して高電圧のパルス信号とし、増
幅信号をアレイ探触子1の各振動素子に出力する。この
増幅信号により各振動素子が励振されて超音波を発す
る。このようにして、各振動素子がずれたタイミングで
超音波を発し、偏向角θの方向に送信ビームが形成され
る。

【0052】次に、受信系の構成について説明する。ア
レイ探触子1から発せられた超音波は、被検体内で反射
して返ってくる。アレイ探触子1は超音波を受波し、こ
の超音波信号を電気信号に変換して出力する。アレイ探
触子1には、受信信号を増幅する受波増幅器20が接続
されている。増幅された受信信号は受信ビーム形成回路
22に出力される。受信ビーム形成回路22は、従来と
同様の構成であり、整相加算回路を含む。受信ビーム形
成回路22では、制御部3の制御により、各振動素子の
出力信号に遅延が与えられる。そして、遅延処理後の受
信信号が加算されて一本の信号に合成される。

【0053】受信ビーム形成回路22には、本実施形態
に特徴的な偏向角適応型ダイナミックバンドパスフィル
タ(以下VDBPFという)24が接続されている。V
DBPF24は、制御部3によって制御されている。制
御部3は、図8または図9に従って、VDBPF24の
フィルタ特性を変更させる。フィルタ特性の変更のた
め、制御部3は、高域と低域のカットオフ周波数をそれ
ぞれ制御するための制御信号をVDBPF24に出力す
る。両カットオフ周波数の制御により、フィルタ特性で
ある中心周波数や通過帯域幅を変化させることができ
る。

【0054】図8を採用する場合、偏向角|θ|が小さ
いときには、受信距離に対する中心周波数の勾配が大き
く設定され、偏向角|θ|が大きいときには、中心周波
数の勾配が小さくされる。従って、近距離では、偏向角
|θ|が異なるときの中心周波数の格差が大きくなる。
この設定に従って、制御部3はVDBPF24のカット
オフ周波数を決定する。受信距離に応じたフィルタ特性
の変更は、周知のように、超音波の帰投時間をパラメー
タとして利用することにより実現できる。

【0055】図9を採用する場合、受信距離に基づいて
帯域幅が制御される。偏向角θ=0では受信距離の長短
にかかわらず帯域幅が一定である。偏向角θ=0以外の
ときには、受信距離が小さいほど帯域幅が狭くなるよう
に設定されている。偏向角|θ|が大きいほど、受信距
離に対する帯域幅の勾配が大きくされる。従って、近距
離では、偏向角|θ|が異なるときの帯域幅の格差が大
きくなる。

【0056】なお、図9を採用する場合において、中心
周波数については、受信距離が長いときほど中心周波数
が低くなるように設定されている。ただし、偏向角の大
小に応じた中心周波数の制御は行われず、偏向角が大き
いときも小さいときも中心周波数は同じに設定されてい
る。

【0057】VDBPF24は、従来と同様の構成の圧
縮検波回路26、画像処理回路28および表示器30に
接続されている。圧縮検波回路26は、検波等の処理に
よって、受信信号から被検体内の情報を取り出す。この
被検体内の情報を表す画像(Bモード、Mモードなど)
が画像処理回路28で生成される。表示器30はCRT
等を有し、生成された超音波画像を表示する。

【0058】以上の超音波診断装置の動作を、「送信」
と「受信」に分けて説明する。

【0059】「送信」ここでは、駆動信号として駆動パ
ルスを用いて送信が行われる場合を中心に説明する。制
御部3は、駆動信号発生器10に、所定のパルス幅の駆
動パルスを発生させる。偏向角θ=0の方向、すなわち
アレイ探触子1の正面の方向に超音波ビームが形成され
るときは、駆動パルスはパルス調整回路12をそのまま
通過し、送信ビーム形成回路14に入力される。送信ビ
ーム形成回路14では、偏向角θ=0の方向に送信ビー
ムが形成されるように、駆動パルスに遅延処理が施され
る。そして、駆動パルスは、送波ドライバ16にて増幅
され、アレイ探触子1に出力される。アレイ探触子1の
各振動素子は、少しずつずれたタイミングで励振され
て、それぞれ超音波を発する。その結果、偏向角θ=0
の方向に送信ビームが形成される。

【0060】制御部3は、偏向角θ=0以外の方向に送
信ビームを形成するとき、パルス調整回路12を制御し
て、図5に示すように駆動パルスのパルス幅を変化させ
る。このパルス幅の調整された駆動パルスを用いて、送
信ビーム形成回路14,送波ドライバ16、アレイ探触
子1により超音波の送信が行われ、偏向角θの方向に送
信ビームが形成される。

【0061】ここで、前述のように、グレーティングロ
ーブを引き起こす周波数域は偏向角θに応じて変化す
る。偏向角|θ|が大きいときには、より低い周波数成
分もグレーティングローブを引き起こす。本実施形態で
は、偏向角|θ|が大きいときほど駆動パルスのパルス
幅を大きくする。図6の送波スペクトルに示すように、
駆動パルスのパルス幅が大きいほど、駆動パルスを用い
て生成された送信ビームの中心周波数は下方にシフト
し、また、送信ビームの帯域幅が狭くなる。従って、各
偏向角θの方向に送信ビームを形成するとき、その偏向
角θでグレーティングローブの現れる原因となる周波数
成分を含まない超音波を送信することができる。

【0062】上記では駆動パルスを用いて送信が行われ
た。駆動バーストパルスを用いて送信が行われるときも
同様である。この場合、偏向角θ=0の方向に送信ビー
ムを形成するときは、駆動バーストパルスはそのままパ
ルス調整回路12を通過する。偏向角θ=0以外のとき
は、図7の設定に従い、パルス調整回路12にて駆動バ
ーストパルスのパルス間隔が変更される。パルス間隔が
大きいほど、送信ビームの中心周波数が低くなり、帯域
幅が狭くなる。従って、上記と同様に、グレーティング
ローブが効率よく抑圧される。

【0063】「受信」ここでは、VDBPF24にて、
図8の設定に従ったフィルタ特性の制御が行われる場合
を中心に説明する。

【0064】アレイ探触子1は、超音波を受信すると、
超音波の強度に応じた電気信号を出力する。受信信号
は、受波増幅器20にて増幅され、受信ビーム形成回路
22にて偏向角θに応じた遅延処理および加算処理を施
される。これにより偏向角θの方向に受信ビームが形成
される。

【0065】加算処理後のエコー信号は、VDBPF2
4に入力される。制御部3により、VDBPF24を通
過するエコー信号の中心周波数が図8の設定に従って制
御される。偏向角|θ|が小さい場合、受信距離が長い
ほど中心周波数が比較的大幅に低下する。すなわち、被
検体の深い地点で反射したエコー信号がフィルタを通過
するときは、中心周波数が低くされる。これにより、受
信効率が向上し、ノイズが効果的に除去される。偏向角
|θ|が大きい場合も、受信距離が長いほど中心周波数
を低下させる。しかし、偏向角|θ|が大きくなるに従
って、受信距離に対する中心周波数の勾配を小さくす
る。

【0066】図8の設定によれば、受信距離が短いとき
には、偏向角|θ|が大きくなるに従って中心周波数が
低く変更される。従って、各偏向角の方向に受信ビーム
を形成するとき、その偏向角にてグレーティングローブ
を出現させる周波数成分が効率よく除去される。

【0067】受信距離が長いとき、偏向角に応じた中心
周波数の格差が小さくなり、偏向角|θ|が大きいとき
も小さいときも中心周波数が同程度になる。しかし、受
信距離が長いときは、グレーティングローブの原因とな
るエコー信号中の高周波成分の振幅が小さくなる。従っ
て、中心周波数を下げなくともグレーティングローブは
小さい。また、この設定により、偏向角|θ|が大きく
受信距離が長い領域での方位分解能が、偏向角|θ|が
小さい領域と同程度に得られる。

【0068】VDBPF24を通過したエコー信号は、
圧縮検波回路26に入力され、検波等の処理を施され
る。そして、検波後の信号から表示用の画像が生成さ
れ、表示器30に表示される。送信、受信の双方にてグ
レーティングローブが抑圧されているので、グレーティ
ングローブに起因した虚像のない、良好な超音波像が得
られる。

【0069】上記では、VDBPF24のフィルタ特性
制御のために図8の設定を採用した場合について説明し
た。一方、図9の設定を採用する場合、受信距離に応じ
た中心周波数の制御は、偏向角|θ|が大きいときも小
さいときも同様に行われる。しかし、フィルタの帯域幅
については、図9に示すように、偏向角と受信距離に応
じた制御が行われる。受信距離が短い場合、偏向角が大
きくなるに従って帯域幅が狭められ、これにより、グレ
ーティングローブが抑圧される。受信距離が長い場合、
偏向角|θ|が大きいときも小さいときも帯域幅が同程
度になる。これでも、受信距離が長いときにはエコー信
号中の高周波成分の振幅が小さいのでグレーティングロ
ーブが小さい。そして、偏向角|θ|が大きく遠距離の
領域での距離分解能が、偏向角|θ|が小さい領域と同
程度に得られる。

【0070】以上、本実施形態の超音波診断装置につい
て説明した。なお、本実施形態の変形例として、送信系
で駆動バーストパルスを発生させる場合において、パル
ス幅とパルス間隔の両方を偏向角θに応じて変化させて
もよい。また、受信系では、図8と図9の設定を組み合
わせてもよい。この場合、中心周波数と帯域幅の両方
が、偏向角と受信距離とに応じて変化するように、VD
BPF24が制御される。

【0071】

【発明の効果】本発明によれば、駆動信号のパルス幅や
パルス間隔を制御することにより、偏向角に応じて送信
波の中心周波数や帯域幅が変化し、グレーティングロー
ブが効率よく抑圧される。パルス幅やパルス間隔の制御
であれば、簡単な構成の回路で実現できる。パルス信号
の増幅は、簡単な構成の増幅器等を用いて実現できる。
従って、簡単な構成にて、低コストで、発熱の問題もな
く、グレーティングローブを低減し、超音波診断装置を
用いて得られる診断像の画質を高めることができる。

【0072】また、本発明によれば、受信系に設けられ
た帯域通過フィルタの中心周波数を超音波ビームの偏向
角に応じて制御することによりグレーティングローブの
低減を図るにあたり、偏向角が大きく受信距離が長い領
域の分解能の低下を抑えることができる。従って、偏向
走査の対象となる全領域において、画質の高い超音波像
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図1】 アレイ探触子の振動素子の配列とともに、超
音波ビームの偏向角の定義を示す図である。

【図2】 超音波ビームの偏向角に応じて周波数スペク
トルを制御することによりグレーティングローブを低減
する手法の一例を示す図である。

【図3】 超音波ビームの偏向角に応じて周波数スペク
トルを制御することによりグレーティングローブを低減
する手法の一例を示す図である。

【図4】 超音波ビームの偏向角に応じて周波数スペク
トルを制御することによりグレーティングローブを低減
する手法の一例を示す図である。

【図5】 本発明に関連する送信系における第一の態様
の原理であって、偏向角に応じた駆動パルスのパルス幅
の設定を示す図である。

【図6】 図5の制御による送波スペクトルの変化を示
す図である。

【図7】 本発明に関連する送信系における第二の態様
の原理であって、偏向角に応じた駆動バーストパルスの
パルス周期の設定を示す図である。

【図8】 本発明に係る態様の原理であって、受信距離
と偏向角に応じた受信用帯域通過フィルタのフィルタ特
性の設定を示す図である。

【図9】 本発明の参考となる態様の原理であって、受
信距離と偏向角に応じた受信用帯域通過フィルタのフィ
ルタ特性の設定を示す図である。

【図10】 本発明の実施形態の超音波診断装置の構成
を示すブロック図である。

【符号の説明】

1 アレイ探触子、3 制御部、10 駆動信号発生
器、12 パルス調整回路、14 送信ビーム形成回
路、16 送波ドライバ、20 受波増幅器、22受信
ビーム形成回路、24 偏向角適合型ダイナミック帯域
通過フィルタ、26 圧縮検波回路、28 画像処理回
路、30 表示器。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00 - 8/15

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の超音波振動素子が配列されたアレ
    イ振動子と、 前記アレイ振動子の電子走査により超音波ビームの偏向
    走査を行なう走査制御部と、前記アレイ振動子からの受信信号をフィルタリングする
    偏向角適応型帯域通過フィルタと、 を含む装置であって、 前記偏向角適応型帯域通過フィルタは、 前記超音波ビームの偏向角が大きくなるにつれて前記フ
    ィルタリング中心周波数を低くし、かつ受信距離が長く
    なるにつれて前記フィルタリング中心周波数を低くし、
    さらに受信距離に対するフィルタリング中心周波数の低
    下率としての勾配を前記偏向角が大きくなるにしたがっ
    て小さくする特性を有することを特徴とする超音波診断
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記アレイ振動子を駆動させるための駆動パルスを生成
    する駆動パルス発生器と、 前記超音波ビームの偏向角に応じて駆動パルスのパルス
    幅を変更するパルス幅制御回路と、 を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の装置において、 前記アレイ振動子を駆動するための、複数のパルスから
    なる駆動バーストパルスを生成する駆動バーストパルス
    発生器と、 前記超音波ビームの偏向角に応じて駆動バーストパルス
    のパルス間の周期を変更するパルス間隔制御回路と、 を含むことを特徴とする超音波診断装置。
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