JP2001128412A - 直線送り機構 - Google Patents

直線送り機構

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JP2001128412A
JP2001128412A JP30389299A JP30389299A JP2001128412A JP 2001128412 A JP2001128412 A JP 2001128412A JP 30389299 A JP30389299 A JP 30389299A JP 30389299 A JP30389299 A JP 30389299A JP 2001128412 A JP2001128412 A JP 2001128412A
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screw rod
magnetized
pole
magnetic screw
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JP30389299A
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English (en)
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Tomonobu Tamura
友伸 田村
Noriyuki Jinbo
典幸 神保
Takahiro Tsujimoto
隆浩 辻本
Akira Takasu
亮 高須
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ネジロッドの偏心が、直線運動する移動
体の振動として現れない高精度な直線送り機構を提供す
ることにある。 【解決手段】 回転運動を直線往復運動に変換する手段
として、磁気ネジロッド1に2構成の着磁を施す。第1
磁気スリーブ4の着磁のリードと第2磁気スリーブ5の
着磁のリードとの比を設計の意図する値に設定する。よ
って、磁気ネジロッド1の回転に従動して第1スライダ
ーユニット6が直線運動をし、第2スライダーユニット
7は設計の意図する値の比の速度で直線運動をする。前
記磁気ネジロッド1を覆うと共に、フレームに固定され
た非磁性体のカバー2とを有し、磁気ネジロッド1の偏
心による第1、2スライダーユニット6、7の振動を防
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、螺旋形状に着磁し
て形成した雄磁気ネジと雌磁気ネジとの磁力の作用によ
り、回転運動を直進運動に変換することを利用した直線
送り機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において直線送り機構が用いられて
きた装置の、一つの代表例としてあげられるものに画像
形成装置がある。これらの画像形成装置などに備えられ
る走査光学系装置は、一般に、直線送り機構を備えてお
り、原稿台に載置された原稿を走査するために同じ方向
に移動自在な第1スライダーユニットと第2スライダー
ユニットとを備えている。
【0003】この種の走査光学系装置には、スキャナモ
ータの回転運動を直線往復運動に変換して、第1及び第
2スライダーユニットのそれぞれを所定の速度で移動さ
せる駆動機構が設けられている。
【0004】以上のような走査光学部のスライダーユニ
ットの直線往復運動を行う機構の1つとして、磁気ネジ
手段による直線移動機構が用いられている。
【0005】この磁気ネジ手段による直線移動機構は、
具体的には円柱棒体の磁気ネジロッドの円柱外周面に着
磁されたN/S極のA着磁帯を同軸螺旋状に配置し、同
時に前記A着磁帯の1/2の螺旋ピッチににより形成さ
れたB着磁帯とを備えている。これらのAおよびB着磁
帯の呈する螺旋ピッチに各々追従させるために、スライ
ダーユニットの磁気ネジロッドが貫通する部分にそれぞ
れ磁気スリーブを備え、各磁気スリーブの着磁帯の螺旋
ピッチにより分布する磁力に従い、A着磁帯およびB着
磁帯に追従する。
【0006】また、磁気スリーブの磁力と磁気ネジロッ
ドの磁力が同極同士で吸引して釣り合った状態で、磁気
ネジロッドの円柱表面から磁気スリーブの円筒内面が非
接触を保って浮いており、追従に抗する機械抵抗はなく
磁気スリーブの移動は自在である。
【0007】このような磁気ネジを駆動伝達に使用した
直線送り機構においては、磁気ネジの耐久性を増すよう
に、磁気ネジロッドを非磁性体であるカバーで覆われて
おり、そのカバーは磁気ネジロッドと一体化して一緒に
回転する構成であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のカバ
ーが磁気ネジロッドと一体化して一緒に回転する構成で
は、磁気ネジロッドの回転時の偏心により、直線運動す
る移動体であるスライダーに振動が発生するという問題
があった。
【0009】本発明の目的は、磁気ネジロッドの偏心
が、直線運動する移動体の振動として現れない高精度な
直線送り機構を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の発明は、フレームと、移動体と、前
記移動体に取り付けられると共にN極およびS極が同軸
で交互に所定のピッチで螺旋状に着磁された中空の磁気
スリーブと、前記磁気スリーブに挿通されると共に、N
極S極が同軸で交互に前記所定のピッチで螺旋状に着磁
された着磁帯が形成された磁気ネジロッドと、前記磁気
ネジロッドを回転させる回転動作手段と、前記磁気ネジ
ロッドを覆うと共に、前記フレームに固定された非磁性
体のカバーとを有することを特徴とする直線送り機構で
ある。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、フレーム
と、第1移動体と、第2移動体と、前記第1移動体に取
り付けられると共にN極およびS極が同軸で交互に第1
のピッチで螺旋状に着磁された中空の第1磁気スリーブ
と、前記第2移動体に取り付けられると共にN極および
S極が同軸で交互に前記第1のピッチとは異なる第2の
ピッチで螺旋状に着磁された中空の第2磁気スリーブ
と、前記第1磁気スリーブおよび前記第2磁気スリーブ
のそれぞれに挿通されると共に、N極S極が同軸で交互
に前記第1のピッチで螺旋状に着磁された第1着磁帯
と、N極S極が同軸で交互に前記第2のピッチで螺旋状
に着磁された第2着磁帯とが形成された磁気ネジロッド
と、前記磁気ネジロッドを回転させる回転動作手段と、
前記磁気ネジロッドを覆うと共に、前記フレームに固定
された非磁性体のカバーとを有することを特徴とする直
線送り機構である。
【0012】以上の構成において、磁気ネジロッドの偏
心が、直線運動する移動体の振動として現れない、高精
度な直線送り機構が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。なお、本実施の形態においては
本発明の直線送り機構を適用した一つの例として、画像
形成装置に備わる走査光学系装置を説明のために用い
る。
【0014】図1は、本発明に係る直線送り機構を組み
込んだ画像形成装置としての複写機全体を概略的に示す
構成図、図2は、図1に示される走査光学系装置の全体
構成を概略的に示す斜視図、図3は、同走査光学系装置
の要部を示す斜視図である。図4(A)(B)は、磁気
ネジロッドとカバーの詳細を示す構成図である。また、
図5(A)(B)は、磁気ネジロッドの着磁状態の説明
に供する模式図であり、同図(A)は磁気ネジロッドの
外観図、同図(B)は磁気ネジロッド表面の展開図であ
る。図6(A)(B)および図7(A)(B)は、それ
ぞれ、第1磁気スリーブ、第2磁気スリーブの着磁状態
の説明に供する模式図であり、各図(A)は回転軸方向
に沿う断面図、各図(B)は磁気スリーブ内面の展開図
である。
【0015】図1に示すように、複写機200は、走査
光学系装置14により原稿を読み取るスキャナ部201
と、走査光学系装置14で読み取られた原稿画像に対応
した画像を記録媒体としてのシート210にプリント出
力するプリンタ部203と、これら各部を配置ないし収
納するケーシング204とを有する。
【0016】スキャナ部201に配置される走査光学系
装置14の上面には、原稿を載置するプラテンガラス2
05が固定されている。プラテンガラス205上の原稿
は露光ランプ63で照射され、原稿で反射した光は、第
1ミラー62、第2ミラー71および第3ミラー72に
よって反射されて変倍用レンズ16を通り、さらに、第
4ミラー111、第5ミラー112および第6ミラー1
5によって反射され、プリンタ部203に導かれる。
【0017】プリンタ部203は、感光体ドラム216
を備え、回転する感光体ドラム216の周辺には、帯電
装置としての帯電ローラ217と、現像装置218と、
転写装置としての転写ローラ219と、感光体ドラム2
16上の残留トナーを除去するクリーニング装置221
と、が配置されている。第6ミラー15によって反射さ
れた光は、感光体ドラム216の表面に照射される。感
光体ドラム216上に形成された静電潜像は、現像装置
218においてトナーで現像される。
【0018】一方、ケーシング204に取り付けられる
給紙カセット222内のシート210は、給紙ローラ2
23により所定のタイミングで1枚ずつ給紙され、転写
ローラ219に向けて送り込まれる。感光体ドラム21
6上に現像された像は、転写ローラ219によってシー
ト210に転写される。転写後のシート210は、定着
装置225に搬送され、トナーを定着し、その後、排紙
トレー227に排紙される。
【0019】図2にも示すように、本発明の直線送り機
構が適用された走査光学系装置14は、プラテンガラス
205に載置された原稿を走査するために同じ方向に移
動自在な第1と第2のスライダー61、73を備えてい
る。さらに、原稿画像の拡大もしくは縮小を行う際に移
動される第3スライダー113を備えている。各スライ
ダー61、73、113は、光路と干渉しない略箱形状
をなすケーシングを有している。第1スライダー61に
前記露光ランプ63および前記第1ミラー62が取り付
けられ、全体として第1スライダーユニット6が構成さ
れている。第2スライダー73に前記第2ミラー71お
よび前記第3ミラー72が取り付けられ、全体として第
2スライダーユニット7が構成されている。また、第3
スライダー113に前記第4ミラー111および前記第
5ミラー112が取り付けられ、全体として第3スライ
ダーユニット11が構成されている。
【0020】第1と第2のスライダーユニット6、7
が、プラテンガラス205の下面に沿って、図2に矢印
Aで示される方向に往復動作することにより、原稿全面
が走査される。このとき、光路長ないし露光長を一定に
保持する必要があるため、第1スライダーユニット6は
速度Vで移動する一方、第2スライダーユニット7は速
度V/2で移動する。
【0021】また、原稿の露光走査により構成される画
像の拡大もしくは縮小を行う際には、変倍用レンズ16
および第3スライダーユニット11は、変倍カム13を
介してレンズモータ12により移動される。レンズモー
タ12により変倍カム13が回転駆動されると、変倍用
レンズ16が移動し、これに伴い、第3スライダーユニ
ット11が光路長を保持するようにスライド移動する。
【0022】次に、走査光学系装置14における第1、
第2スライダーユニット6、7を往復動作させるための
駆動機構を説明する。
【0023】この走査光学系装置14は、磁石の吸引力
および反発力を利用して第1、第2スライダーユニット
6、7の移動が実現されている。また、走査光学系装置
14は、図2および図3に示すように、第1スライダー
61に取り付けられると共にN極およびS極が同軸で交
互に第1のリードで螺旋状に着磁された中空の第1磁気
スリーブ4と、第2スライダー73に取り付けられると
共にN極およびS極が同軸で交互に前記第1のリードの
1/2の第2のリードで螺旋状に着磁された中空の第2
磁気スリーブ5と、を有する。さらに走査光学系装置1
4は、第1磁気スリーブ4および第2磁気スリーブ5の
それぞれに挿通されると共にN極およびS極が同軸で交
互に前記第1のリードで螺旋状に着磁された第1着磁帯
と、N極およびS極が同軸で交互に前記第2のリードで
螺旋状に着磁された第2着磁帯とが形成された磁気ネジ
ロッド1と、当該磁気ネジロッド1を覆う非磁性体のカ
バー2と、当該磁気ネジロッド1を回転させる回転動作
手段としてステッピングモータM1と、を備えている。
磁気ネジロッド1、第1、第2磁気スリーブ4、5にお
ける着磁のリードについての詳細は、図5〜7を参照し
て、後述する。
【0024】なお、第2スライダーユニット7の移動速
度は第1スライダーユニット6の移動速度の1/2とな
る着磁リードとしたが、あくまでも走査光学系装置14
に本発明の直線送り機構を適用した場合であって、他の
装置における様々な適用例についてまで移動速度を限定
するものではない。したがって設計の意図するところに
より本発明の直線送り機構の移動体の移動速度が変更さ
れることは、本発明の趣旨を何等変更するものではな
く、本発明の直線送り機構が適用される。
【0025】また、走査光学系装置14にあっては、第
1磁気スリーブ4、第2磁気スリーブ5および磁気ネジ
ロッド1は、第1、第2スライダー61、73の移動方
向(図中A方向)に対して直交する方向に沿う当該第
1、第2スライダー61、73の一方の側端部に配置さ
れ、第1、第2スライダーユニット6、7がいわゆる片
側駆動されるように構成されている。
【0026】なお、以下の説明においては、説明の便宜
上、磁気ネジロッド1などが配置されるスライダーユニ
ット6、7ないしスライダー61、73の前記一方の側
端部を「駆動側端部」といい、他方の側端部を「自由側
端部」ともいう。また、磁気ネジロッド1に形成される
第1着磁帯を「A着磁帯」といい、第2着磁帯を「B着
磁帯」ともいう。
【0027】前記走査光学系装置をさらに詳述すると、
図2に示すように、第1、第2スライダーユニット6、
7の自由側端部は、図示しないコロまたはスライドブッ
シュなどを介して案内レール10上に滑動可能に載置さ
れている。この案内レール10と平行をなすように、円
柱棒形状を有する磁気ネジロッド1が回転自在に設けら
れている。
【0028】図3に示すように、第1、第2スライダー
61、73の駆動側端部には移動方向に沿う通孔が一直
線をなすように形成され、第1スライダー61の通孔に
第1磁気スリーブ4が嵌め込まれ、第2スライダー73
の通孔に第2磁気スリーブ5が嵌め込まれている。これ
ら第1、第2磁気スリーブ4、5のそれぞれの円筒内腔
に非磁性体のカバー2で覆われた磁気ネジロッド1が挿
通されている。このカバー2は、第1、第2スライダー
61、73のガイドとして固定されている。また、第
1、第2磁気スリーブ4、5は軸受け3にてカバー2に
支持されている。このカバー2は第1、第2磁気スリー
ブ4、5の内径寸法よりも小さい外径寸法に形成されて
いる。さらに、この磁気ネジロッド1はカバー2の内径
寸法よりも小さい外径寸法に形成されている。但し、第
1磁気スリーブ4と磁気ネジロッド1との間、および、
第2磁気スリーブ5と磁気ネジロッド1との間には、そ
れぞれに着磁されたN極、S極による吸引力および反発
力が作用し合い、釣り合っている。
【0029】図4(A)、図4(B)を参照して、磁気
ネジロッド1を覆う非磁性体のカバー2を固定させるた
めの構成を詳細に説明する。図4(A)の構成では、カ
バー2はボールベアリング等の軸受材17によって磁気
ネジロッド1を保持している。磁気ネジロッド1のステ
ッピングモータM1と反対側には、ブシュ18がカバー
2に取り付けられている。さらに、このブシュ18はフ
レーム9にネジ19により固定されている。
【0030】また、図4(B)の構成では、カバー2は
固定部材20をネジ21にてフレーム8に取り付けら
れ、固定されている。この場合は、必ずしも、ブシュ1
8は必要ではない。
【0031】図4(A)と図4(B)のいずれの構成で
も、磁気ネジロッド1が回転しても、カバー2は固定さ
れており、回転しない。よって、磁気ネジロッド1が偏
心していても、カバー2にはその影響が伝わらず、第
1、第2磁気スリーブ4,5には、振動が起きない。
【0032】図5〜7を参照して、磁気ネジロッド1、
第1、第2磁気スリーブ4、5における着磁の螺旋のリ
ードをさらに詳細に説明する。
【0033】前記磁気ネジロッド1は、図5(A)
(B)に示すように、N極およびS極が同軸で交互に第
1のリードL1で螺旋状に着磁されたA着磁帯311
と、N極およびS極が同軸で交互に第2のリードL2で
螺旋状に着磁されたB着磁帯312とが形成されてい
る。この図5において、斜線にて示されるのはN極の着
磁領域であり、その他の部分はS極の着磁領域である。
また、実線にて囲まれる領域はB着磁帯であり、破線に
て囲まれる領域はA着磁帯である。A着磁帯の螺旋は、
例えば、リードがピッチの2倍に等しい二条ネジのよう
(以下、「二条ネジ様」とあらわす)に構成されてい
る。一方、B着磁帯の螺旋は、リードがピッチに等しい
一条ネジのよう(以下、「一条ネジ様」とあらわす)に
構成されている。つまり、A着磁帯の螺旋のリードは、
B着磁帯の2倍となるような二条ネジ様の螺旋を形成し
ている。またB着磁帯は一条ネジ様の螺旋のリードを形
成している。図5(B)には磁気ネジロッド1の表面の
展開図が示され、この展開図によれば、A着磁帯とB着
磁帯の位置関係がより一層明確に示されている。
【0034】前記第1磁気スリーブ4は、図6(A)
(B)に示すように、N極およびS極が同軸で交互に第
1のリードL1で螺旋状に着磁されている。つまり、第
1磁気スリーブ4は、その円筒内周面に、磁気ネジロッ
ド1の円柱表面になされたA着磁帯のリードに対応した
螺旋状の着磁がなされている。この図8において、斜線
にて示されるのはN極の着磁領域であり、その他の部分
はS極の着磁領域である。第1磁気スリーブ4の着磁の
リードは、磁気ネジロッド1に形成されたA着磁帯の螺
旋のリードと同一の螺旋のリードに形成され、第1磁気
スリーブ4における着磁は二条ネジ様とされている。
【0035】前記第2磁気スリーブ5は、図7(A)
(B)に示すように、N極およびS極が同軸で交互に第
2のリードL2で螺旋状に着磁されている。つまり、第
2磁気スリーブ5は、その円筒内周面に、磁気ネジロッ
ド1の円柱表面になされたB着磁帯のリードに対応した
螺旋状の着磁がなされている。この図7において、斜線
にて示されるのはN極の着磁領域であり、その他の部分
はS極の着磁領域である。第2磁気スリーブ5の着磁の
リードは、磁気ネジロッド1に形成されたB着磁帯の螺
旋のリードと同一の螺旋のリードに形成され、第2磁気
スリーブ5における着磁は一条ネジ様とされている。
【0036】ここで磁気ネジロッド1を回転運動させる
と、第1磁気スリーブ4および第2磁気スリーブ5から
磁気ネジロッド1を観察した場合、その観測点に対して
磁気ネジロッド1に着磁されたA着磁帯とB着磁帯のN
極およびS極が回転軸方向に直線移動し、それに伴い対
面する第1磁気スリーブ4および第2磁気スリーブ5の
S極およびN極が、移動して行く磁気ネジロッド1のS
極およびN極にそれぞれ吸引し合い、その互いの磁力に
よる釣り合いを保とうとして同時に移動する。ここで、
第1スライダーユニット6および第2スライダーユニッ
ト7は共に、図2に示すように自由側端部が、この磁気
ネジロッド1を軸として回転しないように案内レール1
0にて回転方向を規制するように保持されている。この
ため両スライダーユニットの第1磁気スリーブ4と第2
磁気スリーブ5に磁力を媒体として伝達される回転方向
の力は直線運動に変換され、結果として第1スライダー
ユニット6および第2スライダーユニット7は直線運動
を行うのである。
【0037】このとき、磁気ネジロッド1のA着磁帯お
よび第1磁気スリーブ4の着磁帯の螺旋を二条ネジ様と
する一方、B着磁帯および第2磁気スリーブ5の着磁帯
の螺旋を一条ネジ様としてあるので、第1磁気スリーブ
4の直線移動量を“1”としたときに、第2磁気スリー
ブ5は“1/2”の直線移動量となるように設定するこ
とができる。よって、磁気ネジロッド1を回転すること
により、第1スライダーユニット6の第1磁気スリーブ
4が磁気ネジロッド1のA着磁帯に追従し、かつ、第2
スライダーユニット7の第2磁気スリーブ5が磁気ネジ
ロッド1のB着磁帯に追従しつつ、第2スライダーユニ
ット7が第1スライダーユニット6の1/2の速度で駆
動されることになる。
【0038】図2に示されているように、磁気ネジロッ
ド1を回転させる回転動作手段としては、ステッピング
モータM1を有している。磁気ネジロッド1は、ステッ
ピングモータM1の駆動軸として取り付けられている。
よって、ステッピングモータM1の駆動軸である磁気ネ
ジロッド1の回転方向への動作が、第1、第2磁気スリ
ーブ4、5においてそれぞれ直線運動に変換され、第
1、第2スライダーユニット6、7が直線往復運動をす
ることとなる。
【0039】なお、第1、第2スライダーユニット6、
7の直線往復運動の往路と復路の方向転換の制御は、ス
テッピングモータM1の回転方向を切り換えることによ
って行われる。
【0040】以上のように説明してきた本実施の形態で
は、カバー2がフレーム8、9に固定されており、磁気
ネジロッド1が回転しても、カバー2は回転しない。こ
れにより、磁気ネジロッド1の偏心が第1および第2ス
ライダーユニット6,7の振動となって現れるのを防止
することができる。
【0041】なお、図2に示した実施の形態ではステッ
ピングモータM1を走査光学系の駆動源に適用した場合
について説明したが、他の方式のモータを駆動源に適用
することもできる。また、回転動作手段としては、ベル
トを介して駆動プーリから従動プーリに動力を伝達する
機構や、ギヤーを介してモータの回転動を磁気ネジロッ
ド1に伝達する機構としてもよい。
【0042】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
の理解を容易にするために記載されたものであって、本
発明を限定するために記載されたものではない。したが
って、上記実施の形態に開示された各要素は、本発明の
技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣
旨である。
【0043】たとえば、本実施の形態においてはA着磁
帯を二条ネジ様として説明したが、一条ネジ様としてA
着磁帯を形成しても良く、その場合の螺旋のリードはB
着磁帯の2倍にすることで同様の効果を得ることができ
る。さらに設計の意図するところにより、他の螺旋リー
ドを設定することで意図された様々な移動速度を設定で
きる。
【0044】また、画像形成装置の走査光学系装置へ本
発明の直線送り機構を適用することには限定されず、そ
の他の直線送り機構が必要とされる様々な装置に対して
も本発明が適用されることにより、その特徴的な効果を
発揮することができる。
【0045】例えば、画像形成装置の用紙収納トレイの
引き出し機構に、本発明を用いれば、非通電時でも、用
紙のセットが可能になる。また、プリンタのヘッド部の
ノズルの移動機構や用紙出力装置のトレイのシフト機構
にも、本発明は用いられる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、磁気ネジロッドの偏心が、直線運動する
移動体の振動として現れない高精度な直線送り機構を提
供できる。
【0047】また、請求項2および請求項3に記載の発
明によれば、本発明の直線送り機構を直線往復運動の駆
動手段として走査光学系に用いることで、高性能の直線
送り機構を備えた走査光学系装置が実現できる。すなわ
ち、走査光学系装置の機械的動作のロスが少なく、また
騒音の発生も押さえられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る直線送り機構による走査光学系
装置を組み込んだ画像形成装置としての複写機全体を概
略的に示す構成図である。
【図2】 図1に示される直線送り機構による走査光学
系装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。
【図3】 同直線送り機構による走査光学系装置の要部
である磁気ネジロッドおよび磁気スリーブを示す斜視図
である。
【図4】 同直線送り機構による走査光学系装置の要部
である磁気ネジロッドおよびカバーの詳細を示す構成図
である。
【図5】 図5(A)(B)は、磁気ネジロッドの着磁
状態の説明に供する模式図であり、図(A)は磁気ネジ
ロッドの外観図、図(B)は磁気ネジロッド表面の展開
図である。
【図6】 図6(A)(B)は、第1磁気スリーブの着
磁状態の説明に供する模式図であり、図(A)は回転軸
方向に沿う断面図図、図(B)は磁気スリーブ内面の展
開図である。
【図7】 図7(A)(B)は、第2磁気スリーブの着
磁状態の説明に供する模式図であり、図(A)は回転軸
方向に沿う断面図図、図(B)は磁気スリーブ内面の展
開図である。
【符号の説明】
1…磁気ネジロッド 2…カバー 3…軸受け 4…第1磁気スリーブ 5…第2磁気スリーブ 6…第1スライダーユニット 7…第2スライダーユニット 8、9…フレーム M1…ステッピングモータ 10…案内レール 14…走査光学系装置(直線送り機構) 17…軸受材 18…ブシュ 19、21…ネジ 20…固定部材 61…第1スライダー 73…第2スライダー 311…A着磁帯(第1着磁帯) 312…B着磁帯(第1着磁帯) L1…第1のリード L2…第2のリード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高須 亮 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H108 AA01 FB22 FB61 FB91 5H607 AA04 BB10 CC01 CC03 CC05 DD08 DD18 EE28 EE31 EE52 FF01 GG08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームと、移動体と、 前記移動体に取り付けられると共にN極およびS極が同
    軸で交互に所定のピッチで螺旋状に着磁された中空の磁
    気スリーブと、 前記磁気スリーブに挿通されると共に、N極S極が同軸
    で交互に前記所定のピッチで螺旋状に着磁された着磁帯
    が形成された磁気ネジロッドと、 前記磁気ネジロッドを回転させる回転動作手段と、 前記磁気ネジロッドを覆うと共に、前記フレームに固定
    された非磁性体のカバーとを有することを特徴とする直
    線送り機構。
  2. 【請求項2】 フレームと、第1移動体と、第2移動体
    と、 前記第1移動体に取り付けられると共にN極およびS極
    が同軸で交互に第1のピッチで螺旋状に着磁された中空
    の第1磁気スリーブと、 前記第2移動体に取り付けられると共にN極およびS極
    が同軸で交互に前記第1のピッチとは異なる第2のピッ
    チで螺旋状に着磁された中空の第2磁気スリーブと、 前記第1磁気スリーブおよび前記第2磁気スリーブのそ
    れぞれに挿通されると共に、N極S極が同軸で交互に前
    記第1のピッチで螺旋状に着磁された第1着磁帯と、N
    極S極が同軸で交互に前記第2のピッチで螺旋状に着磁
    された第2着磁帯とが形成された磁気ネジロッドと、 前記磁気ネジロッドを回転させる回転動作手段と、 前記磁気ネジロッドを覆うと共に、前記フレームに固定
    された非磁性体のカバーとを有することを特徴とする直
    線送り機構。
JP30389299A 1999-10-26 1999-10-26 直線送り機構 Pending JP2001128412A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3434628A4 (en) * 2016-03-25 2019-11-20 Azbil Corporation CONVEYOR AND STORAGE DEVICE
CN113950954A (zh) * 2021-10-20 2022-01-21 重庆令煌农业开发有限公司 一种花椒采集装置

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EP3434628A4 (en) * 2016-03-25 2019-11-20 Azbil Corporation CONVEYOR AND STORAGE DEVICE
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