JP2002189162A - レンズ駆動装置 - Google Patents

レンズ駆動装置

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JP2002189162A
JP2002189162A JP2000388397A JP2000388397A JP2002189162A JP 2002189162 A JP2002189162 A JP 2002189162A JP 2000388397 A JP2000388397 A JP 2000388397A JP 2000388397 A JP2000388397 A JP 2000388397A JP 2002189162 A JP2002189162 A JP 2002189162A
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Japan
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optical axis
driving device
magnetic pole
lens
rotor
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JP2000388397A
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English (en)
Inventor
Shigeo Enomoto
茂男 榎本
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ駆動装置を小径化する。 【解決手段】 可動レンズ22の外縁を円筒状のロータ
40によって保持し、このロータ40の外周面に磁性体
52、54を設ける。ロータ40に関して可動レンズ2
2の反対側に円筒状のステータ30を設ける。ステータ
30は界磁コイル322、332をそれぞれ収容したボ
ビン部320、330を光軸Lに沿って直列に配する。
ボビン部320、330に1対の磁極部324Aおよび
324B等を一体的に設け、これら磁極部324Aおよ
び324B等を磁性体52、54の外側であって、光軸
Lを中心とする円周上に均等に配置する。各界磁コイル
322、332への通電により磁極部における磁極を変
化させ、ロータ40を光軸L周りに相対回転させ、これ
により可動レンズ22がロータ40と共に相対回転する
と共に光軸Lに沿って進退する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対物レンズ焦点調
節機構として用いられるレンズ駆動装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】内視鏡や顕微鏡等の観察装置や、電子ス
チルカメラやビデオカメラ等の撮影装置においては、一
体的に組みこまれる対物レンズ機構の小型化が望まれて
いる。具体的には、内視鏡においては体内器官に挿入さ
れる可撓管の先端面に対物レンズが組み込まれており、
患者の苦痛を和らげるために可撓管の小径化、即ち対物
レンズ機構の小径化が課題である。また、電子スチルカ
メラ等の撮影機器においてはカメラボディの小型化・軽
量化、およびデザインの点から構成部品の配置の自由度
の向上が常に要求されていることであり、これらの要求
に応えるためには対物レンズ機構の小型化は必要であ
る。
【0003】内視鏡等では、対物レンズ機構は被写体深
度の深い固定焦点レンズを組み付けることにより構成さ
れ、これにより小型化および構成の単純化を図ってい
る。しかし固定焦点式の場合、被写体に近づいて被写体
像を拡大するとピントが甘くなることが問題であり、小
型のレンズ駆動装置による焦点調節機能やズーム機能が
求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のレンズ
の焦点調節機構の場合、対物レンズの外周を保持するレ
ンズ保持枠と、さらにその外側でレンズ保持枠を光軸に
沿って進退させる駆動伝達機構、例えばモータの回転を
レンズ保持枠に伝達させる複数の歯車とが必要であるた
め、小型化、特に小径化が難しいという問題がある。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、対物レンズ焦点調節機構を小径化することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、可動レンズの
外縁を保持するレンズ保持部と、この可動レンズの光軸
を中心とする円周上に分割された複数の磁性体とを有す
る円筒状のロータと、ロータの他端部側において光軸に
沿って直列に配された複数のボビン部と、各ボビン部に
収容されるとともに光軸周りに巻回された界磁コイル
と、各ボビン部から磁性体の外周にまで延び界磁コイル
に電流が流れた時に磁極が生成される一対の磁極部とを
有するステータと、ロータの回転運動を光軸方向の直進
運動に変換する円筒状の駆動伝達機構とを備え、磁極部
における磁極の変化に応じてロータが光軸周りに相対回
転することにより、可動レンズがロータと共に相対回転
すると共に光軸に沿って進退することを最も主要な特徴
とする。これにより、レンズ駆動装置を小径化できる。
【0007】レンズ駆動装置において、さらに好ましく
は、界磁コイルを収容するボビン部の全てが光軸方向に
おいて可動レンズに対して一方の側に設けられ、また好
ましくは、磁極部の先端面の全てが光軸方向において同
位置にある。
【0008】レンズ駆動装置において、磁性体は永久磁
石であってもよく、この場合磁極部に常に電流が流され
ると共に電流方向が一対ごとに順次反転させられること
が好ましい。永久磁石を用いた場合、非駆動時には電力
を消費せずにロータを所定位置に保持できる。
【0009】またレンズ駆動装置において、磁性体は軟
磁性材であってもよく、この場合磁極部に間欠的かつ一
対ごとに順次電流が流されることが好ましい。磁性体に
鉄やケイ素鋼等の強磁性体を用いた場合、着磁装置が必
要ないので加工や組立が容易であり、コスト低下を実現
できる。またさらに磁性体が周方向に櫛歯状に設けられ
可動レンズの外縁が磁性体のみによって保持されること
が好ましく、これにより磁極部からの磁束が効率的に吸
収されると共に、小径化に貢献できる。
【0010】レンズ駆動装置において、隣り合う2つの
ボビン部の間には、相互を磁気的に絶縁させるための環
状の絶縁板部材が設けられることが好ましい。
【0011】また、レンズ駆動装置において全ての磁極
部が光軸を中心とする円周上に等間隔に配されることが
好ましい。これにより、一定量毎に可動レンズを進退さ
せることができる。
【0012】レンズ駆動装置の駆動伝達機構としては、
例えばロータの外周面に設けられた雄ねじと、ステータ
のロータ側端部に設けられ雄ねじに螺合可能な雌ネジで
あってもよい。これにより、レンズ駆動装置が小径化で
きる。
【0013】レンズ駆動装置は、具体的には内視鏡の対
物レンズ焦点調節機構に用いられる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して説明する。
【0015】図1は、本実施形態のレンズ駆動装置を適
用した内視鏡を示す図であって、内視鏡の先端部を拡大
して示す斜視図である。内視鏡10の先端面10aに
は、生体器官の内壁面などの被写体に照明光を供給する
ための2つの照明窓12と、これら照明窓12の間に設
けられ被写体からの反射光が入射する観察窓14とが設
けられる。さらに内視鏡先端面10aには、送気送水口
16と、処置具を挿通させるための鉗子孔18とが設け
られる。
【0016】内視鏡10の内部には図示しない光源から
照明光を照明窓12へ導くためのライトガイドファイバ
(図示せず)と、反射光を図示しない接眼部へ導くため
のイメージガイドファイバ20とが延在しており、イメ
ージガイドファイバ先端面20aと観察窓との間には焦
点調節のための可動レンズ22が設けられる。
【0017】図2は、第1実施形態のレンズ駆動装置の
構成を示す分解斜視図であり、光軸Lを通る断面で切断
して示す。図3はレンズ駆動装置を組立てた状態におけ
る断面図である。イメージガイドファイバ20は非磁性
体である筒状部材24によってその外表面が覆われ、筒
状部材24は、イメージガイドファイバ20の先端面2
0aから一定長さだけ外周面に密着する先端部24a
と、先端部24aより径の大きい本体部24bとを有す
る。先端部24aの外側には環状のステータ30が固定
され、このステータ30はスペース環部材310と、界
磁コイル322および332をそれぞれ収容する2つの
ボビン部320および330を備える。
【0018】スペース環部材310は一端部312にお
いて先端部24aの外周面に密着固定されており、この
スペース環部材310の一端部312と筒状部材24の
本体部24bとの間に、第1および第2ボビン部320
および330が光軸Lに沿って直列に配されている。第
1および第2ボビン部320および330の間には、非
磁性体から形成される環状板部材であるスペーサ340
が挟持され、これにより2つのボビン部320および3
30は磁気的に絶縁される。なお、スペース環部材31
0も非磁性体から形成される。
【0019】第1ボビン部320の本体部24a側(図
中右側)のフランジ326の外縁には、光軸Lに沿って
可動レンズ22側へ延びる磁極部324Aが一体的に設
けられ、可動レンズ22側(図中左側)のフランジ32
8の外縁にも同様、光軸Lに沿う磁極部324Bが一体
的に設けられる。一対の磁極部324Aおよび324B
は光軸Lに対して対称的に配される。第1ボビン部32
0の外周、即ち光軸L周りに巻回された第1界磁コイル
322に電流が流れると、一対の磁極部324Aおよび
324BにはSまたはNの磁極が生成される。即ち、第
1界磁コイル322への電流の向きを反転させるごと
に、磁極部324Aおよび324BがS極またはN極に
入れ替わる。
【0020】第2ボビン部330についても同様、第2
界磁コイル332の電流の向きに応じてS極あるいはN
極が入れ替わる一対の磁極部334Aおよび334B
(図示せず)がフランジ336および338に一体的に
設けられる。第1および第2ボビン部320および33
0は、スペーサ340によって磁気的に絶縁されるの
で、磁極部324Aおよび324Bと、磁極部334A
および334Bとは独立して励磁できる。
【0021】スペース環部材310には、一端部312
から可動レンズ22側へ延びる円筒壁314が設けら
れ、この円筒壁314の内径は先端部24aの外径より
大きく設定される。円筒壁314の内周面には雌ねじ3
16が形成され、この雌ねじ316にはロータ40の雄
ねじ42が先端側(図中左方)から螺合する。ロータ4
0は鉄やケイ素鋼等の強磁性体から形成された円筒状部
材であり、図中左方の一端部44で可動レンズ22の外
縁を嵌合固定し、図中右方の他端部46の外周面には雄
ねじ42が形成される。一端部44の外周面には、扇状
断面を有し光軸Lに関して対称的に設けられた2つの磁
性体52および54が一体的に設けられる。磁性体52
はN極の永久磁石であり、磁性体54はS極の永久磁石
である。
【0022】4つの磁極部324A、324B、334
Aおよび334Bは、それぞれロータ40の磁性体52
および54の外側にまで延びており、これら磁極部32
4A、324B、334Aおよび334Bの磁極の変化
に応じて、磁性体52および54が順次引き付けられる
ことにより、ロータ40は光軸L周りに回転する。ロー
タ40が回転すると、雄ねじ42および雌ねじ316の
螺合によりロータ40の回転運動は光軸Lに沿う直線運
動に変換される。即ち、ロータ40は光軸L周りに回転
すると共に光軸Lに沿って進退する。
【0023】図3はロータ40の他端部46がスペース
環部材310の一端部312に当接した可動レンズ22
の退避状態を示し、図4は可動レンズ22を先端(図中
左方)へ突出させた進出状態を示す。このように、可動
レンズ22を進退することにより対物レンズ系の焦点を
自在に調節できる。
【0024】4つの磁極部324A、324B、334
Aおよび334Bの光軸方向長さはそれぞれ異なってお
り、可動レンズ22に最も近い第1ボビン部320の先
端側フランジから延びる磁極部324Bが最も短く、次
いで磁極部324Aが短い。さらに、可動レンズ22に
対して第1ボビン部320より後方に位置する第2ボビ
ン部330から伸びる磁極部334Aおよび334Bは
さらに長い。各磁極部324A、324B、334Aお
よび334Bの先端面は光軸方向において同位置にあ
る。このように、全磁極部324A、324B、334
Aおよび334Bは、少なくとも図4に示す可動レンズ
22の進出した状態においても、磁性体52および54
の外周を十分に覆って励磁できるだけの光軸方向長さを
それぞれ有している。
【0025】このように、第1実施形態のレンズ駆動装
置においては、ロータ40に可動レンズ22およびレン
ズ繰り出し機構(雄ねじ42および雌ねじ316)を組
み込んだことにより、可動レンズ22に対して一方側、
即ち筒状部材24側に第1および第2界磁コイル32
2、332を含むステータ30を寄せることができる。
また、イメージガイドファイバ20の先端近傍を覆う筒
状部材24の径を小さくし、その先端部24aの周囲の
環状空間にステータ30が設けられており、またロータ
の回転運動を雄ねじ42および雌ねじ316からなる送
りねじ機構により直線運動に変換しているので、モータ
の出力軸や、この出力軸の回転を可動レンズに伝達する
歯車等が不要であり、本体部24bと略同径でレンズ駆
動装置を構成できる。
【0026】図5は可動レンズ側から見た側面図であっ
て、図3の退避状態から図4に示す進出状態に至るまで
の変遷を示す図である。なお、図5においては磁極の変
遷を見易くするためにN極となる部位にハッチングを施
している。図5(a)に示す初期状態においては、第1
および第2界磁コイル322および332に電流が流さ
れて、図の上側および右側にある磁極部324Aおよび
334AがS極、下側および左側にある磁極部324B
および334BがN極に定められている。このとき、ロ
ータ40のN極52がS極である磁極部324Aおよび
334Aに引き寄せられると共に、S極54が磁極部3
24Bおよび334Bに引き寄せられている。このとき
のN極52の左側端面52Lの回転位置を点線で示す。
【0027】ここで第1界磁コイル322だけ電流の向
きを反転させると、磁極部324Aおよび324Bの磁
極が反転する、即ち磁極部324AがN極、磁極部32
4BがS極に変わる。このため、N極52が磁極部32
4Bに、S極54が磁極部324Aに向かって引き寄せ
られて、ロータ40が図の時計回り方向に回転する。4
つの磁極部324A、324B、334Aおよび334
Bは周方向に均等に、即ち90度毎に配されており、第
1界磁コイル322の電流の向きを一度反転させるとロ
ータ40は90度だけ回転する。この90度の回転を1
ステップと定義する。図5(b)は、図5(a)からロ
ータ40の1ステップ正転させた状態を示す。
【0028】2つの磁性体52、54は光軸Lを中心と
する円周上に等間隔に配される、即ち中心角180度間
隔で配されており、各々中心角約160度の範囲に渡っ
て設けられる。一方、4つの磁極部324A、324
B、334Aおよび334Bも光軸Lを中心とする円周
上に中心角90度間隔で配されており、各々中心角約6
0度の範囲に渡って設けられる。なお、磁極部324
A、324B、334Aおよび334Bと磁性体52お
よび54との周方向長さ(中心角)は特に限定されない
が、1つの磁性体(例えば52)が隣り合う2つの磁極
部(たとえば334Aと324B)に引き寄せられるの
に十分な長さであれば良い。磁極部324A、324
B、334Aおよび334Bの周方向長さはそれぞれ同
じであり、また磁性体52および54の周方向長さはそ
れぞれ同じである。また、磁極部324A、324B、
334Aおよび334Bと磁性体52および54との径
方向の間隙は、磁性体52および54が回転できる程度
であれば良く、磁束を効率良く吸収させ小径化を実現さ
せるためには両者が近い方が好ましい。
【0029】続いて、図5(b)の状態において第2界
磁コイル332だけ電流の向きを反転させると、図5
(c)に示すように、今度は磁極部334AがN極、磁
極部334BがS極に反転し、N極52が磁極部334
Bに、S極54が磁極部334Aに向かって引き寄せら
れて、ロータ40がさらに1ステップだけ時計回り回転
する。続いて、再び第1界磁コイル322の電流の向き
を反転させると、図5(d)に示すように、磁極部32
4AがS極、磁極部324BがN極に戻り、ロータ40
はさらに1ステップだけ時計回り回転する。そして第2
界磁コイル332をもう一度反転させると、図5(a)
に示す状態に戻る。
【0030】図6は第1および第2界磁コイル322お
よび332に流れる電流の向きと可動レンズ22の繰り
出し量との関係を示すタイミングチャートである。図6
(a)は第1界磁コイル322の電流の変化を示し、図
6(b)は第2界磁コイル332の電流を示し、図6
(c)は可動レンズ繰り出し量の変化を示す。図6にお
けるA、B、CおよびDはそれぞれ図5(a)(b)
(c)および(d)にそれぞれ対応する。
【0031】図に示すように、第1界磁コイル322か
ら、第1界磁コイル322および第2界磁コイル332
の電流の向きを交互に順次反転させていくと、90度ず
つ時計回り回転し、この回転に伴って可動レンズ22は
所定量Xだけ光軸Lに沿って先端側へ進み、図3の退避
状態から図4の進出状態に至る。一方、第2界磁コイル
332から順次反転させると、可動レンズ22は1ステ
ップずつ反時計回りに回転しつつ光軸Lに沿って退き、
図4の進出状態から図3の退避状態に戻る。
【0032】このように、第1実施形態のレンズ駆動装
置においては、可動レンズを光軸L方向に相対移動させ
る駆動機構、即ちステータ30およびロータ40を環状
に形成しており、これによりイメージガイドファイバ2
0を可動レンズ22の近傍にまで挿通させることができ
るので、空間を有効に利用でき、また光量のロスを防止
できる。また、径方向において、可動レンズ22の外側
には磁極(322A、322B、332A、332B)
および磁性体(52、54)のみであり、装置全体を極
めて小径に構成することができる。さらに、磁性体5
2、54が永久磁石であるため非通電時においても磁極
322A、322B、332A、332Bのいずれかに
引き寄せられるので、電力を消費することなくロータ4
0の振動等が防止され、位置決め精度の低下が防止され
る。
【0033】図7は第2実施形態のレンズ駆動装置を示
す断面図であり、図8は可動レンズ側から見た側面図で
ある。なお、図8においては説明を簡単にするために可
動レンズ、磁性体および磁極部のみを示す。第2実施形
態のレンズ駆動装置は、ロータの磁性体の構成が異なる
点と、ステータの界磁コイルおよびボビン部および磁極
部の数が異なる点以外は第1実施形態と同様の構成を備
え、第1実施形態と同様の構成については同符号を付
し、説明を省略する。
【0034】第2実施形態のレンズ駆動装置において
は、可動レンズ22の外縁はロータ540の図中左側端
部に形成された4つの磁性体544A、544B、54
4Cおよび544Dのみによって保持される。磁性体5
44A、544B、544Cおよび544Dは永久磁石
ではなく、鉄やケイ素鋼等の強磁性体によりロータ54
0と一体的に形成される。このように、可動レンズ22
を直接磁性体544A、544B、544Cおよび54
4Dによって保持することにより、第1実施形態のよう
に可動レンズ22を強磁性体の円筒部材(一端部44)
で保持してさらにその外側に永久磁石52、54を設け
る構成に比べて小径であり、また磁束を効率よく吸収で
きるので比較的小さい電力で駆動することができる。4
つの磁性体544A、544B、544Cおよび544
Dは図8に示すように光軸Lを中心とする円周上に等間
隔に配される、即ち中心角90度間隔で配されており、
各々中心角約40度の範囲に渡って設けられる。
【0035】ステータ430は光軸Lに沿って直列に配
された3つのボビン部420、430および440を備
え、各ボビン部には界磁コイル422、432および4
42がそれぞれ収容される。隣り合う2つのボビン部の
間はそれぞれ環状のスペーサ450および452により
互いに磁気的に絶縁される。各ボビン部420、430
および440から延びる合計3対の磁極部424Aおよ
び424B、434Aおよび434B、444Aおよび
444Bは、図8に示すように光軸Lを中心とする円周
上に等間隔に配される、即ち中心角60度間隔で配され
る。磁極部424Aおよび424B、434Aおよび4
34B、444Aおよび444Bとの円周方向長さは特
に限定されず、隣り合う2つの磁極部が夫々に発生する
磁束に影響がない程度に十分に離れていればよいが、図
8に示すように磁性体544A、544B、544Cお
よび544Dと略同じであることが好ましい。
【0036】第2実施形態においては、3対の磁極部に
は常に電流を流すのではなく、一対毎に順に所定時間だ
け通電する。例えば、図8(a)に示すように、第1界
磁コイル422のみを通電させ、ハッチングで示す対向
する一対の磁極部424Aおよび424Bのみを励磁す
ると、これらに最も近い磁性体、例えば磁性体544A
および544Cがそれぞれ磁極部に引き寄せられる。こ
こで、第1界磁コイル422への通電を停止し第2界磁
コイル432のみを通電すると、図8(b)に示すよう
に励磁された一対の磁極部434Aおよび434Bに
は、最も近い位置にある磁性体544Bおよび544D
がそれぞれ引き寄せられる。これにより、可動レンズ2
2はロータ540と共に図の時計回りに30度だけ回転
する。このように、第2実施形態においては1ステップ
に付き30度回転するので、第1実施形態に比べてより
細かくレンズの繰り出し量を調節できる。
【0037】図9は、第1〜第3界磁コイル422、4
32および442に流れる電流の向きと可動レンズ22
の繰り出し量との関係を示すタイミングチャートであ
る。図9(a)は第1界磁コイル422の電流の変化を
示し、図9(b)は第2界磁コイル432の電流の変化
を示し、図9(c)は第3界磁コイル442の電流の変
化を示し、図9(d)は可動レンズ繰り出し量の変化を
示す。図6におけるAおよびBはそれぞれ図8(a)お
よび(b)にそれぞれ対応する。
【0038】図9に示すように、第1界磁コイル422
から第2界磁コイル432、第3界磁コイル442の順
に通電すると、可動レンズ22は1ステップ(30度)
ずつ時計回り回転し、この回転に伴って所定量Yだけ光
軸Lに沿って先端側へ進み、退避状態から進出状態に至
る。一方、図示しないが第3界磁コイル442から順次
通電すると、可動レンズ22は1ステップずつ反時計回
りに回転しつつ光軸Lに沿って退き、進出状態から退避
状態に戻ることは言うまでもない。
【0039】このように、界磁コイル、ボビン部および
磁極部から成るユニットを3個に増設すればユニットが
2個の場合(第1実施形態)より細かなステップで可動
レンズ22の繰り出し量が調節できる。なお、ボビン部
は可動レンズ22の反対側において光軸Lに沿って直列
に配されており、このユニットをさらに増設することが
極めて簡単である。もちろんユニット数は第1または第
2実施形態のように2個または3個ではなく、4個以上
であってもよい。
【0040】このように、第2実施形態のレンズ駆動装
置においても、イメージガイドファイバ20の先端近傍
を覆う筒状部材24の径を小さくし、その先端部24a
の周囲の環状空間にステータ430およびロータ540
を設けるとともに、ロータ540の回転運動を雄ねじ4
2および雌ねじ316からなる送りねじ機構により直線
運動に変換しているので、本体部24bと略同径でレン
ズ駆動装置を構成でき、レンズ駆動装置が小径化でき
る。さらに、第2実施形態においては、磁性体として永
久磁石を用いないので、さらなる小径化が可能となるだ
けでなく、永久磁石をロータに取付けるための着磁装置
が不要で、加工や組立が容易になり、コスト低減に貢献
できる。
【0041】なお、レンズ駆動装置は、実施形態の内視
鏡に限定されず、変倍対物レンズ系の小径化が望まれる
装置、例えば先端にCCDを備えた電子内視鏡、顕微鏡
などの他の観察装置や、電子スチルカメラおよびビデオ
カメラ等の撮影装置にも適用可能であることはいうまで
もない。
【0042】以上説明したように、本実施形態のレンズ
駆動装置は、可動レンズを保持するロータおよびロータ
を相対回転させるステータを円筒状に形成し、回転を光
軸方向の直進運動に変換する送りねじ機構をロータおよ
びステータに設けることにより、レンズ駆動装置全体を
小径化できる。
【0043】
【発明の効果】本発明のレンズ駆動装置は、対物レンズ
の焦点調節機構を小径化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のレンズ駆動装置を適用した内視鏡
を示す図であって、内視鏡の先端部を拡大して示す斜視
図である。
【図2】第1実施形態のレンズ駆動装置の構成を示す分
解斜視図であり、光軸を通る断面で切断して示す図であ
る。
【図3】レンズ駆動装置を組立てた状態を示す断面図で
あり、可動レンズの退避状態を示す図である。
【図4】レンズ駆動装置を組立てた状態を示す断面図で
あり、可動レンズの進出状態を示す図である。
【図5】可動レンズ側から見た側面図であって、可動レ
ンズの退避状態から進出状態に至るまでの変遷を示す図
である。
【図6】第1および第2界磁コイルに流れる電流の向き
と可動レンズの繰り出し量との関係を示すタイミングチ
ャートである。
【図7】第2実施形態のレンズ駆動装置を示す断面図で
ある。
【図8】可動レンズ側から見た側面図であって、磁性体
および磁極の相対位置関係を示す図である。
【図9】第1〜第3界磁コイルに流れる電流の向きと可
動レンズの繰り出し量との関係を示すタイミングチャー
トである。
【符号の説明】
10 内視鏡 20 イメージガイドファイバ 22 可動レンズ 30 ステータ 40 ロータ 52、54 磁性体 320、330 ボビン部 322、332 界磁コイル 324A、324B、334A、334B 磁極部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動レンズの外縁を保持するレンズ保持
    部と、この可動レンズの光軸を中心とする円周上に分割
    された複数の磁性体とを有する円筒状のロータと、 前記ロータの他端部側において前記光軸に沿って直列に
    配された複数のボビン部と、前記各ボビン部に収容され
    るとともに前記光軸周りに巻回された界磁コイルと、前
    記各ボビン部から前記磁性体の外周にまで延び前記界磁
    コイルに電流が流れた時に磁極が生成される磁極部とを
    有するステータと、 前記ロータの回転運動を前記光軸方向の直進運動に変換
    する円筒状の駆動伝達機構とを備え、 前記磁極部における磁極の変化に応じて前記ロータが前
    記光軸周りに相対回転することにより、前記可動レンズ
    が前記ロータと共に相対回転すると共に前記光軸に沿っ
    て進退することを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記界磁コイルを収容する前記ボビン部
    の全てが、前記光軸方向において前記可動レンズに対し
    て一方の側に設けられることを特徴とする請求項1に記
    載のレンズ駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記磁極部の先端面の全てが、前記光軸
    方向において同位置にあることを特徴とする請求項1に
    記載のレンズ駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記磁性体が永久磁石であり、前記磁極
    部に常に電流が流されると共に電流方向が一対ごとに順
    次反転させられることを特徴とする請求項1に記載のレ
    ンズ駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記磁性体が軟磁性材であり、前記磁極
    部に間欠的かつ一対ごとに順次電流が流されることを特
    徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記磁性体が周方向に櫛歯状に設けら
    れ、前記可動レンズの外縁が前記磁性体のみによって保
    持されることを特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動
    装置。
  7. 【請求項7】 隣り合う2つの前記ボビン部の間に、相
    互を磁気的に絶縁させるための環状の絶縁板部材が設け
    られることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装
    置。
  8. 【請求項8】 全ての前記磁極部が前記光軸を中心とす
    る円周上に等間隔に配されることを特徴とする請求項1
    に記載のレンズ駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動伝達機構が、前記ロータの外周
    面に設けられた雄ねじと、前記ステータのロータ側端部
    に設けられ前記雄ねじに螺合可能な雌ネジとを備えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  10. 【請求項10】 内視鏡の対物レンズ焦点調節機構に用
    いられる請求項1に記載のレンズ駆動装置。
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