JP2001128410A - 回転電機 - Google Patents
回転電機Info
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- JP2001128410A JP2001128410A JP30641199A JP30641199A JP2001128410A JP 2001128410 A JP2001128410 A JP 2001128410A JP 30641199 A JP30641199 A JP 30641199A JP 30641199 A JP30641199 A JP 30641199A JP 2001128410 A JP2001128410 A JP 2001128410A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来の誘導電動機の振動騒音の低減では振動の
節の2ヶ所のみを固定ベース部になるようにしていた
が、フレームの円環モードからの振動・騒音の発生を抑
制することはできなかった。 【解決手段】フレームの一端の長手方向に支持する電動
機において、電磁力の高調波空間分布と構造の円環振動
が共振しないように電動機のフレームと支持板を結合す
るフレームの周方向位置の剛性を高め、さらにこの剛性
を高める部分を長手方向に延長してフレームの剛性を高
めるような補強材4を設けて、円環振動を抑制する構造
とする回転電機。
節の2ヶ所のみを固定ベース部になるようにしていた
が、フレームの円環モードからの振動・騒音の発生を抑
制することはできなかった。 【解決手段】フレームの一端の長手方向に支持する電動
機において、電磁力の高調波空間分布と構造の円環振動
が共振しないように電動機のフレームと支持板を結合す
るフレームの周方向位置の剛性を高め、さらにこの剛性
を高める部分を長手方向に延長してフレームの剛性を高
めるような補強材4を設けて、円環振動を抑制する構造
とする回転電機。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機の電磁加
振力によって発生する振動、騒音を低減するための構造
のうち、支持部と回転電機フレームの結合箇所及びフレ
ーム剛性補強構造に関するものである。
振力によって発生する振動、騒音を低減するための構造
のうち、支持部と回転電機フレームの結合箇所及びフレ
ーム剛性補強構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】基礎の上に据え置くタイプの回転電機の
支持については、特開昭50−24713号公報に記載
されるように、電動機の振動が基礎または支持部に伝達
しないように電動機フレームの円環モードの節、即ち振
動しない部分に設ける支持構造について述べている。ま
た、電動機の騒音を低減するためのフレーム補強につい
ては、特開平11-262232号公報に示されるように、外転
形の電動機を対象に電磁力分布に共振しないように回転
子にリブを補強する構造について述べている。この場
合、リブの一端は回転子の端板を介して剛性の強いボス
に取り付けて、回転子の円環振動を抑制するようにリブ
の効果を高めている。
支持については、特開昭50−24713号公報に記載
されるように、電動機の振動が基礎または支持部に伝達
しないように電動機フレームの円環モードの節、即ち振
動しない部分に設ける支持構造について述べている。ま
た、電動機の騒音を低減するためのフレーム補強につい
ては、特開平11-262232号公報に示されるように、外転
形の電動機を対象に電磁力分布に共振しないように回転
子にリブを補強する構造について述べている。この場
合、リブの一端は回転子の端板を介して剛性の強いボス
に取り付けて、回転子の円環振動を抑制するようにリブ
の効果を高めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】回転電機をその長手方
向の一端を長手方向に支持する構造において、回転電機
の低振動・低騒音化を図るには、電磁力の高調波成分と
構造の円環振動との共振を回避することである。しか
し、上記従来技術では、回転電機の支持部への伝達力を
小さくすることだけで、回転電機自体から発生する振動
や騒音を低減することにはならない。また、外転形のロ
ータにリブを設ける構造の場合、リブの効果を高めるた
めには端板に取付けたボスのような剛性の高い部分にリ
ブの一端を固定する必要があった。
向の一端を長手方向に支持する構造において、回転電機
の低振動・低騒音化を図るには、電磁力の高調波成分と
構造の円環振動との共振を回避することである。しか
し、上記従来技術では、回転電機の支持部への伝達力を
小さくすることだけで、回転電機自体から発生する振動
や騒音を低減することにはならない。また、外転形のロ
ータにリブを設ける構造の場合、リブの効果を高めるた
めには端板に取付けたボスのような剛性の高い部分にリ
ブの一端を固定する必要があった。
【0004】長手方向からの支持構造とする回転電機の
場合、従来技術であるフレームの支持という方法は適用
できず、適用したとしてもフレームから発生する振動騒
音の低減にはならない。また、もう一つの従来技術での
外転形回転子の外側にリブを設けて回転子から発生する
振動騒音を抑制する構造を適用する場合には、リブを固
定するボスのような剛性の高い部分を端板に設ける必要
が有り、重量が増したり、支持板とフレームの結合部の
剛性が高くなるため結合位置や結合箇所の数によっては
モータ単体で低振動騒音化が図れていたものに支障をき
たすことになる。
場合、従来技術であるフレームの支持という方法は適用
できず、適用したとしてもフレームから発生する振動騒
音の低減にはならない。また、もう一つの従来技術での
外転形回転子の外側にリブを設けて回転子から発生する
振動騒音を抑制する構造を適用する場合には、リブを固
定するボスのような剛性の高い部分を端板に設ける必要
が有り、重量が増したり、支持板とフレームの結合部の
剛性が高くなるため結合位置や結合箇所の数によっては
モータ単体で低振動騒音化が図れていたものに支障をき
たすことになる。
【0005】本発明の目的は、低振動低騒音の回転電機
を提供することにある。
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、電動機の内
部に設けられた固定子コアと、この固定子コアを内周に
圧入したフレームと、このフレームに結合された端板
と、この端板と軸受けを介して結合した回転子と、前記
フレームの一端を長手方向から固定する支持部材を備え
た回転電機において、前記支持部材と結合する前記フレ
ームの周方向数箇所の長手方向に補強材を設け、この補
強材と前記支持部材とを結合することにより電動機を支
持したことにより達成される。
部に設けられた固定子コアと、この固定子コアを内周に
圧入したフレームと、このフレームに結合された端板
と、この端板と軸受けを介して結合した回転子と、前記
フレームの一端を長手方向から固定する支持部材を備え
た回転電機において、前記支持部材と結合する前記フレ
ームの周方向数箇所の長手方向に補強材を設け、この補
強材と前記支持部材とを結合することにより電動機を支
持したことにより達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、支持板とフレームの結
合位置とその数に対応させて電磁力に起因する円環振動
発生部材の剛性を調節して、電磁力の高調波成分空間モ
ードと構造の円環振動モードとの共振を避けることによ
り電動機の振動及び騒音を低減したものである。そこ
で、振動及び騒音の低減の原理について図3、図4をも
とに説明する。
合位置とその数に対応させて電磁力に起因する円環振動
発生部材の剛性を調節して、電磁力の高調波成分空間モ
ードと構造の円環振動モードとの共振を避けることによ
り電動機の振動及び騒音を低減したものである。そこ
で、振動及び騒音の低減の原理について図3、図4をも
とに説明する。
【0008】図3は、円環モードの一部を示す。以下の
説明では円環振動を分かり易くするために、円周を直線
に展開して説明する。図4(a)は、円周方向に拘束が
ない剛性が一定とした場合に発生する0次、一次、二
次、三次の振動モードを示す。
説明では円環振動を分かり易くするために、円周を直線
に展開して説明する。図4(a)は、円周方向に拘束が
ない剛性が一定とした場合に発生する0次、一次、二
次、三次の振動モードを示す。
【0009】剛性が一定の場合、原理的にはこれ以外に
もすべての振動モードが現れる。これより、電磁力の高
調波成分の空間分布の発生する時間次数すなわち周波数
がこれら振動モード発生の周波数と一致したとき、共振
現象となり過大な振動、騒音が発生することになる。こ
のように、電機系の高調波成分や構造系の振動モードが
多く存在する場合、円周方向に拘束点を持たない構造は
共振しやすくなる。特にインバータ駆動のように運転範
囲が広い場合に多くなる。
もすべての振動モードが現れる。これより、電磁力の高
調波成分の空間分布の発生する時間次数すなわち周波数
がこれら振動モード発生の周波数と一致したとき、共振
現象となり過大な振動、騒音が発生することになる。こ
のように、電機系の高調波成分や構造系の振動モードが
多く存在する場合、円周方向に拘束点を持たない構造は
共振しやすくなる。特にインバータ駆動のように運転範
囲が広い場合に多くなる。
【0010】つぎに、円周方向の任意位置の剛性を高め
てモードを拘束してみる。以下では説明を簡単にするた
めに剛性を高める代わりに“拘束”という表現を使う。
円環モードを拘束するための拘束位置の数は2個を単位
とする。
てモードを拘束してみる。以下では説明を簡単にするた
めに剛性を高める代わりに“拘束”という表現を使う。
円環モードを拘束するための拘束位置の数は2個を単位
とする。
【0011】図4(b)、(c)、(d)に拘束の個数
を2、3、4とした時に現れる低次の振動モードを示
す。図中、白抜きの三角形は、拘束を表し、両端の黒塗
りの三角形は、円周上での同一位置を表している。この
場合、拘束のない図4(a)の場合に比較して、拘束位
置でモードの節になっていることが分かる。すなわち拘
束とは、振動モードを強制的に節にすることである。ま
た拘束の個数が多くなるほど発生するモードの個数は減
り、その次数は一般に高くなる傾向にある。また、拘束
の個数によってその発生振動モードは異なっている。こ
の拘束の個数{ EMBED Equation.2 , }と円環振動モー
ド次数mとの関係を整理すると図5のようになり、また
次式で求められる。
を2、3、4とした時に現れる低次の振動モードを示
す。図中、白抜きの三角形は、拘束を表し、両端の黒塗
りの三角形は、円周上での同一位置を表している。この
場合、拘束のない図4(a)の場合に比較して、拘束位
置でモードの節になっていることが分かる。すなわち拘
束とは、振動モードを強制的に節にすることである。ま
た拘束の個数が多くなるほど発生するモードの個数は減
り、その次数は一般に高くなる傾向にある。また、拘束
の個数によってその発生振動モードは異なっている。こ
の拘束の個数{ EMBED Equation.2 , }と円環振動モー
ド次数mとの関係を整理すると図5のようになり、また
次式で求められる。
【0012】
【数1】
【0013】電磁力によって発生する振動騒音は、電磁
力の高調波成分の空間分布と図5に示す振動モードとが
同じ周波数で発生する時に共振現象を発生し、大きくな
る。構造の円環振動モードmと電磁力の極数P及び高調
波空間次数kとの間には次の関係が成り立つ。
力の高調波成分の空間分布と図5に示す振動モードとが
同じ周波数で発生する時に共振現象を発生し、大きくな
る。構造の円環振動モードmと電磁力の極数P及び高調
波空間次数kとの間には次の関係が成り立つ。
【0014】
【数2】
【0015】このため、電磁力による振動騒音を低減す
るためには、図5において、振動モード次数mと拘束の
個数{ EMBED Equation.2 , }の関係で空欄になってい
る拘束の個数{ EMBED Equation.2 , }となるような構
造にすれば良いことになる。拘束点は必ずしも円周上に
等分割に位置する必要はなく、拘束対象とする円環モー
ド次数のモードの腹の近傍を拘束すればよい。例えば、
図4(b)の拘束位置2箇所において発生するm=1、
2の振動モードを抑制するために図4(c)の拘束位置
3箇所を用いるとするとその拘束位置は各モードの腹ま
たは腹近傍になっていることが分かる。少なくとも、各
モードの節近傍ではない。すなわち、拘束位置の間では
同じ分布のモードが同相または逆相に存在していること
が必要である。
るためには、図5において、振動モード次数mと拘束の
個数{ EMBED Equation.2 , }の関係で空欄になってい
る拘束の個数{ EMBED Equation.2 , }となるような構
造にすれば良いことになる。拘束点は必ずしも円周上に
等分割に位置する必要はなく、拘束対象とする円環モー
ド次数のモードの腹の近傍を拘束すればよい。例えば、
図4(b)の拘束位置2箇所において発生するm=1、
2の振動モードを抑制するために図4(c)の拘束位置
3箇所を用いるとするとその拘束位置は各モードの腹ま
たは腹近傍になっていることが分かる。少なくとも、各
モードの節近傍ではない。すなわち、拘束位置の間では
同じ分布のモードが同相または逆相に存在していること
が必要である。
【0016】以下本発明の一実施例を永久磁石を用いた
電動機を例にとり図面参照しながら説明する。
電動機を例にとり図面参照しながら説明する。
【0017】図1は、本発明に係わる片持ち支持形の電
動機断面である。 図2は図1のA−A断面である。
動機断面である。 図2は図1のA−A断面である。
【0018】図1、図2に示すように、電動機1は、回
転軸21、回転子コア22、永久磁石23から構成され
ている。固定個3は、固定子コア31とフレーム32、
及びフレーム32の両端に取付けた端板33とから構成
されている。電動機1を固定するための固定部63に取
付けた支持板61とフレーム32とを結合する支持金具
62、支持板61と結合するフレーム32の長手方向に
設けた補強材4とから構成されている回転電機である。
転軸21、回転子コア22、永久磁石23から構成され
ている。固定個3は、固定子コア31とフレーム32、
及びフレーム32の両端に取付けた端板33とから構成
されている。電動機1を固定するための固定部63に取
付けた支持板61とフレーム32とを結合する支持金具
62、支持板61と結合するフレーム32の長手方向に
設けた補強材4とから構成されている回転電機である。
【0019】回転子2の永久磁石23と固定子3のコア
31との間で電磁力が発生し、周方向に高調波の電磁力
が働きその空間次数が固定子3の円環振動モードと共振
する時に大きな振動や騒音が発生する。
31との間で電磁力が発生し、周方向に高調波の電磁力
が働きその空間次数が固定子3の円環振動モードと共振
する時に大きな振動や騒音が発生する。
【0020】図1は本発明に係わる電動機1を取付けた
状態を示す図である。電動機1は、固定部63に結合さ
れた支持板61が支持金具62によってフレーム32の
周方向数箇所で固定されている。さらにフレーム32に
おいては、支持金具62との結合部及びその延長部の剛
性を高めるために、補強材4を溶接や焼きばめ等で補強
材とフレームとを結合して円環振動モードに対する剛性
を高めるように設けている。フレーム32の両端に設け
られた2つの端板33とフレーム32との結合位置は、
支持板61とフレームの結合部と同じ位置にする。
状態を示す図である。電動機1は、固定部63に結合さ
れた支持板61が支持金具62によってフレーム32の
周方向数箇所で固定されている。さらにフレーム32に
おいては、支持金具62との結合部及びその延長部の剛
性を高めるために、補強材4を溶接や焼きばめ等で補強
材とフレームとを結合して円環振動モードに対する剛性
を高めるように設けている。フレーム32の両端に設け
られた2つの端板33とフレーム32との結合位置は、
支持板61とフレームの結合部と同じ位置にする。
【0021】補強部材の配置本数は図5の空欄部分に従
うものとする。 本実施例では、電動機の極数と電磁力
の高調波成分から求まる空間次数から四次の曲げモード
が励起され、フレーム32が振動する円環モードと共振
し、大きな振動と騒音が発生する場合を考える。この場
合、図5に示すように補強材は少なくても3本あればよ
い。一般的には、補強部材の本数を{ EMBED Equation.2
, }、回転子2の円環振動モード次数をmとしたとき
次式を満たすように配置する。
うものとする。 本実施例では、電動機の極数と電磁力
の高調波成分から求まる空間次数から四次の曲げモード
が励起され、フレーム32が振動する円環モードと共振
し、大きな振動と騒音が発生する場合を考える。この場
合、図5に示すように補強材は少なくても3本あればよ
い。一般的には、補強部材の本数を{ EMBED Equation.2
, }、回転子2の円環振動モード次数をmとしたとき
次式を満たすように配置する。
【0022】
【数3】
【0023】具体的には、電磁力の高調波成分が空間2
次で顕著に存在しているとすると、構造の円環振動モー
ド4次と共振した時に大きな振動や騒音が発生すること
になる。この共振を抑制するためには拘束数を0、2、
4、8とすると、モード発生を顕在化してしまうことに
なり、逆効果になってしまう。
次で顕著に存在しているとすると、構造の円環振動モー
ド4次と共振した時に大きな振動や騒音が発生すること
になる。この共振を抑制するためには拘束数を0、2、
4、8とすると、モード発生を顕在化してしまうことに
なり、逆効果になってしまう。
【0024】一方、拘束数を3、5、6、7、9、…と
すると4次のモードは発生しなくなり、共振を回避する
ことができる。電磁力の高調波成分の空間分布を多数含
む場合も同様にして拘束数を選べば構造との共振を回避
することができる。
すると4次のモードは発生しなくなり、共振を回避する
ことができる。電磁力の高調波成分の空間分布を多数含
む場合も同様にして拘束数を選べば構造との共振を回避
することができる。
【0025】上記実施例では支持板61とフレーム32
とを結合するのに支持金具62を用いたが、図6に示す
ように補強材を支持金具側まで延長させて固定金具62
1で固定しても良い。
とを結合するのに支持金具62を用いたが、図6に示す
ように補強材を支持金具側まで延長させて固定金具62
1で固定しても良い。
【0026】上記補強材を用いる代わりに、フレームの
板厚を増しても同等の効果が得られる。
板厚を増しても同等の効果が得られる。
【0027】他の実施例として、支持板61がフレーム
32の一端を支持する構造に対する補強材4と支持箇所
との関係を述べたが、フレーム両端を支持する場合でも
同様に行うことができる。
32の一端を支持する構造に対する補強材4と支持箇所
との関係を述べたが、フレーム両端を支持する場合でも
同様に行うことができる。
【0028】本発明を実施するに当たり、電磁力の高調
波成分空間分布を求めておけばその空間分布の電磁力の
大きさが大きく、周波数帯域が可聴領域にある場合に
は、図6または式(2)に従い構造を設計することがで
きる。また、冷却水の給排水路が周方向にある場合に
は、1次の円環モードが発生し易くなるため、給排水路
の部分の円環剛性を高めるには、周方向のリブを持つ構
造を設計することになる。この場合の給排水路が長手方
向に数個分布して設けられている場合にも同様に給排水
路の個数に対応した本数のリブを設けることになる。
波成分空間分布を求めておけばその空間分布の電磁力の
大きさが大きく、周波数帯域が可聴領域にある場合に
は、図6または式(2)に従い構造を設計することがで
きる。また、冷却水の給排水路が周方向にある場合に
は、1次の円環モードが発生し易くなるため、給排水路
の部分の円環剛性を高めるには、周方向のリブを持つ構
造を設計することになる。この場合の給排水路が長手方
向に数個分布して設けられている場合にも同様に給排水
路の個数に対応した本数のリブを設けることになる。
【0029】本発明を実施するに当たり、図6または式
(2)を予め計算機に記憶させておけば、電磁力の高調
波成分の円環モード計算結果から、電動機の振動騒音を
抑制するための補強となる高剛性部材配置を自動的に決
定することができる。
(2)を予め計算機に記憶させておけば、電磁力の高調
波成分の円環モード計算結果から、電動機の振動騒音を
抑制するための補強となる高剛性部材配置を自動的に決
定することができる。
【0030】本発明を実施するに当たり、構造系の設計
時に固有振動数や固有モードが求められている場合、共
振回避に適切な結合部の個数や位置これに伴う補強材4
の配置本数を計算機を用いて以下のようにして決める。
時に固有振動数や固有モードが求められている場合、共
振回避に適切な結合部の個数や位置これに伴う補強材4
の配置本数を計算機を用いて以下のようにして決める。
【0031】共振を回避するフローを図7に示す。図7
をもとにシステムの内容と流れを詳細に述べる。予め電
磁界解析から得られる電磁力についてステップ102
で、図3に示す円環モード次数、周波数、振幅、位相
角、回転子または固定子の内径、長さ等を入力する。こ
れらの入力データに基づいて、電磁力空間モード変換を
ステップ103にて電磁力の高調波成分の空間次数に対
応する振幅と位相から、構造有限要素データ及び座標に
整合するような加振力(その単位は力)への変換を行
う。つぎに、電磁力高調波成分の周波数と構造固有振動
数との比較を行い、ステップ105に示すように一致す
れば、以後の計算対象とする。このようにして決定され
た振動数に対応する固有振動数の固有モードと電磁力の
円環モードとからステップ106にて共振判定値SMO
RCを計算する。このときの演算は電磁力円環モードを
数式4に示した{φe}、電動機の構造振動の固有モード
を{φe}とすると共振判定値SMORC次式で求められ
る。
をもとにシステムの内容と流れを詳細に述べる。予め電
磁界解析から得られる電磁力についてステップ102
で、図3に示す円環モード次数、周波数、振幅、位相
角、回転子または固定子の内径、長さ等を入力する。こ
れらの入力データに基づいて、電磁力空間モード変換を
ステップ103にて電磁力の高調波成分の空間次数に対
応する振幅と位相から、構造有限要素データ及び座標に
整合するような加振力(その単位は力)への変換を行
う。つぎに、電磁力高調波成分の周波数と構造固有振動
数との比較を行い、ステップ105に示すように一致す
れば、以後の計算対象とする。このようにして決定され
た振動数に対応する固有振動数の固有モードと電磁力の
円環モードとからステップ106にて共振判定値SMO
RCを計算する。このときの演算は電磁力円環モードを
数式4に示した{φe}、電動機の構造振動の固有モード
を{φe}とすると共振判定値SMORC次式で求められ
る。
【0032】
【数4】
【0033】この係数は、2つのベクトルの方向余弦を
示す。すなわち、2つのベクトルが同方向の時1に近づ
き相関がないときは0に近づく。言い換えれば、係数が
1に近いほど電磁力により振動が大きくなる傾向にあ
り、0に近いほど振動を励起しなくなる。この計算結果
を、ステップ107に示すごとく、画面表示指令に基づ
いて表示する。
示す。すなわち、2つのベクトルが同方向の時1に近づ
き相関がないときは0に近づく。言い換えれば、係数が
1に近いほど電磁力により振動が大きくなる傾向にあ
り、0に近いほど振動を励起しなくなる。この計算結果
を、ステップ107に示すごとく、画面表示指令に基づ
いて表示する。
【0034】その表示の一例を図8に示す。図8では、
三次元に、電磁力の円環モード次数、構造系の固有振動
数に対し、共振判定値SMORCの大きさを棒グラフで
三次元で表している。
三次元に、電磁力の円環モード次数、構造系の固有振動
数に対し、共振判定値SMORCの大きさを棒グラフで
三次元で表している。
【0035】図8において、SMORCの大きいときは
電磁力が構造の固有振動数と共振状態になり、振動振幅
や騒音が大きくなる。一方、SMORCが小さい場合、
電磁力が構造の固有振動数と無相関に近くなり、振動振
幅や騒音も小さい。これらを補強材の配置本数を変えて
求めれば、最適な回転電機の取り付け位置や補強材を取
り付ける本数、位置を決定できる。
電磁力が構造の固有振動数と共振状態になり、振動振幅
や騒音が大きくなる。一方、SMORCが小さい場合、
電磁力が構造の固有振動数と無相関に近くなり、振動振
幅や騒音も小さい。これらを補強材の配置本数を変えて
求めれば、最適な回転電機の取り付け位置や補強材を取
り付ける本数、位置を決定できる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、振動騒音を大幅に低減
した電動機を提供できる。
した電動機を提供できる。
【図1】本発明の構成図
【図2】本発明の実施形態図
【図3】円環モード図
【図4】円環モードを周方向で展開した図
【図5】円周任意位置を長手方向に剛性を高めるための
拘束位置数と発生する円環振動モード次数の関係図
拘束位置数と発生する円環振動モード次数の関係図
【図6】本発明の他の実施例を示す図
【図7】共振を回避するフローチャート
【図8】共振判定値の大きさを三次元の棒グラフで表し
た図
た図
1…電動機、2…回転子、3…固定子、23…永久磁
石、31…固定子コア、32…フレーム、33…端板、
4…補強材、61…支持板、62…支持金具、63…固
定部。
石、31…固定子コア、32…フレーム、33…端板、
4…補強材、61…支持板、62…支持金具、63…固
定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 孝司 千葉県習志野市東習志野七丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器グループ内 (72)発明者 鈴木 利文 千葉県習志野市東習志野七丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器グループ内 Fターム(参考) 5H605 AA04 AA05 BB10 CC01 CC03 CC10 EA02 GG21 5H621 JK13
Claims (1)
- 【請求項1】電動機の内部に設けられた固定子コアと、
この固定子コアを内周に圧入したフレームと、このフレ
ームに結合された端板と、この端板と軸受けを介して結
合した回転子と、前記フレームの一端を長手方向から固
定する支持部材を備えた回転電機において、前記支持部
材と結合する前記フレームの周方向数箇所の長手方向に
補強材を設け、この補強材と前記支持部材とを結合する
ことにより電動機を支持したことをを特徴とする回転電
機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30641199A JP2001128410A (ja) | 1999-10-28 | 1999-10-28 | 回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30641199A JP2001128410A (ja) | 1999-10-28 | 1999-10-28 | 回転電機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001128410A true JP2001128410A (ja) | 2001-05-11 |
Family
ID=17956705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30641199A Withdrawn JP2001128410A (ja) | 1999-10-28 | 1999-10-28 | 回転電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001128410A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1852957A2 (en) * | 2006-05-02 | 2007-11-07 | NSK Ltd. | Motor for electric power steering |
JP2011193698A (ja) * | 2010-03-16 | 2011-09-29 | Yaskawa Electric Corp | 回転電機 |
JP2016063585A (ja) * | 2014-09-17 | 2016-04-25 | 株式会社神戸製鋼所 | ケーシングの共振抑制構造および電動機 |
JP2017099219A (ja) * | 2015-11-27 | 2017-06-01 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | 回転電機 |
JP2017099218A (ja) * | 2015-11-27 | 2017-06-01 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | 回転電機 |
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-
1999
- 1999-10-28 JP JP30641199A patent/JP2001128410A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060131 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060207 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060316 |