JP2001128406A - 小型モータ - Google Patents

小型モータ

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JP2001128406A
JP2001128406A JP30807499A JP30807499A JP2001128406A JP 2001128406 A JP2001128406 A JP 2001128406A JP 30807499 A JP30807499 A JP 30807499A JP 30807499 A JP30807499 A JP 30807499A JP 2001128406 A JP2001128406 A JP 2001128406A
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JP
Japan
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housing
motor
winding
rotor
concave portion
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JP30807499A
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English (en)
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Hiroyuki Uekihara
博行 上木原
Yuji Kashiwazaki
裕司 柏崎
Kenji Ando
健司 安藤
Eisuke Ishizawa
英輔 石澤
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Mabuchi Motor Co Ltd
Original Assignee
Mabuchi Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ全体の薄型化および薄型モータにおけ
るモータ特性の向上の一方または両方を実現する。 【解決手段】 小型モータ1は、有底中空筒状に形成さ
れたハウジング9と、ハウジングの開口部10に嵌合し
た蓋部材11と、ハウジングの内周面2に固着された固
定子3と、ハウジングと蓋部材にそれぞれ取付けられた
軸受部7,8により回転軸6が回転自在に支持され、ハ
ウジングの内部に配設された回転子5とを備えた小型モ
ータであって、ハウジングの平坦部20の内面33に
は、回転子の電機子巻線13の回転運動に対応する所定
の位置に円環状の凹部30を形成し、この凹部の底面3
1と電機子巻線との間には所定の間隙Cが設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型モータにかか
り、たとえば、小型カメラなど光学精密機器,CD(コ
ンパクト・ディスク)プレーヤーなど音響・映像機器,
複写機などOA(オフィス・オートメーション)機器,
ヘヤードライヤーなど家庭用電気機器,自動車用電装機
器,および玩具などに使用される小型モータに関する。
【0002】
【従来の技術】小型モータは、前記各種機器のほかあら
ゆる分野で広く使用されており、モータ全体の薄型化、
および薄型モータにおける出力トルクなどモータ特性の
向上等が求められている。小型モータは、有底中空筒状
のハウジングと蓋部材とを有するケーシングの内周面に
固定子を取付け、ケーシングの内部に回転子を配設し、
ケーシングに設けられた軸受部により回転子の回転軸を
回転自在に支持している。回転子を構成する電機子で
は、鉄心に電機子巻線(以下、巻線と記載)がコイル状
に巻回され、鉄心と巻線は絶縁されている。ところで、
モータを中心軸線方向に関して薄型化するために、回転
子を製造する際に、電機子にコイル状に巻回された巻線
を中心軸線方向の両側から治具で挟んで押し潰すいわゆ
る「巻線潰し」を行う場合がある。この巻線潰しを行っ
て、巻線がハウジングの平坦部に接触しないように電機
子の厚みを薄くすれば、モータ全体が薄型化する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、巻線を
押し潰す程度が大きすぎると、巻線の断線や、巻線の絶
縁皮膜が破れることによる漏電など不具合が発生する恐
れがある。そのため、巻線をあまり押し潰すことができ
ないので、従来からモータ全体の薄型化が困難であっ
た。また、巻線潰しをすれば、巻線の線径および巻線量
(巻回量)の一方または両方を増やしてモータ特性を向
上させることができる。ところが、薄型モータはもとも
とケーシング内のスペースが狭いので、ハウジングの平
坦部に巻線が接触しないようにしつつ巻線の線径や巻線
量を増やすのが難しく、モータ特性を向上させるのが困
難であった。特開平5−328642号公報には、モー
タケースの内面に凹部を設けて、出力トルクの増大を図
る技術が開示されている。しかしながら、この技術は、
本発明とは異なり、モータケースの側面に凹部を形成す
ることにより電機子の外径寸法を大きくしており、ま
た、モータ全体の薄型化を図るものではない。
【0004】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、モータ全体の薄型化および薄型モー
タにおけるモータ特性の向上の一方または両方を実現す
ることができる小型モータを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明にかかる小型モータは、有底中空筒状に形成
されたハウジングと、このハウジングの開口部に嵌合し
た蓋部材と、前記ハウジングの内周面に固着された固定
子と、前記ハウジングと前記蓋部材にそれぞれ取付けら
れた一方と他方の軸受部により回転軸が回転自在に支持
され、前記ハウジングの内部に配設された回転子とを備
えた小型モータであって、前記ハウジングの平坦部の内
面には、前記回転子の電機子巻線の回転運動に対応する
所定の位置に円環状の凹部を形成し、この凹部の底面と
前記電機子巻線との間には所定の間隙が設けられてい
る。なお、前記ハウジングの前記平坦部の外周縁近傍に
はねじ孔が穿設されており、前記凹部は前記ねじ孔を避
けた所定の位置に形成されているのが好ましい。また、
前記平坦部の中央部には前記一方の軸受部を圧入固定す
るための軸受支持部が一体形成されており、前記凹部は
前記軸受支持部を避けた所定の位置に形成されているの
が好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施の形態
の一例を、図1および図2を参照して説明する。図1は
本発明にかかる小型モータの断面図、図2(A)は前記
小型モータのハウジングを示す断面図、図2(B)は従
来の小型モータのハウジングを示す断面図である。
【0007】まず最初に、本発明にかかる薄型の小型モ
ータの全体の構成を説明する。図1に示すように、小型
モータ(小型直流モータ)1は、内周面2に一対の固定
子3が取付けられたケーシング4と、ケーシング4の内
部に配設された回転子5とを備えている。回転子5の回
転軸6は、ケーシング4に設けられた一方の軸受部7と
他方の軸受部8により回転自在に支持されている。ケー
シング4は、有底中空筒状に形成され内部に回転子5が
配設されるハウジング9と、ハウジング9の開口部10
に嵌合した蓋部材11とを備えている。ハウジング9は
金属製の板材によって一体的に形成されており、蓋部材
11は、ハウジング9と同じ金属材料または樹脂材料等
により一体的に形成されている。軸受部7,8は、ケー
シング4の両端部にそれぞれ設けられている。一方の軸
受部7はハウジング9に、他方の軸受部8は蓋部材11
にそれぞれ取付けられている。一対の固定子3は、ハウ
ジング9の内周面2に固着されて対向配置されている。
【0008】回転子5は、回転中心となる中心軸線CL
の方向に延びる回転軸6と、回転軸6に取付けられた鉄
心12に巻線(電機子巻線)13がコイル状に巻回され
た電機子14と、回転軸6に取付けられるとともに巻線
13に電気的に接続された整流子15とを備えている。
整流子15は、巻線13を接続するための複数(たとえ
ば、3個)の端子17を有している。整流子15には、
蓋部材11に取付けられた複数組(たとえば、二組)の
ブラシ16が摺動係合している。各ブラシ16には、図
示しない接続端子または電線がそれぞれ電気的に接続さ
れている。接続端子または電線は、蓋部材11から外方
に出て配線等に接続される。ハウジング9の平坦部20
の中央部には、円筒状の軸受支持部21が一体形成され
ている。軸受支持部21の内周面22には、一方の軸受
部7を構成し摺動面を有する一方のすべり軸受23が圧
入固定されている。すべり軸受23は、回転軸6の出力
側を回転自在に軸支している。
【0009】他方の軸受部8は、回転軸6の反出力側を
回転自在に軸支している。他方の軸受部8は、回転軸6
の端部24をスラスト方向に関して支持するスラスト受
け部材25と、回転軸端部24を回転自在に軸支する他
方のすべり軸受26とを備えている。スラスト受け部材
25は、潤滑性の良好な合成樹脂等により形成されてい
る。すべり軸受26は、蓋部材11に形成された突出部
27の内周面28に圧入固定されている。すべり軸受2
3,26には焼結含油軸受が使用されている。モータ1
において、接続端子または電線から、ブラシ16および
整流子15を介して電機子14の巻線13に電流を流せ
ば、一対の固定子3によって形成されている磁界中に存
在する回転子5に回転力が付与されて、回転子5は回転
運動をする。これにより、モータ1は、回転する回転軸
6の出力部を介してCDプレーヤー等を駆動する。
【0010】次に、ハウジング9の構成について説明す
る。図1および図2(A)に示すように、有底中空筒状
をなすハウジング9は平坦部20を有している。平坦部
20は、ハウジング9の天井部といってもよいが底部と
いうこともできる。平坦部20は、フラットな場合が多
いが、若干の曲面または他の形状をなしている場合であ
ってもよい。平坦部20の内面33には、回転子5の巻
線13の回転運動に対応する所定の位置に凹部30が形
成されている。凹部30は、中心軸線CLと同心の円環
状になっており、凹部30の底面31と巻線13との間
には、所定の間隙Cが設けられている。平坦部20の外
周縁近傍には、モータ1をCDプレーヤーなどに取付け
るためのねじ孔32が周方向に均等に複数個穿設されて
いる。凹部30は、ねじ孔32を避けた所定の位置に形
成されている。また、凹部30は、平坦部20の中央部
に形成された軸受支持部21を避けた所定の位置に形成
されている。すなわち、凹部30は、ねじ孔32と軸受
支持部21との間に配置されている。ハウジング9を製
造するには、円形の板材に面打ちにより凹部30を形成
した後、絞り加工で円筒状部を形成するという面打ち絞
り加工により、平坦部20に凹部30が形成されたハウ
ジング9を一体形成している。
【0011】ハウジング9の各部の概略寸法の一例を挙
げれば、直径D=25mm、中心軸線CL方向の寸法H=
7.8mm,ハウジング9の板厚T=1.0mm,凹部30に
おけるハウジング9の板厚T1=0.65mm,軸受支持部
21の中心軸線CL方向の長さT3=2mmである。した
がって、平坦部20における凹部30以外の位置の内面
33と、凹部30の底面31との間の距離(すなわち、
凹部30の深さ)T2は、T2=T−T1=0.35mmにな
る。図2(B)には、本発明のモータ1と同じモータ特
性(出力トルクなど)を有する従来の薄型の小型モータ
のハウジング9aを示している。この従来のハウジング
9aの直径D,板厚T,軸受支持部の中心軸線方向の長
さT3は、本発明のハウジング9と同じである。
【0012】本実施形態では、深さT2の凹部30を平
坦部20の内面33に形成したので、ハウジング9内の
スペースが、凹部30の体積分だけ大きくなっている。
したがって、回転子を本発明と従来とで同一にした場
合、本発明の電機子14を凹部30の深さT2だけ平坦
部20側に近づけても、凹部30の底面31と巻線13
との間には、従来と同じ間隙Cが設けられていることに
なる。その結果、ハウジングの全長を、凹部30の深さ
T2分だけ短くすることができる。たとえば、従来のハ
ウジング9aの中心軸線方向の長さH1=8.15mmであ
ったのに対して、本発明のハウジング9の中心軸線方向
の長さH=H1−T2=8.15−0.35=7.8mmとな
る。したがって、モータ1の中心軸線方向の全長Lを短
くして、モータ1の全体を薄型化することができる。
【0013】一方、モータの薄型化の代わりにモータ特
性を向上させたい場合には、凹部30を形成すれば平坦
部20と巻線13との間のスペースが広がるので、巻線
13の線径と巻線量の一方または両方を大きくしても、
凹部30の底面31と巻線13との間には所定の間隙C
を維持することができる。したがって、モータ特性を向
上させることができる。このように、ハウジング9の平
坦部20の内面33に円環状の凹部30を形成すること
により、モータ全体の薄型化および薄型モータにおける
モータ特性の向上の一方または両方を実現することがで
き、設計の自由度が広がる。
【0014】モータ1の薄型化などのために行う前記巻
線潰しは、巻線13が巻回された後の電機子14を中心
軸線CL方向の両側から治具で挟んで、巻線13を押し
潰すようにしている。しかし、本発明では、凹部30を
形成したので、モータ1の薄型化のための巻線潰しの必
要性がなくなるか、または巻線潰しの程度を小さくする
ことができる。したがって、巻線潰しによる、巻線の断
線,絶縁皮膜が破れることによる漏電,レアショート
(熱や接触圧等で巻線の絶縁皮膜が破れ、巻線と巻線と
の間で短絡することをいう)等の不具合を防止すること
ができる。また、本発明では、無理な巻線潰しをしなく
ても巻線13の線径および巻線量の一方または両方を増
やすことができるので、薄型モータにおけるモータ特性
を向上させることができる。
【0015】ところで、モータ1の運転中もハウジング
9は磁気を帯びている。磁気を帯びた平坦部20と巻線
13との間の間隙が小さすぎると、モータ1の回転を停
止する際に、回転子5が中心軸線CL方向に振動するい
わゆる磁気振動が生じる可能性がある。しかしながら、
本実施形態では、平坦部20に凹部30を形成したの
で、平坦部20と巻線13との間の間隙Cを大きくする
ことができるので、前記磁気振動を防止または低減する
ことができる。凹部30はねじ孔32を避けた位置に形
成されているので、ねじ孔32のねじ数(たとえば、ね
じ山の数)は従来より少なくならない。したがって、ね
じ孔32にねじ込まれるねじの締め付けトルクを維持す
ることができる。凹部30は軸受支持部21を避けた位
置に形成されているので、軸受支持部21の中心軸線C
L方向の長さT3(たとえば、2mm)を従来と同じ長さ
に維持することができる。これにより、一方のすべり軸
受23の軸受摺動長を従来と同じように長く維持するこ
とができる。すべり軸受23の含油量が多いので、オイ
ル切れまでの時間が長くなってすべり軸受23のライフ
サイクルを長くすることができ、また、回転軸6の振動
やガタを防止または低減することができる。
【0016】なお、ハウジング9の全体からすれば、凹
部30はその一部のみに形成されているので、ハウジン
グ9の強度はそれほど低下せず、実用的には問題ない。
本実施形態のモータ1は、ケーシング4の外周面が円形
であるが、前記外周面に互いに平行な一対のフラット部
を形成した場合であってもよく、または、前記外周面が
四角形,六角形など多角形であってもよい。なお、各図
中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0017】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、モ
ータ全体の薄型化および薄型モータにおけるモータ特性
の向上の一方または両方を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる小型モータの断面図である。
【図2】図2(A)は前記小型モータのハウジングを示
す断面図、図2(B)は従来の小型モータのハウジング
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 小型モータ 2 内周面 3 固定子 5 回転子 6 回転軸 7 一方の軸受部 8 他方の軸受部 9 ハウジング 10 開口部 11 蓋部材 13 電機子巻線 20 平坦部 21 軸受支持部 30 凹部 31 底面 32 ねじ孔 33 内面 C 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 健司 千葉県松戸市松飛台430番地 マブチモー ター株式会社内 (72)発明者 石澤 英輔 千葉県松戸市松飛台430番地 マブチモー ター株式会社内 Fターム(参考) 5H605 AA07 AA08 BB05 CC02 CC03 DD03 DD05 EA07 EB03 EB06 EB16 EB20 GG12 5H623 AA09 AA10 BB03 BB07 GG16 HH10 JJ01 JJ06 JJ10 LL03 LL12 LL13 LL19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底中空筒状に形成されたハウジング
    (9)と、このハウジングの開口部(10)に嵌合した
    蓋部材(11)と、前記ハウジングの内周面(2)に固
    着された固定子(3)と、前記ハウジングと前記蓋部材
    にそれぞれ取付けられた一方と他方の軸受部(7,8)
    により回転軸(6)が回転自在に支持され、前記ハウジ
    ングの内部に配設された回転子(5)とを備えた小型モ
    ータであって、 前記ハウジングの平坦部(20)の内面(33)には、
    前記回転子の電機子巻線(13)の回転運動に対応する
    所定の位置に円環状の凹部(30)を形成し、この凹部
    の底面(31)と前記電機子巻線との間には所定の間隙
    (C)が設けられていることを特徴とする小型モータ。
  2. 【請求項2】 前記ハウジングの前記平坦部の外周縁近
    傍にはねじ孔(32)が穿設されており、前記凹部は前
    記ねじ孔を避けた所定の位置に形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の小型モータ。
  3. 【請求項3】 前記平坦部の中央部には前記一方の軸受
    部(7)を圧入固定するための軸受支持部(21)が一
    体形成されており、前記凹部は前記軸受支持部を避けた
    所定の位置に形成されていることを特徴とする請求項1
    または2に記載の小型モータ。
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