JP2001127297A - 半導体装置、電気光学装置、およびそれらの製造方法 - Google Patents

半導体装置、電気光学装置、およびそれらの製造方法

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JP2001127297A
JP2001127297A JP30279599A JP30279599A JP2001127297A JP 2001127297 A JP2001127297 A JP 2001127297A JP 30279599 A JP30279599 A JP 30279599A JP 30279599 A JP30279599 A JP 30279599A JP 2001127297 A JP2001127297 A JP 2001127297A
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insulating film
gate insulating
film
semiconductor
semiconductor film
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Hiroyuki Abe
裕幸 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体膜とゲート絶縁膜との界面を清浄化す
ることにより特性の安定したTFTを備えた半導体装
置、電気光学装置、およびそれらの製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 アクティブマトリクス基板2にTFT1
0、20、30を形成するにあたって、基板100上に
アモルファスのシリコン膜からなる半導体膜10aを形
成した後、この半導体膜10aにレーザアニールを行な
う。次に、半導体膜10aの表面に薄い第1のゲート絶
縁膜131を形成し、この表面にレジストマスク401
を形成する。この状態で第1のゲート絶縁膜131と半
導体膜10aを一括してエッチングした後、レジストマ
スク401を除去し、第2のゲート絶縁膜132を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(以下、TFTという)を備えた半導体装置、電気光学
装置、およびそれらの製造方法に関するものである。さ
らに詳しくは、TFTの製造技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】TFTを備える半導体装置としては、た
とえば、TFTを画素スイッチング用のアクティブ素子
等として用いた液晶装置(電気光学装置)の駆動回路内
蔵型のアクティブマトリクス基板がある。
【0003】このアクティブマトリクス基板を製造する
にあたっては、従来、たとえば、図11(A)に示すよ
うに、石英基板やガラス基板などといった基板100上
に、シリコン酸化膜などの下地保護膜101、およびア
モルファスのシリコン膜などの半導体膜10aを順次形
成した後、半導体膜10aにレーザアニールを施して半
導体膜10aを多結晶化する。次に、図11(B)に示
すように、半導体膜10aの表面にレジストマスク40
1を形成し、このレジストマスク401を介して半導体
膜10aをパターニングして半導体膜10aを島状にし
た後、図11(C)に示すように、レジストマスクを除
去する。次に、図11(D)に示すように、半導体膜1
0aの表面にシリコン酸化膜などのゲート絶縁膜13を
形成する。次に、図11(E)に示すように、ゲート絶
縁膜13の表面に走査線91およびゲート電極24、3
4を形成し、これらの走査線91およびゲート電極2
4、34、あるいは不純物導入用のレジストマスクを介
して半導体膜10aの所定の領域に所定の不純物を導入
してソース領域16、26、36およびドレイン領域1
7、27、37を形成する。
【0004】このようにして画素スイッチング用のTF
T10、駆動回路用のN型のTFT20および駆動回路
用のP型のTFT30を形成した後は、層間絶縁膜1
8、19、ソース電極41、43、データ線90、ドレ
イン電極11、42、および画素電極9などを形成す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
半導体装置(液晶装置のアクティブマトリクス基板)の
製造方法では、図11(B)に示すように、半導体膜1
0aをパターニングする際に、半導体膜10aの表面に
直接、レジストマスク401を形成するため、半導体膜
10aとゲート絶縁膜13との界面が清浄でない。この
ため、TFT10、20、30の特性が安定しないとい
う問題点がある。すなわち、レジストマスク401は半
導体膜10aのパターニングが終了した後は除去される
ものの、レジストマスク401を除去する際に半導体膜
10aは硫酸などの剥離液に曝される。また、レジスト
マスク401を密着性よく形成するために、半導体膜1
0aの表面はヘキサメチルジシラザン蒸気に曝されると
ともに、ゲート絶縁膜13を形成する際には、それまで
の間に半導体膜10aの表面に形成された酸化膜を除去
するための希フッ酸溶液に曝される。従って、半導体膜
10aの表面に粗れやカーボン系分子の付着などが発生
するので、半導体膜10aとゲート絶縁膜13との界面
はとても清浄な状態とはいえない。
【0006】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
半導体膜とゲート絶縁膜との界面を清浄化することによ
り特性の安定したTFTを備えた半導体装置、電気光学
装置、およびそれらの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、チャネルとなる半導体膜、および該半
導体膜にゲート絶縁膜を介して対向するゲート電極を備
えるTFTを有する半導体装置の製造方法において、前
記半導体膜を形成する半導体膜形成工程と、前記半導体
膜の表面に第1のゲート絶縁膜を形成する第1のゲート
絶縁膜形成工程と、前記第1のゲート絶縁膜の表面にレ
ジストマスクを形成するマスク形成工程と、前記レジス
トマスクを介して前記第1のゲート絶縁膜および前記半
導体膜をパターニングするパターニング工程と、前記レ
ジストマスクを除去した後、前記第1のゲート絶縁膜の
表面に第2のゲート絶縁膜を形成する第2のゲート絶縁
膜形成工程と、前記第2のゲート絶縁膜の表面にゲート
電極を形成するゲート電極形成工程とを行なった後、前
記半導体膜に不純物を導入してTFTのソース・ドレイ
ン領域を形成することを特徴とする。
【0008】従って、本発明を適用した半導体装置にお
いて、前記TFTは、前記ゲート絶縁膜として、前記半
導体膜の表面に形成された第1のゲート絶縁膜と、該第
1のゲート絶縁膜の表面に形成された第2のゲート絶縁
膜とを有し、前記第1の絶縁膜は、前記第2のゲート絶
縁膜よりも薄く、かつ、前記半導体膜と同一パターンで
形成されている。
【0009】本発明では、半導体膜を島状にパターニン
グする際に、半導体膜の表面に直接、レジストマスクを
形成するのではなく、半導体膜の表面に薄い第1のゲー
ト絶縁膜を形成した後、この第1のゲート絶縁膜の表面
にレジストマスクを形成し、このレジストマスクによっ
て第1のゲート絶縁膜および半導体膜をパターニングす
る。このため、半導体膜の表面は、レジストマスク、レ
ジストマスクを除去する際に用いられる硫酸、レジスト
マスクを形成するときの前処理に用いられるヘキサメチ
ルジシラザン蒸気、およびゲート絶縁膜を形成する際に
半導体膜表面から異物を除去するために用いられる希フ
ッ酸溶液に触れることがない。従って、半導体膜の表面
に粗れやカーボン系分子の付着などが発生しないので、
半導体膜とゲート絶縁膜との間に清浄な界面を形成する
ことができる。それ故、半導体膜とゲート絶縁膜との界
面にトラップなどが発生するのを防止できるので、TF
Tの電気的特性が向上する。
【0010】本発明において、前記第1のゲート絶縁膜
の表面にレジストマスクを形成した後、前記パターニン
グ工程では、前記第1のゲート絶縁膜に対するパターニ
ングと前記半導体膜に対するパターニングとを別々に行
なってもよいが、第1のゲート絶縁膜として十分に薄い
絶縁膜を形成すれば、前記第1のゲート絶縁膜と前記半
導体膜とを一括してエッチングすることができる。
【0011】本発明において、前記第1のゲート絶縁膜
の膜厚は、たとえば、20nm以下、好ましくは10n
m以下である。このような膜厚であれば、半導体膜と第
1のゲート絶縁膜とを一括してパターニングすることが
でき、特に、第1のゲート絶縁膜の膜厚が10nm以下
であれば、半導体膜と第1のゲート絶縁膜とを一括して
パターニングするのが容易である。
【0012】本発明において、前記第1のゲート絶縁膜
形成工程では、たとえば、前記半導体膜の表面に絶縁膜
を堆積させることにより前記第1のゲート絶縁膜を形成
する。
【0013】本発明において、前記第1のゲート絶縁膜
形成工程では、前記半導体膜の表面を酸化させることに
より前記第1のゲート絶縁膜を形成することが好まし
い。たとえば、前記第1のゲート絶縁膜形成工程では、
前記半導体膜の表面を酸素プラズマ処理することにより
前記第1のゲート絶縁膜を形成する。このように構成す
ると、第1のゲート絶縁膜は、半導体膜の表面が酸化さ
れたものであるため、ゲート絶縁膜と半導体膜との界面
は、もともと半導体膜のバルク内にあって外気などに曝
されることがない。それ故、より清浄な界面を得ること
ができるので、特性の安定したTFTを製造できる。
【0014】本発明において、前記半導体膜形成工程で
は、前記半導体膜をアモルファスシリコン膜として形成
し、前記第1のゲート絶縁膜形成工程を行なう前に当該
アモルファスシリコン膜を結晶化させる結晶化工程を行
なうことが好ましい。たとえば、前記結晶化工程では、
レーザアニール工程を行なう。このような方法であれ
ば、低温プロセスでTFTを製造できる。また、ゲート
絶縁膜を形成する前の半導体膜にレーザアニールを行な
うので、半導体膜は、結晶化する際にゲート絶縁膜から
悪影響を受けないという利点がある。
【0015】本発明において、前記半導体膜形成工程か
ら前記第1のゲート絶縁膜形成工程までの間、前記半導
体膜を非酸化性雰囲気内に保持することが好ましい。こ
のように形成すると、半導体膜を形成した以降、半導体
膜の表面に第1のゲート絶縁膜を形成するまでの間に半
導体膜の表面が外気やそれに含まれる異物などによって
酸化あるいは汚染されることを防止することができる。
【0016】このような半導体装置は、たとえば、前記
TFTを画素スイッチング素子として用いた電気光学装
置のアクティブマトリクス基板である。
【0017】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。ここでは、半導体装置として、駆動回
路内蔵型のアクティブマトリクス基板に本発明を適用し
た例を説明する。このアクティブマトリクス基板は、ア
クティブマトリクス型の液晶装置(電気光学装置)に用
いられる。なお、本形態のアクティブマトリクス基板
は、図11を参照して説明した従来のアクティブマトリ
クス基板と基本的な構成が共通するので、対応する機能
を有する部分には同一の符号を付して説明する。
【0018】(電気光学装置の画像表示領域の構成)図
1は、本形態の電気光学装置(液晶装置)に用いたアク
ティブマトリクス基板(半導体装置)の画像表示領域に
マトリクス状に形成された複数の画素の各種素子、配線
等の等価回路である。
【0019】図1に示すように、本形態の電気光学装置
1において、画像表示領域1aを構成するためにマトリ
クス状に形成された複数の画素には、画素電極9を制御
するためのTFT10(画素スイッチング用のTFT)
がマトリクス状に複数形成されており、画素信号が供給
されるデータ線90がTFT10のソースに電気的に接
続されている。データ線90に書き込む画像信号S1、
S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わな
いし、相隣接する複数のデータ線90同士に対して、グ
ループ毎に供給するようにしても良い。また、TFT1
0のゲートには走査線91が電気的に接続されており、
所定のタイミングで、走査線91にパルス的に走査信号
G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するよ
うに構成されている。画素電極9は、TFT10のドレ
インに電気的に接続されており、スイッチング素子であ
るTFT10を一定期間だけそのスイッチを閉じること
により、データ線90から供給される画像信号S1、S
2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極
9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S
1、S2、…、Snは、対向基板に形成された対向電極
との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧
レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することによ
り、光を変調し、階調表示を可能にする。ノーマリーホ
ワイトモードであれば、印加された電圧に応じて入射光
がこの液晶部分を通過不可能とされ、ノーマリーブラッ
クモードであれば、印加された電圧に応じて入射光がこ
の液晶部分を通過可能とされ、全体として電気光学装置
1からは画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射
する。ここで、保持された画像信号がリークするのを防
ぐために、画素電極9と対向電極との間に形成される液
晶容量と並列に、容量線92などを利用して蓄積容量4
0が形成されている。
【0020】(画素およびTFTの構成)図2および図
3はそれぞれ、各画素に形成された画素スイッチング用
のTFT10の平面図および断面図であり、図2には、
アクティブマトリクス基板上に構成される画素群のうち
のいくつかを抜き出して示してあり、図3には、図2の
A−A′線における断面を示してある。
【0021】図2において、アクティブマトリクス基板
2では、複数の透明なITO(Indium Tin
Oxide)膜からなる画素電極9がマトリクス状に形
成されており、これらの各画素電極9に対して画素スイ
ッチング用のN型のTFT10がそれぞれ接続してい
る。また、画素電極9の縦横の境界に沿って、データ線
90、走査線91および容量線92が形成され、TFT
10は、データ線90および走査線91に対して接続し
ている。すなわち、データ線90は、コンタクトホール
を介してTFT10のソース領域16に電気的に接続
し、画素電極9は、コンタクトホールを介してTFT1
0のドレイン領域17に電気的に接続している。また、
TFT10のチャネル形成領域15に対向するように走
査線91が延びている。蓄積容量40は、画素スイッチ
ング用のTFT10を形成するためのシリコン膜10a
(半導体膜/図2に斜線を付した領域)の延設部分に相
当するシリコン膜40a(半導体膜/図2に斜線を付し
た領域)を導電化したものを下電極41とし、この下電
極41に容量線92が上電極として重なった構造になっ
ている。
【0022】このように構成した画素領域のA−A′線
における断面は、図3に示すように表される。図3から
わかるように、アクティブマトリクス基板2の基体たる
基板100の表面には、シリコン酸化膜などからなる絶
縁性の下地保護膜101が形成され、この下地保護膜1
01の表面には、島状のシリコン膜からなる半導体膜1
0a、40aが形成されている。半導体膜10aの表面
には、後述する第1のゲート絶縁膜131および第2の
ゲート絶縁膜132からなるゲート絶縁膜13が形成さ
れ、このゲート絶縁膜13の表面に走査線91がゲート
電極として通っている。シリコン膜10aのうち、走査
線91に対してゲート絶縁膜13を介して対峙する領域
がチャネル形成領域15になっている。このチャネル形
成領域15に対して一方側には、不純物濃度がたとえば
約1×1018cm3の低濃度ソース領域161、および
不純物濃度がたとえば約1×1020cm3の高濃度ソー
ス領域162を備えるソース領域16が形成され、他方
側には、不純物濃度がたとえば約1×1018cm3の低
濃度ドレイン領域171、および不純物濃度がたとえば
約1×1020cm3の高濃度ドレイン領域172を備え
るドレイン領域17が形成されている。
【0023】このように構成された画素スイッチング用
のTFT10の表面側には、第1の層間絶縁膜18およ
び第2の層間絶縁膜19が形成され、第1の層間絶縁膜
18の表面に形成されたデータ線90は、第1の層間絶
縁膜18およびゲート電極13に形成されたコンタクト
ホールを介して高濃度ソース領域162に電気的に接続
している。第1の層間絶縁膜18の表面にはデータ線9
0と同時形成されたドレイン電極11が形成され、この
ドレイン電極11は、第1の層間絶縁膜18およびゲー
ト電極13に形成されたコンタクトホールを介して高濃
度ドレイン領域172に電気的に接続している。また、
第2の層間絶縁膜19の表面には画素電極9が形成さ
れ、この画素電極9は、第2の層間絶縁膜19に形成さ
れたコンタクトホールを介してドレイン電極11に電気
的に接続している。ここで、第2の層間絶縁膜19はポ
リシラザン塗布膜を焼成して得た下層側層間絶縁膜19
1と、CVD法により形成されたシリコン酸化膜からな
る上層側層間絶縁膜192との2層構造になっている。
画素電極9の表面側にはシリコン酸化膜や有機膜からな
る表面保護膜45が形成され、この表面保護膜45の表
面にはポリイミド膜からなる配向膜46が形成されてい
る。この配向膜46は、ポリイミド膜に対してラビング
処理が施された膜である。
【0024】高濃度ドレイン領域172から延設された
シリコン膜40aには低濃度領域からなる下電極41が
形成されている。この下電極41に対しては、ゲート絶
縁膜13と同時形成された絶縁膜(誘電体膜)を介して
容量線92が対向していることにより、蓄積容量40が
形成されている。
【0025】ここで、TFT10は、好ましくは上述の
ようにLDD(ライトリー・ドープド・ドレイン)構造
をもつが、低濃度ソース領域161および低濃度ドレイ
ン領域171に相当する領域に不純物イオンの打ち込み
を行わないオフセット構造を有していてもよい。また、
TFT10は、走査線91をマスクとして高濃度で不純
物イオンを打ち込み、自己整合的に高濃度ソースおよび
ドレイン領域を形成したセルフアライン型のTFTであ
ってもよい。なお、本形態では、TFT10のゲート電
極(走査線91)をソース−ドレイン領域の間に1個の
み配置したシングルゲート構造としたが、これらの間に
2個以上のゲート電極を配置してもよい。この際、各々
のゲート電極には同一の信号が印加されるようにする。
このようにデュアルゲート(ダブルゲート)あるいはト
リプルゲート以上でTFT10を構成すれば、チャネル
とソース−ドレイン領域の接合部でのリーク電流を防止
でき、オフ時の電流を低減することが出来る。これらの
ゲート電極の少なくとも1個をLDD構造或いはオフセ
ット構造にすれば、さらにオフ電流を低減でき、安定し
たスイッチング素子を得ることが出来る。
【0026】(アクティブマトリクス基板上のその他の
TFT)図4は、駆動回路内蔵型のアクティブマトリク
ス基板2(半導体装置)に形成されている各TFTおよ
び蓄積容量の断面図である。この図4には、図面に向か
って右側から左側に向かって、LDD構造を有する画素
スイッチング用のN型のTFT、LDD構造を有する駆
動回路用のN型のTFT、およびLDD構造を有する駆
動回路用のP型のTFTを示してある。これらの駆動回
路用のTFTは、図9を参照して後述する走査線駆動回
路やデータ線駆動回路を構成する。
【0027】図4に示すように、駆動回路内蔵型のアク
ティブマトリクス基板2では、基板100の表面側に、
駆動回路用のN型のTFT10、駆動回路用のP型のT
FT20および画素スイッチング用のN型のTFT30
からなる3種類のTFTが形成されている。これらの素
子のうち、画素スイッチング用のN型のTFT10につ
いては、図3を参照して説明したとおりであるため、こ
こでは説明を省略する。また、駆動回路用のN型のTF
T20およびP型のTFT30は、基本的な構成が画素
スイッチング用のN型のTFT10と同様であるため、
それらの構造については簡単に説明しておく。
【0028】アクティブマトリクス基板2において、基
板100の表面側にはシリコン酸化膜からなる下地保護
膜101が形成され、この下地保護膜101の表面に
は、島状にパターニングされた多結晶性の半導体膜10
aが形成されている。これらの半導体膜10aはそれぞ
れ、画素スイッチング用のN型のTFT10、駆動回路
用のN型のTFT20および駆動回路用のP型のTFT
30を形成するためのもので、各半導体膜10aの表面
には、後述する第1のゲート絶縁膜131および第2の
絶縁膜132からなるゲート絶縁膜13が形成されてい
る。
【0029】駆動回路用のN型のTFT10および駆動
回路用のP型のTFT30において、ゲート絶縁膜13
の表面には、ゲート電極24、34がそれぞれ形成され
ている。各半導体膜10aには、ゲート電極24、34
に対してゲート絶縁膜13を介して対峙する領域にチャ
ネル領域25、35が形成されている。これらのチャネ
ル領域25、35の両側には、ソース領域26、36お
よびドレイン領域27、37がそれぞれ形成されてい
る。本形態において、ソース領域26、36およびドレ
イン領域27、37にはそれぞれ、ゲート電極24、3
4の端部に対してゲート絶縁膜13を介して対峙する不
純物濃度がたとえば約1×1018cm3の低濃度ソース
領域261、271および低濃度ドレイン領域271、
371が形成され、低濃度ソース領域261、361お
よび低濃度ドレイン領域271、371に隣接して、不
純物濃度がたとえば約1×1020cm3の高濃度ソース
領域262、362および高濃度ドレイン領域272、
372がそれぞれ形成されている。また、高濃度ソース
領域262、362には、第1の層間絶縁膜18のコン
タクトホールを介してソース電極41、43およびドレ
イン電極42がそれぞれ電気的に接続している。また、
ソース電極41、43およびドレイン電極42の表面側
には第2の層間絶縁膜19が形成されている。
【0030】(ゲート絶縁膜13の構造)このように構
成したアクティブマトリクス基板2において、いずれの
TFT10、20、30においても、ゲート絶縁膜13
は、半導体膜10aの表面に形成された薄い第1のゲー
ト絶縁膜131と、この第1のゲート絶縁膜131の表
面側に形成された第2のゲート絶縁膜132とから構成
されている。ここで、第1のゲート絶縁膜131は、膜
厚が20nm以下、好ましくは10nm以下である。こ
れに対して、第2のゲート絶縁膜132は、第1のゲー
ト絶縁膜131よりも厚く、膜厚はたとえば90nmで
ある。また、後述するように、第1のゲート絶縁膜13
1は、半導体膜10aと一緒にパターニングされたもの
であるため、その下地に相当する各半導体膜10aと同
一のパターンをもって形成されている。
【0031】(TFTの製造方法)このような構造のア
クティブマトリクス基板2の製造方法を図5、図6およ
び図7を参照して説明する。
【0032】図5は、本形態の製造方法において、アモ
ルファスの半導体膜10aの形成、この半導体膜10a
に対するレーザアニール、および各種絶縁膜の形成を行
なうための処理装置の構成図である。図6および図7
は、本形態のアクティブマトリクス基板2の製造方法を
示す工程断面図である。
【0033】本形態において、図6(A)、(B)を参
照して後述する工程については、図5に示す処理装置内
で行なうため、各工程を説明する前に、図5を参照して
処理装置の構成を説明する。
【0034】図5において、処理装置700には、装置
内への基板30の搬入および処理済の基板30の搬出を
行うためのカセット式のローダ・アンローダー部710
と、基板100の表面に絶縁膜(下地保護膜101や第
1のゲート絶縁膜131)や半導体膜10aを形成する
ためのプラズマCVD装置720、アモルファスの半導
体膜10aに対してレーザアニールを行うレーザアニー
ル装置750とが構成されている。レーザアニール装置
750は、レーザアニール用チャンバー752、レーザ
光学系754、レーザ光源756などで構成されてい
る。また、処理装置700には、ローダ・アンローダー
部710によって搬入された基板100をプラズマCV
D装置720およびレーザアニール装置750に搬送す
るとともに、処理済の基板100をローダ・アンローダ
ー部710に戻す搬送機構760と、基板100の搬送
経路を非酸化性雰囲気に保持するハウジング790とが
構成されている。
【0035】このような処理装置700を用いてアクテ
ィブマトリクス基板2を製造するには、まず、清浄化し
た基板100を処理装置700のローダ・アンローダー
部710にセットする。以降、基板100は、この処理
装置700において、真空(非酸化性雰囲気)に保持さ
れたまま外気に曝されることなく、図6(B)を参照し
て説明する第1のゲート絶縁膜形成工程まで行われる。
【0036】まず、図6(A)に示すように、処理装置
700のプラズマCVD装置720のチャンバー内にお
いて、基板温度が約150℃から約450℃の温度条件
下で、ガラス基板からなる基板100の表面にプラズマ
CVD法によりシリコン酸化膜からなる下地保護膜10
1を形成する。このときの原料ガスとしては、たとえば
モノシランと笑気ガスとの混合ガスやTEOSと酸素、
あるいはジシランとアンモニアを用いることができる。
【0037】次に、基板100を外気に曝すことなく、
同じ処理装置700のプラズマCVD装置720のチャ
ンバー内において、基板温度が約150℃から約450
℃の温度条件下で、プラズマCVD法により基板100
の全面に厚さが30nm〜70nmのアモルファスのシ
リコン膜からなる半導体膜10aを形成する。このとき
の原料ガスとしては、たとえばジシランやモノシランを
用いることができる(半導体膜形成工程)。
【0038】次に、基板100を外気に曝すことなく、
同じ処理装置700のレーザアニール装置750のレー
ザアニール用チャンバー752内で、半導体膜10aに
レーザ光を照射してアモルファスの半導体膜10aをポ
リシリコン膜に変える(結晶化工程)。この結晶化工程
では、レーザアニール装置750において、レーザ光源
756から出射したレーザ光(エキシマレーザ)を光学
系754を介して、ステージ上に載置された基板100
に向けて照射する。この際には、照射領域が一方向に長
いラインビームを半導体膜10aに照射し、その照射領
域をずらしていく。その結果、アモルファスの半導体膜
10aは一度溶融し、冷却固化過程を経て多結晶化す
る。この際には、各領域へのレーザ光の照射時間が非常
に短時間であり、かつ、照射領域が基板100全体に対
して局所的であるため、基板100全体が同時に高温に
熱せられることがない。それ故、基板100としてガラ
ス基板を用いても、熱による変形や割れ等が生じない。
【0039】次に、図6(B)に示すように、同じ処理
装置700のプラズマCVD装置720のチャンバー内
において、基板温度が約150℃から約450℃の温度
条件下で、プラズマCVD法により半導体膜10aの表
面に膜厚が20nm以下、好ましくは10nm以下の薄
い第1のゲート絶縁膜131を速やかに堆積させる(第
1のゲート絶縁膜形成工程)。このときの原料ガスとし
ては、たとえばモノシランと笑気ガスとの混合ガスやT
EOSと酸素、あるいはジシランとアンモニアを用いる
ことができる。
【0040】次に、図6(C)に示すように、フォトリ
ソグラフィ法を用いて第1のゲート絶縁膜131の表面
にレジストマスク401を形成する(マスク形成工
程)。
【0041】次に、レジストマスク401を介してドラ
イエッチングを行なって、第1のゲート絶縁膜131お
よび半導体膜10aを一括してパターニングし、図6
(D)に示すように、画素スイッチング用のN型のTF
T10、蓄積容量40、駆動回路用のN型のTFT2
0、および駆動回路用のP型のTFT30の各形成領域
に半導体膜10aを島状に残す(パターニング工程)。
このエッチングの際に、半導体膜10aの表面に形成さ
れているのは、たとえば膜厚が10nmの薄いシリコン
酸化膜(第1のゲート絶縁膜131)であるので、半導
体膜10aに対してドライエッチングを行なうときに第
1のゲート絶縁膜131も同時にエッチングされる。
【0042】次に、レジストマスク401を除去した
後、図6(E)に示すように、TEOS−CVD法、C
VD法、プラズマCVD法などにより、シリコン膜10
aの表面に、厚さが約15nm〜約100nmのシリコ
ン酸化膜からなる第2のゲート絶縁膜132を形成する
(第2のゲート絶縁膜形成工程)。この第2のゲート絶
縁膜132は、第1のゲート絶縁膜131とともにゲー
ト絶縁膜13を構成する。
【0043】次に、図7(A)に示すように、画素スイ
ッチング用のN型のTFT10、駆動回路用のN型のT
FT20および駆動回路用のP型のTFT30を形成す
るための領域をレジストマスク402で覆った状態で、
半導体膜40aに低濃度N型の不純物を導入する。その
結果、蓄積容量40の下電極41が形成される。
【0044】次に、レジストマスク402を除去した
後、第2のゲート絶縁膜132の表面に、ドープドシリ
コン、シリサイド膜やアルミニウム膜、クロム膜、タン
タル膜などの金属膜などといったゲート電極形成用導電
膜(図示せず)を形成し、このゲート電極形成用導電膜
をパターニングすることにより、図7(B)に示すよう
に、走査線91、容量線92、ゲート電極24、34を
形成する(ゲート電極形成工程)。その結果、容量線9
2を上電極とした蓄積容量40が形成される。
【0045】次に、画素スイッチング用のN型のTFT
10、および駆動回路用のN型のTFT20の側をレジ
ストマスク403で覆った状態で、約0.1×1013/
cm2 〜約10×1013/cm2 のドーズ量(低濃度)
でP型の不純物を導入する。その結果、駆動回路用のP
型のTFT30の側では、ゲート電極34にセルフアラ
イン的に低濃度ソース領域361および低濃度ドレイン
領域371が形成される。
【0046】次に、レジストマスク403を除去した
後、図7(C)に示すように、画素スイッチング用のN
型のTFT10および駆動回路用のN型のTFT20の
側を覆うとともに、ゲート電極34をやや広めに覆うレ
ジストマスク404を形成し、この状態で、約0.1×
1015/cm2 〜約10×1015/cm2 のドーズ量
(高濃度)でP型の不純物を導入する。その結果、駆動
回路用のP型のTFT30が形成され、このTFT30
では、ゲート電極34の端部に対峙する部分に低濃度ソ
ース領域361および低濃度ドレイン領域371を残し
て、高濃度ソース領域362および高濃度ドレイン領域
372が形成されている。
【0047】次に、レジストマスク404を除去した
後、図7(D)に示すように、駆動回路用のP型のTF
T30の側をレジストマスク405で覆った状態で、約
0.1×1013/cm2 〜約10×1013/cm2 のド
ーズ量(低濃度)でN型の不純物を導入する。その結
果、画素スイッチング用のN型のTFT10および駆動
回路用のN型のTFT30の側では、走査線91および
ゲート電極24にセルフアライン的に低濃度ソース領域
161、261および低濃度ドレイン領域171、27
1が形成される。
【0048】次に、レジストマスク405を除去した
後、図7(E)に示すように、駆動回路用のP型のTF
T30の側を覆うとともに、走査線91およびゲート電
極24をやや広めに覆うレジストマスク406を形成
し、この状態で、約0.1×1015/cm2 〜約10×
1015/cm2 のドーズ量(高濃度)でN型の不純物を
導入する。その結果、画素スイッチング用のN型のTF
T10および駆動回路用のN型のTFT20が形成さ
れ、これらのTFT10、20では、走査線91および
ゲート電極24の端部に対峙する部分に低濃度ソース領
域161、261および低濃度ドレイン領域171、2
71を残して、高濃度ソース領域162、262および
高濃度ドレイン領域172、272が形成される。
【0049】このようにして、画素スイッチング用のN
型のTFT10、駆動回路用のN型のTFT20および
駆動回路用のP型のTFT30を形成した後は、レジス
トマスク406を除去し、しかる後、図3および図4に
示すように、酸化シリコン膜やNSG膜(ボロンやリン
を含まないシリケートガラス膜)などからなる第1の層
間絶縁膜18、コンタクトホール、ソース電極41、4
3、ドレイン電極11、42、第2の層間絶縁膜19、
表面保護膜45、画素電極9および配向膜46を順次、
形成する。
【0050】(本形態の効果)以上説明したように、本
形態のアクティブマトリクス基板2の製造方法では、半
導体膜10aを島状にパターニングする際には、半導体
膜10aの表面に薄い第1のゲート絶縁膜131を形成
した後、この第1のゲート絶縁膜131の表面にレジス
トマスク401を形成して第1のゲート絶縁膜131お
よび半導体膜10aをパターニングする。このため、半
導体膜10aの表面は、レジストマスク401、レジス
トマスク401を除去する際に用いられる硫酸、レジス
トマスク401を形成するときの前処理に用いられるヘ
キサメチルジシラザン蒸気、およびゲート絶縁膜13を
形成する際に半導体膜10a表面から異物を除去するた
めに用いられる希フッ酸溶液に曝されることがない。従
って、半導体膜10aの表面に粗れやカーボン系分子の
付着などが発生しないので、半導体膜10aとゲート絶
縁膜13との間に清浄な界面を形成することができる。
それ故、半導体膜10aとゲート絶縁膜13との界面に
トラップなどが発生するのを防止できるので、TFT1
0、20、30のしきい値電圧が安定するなど、電気的
特性が向上する。
【0051】また、本形態では、第1のゲート絶縁膜1
31として、膜厚が10nm以下と十分に薄い絶縁膜を
形成したため、第1のゲート絶縁膜131と半導体膜1
0aとを一括してドライエッチングするのが容易であ
る。それ故、パターニング工程を簡略化することができ
る。
【0052】さらに、本形態において、半導体膜形成工
程では、半導体膜10aをアモルファスシリコン膜とし
て形成し、第1のゲート絶縁膜形成工程を行なう前にア
モルファスシリコン膜を結晶化させる結晶化工程(レー
ザアニール工程)を行なう。このため、低温プロセスで
TFT10、20、30を製造できる。また、ゲート絶
縁膜13を形成する前の半導体膜10aにレーザアニー
ルを行なうので、半導体膜10aは、結晶化する際にゲ
ート絶縁膜13から悪影響を受けないという利点があ
る。
【0053】さらにまた、半導体膜形成工程から第1の
ゲート絶縁膜形成工程までの間、半導体膜10aを処理
装置700において非酸化性雰囲気中に保持されるの
で、半導体膜10aの表面が外気に曝さない。従って、
半導体膜10aの成膜後、第1のゲート絶縁膜131が
形成されるまでの間に半導体膜10aの表面が汚染され
ることを防止することができる。
【0054】(その他の実施の形態)図8(A)、
(B)はそれぞれ、本発明を適用したアクティブマトリ
クス基板の製造方法において、第1のゲート絶縁膜を堆
積および酸化のそれぞれの方法で形成する様子を拡大し
て示す説明図である。
【0055】上記の形態では、図8(A)に示すよう
に、各薄膜を形成するにあたって、図6(A)に示す工
程で、基板100に下地保護膜101およびアモルファ
スのシリコン膜からなる半導体膜10aを形成した後、
レーザアニールを行い、その後に、図6(B)に示す第
1のゲート絶縁膜形成工程で、プラズマCVD法により
半導体膜10aの表面に薄い第1のゲート絶縁膜131
を堆積させたので、ゲート絶縁膜13と半導体膜10a
との界面において、半導体膜10aと第1のゲート絶縁
膜131とは完全な別の層である。
【0056】これに対して、図8(B)に示すように、
図6(A)に示す工程で、基板100に下地保護膜10
1およびアモルファスのシリコン膜からなる半導体膜1
0aを形成した後、レーザアニールを行い、その後に、
図6(B)に示す第1の絶縁膜形成工程で、半導体膜1
0aの表面に薄い第1のゲート絶縁膜131を形成する
際に、半導体膜10aの表面を酸素プラズマに曝し、酸
化することによって第1のゲート絶縁膜131を形成す
ることが好ましい。
【0057】このような酸化の方法としては、CVD装
置の高周波電源をそのまま用い、酸素ガスを導入するこ
とによって生じる酸素プラズマを用いる酸化法がある
他、電子サイクロトロン共鳴を用いた酸素プラズマによ
る酸化法がある。
【0058】たとえば電子サイクロトロン共鳴を用いた
酸素プラズマによる方法であれば、ヘリウム流量500
0SCCM、酸素流量100SCCM、出力500Wの
条件で行なうことができる。
【0059】このような酸素プラズマ処理により第1の
ゲート絶縁膜131を形成すると、第1のゲート絶縁膜
131(ゲート絶縁膜13)と半導体膜10aとの界面
130は、もともと半導体膜10aバルク内である。こ
のため、第1のゲート絶縁膜131(ゲート絶縁膜1
3)と半導体膜10aとの界面が汚染されることが一切
ない。それ故、TFT10、20、30の電気特性をよ
り向上させることができる。
【0060】(電気光学装置の構成)このような方法で
形成されたアクティブマトリスク基板2を用いて電気光
学装置(液晶装置)を構成した例を、図9および図10
を参照して説明する。
【0061】図9および図10はそれぞれ、本形態に係
る電気光学装置を対向基板の側からみた平面図、および
図9のH−H′線で切断したときの電気光学装置の断面
図である。
【0062】図9および図10において、電気光学装置
1は、画素電極9がマトリクス状に形成されたアクティ
ブマトリクス基板2と、対向電極62および遮光膜63
が形成された対向基板3と、これらの基板間に封入、挟
持されている液晶69とから概略構成されている。アク
ティブマトリクス基板2と対向基板3とは、対向基板3
の外周縁に沿って形成されたギャップ材含有のシール材
52によって所定の間隙を介して貼り合わされている。
アクティブマトリクス基板2と対向基板3との間には、
シール材52によって液晶封入領域66が区画形成さ
れ、この液晶封入領域66内に液晶69が封入されてい
る。この液晶封入領域66内において、アクティブマト
リクス基板2と対向基板3との間にはスペーサ63が散
布されている場合もある。シール材52としては、エポ
キシ樹脂や各種の紫外線硬化樹脂などを用いることがで
きる。また、シール材52に配合されるギャップ材とし
ては、約2μm〜約10μmの無機あるいは有機質のフ
ァイバ若しくは球などが用いられる。
【0063】対向基板3はアクティブマトリクス基板2
よりも小さく、アクティブマトリクス基板2の周辺部分
は、対向基板3の外周縁よりはみ出た状態に貼り合わさ
れる。従って、アクティブマトリクス基板2の駆動回路
(走査線駆動回路70やデータ線駆動回路60)や入出
力端子45は対向基板3から露出した状態にある。ここ
で、シール材52は部分的に途切れているので、この途
切れ部分によって、液晶注入口58が構成されている。
このため、対向基板3とアクティブマトリクス基板2と
を貼り合わせた後、シール材52の内側領域を減圧状態
にすれば、液晶注入口58から液晶69を減圧注入で
き、液晶69を封入した後、液晶注入口58を封止剤5
9で塞げばよい。なお、対向基板3には、シール材52
の内側において画像表示領域1aを見切りするための遮
光膜54も形成されている。また、対向基板3のコーナ
ー部には、アクティブマトリクス基板2と対向基板3と
の間で電気的導通をとるための上下導通材56が形成さ
れている。
【0064】ここで、走査線に供給される走査信号の遅
延が問題にならないのならば、走査線駆動回路70は片
側だけでも良いことは言うまでもない。また、データ線
駆動回路60を画像表示領域1aの辺に沿って両側に配
列しても良い。例えば奇数列のデータ線は画像表示領域
1aの一方の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路か
ら画像信号を供給し、 偶数列のデータ線は画像表示領域
1aの反対側の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路
から画像信号を供給するようにしても良い。このように
データ線を櫛歯状に駆動するようにすれば、データ線駆
動回路60の形成面積を拡張することが出来るため、複
雑な回路を構成することが可能となる。
【0065】また、アクティブマトリクス基板2におい
て、データ線駆動回路60と対向する辺の側では、遮光
膜54の下などを利用して、プリチャージ回路や検査回
路が設けられることもある。なお、データ線駆動回路6
0および走査線駆動回路70をアクティブマトリクス基
板2の上に形成する代わりに、たとえば、駆動用LSI
が実装されたTAB(テープ オートメイテッド、ボン
ディング)基板をアクティブマトリクス基板2の周辺部
に形成された端子群に対して異方性導電膜を介して電気
的および機械的に接続するようにしてもよい。また、対
向基板3およびアクティブマトリクス基板2の光入射側
の面あるいは光出射側には、使用する液晶69の種類、
すなわち、TN(ツイステッドネマティック)モード、
STN(スーパーTN)モード、D−STN(ダブル−
STN)モード等々の動作モードや、ノーマリホワイト
モード/ノーマリブラックモードの別に応じて、偏光フ
ィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の向きに配
置される。
【0066】本形態の電気光学装置1を透過型で構成し
た場合には、たとえば、投射型電気光学装置(液晶プロ
ジェクタ)に使用することができる。この場合、3枚の
電気光学装置1がRGB用のライトバルブとして各々使
用され、各電気光学装置1の各々には、RGB色分解用
のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が
投射光として各々入射されることになる。従って、本形
態の電気光学装置1にはカラーフィルタが形成されてい
ない。
【0067】また、対向基板3において各画素電極9に
対向する領域にRGBのカラーフィルタをその保護膜と
ともに形成することにより、投射型液晶表示以外にも、
カラー液晶テレビなどといったカラー電気光学装置を構
成することができる。さらにまた、対向基板3に何層も
の屈折率の異なる干渉層を積層することにより、光の干
渉作用を利用して、RGB色をつくり出すダイクロイッ
クフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィ
ルタ付きの対向基板によれば、より明るいカラー表示を
行うことができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、半導
体膜の表面に薄い第1のゲート絶縁膜を形成した後、こ
の第1のゲート絶縁膜の表面にレジストマスクを形成
し、このレジストマスクによって第1のゲート絶縁膜お
よび半導体膜をパターニングすることに特徴を有する。
従って、本発明によれば、半導体膜の表面は、レジスト
マスクなどによって汚染されることがないので、半導体
膜とゲート絶縁膜との間に清浄な界面を形成することが
できる。それ故、半導体膜とゲート絶縁膜との界面にト
ラップなどが発生するのを防止できるので、TFTの電
気的特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電気光学装置(液晶装置)に
おいて、アクティブマトリクス基板(半導体装置)の画
像表示領域にマトリクス状に形成された複数の画素の各
種素子、配線等の等価回路である。
【図2】本発明を適用したアクティブマトリクス基板
(半導体装置)上に構成される画素スイッチング用のT
FTの平面図である。
【図3】図2のA−A′線における断面図である。
【図4】本発明を適用した駆動回路内蔵型のアクティブ
マトリクス基板(半導体装置)に形成されている各TF
Tおよび蓄積容量の断面図である。
【図5】図4に示すアクティブマトリクス基板を製造す
るにあたって、アモルファスの半導体膜の形成、この半
導体膜に対するレーザアニール、および各種絶縁膜の形
成を行なうための処理装置の構成図である。
【図6】(A)〜(E)はそれぞれ、図4に示すアクテ
ィブマトリクス基板の製造工程のうち、第2のゲート絶
縁膜形成工程までを示す工程断面図である。
【図7】(A)〜(E)はそれぞれ、図4に示すアクテ
ィブマトリクス基板の製造工程のうち、図6に示す工程
以降に行われる各工程を示す工程断面図である。
【図8】(A)、(B)はそれぞれ、本発明を適用した
アクティブマトリクス基板の製造方法において、第1の
ゲート絶縁膜を堆積および酸化のそれぞれの方法で形成
する様子を拡大して示す説明図である。
【図9】本発明を適用した電気光学装置(液晶装置)を
対向基板の側からみた平面図である。
【図10】図9のH−H′線における断面図である。
【図11】(A)〜(E)は、従来のアクティブマトリ
クス基板の製造方法を示す工程断面図である。
【符号の説明】
1 電気光学装置(液晶装置) 1a 画像表示領域 2 アクティブマトリクス基板(半導体装置) 3 対向基板 9 画素電極 10 画素スイッチング用のN型のTFT 10a 半導体膜 11、42 ドレイン電極 13 ゲート絶縁膜 15、25、35 チャネル領域 16、26、36 ソース領域 17、27、37 ドレイン領域 18、19 層間絶縁膜 20 駆動回路用のN型のTFT 24、34 ゲート電極 30 駆動回路用のP型のTFT 40 蓄積容量 41、43 ソース電極 60 データ側駆動回路 62 対向電極 70 走査側駆動回路 90 データ線 91 走査線 100 基板 101 下地保護膜 131 第1のゲート絶縁膜 132 第2のゲート絶縁膜
フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 GA59 JA25 JA35 JA36 JA44 JA46 JB56 JB57 JB66 KA04 KA07 KA10 KA12 KB24 KB25 MA07 MA08 MA15 MA23 MA30 NA21 PA06 5C094 AA21 AA31 AA43 BA03 BA43 CA19 DA13 DB04 EA04 EA10 EB02 FA02 FB02 FB12 FB14 FB15 GB10 JA08 5F110 AA12 BB02 BB04 CC02 DD02 DD03 DD13 EE03 EE04 EE05 EE09 EE28 FF02 FF09 FF25 FF29 FF30 GG02 GG13 GG25 GG45 HJ04 HJ13 HM14 HM15 NN03 NN22 NN23 NN35 NN36 NN41 NN72 PP03 PP05 QQ01 QQ08 QQ09 QQ11

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャネルとなる半導体膜、および該半導
    体膜にゲート絶縁膜を介して対向するゲート電極を備え
    る薄膜トランジスタを有する半導体装置において、 前記薄膜トランジスタは、前記ゲート絶縁膜として、前
    記半導体膜の表面に形成された第1のゲート絶縁膜と、
    該第1のゲート絶縁膜の表面に形成された第2のゲート
    絶縁膜とを有し、 前記第1の絶縁膜は、前記第2のゲート絶縁膜よりも薄
    く、かつ、前記半導体膜と同一パターンで形成されてい
    ることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1のゲート絶
    縁膜の膜厚は、20nm以下であることを特徴とする半
    導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記第1のゲート絶
    縁膜の膜厚は、10nm以下であることを特徴とする半
    導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに規定する
    半導体装置を用いた電気光学装置であって、前記薄膜ト
    ランジスタを画素スイッチング用の薄膜トランジスタと
    して形成してなることを特徴とする電気光学装置。
  5. 【請求項5】 チャネルとなる半導体膜、および該半導
    体膜にゲート絶縁膜を介して対向するゲート電極を備え
    る薄膜トランジスタを有する半導体装置の製造方法にお
    いて、 前記半導体膜を形成する半導体膜形成工程と、前記半導
    体膜の表面に第1のゲート絶縁膜を形成する第1のゲー
    ト絶縁膜形成工程と、前記第1のゲート絶縁膜の表面に
    レジストマスクを形成するマスク形成工程と、前記レジ
    ストマスクを介して前記第1のゲート絶縁膜および前記
    半導体膜をパターニングするパターニング工程と、前記
    レジストマスクを除去した後、前記第1のゲート絶縁膜
    の表面に第2のゲート絶縁膜を形成する第2のゲート絶
    縁膜形成工程と、前記第2のゲート絶縁膜の表面にゲー
    ト電極を形成するゲート電極形成工程とを行なった後、
    前記半導体膜に不純物を導入して薄膜トランジスタのソ
    ース・ドレイン領域を形成することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記パターニング工
    程では、前記第1のゲート絶縁膜と前記半導体膜とを一
    括してエッチングすることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、前記第1の
    ゲート絶縁膜の膜厚は、20nm以下であることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項5または6において、前記第1の
    ゲート絶縁膜の膜厚は、10nm以下であることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし8のいずれかにおいて、
    前記第1のゲート絶縁膜形成工程では、前記半導体膜の
    表面に絶縁膜を堆積させることにより前記第1のゲート
    絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項5ないし8のいずれかにおい
    て、前記第1のゲート絶縁膜形成工程では、前記半導体
    膜の表面を酸化させることにより前記第1のゲート絶縁
    膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記第1のゲー
    ト絶縁膜形成工程では、前記半導体膜の表面を酸素プラ
    ズマ処理することにより前記第1のゲート絶縁膜を形成
    することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項5ないし11のいずれかにおい
    て、前記半導体膜形成工程では、前記半導体膜をアモル
    ファスシリコン膜として形成し、前記第1のゲート絶縁
    膜形成工程を行なう前に当該アモルファスシリコン膜を
    結晶化させる結晶化工程を行なうことを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記結晶化工程
    は、前記半導体膜にレーザ光を照射するレーザアニール
    工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項5ないし13のいずれかにおい
    て、前記半導体膜形成工程から前記第1のゲート絶縁膜
    形成工程までの間、前記半導体膜を非酸化性雰囲気内に
    保持することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項5ないし14のいずれかに規定
    する半導体装置の製造方法を利用して電気光学装置を製
    造する方法であって、前記薄膜トランジスタを画素スイ
    ッチング用の薄膜トランジスタとして形成することを特
    徴とする電気光学装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003197632A (ja) * 2001-12-25 2003-07-11 Seiko Epson Corp 薄膜トランジスタの製造方法、半導体装置の製造方法、および電気光学装置
KR100515677B1 (ko) * 2001-12-27 2005-09-23 엘지.필립스 엘시디 주식회사 액정표시소자 및 그 제조방법

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