JP2001125150A - 表示装置とその製造方法 - Google Patents

表示装置とその製造方法

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JP2001125150A
JP2001125150A JP30855999A JP30855999A JP2001125150A JP 2001125150 A JP2001125150 A JP 2001125150A JP 30855999 A JP30855999 A JP 30855999A JP 30855999 A JP30855999 A JP 30855999A JP 2001125150 A JP2001125150 A JP 2001125150A
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JP
Japan
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electrode
tube
display device
substrate
light
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JP30855999A
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English (en)
Inventor
Yasuko Motoi
泰子 元井
Naoko Miura
直子 三浦
Tsutomu Ikeda
勉 池田
Hiroshi Matsuda
宏 松田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁性液体中に帯電粒子を分散してなる分散
系に電圧を印加して帯電粒子を移動させることにより表
示を行う表示装置において、帯電粒子の均一分散を図
り、長時間使用時における帯電粒子の偏在を低減する。 【解決手段】 部分的な熱収縮により内壁面に隔壁10
を長手方向に規則的に形成した光透過性の管4の表面に
第2電極6を形成し、該管4内に絶縁性液体1中に帯電
粒子2を分散してなる分散系3を封入して、第1電極5
及び絶縁層9を形成した第1基板7上に第2電極6が第
1基板7に接するように複数本配置し、第2基板8を管
4上に配置して固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の電極と絶縁
性液体中に帯電粒子を分散させた分散系を有し、上記電
極間に電圧を印加させて帯電粒子を移動させることによ
り表示を行う表示装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器の発達に伴い、低消費電
力且つ薄型の表示装置のニーズが増しており、これらニ
ーズに合わせた表示装置の研究、開発が盛んに行われて
いる。中でも、液晶表示装置は液晶分子の配列を電気的
に制御して液晶の光学的特性を変化させることができ、
上記のニーズに対応できる表示装置として活発な開発が
行われ、商品化されている。しかしながら、この液晶表
示装置は、画面を見る角度や反射光による画面上の文字
の見づらさ、光源のちらつき、低輝度等から生じる視覚
への負担が未だ十分に解決されていない。そのため、視
覚への負担の少ない表示装置の研究が盛んに検討されて
いる。
【0003】このような低消費電力、視覚への負担軽減
等の観点から、反射型表示装置が期待されている。その
一つとして、電気泳動表示装置が知られている。電気泳
動表示装置は、図12に示すように、帯電粒子22と絶
縁性液体21からなる分散系23を外枠29を介して基
板27,28間に狭持し、一組の電極25,26を配置
したものである。当該構成において、電極25,26間
に電圧を印加すると、帯電粒子22を該粒子自身が持つ
電荷とは逆極性の電極側に引き寄せることができる。こ
こで、絶縁性液体21と帯電粒子22とを互いに異なる
色に着色しておくことにより、電極25,26に印加す
る電界の方向により表示を行うことができる。
【0004】即ち、基板28側を観察者側とした時、帯
電粒子が観察者とは反対側に位置する電極26側に移動
した(a)の場合には、観察者には帯電粒子22の色は
認識されず、絶縁性液体21の色が観察される。一方、
電極25,26間に印加されている電界を逆にして帯電
粒子22を電極25側に移動させた(b)の場合には、
観察者には電極25に付着した帯電粒子22が観察さ
れ、帯電粒子22と絶縁性液体21の色によって二値表
示を行うことができる。
【0005】また、別のタイプの表示装置として、例え
ば特開昭49−24695号公報に提案されているよう
に、一組の電極を同一基板上に隣り合うように配置し、
帯電粒子を基板に平行に移動させて表示を行うものもあ
る。
【0006】図13はこのような表示装置の部分断面図
であり、図中、図12と同じ部材には同じ符号を付し
た。当該装置において、例えば帯電粒子22を黒色、基
板27を白色、電極25を不透明、電極26を透明に構
成し、基板28側を観察者側とすると、(b)に示すよ
うに帯電粒子22が不透明電極25表面に付着した場合
には、外光は透明電極26を透過して白色の基板27で
反射されるため、透明電極部分は実質的に白く見える。
また、(a)に示すように、帯電粒子22が透明電極2
6表面に付着した場合には、反射光が少ないため黒く見
えることになる。
【0007】さらに、帯電粒子或いは絶縁性液体を複数
色に着色することにより、カラー表示を行うことも可能
になる。
【0008】このような電気泳動表示装置においては、
長時間繰り返し使用すると帯電粒子72の濃度分布に偏
りが生じ、結果的に表示ムラとなる恐れがある。そこ
で、このような濃度分布の偏りを防ぐ方法として、例え
ば特開昭59−34518号公報或いは特開平2−28
4124号公報等には、封入部に一定の間隔で隔壁を形
成し、小区画に分割する方法がある。
【0009】また、例えば特開平1−114828号公
報には、分散媒で膨潤する部材からなる有孔性スペーサ
ーを用い、分散系を注入後、不連続な小区画に分割する
方法が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電気泳動表示装置において、前記したように
帯電粒子の濃度分布の偏りによる表示ムラを防ぐ目的
で、封入部の隔壁を形成した場合には、各小区画に均等
に帯電粒子を分配しなければならず、均一な分配が困難
であった。また、基板上への隔壁の形成、帯電粒子及び
絶縁性液体の均一な分配、封入を必要とする一連の製造
工程に多くの時間及びコストを要するという問題があっ
た。
【0011】さらに、カラー表示を行う場合、複数の色
の帯電粒子或いは絶縁性液体を用いるため、隔壁により
小区画に分割しても、製造時に隣接した区画で互いに混
色が起こりやすく、所望の色の帯電粒子或いは絶縁性液
体のみを充填することは困難であった。従って、カラー
表示においては製造上さらに困難が伴うという問題があ
った。
【0012】本発明の目的は、表示ムラを低減すると同
時に、製造コストを削減してより安価な表示装置を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の表示装置は、互
いに対向配置する第1の基板及び第2の基板と、該基板
間に狭持された絶縁性液体中に帯電粒子を分散してなる
分散系と、該分散系に電圧を印加する第1電極及び第2
電極とを少なくとも有し、該第1電極と第2電極との間
に印加した電圧により上記帯電粒子を第1電極または第
2電極の方向に移動させることによって表示を行う表示
装置であって、上記分散系が、上記基板間に複数本平行
配置された絶縁性材料からなる光透過性の管内に充填さ
れ、該管が内壁面に管の長手方向に対して垂直な方向に
突出する隔壁を管の長手方向に規則的に有し、該管の長
手方向に平行なライン状の第2電極が各管毎に各管と第
1基板との間に形成され、第1電極が第2電極とは絶縁
状態で上記管と第1基板との間に形成されていることを
特徴とする。
【0014】上記本発明においては、第1基板、或い
は、第1電極または第2電極のいずれかと第2基板、の
いずれかが光透過性であること、帯電粒子が、隔壁によ
って区切られた範囲内において、第1電極と第2電極と
の間で平行方向に移動すること、光透過性の管が樹脂か
らなること、光透過性の管が柔軟性を有すること、絶縁
性液体と帯電粒子が異なる色であること、絶縁性液体或
いは帯電粒子の一方が、管毎にイエロー、マゼンタ、シ
アンのいずれかに着色されていること、イエロー、マゼ
ンタ、シアンが規則的に配置するように管が配置されて
いること、光透過性の管と第1基板との間に、帯電粒子
とは異なる色に着色した着色層を形成したこと、第1電
極と第2電極とが絶縁層を介して部分的に重なっている
こと、第1電極が管に直交するストライプ状に形成さ
れ、第1電極と第2電極とでマトリクスを形成している
こと、を好ましい態様として含むものである。
【0015】また、本発明の表示装置の製造方法は、上
記本発明の表示装置の製造方法であって、絶縁性材料か
らなる光透過性の管の外側に管の長手方向に平行なライ
ン状の第2電極を形成する工程と、絶縁性材料からなる
光透過性の管の内壁面に、管の長手方向に対して垂直な
方向に突出する隔壁を管の長手方向に規則的に形成する
工程と、絶縁性材料からなる光透過性の管内に絶縁性液
体中に帯電粒子を分散してなる分散系を封入する工程
と、上記第2電極と隔壁を形成し、分散系を封入した光
透過性の管を、第1電極が形成された第1基板と第2基
板との間に、第2電極が第1基板と管とに挟まれるよう
に配置して固定する工程と、を少なくとも有することを
特徴とする。
【0016】上記本発明の製造方法においては、絶縁性
液体と帯電粒子とを同時に光透過性の管内に充填するこ
と、絶縁性液体と帯電粒子とを個別に光透過性の管内に
充填すること、光透過性の管の断面が矩形であること、
光透過性の管が柔軟性を有し、第1基板と第2基板間に
固定する際に管の断面形状を変形させて管同士を密着さ
せること、光透過性の管が熱収縮性を有する素材からな
り、熱収縮により隔壁を形成すること、光透過性の管に
治具を用いてプレス成形を施して隔壁を形成すること、
を好ましい態様として含むものである。
【0017】本発明の表示装置においては、分散系を封
入した管を基板間に配置し、さらに、該管内に隔壁を有
することから、帯電粒子の偏りが大幅に抑制され、表示
ムラの発生が大幅に低減される。また、本発明の製造方
法においては、光透過性の管に第2電極を形成して基板
間に配置することから、第2電極と光透過性の管との位
置合わせが不要であり、また、異なる色の帯電粒子或い
は絶縁性液体を混色させることなく個別に容易に封入す
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の一実施形態の表示装置の構
成を模式的に示す斜視図である。図2、図3はその部分
断面図であり、図2は管の長手方向に垂直な断面図、図
3は管の長手方向に平行な断面図である。図1〜図3に
おいて、1は絶縁性液体、2は帯電粒子、3は分散系、
4は光透過性の管、5は第1電極、6は第2電極、7は
第1基板、8は第2基板、9は絶縁層、10は隔壁であ
る。
【0020】図1〜図3に示されるように、本発明の表
示装置においては、帯電粒子2を絶縁性液体1に分散し
てなる分散系3が光透過性の管4内に封入され、第1基
板7と第2基板8との間に狭持されている。尚、図1に
おいては、管4の内部構成を示すため、便宜上、管4の
端部を開放した形で示している。また、光透過性の管4
の外側には、管の長手方向と平行に第2電極6がライン
状に形成されており、第1基板7上には第1電極5が形
成されている。本発明においては、第1電極5をストラ
イプ状に形成し、絶縁層9を介して第2電極6と互いに
直交させて配置することにより、マトリクスを構成する
ことができる。
【0021】本発明においては、第1電極5と第2電極
6が同一基板上に配置しており、帯電粒子2は該電極間
で平行方向に、即ち第1電極5面上と第2電極6面上と
の間を移動させることにより表示を行うものである。例
えば、無色透明な絶縁性液体1を用いることにより、図
2(a)、図3(a)に示すように、絶縁性液体1中の
帯電粒子2を第1電極5と第2電極6間への電圧印加に
よって第1電極5上に集めると、観察者(第2基板8
側)からは帯電粒子2と第2電極6が観察される。一
方、図2(b)、図3(b)に示すように電圧の極性を
変えて帯電粒子2を第2電極6側に集めると、帯電粒子
2と絶縁層9或いは第1電極5もしくは着色した基板7
が観察される。
【0022】このように構成することにより、例えば第
2電極6及び帯電粒子2を共に黒色にし、第1電極5を
白色とすれば、白黒の二値表示が可能となる。また、第
1基板7及び第1電極5、或いは第1基板7と第2電極
6、のいずれかを透明にして第1基板側を観察者側とす
ることも可能である。
【0023】本発明の表示装置においては、管4の内壁
面に、管4の長手方向に対して垂直な方向に突出する隔
壁10が管4の長手方向に規則的に形成されている。こ
の隔壁10によって、分散系3内を繰り返し移動する帯
電粒子2の移動範囲を、隣り合う2つの隔壁10により
区切られた範囲内に制限することができる。その結果、
長時間使用による管4内での帯電粒子2の偏りを低減す
ることができ、これにより表示ムラの発生を大幅に抑え
ることができる。
【0024】尚、図1〜図3に示した実施形態において
は、隔壁10は管4の内壁面全周にわたり形成した例を
示したが、帯電粒子2の移動を抑制することができるな
らば、隔壁10を、管4の内壁の、電極5,6が設けら
れた第1基板7側にのみ設けてもよい。また、隔壁10
によって帯電粒子2の移動範囲を完全に密閉してしまっ
てもかまわない。
【0025】また、管4上に形成した第2電極6への給
電をより確実にするために、第1基板7上に第1電極5
とは絶縁された形で、第2電極6と接合可能な配線パタ
ーンを付設しても良い。表示装置の駆動は、第2電極6
と第1電極5への電圧印加によって行われるため、第2
電極6の形態も第1電極5とのバランスで決定する。1
画素当たりの第2電極6は第1電極5よりも小さくても
大きくてもよい。この第2電極6の電極幅、厚み等の形
態は、表示装置の仕様により適宜設計される。
【0026】本発明にかかる管4の断面形状は、基本的
には、帯電粒子2の移動範囲内での移動に支障がなけれ
ば、特に制限はなく、円形または楕円状でも良いが、観
察者にとって見やすくムラの少ない表示を実現するため
には、表示領域が大きく、また帯電粒子2の移動が均一
であることが望ましい。そのため、管4の基板7,8に
垂直な方向の内径(管4の断面が矩形の場合は幅)を1
とすると、基板7,8に平行な方向の内径(管4の断面
が矩形の場合は幅)が1以上であることが好ましい。
【0027】本発明の表示装置では、複数色の透明絶縁
性液体または複数色の帯電粒子2を用いるか、或いは第
1基板7に着色層を設けることによりカラー表示を行う
ことができる。
【0028】例えば、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)のいずれかに着色した3色の絶縁
性液体1を、3色を一組として、該3色が規則的に配置
するように光透過性の管3を配置する。さらに帯電粒子
2を白色とし、第1電極5を透明導電材で、第2電極を
白色或いは黒色の導電材で、第1基板を透明な素材でそ
れぞれ形成し、第1基板7側から観察するものとする。
ここで、例えばイエロー表示の際には、イエローの絶縁
性液体1が封入された管4内の帯電粒子2を第2電極6
上に集め、他のマゼンタ、シアンの絶縁性液体1が封入
された管4内の帯電粒子2を第1電極4上に集めること
により、観察者には、イエローの絶縁性液体1が観察さ
れる。また、イエロー、マゼンタ、シアンの各絶縁性液
体1が封入された管4内の帯電粒子2を全て第1電極5
上に集めるようにすれば、白色表示となり、逆に全て第
2電極6上に集めるようにすれば、黒色表示となる。
【0029】また帯電粒子2を上記3色に着色し、絶縁
性液体1を全て白色とした場合には上記と逆で第1電極
5に所望の色の帯電粒子2を集めて該所望の色の表示を
行い、全ての帯電粒子2を第1電極5側に集めて黒色表
示、第2電極6側に集めて白色表示のカラー表示を行う
ことができる。
【0030】図4は、第2基板8側を観察者側とした場
合の構成例で、第2基板の第2電極6に対応する位置に
白或いは黒に着色した遮光層11を形成している。この
構成では第2基板8を透明な素材で形成し、第1電極5
を白色とするか、第1電極5上に白色層を形成するか、
或いは、第1電極5を透明導電材で形成すると同時に第
1基板を白色に着色する。また、上記と同様に、帯電粒
子2を、イエロー、マゼンタ、シアンの3色に着色し、
絶縁性液体1を無色透明とする。当該構成において、所
望の色の帯電粒子2を第1電極5側に集めることにより
該所望の色を表示し、全ての帯電粒子2を第1電極5側
に集めることにより黒色表示、第2電極6側に集めるこ
とにより白色表示を行う。
【0031】図5(a)は、第1基板7に着色層12を
形成することによりカラー表示を行う表示装置の断面模
式図であり、この表示装置においては、第1電極5上に
着色層12を形成している。該着色層12は、画素毎に
イエロー、マゼンタ、シアンのいずれかに着色され、3
色を一組として該3色が規則的に配置するように各着色
層12が形成されている。尚、この着色層12の形成位
置は、観察者側(第2基板8)から観察可能であれば、
第1電極5と絶縁層9との間、第1基板7と第1電極5
との間、或いは第1基板7裏面に形成してもかまわな
い。また、各位置において、画素毎に形成しても、複数
画素にまたがるストライプ状に形成してもかまわない。
【0032】また、図5(b)は、着色層12を管4の
外側に形成した構成例であり、図4の表示装置と同様
に、画素毎にイエロー、マゼンタ、シアンのいずれかに
着色され、3色を一組として該3色が規則的に配置する
ように各着色層12が形成されている。
【0033】上記図5の構成においては、白色の帯電粒
子2と無色透明の絶縁性液体1を用い、画素毎に各帯電
粒子2を適宜移動させることにより、カラー表示を行う
ことができる。
【0034】尚、上記カラー表示の説明においては、着
色する色をイエロー、マゼンタ、シアンの3色とした
が、表示環境や表示画像によってはこれら3色にこだわ
る必要はなく、必要に応じて任意の色、或いは紫外光、
赤外光を利用した色表示も可能である。
【0035】さらに、本発明の表示装置においては、帯
電粒子2を表示面に対して横方向に水平移動させるた
め、構造的に表示色の階調表現が可能となる。階調表現
は、図6に示したように、帯電粒子2を例えば(a)に
示されるように第2電極6上に集めた状態から、(b)
に示されるように第1電極5上に一部移動させることに
よって達成できる。このように帯電粒子2の一部を移動
させる方法としては、電圧印加時間を短くする、印加電
圧を小さくする、帯電能の異なる粒子を混合して用い
る、大きさの異なる粒子を混合して用いる等がある。
【0036】次に、本発明の製造方法を、その一実施形
態として、図1〜図3に示した表示装置の製造工程を例
に挙げて説明する。
【0037】本発明の製造方法においては、管4に分散
系3を封入する工程と、管4の外側に第2電極6を形成
する工程と、管4の内壁面に隔壁10を形成する工程の
順序は特に限定されず、操作条件に応じて適宜前後させ
ればよい。また、隔壁10の具体的な形成方法として
は、光透過性の管4を熱収縮性を有する素材で形成し、
加熱処理或いは光照射によって収縮させて形成する方
法、管4に治具を用いてプレス成形を施す方法などが好
ましく適用される。
【0038】図7〜図9は本発明の製造方法の一実施形
態の工程にかかる図面である。本実施形態は、光透過性
の管4の内壁面に隔壁10を形成し、次いで管4の外側
に第2電極6を設けた後、該管4内に分散系3を封入す
る場合を例に挙げて説明する。
【0039】本発明で用いる光透過性の管4の素材とし
ては、絶縁性及び光透過性を有していれば特に限定され
ないが、可視光の透過率が高いアクリル樹脂、ポリスチ
レン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエ
ーテルサルフォン(PES)等の樹脂、ゼラチン、或い
は、ガラス、石英等の無機材料が用いられるが、中でも
樹脂が好ましく用いられる。また、本発明にかかる光透
過性の管4は、予め基板間に狭持された際の形状、例え
ば断面が矩形の形状に形成して分散系を封入しても良い
が、柔軟性を有する素材で形成しておき、基板間に配置
させた後に変形させてもよい。
【0040】先ず、光透過性の管4を周期的に一部変形
することにより、管4の内壁に隔壁10を形成する。該
隔壁10の形成方法としては、前記したように、管4を
熱収縮性を有する素材で形成し、加熱処理或いは光照射
によって収縮させて形成する方法、管4に治具を用いて
プレス成形を施す方法などが用いられる。
【0041】本発明にかかる管4の径は表示画素の大き
さに応じて適宜設定される。また、管4の厚さは素材に
よるが、好ましくは5μm〜30μmである。
【0042】次いで、管4の外側に第2電極6を形成す
る。
【0043】管4の表面に形成される第2電極6の形成
材料としては、パターニング可能な導電性材料であれば
どのような材料を用いても良く、例えば金属材料なら
ば、Al、Au、Pt、Ag、Ni、Ti、Crなどを
用いることができ、第2電極6を透明にする場合には、
ITO(インジウム・チン・オキサイド)、ZnO、S
nO2等の金属酸化物透明材料を用いることができる。
また、管4の表面に電極膜を形成する方法としては、真
空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法
等を用いることができる。
【0044】図7(a)に示したように、第2電極6は
管4の長手方向に平行に、一定の幅でライン状に形成さ
れ、この時の電極の幅は、画素の大きさや管4の太さ等
により適宜選択される。図7(b)は図7(a)の断面
図である。
【0045】また図7(c)に示したように、第2電極
6の外側、即ち管4が第1電極5と接触する部分には、
予め絶縁層13を形成しておくこともできる。この絶縁
層13を形成する絶縁性材料としては薄膜でピンホール
が形成しづらいものが良く、例えば透明ポリイミド、P
ET等を使用する。尚、この絶縁層13は、第1基板7
側に形成される第1電極5と管4の外側に形成された第
2電極6が導通するのを防ぐために形成する。従って、
絶縁層13を形成する場合には、第2電極6を覆うよう
に形成することで第1電極5と接しない構成を維持する
ことができる。そのため、形成方法によって、或いは表
示装置の構成によっては、第2電極6が形成された管4
の外周部を全て覆うように形成することも可能である。
また、第1電極5上に絶縁層10が形成されている場合
には特に絶縁層13を形成する必要はない。図7(d)
には図7(c)の断面図を示す。
【0046】次に、管4の中に絶縁性液体1と帯電粒子
2を充填する。
【0047】本発明で用いられる絶縁性液体1として
は、シリコーンオイル、オリーブオイルなどの油類、ト
ルエン、キシレン等芳香族炭化水素、パラフィン系炭化
水素(ノルマルパラフィン、イソパラフィン)等脂肪族
或いはハロゲン化炭化水素、高純度石油等、帯電粒子が
良好且つ安定に帯電することができ、且つ低粘度の液体
が好ましく使用される。中でもシリコーンオイルやイソ
パラフィンが好ましく用いられ、イソパラフィンとして
は、シェルジャパン(株)製「シェルゾール70,7
1,72」、エクソン化学(株)製「アイソパーG,
H,L,M」、出光石油(株)製「IPソルベント16
20,2028,2835」などが上市されている。ま
た、絶縁性液体1と帯電粒子2との比重を合わせるため
に、必要に応じて比重の大きい絶縁性液体を混合する。
また、絶縁性液体1を着色してカラー表示を行う場合に
は、着色剤として、染料等を上記液体中に溶解または分
散させて使用する。
【0048】本発明で用いられる帯電粒子2としては、
絶縁性液体1中で帯電しうる材料が用いられ、その色
は、材料自身の色でも適宜着色剤を添加したものでもよ
く、また粒子表面に他の材料を積層、混合したものでも
よい。また、帯電粒子2は、1種類或いは2種類以上の
材料で構成されていても良い。具体的には、例えば、酸
化チタン(白)、酸化アルミニウム(白)、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、アクリル樹脂等の樹脂に着色剤を混
合したものが好ましく使用される。また、着色剤として
は、カーボン(黒)を始め、公知の染顔料、例えばフタ
ロシアニンブルー、インダスレンブルー、ピーコックブ
ルー、パーマネントレッド、レーキレッド、ローダミン
レーキ、ハンザイエロー、パーマネントイエロー、ベン
ジンイエロー等広く使用することができる。また、必要
に応じて荷電制御剤を付与しておく。
【0049】尚、帯電粒子2の大きさとしては、粒径が
0.1μm〜50μmのものが好ましく用いられ、さら
に好ましくは0.1μm〜10μmである。
【0050】また、本発明にかかる分散系3において帯
電粒子2の混合割合としては、0.2質量%〜10質量
%が好ましく、さらには1質量%〜5質量%が望まし
い。
【0051】本発明において、管4に帯電粒子2及び絶
縁性液体1を充填する方法としては、例えば、図8
(a)に示すように、適当な容器14に絶縁性液体1と
帯電粒子2とを入れ、絶縁性液体1を攪拌しながら管4
の一端を液中に入れ、他の一端から吸引しながら帯電粒
子2と絶縁性液体1とを同時に充填する方法がある。或
いは、図8(b)に示したように、予め管4の内壁に帯
電粒子2を付着させた後、管4に絶縁性液体1を入れ、
帯電粒子2と絶縁性液体1とを個別に充填することもで
きる。尚、充填時に第1電極5に電圧を印加しておくこ
とにより、第1電極5上に帯電粒子2を均一に付着させ
ることが可能である。このようにして、分散系3を管4
内に充填した後、管4の両端を加熱等により閉じて封止
する。
【0052】次に、上記分散系3を封入した管4を、図
9に示す工程に従って基板間に配置する。即ち、先ず、
図9(a)に示すように、第1基板7に第1電極5をパ
ターニング形成する。第1基板7の材料としては、耐熱
性の高い材料、例えばポリエチレンテレフタレート(P
ET)、ポリエーテルサルフォン(PES)等の樹脂フ
ィルム或いはガラス、石英等の無機材料を使用すること
ができる。表示装置の観察を第1基板7側から行う場合
には、第1基板の材料としては可視光の透過率が高いも
のを用いる。
【0053】また、第1電極5は、パターニング可能な
導電性材料ならどのようなものを用いても良く、透明電
極とする場合には、ITOなどを用いる。
【0054】次いで、第1電極5上に絶縁層9を形成す
る。絶縁性材料としては薄膜でピンホールが形成しづら
いものがよく、例えば透明性の高いポリイミド、PET
等を用いることができる。また、第1基板5〜絶縁層9
の基板部において表示用の色を付す場合には、第1電極
材料、絶縁層材料そのものの色を利用しても良く、ま
た、所望の色の材料層を第1基板7上または第1基板7
の裏面、第1電極5上、絶縁層9上のいずれかに形成し
ても良い。
【0055】次に、図9(b)に示したように、第1基
板7上に分散系3を封入した管4を配置する。必要に応
じて、シリコーン樹脂やアクリル樹脂などの支持材を隣
接する管4の間や管4と第1基板7或いは第2基板8と
の間に埋め込むようにしても良い。
【0056】本発明において、第1基板7上に管4を配
置する際には、管4の表面に形成した第2電極6が第1
基板7と管4とに挟まれるように配置する。また、カラ
ー表示の場合には、異なる色の帯電粒子2或いは絶縁性
液体1を封入した管4を適宜規則的に、例えば、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの順で配置する。
【0057】次に、図9(c)に示すように、第2基板
8を管4の上方に配置した後、第1基板7との位置合わ
せを行い、この後、上記支持材を用いた場合にはこれを
硬化させ、該支持材を用いなかった場合、或いは用いた
場合でも必要に応じて外周部分に光硬化性或いは熱硬化
性の接着剤を塗布して第1基板7と第2基板8とを接着
する。この際、両基板7,8の間隔に応じて管4が変形
し、(d)に示すように管同士を隙間無く密着させて並
べることができる。
【0058】最後に、第1電極5と第2電極6間に電圧
を印加する手段(不図示)を設けて本発明の表示装置が
得られる。
【0059】尚、管4を柔軟性が低い或いはない素材で
構成する場合には、管4として図9(d)に示される最
終的な断面形状を有するものを用意すればよい。
【0060】図9(e)は管4の長手方向の部分断面図
である。本実施形態においては、隔壁10は上下で接触
せず、よって隔壁10によって隔てられた隣り合う帯電
粒子2の移動範囲同士は連通しているが、管4の変形に
よって隔壁10が上下で接触しても良く、また、移動範
囲を個々に密閉しても良い。
【0061】上記実施形態においては、隔壁10を形成
後に第2電極6を形成する例を示したが、第2電極6形
成後、或いは第2電極6を形成し、分散系3を封入した
後に隔壁10を形成しても良い。尚、分散系3を封入し
た後に隔壁10を形成する際に、加熱やプレス成形等熱
処理を利用する場合には、管4の軟化温度が帯電粒子2
及び絶縁性液体1の変質温度より低い材料を用いること
が望ましい。
【0062】また、必要に応じて、管4の外側に形成し
た第2電極6への給電をより確実にするために、第1基
板7上に第1電極5とは絶縁された形で、第2電極6を
接合可能な配線パターンを付設しておいてもよい。
【0063】図10に、図7(c)に示したように、管
4の外側に形成した第2電極6を覆う絶縁層13を設け
て第1電極5と第2電極6とを絶縁する場合の製造工程
を示す。本例では、第2電極6上に既に絶縁層13が形
成されているため、第1電極5上には絶縁層を形成しな
くてもよい。
【0064】また、図5に示したような着色層12を設
ける場合、該着色層12としては、カラーフィルタ用の
カラーフォトレジスト等が好ましく用いられ、従来公知
のフォトリソグラフィー法により好ましく形成される。
【0065】本発明においては、分散系3を光透過性の
管4に封入し、該管4を複数本基板間に配置することに
より、帯電粒子2を容易に均一分散させることができ
る。また、微小な領域への帯電粒子2及び絶縁性液体1
の均一な分散等、煩雑な工程を必要としない。
【0066】さらに、本発明においては、帯電粒子2が
管4内においても隔壁10で移動を制限されているた
め、表示装置を長時間使用した場合でも、帯電粒子2の
偏りを大幅に低減させることができ、表示ムラの発生を
抑えることができる。
【0067】上記実施形態においては、光透過性の管4
を柔軟な素材で形成して、第1基板7と第2基板8とを
貼り合わせる際に該管4を変形して密着させる例を示し
たが、断面が矩形の管4を用いることもできる。この場
合、管4の第1基板7上への配置が容易である。
【0068】さらに、第2電極6を管4の表面に直接形
成してから基板間に配置するため、管4を柔軟性の高い
素材で形成した場合でも、第1電極5及び第2電極6が
それぞれ第1基板に形成されている場合に比べ、第2電
極6と管4との相対位置にずれが生じる可能性が低減さ
れ、該ずれによる表示特性の低下を防ぐことができる。
【0069】
【実施例】(実施例1)PETからなる光透過性の管を
一定の周期で部分的に加熱し、管の一部を加熱収縮させ
ることにより、管の内壁面に隔壁を形成した後、管の外
側に第2電極を形成し、分散系を封入した。
【0070】上記管は断面が円形で内径が200μm、
厚さ10μmで、隔壁は180μmおきに、隔壁のある
位置の内径が100〜150μmとなるように管の内壁
面全周にわたり形成した。また、第2電極としては、管
の長手方向に平行に幅50μm、厚さ0.2μmのAl
を真空蒸着した。
【0071】また、分散系としては、絶縁性液体として
シリコーンオイルを用い、帯電粒子としてポリスチレン
とカーボンの混合物からなる粒径1μm〜2μmの黒色
粒子を分散系中に3質量%となるように混合したものを
用いた。分散系の充填方法としては、図8(a)に示し
たように、適当な容器に上記黒色粒子とシリコーンオイ
ルを入れ、良く攪拌しながら管の一端を該分散系中に入
れ、他の一端から吸引しながら充填した。充填終了後、
管の両端を加熱により閉じて封止した。
【0072】厚さ200μmのPETフィルムからなる
光透過性の第1基板上に、第1電極として厚さ0.3μ
mのITOを成膜し、150μm幅でピッチが200μ
mのストライプ状にパターニングした。
【0073】そして、上記ITO電極上に絶縁層として
酸化チタン微粒子を混合して白色化した厚さ3μmのア
クリル樹脂層を形成した。
【0074】上記のようにして構成された第1基板上に
分散系を封入した管を複数本、第1電極と管の長手方向
が直交し、第2電極が第1基板上の絶縁層に接するよう
に並べた。そしてこの後、第2基板として厚さ200μ
mのPETフィルムを配置し、第1基板と第2基板との
位置合わせをして、外周部分にPETフィルムからなる
外枠を配置して基板間距離を150μmとし、第1基
板、第2基板と外枠との間にキャスティングポリプロピ
レン系の熱硬化性接着剤を塗布し、100℃の熱処理を
行い、第1基板と第2基板とを接着した。これにより、
管の上下部分は基板に接触して平滑となり、また管同士
は隙間なく密着して配置された。また、管の変形に伴っ
て、上下の隔壁がより近づいた。最後に、電圧印加手段
を設けて表示装置とした。
【0075】得られた表示装置を用いて表示を行った。
観察は第2基板側から行い、印加電圧は±50Vとし
た。本実施例の表示装置においては、帯電粒子がシリコ
ーンオイル中で正に帯電していたため、負電圧が印加さ
れる電極上に移動した。従って、第1電極に負電圧を印
加すると、第1電極上に黒色の帯電粒子が移動し、表示
面は黒色となった。一方、第2電極に負電圧を印加した
場合には、第2電極上に黒色の帯電粒子が移動するた
め、表示面は灰色がかった白色となった。尚、この時の
応答速度は30ミリ秒以下であった。また、帯電粒子の
偏在による表示ムラは観察されなかった。
【0076】(実施例2)実施例1で用いた光透過性の
管に、実施例1と同じ分散系を、図8(b)の方法で封
入した。次いで、管内部の帯電粒子及び絶縁性液体が変
質しないように加熱温度に注意しながら、管の長尺方向
に周期的に管の外周の一部を加熱収縮させ、管の内壁に
部分的に約200μmピッチで高さ40μmの隔壁を形
成した。
【0077】上記管の外側の上記隔壁と同じ側に、第2
電極として幅約50μm、厚さ0.2μmのCu線を付
着させ、さらにその外側に絶縁層として幅80μm、厚
さ0.3μmのポリイミド層を印刷形成した。
【0078】次いで、実施例1と同様の方法で第1基板
上に第1電極を形成した後、その上に上記分散系を封入
した管を複数本、第1電極と管の長手方向が直交し、第
2電極上の絶縁層が第1電極に接するように配置した。
【0079】さらに、第2電極に対応する位置にカーボ
ンからなる遮光層を形成した実施例1と同じPETフィ
ルムを第2基板として上記管の上部に配置し、第1基板
と第2基板の位置合わせを行い、外周部分でPETフィ
ルムからなる外枠を介して基板間距離を200μmとし
て熱処理を行い、第1基板と第2基板とを接着した。こ
れにより、管の上下部分は基板に接触して平滑となり、
また管同士は隙間なく密着して配置された。最後に、電
圧印加手段を設けて表示装置とした。
【0080】得られた表示装置を用いて、観察は第2基
板側から行い、印加電圧を±50Vとして実施例1と同
様に表示を行った。その結果、実施例1と同様に良好な
表示が得られた。本実施例でも応答速度は30ミリ秒以
下であった。また、帯電粒子の偏在による表示ムラは観
察されなかった。
【0081】(実施例3)PESからなる内径が200
μmの光透過性の管を用い、該管の長尺方向に周期的
に、該管の外周の一部を加熱収縮させ、管の内壁に部分
的に約200μmピッチで高さ40μmの隔壁を形成し
た。次いで、第2電極として暗黒色の炭化チタンを厚さ
0.3μmに成膜し、フォトリソグラフィ及びドライエ
ッチングにより幅50μmのライン状にパターニングし
た。この管に、シリコーンオイルに染料を溶解して、イ
エロー、マゼンタ、シアンの各色に着色した3種類の絶
縁性液体と、帯電粒子として粒径が1μm〜2μmの酸
化チタンの白色微粒子を用い、図8(a)の方法で充填
し、両端を加熱封止した。
【0082】実施例1と同様に第1基板上に第1電極と
絶縁層を形成した上に、上記管を複数本、第2電極が第
1基板上の絶縁層に接し、第1電極と管の長手方向が直
交し、イエロー、マゼンタ、シアンが順番に並ぶように
して配置した。この上に、実施例1と同じ第2基板を載
せ、第1基板と第2基板の位置合わせを行い、外周部分
でPETフィルムからなる外枠を介して基板間距離を2
00μmとして熱処理を行い、第1基板と第2基板とを
接着した。これにより、管の上下部分は基板に接触して
平滑となり、また管同士は隙間なく密着して配置され
た。最後に、電圧印加手段を設けて表示装置とした。
【0083】得られた表示装置を用いて表示を行った。
観察は第1基板側から行い、印加電圧は±50Vとし
た。本実施例の表示装置においては、帯電粒子がシリコ
ーンオイル中で負に帯電していたため、正電圧が印加さ
れる電極上に移動した。従って、第1電極に正電圧を印
加すると、第1電極上に白色の帯電粒子が移動し、表示
面は白色となった。一方、第2電極に正電圧を印加した
場合には、第2電極上に白色の帯電粒子が移動するた
め、表示面は絶縁性液体の色となった。尚、この時の応
答速度は30ミリ秒以下であった。また、帯電粒子の偏
在による表示ムラは観察されなかった。また、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各色を表示した画素を組み合わ
せてカラー表示を行うことができた。
【0084】(実施例4)実施例1で用いた光透過性の
管に、絶縁性液体としてシリコーンオイルと、帯電粒子
として粒径が1μm〜2μmのポリスチレンとイエロ
ー、マゼンタ、シアンの各色の着色剤とを混合した3色
の粒子を図8(b)に示した方法により充填し、端部を
加熱封止した。
【0085】さらに、治具を用いて上記管を加熱収縮成
形し、管の長尺方向に200μmピッチで高さ30μm
の隔壁を管の内壁の全周にわたって形成した。
【0086】次いで、上記管の外側に第2電極として暗
黒色の炭化チタンを厚さ0.3μm、幅50μmのライ
ン状に印刷法にて成膜し、さらに、絶縁層として厚さ
0.5μm、幅80μmの透明ポリイミド層を形成し
た。
【0087】第1基板として厚さ200μmのPETフ
ィルムを用い、第1電極として厚さ0.3μmのITO
電極を形成し、幅が150μm、ピッチが200μmの
ストライプ状にパターニングした。次いで、ITO電極
上に酸化チタン微粒子を混合して白色化したアクリル樹
脂層を厚さ3μmになるように形成した。
【0088】次いで、上記第1基板上に、上記分散系を
封入した管を複数本、第2電極上の絶縁層が第1電極に
接し、第1電極と管の長手方向が直交し、イエロー、マ
ゼンタ、シアンが順番に並ぶようにして配置した。この
上に、実施例1と同じ第2基板を載せ、第1基板と第2
基板の位置合わせを行い、外周部分でPETフィルムか
らなる外枠を介して基板間距離を180μmとして熱処
理を行い、第1基板と第2基板とを接着した。これによ
り、管の上下部分は基板に接触して平滑となり、また管
同士は隙間なく密着して配置された。尚、第2基板の外
側表面の、第2電極に対応する領域には、遮光層として
暗黒色の炭化チタンを厚さ0.2μmに成膜し、フォト
リソグラフィ及びドライエッチングによりライン状にパ
ターニングした。最後に、電圧印加手段を設けて表示装
置とした。
【0089】得られた表示装置を用いて表示を行った。
観察は第2基板側から行い、印加電圧は±50Vとし
た。本実施例の表示装置においては、帯電粒子がシリコ
ーンオイル中で正に帯電していたため、負電圧が印加さ
れる電極上に移動した。従って、第1電極に負電圧を印
加すると、第1電極上に着色した帯電粒子が移動し、表
示面は帯電粒子の色となった。一方、第2電極に負電圧
を印加した場合には、第2電極上に帯電粒子が移動する
ため、表示面は第1電極の白色となった。尚、この時の
応答速度は30ミリ秒以下であった。また、帯電粒子の
偏在による表示ムラは観察されなかった。また、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各色を表示した画素を組み合わ
せてカラー表示を行うことができた。
【0090】(実施例5)光透過性の管の内径を100
μmとし、帯電粒子として酸化チタンの白色粒子を用い
た以外は実施例1と同様にして、上記管内に分散系を封
入した。
【0091】次いで、図11(a)に示すように、厚さ
200μmのPETフィルムからなる光透過性の第1基
板7上に第1電極5として厚さ0.3μmのITO膜を
成膜し、幅が150μm、ピッチが200μmのストラ
イプ状にパターニングした。さらに、この上に絶縁層9
として厚さ0.2μmのポリイミド層を形成し、この上
に着色層12として、画素毎にイエロー、マゼンタ、シ
アンのいずれかに着色した厚さ0.2μm、幅100μ
mのアクリル樹脂層を複数本、上記3色が規則的に配置
するように、上記ITO電極に直交するストライプ状に
形成し、再度上記絶縁層9を厚さ0.5μmになるよう
に積層した。
【0092】この後、図11(b)〜(d)に示される
ように、実施例1と同様の工程により、複数本の管4
を、上記着色層9に平行に、且つ隣接する着色層管に第
2電極が位置するように配置して表示装置を作製した。
【0093】得られた表示装置を用いて表示を行った。
観察は第2基板側から行い、印加電圧は±60Vとし
た。本実施例の表示装置においては、帯電粒子がシリコ
ーンオイル中で負に帯電していたため、正電圧が印加さ
れる電極上に移動した。従って、第1電極に正電圧を印
加すると、第1電極上に着色した帯電粒子が移動し、表
示面は白色となった。一方、第2電極に正電圧を印加し
た場合には、第2電極上に帯電粒子が移動するため、表
示面から着色層12の色が観察できた。この時の応答速
度は30ミリ秒以下であった。また、帯電粒子の偏在に
よる表示ムラは観察されなかった。また、イエロー、マ
ゼンタ、シアンの各色を表示した画素を組み合わせてカ
ラー表示を行うことができた。
【0094】さらに、電圧印加時間を5ミリ秒として駆
動したところ、各色の反射光の明るさが半分程度に低下
させることができた。このように、電圧以下時間を種々
選択することで、多段階の階調表示を行うことが可能と
なり、階調表現可能なカラー表示装置が得られた。
【0095】(実施例6)光透過性の管として内径が3
0μmのものを用い、隔壁のピッチを30μm、第2電
極の線幅を10μmとし、帯電粒子として粒径が0.5
μm〜1.0μmのものを用いる以外は実施例1と同様
にして表示装置を作製し、±50Vの印加電圧で表示を
行った。
【0096】本実施例の表示装置においては、帯電粒子
の移動距離が短くなったため、応答速度が5ミリ秒以下
となり、高速応答が可能となった。また、帯電粒子の偏
在による表示ムラは観察されなかった。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
帯電粒子を均一分散した表示ムラのない表示装置が容易
に得られ、製造コストの低減が実現すると同時に、製造
歩留まりが向上する。また、本発明においては、長時間
使用しても帯電粒子の偏在による表示ムラの発生が大幅
に低減され、より耐久性に富む表示装置が提供される。
【0098】よって、本発明によれば、二値表示或いは
カラー表示、さらには階調表示のいずれもが可能で、高
視野角、高コントラストの表示装置がより安価に実現す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置の一実施形態の構成を模式的
に示す斜視図である。
【図2】図1の表示装置の部分断面模式図である。
【図3】図1の表示装置の部分断面模式図である。
【図4】本発明の表示装置の他の実施形態の構成を模式
的に示す部分断面図である。
【図5】本発明の表示装置の他の実施形態の構成を模式
的に示す部分断面図である。
【図6】本発明の表示装置における階調表示の説明図で
ある。
【図7】本発明に用いる光透過性の管に第2電極を形成
した状態を示す図である。
【図8】本発明の表示装置の製造方法のおける、光透過
性の管に分散系を充填する方法を示す模式図である。
【図9】本発明の表示装置の製造方法の一実施形態の工
程図である。
【図10】本発明の表示装置の製造方法の他の実施形態
の工程図である。
【図11】本発明の実施例5の表示装置の製造工程図で
ある。
【図12】従来の表示装置の構成を示す断面模式図であ
る。
【図13】従来の他の表示装置の構成を示す断面模式図
である。
【符号の説明】
1 絶縁性液体 2 帯電粒子 3 分散系 4 光透過性の管 5 第1電極 6 第2電極 7 第1基板 8 第2基板 9 絶縁層 10 隔壁 11 遮光層 12 着色層 13 絶縁層 14 容器 21 絶縁性液体 22 帯電粒子 23 分散系 25,26 電極 27,28 基板 29 外枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 勉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 松田 宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5C094 AA03 AA22 BA09 BA76 BA84 BA93 CA19 CA24 GB10

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向配置する第1の基板及び第2
    の基板と、該基板間に狭持された絶縁性液体中に帯電粒
    子を分散してなる分散系と、該分散系に電圧を印加する
    第1電極及び第2電極とを少なくとも有し、該第1電極
    と第2電極との間に印加した電圧により上記帯電粒子を
    第1電極または第2電極の方向に移動させることによっ
    て表示を行う表示装置であって、上記分散系が、上記基
    板間に複数本平行配置された絶縁性材料からなる光透過
    性の管内に充填され、該管が内壁面に管の長手方向に対
    して垂直な方向に突出する隔壁を管の長手方向に規則的
    に有し、該管の長手方向に平行なライン状の第2電極が
    各管毎に各管と第1基板との間に形成され、第1電極が
    第2電極とは絶縁状態で上記管と第1基板との間に形成
    されていることを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 第1基板、或いは、第1電極または第2
    電極のいずれかと第2基板、のいずれかが光透過性であ
    る請求項1記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 帯電粒子が、隔壁によって区切られた範
    囲内において、第1電極と第2電極との間で平行方向に
    移動する請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 隔壁が、光透過性の管の第1基板側の内
    壁面に形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の
    表示装置。
  5. 【請求項5】 光透過性の管が樹脂からなる請求項1〜
    4のいずれかに記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 光透過性の管が柔軟性を有する請求項1
    〜5のいずれかに記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 絶縁性液体と帯電粒子が異なる色である
    請求項1〜6のいずれかに記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 絶縁性液体或いは帯電粒子の一方が、管
    毎にイエロー、マゼンタ、シアンのいずれかに着色され
    ている請求項7記載の表示装置。
  9. 【請求項9】 イエロー、マゼンタ、シアンが規則的に
    配置するように管が配置されている請求項8記載の表示
    装置。
  10. 【請求項10】 光透過性の管と第1基板との間に、帯
    電粒子とは異なる色に着色した着色層を形成した請求項
    1〜6のいずれかに記載の表示装置。
  11. 【請求項11】 第1電極と第2電極とが絶縁層を介し
    て部分的に重なっている請求項1〜10のいずれかに記
    載の表示装置。
  12. 【請求項12】 第1電極が管に直交するストライプ状
    に形成され、第1電極と第2電極とでマトリクスを形成
    している請求項11に記載の表示装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の表
    示装置の製造方法であって、絶縁性材料からなる光透過
    性の管の外側に管の長手方向に平行なライン状の第2電
    極を形成する工程と、絶縁性材料からなる光透過性の管
    の内壁面に、管の長手方向に対して垂直な方向に突出す
    る隔壁を管の長手方向に規則的に形成する工程と、絶縁
    性材料からなる光透過性の管内に絶縁性液体中に帯電粒
    子を分散してなる分散系を封入する工程と、上記第2電
    極と隔壁とを形成し、分散系を封入した管を、第1電極
    が形成された第1基板と第2基板との間に、第2電極が
    第1基板と管とに挟まれるように配置して固定する工程
    と、を少なくとも有することを特徴とする表示装置の製
    造方法。
  14. 【請求項14】 絶縁性液体と帯電粒子とを同時に光透
    過性の管内に充填する請求項13記載の表示装置の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 絶縁性液体と帯電粒子とを個別に光透
    過性の管内に充填する請求項13記載の表示装置の製造
    方法。
  16. 【請求項16】 光透過性の管の断面が矩形である請求
    項13〜15のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 光透過性の管が柔軟性を有し、第1基
    板と第2基板間に固定する際に管の断面形状を変形させ
    て管同士を密着させる請求項13〜15のいずれかに記
    載の表示装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 光透過性の管が熱収縮性を有する素材
    からなり、熱収縮により隔壁を形成する請求項13〜1
    7のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 光透過性の管に治具を用いてプレス成
    形を施して隔壁を形成する請求項13〜17のいずれか
    に記載の表示装置の製造方法。
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