JP3595729B2 - 表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置及びその製造方法に関し、特に電極に印加された電圧により液体中の帯電粒子を移動させて表示を行う電気泳動表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報機器の発達に伴い、低消費電力且つ薄型の表示装置のニーズが増しており、これらのニーズに合わせた表示装置の研究、開発が盛んに行われている。中でも液晶表示装置は、液晶分子の配列を電気的に制御することにより、液晶の光学的特性を変化させることができ、上記のニーズに対応できる表示装置として活発な開発が行われ、商品化されている。
【0003】
しかしながら、この液晶表示装置は、画面を見る角度や反射光による画面上の文字の見づらさや、光源のちらつき・低輝度等から生じる視覚への負担が未だ十分に解決されていない。この為、視覚への負担の少ない表示装置の研究が盛んに検討されている。
【0004】
そこで、このような低消費電力、眼への負担軽減等の観点から反射型表示装置が期待されており、その一つとして電気泳動表示装置が知られている。ここで、この電気泳動表示装置は、図9に示すように帯電した泳動粒子31と絶縁性液体32とからなる分散層と、この分散層を挟んで対峙する一組の電極33,34とを備えており、この電極33,34を介して分散層に電圧を印加することにより、泳動粒子31を粒子自身が持つ電荷と反対側に引き寄せるようにしている。
【0005】
また、この電気泳動表示装置は、泳動粒子31を着色すると共に絶縁性液体32を染色することによってカラー表示を行うことができる。つまり、同図の(b)に示すように着色帯電粒子である着色された泳動粒子31が観測者に近い第1の電極33表面に付着した場合は、泳動粒子31の色が表示され、逆に(a)に示すように観測者から遠い第2の電極表面34に付着した場合は、染色された絶縁性液体32の色が表示される。
【0006】
ところで、このような構成の電気泳動表示装置においては、長時間繰り返し使用すると泳動粒子31の濃度分布に偏りが生じ、結果的に表示ムラとなる恐れがある。そこで、このような濃度分布の偏りを防ぐ方法として、例えば特開昭59−34518号公報或は特開平2−284124号公報等で提案されているように、封入部に一定の間隔で隔壁を形成し、小区画に分割する方法がある。
【0007】
また、例えば特開平1−114828号公報で提案されているように、分散媒で膨潤する部材からなる有孔性スペーサーを用い、分散系を注入後、不連続な小区画に分割する方法がある。ここで、この提案は予め液体及び泳動粒子を充填した複数の光透過性の管を基板間に配置するものであり、管自体が隔壁となりうることから、隔壁を形成することは不要である。
【0008】
なお、光透過性の管を基板間に配置した構成の表示装置としては特開昭49−96694号公報で提案された液晶表示装置がある。これは内部に液晶材料を充填した管を平行に配置した構成を持ち、厚さが均一で、外部からの水分、気体などの混入を防ぐことのできる表示装置として提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の電気泳動表示装置において、既述したように泳動粒子の濃度分布の偏りによる表示ムラを防ぐ目的で、封入部に隔壁を形成した場合には、各小区画に均等に泳動粒子を分配しなければならず、その分配が困難であった。また、基板上への隔壁の形成、泳動粒子及び絶縁性液体の均一な分配、封入を必要とする一連の製造工程には多くの時間及びコストを要するという問題があった。
【0010】
さらにカラー表示を行う場合、複数の色の泳動粒子あるいは絶縁性液体を用いるため、隔壁により小区画に分割しても製造時、隣接した区画で互いに色の混入が起こり易く、所望の色の泳動粒子あるいは絶縁性液体のみを充填することは困難であった。したがって、カラー表示にはさらに困難が伴うという問題があった。
【0011】
そこで、本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、表示ムラを低減することができると共に、製造コスト削減が可能な(電気泳動)表示装置及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、絶縁性液体中に分散している着色帯電粒子と、該着色帯電粒子に電圧を印加する第1電極及び第2電極とを備え、前記第1電極及び第2電極に印加される電圧により前記着色帯電粒子を該第1電極または第2電極の方向に移動させて表示を行う表示装置であって、前記絶縁性液体及び着色帯電粒子を光透過性を有する管に充填する一方、前記管の内壁面に前記着色帯電粒子の管長手方向への移動を阻止する凸部を該管の長手方向に規則的に形成すると共に、前記管を前記第1電極が形成された第1基板と、前記第2電極が形成された第2基板との間に複数密着して配置したことを特徴とするものである。
【0013】
また本発明は、前記着色帯電粒子は、前記第1及び第2電極に印加された電圧により前記管の中の隣り合った2つの前記凸部によって区切られた範囲を前記第1及び第2基板に対して垂直方向に移動することを特徴とするものである。
【0014】
また本発明は、前記凸部を、前記管の少なくとも前記第1及び第2基板に対して垂直方向の内壁面に形成することを特徴とするものである。
【0015】
また本発明は、前記管の凸部は、前記管を加熱収縮させて形成されたものであることを特徴とするものである。
【0016】
また本発明は、前記管の凸部は、前記管をプレス成形して形成されたものであることを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、前記管の凸部は、管外側の少なくとも片側に形成された凸構造によって該管が押圧されることにより形成されたものであることを特徴とするものである。
【0018】
また本発明は、前記管がポリマーにより構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、前記絶縁性液体が前記着色帯電粒子とは異なる色に着色され、前記異なる色の絶縁性液体を充填した管を、前記第1基板と第2基板との間に規則的に配置したことを特徴とするものである。
【0020】
また本発明は、各々異なる色の前記着色帯電粒子を充填した管を、前記第1基板と第2基板との間に規則的に配置したことを特徴とするものである。
【0021】
また本発明は、前記第1基板及び第2基板の少なくとも一方が光透過性を有していることを特徴とするものである。
【0022】
また本発明は、前記第1基板及び第2基板がポリマーフィルムであることを特徴とするものである。
【0023】
また本発明は、前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方が光透過性を有していることを特徴とするものである。
【0024】
また本発明は、前記着色帯電粒子の色、絶縁性液体の色のいすれかを利用してカラー表示を行うことを特徴とするものである。
【0025】
また本発明は、絶縁性液体中に分散している着色帯電粒子と、該着色帯電粒子に電圧を印加する第1電極及び第2電極とを備え、前記第1電極及び第2電極に印加される電圧により前記着色帯電粒子を該第1電極または第2電極の方向に移動させて表示を行う表示装置の製造方法において、前記絶縁性液体及び着色帯電粒子を光透過性を有する管に充填する工程と、前記管の内壁面に前記着色帯電粒子の移動を阻止する凸部を長手方向に規則的に形成する工程と、前記絶縁性液体及び着色帯電粒子が充填された管同士を、前記第1電極が形成された第1基板と光透過性の第2電極が形成された光透過性の第2基板との間に密着して配置する工程とを有することを特徴とするものである。
【0026】
また本発明は、前記管の凸部は、前記絶縁性液体及び着色帯電粒子を充填する前に、前記管を加熱収縮させて形成されたものであることを特徴とするものである。
【0027】
また本発明は、前記管の凸部は、前記絶縁性液体及び着色帯電粒子を充填する前、あるいは充填した後に前記管をプレス成形して形成されたものであることを特徴とするものである。
【0028】
また本発明は、前記管の凸部は、前記絶縁性液体及び着色帯電粒子充填した後、前記管を前記第1及び第2基板との間に密着して配置する際、管外側の少なくとも片側に形成された凸構造によって該管が押圧されることにより形成されたものであることを特徴とするものである。
【0029】
また本発明のように、絶縁性液体と、第1電極及び第2電極に印加される電圧により第1電極又は第2電極の方向に移動する着色帯電粒子とを光透過性を有する管に充填すると共に、この管の内壁面に着色帯電粒子の移動を阻止する凸部を長手方向に規則的に形成することにより、着色帯電粒子を、隣り合った2つの凸部によって区切られた範囲内を移動させるようにする。さらに、これら絶縁性液体及び着色帯電粒子が充填された管同士を、第1電極が形成された第1基板と光透過性の第2電極が形成された光透過性の第2基板との間に密着して配置することにより、着色帯電粒子を均一に分散させると共に、第1電極及び第2電極に印加される電圧により基板に対して垂直方向に移動させるようにする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0031】
図1は本発明の実施の形態に係る表示装置である電気泳動表示装置の斜視図、図2はその断面の一部を示す図である。
【0032】
図1及び図2において、1は絶縁性液体、2は着色帯電粒子、3はこれら絶縁性液体1及び着色帯電粒子2を封入している光透過性の管、4は第1基板、6は光透過性の第2基板であり、管3は第1基板4と第2基板6の間に保持されている。また、第1基板4には第1電極8が、第2基板6には光透過性の第2電極7がそれぞれ形成されている。
【0033】
ここで、この電気泳動表示装置(以下、表示装置という)は、絶縁性液体1中で帯電した泳動粒子である着色帯電粒子2を基板面と垂直に第1電極側或いは第2電極側に移動させることにより表示を行うものであり、例えば図2の(a)に示すように絶縁性液体中の着色帯電粒子2を第1電極8への電圧印加によって第1電極上に集めると、観測者(第2基板側)からは着色帯電粒子2と第2電極7が観察(表示)される。一方、図2の(b)に示すように電圧の極性を変えて着色帯電粒子2を第2電極上に集めると、着色帯電粒子2の色が観察される。
【0034】
そして、このように構成することにより、例えば着色帯電粒子2を黒色にし、絶縁性液体1を白色とすれば、白黒表示が可能となる。また後述するように、異なる色の着色帯電粒子2、或はカラー化した絶縁性液体1を封入した管3を適宜配置すればカラー表示も可能となる。
【0035】
ところで、この管3の内壁面には図1、図2及び表示装置の管長手方向の断面図である図3に示すように、管3を仕切る凸部3aが長手方向に規則的に形成されており、このような凸部3aを管3の内壁面に形成することにより、絶縁性液体1中を基板4,6に対して垂直方向に繰り返し移動する着色帯電粒子2の移動範囲を隣り合う2つの凸部3aにより区切られた空間範囲(以下、移動空間Sという)内に制限することができる。
【0036】
そして、このように着色帯電粒子2の移動範囲を移動空間S内に制限することにより、製造時、着色帯電粒子2を均一に配することができ、また長時間使用による着色帯電粒子2の偏りを低減することができる。さらにこれにより、表示ムラを低減することができる。
【0037】
なお、本実施の形態では、この凸部3aを管3の内壁面全周にわたり形成しているが、着色帯電粒子2の移動が制限できるならば、凸部3aを管3の一部、例えば基板4,6に対して垂直方向の内壁面にのみ設けてもよい。また、着色帯電粒子2のみならず絶縁性液体1の移動を制限するよう隣り合う2つの凸部3aにより移動空間Sを完全に密封するようにしても良い。
【0038】
ところで、この凸部3aは、着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を内部に充填する前に管3の内壁面に形成しても良いし、有色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填した後に形成しても良い。
【0039】
ここで、着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填する前に凸部3aを形成する場合は、例えば加熱或は光照射による管3の収縮、治具によるプレス成形等により管3を周期的に変形させて形成する。なお、管3の径や周期的に形成される凸部3aのピッチ並びに大きさは、表示画素の大きさに応じて適宜決定される。
【0040】
また、着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填した後に凸部3aを形成する場合は、例えば着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填した管3を、予め形成された凸構造に圧接させて形成する。ここで、この凸部3aを形成するための凸構造は、管3の外璧面の片側、或は上下基板上或いは上下電極の一部に形成することが可能で、これら凸構造の組み合わせによって凸部3aを形成することができる。また、治具を用いてプレス成形する、物理的にねじって形成する等の方法も可能である。
【0041】
ところで、このような表示装置では、複数の色の絶縁性液体1を用いることにより、また複数の色の着色帯電粒子2を用いることによりカラー表示を行うことができる。
【0042】
次に、このようなカラー表示を行う場合の構成について説明する。
【0043】
図4は、複数の色の絶縁性液体を用いてカラー表示を行う表示装置の断面図であり、この表示装置では、同図に示すように着色帯電粒子2と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)各色の絶縁性液体10,11,12とを封入した管3が規則的に配置されている。さらに着色帯電粒子2を白色とすると共に第2基板6及び第2電極7を光透過性材料にて形成する一方、表示の観測を第2基板側から行なうようにしている。
【0044】
ここで、例えばイエロー(Y)の表示は、イエロー(Y)の絶縁性液体10が封入された管内の着色帯電粒子2を第1電極上に集め、他のマゼンタ(M)、シアン(C)の絶縁性液体11,12が封入された管内の着色帯電粒子2を第2電極上に集めることにより可能となる。また、同図に示すようにイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の絶縁性液体10,11,12が封入された各管内の着色帯電粒子2を全て第1電極上に集めるようにすれば黒を表示でき、反対に着色帯電粒子2を全て第2電極上に集めるようにすれば白を表示することができる。
【0045】
一方、図5は複数の色の着色帯電粒子を用いてカラー表示を行う表示装置の断面図であり、この表示装置では、同図に示すように不透明白色の絶縁性液体1とイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)各色の着色帯電粒子13,14,15とを封入した管3が規則的に配置されている。なお、表示の観測を第2基板側から行なうようにしている。
【0046】
ここで、例えばイエロー(Y)の表示は、イエロー(Y)の着色帯電粒子13を第2電極上に集め、マゼンタ(M)、シアン(C)の着色帯電粒子14,15を第1電極上に集めることにより可能となる。また、同図に示すように、着色帯電粒子13,14,15を全て第1電極上に集めるようにすれば白を表示でき、反対に着色帯電粒子13,14,15を全て第2電極上に集めるようにすれば黒を表示することができる。
【0047】
なお、以上のカラー表示において、着色帯電粒子2,13,14,15の色は、材料自身の色でもよく、それらの材料表面に他の材料を積層、混合したものでもよい。また、着色帯電粒子2,13,14,15は1種類或いは2種類以上の材料で構成されていてもよい。さらに、ここではカラー表示をイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色としたが、表示環境や表示画像によっては、これらにこだわることは無く、必要によって任意の色、或いは紫外光、赤外光利用した色表示も可能である。
【0048】
次に、このような表示装置の製造方法について説明する。
【0049】
まず、既述した方法により、内壁面に既に凸部3aが形成されている光透過性の管3を用いる場合について説明する。
【0050】
この場合、まず光透過性の管3の中に着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填する。なお、本実施の形態では、この管3は断面が円、又は楕円形状を有するものであり、また管3の材料としては可視光の透過率が高いアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)等のポリマー或いはガラス、石英等の無機材料を使用することができるが、柔軟性が高いポリマーが特に好ましく用いられる。なお、管3の径は表示画素の大きさに応じて適宜決定される。
【0051】
一方、絶縁性液体1としては、シリコーンオイル、トルエン、キシレン、高純度石油等の液体を使用するが、絶縁性液体1を着色してカラー表示を行う場合は、色材として染料等を上記絶縁性液体中に溶解又は分散させて使用する。
【0052】
また、着色帯電粒子2としては、絶縁性液体中で帯電しうる材料を用いる。例えば酸化チタン(白)、酸化アルミニウム(白)や、ポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂に着色剤を混ぜたものを使用する。ここで、着色剤としては、カーボン(黒)、を始め公知の染顔料、例えばフタロシアニンブルー、インダスレンブルー、ピーコックブルー、パーマネントレッド、レーキレッド、ローダミンレーキ、ハンザイエロー、パーマネントイエロー、ベンジンイエロー等広く使用することができる。なお、粒子の大きさとしては、通常は0.1μm〜50μm位のものを使用する。
【0053】
また、着色帯電粒子及び絶縁性液体を管3に充填する方法としては、例えば図6(a)に示すように、絶縁性液体1と着色帯電粒子2を適当な容器17中で混合し、良く攪拌しながら管3の一端を液中に入れ、他の一端から吸引しながら充填する方法や、図6(b)に示すように、予め管3の内壁に着色帯電粒子2を均一に付着させた後、管3に絶縁性液体1を入れるようにして着色帯電粒子2と絶縁性液体1を別々に管の中に充填する方法がある。
【0054】
そして、これらの方法により着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填した後、管3の両端を加熱等により閉じて封止する。
【0055】
次に、この管3を図7に示すプロセスに従って基板間に配置する。即ち、まず同図の(a)に示すように第1基板4に第1電極8をパターニング形成する。なお、第1基板4の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)等のポリマーフィルム或いはガラス、石英等の無機材料を使用することができる。
【0056】
また、第1電極8は、パターニング可能な導電性材料ならどのようなものを用いてもよく、透明電極ならば、酸化インジウムすず(ITO)などを用いる。なお、必要に応じて第1電極上に絶縁層(不図示)を形成し、全面を平滑にするようにしてもよい。
【0057】
次に、(b)に示すように第2基板6に第2電極7をパターニング形成する。なお、第2基板6の形成材料は、可視光の透過率が高く且つ耐熱性の高い材料を使用する。また第2電極7の形成材料としても、可視光の透過率が高い材料を使用する。さらに第2電極形成後、第2電極7上に絶縁層(不図示)を形成し、全面を平滑にするようにしてもよい。
【0058】
次に、第1基板4上に(c)に示すように着色帯電粒子2と絶縁性液体1を充填した管3を配置する。なお、カラー表示の場合は、異なる色の着色帯電粒子2或は絶縁性液体1を封入した管3を適宜規則的に、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順で配置する。
【0059】
つぎに、(d)に示すように第2基板6を、第1及び第2電極7,8が直交する向きで管3の上方に配置した後、第1基板4との位置合わせを行い、この後、外周部分に外枠(不図示)を介し熱を加えて第1基板4及び第2基板6を接着する。この際、両基板4、6の間隔に応じて管3が変形し、これにより(e)に示すように管同士を隙間なく密着させて並べることができる。そして最後に電圧印加手段を設けて表示装置が作製される。
【0060】
なお、(e)に示すように第1基板4及び第2基板6が接着した場合、管内に周期的に形成された凸部3aは、(f)に示すように上下で接触せず、これにより隣り合う移動空間同士は連通するようになっているが、管3の変形によって、凸部3aが上下で接触しても良いし、移動空間Sを閉じても良い。そして、これら、どの場合も問題無く表示可能であり、着色帯電粒子2の偏在を防ぐことができる。
【0061】
次に、着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填した後、管3に凸部3aを形成するプロセスを含む表示装置の製造プロセスについて説明する。
【0062】
まず、光透過牲の管3の中に着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填する。この管3の外壁面には、後述する図8の(c)に示すように予め片側に凸構造9を形成しておく。なお、このとき管内部に凸部があってもよいが、無くてもよい。内部の凸部がある場合は、外壁面の凸構造9と対応した位置に形成する。
【0063】
次に、この管を図8に示すプロセスにしたがって基板上に配置する。即ち、まず同図の(a)に示すように第1基板4に第1電極8をパターン形成する。
【0064】
次に、(b)に示すように第2基板6上に第2電極7をパターン形成する。なお、これらの絶縁性液体1、着色帯電粒子2、管3、第1基板4、第1及び第2電極7,8等は、既述した着色帯電粒子2及び絶縁性液体1の充填前に凸部3aを形成した管3を用いる場合と同様の材料を用いる。
【0065】
次に、この第1電極8が形成された第1基板上に(c)に示すように、凸構造9が形成されると共に、着色帯電粒子2と絶縁性液体1を充填した管3を配置する。ここで、この凸構造9は、着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填した管3の内部に凸部3aを形成するための構造体であり、管3と同様の材料を用いることがプロセス上容易であるが、必ずしも光透過性を示す材料を用いる必要はない。
【0066】
この後、さらに(d)に示すように第2基板6を、第1及び第2電極7,8が直交する向きで管3の上方に配置した後、第1基板4との位置合わせを行い、外周部分に外枠を介して熱を加えて接着する。そして、このように第1及び第2基板4,6を接着する時、凸構造9に隣接する管3が凸構造9に圧接し、これにより管3が変形し、(e)に示すように管3の内部に凸部3aが形成される。
【0067】
なお、ここでは、管3のみに凸構造9を形成する例を示したが、この凸構造9を同時に第1基板或は第2基板側に設けても良い。また、外枠を介して接着した後、凸構造9によって管3の凸部3aが上下で接触しても良いし、移動空間Sが完全に閉じても良い。
【0068】
このように、凸部3aを少なくとも、画像表示の際、着色帯電粒子2が移動する管3内壁面の上下基板4,6に対して垂直方向側に形成することで、着色帯電粒子2の移動を制限することができ、表示ムラを低減することができる。
【0069】
また、着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填した後に管3を周期的に区切る他の方法として治具を用いてプレス成形する、物理的にねじって形成する等の方法も可能である。なお、これらの場合、管3の中にある絶縁性液体1及び着色帯電粒子2が狭められる部分を管3内部からみた凸部3aと表現する。具体的には、プレス成形部、ねじった部分がこれにあたる。
【0070】
そして、これらの場合も、絶縁性液体1及び着色帯電粒子2が狭められる部分で、管3が閉じていても良い。なお、プレス成形等温度を上げることで管3を区切る場合、管3の軟化温度が着色帯電粒子2及び絶縁性液体1の変質温度より低い材料を用いることが望ましい。
【0071】
このように、絶縁性液体1及び着色帯電粒子2を光透過性の管3に充填すると共に、この管3を複数並べて配置することにより、製造時、着色帯電粒子2の均一な分散を容易に行うことができる。また、既述した基板上への隔壁の形成、微小な領域への着色帯電粒子2及び絶縁性液体1の均一な分散等の時間及び手間のかかる工程を必要としないため、コストの低減が実現できる上に、歩留まりを向上させることができる。
【0072】
さらに、着色帯電粒子2は管内を移動するのみであるため表示装置を長持間使用した場合でも、着色帯電粒子2の偏りを低減することができ、表示ムラを防ぐことができる。またさらに、以上の方法によって作製された表示装置は、2色表示、カラー表示が可能であり、高視野角、高コントラストを実現できる。
【0073】
次に、本実施の形態の実施例について説明する。
[実施例1]
本実施例1においては、以下のようにして表示装置を作製した。
【0074】
まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる光透過性の管を一定の周期で部分的に加熱し、管の一部を収縮させることにより、管の内壁面に凸部を形成した後、この管の中に着色帯電粒子及び絶縁性液体を充填した。
【0075】
ここで、光透過性の管としては断面が円で内径200μmのものを用い、また凸部は180μmピッチで管の内壁面の全周にわたり、凸部での内径が100〜150μmとなるように形成した。また、絶縁性液体としてはシリコーンオイル、着色帯電粒子としては、ポリスチレンとカーボンの混合物で、粒子の大きさが1μm〜2μm位の黒色のものを使用した。
【0076】
さらに、着色帯電粒子及び絶縁性液体を管に充填する方法としては、既述した図6の(a)に示したように、絶縁性液体1と着色帯電粒子2を適当な容器17で混合し、良く攪拌しながら管3の一端を液中に入れ、他の一端から吸引しながら充填する方法を用いた。そして、充填が終了した後、加熱により管3の両端を閉じて封止した。
【0077】
次に、厚さ200μmのPETフィルムからなる光透過性の第1基板4に第1電極8としてITOを成膜し、ライン状にパターニングした(図7(a)参照)。また、厚さ200μmのPETフィルムからなる光透過性の第2基板6に第2電極7としてITOを成膜し、フォトリソグラフィー及びドライエッチングによりライン状にパターニングした(図7(b)参照)。
【0078】
次に、このように構成された第1基板4の上に着色帯電粒子2と絶縁性液体1を充填した管3を並べた(図7の(c)参照)。そして、この後、第2基板6を第1及び第2電極7,8が直交するように管3の上方に配置し(図7の(d)参照)、さらにこの後、第1基板4及び第2基板6の位置合わせを行い、外周部分に外枠を介して熱を加えて第1及び第2基板4,6を接着した。
【0079】
これにより、管3の上下部分は基板4,6に接触して平滑となり、また管同士は隙間なく密着して配置された(図7の(e)参照)。なお、このように管3が変形すると、この管3の変形に伴って管内部の上下の凸部3aが近づき、これにより少なくとも着色帯電粒子2の移動を制限する移動空間Sが形成された(図7の(f)参照)。そして最後に、電圧印加手段を設けて表示装置とした。
【0080】
次に、このようにして作製した表示装置を用いて表示を行った。なお、印加電圧は±50Vとした。ここで、本実施例1で用いた着色帯電粒子2はシリコーンオイル中で正に帯電していたため、負電圧が印加される電極上に移動した。これにより、負電圧が印加される電極を第1電極8とした場合、第1電極上に黒色の着色帯電粒子2が移動したため(図2の(a)参照)、表示面は白色表示となった。
【0081】
一方、負電圧が印加される電極を第2電極7とした場合、第2電極上に黒色の着色帯電粒子2が移動するため(図2の(b)参照)、表示面からは黒色が観察できた。なお、このときの応答速度は30msec以下であった。また、着色帯電粒子2の偏在による表示ムラも見られなかった。
【0082】
[実施例2]
本実施例2においては、以下のようにして表示装置を作製した。
【0083】
まず内部に凸部の無い管の外側に、300μmピッチ、膜厚30μmの凸構造を形成し(図8の(c)参照)、この後、実施例1と同じ着色帯電粒子及び絶縁性液体を充填した。なお、着色帯電粒子及び絶縁性液体を管に充填する方法として、既述した図6の(b)に示したように、予め管3の内壁に着色帯電粒子2を均一に付着させた後、管3の一端を絶縁性液中に入れ他の一端から吸引しながら充填する方法を用いた。そして、充填が終了した後、加熱により管の両端を閉じて封止した。
【0084】
次に、実施例1と同様の方法で第1基板4上に第1電極8を形成した後(図8の(a)参照)、第2基板6上に第2電極7をパターン形成した(図8の(b)参照)。さらにこの後、第1電極8が形成された第1基板4上に凸構造9が形成され、着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填した管3を配置する(図8の(c)参照)。
【0085】
次に、第2基板6を管3の上方に配置した後(図8の(d)参照)、第1基板4との位置合わせを行い、この後、外周部分に外枠を介し熱を加えて第1及び第2基板4,6を接着した。これにより、管3の上下部分は基板4,6に接触して平滑となり、管同士は隙間なく密着して配置された。また、管3の、管同士に接する側の内壁面には管3の外側の凸構造9によって凸部3aが形成された(図8の(e)参照)。そして最後に、電圧印加手段を設けて表示装置を作製した。
【0086】
次に、このようにして作製した表示装置を用いて実施例1と同様の方法で表示を行った。なお、印加電圧は±50Vとした。そして、本実施例2においても応答速度は30msec以下であり、着色帯電粒子2の偏在による表示ムラも見られなかった。
【0087】
[実施例3]
本実施例3においては、以下のようにして表示装置を作製した。
【0088】
まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる光透過性の管3を周期的に加熱することにより、管3の内壁面に凸部3aを形成した後、この管3の中に着色帯電粒子2及び絶縁性液体1を充填した。
【0089】
ここで、この光透過性の管3としては断面が円で内径200μmのものを用い、凸部3aは200μmピッチで形成した。また、絶縁性液体1としてはシリコーンオイルに染料を溶解し、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色に着色した3種類の液体を用い、着色帯電粒子2としては、酸化チタンの白色微粒子で、粒子の大きさが1μm〜2μm位のものを使用した。
【0090】
そして、充填が終了した後、加熱により管3の両端を閉じて封止し、3色のそれぞれ着色した管3を作製した。
【0091】
次に、実施例1と同様の方法で第1基板上に第1電極8を形成し(図7の(a)参照)、この後、第2基板6上に第2電極7を形成した(図7の(b)参照)。
【0092】
次に、このように構成された第1基板4の上に3色のそれぞれ着色した管3を順番に配置した(図7の(c)参照)。そして、この後、第2基板6を第1及び第2電極7,8が直交するように管3の上方に配置し(図7の(d)参照)、さらにこの後、第1及び第2基板4,6の位置合わせを行い、外周部分に外枠を介し熱を加えて第1及び第2基板4,6を接着した。
【0093】
これにより、管3の上下部分は基板4,6に接触して平滑となり、また管同士は隙間なく密着して配置された(図7の(e)参照)。なお、このように管3が変形すると、この管3の変形に伴って管内部の上下の凸部3aが近づき、これにより少なくとも着色帯電粒子2の移動を制限する移動空間Sが形成された(図7の(f)参照)。そして最後に、電圧印加手段を設けて表示装置とした。
【0094】
次に、このようにして作製した表示装置を用いて表示を行った。なお、印加電圧は±50Vとした。ここで、本実施例3で用いた着色帯電粒子2はシリコーンオイル中で負に帯電していたため、正電圧が印加される電極上に移動した。これにより、正電圧が印加される電極を第1電極8とした場合、第1電極8部に白色着色帯電粒子2が移動したため(図4参照)、表示面からは各絶縁性液体1の色が観察できた。
【0095】
一方、正電圧が印加される電極を第2電極7とした場合、第2電極7に白色着色帯電粒子2が移動するため、表示面は白色表示となった。なお、このときの応答速度は30msec以下であり、着色帯電粒子の偏在による表示ムラも見られなかった。また、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の各色を形成した素子を組み合わせて形成したところ、カラー表示を行うことができた。
【0096】
[実施例4]
本実施例4においては、以下のようにして表示装置を作製した。
【0097】
まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる光透過性の管の中に着色帯電粒子及び絶縁性液体を充填した。ここで、光透過性の管としては断面が円で内径200μmのものを用いた。また、絶縁性液体としてはシリコーンオイルを用い、着色帯電粒子としてはポリステレンと、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)各色の着色剤とを混合した3色の、粒子の大きさが1μm〜2μm位のものを使用した。
【0098】
さらに、着色帯電粒子及び絶縁性液体を管3に充填する方法としては、既述した図6の(b)に示したように、予め管3の内壁にある一色の着色帯電粒子2を均一に付着させた後、管3の一端を絶縁性液中に入れ他の一端から吸引しながら充填する方法を用いた。そして、充填が終了した後、加熱により管3の両端を閉じて封止した。
【0099】
さらに、この後、治具を用いてプレス成形を行い、管3の内壁面に凸部を形成した。なお、このときの凸部のピッチを200μmとした。また、他の2色の粒子についても同様の作業を行った。そして、このようにして3色の粒子を別々に封入した管3を作製した。
【0100】
次に、実施例1と同様の方法で第1基板上に第1電極8を形成し(図7の(a)参照)、この後、第2基板6上に第2電極7を形成した(図7の(b)参照)。
【0101】
次に、このように構成された第1基板4の上に3色のそれぞれ着色した管3を、順番に配置した(図7の(c)参照)。そして、この後、第2基板6を第1及び第2電極7,8が直交するように管3の上方に配置し(図7の(d)参照)、さらにこの後、第1及び第2基板4,6の位置合わせを行い、外周部分に外枠を介し熱を加えて第1及び第2基板4,6を接着した。
【0102】
これにより、管3の上下部分は基板4,6に接触して平滑となり、また管同士は隙間なく密着して配置された(図7の(e)参照)。なお、このように管3が変形すると、この管3の変形に伴って管内部の上下の凸部3aが近づき、これにより少なくとも着色帯電粒子2の移動を制限する移動空間Sが形成された(図7の(f)参照)。そして最後に、電圧印加手段を設けて表示装置とした。
【0103】
次に、このように作製した表示装置を用いて表示を行った。なお、印加電圧は±50Vとした。ここで、本実施例4で用いた着色帯電粒子2はシリコーンオイル中で正に帯電していたため、負電圧が印加される電極上に移動した。これにより、負電圧が印加される電極を第1電極8とした場合、第1電極8上に着色着色帯電粒子2がそれぞれ移動したため(図5参照)、表示面からは絶縁性液体1の白色が観測できた。
【0104】
一方、負電圧が印加される電極を第2電極7とした場合、第2電極上に着色帯電粒子2が移動するため、表示面からは各着色帯電粒子2の色が観察できた。なお、このときの応答速度は30msee以下であり、着色帯電粒子2の偏在による表示ムラも見られなかった。また、イエロー、シアン、マゼンタの各色を形成した素子を組み合わせて形成したところ、カラー表示を行うことができた。
【0105】
[実施例5]
本実施例5においては、管として内径が30μm、凸部のピッチが30μmのものを用いると共に基板間の距離を25μmと短くし、さらに着色帯電粒子として0.5μm〜1μm位のものを使用して実施例1と同様な工程で表示装置を作製した。
【0106】
そして、このようにして作製した表示装置を用いて実施例1と同様な方法で表示を行った。なお、印加電圧は±50Vとした。ここで、本実施例5においては基板間の距離を短くして泳動距離を短くしたため、応答速度が5msec以下となり高速応答が可能となった。また、着色帯電粒子の偏在による表示ムラも見られなかった。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のように、絶縁性液体と着色帯電粒子とを光透過性を有すると共に内壁面に凸部が長手方向に規則的に形成されている管に充填すると共に、これら絶縁性液体及び着色帯電粒子が充填された管同士を、第1基板と第2基板との間に密着して配置することにより、着色帯電粒子を均一に分散させることができ、これにより表示ムラを低減することができる。また、基板上への隔壁の形成、微小な領域への着色帯電粒子及び絶縁性液体の均一な分散等の時間及び手間のかかる工程を必要としないため、製造コスト削減が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る表示装置である電気泳動表示装置の斜視図。
【図2】上記電気泳動表示装置の断面の一部を示す図。
【図3】上記電気泳動表示装置の管長手方向の断面を示す図。
【図4】複数の色の絶縁性液体を用いてカラー表示を行う上記電気泳動表示装置の断面図。
【図5】複数の色の着色帯電粒子を用いてカラー表示を行う上記電気泳動表示装置の断面図。
【図6】上記管に絶縁性液体と着色帯電粒子を充填する方法を示す図。
【図7】上記電気泳動表示装置の製造方法を示す図。
【図8】上記実施の形態の実施例2に係る電気泳動表示装置の製造方法を示す図。
【図9】従来の電気泳動型表示装置の構成を説明する図。
【符号の説明】
1、10、11、12 絶縁性液体
2、13、14、15 着色帯電粒子
3 管
3a 凸部
4 第1基板
6 第2基板
7 第2電極
8 第1電極
9 凸構造
17 容器
S 移動空間
31 泳動粒子
32 絶縁性液体
33 電極
34 電極

Claims (17)

  1. 絶縁性液体中に分散している着色帯電粒子と、該着色帯電粒子に電圧を印加する第1電極及び第2電極とを備え、前記第1電極及び第2電極に印加される電圧により前記着色帯電粒子を該第1電極または第2電極の方向に移動させて表示を行う表示装置であって、
    前記絶縁性液体及び着色帯電粒子を光透過性を有する管に充填する一方、前記管の内壁面に前記着色帯電粒子の管長手方向への移動を阻止する凸部を該管の長手方向に規則的に形成すると共に、前記管を前記第1電極が形成された第1基板と、前記第2電極が形成された第2基板との間に複数密着して配置したことを特徴とする表示装置。
  2. 前記着色帯電粒子は、前記第1及び第2電極に印加された電圧により前記管の中の隣り合った2つの前記凸部によって区切られた範囲を前記第1及び第2基板に対して垂直方向に移動することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記凸部を、前記管の少なくとも前記第1及び第2基板に対して垂直方向の内壁面に形成することを特徴とする請求項1又は2記載の表示装置。
  4. 前記管の凸部は、前記管を加熱収縮させて形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表示装置。
  5. 前記管の凸部は、前記管をプレス成形して形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表示装置。
  6. 前記管の凸部は、管外側の少なくとも片側に形成された凸構造によって該管が押圧されることにより形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表示装置。
  7. 前記管がポリマーにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の表示装置。
  8. 前記絶縁性液体が前記着色帯電粒子とは異なる色に着色され、前記異なる色の絶縁性液体を充填した管を、前記第1基板と第2基板との間に規則的に配置したことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  9. 各々異なる色の前記着色帯電粒子を充填した管を、前記第1基板と第2基板との間に規則的に配置したことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  10. 前記第1基板及び第2基板の少なくとも一方が光透過性を有していることを特徴とする請求項1乃至3、8、9のいずれかに記載の表示装置。
  11. 前記第1基板及び第2基板がポリマーフィルムであることを特徴とする請求項1乃至3、8乃至10のいずれかに記載の表示装置。
  12. 前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方が光透過性を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の表示装置。
  13. 前記着色帯電粒子の色、絶縁性液体の色のいずれかを利用してカラー表示を行うことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の表示装置。
  14. 絶縁性液体中に分散している着色帯電粒子と、該着色帯電粒子に電圧を印加する第1電極及び第2電極とを備え、前記第1電極及び第2電極に印加される電圧により前記着色帯電粒子を該第1電極または第2電極の方向に移動させて表示を行う表示装置の製造方法において、
    前記絶縁性液体及び着色帯電粒子を光透過性を有する管に充填する工程と、
    前記管の内壁面に前記着色帯電粒子の移動を阻止する凸部を長手方向に規則的に形成する工程と、
    前記絶縁性液体及び着色帯電粒子が充填された管同士を、前記第1電極が形成された第1基板と光透過性の第2電極が形成された光透過性の第2基板との間に密着して配置する工程とを有することを特徴とする表示装置の製造方法。
  15. 前記管の凸部は、前記絶縁性液体及び着色帯電粒子を充填する前に、前記管を加熱収縮させて形成されたものであることを特徴とする請求項14記載の表示装置の製造方法。
  16. 前記管の凸部は、前記絶縁性液体及び着色帯電粒子を充填する前、あるいは充填した後に前記管をプレス成形して形成されたものであることを特徴とする請求項14記載の表示装置の製造方法。
  17. 前記管の凸部は、前記絶縁性液体及び着色帯電粒子充填した後、前記管を前記第1及び第2基板との間に密着して配置する際、管外側の少なくとも片側に形成された凸構造によって該管が押圧されることにより形成されたものであることを特徴とする請求項14記載の表示装置の製造方法。
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