JP2001124643A - サーボ式静電容量型真空センサ - Google Patents

サーボ式静電容量型真空センサ

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JP2001124643A
JP2001124643A JP30551799A JP30551799A JP2001124643A JP 2001124643 A JP2001124643 A JP 2001124643A JP 30551799 A JP30551799 A JP 30551799A JP 30551799 A JP30551799 A JP 30551799A JP 2001124643 A JP2001124643 A JP 2001124643A
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俊雄 菊地
Haruzo Miyashita
治三 宮下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部空間に被測定気体を導入する時間が短縮
化され応答性が良好であり、広範囲の圧力測定を行える
サーボ式静電容量型真空センサを提供する。 【解決手段】 シリコン基板12を第1ガラス基板13
と第2ガラス基板14の間に配置して三層構造を有す
る。シリコン基板は電極部20を備え、電極部と第1ガ
ラス基板の間には第1内部空間S1が形成され、電極部
20と第2ガラス基板14の間には第2内部空間S2が
形成される。電極部は気体導入口15から第1内部空間
に導入された気体の圧力を受ける。電極部の可動電極2
1に接近して対向するサーボ電極16が設けられ、サー
ボ電極の凸部先端面には、可動電極・サーボ電極の間の
間隙のコンダクタンスを高める溝52が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーボ式静電容量
型真空センサに関し、特に、絶対圧力値を静電容量の変
化に基づき測定することが可能な真空センサの改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、真空装置内の圧力を測定する真空
センサにはピラニ真空計や隔膜真空計が用いられてい
る。かかる真空センサに関しては、信頼性や低消費電力
化、小型化等の要望が高まっている。
【0003】上記真空センサの一例としては特開平6−
109568号公報に開示されるものがある。この公報
に示された真空センサでは、シリコン材料を用い、対向
させ対として形成された薄い可動電極を作製し、かつ複
数対の可動電極が作製されている。各対の可動電極の面
積は異なるように設定されている。各対の可動電極の間
の隙間は高真空状態に封止され、各対の可動電極間の静
電容量を独立して検出できるように構成されている。静
電容量の変化を利用して、大きな面積の可動電極は小さ
い圧力の測定に利用され、小さい面積の可動電極は大き
い圧力の測定に利用され、中間の面積の可動電極は中間
の圧力の測定に利用される。これによって広範囲の絶対
圧力を測定するようにしている。
【0004】また近年、半導体製造プロセス技術によっ
て、小型かつ測定範囲の広い圧力測定用センサが開発さ
れてきている。例えばIEEE Electron Device Societyに
おいて開催されたTRANSDUCER'97 の1997 International
Conference on Solid-StateSensor and Actuators Chi
cago, June 16-19, 1997 講演予稿集 Volume 2, p.1457
-p.1460などに発表されたサーボ式静電容量型真空セン
サ(以下簡略して「真空センサ」という)がある。この
真空センサの構造を図12に示す。図12では真空セン
サの実際の構造に比較して厚みを誇張して示している。
【0005】図12において、真空センサは、シリコン
基板131と、シリコン基板131の両側(図中、上側
と下側)に接合されたパイレックス基板132,133
で構成されている。中間に位置するシリコン基板131
にはそのほぼ中央部にダイアフラム状の電極部134が
形成される。電極部134と上側のパイレックス基板1
32の間には内部空間139が形成され、電極部134
と下側のパイレックス基板133との間には内部空間1
40が形成されている。内部空間139には導入口14
1を通して外部から測定対象である気体(以下「被測定
気体」という)が導入される。内部空間140はゲッタ
ー材154が収容されたゲッター室153と通じてお
り、内部空間140とゲッター室153はゲッター材1
54によって排気され、高真空状態に保持されている。
電極部134は、内部空間139に導入された被測定気
体の圧力を受ける。
【0006】電極部134は、その中央部の下側に肉厚
部135を有し、さらに肉厚部135の周囲に肉薄部1
36を有する。肉厚部135は下方に凸状となってい
る。電極部134は、肉厚部135と肉薄部136の全
体が変位する可動電極として形成されている。電極部1
34では、導入口141を通して外部から内部空間13
9に入ってきた被測定気体によって圧力を受けると、下
側の内部空間140が高真空状態に保持されているの
で、肉薄部136が下方向へ変形し、中央の肉厚部13
5が下方へ変位する。
【0007】上記構造を有する電極部134は、一定の
厚みを有するシリコン基板131の両面を半導体製造プ
ロセス技術を応用してエッチングすることによって作ら
れる。また上記パイレックス基板132,133はパイ
レックスガラスで形成され、絶縁性と高剛性を有してい
る。パイレックス基板132における内部空間139側
の面にはサーボ電極137が設けられている。サーボ電
極137はp++シリコン層で形成される。サーボ電極
137は電極部134に対向している。パイレックス基
板133における内部空間140側の面には固定電極1
38が設けられている。固定電極138は肉厚部135
の下面に対向している。肉厚部135は固定電極138
に対する電極として機能し、肉厚部135と固定電極1
38の間で間隔に応じた静電容量が決まる。
【0008】上側のパイレックス基板132には、導電
性端子を形成するための3つの貫通孔が形成される。第
1の貫通孔にはAl(アルミニウム)電極142が設け
られかつサーボ電極137に接続される導電性エポキシ
樹脂143が充填されている。第2の貫通孔にはAl電
極144が設けられかつシリコン部145を介して電極
部134に接続される導電性エポキシ樹脂146が充填
されている。第3の貫通孔にはAl電極147が設けら
れかつシリコン部148を介して固定電極138に接続
される導電性エポキシ樹脂149が充填されている。各
エポキシ樹脂143,146,149にはそれぞれリー
ド線150,151,152が電気的に接続されてい
る。リード線150,151,152はそれぞれ図示し
ない外部回路に接続される。詳しくは、リード線150
は外部回路内のサーボ電圧出力部に接続され、リード線
151は外部回路内の基準電位部に接続され、リード線
152は外部回路内の検出部に接続される。サーボ電極
137にはリード線150を通してサーボ電圧が印加さ
れる。
【0009】上記構成において、導入口141を通して
被測定気体が内部空間139に導入されると、電極部1
34は被測定気体の圧力を受け、前述のごとく肉薄部1
36が下方向へ変形し、肉厚部135が内部空間140
側へ変位する。その結果、電極部134の肉厚部135
と固定電極138との間の間隔が変化し、肉厚部135
と固定電極138の間の静電容量が変化する。この静電
容量の変化は例えば交流ブリッジ回路からなる検出部に
よって検出される。検出部の検出作用に基づいて、電極
部134に加わる圧力と釣り合うように、パイレックス
基板132のサーボ電極137にサーボ電圧が印加され
る。電極部134においてサーボ電圧による静電引力と
被測定気体による圧力との間に釣り合いが生じ、電極部
134は中央位置に保たれる。印加されたサーボ電圧の
2乗と上記圧力の間には比例関係があるため、サーボ電
極137に与えられたサーボ電圧を測定することによ
り、上記真空センサに加わった被測定気体の圧力を測定
することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−10956
8号による真空センサによれば、1つの真空センサで広
範囲の絶対圧力を測定できるようにする目的で面積の異
なる対向する複数対の可動電極を設けていたので、小型
化を実現するのに限界があった。
【0011】また図12に基づいて説明された真空セン
サは、半導体製造プロセス技術によって作製され、小型
化を達成できる。しかし、この真空センサによれば、次
のような問題が提起された。
【0012】電極部134を変位させて静電容量の変化
を検知する方式の真空センサで微小圧力の測定を高い精
度で行えるようにするためには、電極部134の肉厚部
135と固定電極138との間の静電容量を大きくする
ことが要求される。静電容量を大きくするためには、電
極部134における肉厚部135の対向部の面積を大き
くすること、あるいは肉厚部135と固定電極138の
間のギャップを狭くすることが必要である。しかしなが
ら、従来の真空センサで静電容量を大きくする場合、構
造上、電極部134の中央に質量の大きな肉厚部135
を設ける必要があり、このため、電極部134の肉厚部
135が重りとして作用し、外部からの振動に感応しや
すく、測定感度および測定精度に悪い影響を与えるとい
う問題が起きる。
【0013】さらに従来の真空センサでは、被測定気体
の圧力測定時、肉厚部135と固定電極138の間の静
電容量が、被測定気体の圧力が加わっていないときの静
電容量と同じになるように、サーボ電極137にサーボ
電圧を印加する。圧力が加わっていないときの静電容量
は、真空センサごとに主に電極部134の肉厚部135
と固定電極138の間の間隔に依存してバラツキを有
し、この間隔に起因する静電容量のバラツキは真空セン
サの製造バラツキおよび温度により変化する熱膨張に依
存する。このため従来の真空センサによれば、真空セン
サに圧力が加わっていない状態での肉厚部135と固定
電極138の間の静電容量を各真空センサごとに計測し
なければならないという問題があった。
【0014】さらに、導入口141を通して被測定気体
を内部空間139に導入するとき、電極部134とサー
ボ電極137との間のギャップが数μmと非常に狭く形
成されているので、被測定気体が内部空間139に充填
されるために時間がかかり、その結果応答性が悪いとい
う問題があった。
【0015】本発明の目的は、上記の各問題を解決する
ことにあり、構造的に振動に対する感応性を抑え、製造
バラツキや温度による熱膨張の依存性を少なくし、真空
センサごとの静電容量の計測を不要とし、微小圧力の測
定精度を高め、加えて、内部空間に被測定気体を導入す
る時間が短縮化され応答性が良好であるサーボ式静電容
量型真空センサを提供することにある。
【0016】本発明の他の目的は、動作特性の良い小型
で高感度かつ広範囲の圧力測定を行うことができるサー
ボ式静電容量型真空センサを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段および作用】本発明に係る
サーボ式静電容量型真空センサは、上記目的を達成する
ため、次のように構成される。真空センサは、シリコン
基板(電極用基板)を、絶縁性と高剛性を有する第1ガ
ラス基板と第2ガラス基板の間に配置し、シリコン基板
と第1ガラス基板、シリコン基板と第2ガラス基板をそ
れぞれ接合して三層構造を有する。シリコン基板は電極
部を備え、電極部と第1ガラス基板の間には例えば第1
ガラス基板に形成された気体導入口を通して外部と通じ
る第1内部空間が形成され、電極部と第2ガラス基板の
間には高真空状態に保持される第2内部空間が形成され
る。電極部は気体導入口から第1内部空間に導入された
気体の圧力を受ける。電極部は、気体の圧力を受けて変
位する可動電極と、可動電極の周囲に可動電極を支持す
るように形成されかつ気体の圧力を受けても変位しない
周囲電極とからなる。可動電極の第2内部空間側の面と
周囲電極の第2内部空間側の面は同一面として形成され
る。第2ガラス基板における第2内部空間側の面に、可
動電極に対向する固定電極と、周囲電極に対向する参照
電極が設けられる。第1ガラス基板における第1内部空
間側の面には可動電極に接近して対向するサーボ電極が
設けられ、さらにサーボ電極の凸部先端面には溝が形成
されている。上記真空センサにおいて、上記サーボ電極
は、可動電極に接近するように突き出た凸形状を有し、
上記溝は、可動電極とサーボ電極の間の間隙のコンダク
タンスを高くすることを特徴とする。上記真空センサに
おいて、気体導入口は、サーボ電極が設けられた第1基
板に形成されることを特徴とする。また上記真空センサ
において、気体導入口は、第1基板におけるサーボ電極
が設けられた箇所に対応して形成され、サーボ電極の表
面に形成された溝は気体導入口に通じるように深く形成
される。上記真空センサの電極部では、被測定気体の圧
力を受けて変位する肉薄の可動電極をほぼ中央に設け、
その周りに被測定気体の圧力で変位しない肉厚の周囲電
極を設け、可動電極を支持している。ここで被測定気体
は、例えば、粘性流、分子流、あるいはその中間領域の
流れ特性を有する気体である。また真空センサで測定可
能な圧力範囲は可動電極と周囲電極に関する上記変位特
性を有する範囲である。電極部の一方の側には気体導入
口を介して外部と通じる第1内部空間と、他方の側には
高真空状態に保持された第2内部空間が形成されてい
る。可動電極と周囲電極の第2内部空間側の面は同一面
となっている。可動電極に圧力が加わっていないとき
に、上記同一面に対向して平行でかつ同一間隔で、可動
電極に対して固定電極が設けられ、周囲電極に対して参
照電極が設けられる。可動電極に被測定気体の圧力が加
わると、可動電極は第2内部空間側に変位し可動電極と
固定電極の間の間隔が狭くなるが、肉厚の周囲電極は変
位せず、周囲電極と参照電極の間隔は一定に保持され
る。上記真空センサでは、電極部の中央に重り作用を有
する肉厚部が存在しないので、振動や衝撃が真空センサ
に加わったときにも、電極部にノイズの原因となる不必
要な振動が発生せず、測定の感度や精度に関する従来の
問題が解消される。特に微小圧力の測定精度を向上でき
る。またサーボ電極に必要なサーボ電圧を印加すること
により、可動電極に加わる被測定気体の圧力とサーボ電
圧による静電引力とを釣り合わせるようにした。上記真
空センサによれば、サーボ電圧の値を決めるにあたっ
て、可動電極と固定電極の間で決まる第1静電容量(C
1)と、周囲電極と固定電極の間で決まる第2静電容量
(C2)とを利用することによって、各真空センサごと
の製造バラツキを解消し、温度の依存性をなくすことが
可能である。さらに上記真空センサでは、サーボ電極が
可動電極に対しておよそ10μm程度の間隙で非接触状
態で接近して配置される。かかる間隙に被測定対象であ
る気体を導入し、上記第1内部空間に気体を充満する。
非常に狭い間隙に気体を導入するので、気体の充填に時
間がかかり、応答性が低下する。そこで、サーボ電極の
凸部先端面に溝を設けることによりコンダクタンスを高
め、充填速度を高め、応答性を高めるようにする。さら
に本発明に係る真空センサは、上記の構成において、可
動電極と固定電極の間の静電容量と、周囲電極と参照電
極の間の静電容量とを入力して、可動電極の変位をゼロ
にするサーボ制御用電圧を生成する第1検出回路と、第
1検出回路の出力電圧を入力してサーボ電極にサーボ電
圧を印加する印加回路と、可動電極とサーボ電極の間の
静電容量を検出する第2検出回路と、気体の圧力が低い
ときは第1検出回路と印加回路の経路を能動状態に保持
し、気体の圧力が高いときには第2検出回路を能動状態
に保持する切換手段と、を備えるように構成される。こ
の構成によれば、それぞれの検出構成を利用して、低い
圧力および高い圧力を検出することが可能となり、全体
として広い圧力範囲を1つの真空センサで検出すること
ができる。この真空センサにおいても、可動電極に対向
するサーボ電極の表面に上記コンダクタンスを高める溝
を設けることができるのは勿論である。この溝は気体導
入口に通じるように深く形成することもできる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0019】図1〜図6を参照して本発明に係るサーボ
式静電容量型真空センサの代表的実施形態を説明する。
図1の断面図は、説明の便宜上、実際の真空センサの構
造に比較して厚みを誇張して示している。また図2は図
1のA−A線矢視断面、図3は図1のB−B線矢視断
面、図4は図1のC−C線矢視断面をそれぞれ示してい
る。なお図2〜図4では位置関係を明確するために描か
れており、寸法的な精度は正確ではない。図5は実際の
寸法関係を考慮し具体性を高めて示したサーボ電極とダ
イヤフラム状電極の部分断面図、図6は真空センサと外
部回路の関係を示す構成図である。
【0020】図1に示すごとく真空センサ11は三層の
積層構造を有している。中央に位置する層はシリコン基
板12である。シリコン基板12の上側および下側には
パイレックス基板13,14が設けられている。パイレ
ックス基板13,14はパイレックスガラスで作られた
板状部材であり、絶縁性を有しかつ高い剛性を有してい
る。パイレックス基板13,14はシリコン基板12に
陽極接合されている。このシリコン基板12には電極部
20が設けられる。電極部20は、パイレックス基板1
3,14に挟まれかつシリコン基板12の周囲の支持壁
部38で囲まれた空間(図3に示す)の中に形成されて
いる。
【0021】電極部20はシリコン基板を利用して形成
される。電極部20は、ほぼ中央に形成された肉薄の可
動電極21と、可動電極21の周囲に位置し可動電極2
1を支持するように形成された肉厚の周囲電極22とか
ら構成されている。可動電極21は例えば5μm程度の
厚みを有するシリコン薄膜である。可動電極21はダイ
ヤフラム状の電極である。可動電極21は、後述するよ
うに、電極部20が被測定気体の圧力を受けるときに変
形して変位を生じる。可動電極21の平面形状は図3に
示すように例えば四角である。可動電極21は、図1に
示すごとく、後述する下側の固定電極24および上側の
サーボ電極16に対向して配置されており、例えば接地
電位等の基準電位に保持され、かつ固定電極24との間
で静電容量を生じさせ、あるいはサーボ電極16との間
で静電引力を生じさせる。一方、周囲電極22は例えば
400μm未満の厚みを有するシリコン厚膜である。周
囲電極22の平面形状は、例えば図3に示されるごとく
四角のほぼ環状である。周囲電極22のほぼ中央に可動
電極21が形成される。また周囲電極22は、図1に示
すごとく、後述する下側の参照電極25に対向してお
り、参照電極25との間で静電容量を生じさせる。電極
部20は全体として単体であり、可動電極21と周囲電
極22は一体的に形成されている。電極部20が被測定
気体の圧力を受けて可動電極21で変位が生じたとき、
周囲電極22は変位せず、可動電極21を支持する。
【0022】上記構造を有する電極部20は、例えば厚
み400μmのシリコン基板を用意し、このシリコン基
板の両面にエッチング等の半導体製造プロセスを応用し
て作られる。図1に示された電極部20において、シリ
コン層23は、エッチングの際にエッチングストップ層
として残ることにより形成される。シリコン層23の一
部(ほぼ中央部)が上記可動電極21になる。図1で、
可動電極21は、シリコン層23の他の部分に対して作
用が異なることから、断面の描き方を異ならせて示して
いる。シリコン層23における可動電極21以外の他の
部分は、周囲電極22と重なっており、周囲電極22と
一体になって同等に作用する。半導体製造プロセスを応
用して作られる電極部20は、可動電極21の下面と周
囲電極22の下面が同一面となるように形成されてい
る。このことは、可動電極21それ自体、および周囲電
極22の下面部が上記シリコン層23で作られることか
ら明らかである。エッチングによって電極部20が上記
形状に形成されることから可動電極21の上側に凹所2
2aが形成される。可動電極21は、凹所22aの底部
として位置する。
【0023】上記電極部20が形成されたシリコン基板
12の両側にパイレックス基板13,14が陽極接合さ
れる。電極部20は、その製造工程で、肉厚の周囲電極
22の縁部が下側のパイレックス基板14に陽極接合さ
れる。電極部20とパイレックス基板13の間には内部
空間S1が形成される。内部空間S1は、例えばパイレ
ックス基板13に形成された導入口15を通して真空セ
ンサ11の外部と通じており、外部から被測定気体が導
入される。可動電極21は凹所22aを通して内部空間
S1に対して露出している。なお被測定気体を内部空間
S1に導入するための導入口は、パイレックス基板13
以外の箇所にも形成することができる。また電極部20
とパイレックス基板14の間には高真空状態に保持され
た内部空間S2が形成されている。内部空間S2は封止
された空間である。
【0024】上側のパイレックス基板13に形成された
導入口15は外部と内部空間S1を連通し、この導入口
15を通して外部から内部空間S1に被測定気体が導入
される。ここで真空センサ11の測定対象である気体
は、例えば、粘性流、分子流、またはそれらの中間領域
の流れ特性を有する気体である。また真空センサ11の
測定対象である圧力範囲は、可動電極21の変位が生じ
かつ周囲電極22に変位が生じないような範囲である。
このような圧力範囲に含まれる対象であれば、上記気体
以外の一般的な流体も真空センサ11の測定対象に含ま
れる。パイレックス基板13の内部空間S1側の面に
は、ほぼ中央部に、可動電極21に対向するように突出
した凸状のサーボ電極16が形成されている。サーボ電
極16は、別に用意したシリコン基板に半導体製造プロ
セス技術を応用してp型(あるいはn型)のシリコン層
17を形成すると共にエッチングを行うことにより作ら
れる。サーボ電極16の凸部はパイレックス基板13よ
り下方に向かって突出している。サーボ電極16の凸部
の形状は、電極部20の凹所22aの形状とほぼ一致し
ている。実際には図5に示すように、サーボ電極16の
凸部は電極部20の凹所22aに嵌まり込んでいる。サ
ーボ電極16の凸部先端面は可動電極21に対向してお
り、凸部先端面と可動電極21との間の間隔51はおよ
そ10μmに設定されている。またサーボ電極16の凸
部の先端面には溝52が形成されている。溝52は例え
ば格子状のパターンを有している。図2では格子状パタ
ーンを有する溝52が示されている。サーボ電極16に
はシリコン層17とAl電極18を通して外部からサー
ボ電圧が印加されるようになっている。Al電極18は
蒸着等の方法により形成され、シリコン層17の端部は
Al電極18に接続されている。サーボ電極16は、A
l電極18を介して外部回路50(例えば交流ブリッジ
回路またはマイコンで構成される演算処理手段等を含む
回路)に接続され、サーボ電圧が印加される。
【0025】図2に示すように、サーボ電極16の凸部
の先端面は例えば正方形の形状を有し、シリコン層17
の端部はAl電極18に接続されている。サーボ電極1
6の凸部先端面には前述のごとく格子状の溝52が形成
されている。溝52の幅は例えば0.2mm、深さは例
えば0.4mmである。またサーボ電極16の正方形の
凸部先端面において一辺につき例えば10本程度形成さ
れる。また導入口15は例えば4か所に形成されてい
る。なお図1と図2を比較すると、例えば導入口15の
位置や個数が正確に一致していないが、説明の便宜上理
解しやすいように図示されている。また溝52は、図2
中、横方向のみまたは縦方向のみに形成することも可能
である。
【0026】下側のパイレックス基板14の内部空間S
2側の面には、静電容量検出用固定電極24(以下「固
定電極24」と簡略化する)と参照電極25が設けられ
ている。参照電極25は固定電極24の周囲に電気的絶
縁状態で設けられる。固定電極24は可動電極21に対
向して設けられ、参照電極25は周囲電極22に対向し
て設けられている。電極部20に被測定気体の圧力が加
わらない場合において、可動電極21と周囲電極22の
各下面は、同一面となっており、固定電極24と参照電
極25が設けられた面に対して平行になっている。この
とき可動電極21および固定電極24の間隔と周囲電極
22および参照電極25の間隔とは実質的に等しくなっ
ている。固定電極24と参照電極25は例えばシリコン
層で形成される。上記構造に基づき、可動電極21と固
定電極24、周囲電極22と参照電極25の各々によっ
て静電容量が検出される。参照電極25は、後述する計
算式に基づいて特定の値を求めるための静電容量を作り
出す電極であり、製造バラツキをなくすゼロ点補償を行
い、かつ温度依存性をなくす温度補償を行うために設け
られた電極である。
【0027】上記に説明したように、電極部20の可動
電極21の両側には、図中上側に内部空間S1、下側に
内部空間S2が形成される。導入口15を通して外部か
ら被測定気体が内部空間S1に導入されると、当該被測
定気体による圧力が可動電極21に加わり、内部空間S
2が高真空に保たれているので、可動電極21は内部空
間S2側に変位する。可動電極21の周囲を支持する周
囲電極22の部分は、厚膜として形成されているので、
変位しない。
【0028】一方、下側のパイレックス基板14には電
極ピン31,32,33,34が設けられている。各電
極ピン31〜34は、それぞれ、パイレックス基板14
に形成された電極部用貫通孔、固定電極用貫通孔、参照
電極用貫通孔、サーボ電極用貫通孔に接着剤としての導
電性エポキシ樹脂35で固定されている。電極ピン31
は電極部20に接続され、電極ピン32は固定電極24
に接続され、電極ピン33は参照電極25に接続されて
いる。参照電極25は、図4に示すごとく好ましくは固
定電極24の周囲に、これを囲むように配置される。電
極ピン31〜34の各々にはAl電極36が設けられて
いる。また電極ピン34は、シリコンで作られた接続部
37を介して前述のAl電極18およびシリコン層17
に接続され、さらにサーボ電極16に接続される。
【0029】なお図1〜図3で38はシリコンで形成さ
れた支持壁部、図1で39はシリコン層、40は深い窪
み、41はゲッター材である。支持壁部38は、図2お
よび図3に示されるように、電極部20の周囲を囲むよ
うに全周に形成されている。内部空間S2は、窪み40
に収納されたゲッター材41で部材から発生するガスが
吸着され、前述のごとく高真空に保持される。また図1
と図4を比較すると、例えば4つの電極ピン31〜34
の設置位置が正確に一致していないが、図1では4つの
電極ピンの設置関係が明確になるように位置関係を一部
変更して図示している。
【0030】図1に示した構造では、シリコン基板12
に対しその両側に絶縁性かつ高剛性を有するパイレック
ス基板13,14を接合させた積層構造としたが、積層
される両側の基板はパイレックスガラス(コーニング
(株)社製)に限定されず、その代わりにシリコン基板
の材料と同じあるいは非常に近い熱膨張係数を持つ材
料、例えばSDガラス(ホウケイ酸ガラス;ホーヤ
(株)社製)を用いることもできる。
【0031】シリコン基板12は、EPW(エチレンジ
アミンピロカテコール水溶液)やTMAH(水酸化テト
ラメチルアンモニウム)などのエッチング溶液によりウ
ェットエッチングされ、その片面に、底部の少なくとも
一部が平らな凹所を形成し、次にその凹所の表面に半導
体拡散技術によって上記シリコン層23が形成される。
また凹所の端にはゲッター材41を収納するための窪み
40が形成される。
【0032】シリコン基板12とパイレックス基板14
は上記窪み40にゲッター材41を収納した後に真空中
で接合され、内部空間S2が形成される。その後、シリ
コン基板12を上記エッチング溶液により選択エッチン
グして、可動電極21および周囲電極22からなる電極
部20と、支持壁部38とが形成される。
【0033】電極部20に被測定気体の圧力が加わらな
いとき、可動電極21および周囲電極22の各下面が形
成する面と、固定電極24および参照電極25が設けら
れた面との間隔は、例えば10μm程度である。可動電
極21と固定電極24の各々の面積は例えば□4mm
(一辺が4mmの正方形)である。また参照電極25
は、固定電極24と同面積、あるいは固定電極24の面
積に対して一定比率の面積となるように形成されてい
る。可動電極21と固定電極24によって静電容量C1
のコンデンサが構成され、周囲電極22と参照電極25
によって静電容量C2のコンデンサが構成される。
【0034】凸状サーボ電極16は、前述のごとく、電
極部20の周囲電極22と接触しないように、かつ可動
電極21との間の間隔が10μm程度になるように、凹
所22aの内部に入り込んだ状態で配置されている。凸
状サーボ電極16の頂部の表面に形成された溝52の幅
および深さは、サーボ電極16と可動電極21の間の間
隔よりも広くなるように形成されている。
【0035】図6は真空センサ11と外部回路50の関
係を示す。固定電極24は、パイレックス基板14にお
ける対応する貫通孔におけるAl電極36と導電性エポ
キシ樹脂35と電極ピン32を介して外部回路50に接
続され、参照電極25は、パイレックス基板14におけ
る対応する貫通孔におけるAl電極36と導電性エポキ
シ樹脂35と電極ピン33を介して外部回路50に接続
されている。一方、電極部20は、シリコン層23と対
応する貫通孔におけるAl電極36と導電性エポキシ樹
脂35と電極ピン31を介して外部回路50と接続され
ている。なお電極部20は接地電位等の基準電位に保持
される。さらにサーボ電極16は、シリコン層17、A
l電極18、接続部37、シリコン層39、パイレック
ス基板14の対応する貫通孔におけるAl電極36およ
び導電性エポキシ樹脂35と電極ピン34を介して外部
回路50に接続されている。外部回路50では、電極ピ
ン31,32,33との接続関係に基づき上記の静電容
量C1と静電容量C2が入力され、予め用意された下記
の計算式に基づいて特定の値を計算する。そしてこの値
がほぼ0になるように、電極ピン34に対して印加する
サーボ電圧を定め、電極ピン34を通してサーボ電極1
6にサーボ電圧を印加する。印加されたサーボ電圧によ
る静電引力と被測定気体の圧力とが釣り合うと、可動電
極21での変位が0になり、上記特定の値も0になる。
【0036】真空センサ11では、導入口15から被測
定気体が内部空間S1内に入ると、可動電極21に対し
て内部空間S2側に変位させる圧力が加わる。このとき
周囲電極22は被測定気体の圧力によって内部空間S2
側に変位しない。サーボ電極16には、静電容量C1と
静電容量C2を利用して作られた計算式「C1−C2×
(固定電極24の面積)/(参照電極25の面積)」の
値が0となるように、外部回路50によりサーボ電圧が
印加される。サーボ電圧によって可動電極21に対して
可動電極21に加わった圧力と等しい静電引力が逆向き
に加えられる。これにより可動電極21は常に変位のな
い状態に保たれる。静電引力とサーボ電圧の2乗とは比
例関係にあるので、印加したサーボ電圧を検出すること
により、被測定気体により加わった圧力を求めることが
できる。そこで外部回路50には当該関係に基づいて圧
力値を算出する演算部が内蔵され、演算部で算出された
圧力値が計測値として出力される。
【0037】真空センサ11では可動電極21と固定電
極24の間に形成されたギャップの間隔はおよそ10μ
mと狭く設定され、真空センサ11でも真空センサごと
に製造バラツキを有し、温度依存性を有する。しかし本
実施形態による真空センサ11によれば、構造上、各真
空センサで圧力が加わっていない状態で可動電極21お
よび固定電極24の間隔と周囲電極22および参照電極
25の間隔とが等しいので、回路設計上、製造バラツキ
および温度依存性に拘らず、圧力が加わっていない場合
の上記計算式「C1−C2×(固定電極24の面積)/
(参照電極25の面積)」の値は0になる。さらに被測
定気体が導入口15から入ってその圧力を検出する場
合、「C1−C2×(固定電極24の面積)/(参照電
極25の面積)」が0となるように、すなわち静電引力
と圧力が釣り合うように、サーボ電極16にサーボ電圧
を印加して可動電極21の位置を常に変位のない状態に
保つことができる。従って真空センサ11による圧力検
出は、構造上および制御の回路構成上、電極の間のギャ
ップ間隔に関する真空センサごとの製造バラツキおよび
温度依存性の影響を受けない。
【0038】本実施形態による真空センサ11では、感
圧作用を有する電極部20のほぼ中央に圧力を受けて変
位する肉薄の平たい可動電極21を形成し、周囲に圧力
で変位しない肉厚の周囲電極22を形成した。可動電極
21は質量が小さく、また周囲電極22を一体化して電
極部20を作っているため、剛性が高くなり、振動およ
び衝撃により電極の位置関係は変化しにくく、真空セン
サの動作を安定化させることができる。
【0039】さらに凸状サーボ電極16の先端面には所
定の寸法および本数の溝52が掘られており、そのた
め、サーボ電極16と可動電極21の間の間隙のコンダ
クタンスは、溝がない場合のサーボ電極と可動電極の間
の間隙のコンダクタンスよりも大きくなるので、導入口
15から内部空間S1へ侵入する被測定気体は、溝52
を通じて容易に短時間にサーボ電極16と可動電極21
の間の間隙に充満され、その結果、短時間に内部空間S
1に充填される。このため真空センサ11の応答性が改
善され、測定時間が短縮化される。また具体的な応答速
度に関しては、どのような溝をサーボ電極16の先端面
に形成するかというモデルに応じて異なるが、一例を述
べると、溝なしに比較して溝ありの方が、応答速度を4
〜5倍に高めることができる。従って、測定のための応
答時間は1/4〜1/5に短縮される。
【0040】また、可動電極21に対向して最も近接し
ているサーボ電極16の先端表面の面積は、溝を設けな
かった場合に比較して減少するが、サーボ電極16と可
動電極21の間の静電サーボ力は両者の間の距離の二乗
に逆比例し、電位差の二乗に正比例するため、距離の僅
かな短縮および電位差の僅かな増加により静電サーボ力
の減少を補うことができる。
【0041】前述の実施形態は次のように変更すること
ができる。薄くて平らな構造の可動電極21をボロンを
高濃度に注入したp型のエッチングストップ層により形
成したが、リンイオンを注入してn型にすることもでき
る。また薄くて平らな構造の可動電極21の平面形状の
大きさは□4mm、厚さは5μmであることが好ましい
が、可動電極の寸法はこれに限定されず、形は必ずしも
矩形である必要はない。圧力により可動可能なダイアフ
ラム状であれば、可動電極はいかなる形状であってもよ
い。またパイレックス基板13に導入口21を形成した
が、これに限らず、被測定気体が内部空間S1に導入さ
れればよいので、他のパイレックス基板14で内部空間
S1に面しているいずれかの領域に形成することもでき
る。
【0042】図7に本発明に係る真空センサの他の実施
形態を示す。図7において、図1で示した要素と実質的
に同一の要素には同一符号を付して説明を省略する。相
違する点だけを説明する。サーボ電極16には凸部の先
端表面だけでなく、p型(あるいはn型)シリコン層1
7に達するように複数の溝53が形成されている。さら
に被測定気体を内部空間S1に導入するための導入口
は、導入口15Aとしてパイレックス基板13における
サーボ電極16が設けられた場所に対応して形成され、
導入口15Aの形成箇所に対応する位置のシリコン層1
7の部分には当該導入口と同等の孔が形成されている。
導入口15Aと孔からなる気体通路は、サーボ電極16
の各溝53につながっている。その他の構成は、図1で
説明した真空センサの構成と同じである。以上の構成に
よって、導入口15Aから導入された被測定気体は、シ
リコン層17の孔、さらにサーボ電極16の各溝53、
サーボ電極・可動電極の間の間隙を経由して内部空間S
1に導入される。かかる構成によれば、導入口をパイレ
ックス基板13以外の別の場所にあける必要はないの
で、若干小型にできる利点がある。
【0043】次に、図8〜図10を参照して、本発明に
係る真空センサの電極構造、外部回路、および被測定気
体計測方法の好適な実施形態について説明する。これら
の図において、前述した実施形態で説明した要素と実質
的に同一の要素には同一の符号を付している。図8はサ
ーボ電極16、可動電極21、周囲電極22、固定電極
24、参照電極25の関係を拡大して示した部分断面図
で、実質的に図1に示した構成と同じである。なお図8
では、図1に比較して、その上下関係を反対にして示
し、また横方向および縦方向の寸法尺度、サーボ電極と
電極部の位置関係を異ならせて示している。図9は固定
電極24と参照電極25の配置例の拡大図である。図1
0は、前述の外部回路50の具体的な回路例と各電極と
の結線関係を示している。
【0044】図8において、前述の通り、中央に位置す
るシリコン基板の部分には、可動電極21と、その周囲
に可動電極21を支持する周囲電極22が形成されてい
る。可動電極21の下側には、凹所22aに嵌まり込む
位置関係で、サーボ電極16がパイレックス基板13の
内側面上に形成されている。なおこの実施形態では、電
極同士の関係に関する構造に着目するため、サーボ電極
16の凸部先端面の溝の図示は省略されている。またサ
ーボ電極16と可動電極21の間の間隔は10μmであ
るが、図は寸法的には誇張して描かれている。他方、可
動電極21の上側には、パイレックス基板14の上側面
に可動電極21に対応してほぼ正方形の平面形状を有す
る固定電極24が設けられ、周囲電極22に対応して矩
形リング状の参照電極25が設けられている。
【0045】図1および図6で既に説明されたことであ
るが、図10に示されるごとく、可動電極21および周
囲電極22に接続される電極ピン31、固定電極24に
接続される電極ピン32、参照電極25に接続される電
極ピン33、さらにサーボ電極16に接続される電極ピ
ン34が設けられている。また可動電極21と固定電極
24の間には上記静電容量C1が形成され、可動電極2
1と電気的に同電位に保持される周囲電極22と参照電
極25の間には上記静電容量C2が形成され、可動電極
21とサーボ電極16の間には静電容量C3が形成され
ている。
【0046】前述の外部回路50は、図10において3
つの回路50A,50B,50Cに分けて示されてい
る。回路50Aは第1の静電容量検出用回路(第1検出
回路という)であり、回路50Bは電圧印加用回路(印
加回路という)であり、回路50Cは第2の静電容量検
出用回路(第2検出回路という)である。第1検出回路
50Aには、可動電極21(および周囲電極22)と固
定電極24と参照電極25が接続されている。印加回路
50Bには、可動電極21(および周囲電極22)が接
続され、かつ切換スイッチ61を介してサーボ電極16
が接続され得る。第2検出回路50Cには、上記切換ス
イッチ61を介してサーボ電極16が接続され得る。第
1検出回路50Aは、前述の「C1−C2×(固定電極
24の面積)/(参照電極25の面積)」の計算を行
い、この計算値に比例する電圧V1を印加回路50Bに
対して出力する。印加回路50Bは、第1検出回路50
Bからの電圧V1を入力する。印加回路50Bは、切換
スイッチ61を介してサーボ電極16と接続されている
とき、上記電圧V1が最終的に0になるように、当該電
圧V1に基づいてサーボ電圧を生成し、切換スイッチ6
1を介してサーボ電極16に接続されていることを条件
に、サーボ電極16に与える。このサーボ電圧はサーボ
電極16と可動電極21の間に印加される。この場合
に、可動電極21は例えば接地電位に保持されている。
切換スイッチ61が第2検出回路50C側に接続されて
いるときには、第2検出回路50Cは静電容量C3を検
出する。
【0047】最初に圧力が低い被測定気体を測定する例
を説明する。
【0048】まず可動電極21に圧力が加わっていない
ときには、可動電極21と固定電極24の間の間隔、お
よび周囲電極22と参照電極25の間の間隔は等しくな
るように設定され、静電容量C1,C2の比は固定電極
24と参照電極25の面積比に等しくなる。従って、可
動電極21に圧力が加わっていないとき、「C1−C2
×(固定電極24の面積)/(参照電極25の面積)」
の計算値は、可動電極と固定電極の間隔の製造バラツキ
に関係なく、0になる。
【0049】次に切換スイッチ61によってサーボ電極
16が印加回路50Bと接続されているとする。可動電
極21に被測定気体による低い圧力が加わるとき、第1
検出回路50Bは、前述の静電容量C1,C2によって
決まる「C1−C2×(固定電極24の面積)/(参照
電極25の面積)」の計算値が0に維持されるように、
可動電極21とサーボ電極16の間にサーボ電圧を印加
する。このようにサーボ電圧を可動電極とサーボ電圧の
間に印加することは、可動電極21を、被測定気体の圧
力に抗して、サーボ電圧により発生する静電引力により
圧力が加わっていないときと同じ位置に戻すことを意味
する。このとき、サーボ電圧による静電引力と被測定気
体による圧力は可動電極21において釣り合った状態に
ある。静電引力とサーボ電圧の二乗とは比例関係にある
ので、印加したサーボ電圧を取り出すことにより、被測
定気体により加わった圧力を求めることができる。
【0050】被測定気体の生じる圧力の全範囲に対して
釣り合うサーボ電圧による静電引力を働かせることが理
想であるが、実際には、被測定気体の圧力が大気圧に近
づくに従って印加するサーボ電圧を高電圧する必要が生
じ、真空センサの小型化に併せて回路を小型化する上で
実用的ではない。
【0051】そこで、本実施形態による真空センサで
は、サーボ電極16に印加するサーボ電圧が実用範囲を
越える場合には、切換スイッチ61によってサーボ電極
16との接続関係を、電圧印加用の印加回路50Bから
第2検出回路50Cに切り換え、この第2検出回路50
Cによって静電容量C3を検出するようにする。被測定
気体による高い圧力が可動電極21に加わる場合、静電
容量C3を構成する可動電極21とサーボ電極16の間
の間隔が大きくなる。このため、被測定気体の圧力が加
わっていないときの可動電極21とサーボ電極16の間
の間隔を狭く構成することが可能であり、サーボ電圧を
印加しない方式でありながら高い圧力領域で、圧力に対
する静電容量の変化率を大きくすることができる。図1
1に、可動電極21とサーボ電極16の間の静電容量C
3の実測例を示す。この実測例によれば約100Pa以
上から大気圧に至る圧力領域R1で良好な圧力依存特性
が見られる。また100Pa以下の低い圧力領域R2で
は、前述のサーボ電圧を印加する方式で圧力を測定する
ことが可能である。このように、上記の実施形態による
真空センサによれば、切換スイッチ61を切り換えるこ
とによって、被測定気体の圧力が低い領域R2と高い領
域R1のそれぞれに応じて、被測定気体の圧力を測定す
ることができ、小型の真空センサであって、広い圧力範
囲R3を測定することができる。
【0052】図8〜図10で説明した真空センサにおい
ても、前述した最初の実施形態と同様に、サーボ電極の
凸部における可動電極に対向する表面の箇所に、コンダ
クタンスを高くするための溝や、同様な作用を発揮する
気体導入口につながる溝を形成することができるのは勿
論である。
【0053】前述の実施形態では、電極部を形成した層
はシリコン基板で形成したが、これに限定されない。ま
たシリコン基板の両側にガラス基板を設けたが、これに
限定されず、絶縁性および所要の剛性を有する任意の基
板を用いることができる。
【0054】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、次の効果を奏する。
【0055】被測定気体の圧力に受けて変位する可動電
極を電極部のほぼ中央に形成し、その周囲に肉厚の周囲
電極を形成したため、従来の真空センサに比較して中央
に重り部分がなく、振動および衝撃による影響を排除で
き、安定した動作を行う真空センサを実現でき、振動等
の影響に強く安定して検出動作を行うことができる。電
極部に圧力が加わっていない状態で、可動電極と周囲電
極の各下面が同一面となり、かつ可動電極と固定電極の
間隔、周囲電極と参照電極の間の間隔が等しくなる構造
としたため、可動電極、周囲電極、固定電極、参照電極
の各々を設計目的に応じて再現性良くかつ歩留まり良く
作ることができ、圧力のない状態での可動電極と固定電
極間の静電容量、周囲電極と参照電極間の静電容量の比
を設計通りに歩留まり良く実現できる。真空センサごと
の電極間のギャップ間隔の製造バラツキも補償すること
ができる。電極部に圧力が加わる状態では、周囲電極・
参照電極間の静電容量に固定電極面積を参照電極面積で
割った値を掛け、この値を可動電極・固定電極間の静電
容量の値から引くという操作を演算処理により実施し、
差し引かれた値が実質的に0となるようにサーボ電圧を
印加し、可動電極の変位を0に保つように構成したた
め、真空センサごとの電極間のギャップ間隔の製造バラ
ツキを解消し、温度に依存しない正しい圧力指示値を得
ることができる。またサーボ式の構造を採用することに
より肉薄の可動電極に機械的歪みが生じないようにした
ため、真空センサに機械疲労が加わらず、真空センサの
寿命を長くでき、長期に渡って信頼性の高い測定を行う
ことができる。
【0056】特に可動電極に極めて近い距離で接近させ
て配置させたサーボ電極の凸部先端面に溝(あるいは気
体導入口につながる深い溝)を形成するようにしたた
め、被測定気体を所定の内部空間に導入するときに可動
電極・サーボ電極の間の間隙のコンダクタンスを高くす
ることができ、被測定気体の導入速度を高め、真空セン
サとしての応答性を高めることができ、測定時間を短縮
できる。
【0057】また被測定気体の圧力を測定する外部回路
を、可動電極・固定電極間の静電容量と周囲電極・参照
電極間の静電容量とを利用してサーボ制御用電圧を生成
して低い圧力を検出するための第1回路部分と、サーボ
電極と可動電極の間の静電容量を検出して高い圧力を検
出するための第2回路部分と、圧力の範囲に応じて第1
回路部分と第2回路部分を切り換える切換手段とによっ
て構成したため、1つの小型の真空センサを用いて広い
範囲の圧力測定を行うことができ、かつ動作特性の良い
小型で高感度の圧力測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサーボ式静電容量型真空センサの
代表的実施形態を概略的に示す縦断面図である。
【図2】図1におけるA−A線矢視断面図である。
【図3】図1におけるB−B線矢視断面図である。
【図4】図1におけるC−C線矢視断面図である。
【図5】実際の寸法関係を考慮し具体性を高めて示した
サーボ電極と電極部の部分断面図である。
【図6】真空センサと外部回路の関係を示す構成図であ
る。
【図7】本発明に係るサーボ式静電容量型真空センサの
他の実施形態を示す縦断面図である。
【図8】本発明に係るサーボ式静電容量型真空センサの
検出部のみを示す部分縦断面図である。
【図9】図8に示した検出部における固定電極と参照電
極の平面図である。
【図10】検出部と外部回路との接続関係を詳しく示す
回路構成図である。
【図11】可動電極とサーボ電極の間の静電容量−圧力
特性を示すグラフである。
【図12】従来のサーボ式静電容量型真空センサの要部
縦断面図である。
【符号の説明】
11 サーボ式静電容量型真空センサ 12 シリコン基板 13,14 パイレックス基板 15,15A 導入口 16 サーボ電極 20 電極部 21 可動電極 22 周囲電極 24 静電容量検出用固定電極 25 参照電極 31〜34 電極ピン 35 エポキシ樹脂 50 外部回路 50A 第1検出回路 50B 印加回路 50C 第2検出回路 52,53 溝 61 切換スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 葭村 昭子 東京都府中市四谷5丁目8番1号 アネル バ株式会社内 Fターム(参考) 2F055 AA40 BB01 BB08 CC02 DD05 DD07 EE05 EE25 FF07 FF11 FF17 GG11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極用基板を、絶縁性と高剛性を有する
    第1基板と第2基板の間に配置し、前記電極用基板と前
    記第1基板、前記電極用基板と前記第2基板をそれぞれ
    接合して三層構造を形成し、 前記電極用基板は電極部を備え、前記電極部と前記第1
    基板の間には気体導入口を通して外部と通じる第1内部
    空間が形成され、前記電極部と前記第2基板の間には高
    真空状態に保持される第2内部空間が形成され、前記電
    極部は前記気体導入口から前記第1内部空間に導入され
    た気体の圧力を受け、 前記電極部は、前記気体の圧力を受けて変位する可動電
    極と、前記可動電極の周囲に前記可動電極を支持するよ
    うに形成されかつ前記気体の圧力を受けても変位しない
    周囲電極とからなり、前記可動電極の前記第2内部空間
    側の面と前記周囲電極の前記第2内部空間側の面は同一
    面として形成され、 前記第2基板における前記第2内部空間側の面に、前記
    可動電極に対向する固定電極と、前記周囲電極に対向す
    る参照電極を設け、 前記第1基板における前記第1内部空間側の面に、前記
    可動電極に接近して対向するサーボ電極を設け、さらに
    前記可動電極に対向する前記サーボ電極の表面に溝を設
    けた、 ことを特徴とするサーボ式静電容量型真空センサ。
  2. 【請求項2】 前記サーボ電極は、前記可動電極に接近
    するように突き出た凸形状を有し、前記溝は、前記可動
    電極と前記サーボ電極の間の間隙のコンダクタンスを高
    くすることを特徴とする請求項1記載のサーボ式静電容
    量型真空センサ。
  3. 【請求項3】 前記気体導入口は、前記サーボ電極が設
    けられた前記第1基板に形成されることを特徴とする請
    求項1または2記載のサーボ式静電容量型真空センサ。
  4. 【請求項4】 前記気体導入口は、前記第1基板におけ
    る前記サーボ電極が設けられた箇所に対応して形成さ
    れ、前記サーボ電極の前記表面に形成された前記溝は前
    記気体導入口に通じるように深く形成されることを特徴
    とする請求項3記載のサーボ式静電容量型真空センサ。
  5. 【請求項5】 電極用基板を、絶縁性と高剛性を有する
    第1基板と第2基板の間に配置し、前記電極用基板と前
    記第1基板、前記電極用基板と前記第2基板をそれぞれ
    接合して三層構造を形成し、 前記電極用基板は電極部を備え、前記電極部と前記第1
    基板の間には気体導入口を通して外部と通じる第1内部
    空間が形成され、前記電極部と前記第2基板の間には高
    真空状態に保持される第2内部空間が形成され、前記電
    極部は前記気体導入口から前記第1内部空間に導入され
    た気体の圧力を受け、 前記電極部は、前記気体の圧力を受けて変位する可動電
    極と、前記可動電極の周囲に前記可動電極を支持するよ
    うに形成されかつ前記気体の圧力を受けても変位しない
    周囲電極とからなり、前記可動電極の前記第2内部空間
    側の面と前記周囲電極の前記第2内部空間側の面は同一
    面として形成され、 前記第2基板における前記第2内部空間側の面に、前記
    可動電極に対向する固定電極と、前記周囲電極に対向す
    る参照電極を設け、 前記第1基板における前記第1内部空間側の面に、前記
    可動電極に接近して対向するサーボ電極を設け、 前記可動電極と前記固定電極の間の静電容量と、前記周
    囲電極と前記参照電極の間の静電容量とを入力して、前
    記可動電極の変位をゼロにするサーボ制御用電圧を生成
    する第1検出回路と、 前記第1検出回路の出力電圧を入力して前記サーボ電極
    にサーボ電圧を印加する印加回路と、 前記可動電極と前記サーボ電極の間の静電容量を検出す
    る第2検出回路と、 前記気体の圧力が低いときは前記第1検出回路と前記印
    加回路の経路を能動状態に保持し、前記気体の圧力が高
    いときには前記第2検出回路を能動状態に保持する切換
    手段と、を備えたことを特徴とするサーボ式静電容量型
    真空センサ。
  6. 【請求項6】 前記可動電極に対向する前記サーボ電極
    の表面に前記可動電極と前記サーボ電極の間の間隙のコ
    ンダクタンスを高くする溝が設けられることを特徴とす
    る請求項5記載のサーボ式静電容量型真空センサ。
  7. 【請求項7】 前記気体導入口は、前記第1基板におけ
    る前記サーボ電極が設けられた箇所に対応して形成さ
    れ、前記サーボ電極の前記表面に形成された前記溝は前
    記気体導入口に通じるように深く形成されることを特徴
    とする請求項6記載のサーボ式静電容量型真空センサ。
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