JP2001124213A - シール及び保護用のシールド - Google Patents

シール及び保護用のシールド

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JP2001124213A JP2000286684A JP2000286684A JP2001124213A JP 2001124213 A JP2001124213 A JP 2001124213A JP 2000286684 A JP2000286684 A JP 2000286684A JP 2000286684 A JP2000286684 A JP 2000286684A JP 2001124213 A JP2001124213 A JP 2001124213A
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J Edwards Timothy
ティモシー・ジェイ・エドワーズ
Carmin J Quartapella
カーミン・ジェイ・クォータペラ
Kenneth Murphy
ケニス・マーフィー
Robert A Rey
ロバート・エイ・レイ
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Green Tweed of Delaware Inc
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Sealing Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エラストマー製のシールが流体と接触するの
を阻止するシールドを有するシール装置を提供すること
である。 【解決手段】 シール胴部13が、第1の材料10より
も全体的に硬質の第2の材料12を含む。第2の材料1
2は、シール胴部13を断面方向から見た場合に、シー
ル胴部13の横方向の側部17の少なくとも一部分に沿
って全体的に配置され、シールド25を形成する。シー
ルド25は第1の材料10と面一の形態とされ、シール
胴部13の外側周囲部分は、シール胴部13を非圧縮状
況下に断面方向から見た場合に全体的に円形の円滑な形
状を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本件出願は、35U.S.
C.§120の下に、1999年9月27日の“Com
bination Seal Element and
Protective Shield”と題する、米
国特許仮出願番号第60/156,157号の優先権を
主張するものである。本発明は、シール装置に関し、詳
しくは、シールを、シール装置と隣接する第1表面及び
第2表面間を流れる流体と接触させないように保護する
シールに関する。
【0002】
【従来の技術】最も一般的なシールはO−リングであ
る。O−リングは、円形断面の連続する環であり、代表
的には、天然あるいは合成ゴムのような、弾性流動性の
材料あるいはエラストマー材料から作成される。O−リ
ングは、対向する静置表面あるいは比較的動的な、合致
する一対の表面の一方に形成した、環状のシールグラン
ド内に位置決めされるようになっている。対向して配置
された2つの合致表面間を低い流体圧力下にシールする
ためには、通常、少なくとも幾分かの前負荷が必要とさ
れる。ゴム製のO−リングは、主に、その簡単さ、初期
費用の低さ、もっと硬質の材料で作成したシール環で必
要とされるよりも実質的にずっと小さい合計力を合致表
面間に加えるのみで、一般に満足されるシール効果が得
られることから、シールとして傑出したものである。
【0003】しかしながら、O−リングと隣接する2つ
の合致表面間には相対運動が生じ、そうした運動が反復
して生じるとO−リングの外側表面が摩滅し、結局、摩
滅部分が剥離する。この状況は金属構造物における摩損
と類似するものであり、O−リングの急速な劣化を招
く。O−リングと、被シール表面との間の距離を変化さ
せる角度偏倚が生じると、生じた空間にO−リングが押
し込まれてO−リングに厳しい変形が生じ、またある場
合には、O−リングがシールグランドから外れ、あるい
は押し出されることもある。更に、ゴム製のO−リング
は摩擦係数が比較的高いこと、また、その固有の材料特
性から、幾つかの高圧用途に対しては一般に不向きであ
る。O−リングに関して特に議論したが、上述した問題
は、弾性のゴム様材料から形成したシールのその他の多
くの形式あるいは設計形状において共通したものであ
る。
【0004】弾性材料から作製したシールの高圧下にお
ける性能を改善するべく、様々な構造改変シールが開発
されている。例えば、ある改善形態ではシールの断面形
状が変更され、他の例では、もっと硬質の材料、例えば
ポリウレタン及びポリテトラフルオエチレン(“PTF
E”)からシールが作成された。硬質の材料は、ゴム材
よりも比較的広い圧力範囲において安定した寸法特性を
維持し、従って、より高圧のシステムに対して好適であ
る。更に、工業材料として、PTFEには、通常は従来
の多くの金属及び高分子材料を劣化させる過酷な化学的
環境の中で使用するための実用性がある。PTFEは、
260℃もの高温から−273℃もの低温までの広い温
度範囲で使用することもできる。しかしながら、低圧下
で適切なシールを創出する(硬質材料を使用して)ため
には、初期負荷を、もっと軟質の材料の場合に必要とさ
れるよりも実質的に高くする必要がある。
【0005】弾性材料製のシールの損耗特性を改善する
べく開発されたその他の構造改変例では、米国特許第
3,918,726号に示されるようなシール環を構成
するエラストマー材料に、材料挿入体(PTFE製の)
が組み込まれる。材料挿入体は、シール材料の取り扱い
及び組み立てを許容するに十分な柔軟性を有し、しか
も、圧力、即ち、シールグランドと対向する合致表面の
滑り運動や角度偏倚によって生じる摩滅、押し出し、変
形に対する抵抗性がある。
【0006】上述した材料挿入体は、それが第2表面を
形成することでシール材料を摩滅から保護するものの、
合致する2つの表面間を流れる流体からはシールを十分
に保護しない。挿入体は、シールを、主に、シールグラ
ンドに対向する合致表面による損傷から保護するべく設
計されたものであり、従って、半導体製造設備その他
の、腐食性流体環境内で使用するためには適していな
い。斯くして、上述の材料挿入体は、流体の、シールを
横断しての通過を防止することはできるが、流動する流
体と、エラストマー製の比較的軟質のシールとの接触を
防止することはできない。更には、材料挿入体は、合致
する2つの表面間に形成された単一のシールの一部分で
あり、単一のシールは材料挿入体とエラストマー材料と
を組み合わせて形成される。従って、材料挿入体は、シ
ールを第2の表面との接触から保護するに過ぎない。ま
た、材料挿入体は比較的軟質の、エラストマー製のシー
ルを、それが捻り運動を受けるに際しては尚、第2の表
面から保護するが、高温あるいは腐食性流体からの保護
に関してはあまり有効ではない。本発明のシール装置は
従来製品の上述した問題を解決するものである。本発明
のシール装置の各実施例においては、シールドが、エラ
ストマー製のシールと流体との接触を阻止するべく配向
される。流体との接触を阻止することにより、シール装
置の使用寿命が増大され、従って、本発明のシール装置
を使用する製造者における休止時間及び関連する維持費
が低減される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】エラストマー製のシー
ルが流体と接触するのを阻止するシールドを有するシー
ル装置を提供することである。解決しようとする他の課
題は、流体との接触を阻止することにより、シール装置
の使用寿命が増大され、従って、シール装置を使用する
製造者における休止時間及び関連する維持費が低減され
るシール装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】該略すれば、本発明の1
実施例は、第1の胴部におけるシールグランド内で使用
される、第1の胴部と第2の胴部との間にシールを形成
するためのシール装置に関する。シールグランドは、底
面と、底面から伸延する第1の側面及び第2の側面とを
有する。シール装置は、圧縮しない状態で断面方向から
見た場合に、全体的に最も上方の部分及び全体的に最も
下方部分を備えた、全体的に円形形状のシール胴部を含
む。シール胴部は、少なくとも部分的に変形自在である
第1の材料を含み、第1の材料は、全体的に、少なくと
も部分的に前記全体的に最も上方の部分に沿って配置さ
れ且つ少なくとも部分的に前記全体的に最も下方の部分
に沿って配置され、シール胴部を、シールグランド内に
挿通し且つ少なくとも部分的に配置した場合に、シール
グランドの底面と接触する。シール胴部は、第1の材料
よりも硬質の第2の材料を含む。第2の材料は、シール
胴部を断面方向から見た場合にシール胴部の少なくとも
横方向の側部の一部分に沿って全体的に配置され、それ
により、シールドにして、第1の材料と面一となる形態
を有し、シール胴部を非圧縮状態で断面方向から見た場
合に、シール胴部の外側周囲部分が全体的に円形の円滑
な形状を呈するシールドを形成する。かくして、シール
胴部をシールグランド内に位置決めし且つ圧縮すると、
第1の胴部と第2の胴部との間に第1の材料によるシー
ルが形成されると共に、シールドによる追加のシールが
形成され、それにより、第1の胴部と第2の胴部との間
での流体流れが防止される一方で、シール装置の作動寿
命が延長される。
【0009】本発明は、その別態様において、第1の胴
部内のシールグランド内で使用し、第1の胴部と第2の
胴部との間にシールを形成するためのシール装置を指向
する。シールグランドは、底面と、底面から伸延する第
1及び第2の側面とを有する。シール装置は、シール胴
部を非圧縮状態で断面方向から見た場合に、全体的に最
も上方の部分と全体的に最も下方の部分とを有するシー
ル胴部を含む。シール胴部は、少なくとも部分的に変形
自在である第1の材料を含み、第1の材料は、全体的
に、少なくとも部分的に前記全体的に最も上方の部分に
沿って配置され且つ少なくとも部分的に前記全体的に最
も下方の部分に沿って配置される。第1の材料は、シー
ル胴部を、シールグランド内に挿通し且つ少なくとも部
分的に配置した場合に、シールグランドの底面と接触す
る。シール胴部は、第1の材料よりも硬質の第2の材料
を含む。第2の材料は、シール胴部を断面方向から見た
場合に、全体的に、シール胴部の少なくとも横方向の側
部の一部分に沿って配置され、また、第2の材料の少な
くとも一部分が、第1の材料から離間する様式下に配置
された全体的に矩形形状のシールドを形成する。かくし
て、シール胴部をシールグランド内に位置決めし且つ圧
縮すると、第1の胴部と第2の胴部との間に第1の材料
によるシールが形成され、また、シールドによる追加の
シールが形成され、それにより、第1の胴部と第2の胴
部との間での流体流れが防止される一方で、シール装置
の作動寿命が延長される。
【0010】本発明は、その別態様において、第1の胴
部内のシールグランド内で使用し、第1の胴部と第2の
胴部との間にシールを形成するためのシール装置を指向
する。シールグランドは、底面と、底面から伸延する第
1及び第2の側面とを有する。シール装置は、シール胴
部を圧縮しない状態で断面方向から見た場合に、全体的
に最も上方の部分と、全体的に最も下方の部分とを有す
るシール胴部を含む。シール胴部は、少なくとも部分的
に変形自在である第1の材料を含み、第1の材料は、全
体的に、少なくとも部分的に前記全体的に最も上方の部
分に沿って配置され且つ少なくとも部分的に前記全体的
に最も下方の部分に沿って配置される。第1の材料は、
シール胴部を、シールグランド内に挿通し且つ少なくと
も部分的に配置した場合にシールグランドの底面と接触
する。シール胴部は、第1の材料よりも硬質の第2の材
料を含む。第2の材料は、シール胴部を断面方向から見
た場合に、全体的に、シール胴部の少なくとも横方向の
側部の一部分に沿って配置され、また、第2の材料の少
なくとも一部分が、第1の材料から離間する様式下に配
置された全体的にL字形状のシールドを形成する。かく
して、シール胴部をシールグランド内に位置決めし且つ
圧縮すると、第1の胴部と第2の胴部との間に第1の材
料によるシールが形成され、また、シールドによる追加
のシールが形成され、それにより、第1の胴部と第2の
胴部との間での流体流れが防止される一方で、シール装
置の作動寿命が延長される。
【0011】本発明は、その別態様において、第1の胴
部内のシールグランド内で使用し、第1の胴部と第2の
胴部との間にシールを形成するためのシール装置を指向
する。シールグランドは、底面と、底面から伸延する第
1及び第2の側面とを有する。シール装置は、シール胴
部を非圧縮状態で断面方向から見た場合に、全体的に最
も上方の部分と、全体的に最も下方の部分とを有するシ
ール胴部を含む。シール胴部は、少なくとも部分的に変
形自在である第1の材料を含み、第1の材料は、全体的
に、少なくとも部分的に前記最も上方の部分に沿って配
置され且つ少なくとも部分的に前記全体的に最も下方の
部分に沿って全体的に配置される。第1の材料は、シー
ル胴部を、シールグランド内に挿通し且つ少なくとも部
分的に配置した場合にシールグランドの底面と接触す
る。シール胴部は、第1の材料よりも硬質の第2の材料
を含む。第2の材料は、シール胴部を断面方向から見た
場合に、全体的に、シール胴部の少なくとも横方向の側
部の一部分に沿って配置され、シールの高圧側に面して
位置付けられたシールドを形成する。かくして、シール
胴部をシールグランド内に位置決めし且つ圧縮すると、
第1の胴部と第2の胴部との間に第1の材料によるシー
ルが形成され、また、シールドによる追加のシールが形
成され、それにより、第1の胴部と第2の胴部との間で
の流体流れが防止される一方で、シール装置の作動寿命
が延長される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下で使用する用語は都合上のも
のであり、これに限定するものではない。“右”、
“左”、“下方”、“上方”等の文言は図面内での方向
を参照して使用される。“内側”及び“外側”とは、シ
ール装置及びその関連部品の幾何学的中心に対し、夫
々、向かう方向及び離れる方向を意味するものとする。
用語には、上述の文言、その派生語、並びに類似の意味
を持つものが含まれる。“流体”とは、“液体、気体、
プラズマその他”を含むものとする。“高圧側”とは、
シールの“高圧”の側に特定の最小圧力が存在しなけれ
ばならないことを意味するものではない。“高圧側”と
は、シールの2つの側部間における相対圧力差に対して
のみ参照される。例えば、シールの第1の側部27を
“高圧側”として参照する場合、シールの第2の側部2
9がシールの第1の側部27よりも低圧であることのみ
が導出される。
【0013】図1〜図6を参照するに、本発明に従うシ
ール装置の好ましい実施例が全体を番号11で示されて
いる。一般に、シール装置11の3つの実施例が第1の
胴部15内のシールグランド14内で使用され、第1の
胴部15と第2の胴部16との間にシールを形成する。
シールグランド14は、底面58と、底面58から伸延
する、第1の側面60A及び第2の側面60B、とを有
する。
【0014】シール装置11の好ましい第1実施例はシ
ール胴部13を含み、シール胴部13は、非圧縮状況下
に断面方向から見ると(図1、図3及び図5)全体的に
円形であり、全体的に最も上方の部分19と、全体的に
最も下方の部分21とを有している。シール胴部13
は、一般に、少なくとも部分的に変形自在の第1の材料
10を含み、第1の材料10は、少なくとも部分的に前
記全体的に最も上方の部分19に沿って配置され且つ少
なくとも部分的に前記全体的に最も下方の部分21に沿
って配置される。第1の材料10は、シール胴部13を
シールグランド14内部に挿通し且つ少なくとも部分的
に配置した場合に、シールグランド14の底面58と接
触する。
【0015】シール胴部13は、第1の材料10よりも
全体的に硬質の第2の材料12をも含む。第2の材料1
2は、シール胴部13を断面方向から見た場合に、シー
ル胴部13の横方向の側部17の少なくとも一部分に沿
って全体的に配置され、シールド25を形成する。好ま
しい第1実施例において、シールド25は第1の材料1
0と面一の形態とされ、シール胴部13の外側周囲部分
は、シール胴部13を非圧縮状況下に断面方向から見た
場合に全体的に円形の円滑な形状を有する。
【0016】シール胴部13をシールグランド14内に
位置決めし且つ圧縮すると、第1の胴部15と第2の胴
部16との間に、第1の材料10によるシールが形成さ
れ、また、シールド25によって追加のシールが形成さ
れ、かくして、第1の胴部15と第2の胴部16との間
での流体流れが防止される一方で、シール装置11の作
動寿命が延長される。
【0017】図1及び図2を参照するに、シール装置1
1の好ましい第1実施例が示される。シール装置11
は、シールグランド14内に位置決めされ、第2の材料
12がシールグランド14の第2の側面60Bに向けら
れている。断面方向から見た場合、そうである必要はな
いが、シール胴部13は全体的に円形形状を有している
のが好ましい。従って、シール胴部13は、本発明の範
囲を逸脱することなく、円形、楕円、長円その他の形状
を有し得る。
【0018】当業者には、シール胴部13は、本発明の
範囲を逸脱することなく、断面方向から見た場合に、六
角形、八角形、三角形、不定形その他の形状を有し得る
ことを認識されよう。第2の材料12は、比較的軟質の
第1の材料10を保護するために、シール装置11の外
側表面に沿って位置決めするのが好ましい。
【0019】シール胴部13の好ましい第1実施例が、
平面として見た場合に、O−リング形態を有するのが好
ましいが、第1〜第3実施例におけるシール胴部13
は、本発明の範囲を逸脱することなく様々の形態を有し
得るものとする。例えば、平面的に見た場合に、シール
胴部13は、製造用設備で使用する、O−リング、直
線、台形その他の多角形、楕円、不定形、その他任意の
形状(例えば、半導体製造設備におけるゲート弁には、
一般に、全体的に矩形形状のシールが使用される)を有
し得る。
【0020】シールグランド14は、シール装置11を
受けるための相当形状を有し且つ第1の胴部15内に位
置決めされるのが好ましい。シールグランド14は、三
つの好ましい実施例において、これを断面方向から見た
場合に(図1〜6)、全体的に矩形形状であるのが好ま
しいが、当業者には、本発明の精神及び範囲から逸脱す
ることなく、特定の用途条件次第において、その他の断
面形状のシールグランド幾何学を使用し得ることを認識
されよう。また、その他の用途において、シールグラン
ド14の断面幾何学に特定の差異を持たせることも可能
である。例えば、そうした差異には、シールグランド1
4の、第1の側面60A及び第2の側面60Bと、底面
58との間の移行領域、湾曲したあるいは角度付けした
第1の側面60A及び第2の側面60B、湾曲させた底
面58、あるいは、表面模様付けした第1の側面60A
及び第2の側面60B、表面模様付けした底面58、等
が含まれ得る。シールグランド14は、シール胴部13
を圧縮するに際して、第1の材料10が、第2の材料1
2によって占有されないシールグランド14内の自由空
間の殆どを埋めるような設計形状とするのが好ましい。
【0021】本発明は半導体製造設備と共に要するのが
好ましいが、シール装置11を、半導体製造以外の数多
くの任意の用途、例えば、飛行機の着陸用ギヤピストン
及びシリンダアセンブリ用途に使用することができる。
【0022】第1の材料10は第2の材料12よりも軟
質であるのが好ましい。比較的軟質の第1の材料10
は、変形後にその寸法形状を復帰し得るのが好ましい。
第1の材料10はエラストマー材料を使用して形成する
のが好ましい。第1の材料10は、高分子材料、例え
ば、ニトリルゴムを使用して形成するのが好ましいが、
その他の物質、例えば、フルオロエラストマー、エチレ
ンプロピレンその他の、特定用途のための必要な摩耗抵
抗及び材料特性を持つ任意形式の天然あるいは合成のエ
ラストマー材料から形成することができる。材料は、こ
こでの開示事項との組み合わせにおいて好適に選択され
得る。
【0023】シール装置11をシールグランド14内に
位置決めすると、第1の材料10の第1の側部54がシ
ールグランド14の第1の側面60Aに隣り合って位置
決めされ、第1の材料10の第2の側部56が第2の材
料12を受ける。つまり、そうである必要はないが、第
2の材料12を第1の材料10の横方向側部17に近接
して配置するのが好ましい。第2の材料12は、シール
装置を高温、高圧、あるいは腐食性流体に露呈させた場
合に、比較的軟質の第1の材料10の劣化を低減させ
る。
【0024】第2の材料12は、PTFEを使用して形
成するのが好ましいが、本発明の精神及び範囲を逸脱す
ることなく、他の材料を使用することができる。例え
ば、第2の材料を、充填PTFE、ナイロン材料、PE
EK(ポリエチルエチルケトン)材料、ポリアミド材料
その他の、適宜の耐熱性及び耐腐蝕性を有する材料で形
成することができる。
【0025】シール胴部13を断面方向から見た場合、
シールドは、そうである必要はないが、円弧形、環形、
三角形、多角形、楕円形、台形、円形、の何れか任意の
全体形状を有するのが好ましい。そうである必要はない
が、シールドは断面方向から見て全体的に矩形形状を有
するのがより好ましい。第2の材料12は、第1の材料
10の外側部分に沿って伸延し、第1の材料10を図2
に示されるように圧縮した場合に、シールグランド14
の底面58と接触し且つ第2の胴部16の第2の表面4
0と接触するために好適な長さを有する。
【0026】第1の材料10及び第2の材料12を形成
するために使用するものとして好ましい特定材料を挙げ
たが、シール装置11を使用する用途に応じて、若干剛
性の、あるいはもっと柔軟な材料を使用して第1の材料
10及び第2の材料12を形成することができる。第2
の材料12破断面方向から見て環体の円弧を成す形状を
有するのが好ましいが、第2の材料12の形状は、本発
明の精神及び範囲から逸脱することなく変形させること
ができる。第2の材料12における重要な様相は、比較
的軟質の第1の材料10を図2、図4、図6に示すよう
に圧縮するに際して、第2の材料12の下端62がシー
ルグランド14の底面58と接触することであり、ま
た、第2の材料12の上端64が、第2の胴部16の表
面40と接触して、第1の材料10と、流動する高温及
び高圧の流体との間に全体的に連続するバリヤを形成す
ることにある。斯くして、第2の材料12の断面形状
は、第1の材料10と流体との間にバリヤを形成するこ
とが可能である限りにおいて、環体の円弧に限定されな
い。例えば、第2の材料12の断面形状は、三角形、多
角形、楕円形、台形、円形、L字形その他であり得る。
【0027】図1及び図2を参照するに、第2の材料1
2は相互錠止用の突出部18を使用して第1の材料10
に好ましく取り付けられている。つまり、シール胴部1
3を断面方向から見た場合、第2の材料12は、そうで
ある必要はないが、シールド25から全体的に外側方向
に伸延して第1の材料10に入る突出部18を形成す
る。突出部18は、狭幅の脚部44と、丸み付けされた
アンカー部分42とを含むのが好ましい。丸み付けされ
たアンカー部分42は、狭幅の脚部44よりも幅が大き
いのが好ましい。
【0028】図1及び図2に示される好ましい第1実施
例の別態様は、これを断面方向から見た場合に且つ非圧
縮状況において、シール装置11を断面方向から見た場
合の円弧に沿って、第1の材料10の外側表面の一部分
に沿って第2の材料12を位置決めした、全体的に円形
形状を有するのが好ましい。そうである必要はないが、
第1の材料が全体的にC字形状を呈し、シールド25の
少なくとも一部分が、全体的に環体の円弧の形状を呈す
るのが好ましい。図1を参照するに、第1の材料10の
一部分が、第2の材料12をそこに取り付けた場合に、
第1の材料と第2の材料との組み合わせによって全体的
に円形の断面形状を呈するシール胴部が好ましく形成さ
れる形状を有し、あるいはそのように形成されている。
【0029】第2の材料12は第1の側部46及び第2
の側部48を有する。第1の側部46は作用流体の流れ
方向(矢印Aで示される)に向けて配置され、第2の側
部48は、第1の材料10の第2の側部56と合致し且
つしっかりと係合され、相互錠止用の突出部18を使用
して然るべき位置に好ましく保持される。相互錠止によ
る嵌合状態を逆転させることもできる。つまり、本発明
の精神及び範囲を逸脱することなく、比較的軟質の第1
の材料10の狭幅の脚部(図示せず)を第2の材料12
内に伸延させ、丸み付けされたアンカー部分42をシー
ルド25の内側に形成することができる。
【0030】第1の材料10の溝52を、第2の材料1
2の突出部18を受けるための相補的形状とするのが好
ましい。詳しく説明すると、溝52は、丸み付けされた
アンカー部分42に対する相補形状を有する丸み付けさ
れた合致面を有し、斯くして、第1の材料10と第2の
材料12とを、相互錠止用の突出部18及び溝52を連
結することによって相互に錠止することができる。そう
した連結は、相互錠止用の突出部18を溝52内に挿通
し、第1の材料10と第2の材料12とを相互に押圧あ
るいは摺動させて、第1の材料10と第2の材料12と
を図示されるように連結させることにより達成される。
【0031】本発明の好ましい第1実施例では、相互錠
止による嵌合を使用して第2の材料12を第1の材料1
0に固着するが、第2の材料12を第1の材料10に接
着し、非圧縮状況下で断面方向から見た場合に面一とな
る円形形状とさせることができる。あるいは、第2の材
料12を第1の材料10の一部分の外側表面を覆って形
成し且つ接着し、それにより、第1の材料10の外側周
囲に沿ってキャップ部分を形成することができる。第2
の材料12と第1の材料10との接着は、そうする必要
はないが、斯界に既知の接着材によって形成するのが好
ましい。
【0032】3つの実施例におけるシール胴部13を断
面方向から見た場合、第1の材料は第1の幾何学的重心
を有し、第2の材料は第2の幾何学的重心を有するのが
好ましい。第1の幾何学的重心と第2の幾何学的重心と
は、そうである必要はないが、異なる曲率半径に全体的
に一致するのが好ましい。
【0033】図1及び図2を参照するに、シール装置1
1の第1実施例が、非圧縮状況下に断面方向から見た場
合において全体的に円形の領域を好ましく占有してい
る。非圧縮状況下において、シール装置11は第1の胴
部15の第1の表面38の上方に伸延される。シール装
置11が圧縮されると、第2の材料12がシールグラン
ド14内を第2の側面60Bに向けて全体的に右側方向
に移動し、第1の材料10が変形されてシールグランド
14の残余の空間の実質的に全てを占有する。
【0034】図3〜図6を参照するに、シール装置11
の好ましい第実施例及び第3実施例が示される。シール
装置11の特定の断面幾何学、シールグランド14の幾
何学、第1の材料を形成するために使用する材料、そし
て、第2の材料を形成するために使用する材料は、第1
実施例のシール装置11に関して説明したそれと全体的
に同じである。
【0035】第2実施例でのシール装置11は、非圧縮
状態で断面方向から見た場合に、全体的に最も上方の部
分19と、全体的に最も下方の部分21とを有するシー
ル胴部13を好ましく含んでいる。シール胴部13は、
少なくとも部分的に変形自在の第1の材料10を有し、
第1の材料10は、全体的に、少なくとも部分的に前記
全体的に最も上方の部分19に沿って配置され且つ少な
くとも部分的に前記全体的に最も下方の部分21に沿っ
て配置される。第1の材料10は、シール胴部13をシ
ールグランド14内部に挿通し且つ少なくとも部分的に
配置した場合にシールグランド14の底面58と接触す
る。第2の材料12は第1の材料10よりも硬質であ
る。第2の材料12は、シール胴部13を断面方向から
見た場合に、シール胴部13の横方向の側部17の少な
くとも一部分に沿って全体的に配置され、また、第2の
材料12の少なくとも一部分が、第1の材料10から離
間する様式で配置された、全体的にL字型のシールド2
5を形成する。
【0036】好ましい第3実施例のシール装置11は、
そうである必要はないが、シール胴部を非圧縮状況下に
断面方向から見た場合に、シール胴部13が、全体的に
最も上方の部分19と、全体的に最も下方の部分21と
を有することが好ましい。シール胴部13は、少なくと
も部分的に変形自在の第1の材料10を有する。第1の
材料10は、全体的に、少なくとも部分的に前記全体的
に最も上方の部分19に沿って配置され且つ少なくとも
部分的に前記全体的に最も下方の部分21に沿って配置
される。第1の材料10は、シール胴部13をシールグ
ランド14内に挿通し且つ少なくとも部分的に配置した
場合に、シールグランド14の底面58と接触する。シ
ール胴部13は、第1の材料10よりも硬質の第2の材
料12を含む。第2の材料12は、シール胴部13を断
面方向から見た場合に、シール胴部13の横方向の側部
17の少なくとも一部分に沿って全体的に配置され、ま
た、第2の材料12の少なくとも一部分が、第1の材料
10から離間する様式で配置された全体的にL字型のシ
ールド25を形成する。
【0037】図3及び図5を参照するに、第2及び第3
実施例のシール胴部13を非圧縮状態で断面方向から見
た場合、第1の材料10は、そうである必要はないが、
側方が平坦な、全体的に円形形状を有するのが好まし
い。しかしながら、本発明の範囲を逸脱することなく、
第1の材料10は全体的にC字形状(図1のそれと類似
の)あるいは円形形状とすることができる。第1の材料
10は、本発明の範囲を逸脱することなく、断面方向か
ら見た場合に、六角形、八角形、三角形、不定形その他
の形状をも有し得る。
【0038】図4及び図6を参照するに、第2及び第3
実施例のシール胴部13は、そうである必要はないが、
シール胴部13を圧縮した場合に、シール胴部13がシ
ールグランド14の実質的に全てを占有する寸法形状を
有するのが好ましい。図3及び図5において、第2及び
第3実施例のシールド25は、そうである必要はない
が、スぺーサ50を使用して第1の材料10から離間さ
れるのが好ましい。スぺーサ50を使用することによ
り、シールド25の、シールグランド14の底面58と
全体的に平行な方向で測定される厚さが増大する。この
厚さの増大により、第1の材料10におけるシールド2
5の、シールグランド14内を占有する容積が減少す
る。かくして、スぺーサ50は、第1の材料10の変形
量を減少させ、第1の材料10と、シールグランド14
の底面58及び第2の胴部16の第2の表面40の各々
との間に行使されるシール力を増大させる。
【0039】第2の材料12の一部が、そうである必要
はないが、シールド25と、第1の材料10との間にお
けるスぺーサ50を形成するのが好ましい。断面方向か
ら見て、スぺーサ50は全体的に矩形形状を有するのが
好ましい。スぺーサ50は、その垂直方向長さが、第2
の材料12の残余部分よりも短いのが好ましく、また、
当業者に既知の態様において、好ましくは平坦部分に沿
って第1の材料10に接着されるのが好ましい。シール
装置11の第2及び第3実施例において、スぺーサ50
と第1の材料10とを接着し、第1の材料10及び第2
の材料12間の正しい方向及び接続を維持するのが好ま
しいが、本発明の範囲を逸脱することなく、スぺーサ5
0を省略することもできる。スぺーサ50が使用される
と否とに関わらず、前記第2及び第3実施例において、
第1の材料10及び第2の材料12間を相互接着するこ
とに加えて、あるいはそれに代えて、好ましい第1実施
例に関連して説明したと類似の相互錠止用の突出部(図
示せず)を使用することができる。
【0040】図3及び図5を参照するに、第1の材料1
0が、第2の材料12が圧縮される以前に圧縮され得る
よう、第1の材料10の垂直方向寸法は、第2の材料1
2のそれよりも大きいのが好ましい。これにより、シー
ル装置の第1の表面38及び第2の表面40間に、行使
される圧縮力が僅かである状態下にシールが形成される
ようになる。非圧縮状況下において、第1の材料10及
び第2の材料12の一部分は第1の胴部15の第1の表
面38の上方に伸延される。圧縮状況下では、図4及び
図6に示されるように、第1の材料10は変形し、シー
ルグランド14の自由空間の殆どを占有し、且つ、第2
の材料12を右方向に押し出し、これを第2の側面60
Bと、シールグランド14の底面58とに接触せしめ
る。
【0041】第1の胴部15の第1の表面38と、第2
の胴部16の第2の表面40との間の距離“X”は、シ
ール装置を使用する特定用途によって決定される。第2
の材料12を、所定距離“X”及びシールグランド14
の高さの合計寸法よりも若干大きく設計し、第1の胴部
15の第1の表面38と第2の胴部16の第2の表面4
0との間に追加的なシールを形成させるようにするのが
好ましい。第2の材料12を形成するために選択された
材料、そして、第2の材料が全体的に受ける変形及び歪
みの相当量に依存して、第2の材料12の高さと、所定
距離“X”及びシールグランド14の高さの合計寸法と
の差を、シールド25によって形成される、第1の胴部
15及び第2の胴部16間の追加的シールを維持しつ
つ、意図する用途のためにシール装置11を使用し得る
ように調節することができる。
【0042】図3及び図4を参照して、本発明に従うシ
ール装置11の第2実施例の作動を説明する。シール装
置11をシールグランド14内部に位置決めすると、第
1の材料10及び第2の材料12の一部分が第1の胴部
15の第1の表面38の上方に突出される。図3に示す
ように、非圧縮状態で断面方向から見た場合に、第1の
材料10は、平坦な側部及び第2の材料12とが実質的
に矩形形状を有する状態で実質的に円形形状を有してい
る。第2の材料12はスぺーサ50に関して対称的に位
置決めされているが、本発明の範囲を逸脱することな
く、第2の材料12を非対称的にスぺーサ50と整列さ
せることができる。第2の材料12において重要な様相
は、その高さあるいは深さが、シール装置11を圧縮す
るに際し、第2の材料12の下端62がシールグランド
14の下方の右側角部(図4で見て)と接触し、上端6
4が第2の胴部16の第2の表面40と接触するように
確立されることである。シールド25及び任意のスぺー
サ50(シールグランド14の底面58と全体的に平行
な方向での)の厚みが大きいほど第1の材料の変形量が
小さくなり、第1の材料10と、第1の胴部15及び第
2の胴部16との間におけるシール力が大きくなる。
【0043】図5及び図6を参照するに、本発明に従う
シール装置11の好ましい第3実施例が例示される。シ
ールグランド14は、シールグランド14の第2の側面
60Bに溝20が設けられている点を除き、第1及び第
2実施例のシール装置のそれと類似している。溝20の
底面は、シールグランド14の底面58と面一であるの
が好ましい。溝20は第2の側面60Bの一部分に沿っ
て上方に伸延される。
【0044】図5及び図6を参照するに、シールド25
の一部分が、そうである必要はないが、リップ26を形
成する。リップ26は、シール胴部13を断面方向から
見た場合に、シールド25の残余部分から全体的に外側
に伸延し、第1の材料10から全体的に離間する方向に
して突出するのが好ましい。また、リップ26は、シー
ルグランド14の第2の側面の溝20と係合する寸法形
状を有するのが好ましい。溝20の断面は、図5及び図
6に示すように全体的に矩形形状であるのが好ましい
が、本発明の範囲を逸脱することなく様々の形状のもの
とすることができる。例えば、溝20は、断面方向から
見て、不等辺四辺形、部分六角形、上方に伸延するシュ
ート、相互錠止するフィットその他の形状を有し得る。
溝20における重要な様相は、シールド25から突出す
るリップ26を相補的に受けることである。
【0045】図6を参照するに、好ましい第3実施例の
シール胴部13は、そうである必要はないが、シール胴
部13を圧縮した場合にシールグランド14を占有して
第2の側面60Bを全体的に押し付け、リップ26を溝
20と係合させるような寸法を有するのが好ましい。リ
ップ26は全体的に矩形形状を有するのが好ましいが、
リップ26は、全体的に矩形形状において第2の材料1
2から伸延することに限定されないことを認識された
い。リップ26における重要な様相は、それが、シール
装置11のシールグランド14内での正しい位置におけ
る固定を補助し、また、リップ26及び溝20の特定の
形態に依存して、第1の材料10の捻りをも防止し得る
ことである。更には、リップ26はシールド25の底部
とは整列されない。例えば、リップ26は第2の材料1
2の中間位置に位置決めすることができる(従って、相
当する溝20は第2の側面60Bに沿って位置決めされ
る)。
【0046】図5を参照するに、シール装置11は非圧
縮状態にあり、第1の材料10及び第2の材料12は第
1の胴部15の第1の表面38の上方に突出されてい
る。リップ26の、第2の材料12から伸延する一部分
は、そうである必要はないが、シール装置が圧縮されな
い状態においても、溝20の内部に部分的に挿通されて
いるのが好ましい。シール装置11の好ましい第3実施
例は、第2実施例と類似の態様下に作動する。第2の胴
部16がシール装置11と係合すると、シール装置11
によって第1の表面38及び第2の表面40間にシール
が形成される。更に、第1の材料10が変形してシール
グランド14内の自由空間の実質的に殆どを占有し、シ
ールド25(関連するスぺーサ50及びリップ26を含
む)を図で右側方向に押圧し、それにより、第2の側面
60Bの、溝20の無い部分と接触する。第2の材料1
2から伸延する一部分が右側方向に押し出されるに従
い、第2の材料12から伸延する一部分のリップ26が
溝20と更に係合する。リップ26と溝20とが係合す
ることで、シール装置11はシールグランド14内部に
おいて一段と固定され、シール装置11は然るべき位置
に保持される。
【0047】図6を参照するに、第1の胴部15の第1
の表面38と、第2の胴部16の第2の表面40との間
の所定距離“X”は、シールを使用する特定用途により
予め決定される。距離“X”の特定寸法は本発明と関与
しない。第2の材料12の重要な様相は、それが、比較
的軟質の第1の材料10と、第1の表面38及び第2の
表面40間(矢印“A”で示す)を流動する流体との間
にバリヤを形成する(追加のシールを形成することによ
り)ことである。図6では第2の材料12はリップ26
が溝20の第2の側面60B’と接触する以前に第2の
側面60Bの一部分と係合する状態が示されるが、リッ
プ26と溝20との寸法は、リップ26と、第2の材料
12の第1の側部46とが、溝20の第2の側面60
B’及び第2の側面60Bの夫々と接触するような設計
のものとすることができる。
【0048】第2の材料12を(関連するスぺーサ5
0、相互錠止用の突出部18、リップ26と共に)図1
〜図6に示すような一体のものとして好ましく形成する
ことができるが、シールド25(及び関連する相互錠止
用の突出部18、スぺーサ50、リップ26)を別個の
部品で形成し、既知の態様で相互に連結することもでき
る。更には、シール装置11の第3実施例は、シールド
25を第1の材料10の一方の横方向の側部に位置決め
したものとして示されるが、第1の材料10の他方の側
部に第2のシールド(図示せず)を使用することも可能
である。シール装置11において多数のシールド25を
する場合、本発明の範囲を逸脱することなく、本発明の
異なる実施例における相当するシールド25を同時に使
用することができる。例えば、シール装置11は、相互
錠止用の突出部18を備えたシールド25(即ち、第1
実施例のシールド25)を一方の側に有し、第1の材料
10の他方の側に、リップ26を設けた第2のシールド
25(即ち、第3実施例におけるシールド25)を有し
得る。
【0049】上述の3つの実施例の任意のものであり得
るシールド25は、シール(幾つかの半導体用途で使用
するような)の低圧側かあるいはシールの高圧側の何れ
かに配向することができる。上述の実施例ではシールド
25は、一層、あるいは一形式の材料を使用して好まし
く構成されるが、シールド25は一層の材料を使用して
形成することに限定されるものではない。例えば、上述
の任意の実施例を、種々の材料を重ね置きし、特定形式
の加工あるいは用途のために好適な、様々の特性及びあ
るいは複数の材料層を有する、大型の、積層した(ある
いは多層の)シールド25を使用して形成することがで
きる。以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本
発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。
【0050】
【発明の効果】エラストマー製のシールが流体と接触す
るのを阻止するシールドを有するシール装置が提供され
る。流体との接触を阻止することにより、シール装置の
使用寿命が増大され、従って、シール装置を使用する製
造者における休止時間及び関連する維持費が低減される
シール装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うシール装置の、非圧縮状況下にお
ける第1の好ましい実施例の断面図である。
【図2】図1のシール装置の圧縮状況下の断面図であ
る。
【図3】第2の実施例の非圧縮状況下の断面図である。
【図4】図3のシール装置の圧縮状況下の断面図であ
る。
【図5】第3実施例のシール装置の非圧縮状況下の断面
図である。
【図6】図5の実施例の圧縮状況下の断面図である。
【符号の説明】
10 第1の材料 11 シール装置 12 第2の材料 13 シール胴部 14 シールグランド 15 第1の胴部 16 第2の胴部 17 横方向の側部 19 全体的に最も上方の部分 21 全体的に最も下方の部分 25 シールド 26 リップ 38 第1の表面 40 第2の表面 50 スぺーサ 58 底面 60A 第1の側面 60B 第2の側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カーミン・ジェイ・クォータペラ アメリカ合衆国ペンシルベニア州シュベン クスビル、ウエスト・パーク・アベニュー 157 (72)発明者 ケニス・マーフィー アメリカ合衆国ペンシルベニア州バート、 ウエスト・ブランチ・ロード179 (72)発明者 ロバート・エイ・レイ アメリカ合衆国ペンシルベニア州カルプス ビル、ピーオーボックス424

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の胴部内のシールグランドにして、
    底面と、該底面から伸延する第1の側面及び第2の側面
    を有するシールグランドの内部で使用され、第1の胴部
    及び第2の胴部間にシールを形成するためのシール装置
    であって、 シール胴部にして、該シール胴部を非圧縮状態で断面方
    向から見た場合に、全体的に最も上方の部分及び全体的
    に最も下方の部分を有する全体的に円形形状を有し、少
    なくとも部分的に変形自在の第1の材料と、該第1の材
    料よりも硬質の第2の材料とを含み、 前記第1の材料が、全体的に、少なくとも部分的に前記
    最も上方の部分に沿って配置され且つ、少なくとも部分
    的に前記最も下方の部分に沿って配置され、シール胴部
    をシールグランド内に挿通し且つ少なくとも部分的に配
    置した場合にシールグランドの底面と接触し、 前記第2の材料が、シール胴部を断面方向から見た場合
    にシール胴部の横方向の側部の少なくとも一部分に沿っ
    て全体的に配置されることにより、シールドにして、第
    1の材料と面一となる形態を有し、シール胴部を非圧縮
    状態で断面方向から見た場合に、シール胴部の外側周囲
    部分が、円滑な、全体的に円形の形状を呈するシールド
    を形成し、それにより、 シール胴部をシールグランド内に位置決めし且つ圧縮し
    た場合に、第1の胴部と第2の胴部との間に第1の材料
    によるシールが形成され、前記シールドによる追加のシ
    ールが形成され、かくして、シール装置の作動寿命が延
    長される一方で、第1の胴部及び第2の胴部間における
    流体流れが防止されるシール装置。
  2. 【請求項2】 シール胴部を非圧縮状態で断面方向から
    見た場合に、第1の材料が全体的にC字形状を形成する
    請求項1のシール装置。
  3. 【請求項3】 シール胴部を断面方向から見た場合に、
    シールドの少なくとも一部分が全体的に環の円弧の形状
    を有している請求項1のシール装置。
  4. 【請求項4】 シール胴部を断面方向から見た場合に、
    第2の材料の少なくとも一部分が、シールドから全体的
    に外側に且つ第1の材料の内部に伸延する突出部を形成
    する請求項1のシール装置。
  5. 【請求項5】 シール胴部を断面方向から見た場合に、
    突出部が、シールドから伸延し、次いで丸み付けされた
    アンカー部分を形成する狭幅の脚部を含んでいる請求項
    4のシール装置。
  6. 【請求項6】 シール胴部を断面方向から見た場合に、
    丸み付けされたアンカー部分が、狭幅の脚部よりも大き
    な幅を有している請求項5のシール装置。
  7. 【請求項7】 シール胴部を断面方向から見た場合に、
    第1の材料が第1の幾何学的重心を有し、第2の材料が
    第2の幾何学的重心を有し、第1の幾何学的重心及び第
    2の幾何学的重心が、異なる曲率半径に相当する請求項
    3のシール装置。
  8. 【請求項8】 第1の胴部内のシールグランドにして、
    底面と、該底面から伸延する第1の側面及び第2の側面
    を有するシールグランドの内部で使用され、第1の胴部
    及び第2の胴部間にシールを形成するためのシール装置
    であって、 シール胴部にして、該シール胴部を非圧縮状態で断面方
    向から見た場合に、全体的に最も上方の部分及び全体的
    に最も下方の部分を有する全体的に円形形状を有し、少
    なくとも部分的に変形自在の第1の材料と、該第1の材
    料よりも硬質の第2の材料とを含み、 前記第1の材料が、全体的に、少なくとも部分的に前記
    最も上方の部分に沿って配置され且つ、少なくとも部分
    的に前記最も下方の部分に沿って配置され、シール胴部
    をシールグランド内に挿通し且つ少なくとも部分的に配
    置した場合にシールグランドの底面と接触し、 前記第2の材料が、シール胴部を断面方向から見た場合
    にシール胴部の横方向の側部の少なくとも一部分に沿っ
    て全体的に配置され、該第2の材料の少なくとも一部分
    が、前記第1の材料から離間する様式において配置され
    た全体的に矩形形状のシールドを形成し、それにより、 シール胴部をシールグランド内に位置決めし且つ圧縮し
    た場合に、第1の胴部と第2の胴部との間に第1の材料
    によるシールが形成され、前記シールドによる追加のシ
    ールが形成され、かくして、シール装置の作動寿命が延
    長される一方で、第1の胴部及び第2の胴部間における
    流体流れが防止されるシール装置。
  9. 【請求項9】 シール胴部を非圧縮状態で断面方向から
    見た場合に、第1の材料が、平坦な側部を有する状態で
    全体的に円形形状を有する請求項8のシール装置。
  10. 【請求項10】 シール胴部が、該シール胴部を圧縮し
    た場合にシールグランドを占有し且つシールグランドの
    第2の側面と係合する請求項8のシール装置。
  11. 【請求項11】 第2の材料が、シールドと第1の材料
    との間のスぺーサを形成する請求項8のシール装置。
  12. 【請求項12】 シール胴部を断面方向から見た場合
    に、スぺーサが全体的に矩形形状を有する請求項11の
    シール装置。
  13. 【請求項13】 シール胴部を断面方向から見た場合
    に、第1の材料が第1の幾何学的重心を有し、第2の材
    料が第2の幾何学的重心を有し、第1の幾何学的重心及
    び第2の幾何学的重心が、異なる曲率半径に相当する請
    求項12のシール装置。
  14. 【請求項14】 第1の胴部内のシールグランドにし
    て、底面と、該底面から伸延する第1の側面及び第2の
    側面を有するシールグランドの内部で使用され、第1の
    胴部及び第2の胴部間にシールを形成するためのシール
    装置であって、 シール胴部にして、該シール胴部を非圧縮状態で断面方
    向から見た場合に、全体的に最も上方の部分及び全体的
    に最も下方の部分を有する全体的に円形形状を有し、少
    なくとも部分的に変形自在の第1の材料と、該第1の材
    料よりも硬質の第2の材料とを含み、 前記第1の材料が、全体的に、少なくとも部分的に前記
    最も上方の部分に沿って配置され且つ、少なくとも部分
    的に前記最も下方の部分に沿って配置され、シール胴部
    をシールグランド内に挿通し且つ少なくとも部分的に配
    置した場合にシールグランドの底面と接触し、 前記第2の材料が、シール胴部を断面方向から見た場合
    にシール胴部の横方向の側部の少なくとも一部分に沿っ
    て全体的に配置され、該第2の材料の少なくとも一部分
    が、前記第1の材料から離間する様式において配置され
    た全体的にL字形状のシールドを形成し、それにより、 シール胴部をシールグランド内に位置決めし且つ圧縮し
    た場合に、第1の胴部と第2の胴部との間に第1の材料
    によるシールが形成され、前記シールドによる追加のシ
    ールが形成され、かくして、シール装置の作動寿命が延
    長される一方で、第1の胴部及び第2の胴部間における
    流体流れが防止されるシール装置。
  15. 【請求項15】 シール胴部を非圧縮状態で断面方向か
    ら見た場合に、第1の材料が、平坦な側部を有する状態
    で全体的に円形形状を有する請求項14のシール装置。
  16. 【請求項16】 第2の材料が、シールド及び第1の材
    料間にスぺーサを形成する請求項14のシール装置。
  17. 【請求項17】 シール胴部を断面方向から見た場合
    に、スぺーサが全体的に矩形形状を有する請求項16の
    シール装置。
  18. 【請求項18】 シールドの一部分がリップを形成し、
    シール胴部を断面方向から見た場合、該リップがシール
    ドの残余部分から全体的に外側方向に伸延し且つ第1の
    材料から全体的に離間する方向に突出される請求項14
    のシール装置。
  19. 【請求項19】 第2の側面が、リップと係合すること
    によりシール装置の値じりを減少させる溝を含んでいる
    請求項18のシール装置。
  20. 【請求項20】 シール胴部が、該シール胴部を圧縮し
    た場合に該シール胴部がシールグランドを占有し、シー
    ルドがシールグランドの第2の側面と係合し、リップが
    溝と係合するような寸法形状を有している請求項19の
    シール装置。
  21. 【請求項21】 シール胴部を断面方向から見た場合
    に、第1の材料が第1の幾何学的重心を有し、第2の材
    料が第2の幾何学的重心を有し、第1の幾何学的重心及
    び第2の幾何学的重心が、異なる曲率半径に相当する請
    求項20のシール装置。
  22. 【請求項22】 第1の胴部内のシールグランドにし
    て、底面と、該底面から伸延する第1の側面及び第2の
    側面を有するシールグランドの内部で使用され、第1の
    胴部及び第2の胴部間にシールを形成するためのシール
    装置であって、 シール胴部にして、該シール胴部を非圧縮状態で断面方
    向から見た場合に、全体的に最も上方の部分及び全体的
    に最も下方の部分を有する全体的に円形形状を有し、少
    なくとも部分的に変形自在の第1の材料と、該第1の材
    料よりも硬質の第2の材料とを含み、 前記第1の材料が、全体的に、少なくとも部分的に前記
    最も上方の部分に沿って配置され且つ少なくとも部分的
    に前記最も下方の部分に沿って配置され、シール胴部を
    シールグランド内に挿通し且つ少なくとも部分的に配置
    した場合にシールグランドの底面と接触し、 前記第2の材料が、シール胴部を断面方向から見た場合
    に、全体的に、シール胴部の横方向の側部の少なくとも
    一部分に沿って配置されることにより、シールの高圧側
    に面して位置付けられたシールドを形成し、それによ
    り、 シール胴部をシールグランド内に位置決めし且つ圧縮し
    た場合に、第1の胴部と第2の胴部との間に第1の材料
    によるシールが形成され、前記シールドによる追加のシ
    ールが形成され、かくして、シール装置の作動寿命が延
    長される一方で、第1の胴部及び第2の胴部間における
    流体流れが防止されるシール装置。
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