JP2001124000A - 真空発生器用の真空破壊ユニット及び真空発生器 - Google Patents

真空発生器用の真空破壊ユニット及び真空発生器

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JP2001124000A
JP2001124000A JP2000238138A JP2000238138A JP2001124000A JP 2001124000 A JP2001124000 A JP 2001124000A JP 2000238138 A JP2000238138 A JP 2000238138A JP 2000238138 A JP2000238138 A JP 2000238138A JP 2001124000 A JP2001124000 A JP 2001124000A
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敏正 北原
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Satoru Ouchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着したワークにかかる真空破壊時間の短縮
を図ると共に、ワークが真空破壊空気によって吹き飛ば
されることなく、ワークにかかる高精度の設置ができる
真空発生器を提供する。 【解決手段】 ワークを真空吸着する吸着部が連通する
ように、配管が接続される真空ポート18と、該真空ポ
ート18内を、真空にできるように真空発生源に接続さ
れると共に、真空が破壊できるように高圧空気源に接続
される配管接続ポート33と、該配管接続ポート33と
前記真空ポート18との間に設けられた真空破壊空気の
空気流量調整弁3と、真空破壊空気の圧力が所定以上の
高圧になった際、該真空破壊空気を逃がす空気圧調整用
リリーフ弁5とを具備することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空発生器用の真空
破壊ユニット及び真空発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】背景技術の真空発生器として、本件特許
出願人によって開発され、特開平9−317698号及
び特開平9−317698号によって開示された発明が
ある。その発明の構成について、図8〜12に基づいて
以下に説明する。10は本体であり、一端側に高圧流体
源に連通される高圧ポート12が設けられている。14
は第1シリンダ室であり、本体10内に形成され、一端
側14aで高圧流体源に連通されるように後述する第2
シリンダ室40を介して高圧ポート12に連通されてい
る。また、第1シリンダ室14の他端側14bは開放し
ており、その他端側14bの開放部は消音部16となっ
ている。消音部16には複数の消音用フィルタ16a、
16b、16c・・・が配設されている。
【0003】18は真空ポートであり、本体10の他端
側に設けられている。20は負圧ポート部であり、真空
ポート18に連通すべく、第1シリンダ室14の側壁中
途部に開口されて設けられている。負圧ポート部20と
真空ポート18との間は通路空間19になっており、真
空ポート18側から第1シリンダ室14側へ空気が通過
するように、円筒状のフィルタ21が配設されている。
【0004】22はエジェクタ部であり、第1シリンダ
室14内で軸線方向へ摺動可能に設けられ、軸線方向に
延びる流体の流路24を有する。流路24の第1シリン
ダ室14の一端側に位置される部位が流路24を絞るノ
ズル部26に形成されている。そのノズル部26よりも
流路24の下流側となる第1シリンダ室14の他端側に
位置される部位が流路24を拡大するデェフューザ部2
8に形成されている。また、ノズル部26とデェフュー
ザ部28の間に側方に開口する開口部30が設けられい
る。第1シリンダ室14の他端側14bに移動した際に
は開口部30と負圧ポート部20とを連通させると共に
前記流路24へ一端側から高圧流体が供給されることで
開口部30近傍に負圧を発生させる。なお、この負圧を
発生する原理は、空気の粘性を利用するものであり、エ
ジェクタ効果として周知の技術である。
【0005】また、このエジェクタ部22は、一端側1
4aに移動した際には開口部30と負圧ポート部20と
の連通を遮断する。すなわち、図12に示すように、第
1シリンダ室14の負圧ポート部20よりも一端側の内
周に形成された斜面15に、デェフューザ部28の外周
に嵌められた’O’−リング32が当接し、開口部30
と負圧ポート部20との連通部を閉塞するのである。2
7はシールリングであり、ノズル部26の外周に嵌めら
れている。また、29もシールリングであり、デェフュ
ーザ部28の外周に嵌められている。これらのシールリ
ング27、29によって、エジェクタ部22が、第1シ
リンダ室14内で気密状態で軸線方向へ摺動できる。第
1シリンダ室14の一端側14aに高圧空気が供給され
るとシールリング27が好適に気密しているため、エジ
ェクタ部22がその高圧空気の圧力によって好適に押圧
されて他端側14b側へ移動されるのである。また、シ
ールリング29によって真空ポート18側が負圧になっ
た際に空気が進入しないように好適に気密している。
【0006】34は第1スプリングであり、第1シリン
ダ室14内に形成された内周フランジ部14cと、デェ
フューザ部28の外周に形成された外周フランジ部28
aとの間に弾装されている。この第1スプリング34に
よれば、第1シリンダ室14の一端側に高圧流体が供給
された際にはエジェクタ部22が第1シリンダ室14の
他端側14bに移動することを許容し、高圧流体が供給
されない際にはエジェクタ部22を第1シリンダ室14
の一端側14aに位置するように付勢する。
【0007】36はメイン流路であり、第1シリンダ室
14と高圧流体源とを連通する。38はメインバルブで
あり、メイン流路36に配され、第1シリンダ室14へ
高圧流体の供給を選択的に行うよう、メイン流路36を
開閉する。メインバルブ38は、本体10内に設けられ
た主流路シリンダ室である第2シリンダ室40と、第2
シリンダ室40の側壁に開口して設けられ、高圧ポート
12を介して高圧流体源と第2シリンダ室40とを連通
する入力ポート部42と、その第2シリンダ室40の側
壁に開口して設けられ、第2シリンダ室40と第1シリ
ンダ室14とを連通する連通ポート部44とを備える。
また、メインバルブ38には、第2シリンダ室40内で
軸線方向へ摺動可能に形成され、第2シリンダ室40の
一端側40aに移動した際には入力ポート部42と連通
ポート部44とを連通させ、他端側に移動した際には入
力ポート部42と連通ポート部44との連通を遮断する
メイン弁体46を備える。メイン弁体46は、スプール
状に形成されて、中途部に小径部46aが形成されてい
る。この小径部46aによって、第2シリンダ室40の
一端側40aに移動した際に入力ポート部42と連通ポ
ート部44とを連通させる。
【0008】48は第1制御流路であり、第2シリンダ
室40の他端側40bに連通している。この第1制御流
路48は、後述する第1パイロット弁70の出力通路7
2に接続されている。第1パイロット弁70から第1制
御流路48を介して第2シリンダ室40の他端側40b
に高圧流体が供給された際には、メイン弁体46が一端
側40aに移動される。100は第2制御流路であり、
第2シリンダ室40の一端側に連通し、メイン弁体46
を他端側へ移動させるべく、高圧流体を第2シリンダ室
40の一端側40aに導入可能に設けられている。この
第2制御流路100は、後述する第2パイロット弁74
の出力通路に接続されている。
【0009】50は破壊バルブであり、真空ポート18
と高圧流体源とを連通する真空破壊用流路52に配さ
れ、真空ポート18へ高圧流体の供給を選択的に行うよ
う、真空破壊用流路52を開閉する。この破壊バルブ5
0が開き、真空ポート18へ高圧流体が供給されれば、
真空ポート18の真空が破壊する。本実施例では、本体
内に段付形状に形成された破壊流路シリンダ室である第
3シリンダ室54と、その第3シリンダ室54内で軸線
方向に摺動可能に段付形状に形成された摺動弁体56と
を備える。摺動弁体56は、第3シリンダ室の一端側に
移動した際(図12に示す状態)には真空破壊用流路5
2を連通させ、他端側に移動した際には(図8に示す状
態)真空破壊用流路52を遮断する。また、58は真空
破壊空気制御用の流路であり、第3シリンダ室54の大
径部の内上底面(第3シリンダ室54の他端側)に開通
すると共に、後述する第2パイロット弁74の出力通路
に接続されている。従って、第2パイロット弁74か
ら、高圧流体が第3シリンダ室54の他端側へ導入され
ると、摺動弁体56が一端側へ移動される。なお、第2
パイロット弁74の構造は第1パイロット弁70の構造
と同一に設けられている。
【0010】60は第3スプリングであり、摺動弁体5
6を常時は真空破壊用流路52を閉塞するように図8の
図面上において上方に付勢し、高圧流体が第2パイロッ
ト弁74から真空破壊空気制御用の流路58を介して第
3シリンダ室54の大径部の上部側(第3シリンダ室5
4の他端側)に供給された際には、真空破壊用流路52
を開口するよう、摺動弁体56が下方に移動することを
許容する。すなわち、第3スプリング60は摺動弁体5
6の下面と第3シリンダ室54の底面との間に弾装され
付勢部材として作用する。なお、56aは’O’−リン
グであり、摺動弁体56の先端部に嵌められており、こ
れによって気密がなされて確実に真空破壊用流路52を
閉塞できる。破壊バルブ50が開口すると、高圧の破壊
空気は真空破壊用流路52を構成する高圧ポート12、
入力ポート部42、第2シリンダ室40、ニードル挿入
孔部64、破壊バルブ50および細管62内を通過して
真空ポート18に流入して真空を破壊する。細管62は
内容積が小さいため、流入空気は素早く真空ポート18
に導入でき、真空破壊を好適に行うことができる。な
お、第2シリンダ室40とニードル挿入孔部64とは、
貫通孔68によって連通されている。
【0011】また、真空破壊空気制御用の流路58は、
前記第2シリンダ室40の一端側40aに連通する第2
制御流路100(図11(a)参照)と連通している。
従って、第2パイロット弁74を介して、第3シリンダ
室54の他端側と第2シリンダ室40の一端側に高圧流
体を同時に導入することができる。
【0012】66はニードルであり、ニードル挿入孔部
64に挿入されており、先端が大径孔から小径孔に臨む
ように配設されている。このニードル66を軸線方向に
ねじ込み式で移動させることが可能に設けられており、
真空破壊用流路52の開口面積を微調整することができ
る。これによってニードル弁が構成され、真空ポート1
8に供給される真空破壊空気の流量を調整でき、真空破
壊の速度を好適に調整することができる。なお、各摺動
部に嵌められた’O’−リング、および本体10を構成
する部材間の気密をするために設けられたガスケット類
は、図に明らかであり、説明を省略する。
【0013】次に第1パイロットバルブ70および第2
パイロットバルブ74の構造と取付状態について図9お
よび図10に基づいて説明する。第1パイロットバルブ
70および第2パイロットバルブ74は同一構造のもの
を利用できるので、一方のみ(第1パイロットバルブ7
0)の構成について詳述する。76は入力通路である。
この入力通路76は図8の実施例の本体10に形成され
た連絡通路69に連通している。連絡通路69は前述し
た真空破壊用流路52と入力通路76を連通するように
開口している。
【0014】78はソレノイドであり、入力通路76の
中途部に臨むように設けられ、その入力通路76を開閉
する開閉弁80を作動させる駆動源として設けられてい
る。82はプランジャであり、84はコイルである。コ
イル84に電通されるとプランジャ82がソレノイド7
8内に引き込むように作動する。プランジャ82の先端
には、開閉弁80が固定部材86によって固定されてい
る。プランジャ82の先端に固定された開閉弁80は、
常時はソレノイド78の外郭部と固定部材86の間に弾
装されたスプリング88の付勢力によって、入力通路7
6を閉塞するように付勢されている。具体的には入力通
路76の中途部に設けられた開口76aを開閉弁80で
蓋をしている。
【0015】90は排気路であり、排気弁92が開口す
ることによって出力通路72と連通可能に設けられてい
ると共に大気に開放している。排気弁92は、開閉弁8
0に対向する位置に、排気路の開口90aを開閉可能に
配されている。また、排気弁92の取付枠材94によっ
て保持されており、その取付枠材94と一体に排気路の
開口90aに接離して、その排気路の開口90aを開閉
する。取付枠体94には、開閉弁80に当接するまで延
設された間隔保持部94aが設けられている。また、排
気弁92は、本体に外側へ突出することを阻止された押
しボタン部材95との間に弾装されたスプリング96の
付勢力によって、常時は排気路の開口90aを塞ぐ方向
へ付勢されている。なお、スプリング96の付勢力は、
スプリング88の付勢力よりも小さく設定されている。
また、押しボタン部材95は、スプリング97の付勢力
に抗して内側へ移動可能に設けられている。この押しボ
タン部材95を内側へ押し込むことで、手動によって、
排気弁92を移動させて排気路の開口90aを塞ぐと共
に、開閉弁80を移動させて入力通路76の開口76a
を開き、出力通路72から高圧空気を出力することがで
きる。
【0016】従って、ソレノイド78が作動されていな
い際には図9に示すように、スプリング88の付勢力が
スプリング96の付勢力に打ち勝って開口76aを閉塞
すると共に、排気路の開口90aは間隔保持部94aに
よって排気弁92が支持されることによって開口した状
態にある。そして、ソレノイド78が作動された際に
は、スプリング88の付勢力にプランジャ82の作動力
が打ち勝って開閉弁80が移動して開口76aを開口す
ると共に、排気路の開口90aは、スプリング96の付
勢力によって移動した排気弁92によって閉塞された状
態になり、出力通路72から高圧空気を出力することが
できる。以上の構成からなる電磁弁であるパイロットバ
ルブが、図10に示すように第1パイロットバルブ7
0、および第2パイロットバルブ74として図8に示す
真空発生装置に固定されている。
【0017】以上の構成からなる真空発生器の動作につ
いて、図8、図10〜図12に基づいて以下に説明す
る。なお、図11の(a)は回路図であり、(b)はそ
のタイムチャートである。タイムチャートは第1パイロ
ットバルブ70、および第2パイロットバルブ74の動
作と、真空発生、および破壊エア発生の関係を示してい
る。また、図12は真空破壊の作動状態を示している。
先ず、真空を発生している状態を図8に基づいて説明す
る。第1パイロットバルブ70が作動(ON)すること
によって、第1制御流路48から第2シリンダ室40の
他端側40bに高圧空気が供給され、メイン弁体46が
第2シリンダ室40の一端側40aに移動される。これ
により、高圧流体が第1シリンダ室14の一端側14a
に内に流入し、エジェクタ部22が第2シリンダ室14
の他端側14bに移動することにより、開口部30が負
圧ポート部20と連通する。そして、エジェクタ部22
の流路24を空気が通過することによって、開口部30
付近に真空が発生し、開口部30に連通する負圧ポート
部20等を介して真空ポート18に真空が発生する。こ
のとき、破壊バルブ50は閉塞状態になっている。
【0018】次に、上記の状態から第1パイロットバル
ブ70をOFFすると、メイン弁体46は第2シリンダ
室40の一端側40aに移動された状態で維持される。
すなわち、動作を示すタイムチャート(図11(b))
のように、第1パイロットバルブ70をパルス的に作動
させることで、メイン弁体46が第2シリンダ室40の
一端側40aに移動した状態を保持するので、真空発生
状態が維持される。第1パイロットバルブ70の作動を
非常に短時間にすることができるので、その消費電力を
低減できる。
【0019】次に、真空を破壊する状態を図12に基づ
いて説明する。先ず、第1パイロットバルブ70がOF
Fの状態で、第2パイロットバルブ74がONの状態と
する。高圧空気が真空破壊空気制御用の流路58を介し
て第3シリンダ室54に供給され、摺動弁体56が移動
して破壊バルブ50が開く。同時に第2シリンダ室40
の一端側40aに高圧流体が供給され、メイン弁体46
が第2シリンダ室40の他端側40bに移動するため、
メインバルブ38が閉じられ、エジェクタ部22による
真空発生も停止できる。これは、第2制御流路100が
真空破壊空気制御用の流路58と連通されており、第2
パイロットバルブ74を介して高圧流体を同時に導入可
能に設けられているためである。これにより、第2パイ
ロットバルブ74の作動により、エジェクタ部22の真
空発生を停止することと、破壊バルブ50の開放による
真空破壊を同時に行うことができ、真空の破壊作用をシ
ャープに得ることができる。
【0020】このとき、エジェクタ部22は、第1スプ
リング34の付勢力によって第1シリンダ室14の一端
側14aに移動され、開口部30と負圧ポート部20と
が連通しないようにその通路を閉塞するため、真空破壊
空気は第1シリンダ室14側へ洩れることがない。従っ
て、真空破壊が効率良く好適になされる。すなわち、高
圧空気の第1シリンダ室14への供給が断たれ、エジェ
クタ部22によって真空が発生しなくなると共に、エジ
ェクタ部22が第1スプリング34の付勢力によって第
1シリンダ室14の一端側14aに移動され、斜面15
に’O’−リング32が当接して開口部30と負圧ポー
ト部20とが連通しないようにその通路を閉塞する。こ
のように、本実施例のエジェクタ部22は、図11
(a)の回路図にも明らかなように、真空発生機能22
aと切換弁22bとの二つの機能を備えるのである。こ
のように、エジェクタ部22は、真空を発生する真空発
生源となると共に、第1シリンダ室14内で移動できる
ことで一種の逆止弁の作用をするため、特別な切換弁機
構を別に設けることなく、好適な作動が可能な真空発生
器となっている。
【0021】以上に説明した従来の真空発生器の真空破
壊にかかる弁機構では、前述したように流量調整用のニ
ードル弁が内臓されており、真空破壊エア(空気)の流
量調整ができる。なお、真空破壊とは、真空部(真空発
生機構部から配管、アクチュエータなどを含むワークま
での容積空間)を圧縮空気などによって大気圧以上に強
制的に加圧することである。この真空部の容積の大きさ
は真空破壊時間に大きく影響を与えるため、真空部の容
積を無くすことができれば、理想的な真空破壊が可能と
なるのであるが、実用上は機器のレイアウト、メンテナ
ンス性等の理由から、ある程度の真空部容積が発生する
のは避けようがない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現在、半導
体産業をはじめとするあらゆる分野において機器の小型
化、及び軽量化が必要とされている。これに伴い、部品
(ワーク)自体の微小化、或いは、高密度実装が進む中
でワークを高い位置精度で設置する高精度化などが要求
されている。また、ワークを実装する場合には、生産性
を向上できるように、ワークを素早く設置する高速性が
要求される。このため、ワークを搬送する際など、ワー
クを吸着するために用いる真空発生器についても、ワー
クの微小、軽量化に対応できる性能が要求される。
【0023】しかしながら、従来の真空発生器では、真
空破壊空気の流量調整のみによって真空破壊時間の調整
をしていたため、真空部の容積が大きく、且つワークが
微小、軽量である場合には、瞬時の真空破壊とワークの
高精度な設置を両立させることは困難であるという課題
があった。すなわち、ワークが微小、軽量である場合、
真空破壊空気の流量を大きくして真空破壊時間の短縮を
図るとワークが真空破壊空気によって吹き飛ばされ、高
精度の設置が困難となる。逆に、ワークの高精度の設置
を重視し、真空破壊エアの流量を絞ると破壊時間が長く
なり、ワークの実装等の生産効率が低下してしまう。
【0024】そこで、本発明の目的は、上記のような2
つの相反する課題を両方とも解決し、吸着したワークに
かかる真空破壊時間の短縮を図ると共に、ワークが真空
破壊空気によって吹き飛ばされることなく、ワークにか
かる高精度の設置ができる真空発生器を提供することに
ある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するに次の構成を備える。すなわち、本発明は、ワ
ークを真空吸着する吸着部が連通するように、配管が接
続される真空ポートと、該真空ポート内を、真空にでき
るように真空発生源に接続されると共に、真空が破壊で
きるように高圧空気源に接続される配管接続ポートと、
該配管接続ポートと前記真空ポートとの間に設けられた
真空破壊空気の空気流量調整弁と、真空破壊空気の圧力
が所定以上の高圧になった際、該真空破壊空気を逃がす
空気圧調整用リリーフ弁とを具備することを特徴とす
る。
【0026】また、本発明は、真空吸着を行うために減
圧される空間の一部となる真空吸着側空間と、該真空吸
着側空間に接続され、該真空吸着側空間内を真空にする
真空発生源と、前記真空吸着側空間内に高圧空気を供給
して真空を破壊するように、高圧空気源に接続される高
圧ポートと、該高圧ポートと前記真空吸着側空間との間
に設けられた真空破壊空気の空気流量調整弁と、真空破
壊空気の圧力が所定以上の高圧になった際、該真空破壊
空気を逃がす空気圧調整用リリーフ弁とを具備すること
を特徴とする真空発生器にもある。
【0027】また、前記配管接続ポートと前記空気流量
調整弁との間に設けられた接続空間と、該接続空間に臨
んで設けられた前記空気圧調整用リリーフ弁とを具備す
ることで、応答性を向上できる。また、前記真空発生源
が、エジェクタ効果を利用して真空を発生するものであ
ることで、高圧空気を用いて真空を発生することができ
る。従って、高圧空気源となるコンプレッサ装置を備え
れば、真空を発生させるための高圧空気の供給と、真空
破壊用高圧空気(真空破壊空気)の供給の両方を行うこ
とができ、別置の駆動源を備える真空発生装置(バキュ
ームポンプ)を要しない。
【0028】前記空気圧調整用リリーフ弁には、ポペッ
ト弁が用いられていることで、簡単な構成で応答性を向
上できる。また、前記ポペット弁を押さえる調圧スプリ
ングの付勢力を変更することにより、真空破壊空気圧の
リリーフ圧を任意に調整することで、種々の仕様に好適
に対応できる。また、前記調圧スプリングによる付勢力
は、ネジによる調整によってなされることで、簡単な構
成で真空破壊空気圧のリリーフ圧を好適に微調整するこ
とができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる好適な実施
例を添付図面と共に詳細に説明する。図1は本発明にか
かる真空発生器用の真空破壊ユニットの一実施例を説明
する説明図であって、図1(a)は真空破壊ユニット1
20を示す側面図(外観図)であり、図1(b)は図1
(a)に示す真空破壊ユニット120の回路図である。
また、図2は図1に示す真空破壊ユニット120の内部
構造を示す断面図である。また、図3は、他の真空破壊
ユニット120の内部構造を示す断面図である。
【0030】18Xは真空ポートであり、その内側空間
が真空吸着側空間9Xとなっておりワークを真空吸着
する吸着部1aが連通するように、真空ポート側の配管
1が接続される。本実施例ではテーパ螺子式の管継手1
8aによって構成されている。
【0031】33は配管接続ポートであり、真空ポート
18X内を真空にするように真空発生源に接続されると
共に、真空ポート18X内に高圧空気を供給して真空を
破壊するように高圧空気源に接続される。図1では一例
として、この配管接続ポート33に、背景技術で説明し
た真空発生器110が、配管111を介して接続された
状態を示している。すなわち、配管111を介して、真
空発生器110の真空ポート18と配管接続ポート33
とが接続されており、真空発生器110は、真空ポート
18X内を真空にする真空発生源になると共に、真空ポ
ート18X内に真空破壊空気を供給する高圧空気源にな
り、真空発生器110と配管接続ポート33とを接続す
る一つの管路(配管111)によって連通されている。
なお、配管接続ポート33として、本実施例ではワンタ
ッチ式の管継手33aによって構成されているが、他の
種々の管継手を利用できるのは勿論である。
【0032】33Xは接続空間であり、配管接続ポート
33に続いて設けられ、真空吸着を行うために減圧され
る空間の一部となる。3は空気流量調整弁であり、図2
に示すように、接続空間33Xと真空ポート18Xとの
間に設けられており、真空破壊空気の流量を調整する。
本実施例では、空気流量調整弁の一例として背景技術の
構成と同様にニードル弁4が用いられており、詳細の説
明を省略する。これにより、簡単な構成で真空破壊空気
の流量を任意に微調整できる。また、接続空間33Xの
位置は、配管接続ポート33と空気流量調整弁3との間
に設けられているということができる。
【0033】また、5は空気圧調整用リリーフ弁であ
り、接続空間33Xに臨んで、配管接続ポート33に直
接連通するように設けられており、真空破壊空気の空気
圧を制御する。真空破壊空気が急激に多く流れ込んで、
その真空破壊空気による圧力が一定値以上に上昇した場
合は、その圧力を空気圧調整用リリーフ弁5で好適に逃
がすことができる。なお、本実施例では、後述するよう
にポペット弁6が用いられている。これにより、簡単な
構成で真空破壊空気の圧力が必要以上に大きくならない
ように好適に調整できる。従って、この空気圧調整用リ
リーフ弁5の作用によれば、空気流量調整弁3によって
真空破壊空気の流量を必要以上に少量に絞ることを回避
でき、真空破壊にかかる応答性を低下させない。このた
め、真空発生器をワークの実装に利用する際などにおい
て、その生産性を向上できる。
【0034】13はチェックパッキンであり、真空ポー
ト18X内(真空吸着側空間9X)を真空にする場合に
は、通路13aを開くように小径に変形して吸引空気の
流れを良好にする。すなわち、チェックパッキン13の
作用によって、通路13aが空気流量調整弁3のバイパ
スとなり、真空吸着側空間9X及びそれに接続される吸
着部1a側の空間から、真空発生源(本実施例では真空
発生器110)によって空気を直接的に吸引し、真空作
用を迅速に発生させることができる。従って、真空吸着
の作業を効率良く行うことができ、ワークのピックアッ
プ作業を含む工程の生産性を向上できる。
【0035】また、このチェックパッキン13は、真空
吸着側空間9Xに高圧空気源から真空破壊空気を供給す
る場合には、通路13aを閉じて、真空破壊空気が必ず
空気流量調整弁3を通るようにする。これによって、空
気流量調整弁3(ニードル弁)を介し、確実に真空破壊
空気の流量制御を行うことができる。なお、このチェッ
クパッキン13には、めくれ防止部13bが設けられて
いる。このめくれ防止部13bは、傘状のチェックパッ
キン13の外側面に突起した状態に、複数が設けられて
いる。別言すれば、円周方向に所定の間隔をおいて配さ
れ、放射線方向に突出して形成されている。このめくれ
防止部13bによれば、異常作動を好適に防止できる。
また、本実施例では、ニードル弁4とポペット弁6とが
対向する位置に配されており、その二つの弁の間に接続
空間33Xが設けられた形状になっている。
【0036】以上の構成による真空破壊ユニット120
における作用を、空気の流れと共に説明する。図2に点
線の矢印で示した空気の流れは、ワークを吸着する際に
吸着部1aを真空にすべく、空気が真空発生源によって
吸引される状態を示している。また、図2に実線の矢印
で示した空気の流れは、真空破壊空気が吸着部1a(図
1参照)へ供給される経路を示しており、配管接続ポー
ト33、接続空間33X、空気流量調整弁3(ニードル
弁)、及び真空吸着側空間9X(真空ポート18X)を
通過して吸着部1a(図1参照)へ供給される。この真空
破壊の際、真空破壊空気の圧力が所定以上になった場合
は、ポペット弁6が調圧スプリング7の付勢力に抗して
移動される。そして、図2に1点鎖線の矢印で示したよ
うに空気が流れて大気に開放される。これにより、吸着
部1aに吸着したワークを吹き飛ばすことなく、好適に
離脱することができる。なお、ポペット弁6には外周に
リング状のシール部材6aが嵌められており、そのシー
ル部材6aを介して開閉がなされる。また、ポペット弁
6には連通孔6bが穿設されており、ポペット弁6が開
くとき、開口度が急激に大きくなって、短時間で圧を逃
がすことができる形状になっている。
【0037】この真空破壊ユニット120によれば、シ
ンプルで小型に形成されるため、配管の先端である吸着
部1a(図1参照)の近傍に配設することが可能とな
る。このため、空気流量調整弁3(ニードル弁4)から
吸着部1aまでの距離を短くできる。すなわち、真空吸
着側配管1を短くでき、空気流量調整弁3によって流量
が制限された真空破壊空気が供給される空間(真空吸着
側空間9X及び真空吸着側配管1内を含む空間)(図1
参照)の容積を縮小できる。このように、真空破壊の際
に、真空破壊空気が満たされるべき空気流量調整弁3以
降の空間の容積をより小さくできることで、真空破壊が
可能となる適度な圧力になるまでの時間を短くすること
ができる。従って、真空発生器の真空破壊にかかる応答
性を向上でき、短時間でワークを吸着部1aから離脱す
ることが可能となる。これにより、ワークの実装工程に
おける吸着搬送などで、著しく生産性を向上できる。な
お、背景技術の真空発生器110にもニードル弁が内臓
されているが、本実施例の真空破壊ユニット120を用
いる場合は、その真空発生器110のニードル弁によっ
て絞り作用がなされないように開放しておけばよい。
【0038】また、図3に示した真空破壊ユニットの他
の実施例によれば、図2に示した実施例と真空ポート1
8Xの形態が相違している。すなわち、本実施例によれ
ば、真空ポート18Xが、ワンタッチ式の管継手18b
によって構成され、図2の実施例と比較して180度反
対の位置に設けられている。また、装着用のブラケット
99が設けられている。このように、特に管継手の部分
は種々の形態に選択的に設けることが可能であり、使用
される装着条件に好適に対応できる。
【0039】図4は本発明にかかる真空発生器の一実施
例を示す説明図であり、図4(a)は平面図であり、図
4(b)は正面図である。また、図5は、図4の実施例
の流体(空気圧)回路図である。また、図6は図4の実
施例の内部構造を詳細に説明する断面図であり、図7は
図4の実施例の内部構造を詳細に説明するように図6の
断面図とは別の部分で図4の実施例を切断した断面図で
ある。
【0040】9は真空吸着側空間であり、真空吸着を行
うために減圧される真空ポート18の空間である。2は
真空発生機構部であり、真空吸着側空間9に接続され、
真空吸着側空間9内を真空(減圧)にする真空発生源の
一実施例である。本実施例の真空発生機構部2は、背景
技術と同様のエジェクタ部22(図6及び7参照)が内
臓されており、エジェクタ効果を利用して真空を発生す
るものである。従って、高圧空気を用いて真空を発生す
ることができるから、高圧空気源11となるコンプレッ
サ装置を備えれば、特別な真空を発生させるための装置
(バキュームポンプ)を要せず、装置が複雑化すること
を回避できる。
【0041】11は高圧空気源であり、真空吸着側空間
9に高圧ポート12を介して接続され、真空吸着側空間
9内に高圧空気(圧縮空気)である真空破壊空気を供給
して真空を破壊する。なお、この高圧空気源11が、エ
ジェクタ効果を利用した前記真空発生機構部2のエジェ
クタ部22に高圧空気を供給する高圧空気源11として
も用いられる。すなわち、高圧ポート12は、真空発生
機構部2と真空破壊用の弁にかかる構成との両方に連通
している。この高圧空気源11としては、通常の工場設
備として一般的に使用されているコンプレッサ装置を用
いることができる。
【0042】3は空気流量調整弁であり、高圧空気源と
真空吸着側空間9との間に設けられており、真空破壊空
気の流量を制御する。本実施例では、空気流量調整弁の
一例として背景技術及び前述した実施例の構成と同様に
ニードル弁4が用いられており、詳細の説明を省略す
る。これにより、簡単な構成で真空破壊空気の流量を任
意に微調整できる。
【0043】5は空気圧調整用リリーフ弁であり、空気
流量調整弁3と真空吸着側空間9との間に設けられてお
り、真空破壊空気の空気圧を制御する。真空破壊空気が
急激に多く流れ込んで、その真空破壊空気による圧力が
一定値以上に上昇した場合は、その圧力を空気圧調整用
リリーフ弁5で好適に逃がすことができる。なお、本実
施例では、後述するようにポペット弁6が用いられてい
る。これにより、簡単な構成で真空破壊空気の圧力が必
要以上に大きくならないように好適に調整できる。従っ
て、この空気圧調整用リリーフ弁5の作用によれば、空
気流量調整弁3によって真空破壊空気の流量を必要以上
に少量に絞ることを要せず、応答性を低下させないた
め、生産性を向上できる。なお、77は真空吸着側空間
9の圧力を測定して表示するセンサ表示部である。
【0044】次に、図5、6及び7に基づいて、本実施
例の真空発生と真空破壊のメカニズムを以下に詳細に説
明する。なお、本実施例の真空発生機構部2等、多くの
構成は、前述した図8〜12の技術(背景技術)にかか
る構成と基本的に同一に設けられている。そこで、背景
技術と同一の構成については、同一の符号を付して説明
を省略する。先ず、図5及び6に基づいて真空発生のメ
カニズムについて説明する。図6に点線の矢印で示した
空気の流れは、エジェクタ部22によって真空(減圧状
態)を発生させるため、高圧空気源11から供給された
高圧空気によるものである。また、図6に1点鎖線の矢
印で示した空気の流れは、真空吸着側空間9の空気が、
エジェクタ部22によって吸引されることで発生する。
【0045】図6に示すように、高圧ポート12は高圧
空気源11に接続されており、その高圧空気源から圧縮
空気が導入される。すると、背景技術のメインバルブ3
8に相当する開閉手段(切換弁)としての真空発生用ス
プール弁39が、真空発生用パイロット弁71によって
開いている状態のとき、圧縮空気はその真空発生用スプ
ール弁39を通過してエジェクタ部22に導入される。
その導入された空気がノズル部26からデェフュ−ザ部
28を通過して外部へ排出されることで真空が発生す
る。なお、図6においては、真空発生用スプール弁39
の中心線より右側に、背景技術のメイン弁体68に相当
する真空用スプール39aが図面上で上方へ移動して真
空発生用スプール弁39が開いた状態を示しており、真
空発生用スプール弁39の中心線より左側に、真空用ス
プール39aが図面上で下方へ移動して真空発生用スプ
ール弁39が閉じた状態を示してある。
【0046】このように真空発生機構部2において真空
が発生すると、真空吸着側空間9の空気が吸引される。
すなわち、ワークを吸着する吸着部1aに真空吸着側配
管1を介して接続される真空ポート18(真空吸着側空
間9)から、フィルタ21、連通路部25、及び開口部
30を通過して真空発生機構部2へ吸引されてデェフュ
−ザ部28を通過して外部へ排出される。これにより、
吸盤状等に形成され、内部が真空ポート18へ連通され
ている吸着部1aにおいて、ワークを吸着することがで
きる。なお、図6においては、エジェクタ部22の中心
線より右側に、エジェクタ部22が図面上で上方へ移動
して開口部30が真空吸着側空間9に連通し、真空が発
生している状態を示しており、エジェクタ部22の中心
線より左側に、エジェクタ部22が図面上で下方へ移動
して開口部30と真空吸着側空間9との通路が閉じて真
空の発生が停止した状態を示してある。デェフュ−ザ部
28側に配された第1スプリング34によってエジェク
タ部22が通路を閉じるように付勢された状態にある。
【0047】次に、図5、6及び7に基づいて真空破壊
のメカニズムについて説明する。背景技術の第2パイロ
ットバルブ74に相当する真空破壊用パイロット弁75
が作動すると、図5の回路図から明らかなように真空破
壊用スプール弁51が開き、真空吸着側空間9に連通す
る真空破壊用流路53に圧縮空気(高圧空気)が送りこ
まれる。すなわち、真空破壊用パイロット弁75が作動
することで、図7において真空破壊用スプール弁51の
中心線より右側に示してあるように、シリンダ室51b
の一方である上部に高圧空気が導入され、破壊用スプー
ル51aが下方へ移動し、高圧ポート12と真空破壊用
流路53とが連通して真空吸着側空間9へ高圧空気が導
入されるようになる。なお、シリンダ室51bの他方で
ある下部は常に高圧ポート12を介して高圧空気源11
に連通され、常に高圧空気が印加されている状態になっ
ているが、破壊用スプール51a形状が上部の受圧面積
に比較して下部の受圧面積が小さくなるように設定され
ている。このため、シリンダ室51bの上部に、その下
部と同一の高圧空気源の高圧空気が導入された場合に
は、前記受圧面積の差によって、破壊用スプール51a
が下方へ移動されることになる。なお、この構成に代え
て、破壊用スプール51aの下部(下面)とこれに対抗
するシリンダ室51bの内面との間にスプリングを入れ
て、破壊用スプール51aが作動するようにしてもよ
い。
【0048】また、このとき、図5に示すように真空発
生用スプール弁39には、そのシリンダ室39bへ真空
破壊用パイロット弁75から高圧空気が供給されるよう
に空気圧回路が構成されている。すなわち、図6おいて
真空発生用スプール弁39の中心線より左側に示してあ
るように、シリンダ室39bの一方である上方に高圧空
気が導入され、真空用スプール39aが下方へ移動し、
真空発生用スプール弁39が閉じる。この真空発生用ス
プール弁39が閉じることにより、前述したようにエジ
ェクタ部22に圧縮空気が供給されず、真空発生が停止
する。
【0049】そして、真空破壊空気は、流量調整用のニ
ードル弁4により流量が調整され、フィルタ21を通っ
て真空吸着側空間9へ送り込まれる。ワークは、真空吸
着側空間9が大気圧以上になった時点でアクチュエータ
(吸着パッド等の吸着部1a)から離脱するわけである
が、ワーク離脱までの時間内で、空気圧調整用リリーフ
弁5は設定圧力を超えたときに作動し、必要以上の加圧
を防止する。本実施例では、図6において空気圧調整用
リリーフ弁5の中心線より右側に示してあるように、ポ
ペット弁6が作動(図面において上方へ移動)し、空気
圧調整用リリーフ弁5が開き、空気圧が大気に開放され
る。
【0050】この際の空気の流れについて、図7及び図
6に基づいて説明する。図に実線の矢印で示した空気の
流れは、高圧空気が真空吸着側空間9を満たすための流
れと、その真空吸着側空間9が所定の圧力以上になった
際に空気圧調整用リリーフ弁5から排出される流れとを
示している。先ず、図7に示すように、真空破壊用スプ
ール弁51が開くことによって、高圧空気が、高圧ポー
ト12から、真空破壊用スプール弁51、真空破壊用流
路53、及びニードル弁4を通り、次に、下流側の真空
破壊用流路53から、真空破壊空気用のフィルタ55を
通過してフィルタ21が配されたフィルタユニット容器
内21aを通って真空ポート18へと供給される。
【0051】そして、空気圧調整用リリーフ弁5は設定
圧力を超えたときに開き、高圧空気は、図6に示すよう
に、再度真空破壊空気用のフィルタ55を通過して連通
路57から空気圧調整用リリーフ弁5内に入り、騒音防
止用のフィルタを通過して大気へ開放される。これによ
り、ワーク離脱後、空気圧調整用リリーフ弁5により調
整された真空破壊空気は、ワークを吹き飛ばすほどの圧
力ではなくなっているため、真空破壊空気によりワーク
の設置位置のズレ等が防止される。
【0052】また、本実施例の空気圧調整用リリーフ弁
5には、調圧スプリング7が介在してその付勢力に抗し
て移動することで開くポペット弁6が用いられている。
これにより、簡単な構成で応答性を向上できる。なお、
ポペット弁6には外周にリング状のシール部材6aが嵌
められており、そのシール部材6aを介して開閉がなさ
れる。また、ポペット弁6には連通孔6bが穿設されて
おり、ポペット弁6が開くとき、開口度が急激に大きく
なって、短時間で圧を逃がすことができる形状になって
いる。また、本実施例の空気圧調整用リリーフ弁5で
は、ポペット弁6を押さえる調圧スプリング7の付勢力
を変更することで、リリーフ圧を任意に調整することが
でき、種々の仕様に好適に対応できるように設けられて
いる。
【0053】具体的に実施例では、調圧スプリング7に
よる付勢力が、ネジ8による調整によってなされるよう
に構成されており、簡単な構成で好適に微調整すること
ができる。例えば、図6において空気圧調整用リリーフ
弁5の中心線より左側に示してあるように、ネジ8をよ
り奥までねじ込むことで、調圧スプリング7がより圧縮
されてリリーフ圧を高めることことができる。リリーフ
圧の設定基準は、ワークが微小、軽量である場合でもワ
ークが吹き飛ぶ圧力よりも小さい圧力で、空気圧調整用
リリーフ弁5が作動するようにしておけばよい。これに
より、破壊流量を強く絞ることなく、瞬時の真空破壊が
可能となる。
【0054】また、以上の実施例では、図6及び7で示
したように、パイロットバルブとして電磁弁を用いてい
るが、開閉弁機能を有すればこれに限られることがない
のは勿論である。また、以上の実施例では、図6及び7
で示したように、スプール弁を介してパイロットバルブ
によって真空発生及び真空破壊を制御しているが、電磁
弁で直接的に制御することも可能である。但し、電磁弁
で流路を直接的に開放する場合、構造が簡単になる反
面、流路を大きく開くためには大型の電磁弁を要した
り、消費電力が大きくなるというデメリットがある。以
上、本発明につき好適な実施例を挙げて種々説明してき
たが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、
発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得る
のは勿論のことである。
【0055】
【発明の効果】本願発明にかかる真空発生器用の真空破
壊ユニット及び真空発生器によれば、真空破壊空気の空
気圧調整用リリーフ弁を加えた点に特徴がある。これに
よれば、本発明は、真空破壊空気の空気圧調整用リリー
フ弁を設けることにより、真空破壊の際、ワークが微
小、軽量である場合でも、真空破壊空気の流量を強く絞
ることなく、必要以上の加圧を防止できるため、瞬時の
真空破壊とワークの高精度な設置を両立させることが可
能となるという著効を奏する。また、本発明にかかる真
空発生器用の真空破壊ユニットによれば、真空破壊空気
の空気流量調整弁を、ワークを吸着する吸着部のより近
傍に配置することが可能になるため、真空発生器の真空
破壊にかかる応答性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる真空破壊ユニットの一実施例を
説明する説明図である。
【図2】図1の実施例の内部構造を説明する断面図であ
る。
【図3】本発明にかかる真空破壊ユニットの他の実施例
を説明する断面図である。
【図4】本発明にかかる真空発生器の一実施例を説明す
る説明図である。
【図5】図4の実施例の流体(空気圧)回路図である。
【図6】図4の実施例の内部構造を説明する断面図であ
る。
【図7】図4の実施例の内部構造を説明するように、図
6の断面図とは別の部分で図4の実施例を切断した断面
図である。
【図8】背景技術にかかる真空発生器の一例を示す断面
図である。
【図9】背景技術の真空発生器に利用されるパイロット
バルブの一例を説明する断面図である。
【図10】背景技術にかかる真空発生器の全体構成の一
例を示す正面図である。
【図11】図10の真空発生器全体の回路図およびタイ
ムチャートである。
【図12】図8の真空発生装置にかかる真空破壊の作動
状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 真空吸着側配管 1a 吸着部 2 真空発生機構部 3 空気流量調整弁 4 ニードル弁 5 空気圧調整用リリーフ弁 6 ポペット弁 7 調圧スプリング 8 ネジ 9 真空吸着側空間 9X 真空吸着側空間 10 本体 11 高圧空気源 12 高圧ポート 13 チェックパッキン 14 第1シリンダ室 16 消音部 18 真空ポート 20 負圧ポート部 22 エジェクタ部 24 流路 26 ノズル部 28 デェフューザ部 30 開口部 32 ’O’−リング 33 配管接続ポート 33X 接続空間 34 第1スプリング 39 真空発生用スプール弁 39a 真空用スプール 51 真空破壊用スプール弁 51a 破壊用スプール 53 真空破壊用流路 71 真空発生用パイロット弁 74 真空破壊用パイロット弁 110 真空発生器 120 真空破壊ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 信一 長野県上伊那郡南箕輪村4088番地 株式会 社日本ピスコ伊那第一工場内 (72)発明者 大内 悟 長野県岡谷市長地5276番地1 株式会社日 本ピスコ内 Fターム(参考) 3H079 AA18 AA23 BB01 CC09 CC11 DD02 DD08 DD42 DD52

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを真空吸着する吸着部が連通する
    ように、配管が接続される真空ポートと、 該真空ポート内を、真空にできるように真空発生源に接
    続されると共に、真空が破壊できるように高圧空気源に
    接続される配管接続ポートと、 該配管接続ポートと前記真空ポートとの間に設けられた
    真空破壊空気の空気流量調整弁と、 真空破壊空気の圧力が所定以上の高圧になった際、該真
    空破壊空気を逃がす空気圧調整用リリーフ弁とを具備す
    ることを特徴とする真空発生器用の真空破壊ユニット。
  2. 【請求項2】 前記配管接続ポートと前記空気流量調整
    弁との間に設けられた接続空間と、 該接続空間に臨んで設けられた前記空気圧調整用リリー
    フ弁とを具備することを特徴とする請求項1記載の真空
    発生器用の真空破壊ユニット。
  3. 【請求項3】 前記空気圧調整用リリーフ弁には、ポペ
    ット弁が用いられていることを特徴とする請求項1又は
    2記載の真空発生器用の真空破壊ユニット。
  4. 【請求項4】 前記ポペット弁を押さえる調圧スプリン
    グの付勢力を変更することにより、リリーフ圧を任意に
    調整することを特徴とする請求項3記載の真空発生器用
    の真空破壊ユニット。
  5. 【請求項5】 前記調圧スプリングによる付勢力は、ネ
    ジによる調整によってなされることを特徴とする請求項
    4記載の真空発生器用の真空破壊ユニット。
  6. 【請求項6】 真空吸着を行うために減圧される空間の
    一部となる真空吸着側空間と、 真空吸着側空間に接続され、該真空吸着側空間内を真
    空にする真空発生源と、 前記真空吸着側空間内に高圧空気を供給して真空を破壊
    するように、高圧空気源に接続される高圧ポートと、 該高圧ポートと前記真空吸着側空間との間に設けられた
    真空破壊空気の空気流量調整弁と、 真空破壊空気の圧力が所定以上の高圧になった際、該真
    空破壊空気を逃がす空気圧調整用リリーフ弁とを具備す
    ることを特徴とする真空発生器。
  7. 【請求項7】 前記真空発生源が、エジェクタ効果を利
    用して真空を発生するものであることを特徴とする請求
    項6記載の真空発生器。
  8. 【請求項8】 前記空気圧調整用リリーフ弁には、ポペ
    ット弁が用いられていることを特徴とする請求項6又は
    7記載の真空発生器。
  9. 【請求項9】 前記ポペット弁を押さえる調圧スプリン
    グの付勢力を変更することにより、リリーフ圧を任意に
    調整することを特徴とする請求項8記載の真空発生器。
  10. 【請求項10】 前記調圧スプリングによる付勢力は、
    ネジによる調整によってなされることを特徴とする請求
    項9記載の真空発生器。
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